JP4273288B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体燃料を使用する燃焼装置に関するものである。本発明の燃焼装置は、暖房機器や給湯器に採用する燃焼装置として好適である。
【0002】
【従来の技術】
都市ガスが普及していない地域で使用される給湯器や暖房機等には、灯油等の液体燃料を使用した燃焼装置が採用される場合が多い。またこの中でも、比較的発熱量が小さい用途に使用される場合は、気化部によって液体燃料を気化し、この気化ガスを燃焼部に送って燃焼させる形式のものが多用されている。
ここで、液体燃料を気化させる方策としては、例えば電気ヒータを内蔵する発熱体に液体燃料を滴下する方法がある。即ちこの種の燃焼装置では、液体燃料を加熱して気化し、燃焼させる。
またモータによってカップを回転させ、当該カップの中に液体燃料を滴下し、遠心力によって液体燃料を飛散させる構成を備えたものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した様にこの種の給湯器等では、液体燃料に熱エネルギーを与えて気化させる。ところが気化器から燃焼部に至るまでの経路の中で低温の部分があると、せっかく気化した燃料が元の液体に戻ってしまう。そのためこの種の給湯器等は、燃焼不良を起こす場合があった。
また近年では、発熱量を増大させるために、送風機によって強制的に二次空気を供給する構成の給湯器が多いが、このような送風機を備えた給湯器は、上記した再液化の発生がし易い。
【0004】
即ち送風機を備えた給湯器等では、内部のレイアウト上の制約から、二次空気の経路が、燃料ガスの経路に隣接したものとならざるを得ない。そのため燃料ガスの供給経路が送風機の空気流によって冷やされ、温度低下を来す。その結果、燃料ガス供給経路内の気化ガスが冷却され、再液化してしまう。
【0005】
さらに従来技術の燃焼装置は、気化器内に設けた発熱体の消費電力が大きいという問題がある。
【0006】
また本発明者らは、燃焼装置の小形化を目的として、炎孔ベースに面状に炎孔を分布させた燃焼装置を試作した(特願2000−20988)。本発明者らが試作した燃焼装置では、炎孔ベースはアルミニウムで作られている。また同燃焼装置では、炎孔ベースの裏面側に複数の仕切り壁を設け、炎孔ベースの裏面側に面状部材を装着してこの仕切り壁の裏面側を封鎖し、炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部と空気孔に空気を供給する空気流路の一部を構成している。ここで試作機では面状部材の素材選定に際し、炎孔ベースと同一のものが適すると考え、アルミニウムを採用した。
ところで、同試作機では、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射される。そのため炎孔ベースに装着された面状部材に全面的に送風が当たる。ここで試作機では、前記したように面状部材がアルミニウムであり、熱伝達が良好であるから、送風の冷熱が炎孔ベースに伝わり、炎孔ベース内を流れる気化ガスを再液化してしまう問題が生じた。
【0007】
また試作した燃焼装置は、火炎を下向きに発生させる様に設置される場合が多く、燃焼部の上部に送風機のモータ等が存在するが、燃焼終了後の燃焼部の余熱の対流により、送風機側が高温となってしまう問題も明らかになった。
【0008】
そこで本発明は従来技術の上記した問題点に注目し、燃料ガスの再液化を防止し、安定した燃焼を確保することができる燃焼装置の開発を課題とするものである。また併せて本発明は、モータ等の過熱を防止と、気化器の消費電力が少ない燃焼装置の開発を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そして上記した課題を解決するための発明(関連発明)は、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、炎孔ベースを備え、炎孔ベースは板状であってその表面側に燃料ガスを噴射する炎孔を平面的に分布させ、前記気化部で生成した燃料ガスが炎孔ベースを通って炎孔から噴射される燃焼装置において、炎孔ベースによって炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部を構成し、炎孔ベースの裏面側に当該炎孔ベースよりも熱伝達率の低い面状部材が装着されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0010】
