JP4203784B2 - 車載組電池制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載組電池制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハイブリッド電気自動車(HEV)用の二次電池は、あらかじめ出荷時に設定された満充電容量をから電流積算量を加減して現在容量を求め、上記満充電容量に対する現在容量の比率すなわちSOCを求め、このSOCが所定の中間範囲(たとえば40〜60%)となるように充放電制御することにより、放電による動力発生にも充電による回生制動にも常に良好に対応できるよう充放電制御されるのが一般的である。燃料電池車(FCV)においても、燃料電池の出力急変を緩和するために二次電池を用いることが考えられるが、この場合の二次電池も上記HEV用車と同様のSOC制御が好適であることは明白である。これらの車載組電池として、水素吸蔵合金電池やリチウム二次電池が実用あるいは検討されている。
【0003】
リチウム二次電池は過充電や過放電に弱いために、リチウム二次電池を組電池として用いる場合にはセル電圧を均等化して各セル間のSOCのばらつきを低減することが提案されている。たとえば、特開平7ー336905号公報は、各セルごとにセルバイパス回路を並列接続し、検出した各セル電圧の差により各セルバイパス回路を個別に開閉してセル間電圧ばらつきを低減することを提案している。また、組電池をそれぞれ複数のセルからなる複数のセルグループ(以下、モジュール又はブロックともいう)に区分けし、各セルグループごとにセルグループバイパス回路を並列接続し、検出した各セルグループ電圧の差により各セルグループバイパス回路を個別に開閉してセルグループ間電圧ばらつきを低減することも知られている。更に、各セルグループ内の各のセルごとに過充電および過放電を判定し、これら過充電および過放電を検出した場合に組電池の充放電電流を制御してそれ以上の過充電や過放電が進行しないようにすることも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、HEVやFCV用の組電池の充放電制御では、あらかじめ設定された満充電容量を基準とするSOCを所定範囲とする制御を行うが、電池の実際の満充電容量はその使用による経時劣化によって、出荷時点の実測値又は想定値から徐々に低下していく。その結果、上述の電流積算結果に基づいてまだ過充電又は過放電に達しないと判断したとしても、実際には最も過充電又は過放電しやすいセルが過充電又は過放電となり、電池の損傷などの問題が生じるという可能性や、予想した放電可能容量値又は充電可能容量値が実際に可能なそれらより大幅に小さいといった不具合が生じる可能性があった。
【0005】
この問題を回避するために、従来では、使用する電池の容量可変範囲の上限、下限をできるだけ中央寄りに設定し、経時劣化による満充電容量の低下が生じても、過充電や過放電が発生しにくいようにしている。
【0006】
しかしながら、このような対応策は、電池の使用可能容量の減少を招くので、その分だけ組電池の大型大重量化や、それによるコストの増大及び燃費悪化などが生じるという欠点があった。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、過充放電を防止しつつ、簡素な装置構成により電池の使用可能容量範囲の拡大によるその小型軽量化を実現する車載組電池制御装置を提供することを、その目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の車載組電池制御装置は、互いに直列接続されて自動車用組電池を構成する多数のセルの電圧を検出する電圧検出部と、前記組電池の充放電電流を積算してなる積算電流量を演算する電流積算部と、前記両検出手段の出力信号に基づく演算を行って前記組電池の電池状態を管理する電池管理部とを備える車載組電池制御装置において、
前記電池管理部は、前記各セルの電圧がすべて所定の満充電電圧に達した満充電到達時点と、前記満充電到達時点の後における前記各セルの電圧の少なくともどれか一つが所定の空充電電圧に達した空充電到達時点とを検出し、前記両時点間における前記積算電流量を前記満充電容量として設定するか、あるいは、すべてのセルを空充電側(SOC=0%)側に均等化してから少なくとも一つのセルが過充電となるまで充電し、その間の電流積算値を前記満充電容量として設定することを特徴としている。
【0009】
すなわち、本発明では、すべてのセルが満充電に達する電圧レベルといずれか一つのセルが空充電電圧に達した電圧レベルとの間の積算電流を満充電容量と見なすので、組電池の実用可能な満充電容量を簡素な回路、簡素な処理で求めることができる。なお、満充電電圧レベルは、最後のセルがこの満充電電圧レベルに達した場合でも、最も過充電され易いセルが過充電電圧レベルに達しないように設定されている。
【0010】
本発明によれば、過充放電を防止しつつ、簡素な装置構成により電池の使用可能容量範囲の拡大によるその小型軽量化を実現する車載組電池制御装置を実現することができる。
【0011】
以下、更に説明する。
【0012】
従来の車載組電池制御装置では、電流積算により残存容量を正確に知るために、満充電容量と満充電電圧値(SOC100%の電圧値)又は空充電電圧値(SOC0%の電圧値)とを知る必要がある。すなわち、残存容量すなわちSOCは、満充電電圧値又は空充電電圧値からの電流積算値を満充電容量から減算することにより得られる。
【0013】
上述したように従来の車載組電池制御装置では、満充電容量としてあらかじめ初期出荷時に設定された値を用いるため、計算した残存容量誤差は二次電池の充放電に伴う電池容量劣化により増大し、前述のようにあらかじめそれを見越して容量マージンを増大することにより、この誤差が原因で期待容量を放電できないなどの不具合を回避したり、過放電保護手段や過充電保護手段を別に設けたり、初期設定された満充電容量を電池使用時間などのパラメータとあらかじめ記憶する計算式で低減補正するなどの手段を追加したりするなどの手法をとらざるをえなかった。しかし、このような従来技術はいずれも、車載組電池制御装置の制御及び車載組電池の車両走行における最適な利用という面において大した効果が得られなかった。
【0014】
本発明者らは、走行動力を二次電池で発生する車両、特にHEVやFCVでは、走行モードにおいて二次電池の使用は必須ではなく、エンジンや燃料電池単独で車両走行エネルギーを発生できることに着目した。この観点に基づいて、満充電レベル(SOC100%)と空充電レベル(SOC0%)との間で充電または放電を車両走行中に強制的に実施し、かつ、その間の積算電流量を算出すれば、現時点の正確な満充電容量を把握できるので、正確な満充電容量を把握できない従来技術に比較して、電池保護(過充電や過放電の抑止)や使用可能電池容量の増大を実現することができる。
【0015】
しかも、この満充電容量の算出プロセスは、既存の車載組電池制御装置の電流積算機能や電池電圧検出機能を用いて実行できるので、回路または装置規模の増加はほとんどなく実用性に優れる。たとえば、従来の車載組電池制御装置は、電池の過放電、過充電保護のために過放電検出回路や過充電検出回路を有しているので、こらら回路の一部を利用すれば、本発明の満充電容量検出回路機能を容易に簡素化することができ、回路規模増大を抑止して製造コストの増加も低減することができる。
