JP4203700B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体燃料を使用する燃焼装置に関するものである。本発明の燃焼装置は、暖房機器や給湯器に採用する燃焼装置として好適である。
【0002】
【従来の技術】
都市ガスが普及していない地域で使用される給湯器や暖房機等には、灯油等の液体燃料を使用した燃焼装置が採用される場合が多い。またこの中でも、比較的発熱量が小さい用途に使用される場合は、気化部によって液体燃料を気化し、この気化ガスを燃焼部に送って燃焼させる形式のものが多用されている。
ここで、液体燃料を気化させる方策としては、例えば電気ヒータを内蔵する発熱体に液体燃料を滴下する方法がある。すなわちこの種の燃焼装置では、液体燃料を加熱して気化し、燃焼させる。
またモータによってカップを回転させ、当該カップの中に液体燃料を滴下し、遠心力によって液体燃料を飛散させる構成を備えたものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した様にこの種の給湯器等では、液体燃料に熱エネルギーを与えて気化させる。ところが気化器から燃焼部に至るまでの経路の中で低温の部分があると、せっかく気化した燃料が元の液体に戻ってしまう。そのためこの種の給湯器等は、燃焼不良を起こす場合があった。
また近年では、発熱量を増大させるために、送風機によって強制的に二次空気を供給する構成の給湯器が多いが、このような送風機を備えた給湯器は、上記した故障の発生頻度が高い。
【0004】
すなわち送風機を備えた給湯器等では、内部のレイアウト上の制約から、二次空気の経路が、燃料ガスの経路に隣接したものとならざるを得ない。そのため燃料ガスの供給経路が送風機の空気流によって冷やされ、温度低下を来す。その結果、燃料ガス供給経路内の気化ガスが冷却され、再液化してしまう。
【0005】
また従来技術の燃焼装置は、気化器内に設けた発熱体の消費電力が大きいという問題がある。
【0006】
そこで本発明は従来技術の上記した問題点に注目し、燃料ガスの再液化を防止し、安定した燃焼を確保することができる燃焼装置の開発を課題とするものである。また併せて本発明は、気化器の消費電力が少ない燃焼装置の開発を課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そして上記した課題を解決するために推奨される構成は、燃料ガス又は燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼部に供給して燃焼させる燃焼装置において、燃料ガス経路又は燃料ガス発生部の中であってそのいずれかの部位を断熱塗料によって保温したことを特徴とする燃焼装置である。
【0008】
上記した燃焼装置では、燃料ガス経路又は燃料ガス発生部の中であってそのいずれかの部位が断熱塗料によって保温されている。例えば本発明を適用して燃料ガス経路を断熱塗料によって保温した場合は、経路を通過する燃料ガスが冷えることがない。
また本発明を適用して燃料ガス発生部を断熱塗料によってを保温した場合は、燃料ガス発生部からの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
【0009】
また同様に推奨される構成は、液体燃料を気化して燃料ガス化し、燃料ガス又は燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼部に供給して燃焼させる燃焼装置において、燃料ガスの経路の一部又は全部の内面又は外面の中であってそのいずれかの部位、或いは燃料ガス発生部であってそのいずれかの部位に断熱塗料が塗布されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0010】
上記した燃焼装置では、燃料ガスの経路の一部又は全部の内面又は外面の中であってそのいずれかの部位、或いは燃料ガス発生部であってそのいずれかの部位に断熱塗料が塗布されている。例えば本発明を適用して燃料ガス経路に断熱塗料を塗布した場合は、当該経路を通過する燃料ガスが冷えることがない。
また上記した構成を適用して燃料ガス発生部に断熱塗料を塗布した場合は、燃料ガス発生部からの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
【0011】
さらに推奨される構成は、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部を有し、燃料ガス又は燃料ガスと空気との混合ガスを燃焼部に供給して燃焼させる燃焼装置において、前記気化部は内部に回転部材を備えていて供給された液体燃料を飛散させる機能を有し、気化部の内面又は外面の中であってそのいずれかの部位に断熱塗料が塗布されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0012】