ここで「装着されている」とは、炎孔ベースの裏面側に直接接している場合の他、何らかの部材を介在させた状態で設けられている場合を含む。要するに「装着されている」とは、「覆っている」という状態に近いものである。以下の発明についても同様である。
【0011】
本発明の燃焼装置は、炎孔ベースによって炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部が構成されてといるので、形状が小形である。そして本発明の燃焼装置では、炎孔ベースの裏面側に当該炎孔ベースよりも熱伝達率の低い面状部材が装着されている。そのため炎孔ベースは冷却されにくく、燃料ガスが冷えることがない。
また本発明によると、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
【0012】
また同様の目的を達成するための第2の発明(関連発明)は、送風機と、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、炎孔ベースを備え、炎孔ベースは板状であってその表面側に燃料ガスを噴射する炎孔を平面的に分布させる燃焼装置において、炎孔ベースには空気を噴射する空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部と空気孔に空気を供給する空気流路の一部を構成し、前記気化部で生成した燃料ガスが炎孔ベースを通って炎孔から噴射され、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射され、炎孔ベースの裏面側に当該炎孔ベースよりも熱伝達率の低い面状部材が装着されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0013】
本発明の燃焼装置では、炎孔ベースに炎孔と空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部と空気孔に空気を供給する空気流路の一部が構成されている。そのため本発明の燃焼装置は、小形である。しかしその一方で、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射されるので、炎孔ベース全体が冷えやすいという問題を抱える。そこで本発明では、炎孔ベースの裏面側に当該炎孔ベースよりも熱伝達率の低い面状部材を装着し、炎孔ベースの冷却を防いだ。そのため本発明の燃焼装置では、燃料ガスが冷えることがない。
また本発明によると、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
【0014】
さらに第3の発明(関連発明)は、送風機と、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、炎孔ベースを備え、炎孔ベースは板状であってその表面側に燃料ガスを噴射する炎孔を平面的に分布させる燃焼装置において、炎孔ベースには空気を噴射する空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部と空気孔に空気を供給する空気流路の一部を構成し、前記気化部で生成した燃料ガスが炎孔ベースを通って炎孔から噴射され、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射され、炎孔ベースの裏面側に断熱材が装着されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0015】
本発明の燃焼装置についても、炎孔ベースに炎孔と空気孔が分布され、さらに炎孔ベースによって燃料ガス流路の一部と空気流路の一部が構成されているので小形である反面、炎孔ベース全体が冷えやすいという問題を抱える。そこで本発明では、炎孔ベースの裏面側に断熱材を装着し、炎孔ベースの冷却を防いだ。そのため本発明の燃焼装置では、燃料ガスが冷えることがない。
また本発明によると、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
【0016】
また第4の発明(関連発明)は、送風機と、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、炎孔ベースを備え、炎孔ベースは板状であってその表面側に燃料ガスを噴射する炎孔を平面的に分布させる燃焼装置において、炎孔ベースには空気を噴射する空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部と空気孔に空気を供給する空気流路の一部を構成し、前記気化部で生成した燃料ガスが炎孔ベースを通って炎孔から噴射され、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射され、炎孔ベースの裏面側に面状部材が装着され、さらに断熱材を挟んで他のもう一つの面状部材が装着されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0017】