【0016】
なお、本発明の実施は車両走行中に限定されるものではない。たとえばエンジン又は燃料電池と併用される二次電池を装備するHEVやFCVでは、走行開始にあたって二次電池の共用を必須としないので、車両走行を停止してから本発明の満充電容量測定を実施してもよい。更に、その後、HEVやFCVを運転するなどして組電池の容量を好適なレベルまで自動復帰させてもよい。
【0017】
請求項2記載の車載組電池制御装置は、互いに直列接続されて自動車用組電池を構成する多数のセルの電圧を検出する電圧検出部と、前記組電池の充放電電流を積算してなる積算電流量を演算する電流積算部と、前記両検出手段の出力信号に基づく演算を行って前記組電池の電池状態を管理する電池管理部とを備え、前記電池管理部は、前記各セルの電圧の少なくとも一つが所定の高電圧値(VU)以上となった場合に充電レベルが所定の高レベルであると判定する高レベル判定手段と、前記各セルの電圧の少なくとも一つが前記高電圧値(VU)より低い所定の低電圧値(VL)未満となった場合に充電レベルが所定の低レベルであると判定する低レベル判定手段と、前記各セルの電圧のすべてが前記高電圧値(VU)と前記低電圧値(VL)との間の所定の中間高電圧値(VF)以上となった場合に充電レベルが所定の中間高レベルと判定する中間レベル判定手段と、前記充電レベルが、前記中間高レベル(VF)以上で前記高レベル(VU)未満の放電開始時点から放電を開始して前記低レベル(VL)に達するまで電流積算を行うことにより得た積算電流値に基づいて満充電容量を演算する満充電容量演算手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
すなわち、本構成は、満充電容量の計測のための放電(又は充電)を開始するに際して、各セル間の電圧ばらつき(容量ばらつきに関係する)が許容範囲内に収束されているかどうかを判定し、収束されている場合に満充電容量の計測のための放電(又は充電)を開始する。
【0019】
これにより、各セル間ばらつきが大きい状態での満充電容量積算により上記ばらつきが解消された場合よりも過小な満充電容量を誤って計測することを防止することができ、正確に実用的な満充電容量を計測することができる。
【0020】
好適な態様において、上記各判定手段は、各セル電圧と基準電圧とを比較するコンパレータと、これらコンパレータが出力する二値出力電圧の論理和出力又は論理積出力に相当する信号を出力する論理回路とにより構成される。これにより、多数のセルの電圧値の大きさををいちいちマイクロコンピュータに送信する必要がないので、信号伝送回路系を簡素化することができる。特にこの利点は、各セルの電位が異なり、最終的に満充電容量計測のための充電又は放電の制御を行う上記マイクロコンピュータの電源電圧を組電池から電気絶縁することが好ましい高圧組電池において特に好適である。
【0021】
請求項3記載の構成は請求項2記載の車載組電池制御装置において更に、前記電池管理部は、前記各セルとそれぞれ並列に接続されて前記セルの電流をバイパスする電流バイパス回路と、前記各セル間の電圧ばらつきに応じて前記電流バイパス回路のバイパス電流を調整することにより前記各セル間の電圧ばらつきを所定範囲内に制御するバイパス制御回路とを有するセル電圧均等化回路を装備することを特徴としている。
【0022】
本構成によれば、請求項2の構成により各セル間の電圧ばらつき(容量ばらつきに関係する)が許容範囲内に収束されていない場合に、満充電容量の計測のための放電(又は充電)を中断した場合に、その後、セル電圧均等化回路が各セル間の電圧ばらつきを低減するので、上記中断の後、所定時間後に満充電容量の計測のための放電(又は充電)を再開することができる。
【0023】
すなわち、各セル間の電圧ばらつきが満充電(空充電)近傍で小さければただちに満充電容量計測のための放電(充電)を実行するので、満充電容量を速やかに得ることができる。反対に、各セル間の電圧ばらつきが満充電(空充電)近傍で大きければセル電圧均等化回路によるばらつき低減の実現を待ってから満充電容量計測のための放電(充電)を実行するので、各セル間の電圧ばらつきにもかかわらず正確な満充電容量計測を実現することができる。
【0024】
更に、満充電容量検出のために各セル電圧を、たとえば満充電電圧(中間高電圧値)と過充電電圧(高電圧値)との間に揃える場合、最初のセルが上記満充電に達してから最後のセルが満充電に達するまでの間に、先に満充電に達したセルが過充電に陥るのを抑止することもできるので、各セルの電圧を上記満充電容量検出のための放電(あるいは充電)開始が可能な電圧範囲に容易に揃えることができる。
【0025】
請求項4記載の構成は請求項2又は3記載の車載組電池制御装置において更に、前記電池管理部が、前記高レベル判定手段の判定基準値である前記所定の高電圧値を前記セルの許容上限電圧値に設定するとともに、前記高レベル判定手段が高レベルと判定する場合に充電電流の低減乃至遮断を指令することを特徴としている。
【0026】
すなわち、本構成では、高レベル判定手段による「高レベル判定」すなわち、いずれかのセル電圧が上記許容上限電圧値以上となった場合に、充電電流の低減乃至遮断を指令するので、満充電容量計測のための放電開始前にすべてのセル電圧を上記中間高電圧以上に揃える際に、先に中間高電圧に達したセルが上記許容上限電圧値を超えてしまうのを防止することができ、更にその後のセル電圧均等化によりその後にセル電圧を上記中間高電圧以上に揃えることができ、満充電容量計測のための放電開始を実施可能とすることができる。
【0027】
請求項5記載の構成は請求項2又は3記載の車載組電池制御装置において更に、前記電池管理部は、前記低レベル判定手段の判定基準値である前記所定の低電圧値を前記セルの許容下限電圧値に設定するとともに、前記低レベル判定手段が低レベルと判定する場合に放電電流の低減乃至遮断を指令することを特徴としている。
【0028】
すなわち、本構成では、低レベル判定手段による「低レベル判定」すなわち、いずれかのセル電圧が上記許容下限電圧値未満となった場合に、放電電流の低減乃至遮断を指令するので、満充電容量計測のための充電開始前にすべてのセル電圧を上記中間低電圧未満に揃える際に、先に中間低電圧に達したセルが上記許容下限電圧値を超えて低下してしまうのを防止することができ、更にその後のセル電圧均等化によりその後にセル電圧を上記中間低電圧未満に揃えることができ、満充電容量計測のための放電開始を実施可能とすることができる。
【0029】
請求項6記載の構成は請求項2乃至5のいずれか記載の車載組電池制御装置において更に、前記各セルは、リチウムイオンの吸蔵放出可能な正極及び負極を有するリチウム二次電池からそれぞれなり、前記高レベル判定手段は、各セル個々の過充電を検出する過充電検出手段からなり、前記低レベル判定手段は、各セル個々の過放電を検出する過放電検出手段からなることを特徴としている。
【0030】