本構成の燃焼装置では、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部を有し、当該気化部は、内部に回転部材を備えていて供給された液体燃料を飛散させる機能を備える。そして本発明の燃焼装置では、気化部の内面又は外面の中であってそのいずれかの部位に断熱塗料が塗布されているので、気化部からの外部に対する熱の放散は少ない。そのため本発明の燃焼装置では、気化の際の加熱に要する電力が軽減される。
【0013】
また請求項1に記載の発明は、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、火炎を発生させる燃焼部と、前記気化部と燃焼部の間の燃料ガスの経路であって燃料ガスと空気との混合を促進させる混合部とを有し、前記気化部は内部に回転部材を備えていて供給された液体燃料を飛散させる機能を有し、燃料ガスと空気との混合ガスを混合部を経て燃焼部に供給して燃焼させる燃焼装置において、前記混合部たる燃料ガスの経路の内面又は外面の中であってそのいずれかの部位に断熱塗料が塗布されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0014】
本発明の燃焼装置では、気化部と燃焼部の間に燃料ガスと空気との混合を促進させる混合部を有する。ここで混合部は、一般に最も燃料ガスが再液化し易い部位である。本発明の燃焼装置では、混合部の内面又は外面の中であってそのいずれかの部位に断熱塗料が塗布されているので、混合部は保温され、燃料ガスの再液化が阻止される。
【0015】
さらに請求項に記載の発明は、前記気化部を経ずに前記燃焼部に空気を供給する二次空気供給路を有し、前記燃料ガスが通る燃料ガスの経路であって、前記燃料ガスと二次空気供給路とを仕切る仕切り部材の内面又は外面の少なくともいずれかの部位に、断熱塗料が塗布されていること特徴の一つである。
【0016】
本発明の燃焼装置では、気化ガスと二次空気とを仕切る仕切り部材を持つ。当該仕切り部材は、送風機の送風や自然通風による風が直接的に当たる。そのため当該部位は、一般的に燃料ガスが再液化し易い部位であるが、本発明の燃焼装置では、仕切り部材の内面又は外面の少なくともいずれかの部位に、断熱塗料が塗布されている。そのため仕切り部材の周辺は保温される。
【0017】
また請求項に記載の発明は、前記気化部を経ずに前記燃焼部に空気を供給する二次空気供給路を有し、気化部と二次空気供給路とに空気を分流する分流部材が燃料ガスが流れる箇所の少なくとも一部に隣接して設けられ、当該分流部材のいずれかの部位に断熱塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置である。
【0018】
本発明の燃焼装置は、気化部と二次空気供給路とに空気を分流する分流部材が気化ガスが流れる箇所に隣接して設けられている。ここで分流部材は、送風機の送風や自然通風による風が直接的に当たるので冷やされ易い部材であり、隣接する混合部の燃料ガスがこれに伴って温度低下を来しがちである。しかし本発明の燃焼装置では、分流部材のいずれかの部位に断熱塗料が塗布されているため、燃料ガス(気化ガス)が保温される。
【0019】
また請求項に記載の発明は、燃焼部の一部又は全部を囲む燃焼壁を有していてその外部が空気流路の一部を構成し、前記燃焼壁のいずれかの部位に断熱塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置である。
【0020】
本発明の燃焼装置では、燃焼部の一部又は全部を囲む燃焼壁を有していてその外部が空気流路の一部を構成している。そのため燃焼壁は直接的に空気流と接触し、冷やされ易い。しかし本発明の燃焼装置では、燃焼壁のいずれかの部位に断熱塗料が塗布されているので、近隣を流れる燃料ガスは保温される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の燃焼装置の断面図である。図2は、本発明の実施形態の燃焼装置の分解斜視図である。図3は、図1の燃焼装置の燃焼部近傍の斜視図である。図4は、図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の移動側部材の正面図である。図5は、図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の固定側部材の正面図である。