本発明の燃焼装置についても、炎孔ベースに炎孔と空気孔が分布され、さらに炎孔ベースによって燃料ガス流路の一部と空気流路の一部が構成されているので小形である反面、炎孔ベース全体が冷えやすいという問題を抱える。そこで本発明では、炎孔ベースの裏面側に面状部材が装着し、さらに断熱材を挟んで他のもう一つの面状部材が装着して炎孔ベースの冷却を防いだ。そのため本発明の燃焼装置では、燃料ガスが冷えることがない。
また本発明によると、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
【0018】
さらに第5の発明(請求項1に記載の発明)は、送風機と、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、炎孔ベースを備え、炎孔ベースは板状であってその表面側に燃料ガスを噴射する炎孔を平面的に分布させる燃焼装置において、炎孔ベースには空気を噴射する空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられ炎孔に相当する部位の裏面側において仕切り壁同士の開口を封鎖する封鎖壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路が形成され、前記気化部で生成した燃料ガスが炎孔ベースを通って炎孔から噴射され、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射され、炎孔ベースの裏面側に面状部材が装着され、さらに断熱材を挟んで他のもう一つの面状部材が装着されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0019】
本発明の燃焼装置では、炎孔ベースに炎孔と空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられており、さらに炎孔に相当する部位の裏面側において仕切り壁同士の開口を封鎖する封鎖壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路が形成されている。そのため本発明の燃焼装置は、小形である。また本発明の燃焼装置では、封鎖壁によって炎孔ベース内に燃料ガス流路が完成しているから、燃焼ガスが隣接する空気流路側に漏れない。
さらに本発明では、炎孔ベースの裏面側に面状部材が装着し、さらに断熱材を挟んで他のもう一つの面状部材が装着して炎孔ベースの冷却を防いだ。そのため本発明の燃焼装置では、燃料ガスが冷えることがない。
また本発明によると、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
また請求項2に記載の発明は、前記仕切り壁によって空気孔に空気を供給する空気流路の一部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置であり、請求項3に記載の発明は、面状部材の素材は、炎孔ベースよりも熱伝達率の低いものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置である。
【0020】
また第6の発明(関連発明)は、送風機と、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、炎孔ベースを備え、炎孔ベースは板状であってその表面側に燃料ガスを噴射する炎孔を平面的に分布させる燃焼装置において、炎孔ベースには空気を噴射する空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路の一部と空気孔に空気を供給する空気流路の一部を構成し、前記気化部で生成した燃料ガスが炎孔ベースを通って炎孔から噴射され、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射され、燃料ガス流路と空気流路の間に炎孔ベースよりも熱伝達率の低い部材が装着されていることを特徴とする燃焼装置である。
【0021】
本発明の燃焼装置についても、炎孔ベースに炎孔と空気孔が分布され、さらに炎孔ベースによって燃料ガス流路の一部と空気流路の一部が構成されているので小形である反面、炎孔ベース全体が冷えやすいという問題を抱える。そこで本発明では、燃料ガス流路と空気流路の間に炎孔ベースよりも熱伝達率の低い部材が装着し、燃料ガス流路の熱が隣接する空気流路に逃げることを防いだ。そのため本発明の燃焼装置では、燃料ガスが冷えることがない。