すなわち、本構成によれば、高レベル判定手段及び低レベル判定手段が、通常のリチウム組電池に装備される既存の過充電検出手段及び過放電検出手段により構成されているので、各セル電圧を所定の電圧範囲に収束させた後に行う満充電容量計測のための所定の電圧までの充電(又は放電)を制御するために、上記中間高レベル判定又は上記中間低レベル判定のための回路だけを追加すればよく、回路構成を簡素化することができる。更にリチウム組電池は上記セル電圧均等化回路を装備するのが通常であるので、特に請求項7の実施する際に特に回路規模増大を抑止することができる。
【0031】
好適な態様において、前記高レベル判定手段兼前記中間低レベル判定手段は、前記各セルの電圧と所定の基準値とをセルごとに比較する複数の比較部とを有し、前記各比較部の出力の論理和に相当する論理信号を出力する論理和演算部と、前記各比較部の前記基準値を、前記高レベル判定用の第1しきい値と、前記中間低レベル判定用の第2しきい値とで切り換えるしきい値切り換え部とを備えることを特徴としている。
【0032】
本構成では、上記しきい値切り換え部の追加により、上記高レベル判定手段と中間低レベル判定手段との回路共通化を実現することができ、回路の簡素化を実現することができる。
【0033】
請求項記載の構成は請求項2乃至6のいずれか記載の車載組電池制御装置において更に、前記低レベル判定手段兼前記中間高レベル判定手段は、前記各セルの電圧と所定の基準値とをセルごとに比較する複数の比較部とを有し、前記各比較部の出力の論理積に相当する論理信号を出力する論理積演算部と、前記各比較部の前記基準値を、前記低レベル判定用の第3しきい値と、前記中間高レベル判定用の第4しきい値とで切り換えるしきい値切り換え部とを備えることを特徴としている。
【0034】
本構成では、上記しきい値切り換え部の追加により、上記低レベル判定手段と中間高レベル判定手段との回路共通化を実現することができ、回路の簡素化を実現することができる。
【0035】
請求項記載の構成は請求項2乃至のいずれか記載の車載組電池制御装置において更に、前記各判定手段の出力により単一の出力ラインに出力する出力電流量を変更する電流変調手段を有することを特徴としている。
【0036】
本構成によれば、出力ライン本数の低減を図ることができる。
【0037】
請求項記載の構成は請求項と請求項とに記載の車載組電池制御装置において更に、前記出力ラインの出力電流を周期的にサンプリングして後段の信号処理回路に出力するサンプリングスイッチと、前記サンプリングスイッチの開閉に伴う前記電流変調手段の出力電流変化に基づいて前記しきい値切り換え部のしきい値切り換えを指令するしきい値切り換え信号発生手段とを有することを特徴としている。
【0038】
本構成によれば、信号処理を行うマイクロコンピュータなどの後段信号処理部からの制御信号を必要とすることなくしきい値切り換えを実行することができ、フォトカプラ節約など回路構成を簡素化することができる。
【0039】
請求項10記載の構成は請求項2乃至4のいずれか又は6記載の車載組電池制御装置において更に、前記電池管理部は、満充電容量検出に際して、各セルの状態を前記中間高レベル以上で前記高レベル未満にまで充電する充電指令動作と、前記セルの一つが前記高電圧値となった場合に充電電流を遮断する遮断指令動作と、前記遮断から所定時間経過後、すべてのセルが前記中間高電圧値以上で前記高電圧値未満であれば、その後の満充電容量取得用の電流積算のための放電を許可する放電指令動作とを実行することを特徴としている。
【0040】
本制御構成によれば、満充電容量検出の前に各セルが上記高電圧値を超えないように抑止しつつ前記中間高電圧値をすべて超えるように誘導することができ、その後の満充電容量のための放電により確実に満充電容量を検出することができる。特にこの構成はリチウム組電池において、回路構成の追加を抑止しつつ実施できる。
【0041】
請求項11記載の構成は請求項10記載の車載組電池制御装置において更に、前記電池管理部は、満充電容量検出に際して、前記充電指令動作と前記遮断指令動作との間で、前記セル電圧が前記高電圧値に達するたびに前記充電電流を低減する低減指令動作を実行することを特徴としている。
【0042】
本制御構成によれば、満充電容量検出の前に各セルが上記高電圧値を超えないように抑止しつつ前記中間高電圧値をすべて超えるように誘導することができ、その後の満充電容量のための放電により確実に満充電容量を検出することができる。
【0043】
請求項12記載の構成は請求項10又は11記載の車載組電池制御装置において更に、前記電池管理部は、満充電容量検出に際して、前記遮断から所定時間経過後、少なくとも一つのセルが前記中間高電圧値未満にまで低下すれば、所定電流値で再度充電を行う再充電指令動作を実行することを特徴としている。
【0044】
本制御構成によれば、満充電容量検出の前に各セルが上記高電圧値を超えないように抑止しつつ前記中間高電圧値をすべて超えるように誘導することができ、その後の満充電容量のための放電により確実に満充電容量を検出することができる。
【0045】
請求項13記載の構成によれば請求項2乃至5のいずれか記載の車載組電池制御装置において更に、前記自動車用組電池は、ハイブリッド電気自動車の動力を補助又は回生する電力を蓄電し、前記電池管理部は、前記ハイブリッド電気自動車の走行中における出力又は回生電流の要求値に応じて前記満充電容量積算時の放電電流又は充電電流を前記要求値を確保可能なように増減するので、満充電容量積算時の放電又は充電が車両走行に影響をあたえるのを抑止することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
本発明の車載組電池制御装置を用いたHEV用モータ制御装置を以下の実施形態により詳細に説明する
【0047】
【実施形態1】
(全体構成)
このHEV用モータ制御装置のブロック回路図を図1に示す。
【0048】
図1において、組電池1はそれぞれ4セルを1セルグループとして構成されたN個のセルグループ11〜1Nに高電圧側から順番に分割され、各セルグループ11〜1Nの電位VS1、VS2、VS3、VS4、VSn+1がラインL1、L5、L9、・・・Ln+1を通じて電池コントローラ2にて検出される。
【0049】
また、簡易セル過充放電検出装置31〜3Nが各セルグループ11〜1Nごとに1対1で設けられており、簡易セル過充放電検出装置31〜3Nは、自己が属するセルグループ内に過充電または過放電のセルが少なくとも一つ以上あるかどうかを判定してその結果を電池コントローラ2に送信するとともに自己が属するセルグループ内のセル電圧のばらつきキャンセルを行う。電池コントローラ2と簡易セル過充放電検出装置31〜3Nとは、本発明でいう車載組電池制御装置を構成している。
【0050】
電池コントローラ2は、電流センサ8から得た組電池1の充放電電流及び上記情報に基づいて必要な組電池情報(たとえばSOCや過電圧警報や過充電警報など)を演算し、この組電池情報を車両制御装置5に出力するとともに、セルグループ11〜1N間のグループ電圧のばらつき解消や、組電池1の満充電容量の計測制御も行う。
【0051】
車両制御装置5は、電池コントローラ2及び電流センサ8から得た組電池情報と車両走行情報(車速、エンジントルク、アクセル開度等)とに基づいてインバータ6を制御する。インバータ6の一対の直流入力端は電源ライン9Uと接地ライン9Dとにより組電池1の正、負極端に個別に制御されて、組電池1と三相交流モータ7との間の直交双方向変換を行い、三相交流モータ7の駆動及び組電池1の充放電とを制御する。