図6は、図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の正面図であり、開口を開いた状態を示す。図7は、図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の正面図であり、開口を閉じた状態を示す。図8は、図1の燃焼装置で採用する分流部材の正面図である。図9(a)は、図1の燃焼装置で採用する炎孔プレートと、炎孔部材と分流部材を組み合わせた状態の正面図であり、(b)は、その部分拡大図である。図10は、図9(a)のA−A断面図である。図11は、図1の燃焼装置で採用する炎孔プレートの裏面中央部分の拡大図である。図12は、図1の燃焼装置の炎孔近傍の斜視図である。図13は、図3のA−A断面図である。図14は、図3のB−B断面図である。図15は、本発明の他の実施形態で採用する気化室の分解斜視図である。図15は、本発明の他の実施形態で採用する燃焼管の正面図である。
【0022】
本発明は、燃焼装置1の空気通過部や燃料ガスの経路等に断熱塗料を塗布することを特徴とするものであるが、発明の特徴部分の説明に先立って、燃焼装置1の機械的構造について説明する。
図1において、1は、本発明の実施形態の燃焼装置を示す。本実施形態の燃焼装置1は、給湯器に内蔵されるものであり、ファン部2、駆動機械部3、空気量調節部5、混合部6及び燃焼部7が順次積み重ねられて作られたものである。また混合部6及び燃焼部7の近傍に気化部(燃料ガス発生部)8が設けられている。
【0023】
順次説明すると、ファン部2は、鋼板を曲げ加工して作られた凹状のハウジング10の中にファン11が回転可能に配されたものである。ハウジング10の中央部には、開口12が設けられている。
【0024】
駆動機械部3は、箱体13を有し、その底板部15の中央にモータ16が取り付けられている。モータ16は、両端部から回転軸18が突出しており、回転軸17,18は、燃焼装置1の略全長を貫通している。そして後記する様に、モータ16の後端側の回転軸17は、ファン11に接続され、前方側の回転軸18は、気化部8のロータリーカップ(回転部材)63に接続されている。
また駆動機械部3の内部には、ステッピングモータ20が設けられている。
【0025】
空気量調節部5は、図2の様に移動側部材22と固定側部材23によって構成されている。移動側部材22は、図2、図4の様に円板状をしており、中央に孔25が設けられている。そしてその周囲に空気孔となる開口が設けられている。空気孔となる開口は、概ね二重に設けられている。中心側に設けられた開口26は、略三角形であり、6個、等間隔に設けられている。
一方、外側を取り巻く開口は、二種類の形状のものがある。すなわち、外側を取り巻く開口は、6個であり、そのうちの3個の開口27は、略長方形の溝状である。これに対して、残る3個の開口28は、長方形と長円とが結合した形をしている。開口27,28は、互い違いの位置に配置され、いずれも等角に設けられている。
上記した様に、移動側部材22には、3種類の開口26,27,28が設けられているが、これらの周方向の辺は、いずれも移動側部材22の中心と同一中心の円弧である。
移動側部材22の周部の一部には、歯車形状30が形成されている。
【0026】
一方、空気量調節部5の固定側部材23は、長方形の板体であり、周囲には図示しないフランジ部が設けられている。
そして板状の部位の中心部分には、前記した移動側部材22と略同一形状の開口が設けられている。すなわち空気量調節部5の固定側部材23には、中央に孔25’が設けられている。そしてその周囲に空気孔となる開口が二重に設けられている。中心側に設けられた開口26’は、略三角形であり、6個、等間隔に設けられている。また外側にも開口27’が設けられているが、外側の開口はいずれも略長方形の溝状のものである。
また固定側部材23の他の部位には、多数の小孔31が設けられている。
【0027】
空気量調節部5は、図6,7に示すように、固定側部材23の上に移動側部材22が重ねられている。そして移動側部材22は固定側部材23の上で回転可能である。
【0028】
混合部6、燃焼部7及び気化部8は、分流部材35と炎孔プレート36を中心として構成されている。
分流部材35は、図8に示すように、長方形をした板状の部材であり、中央に大きな開口37が設けられている。また周部には、中程度の開口38が取り巻いている。そしてその中間部には、小さな開口40が多数設けられている。
小さな開口40は、図の様に列となって長手方向に連なって設けられている。
【0029】
炎孔プレート36は、アルミダイカストによって作られたものであり、図9の様に長方形をしている。そして炎孔プレート36には、複雑な枠組と開口及び溝が設けられている。