また本発明についても、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。なお以下の説明において上下の関係は、燃焼装置を給湯器等に設置した状態を基準とする。
図1は、本発明の燃焼装置を内蔵する給湯器の断面図である。
図2は、本発明の実施形態の燃焼装置の正面図である。
図3は、本発明の実施形態の燃焼装置の断面図である。
図4は、本発明の実施形態の燃焼装置の全体の分解斜視図である。
図5は、図2の燃焼装置の流路形成部材周辺の分解斜視図である。
図6は、流路形成部材に燃料供給管を取り付ける際の構成を示す斜視図である。
図7は、図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の斜視図である。
図8は、図2の燃焼装置の燃焼部近傍を上から見た斜視図である。
図9は、図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の固定側板状部材の正面図である。
図10は、図9の固定側板状部材の側面図である。
図11は、図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の移動側板状部材の正面図である。
図12は、図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の正面図であり、開口を開いた状態を示す。
図13は、図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の正面図であり、開口を閉じた状態を示す。
図14は、図2の燃焼装置で採用する第1分流部材の正面図である。
図15は、図2の燃焼装置で採用する断熱パッキンの正面図である。
図16は、図2の燃焼装置で採用する第2分流部材の正面図である。
図17は、図2の燃焼装置で採用する炎孔ベースの上面側(気体流路側)の図面である。
図18は、図17の炎孔ベースの下面側(炎孔側)の図面である。
図19は、本発明の実施形態の燃焼装置の炎孔ベース周辺であって気化室を取り除いた状態を下側から見た平面図である。
図20は、図19の構成を第1分流部材側から見た平面図である。
図21は、炎孔部材の正面図である。
図22は、網状部材の正面図である。
図23は、保炎部材の正面図である。
図24は、図23のA−A断面図である。
図25は、図2の燃焼装置で採用するロータリーカップの正面図及び平面図である。
図26は、図18のA−A断面図である。
図27は、図18のB−B断面図である。
図28は、図18のC−C拡大断面図である。
図29は、図2の燃焼装置で採用する炎孔ベースの気体流路側の構成を説明する説明図である。
図30は、図2の燃焼装置の炎孔近傍を下側から見た斜視図である。
図31は、燃料ガスの流れを説明する説明図である。
図32は、二次空気の流れを説明する説明図である。
図33は、炎孔部材と網状部材及び保炎部材の重ね合わせ構造を天地逆にして作図した斜視図である。
図34は、点火線の位置を示す平面図である。
図35は、点火線の位置を示す側面図及びその周辺の断面斜視図である。
図36は、図2の燃焼装置を下側から見た概略斜視図である。
図37は、本発明の他の実施形態の燃焼装置の炎孔近傍を下側から見た斜視図である。
図38は、点火線の形状を説明する正面図である。
図39は、図2の燃焼装置で採用する補助加熱ヒータを示し、(a)はその正面図、(b)はそのA−A断面図を示し、(c)は内蔵されるヒータの正面図を示す。
図40は、図2の燃焼装置で採用する流路形成部材の正面図及びそのA−A断面図である。
図41は、本発明の他の実施形態における図18のC−C断面に相当する拡大断面図である。
【0023】
図1〜4において、1は、本発明の実施形態の燃焼装置を示す。本実施形態の燃焼装置1は、図の様に炎孔を下に向けて給湯器21に内蔵されるものであり、上から送風機2、駆動機械部3、空気量調節部5、混合部6及び燃焼部7が順次積み重ねられて作られたものである。また混合部6及び燃焼部7の近傍に気化部8が設けられている。さらに空気量調節部5と気化部8の間は、流路形成部材70によって接続されている。
【0024】
上部側から順次説明すると、送風機2は、鋼板を曲げ加工して作られた凹状のハウジング10の中にファン11が回転可能に配されたものである。ハウジング10の中央部には、開口12が設けられている。
【0025】