(簡易セル過充放電検出装置31〜3N)
図1に示す簡易セル過充放電検出装置31の具体的な回路構成を図2、図3、図5、図6に示す。
【0052】
簡易セル過充放電検出装置31〜3Nは、セルグループごとに、各セルの過充電を検出する過充電検出回路CCC(図2参照)、各セルの過放電を検出する過放電検出回路CDC(図3参照)、各セル間の電圧ばらつきを補償する簡易均等化回路CEC(図5参照)、各セルの満充電を検出する満充電検出回路CFC(図6参照)を内蔵している。
【0053】
各簡易セル過充放電検出装置31〜3Nの過充電検出回路CCC、過放電検出回路CDC、簡易均等化回路CEC、満充電検出回路CFCは同一であるので、セルグループ11の簡易セル過充放電検出装置31のそれらのみを以下に説明する。
(過充電検出回路CCC)
簡易セル過充放電検出装置31の過充電検出回路CCCを図2を参照して説明する。
【0054】
過充電検出回路CCCは、それぞれ同一回路構成を有してセルごとに配置された4つの比較ユニット回路311と、各比較ユニット回路311の出力の論理和信号電圧を出力するダイオードOR回路312と、ダイオードOR回路312の出力電圧により断続されるトランジスタTROを有するNOT回路313と、NOT回路313の出力電圧により断続されるトランジスタTR2を有する信号電流発生回路314とからなる。
【0055】
各比較ユニット回路31は同一構造をもつので、最上位のセル10の過充電を検出する比較ユニット回路311だけを以下に説明する。
【0056】
この比較ユニット回路311は、互いに直列接続された抵抗器RUA、RUBからなる抵抗分圧回路と、互いに直列接続された抵抗器RUVと基準電圧源VRU(たとえばツェナーダイオード)とからなる基準電圧回路と、それらからそれぞれ電圧が入力される過充電検出用コンパレータC1とからなる。
【0057】
過充電検出用コンパレータC1は、セル10の電圧すなわちセル電圧が基準電圧回路が出力する基準高電圧値を超えた場合にダイオードOR回路312にハイレベル電位を出力する。
【0058】
したがって、ダイオードOR回路312は、4つのセルのいずれかのセル電圧が上記基準高電圧値を超えた場合にトランジスタTR0をオンさせ、その結果、トランジスタTR2がオンする。
【0059】
簡易セル過充放電検出装置31の出力ラインLは電池コントローラ2の低入力インピーダンスの入力端子OCD1に接続されており、その結果、トランジスタTR2のオンによりそのコレクタ抵抗R2の抵抗値に略逆比例する信号電流i2が入力端子OCD1に送られる。
(過放電検出回路CDC)
簡易セル過充放電検出装置31の過放電検出回路CDCを図3を参照して説明する。
【0060】
過放電検出回路CDCは、それぞれ同一回路構成を有してセルごとに配置された4つの比較ユニット回路315と、各比較ユニット回路315の出力の論理積信号電圧を出力するトランジスタ式のNAND回路316と、NAND回路316の出力電圧により断続されるトランジスタTR1を有する信号電流発生回路317とからなる。
【0061】
各比較ユニット回路315は同一構造をもつので、最上位のセル10の過充電を検出する比較ユニット回路315だけを以下に説明する。
【0062】
この比較ユニット回路315は、互いに直列接続された抵抗器RLA、RLBからなる抵抗分圧回路と、互いに直列接続された抵抗器RLVと基準電圧源VRL(たとえばツェナーダイオード)とからなる基準電圧回路と、それらからそれぞれ電圧が入力される過放電検出用コンパレータC2とからなる。
【0063】
過放電検出用コンパレータC2は、セル10の電圧すなわちセル電圧が基準電圧回路が出力する基準低電圧値を超えた場合にNAND回路316の一つのトランジスタTRにハイレベルを出力する。
【0064】
したがって、各比較ユニット回路315からの出力が個別に入力される4つのトランジスタTRが直列接続されたNAND回路316は、4つのセルのすべてのセル電圧が上記基準低電圧値を超えた場合にトランジスタTR1をオンさせる。トランジスタTR1を有する信号電流発生回路317は論理的にはNOT回路であり、結局、簡易セル過充放電検出装置31の出力ラインLには、各比較ユニット回路315の出力の論理積に相当する信号電流i1が出力される。すなわち、上述したように、出力ラインLは電池コントローラ2の低入力インピーダンスの入力端子OCD1に接続されており、その結果、トランジスタTR1のオンによりそのコレクタ抵抗R1の抵抗値に略逆比例する信号電流i1が入力端子OCD1に送られる。
【0065】
更に、ラインL1と出力ラインLとの間にバイアス抵抗R0が接続されており、バイアス抵抗R0は、出力ラインLに一定のバイアス電流i0を給電している。
【0066】
(満充電検出回路CFC)
簡易セル過充放電検出装置31の満充電検出回路CFCを図6に基づいて説明する。
【0067】
満充電検出回路CFCは、それぞれ同一回路構成を有してセルごとに配置された4つの比較ユニット回路318と、各比較ユニット回路318の出力の論理積信号電圧を出力するトランジスタ式のNAND回路319と、NAND回路319の出力電圧により断続されるトランジスタTR3を有する信号電流発生回路320とからなる。
【0068】
各比較ユニット回路318は同一構造をもつので、最上位のセル10の満充電を検出する比較ユニット回路318だけを以下に説明する。
【0069】
この比較ユニット回路318は、互いに直列接続された抵抗器RFA、RFBからなる抵抗分圧回路と、互いに直列接続された抵抗器RUFと基準電圧源VRF(たとえばツェナーダイオード)とからなる基準電圧回路と、それらからそれぞれ電圧が入力される満充電検出用コンパレータC3とからなる。
【0070】
満充電検出用コンパレータC3は、セル10の電圧すなわちセル電圧が基準電圧回路が出力する基準満充電電圧値(中間高電圧値)を超えた場合にNAND回路319の一つのトランジスタTR’にハイレベルを出力する。
【0071】
したがって、各比較ユニット回路318からの出力が個別に入力される4つのトランジスタTR’が直列接続されたNAND回路319は、4つのセルのすべてのセル電圧が上記基準満充電電圧値を超えた場合にトランジスタTR3をオンさせる。トランジスタTR3を有する信号電流発生回路320は論理的にはNOT回路であり、結局、簡易セル過充放電検出装置31の出力ラインLには、各比較ユニット回路318の出力の論理積に相当する信号電流i3が出力される。すなわち、上述したように、出力ラインLは電池コントローラ2の低入力インピーダンスの入力端子OCD1に接続されており、その結果、トランジスタTR3のオンによりそのコレクタ抵抗R3の抵抗値に略逆比例する信号電流i3が入力端子OCD1に送られる。
【0072】
(簡易均等化回路CEC)
簡易セル過充放電検出装置31の簡易均等化回路CECを図5を参照して説明する。この簡易均等化回路CECは、セル間電圧のばらつき解消を図る回路である。
【0073】
セルグループ11のグループ電圧V11は抵抗値が等しい4つの抵抗R10〜R13を直列接続してなる抵抗分圧回路に入力されて25%電位、50%電位、75%電位が形成される。25%電位、50%電位、75%電位は、セルグループ11の最低電位VS2を基準としてグループ電圧の25%、50%、75%の電位を表す。