すなわち炎孔プレート36は、外周を囲む外側燃焼壁41を持ち、この外側燃焼壁41の内側にやや背の高い内側燃焼壁43が設けられている。内側燃焼壁43の内部は、実際に火炎が発生する部分であり、燃焼部7として機能する
炎孔プレート36の内部には、燃焼壁41,43に対して垂直方向(設置方向は水平)に水平壁44が設けられている。
【0030】
前記した様に、炎孔プレート36は、外側燃焼壁41と内側燃焼壁43が設けられているので、これらの間は、環状の溝が形成されている。そしてこの環状の溝45のそれぞれの辺には、各2本づづ、長細い開口46が設けられている。
また内側燃焼壁43で囲まれた中央部には円形の開口47が設けられている。さらに内側燃焼壁43内には、多数の溝48は、図2,3,10,11の様に、垂直壁50によって仕切られたものである。
そして溝48を構成する垂直壁50は、図3、11の様に二組づつがループを構成していて、島状の部位を形成している。そしてループを構成していない組み合わせの垂直壁同士の間に、図3の様に炎孔部材51が装着されている。炎孔部材51には、炎孔となる開口54が設けられている。
【0031】
炎孔プレート36の裏面には、図2,3,10の様に分流部材35が装着されている。
炎孔プレート36の裏面側では、前記したように垂直壁50は、図3、11の様に二組づつがループを構成していて、島状の部位を形成し、さらに垂直壁50の突端部分に分流部材35が当接しているので、島状の部位は他の部位から隔離されている。すなわち、島状の部位と他の部位との間に通気性はない。そして島状の部位以外の部位は気化ガスと空気との混合を促進しつつ炎口部材51に混合ガスを送る通路56として機能する。また当該部位は、混合部としても機能する。島状の部位は、前記「混合ガスを送る通路56」を経ずに燃焼部7に空気を供給する二次空気供給路49として機能する。
【0032】
分流部材35の中央の大きな開口37は、炎孔プレート36の中央の開口47と連通する。また分流部材35の周囲に設けられた中程度の大きさの開口38の群は、炎孔プレート36の外側燃焼壁41と内側燃焼壁43の間に設けられた長細い開口46と連通する。さらに分流部材35の小さな開口40は、炎孔プレート36のループを構成する組み合わせの垂直壁50同士の間の部位に位置する。すなわち分流部材35の小さな開口40は、二次空気供給路49に開口する。炎孔部材51が設けられたループを構成していない組み合わせの垂直壁同士の間には、分流部材35の開口は無い。すなわち混合部6には分流部材35の開口は無い。
【0033】
炎孔プレート36と分流部材35は、上記した状態に組み合わされ、外箱53内に配置されている。なお外箱53と炎孔プレート36及び分流部材35の間には、図1,3に示すように空隙55がある。
【0034】
気化部8は、気化室60と、ロータリーカップ(回転体)63を備えるものである。気化室60は、湯飲みを伏せた様な形状をしており、炎孔プレート36の中央の開口47部分に取り付けられている。気化室60は、図1の様に電気ヒータ64が内蔵されており、内壁65が加熱される。
【0035】
ロータリーカップ63は、すり鉢状をしていて、上部には、振り切り板67が取り付けられている。また本実施形態で採用するロータリーカップ63は。図1,2の様に外周部に攪拌翼が設けられている。
ロータリーカップ63内には、燃料パイプ79が開口している。
【0036】
次に、本実施形態の燃焼装置1の各部の組み立て構造について説明する。
本実施形態の燃焼装置1は、最初に説明した様に、ファン部2、駆動機械部3、空気量調節部5、順次積み重ねられたものであり、駆動機械部3の底板15にファン部2が直接的にネジ止めされている。
そして駆動機械部3の上部に空気量調節部5がネジ止めされている。また駆動機械部3に設けられたステッピングモータ20に図2の様な歯車67が設けられており、当該歯車67は、空気量調節部5の移動側部材22の歯車30と嵌合している。そのためステッピングモータ20を回転させることにより、移動側部材22を固定側部材23に対して回転させることができる。
【0037】
また空気量調節部5の上部には、混合部6及び燃焼部7が設けられているが、混合部6と空気量調節部5の境界たる分流部材35に、ラッパ状の一時空気導入口70が設けられている。
そして一時空気導入口70は、直接的に気化部8の気化室60内に連通している。
また駆動機械部3のモータ3の回転軸18は、空気量調節部5の中央の開口25,25’を連通して一時空気導入口70を通過し、気化室60のロータリーカップ63に接続されている。