駆動機械部3は、箱体13を有し、その天板15の中央にモータ16が取り付けられている。モータ16は、両端部から回転軸17,18が突出しており、回転軸17,18は、燃焼装置1の略全長を貫通している。そして後記する様に、モータ16の上方側の回転軸17は、ファン11に接続され、下方側の回転軸18は、気化部8のロータリーカップ63に接続されている。
また駆動機械部3には、温度センサー32が設けられている。
【0026】
空気量調節部5は、図4の様に移動側板状部材23と固定側板状部材22によって構成されている。移動側板状部材23は、図4、図11の様に円板状をしており、中央に軸挿通孔25が設けられている。そしてその周囲に空気孔となる開口26,27が設けられている。空気孔となる開口26,27は、概ね内外二重のエリアに分かれて設けられている。中心側のエリアに設けられた開口26は、略三角形であり、12個、等間隔に設けられている。
【0027】
一方、外側を取り巻くエリアに設けられた開口27は12個であり、略長方形の溝状である。
上記した様に、移動側板状部材23には、2種類の開口26,27が設けられているが、これらの周方向の辺は、いずれも移動側板状部材23の中心と同一中心の円弧である。
【0028】
また移動側板状部材23の一部には、図7の様な係合部33が設けられている。係合部33は、図7の様に開口が設けられた部位から垂直方向に折り曲げられた垂直仕切り壁34を持ち、当該垂直仕切り壁34に切り欠き部44が設けられたものである。
【0029】
一方、空気量調節部5の固定側板状部材22は、長方形の板体であり、周囲が折り返されてフランジ部24が設けられている。固定側板状部材22の面積は、前記した移動側板状部材23よりも大きく、両者を重ねたとき、移動側板状部材23は固定側板状部材22にすっぽりと覆われる。逆にいえば、固定側板状部材22の端部は移動側板状部材23からはみ出す。
【0030】
板状の部位の中心部分には、前記した移動側板状部材23と略同一形状の開口が設けられている。即ち空気量調節部5の固定側板状部材22には、中央に軸挿通孔25' が設けられている。そしてその周囲に空気孔となる開口が二重のエリアに分かれて設けられている。中心側のエリアに設けられた開口26' は、略三角形であり、12個、等間隔に設けられている。
外側のエリアにも12個の開口27' が設けられているが、外側の開口はいずれも略長方形の溝状のものである。
固定側板状部材22の他の部位には、多数の小孔31が設けられている。小孔31が設けられた位置は、固定側板状部材22の上に移動側板状部材23を重ねた時に、両者が重複しない部位である。即ち小孔31は、固定側板状部材22のはみ出し部分に設けられている。
【0031】
また固定側板状部材22には、二個の垂直仕切り壁28が設けられている。垂直仕切り壁28は、前記した外側のエリアの更に外側にあり、互いに平行である。二個の垂直仕切り壁28は、軸受けとして機能するものである。
【0032】
空気量調節部5は、図3,8,9に示すように、固定側板状部材22の上に移動側板状部材23が重ねられている。空気量調節部5は、全体として平面的である。また固定側板状部材22の垂直仕切り壁28には、図7の様に軸45が挿通され、駆動部材46が揺動自在に軸止されている。
ここで駆動部材46は、板を6か所で折り曲げて製作されたものであり、図7の様に4個の垂直仕切り壁a,b,c,dと、3個の水平壁e,f,gが交互に繋がったものである。
そして中間部の垂直仕切り壁b,cと、この間の水平壁fによって囲まれた「コ」の字状の部分によって固定側板状部材22の垂直仕切り壁28の外側を跨ぎ、前記した軸45によって固定されている。
一方、一端側の水平壁gは、移動側板状部材23の係合部33の切り欠き部44と係合している。
【0033】
また駆動部材46の他端側の垂直仕切り壁aには、係合溝49が設けられている。そして燃焼装置1のハウジング10に図2,3に示す様にモータ121が外付けされており、当該モータ121の軸が駆動部材46の係合溝49と係合している(係合状態は図示せず)。
【0034】
移動側板状部材23は、固定側板状部材22の上にあり、中央の軸挿通孔25を中心として相対的に回転可能である。また図2,3に示す外付けされたモータ121を回転させると、駆動部材46が軸45を中心として揺動し、駆動部材46の水平壁gが移動して移動側板状部材23の係合部33を動かす。その結果、移動側板状部材23が、固定側板状部材22の上で中央に軸挿通孔25を中心として相対的に回転する。
移動側板状部材23の回転により、移動側板状部材23と固定側板状部材22を連通する開口の面積が変化する。
【0035】