【0074】
オペアンプ電圧増幅回路OP1〜OP3は、セルグループ11の3つのセル接続点の電位とこれら25%電位、50%電位、75%電位との電位差(電圧ばらつき)をアナログ差動増幅し、それぞれ増幅電位差(電圧ばらつき)を示す出力電圧をコンパレータCP1H、CP1L、CP2H、CP2L、CP3H、CP3Lに出力する。
【0075】
コンパレータCP1Hは高電位側から最初のセル接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より高電圧側に大きいかどうかを判定する。コンパレータCP1Lは高電位側から最初の接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より低電圧側に大きいかどうかを判定する。
【0076】
コンパレータCP2Hは高電位側から二番目のセル接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より高電圧側に大きいかどうかを判定する。コンパレータCP21Lは二番目の接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より低電圧側に大きいかどうかを判定する。
【0077】
コンパレータCP3Hは高電位側から三番目のセル接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より高電圧側に大きいかどうかを判定する。コンパレータCP3Lは三番目の接続点の電位ばらつきが所定基準ばらつき幅より低電圧側に大きいかどうかを判定する。
【0078】
これらの判定結果を論理回路321を通じてセルばらつき解消用の電流バイパススイッチ322〜325に出力する。その結果、最高電位のセル10のセル電圧が平均セル電圧に比較して許容レベル以上過大であれば、セルバイパススイッチ322がオンされ、その結果、充電時には最高電位のセル10へ流れ込むべき充電電流がバイパス抵抗RB1へ分流し、放電時には最高電位のセル10はバイパス抵抗RB1へ追加のバイパス放電を行って、最高電位のセル10のセル電圧を減少させる。結局、各セル電圧のばらつきが低減される。論理回路321を用いた簡易均等化回路CECは公知であり、発明の要旨でもないので、更なる詳細説明は省略する。
【0079】
(電池コントローラ2)
電池コントローラ2を図4に示す。電池コントローラ2は、各セルグループ11〜1Nごとに、出力ラインLの電流変化を検出して、過充電、過放電、満充電の受信を行うとともに、セルグループ電圧間のばらつきを演算してその低減を図る。
【0080】
電池コントローラ2の回路説明の図示、説明を簡単とするために、セルグループ11の過充電、過放電、満充電の受信及びセルグループ11の電流バイパスを行う回路ブロック以外の回路ブロックの図示説明を省略する。100は、演算処理用のマイコンである。
【0081】
セルグループ11の電池状態(過充電、過放電、満充電の有無)はその出力ラインL、サンプリングスイッチ20を通じて電圧変換回路21に入力されて電圧信号に変換され、この電圧信号はマルチプレクサ22を通じてマイコン100に入力される。セルグループ11のグループ電圧V11は、A/Dコンバータ23によりデジタル電圧信号に変換された後、マルチプレクサ24を通じてマイコン100に入力される。マルチプレクサ22、24は各セルグループ11〜1Nごとに得られた上記と同じ電圧の一つを時間順次に選択してマイコン100に入力する。
【0082】
マイコン100は、各セルグループ11〜1Nのグループ電圧を比較し、すべてのグループ電圧を最小のグループ電圧にあわせるべく、デマルチプレクサ25、フォトカプラ26を通じて、グループバイパススイッチであるトランジスタ27をオンし、セルグループ11〜1Nのうちの最小グループ電圧のセルグループ以外のセルグループをバイパス放電(もしくは充電迂回)を行って、各セルグループ電圧を所定範囲に収束させる。
(満充電容量測定)
マイコン100により実施されてこの実施態様の要部をなす満充電容量測定動作を図7に示すフローチャート及び図8に示すタイミングチャートを参照して以下に説明する。説明を簡単とするためにセルグループ11について説明する。他のセルグループ12〜1Nについても動作は同じである。
【0083】
時刻t0から電池コントローラ2が満充電容量測定モ−ドを開始すると、組電池1は主回路電流Ic1で充電され、各セル電圧が徐々に上昇していく。各セル電圧は通常は全て過放電検出しきい値VLを上回っているので、過放電検出用のトランジスタTR1のみがON状態となり、出力ラインLから電池コントローラ2の入力端子OCD1に流れる総電流(すなわち送信信号)Σiはi0+i1となり、全てのセルが過放電電圧VLと過充電電圧VUの間の通常使用範囲にあることが電池コントローラ2に伝達される。
【0084】
時刻t1になると、最も電圧が高いいずれかのセルのセル電圧VCMAXが過充電検出用しきい値VUに到達し、トランジスタTR2がオンするので、総電流Σiは電流i2だけ増加する。電池コントローラ2はこの電流i2の増加を検出してインバータ6を制御して組電池1を充電する充電電流をIC1からIC2に減少させる。この充電電流の減少により、セル電圧は内部電圧降下減少分だけ小さくなるので、過充電検出は一旦は解除され、総電流Σiは電流i2だけ減少する。しかし、組電池1は依然として充電電流Ic2で充電されるため、各セル電圧は徐々に上昇していく。
【0085】
時刻t2になると、最も電圧が高いセルのセル電圧VCMAXが過充電検出用しきい値VUに再び到達し、トランジスタTR2がオンするので、総電流Σiは電流i2だけ増加する。電池コントローラ2はこの電流i2の増加を検出してインバータ6を制御して組電池1を充電する充電電流をIC2からIC3に減少させる。この充電電流の減少により、セル電圧が上述のように減少するので、過充電検出が一旦は解除され、総電流Σiは電流i2だけ減少する。しかし、組電池1は依然として充電電流Ic2で充電されるため、徐々に電圧が上昇していく。
【0086】
時刻t3になると、最も電圧の高いセルのセル電圧VCMAXが過充電検出用しきい値VUに再び到達し、トランジスタTR2がオンするので、総電流Σiは電流i2だけ増加する。電池コントローラ2はこの電流i2の増加を検出してインバータ6を制御して組電池1を充電する充電電流をIC3から0とし、充電を所定時間TW1だけ停止させ、この間にセル電圧均等化回路CECによりセル電圧均等化を行ってセル電圧のばらつきを低減する。
【0087】
なお、マイコン100は常に(正確には定期的に)、総電流Σi=i0+i1+i3となったかどうかを判定している。この状態は、各セル電圧がすべて満充電電圧以上ですべて過充電電圧に達していない電圧範囲にあることを示す。すなわち、この電圧範囲は、各セル電圧間の電圧ばらつきが小さく、その後の満充電容量計測のための放電において、満充電容量がこの電圧ばらつきにより過小に計算されることがないこと、つまり、満充電容量計測用の放電開始に好適であることを示す。
【0088】