従ってロータリーカップ63は、モータ3の動力によって回転する。またモータ3の後端側の回転軸17は、ファン11にも接続されているから、本実施形態では、単一のモータ3によって気化部8のロータリーカップ63とファン11の双方が駆動される。
【0038】
次に本実施形態の燃焼装置1の機械的機能について説明する。
本実施形態の燃焼装置1では、モータ3を起動してファン11とロータリーカップ63を回転させる。
ファン11の回転により、図1の矢印の様にファン部2のハウジング10の中央部に設けられた開口12から空気が吸い込まれ、空気は駆動機械部3に入る。そして空気は、駆動機械部3から上部の空気量調節部5を経て混合部6側に流れるが、本実施形態の燃焼装置1では、空気量調節部5によって流量調整される。
【0039】
すなわち空気量調節部5は、前記した様に固定側部材23の上に移動側部材22が回転可能に重ねられており、両者には略同一形状の開口26,26’27,27’,28が設けられている。そのため図6の様に、両者の開口26,26’27,27’,28が重なる様な回転位置にある時は、両者の開口26,26’27,27’,28が連通し、空気量調節部5全体として大きな開口面積を持つこととなる。従って移動側部材22が固定側部材23に対して図6の様な位置関係にある時は、混合部6に大量の空気が送風される。
【0040】
逆に、図6に示した位置からステッピングモータ20を回転して移動側部材22を回転させると、一方の開口と他方の閉塞部が重なり、空気量調節部5全体としての開口面積が小さくなる。従って移動側部材22が固定側部材23に対して図7の様な位置関係にある時は、混合部6に送風される風量は減少する。ただし、固定側部材23の両脇側に設けられた開口31は、固定的なものであって閉塞されることはないので、例え移動側部材22の開口が全閉状態となっても、ある程度の空気は、混合部6側に送られる。また移動側部材22は、ラッパ状の一時空気導入口70の真下の位置にあるので、空気量調節部5による流量調整は、一次空気の量に特に大きな影響を与えることとなる。
本実施形態の燃焼装置1では、ステッピングモータ20は、湯量や湯温の要求に応じて動作される。すなわち燃料の供給量とリンクして自動的に移動側部材22が動作し、適切な量の空気を混合部6側に送る。
【0041】
空気量調節部5を通過した空気は、大きく4つの方向に別れて下流側に流れる。すなわち空気の一部は、直接的にラッパ状の一時空気導入口70に入り、分流部材35の中央に設けられた大口径の開口37から気化室60の中に送風される。
【0042】
また他の一部は、分流部材35に設けられた多数の小口径の開口40の多くから、炎孔プレート36のループを構成する組み合わせの垂直壁50同士の間の部位に流れる。すなわち分流部材35に設けられた多数の小口径の開口40の多くから、混合部を経ずに燃焼部7に空気を供給する二次空気供給路49に空気が流れる。
また分流部材35に設けられた小口径の開口40の中の、最も外側に配された開口は、炎孔プレート36の外側燃焼壁41と内側燃焼壁43の間に設けられた長細い開口46と連通し、当該開口40に入った空気は、外側燃焼壁41と内側燃焼壁43によって構成される溝45を流れる。
さらに分流部材35の周囲に設けられた中程度の大きさの開口38から入った空気は、外箱53と炎孔プレート36の間の空隙55に流れる。
【0043】
そしてファン11の送風により、上記した様に気化部8内に一次空気が導入し、気化室60を通風雰囲気とし、加熱壁65に通電して発熱させる。この状態において、燃料パイプ79から液体燃料をロータリーカップ63内に滴下する。
滴下された液体燃料は、ロータリーカップ63から遠心力を受け、ロータリーカップ63の斜面を登り、振り切り板67から飛散する。そして飛散した液体燃料は、ロータリーカップ63の周囲に配された加熱壁65に接触し、熱を受けて気化する。
そしてロータリーカップ63と一体化された攪拌翼によって気化室60内の空気が攪拌され、燃料ガスと空気との混合が促進される。
こうして発生した混合ガスは、図1の矢印の様に気化室60の壁面に沿って下方向に流れ、一旦炎孔プレート36の裏面側の通路に流れ込む。
そして混合ガスは、図3,11,13の様にループを構成していない組み合わせの垂直壁50同士の間に流れ込み、上昇して炎孔54から噴射される。
【0044】
一方、他の部位から下流側に流れた空気は、燃料と混合されることなく、直接燃焼部7側に流れ込み、二次空気として燃焼に寄与する。すなわち二次空気は、分流部材35に設けられた多数の小口径の開口40の多くから、炎孔プレート36のループを構成する組み合わせの垂直壁50同士の間の部位(二次空気供給路49)に流れ、炎孔54の側面部に供給される。さらに炎孔プレート36の外側燃焼壁41と内側燃焼壁43の間に設けられた長細い開口46から、炎孔54の上部側(下流側)に二次空気が供給される。さらに分流部材35の周囲に設けられた中程度の大きさの開口38から入った空気は、外箱53と炎孔プレート36の間の空隙55に流れて、炎孔54から遠い位置に供給される。