時刻t3から所定時間TW1が経過した時刻t4にて充電を再開すると、時刻t5にて、最も電圧が高いセルのセル電圧が過充電電圧に達しておらず、かつ、最も電圧が低いセルのセル電圧VCMINが所定の満充電電圧VFを上回る状態となる。すると、トランジスタTR3をオンして電流I3を出力し、これにより電池コントローラ2はすべてのセルが満充電電圧VF以上であることを認識する。
【0089】
その後、時刻t6になると、最も電圧の高いセルのセル電圧VCMAXが過充電検出用しきい値VUに再び到達し、電流i2が上述したように一時的に流れ、マイコン100は充電を停止する。この状態は、組電池1の容量が許容セル電圧範囲で最も大きい状態を意味する。
【0090】
この実施態様では、この充電停止から次の満充電容量計測用の放電開始(時刻t7)の間に所定時間TW2を設定している。この所定時間TW2においても簡易均等化回路CECは動作しており、セル電圧VCを更に均等化しつつ各セルを満充電電圧VF以上過充電電圧VU未満にて更に収束させることができる。
【0091】
また、この所定時間TW2だけ次の放電を待機することにより、この待機の間にいずれかのセルが自己の状態不良により満充電電圧VF未満に低下することがないことを確認し、満充電容量のための放電を安全に行えることを確認する。
【0092】
上記確認後、時刻t7より満充電容量測定のための放電を開始する。すなわち、時刻t7は、この実施例においての「本発明で言う満充電到達時点」に相当する。なお、所定期間TW2が終了する前にいずれかのセル電圧VCが満充電電圧VFを下回った場合は、充電電流IC3で組電池1を再度充電する。
【0093】
放電を開始すると、セル電圧が徐々に低下し、セル電圧の最低値VCMINが時刻t8にて過放電しきい値電圧VL未満となり、トランジスタTR1がオフし、総電流Σiは電流i0のみとなる。マイコン100は、それを検出して過放電状態と判定して、放電を停止するとともに、この放電中(時刻t7〜時刻t8)の放電電流を電流センサ8によって検出し、積分して満充電容量を計算する。すなわち、時刻t8は、この実施例においての「本発明で言う空充電容量到達時点」に相当する。
【0094】
【実施形態2】
他の実施形態を図9、図10を参照して以下に説明する。
【0095】
この実施形態は、上述した実施形態1における図6に示す満充電検出回路に、図3に示す過放電検出回路の機能を併合したものである。各セルにおける回路と動作は同じであるので、セルグループ11の最高電位のセルの満充電検出及び過放電検出のみを以下に説明する。
(満充電兼過放電検出回路CXC)
満充電兼過放電検出回路CXCを図9に基づいて説明する。
【0096】
この満充電兼過放電検出回路CXCは、図6に示す満充電検出回路CFCにおいて、しきい値を切り換える4つのしきい値切換回路400と、各しきい値切換回路400を制御するしきい値切換制御回路401とを追加したものである。満充電検出回路CFCについては既述したので説明を省略する。
【0097】
しきい値切換回路400は、それぞれ同一回路構成を有してセルごとに配置されているので、最高電位のセル10のしきい値切換回路400だけを説明する。しきい値切換回路400は互いに直列接続された抵抗R1’、R2’、R3’、ダイオードD’、トランジスタTR41からなる。抵抗R1’、R2’、ダイオードD’が互いに直列接続され、トランジスタTR41は抵抗R1、R2の接続点電位により断続され、トランジスタTR41がオンすると、抵抗R3’が抵抗RFAと並列接続され、後述するように満充電検出用のしきい値が過放電検出用のしきい値に実質的に切換られる。
【0098】
すなわち、トランジスタTR5がオンすると、逆流遮断ダイオードD’を通じてトランジスタTR41がオンされ、抵抗器RFA、RFBからなる抵抗分圧回路において抵抗器RFAと並列に抵抗R3’が並列に付加される。その結果、抵抗器RFA、RFBからなる抵抗分圧回路が出力するセル電圧の分圧は大きくなる。このことは、抵抗器RUFと基準電圧源VRFとからなる基準電圧回路が出力する基準電圧が相対的に小さくなることに等しい。したがって、トランジスタTR41のオンにより、この基準電圧は満充電判定用しきい値電圧から過放電判定用しきい値電圧に変更されることになる。
【0099】
しきい値切換制御回路401は、互いに直列接続されて全体として電流i0を流すための抵抗R0を構成する抵抗R0’及びR0”と、トランジスタTR4、TR5と、実質的に1/2分周回路であるパルス間引き回路X2とからなる。
【0100】
電池コントローラ2は、総電流ΣIを時間Tごとにサンプリングするサンプリング期間を含む所定時間だけサンプリングスイッチ20を定期的にONする。サンプリングスイッチ20がオンすると、ラインL1から抵抗器R0’、R0”、出力ラインL、サンプリングスイッチ20を通じて電圧変換回路21が電流i0を吸収するため、トランジスタTR4がONしてパルス間引き回路X2の入力端子INにスイッチ20のオンオフと同一のタイミングのパルス信号が入力される。
【0101】
パルス間引き回路X2の内部は、図10に示すように、電流バッファ回路200と、Dフリップフロップ回路201と、ANDゲート202とで構成されており、入力パルスを1回毎に間引いて(1/2分周して)出力する。パルス間引き回路X2の出力がハイレベルとなると、トランジスタTR5がONし、各比較ユニット回路321のトランジスタTR41がONされ、コンパレータ306の非反転入力端に印加されるセル電圧の分圧が変化し、これは相対的にしきい値が変化するのと同じ効果となる。
【0102】
すなわち、パルス間引き回路X2の出力電圧がトランジスタTR5をオンしない場合には実質的なしきい値が満充電しきい値電圧VFとなり、オンする場合には実質的なしきい値が過放電しきい値電圧VLとなるように抵抗器RFA、RFB、R3'の抵抗値を設定する。これにより、サンプリングスイッチ20がオフする奇数回目には、満充電判定結果(電流i3)の有無が検出され、サンプリングスイッチ20がオンする偶数回目には、過放電判定結果(電流i1)の有無が検出される。結局、この実施形態では、サンプリングスイッチ20のサンプリングごとに満充電判定結果(電流i3)の有無と過放電判定結果(電流i1)の有無とが時間順次にマイコン100に読み込まれることになる。サンプリングスイッチ20のサンプリング間隔を短くすれば、実質的にほぼ同時期に満充電判定結果と過放電判定結果とを読み込むことができるので、実用上の問題は生じることがなく、満充電と過放電の検出回路を一つに統合することができ、回路の構成を簡素にすることができる。
(変形態様)
上記実施例では、サンプリングスイッチ20を周期的に作動させることにより、周期的にしきい値切換を行ったが、その他、図8に示す満充電容量測定動作期間(t0〜t8)において、適切なタイミングで満充電判定しきい値の選択と、過放電判定しきい値の選択とを切り換えてもよい。好適には、
図8において、すべてのセルが満充電電圧以上であることを検出する時刻t5までは満充電判定を行い、その後、放電が完了する時刻t8までは過放電判定を行うようにすることが好適である。
【0103】
なお、上記実施態様において、各セルグループの直列セル数は4に限定しなくてもよいことはもちろんである。しかし、セル過充放電検出装置に使用する素子の耐電圧の問題等から、セル電圧が平均3.6Vのリチウム電池の場合は4〜6直列程度として構成するのが適当と考えられる。
【0104】
満充電に均等化してから放電して容量を測定する以外に、すべてのセルを空充電(SOC=0%)側に均等化してから少なくとも一つセルが過充電となるまで充電し、その間の電流積算値を満充電容量としてもよい。この場合、過放電しきい値VLより少し高い値で完全放電しきい値VEを設定し空充電検出回路を各セルに設け、その出力をORで受けて、全セルの電圧がVLとVEの間にあるか判定させることが好ましい。この場合の容量算出には、充電容量に充放電効率を乗じる必要がある。また、上記実施態様2と同様に、しきい値切換回路をもつ過充電検出回路で空充電検出回路を代行することができる。
【0105】
その他、満充電や完全放電せずに、中間的な2つのSOC範囲に相当する所定の電圧範囲にで全セルが存在することを検出し、そこから所定の電圧まで放電または充電して部分容量を測定し、この部分容量から比例換算などによりを満充電容量を推定するようにしてもよい。この場合、中間的なSOC範囲の上限に対応する上限しきい値電圧、および、中間的なSOC範囲の下限に対応する下限しきい値電圧に設定された検出回路を用意し、前者をOR論理で、後者をAND論理でまとめて判定する。そして、それぞれを実施態様2のようにOR論理同士、AND論理同士をしきい値切換式に統合してもよい。
【0106】
満充電検出信号、過充電検出信号、過放電検出信号を別々に電池コントローラ2に出力することもできる。
【0107】
また、伝達信号を電流に変換することなく、そのON/OFFレベルをフォトカプラを介して伝達するようにしてもよい。
【0108】
実施態様2におけるしきい値の切換方法として、セル電圧の分圧比を変更するのではなく、基準電圧源の発生電圧を分圧して切り換えるようにしてもよい。また、図3の実施例も含め、各セルごとに基準電圧源を一つに共通化し、基準電圧源から出力される基準電圧を分圧して過充電しきい値電圧VU、過放電しきい値電圧VL、満充電しきい値電圧VFを作成してコンパレータに供給するようにしてもよい。
【0109】
実施態様2において、満充電検出回路と過放電検出回路とを共用して切り換える以外に、過充電検出回路と満充電検出回路とをコンパレータ共用とすることもできる。ただし、この場合、過充電/満充電共用コンパレータの出力を、AND回路とOR回路の両方に振り分ける必要がある。さらに、過充電、満充電、過放電を判定する3つのコンパレータを全て一つに統合し、しきい値を3状態の切換式にしてもよい。
【0110】
出力ラインLとはべつの信号線を用いてしきい値切換のための制御信号を送信するようにしてもよい。実施形態2において、切換信号の論理としきい値との関係を逆(Lの時過放電でHの時満充電)にしてもよい。ただし、セル電圧がしきい値を上回ると基本的にON動作となって動作電流が多くなる構成となっているので、セルからの消費電流が多くなる。そこで、切換信号がLの時にしきい値が高い方(満充電判定用)とすれば、動作電流が流れる時間が少なくなるので、消費電流を抑えることができる。特に車両が停車(イグニッションスイッチがOFF)している状態では、過充放電検出をする必要がないのでサンプリングスイッチ20を開放状態としておくことにより、しきい値を自動的に満充電側とすることができ、消費電流を抑えることができる。
【0111】
各セルの過充電および満充電、過充電検出の論理(各コンパレータの出力)は、本実施例に示すものに従う必要は必ずしもなく、例えば通常はHレベルで、過充電または過放電検出時にLレベルとするようにしてもよい。ただし、Hレベルは動作電流が流れることによりセルからの消費電流が多くなるので、しきい値を下回った場合をLレベルの論理とするのが好ましい。
【0112】
HEVやEV以外の、多直列組電池を電源とする装置に適用してもよいことはいうまでもない。
【0113】
対象とする電池についてはリチウム二次電池に限らず、鉛電池やニッケル系電池等の他の二次電池セル、セルを複数個直並列にしたセルモジュールのような任意の単位電池において、本発明は適用可能である。
【0114】
【実施形態3】
他の実施形態を図11に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
【0115】
上記実施形態1,2では、満充電容量計測プロセスを車両走行中において、走行動力をエンジンが負担させつつ行うことができる。この時、満充電容量計測プロセスのための組電池1の予備充電電力はエンジンから供給され、その後の放電エネルギーはエンジン又は車輪に放出される。
【0116】
ただし、上記実施形態1,2では、満充電容量計測プロセス中の充電電流値、及び、放電電流値を、走行状況に関係なく電池コントローラ2側で決定したが、車両走行を快適とするために、車両走行に適した電流制御を加味することも当然可能である。その一例を図11にフローチャートとして示す。満充電容量計測のための組電池1の放電電流は、車両走行に好適な放電電流値(平均値)IRが現在の放電電流値IDよりもはるかに大きい場合に放電電流値IDをゆるやかにアップし、逆の場合にゆるやかにダウンする。もちろん、この放電電流IDの変化は所定範囲内で行われるべきである。
【0117】
その他、車両走行上、どうしても組電池1の急激な充放電が必要な状況、たとえば急制動や急加速など、いったん満充電容量計測のための予備充電やその後の放電を中断するようにしてもよい。
【0118】
また、上記説明した満充電容量計測のための制御はあらかじめ走行状況をモニタしておき、高速道路走行中などこの制御に好適な走行状態を自動的又は手動により確認してから行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施態様1に示す車載組電池制御装置の全体回路図である。
【図2】過充電検出回路を示す回路図である。
【図3】過放電検出回路を示す回路図である。
【図4】電池コントローラを示す回路図である。
【図5】簡易均等化回路を示す回路図である。
【図6】満充電検出回路を示す回路図である。
【図7】実施形態1における満充電容量計測動作を示すフローチャートである。
【図8】実施形態1における満充電容量計測動作を示すタイミングチャートである。
【図9】実施形態2の満充電検出兼過放電検出を行う回路を示す回路図である。
【図10】図9のパルス間引き回路を示す回路図である。
【図11】実施形態3の放電電流制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11〜1N セルグループ
31〜3N 簡易セル過充放電検出装置(電圧検出部、電池管理部)
2 電池コントローラ(電流積算部、電池管理部)
CCC 過充電検出回路(高レベル判定手段、過充電検出手段)
CDC 過放電検出回路(低レベル判定手段、過放電検出手段)
CFC 満充電検出回路(中間レベル判定手段、満充電検出手段)
CXC 満充電兼過放電検出回路
CEC 簡易均等化回路(セル電圧均等化回路)
401 しきい値切換制御回路(しきい値切り換え信号発生手段)
400 しきい値切換回路
TR1、TR2、TR3 トランジスタ(電流変調手段)
20 サンプリングスイッチ

Claims (13)

  1. 互いに直列接続されて自動車用組電池を構成する多数のセルの電圧を検出する電圧検出部と、
    前記組電池の充放電電流を積算してなる積算電流量を演算する電流積算部と、