【0045】
そして図示しない点火装置によって燃料ガスに点火されると、内側燃焼壁43の内側を火炎の基端部として燃焼が行われる。
【0046】
次に本発明に特有の構成及び作用効果について説明する。本実施形態の燃焼装置1では、気化部8及び燃料ガスの経路が断熱塗料によって保温されている。
すなわち本実施形態の燃焼装置1では、気化部8の頂部8a及び外周面8bに断熱塗料が塗布されている。ここで断熱塗料は、例えば無機質系中空ビーズ(セラミック系無機バルーン)を素材としたものである。より具体的には、組成がアルミナシリケートであり、中空球体又は真球微粒子形状をしており、粒子径は、概ね5〜300μmである。また熱分解温度は、摂氏330度(℃)程度であり、アクリル・スチレン系のバインダーが採用されている。
【0047】
本実施形態の燃焼装置1は、気化部8の頂部8a及び外周面8bに断熱塗料が塗布されているので、気化部60からの熱放散が少ない。また特に気化部8の頂部8aは、燃焼時においても火炎によって加熱されにくい部位であり、従来技術においては、もっぱら熱を放散するだけの部位であったが、本実施形態の構成によると、当該部位からの熱放散が抑制され、燃料の気化が促進される。
気化部8の頂部8aは、断熱塗料を塗布することに加えて、図15の様に頂部90だけを蓋のように別部材で構成し、これをステンレススチール等の様な比較的熱を伝えにくい素材で作ることがさらに推奨される。
【0048】
また他に本実施形態の燃焼装置では、分流部材35の外側、言い換えると分流部材35の下流側或いは送風が当接する側の面にも同様の断熱塗料が塗布されている。当該部位は、気化ガスを燃焼部に送るための通路56の外面の一部でもある。また当該部位は、混合部と隣接する部位でもある。
分流部材35の外側は、送風が直接的に当たる部位であって冷やされやすいと共に、燃料ガスの通過経路に隣接する部位であるが、本実施形態では、当該部位に断熱塗料が塗布されているので、送風による冷熱が燃料ガスに伝わりにくい。そのため燃料ガスの再液化が阻止される。
【0049】
さらには炎孔プレート36のループを構成する垂直壁50の内外面にも断熱塗料が塗布されている。炎孔プレート36のループを構成する垂直壁50の間は、「気化ガスを燃焼部に送るための通路56」を経ずに燃焼部に空気を供給する二次空気供給路49として機能する部位であり、垂直壁50は気化ガスと二次空気供給路とを仕切る仕切り部材の役割を果たす。
垂直壁50は、送風と接する部位であって冷やされやすいと共に、燃料ガスの通過経路に隣接する部位であるが、本実施形態では、当該部位に断熱塗料が塗布されているので、送風による冷熱が燃料ガスに伝わりにくい。そのため燃料ガスの再液化が阻止される。
【0050】
また炎孔プレートの外側燃焼壁41の外側及び内側燃焼壁43の外側にも断熱塗料が塗布されている。当該部位は、燃焼部7の一部又は全部を囲む燃焼壁である。
【0051】
さらに、分流部材35の内側や炎孔プレート36の水平壁44の内外面、炎孔プレート36の外側燃焼壁41の内側、内側燃焼壁43の内側等についても、断熱塗料を塗布しておくことが望ましい。
【0052】
以上説明した実施形態は、炎孔プレート36を使用した特殊形態の構造のものを例に説明したが、本発明の本質たる断熱塗料を塗布する構成は、もちろん他の通常の燃焼装置にも広く活用することができる。例えば図16に示す様な燃焼管82を持つ燃焼装置にも本発明の採用は可能である。燃焼管82は、一枚の鋼板をプレスして表面に凹凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加工した後スポット溶接によって接合されたものである。燃焼管82の形状は、正面板と、これに対称形状の裏板が重ね合わされたものであり、外観は平たい形をしている。
そして内部には正面板と裏板の間によって一連の燃料ガス経路が形成されている。
燃焼管82を使用した燃焼装置に本発明を応用する例としては、例えば燃焼管82の正面板及び裏板の双方に断熱塗料を塗布する構成が考えられる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の燃焼装置では、気化部や燃料ガスの経路が断熱塗料によって保温される。そのため気化部においては熱の放散が抑制されて気化の効率が向上し、消費電力の軽減を図ることができる。また燃料ガスの経路が保温されることによって、燃料は気化した状態で安定し、円滑に燃焼するという効果がある。
【0054】