    前記両検出手段の出力信号に基づく演算を行って前記組電池の電池状態を管理する電池管理部と、
    を備える車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    前記各セルの電圧がすべて所定の満充電電圧に達した満充電到達時点と、前記満充電到達時点の後における前記各セルの電圧の少なくともどれか一つが所定の空充電電圧に達した空充電到達時点とを検出し、前記両時点間における前記積算電流量を前記満充電容量として設定するか、あるいは、すべてのセルを空充電側(SOC=0%)側に均等化してから少なくとも一つのセルが過充電となるまで充電し、その間の電流積算値を前記満充電容量として設定することを特徴とする車載組電池制御装置。
  2. 互いに直列接続されて自動車用組電池を構成する多数のセルの電圧を検出する電圧検出部と、
    前記組電池の充放電電流を積算してなる積算電流量を演算する電流積算部と、
    前記両検出手段の出力信号に基づく演算を行って前記組電池の電池状態を管理する電池管理部と、
    を備え、
    前記電池管理部は、
    前記各セルの電圧の少なくとも一つが所定の高電圧値(VU)以上となった場合に充電レベルが所定の高レベルであると判定する高レベル判定手段と、
    前記各セルの電圧の少なくとも一つが前記高電圧値(VU)より低い所定の低電圧値(VL)未満となった場合に充電レベルが所定の低レベルであると判定する低レベル判定手段と、
    前記各セルの電圧のすべてが前記高電圧値(VU)と前記低電圧値(VL)との間の所定の中間高電圧値(VF)以上となった場合に充電レベルが所定の中間高レベルと判定する中間レベル判定手段と、
    前記充電レベルが、前記中間高レベル(VF)以上で前記高レベル(VU)未満の放電開始時点から放電を開始して前記低レベル(VL)に達するまで電流積算を行うことにより得た積算電流値に基づいて満充電容量を演算する満充電容量演算手段と、
    を備えることを特徴とする車載組電池制御装置。
  3. 請求項2記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    前記各セルとそれぞれ並列に接続されて前記セルの電流をバイパスする電流バイパス回路と、
    前記各セル間の電圧ばらつきに応じて前記電流バイパス回路のバイパス電流を調整することにより前記各セル間の電圧ばらつきを所定範囲内に制御するバイパス制御回路と、
    を含むセル電圧均等化回路を装備することを特徴とする車載組電池制御装置。
  4. 請求項2又は3記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    前記高レベル判定手段の判定基準値である前記所定の高電圧値を前記セルの許容上限電圧値に設定するとともに、前記高レベル判定手段が高レベルと判定する場合に充電電流の低減乃至遮断を指令することを特徴とする車載組電池制御装置。
  5. 請求項2又は3記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    前記低レベル判定手段の判定基準値である前記所定の低電圧値を前記セルの許容下限電圧値に設定するとともに、前記低レベル判定手段が低レベルと判定する場合に放電電流の低減乃至遮断を指令することを特徴とする車載組電池制御装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれか記載の車載組電池制御装置において、
    前記各セルは、リチウムイオンの吸蔵放出可能な正極及び負極を有するリチウム二次電池からそれぞれなり、
    前記高レベル判定手段は、各セル個々の過充電を検出する過充電検出手段からなり、
    前記低レベル判定手段は、各セル個々の過放電を検出する過放電検出手段からなることを特徴とする車載組電池制御装置。
  7. 請求項2乃至6のいずれか記載の車載組電池制御装置において、
    前記低レベル判定手段兼前記中間高レベル判定手段は、
    前記各セルの電圧と所定の基準値とをセルごとに比較する複数の比較部と、
    前記各比較部の出力の論理積に相当する論理信号を出力する論理積演算部と、
    前記各比較部の前記基準値を、前記低レベル判定用の第3しきい値と、前記中間高レベル判定用の第4しきい値とで切り換えるしきい値切り換え部と、
    を備えることを特徴とする車載組電池制御装置。
  8. 請求項2乃至のいずれか記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    前記各判定手段の出力により単一の出力ラインに出力する出力電流量を変更する電流変調手段を有することを特徴とする車載組電池制御装置。
  9. 請求項と請求項とに記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    前記出力ラインの出力電流を周期的にサンプリングして後段の信号処理回路に出力するサンプリングスイッチと、
    前記サンプリングスイッチの開閉に伴う前記電流変調手段の出力電流変化に基づいて前記しきい値切り換え部のしきい値切り換えを指令するしきい値切り換え信号発生手段と、
    を有することを特徴とする車載組電池制御装置。
  10. 請求項2乃至4のいずれか又は6記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    満充電容量検出に際して、
    各セルの状態を前記中間高レベル以上で前記高レベル未満にまで充電する充電指令動作と、
    前記セルの一つが前記高電圧値となった場合に充電電流を遮断する遮断指令動作と、
    前記遮断から所定時間経過後、すべてのセルが前記中間高電圧値以上で前記高電圧値未満であれば、その後の満充電容量取得用の電流積算のための放電を許可する放電指令動作と、
    を実行することを特徴とする車載組電池制御装置。
  11. 請求項10記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    満充電容量検出に際して、
    前記充電指令動作と前記遮断指令動作との間で、前記セル電圧が前記高電圧値に達するたびに前記充電電流を低減する低減指令動作を実行することを特徴とする車載組電池制御装置。
  12. 請求項10又は11記載の車載組電池制御装置において、
    前記電池管理部は、
    満充電容量検出に際して、
    前記遮断から所定時間経過後、少なくとも一つのセルが前記中間高電圧値未満にまで低下すれば、所定電流値で再度充電を行う再充電指令動作を実行することを特徴とする車載組電池制御装置。
  13. 請求項2乃至5のいずれか記載の車載組電池制御装置において、
    前記自動車用組電池は、ハイブリッド電気自動車の動力を補助又は回生する電力を蓄電し、
    前記電池管理部は、前記ハイブリッド電気自動車の走行中における出力又は回生電流の要求値に応じて前記満充電容量積算時の放電電流又は充電電流を増減することを特徴とする車載組電池制御装置。
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