すなわち請求項1に記載のの燃焼装置では、混合部が保温され、燃料ガスの再液化が阻止される。そのため燃料は気化した状態で安定し、円滑に燃焼するという効果がある。
【0055】
さらに請求項に記載の燃焼装置では、気化ガスと二次空気とを仕切る仕切り部材の内面又は外面の少なくともいずれかの部位に断熱塗料が塗布されているので、送風機の送風や自然通風による風が仕切り部材に当たっても、気化ガスは冷却されにくい。燃料は気化した状態で安定し、円滑に燃焼するという効果がある。
【0056】
また請求項に記載の燃焼装置では、気化部と二次空気供給路とに空気を分流する分流部材に断熱塗料が塗布されているため、例え送風機の送風や自然通風による風が仕切り部材に当たっても、気化ガスは冷却されにくい。燃料は気化した状態で安定し、円滑に燃焼するという効果がある。
【0057】
また請求項に記載の燃焼装置では、燃焼壁のいずれかの部位に断熱塗料が塗布されているので、近隣を流れる燃料ガスは保温され、燃料は気化した状態で安定し、円滑に燃焼するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の燃焼装置の断面図である。
【図2】 本発明の実施形態の燃焼装置の分解斜視図である。
【図3】 図1の燃焼装置の燃焼部近傍の斜視図である。
【図4】 図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の移動側部材の正面図である。
【図5】 図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の固定側部材の正面図である。
【図6】 図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の正面図であり、開口を開いた状態を示す。
【図7】 図1の燃焼装置で採用する空気量調整部の正面図であり、開口を閉じた状態を示す。
【図8】 図1の燃焼装置で採用する分流部材の正面図である。
【図9】 (a)は、図1の燃焼装置で採用する炎孔プレートと、炎孔と分流部材を組み合わせた状態の正面図であり、(b)は、その部分拡大図である。
【図10】 図9(a)のA−A断面図である。
【図11】 図1の燃焼装置で採用する炎孔プレートの裏面中央部分の拡大図である。
【図12】 図1の燃焼装置の炎孔近傍の斜視図である。
【図13】 図3のA−A断面図である。
【図14】 図3のB−B断面図である。
【図15】 本発明の他の実施形態で採用する気化室の分解斜視図である。
【図16】 本発明の他の実施形態で採用する燃焼管の正面図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置
2 ファン部
3 駆動機械部
5 空気量調節部
6 混合部
7 燃焼部
8 気化部(燃料ガス発生部)
11 ファン
16 モータ
17,18 回転軸
20 ステッピングモータ
22 移動側部材
23 固定側部材
35 分流部材
36 炎孔プレート
41 外側燃焼壁
43 内側燃焼壁
49 二次空気供給路
51 炎孔部材
56 気化ガスを燃焼部に送るための通路
63 ロータリーカップ(回転部材)

Claims (3)

  1. 液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、火炎を発生させる燃焼部と、前記気化部と燃焼部の間の燃料ガスの経路であって燃料ガスと空気との混合を促進させる混合部とを有し、前記気化部は内部に回転部材を備えていて供給された液体燃料を飛散させる機能を有し、燃料ガスと空気との混合ガスを混合部を経て燃焼部に供給して燃焼させる燃焼装置において、前記気化部を経ずに前記燃焼部に空気を供給する二次空気供給路を有し、前記燃料ガスが通る燃料ガスの経路であって、前記燃料ガスと二次空気供給路とを仕切る仕切り部材の内面又は外面の少なくともいずれかの部位に、断熱塗料が塗布されていることを特徴とする燃焼装置。
  2. 前記気化部を経ずに前記燃焼部に空気を供給する二次空気供給路を有し、気化部と二次空気供給路とに空気を分流する分流部材が燃料ガスが流れる箇所の少なくとも一部に隣接して設けられ、当該分流部材のいずれかの部位に断熱塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
  3. 燃焼部の一部又は全部を囲む燃焼壁を有していてその外部が空気流路の一部を構成し、前記燃焼壁のいずれかの部位に断熱塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。
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