流路形成部材70は、薄板を曲げて作られたものであり、図3,5,42の様に円盤形をしており、下部は全面が開放されて開口83が設けられている。一方、上部側はその中央部分にだけ開口54が設けられている。
流路形成部材70の内部は空洞であり、上下に連通している。即ち流路形成部材70は、前記した様に上部と下部に開口54,83を持ち、両者は連通している。流路形成部材70の上部の開口54は、前記した移動側板状部材23の中心側のエリアの直径に等しい。また下部の開口83は、後記する第1分流部材(面状部材)35の中央の開口37の直径に等しい。
また前記した様に流路形成部材70は円盤形をしており、上部の開口54は、下部の開口83に対して相当に大きい。より具体的には、上部の開口54の直径は、下部のそれの1.5倍以上の大きさを持つ。またより好ましくは、上部の開口54の直径は、下部のそれの2倍以上である。
【0036】
流路形成部材70の外周側面には、図5,42の様に二箇所に凹部107,116が設けられている。凹部107,116は、気化室60を加熱する電気ヒータ64や、センサーのリード線を引き出すための空間を形成するために設けられたものである。
またさらに流路形成部材70の外周側面には、二箇所にリード線係合部174,175が設けられている。
リード線係合部174,175はいずれもプレス等によって設けられた「U」状の溝である。
なお本実施形態では、リード線係合部174,175は、円状の全体形状に対して半径方向及び接線方向に設けられている。
【0037】
なお本実施形態で採用する流路形成部材70では凹部107,116は、対称位置に設けられている。即ち凹部107,116の大きさは同一ではないが、その位置は流路形成部材70の中心に対して対角の位置に設けられている。この様に凹部107,116の位置を対角位置に設けた理由は、火炎分布を均一化させるためである。
即ち試作の過程において、流路形成部材の一か所だけに凹部を設けたところ、気化室60に供給する空気や二次空気の分布に変化が生じ、燃焼部7の火炎分布がばらついてしまった。そこで凹部を二箇所に分割し、さらにその位置を中心対称としたところ、火炎分布が均一化した。従ってリード線等を引き出すための凹部を設ける場合は、なるべく複数設け、且つこの複数の凹部を略均等に配置することが推奨される。
【0038】
本実施形態の説明に戻ると、本実施形態で採用する流路形成部材70の上下の開口には、それぞれフランジ55,56が設けられている。
流路形成部材70の内側には、燃料パイプ(燃料供給管)79が固定されている。即ち燃料パイプ79は、図5の様に上部の開口54側から流路形成部材70の内部に入る。ここで流路形成部材70の燃料パイプ79の導入部位においては、図5の様にフランジ55の一部が燃料パイプ79の外周に沿って円形に成形されている。また燃料パイプ79は、図6に示す取り付け金具62によって流路形成部材70の内壁に沿って配管されている。
即ち燃料パイプ79は、流路形成部材70の母線に沿うと共に流路形成部材70の内壁に密着して配管されている。
【0039】
混合部6、燃焼部7及び気化部8は、炎孔ベース36を中心として構成され、これに二つの分流部材(面状部材)35,39、断熱パッキン115、気化室60、炎孔部材51,網状部材77,保炎部材78及び補助加熱ヒータ109が設けられて作られている。
そしてこれらの構成部品がハウジング122内に収納されたものである。
【0040】
即ち第1分流部材35は、ステンレススチールで作られたものであり、図14に示すように、長方形をした板状の部材であり、中央に大きな開口37が設けられている。開口37は、後記する補助加熱ヒータ109の平面形状と同一の形状をしている。また周部には、小さな開口40,89,90が多数設けられている。また多数の長孔110が10列に渡って形成されている。
即ち本実施形態では、第1分流部材35の内側の領域に多数の長孔110が列状に並んで設けられている。
一方、第1分流部材35の外側のエリアには、二列且つ環状に開口89,90が設けられている。
第1分流部材35の面積は、後記する炎孔ベース36や断熱パッキン115、第2分流部材39の面積よりも大きい。
【0041】
断熱パッキン115は、アルミナやシリカ等を素材とするセラミックであり、炎孔ベース36よりも熱伝達率が低い部材で作られている。
【0042】
断熱パッキン115としては、例えばセラミック系の断熱パッキンの場合には2mm〜3mm程度のものが使用される。但し、機種や構造によって適切な厚さは相違するのは勿論のことである。
【0043】
断熱パッキン115は、板状のセラミック素材を打ち抜いて前記した第1分流部材35の内側のエリアと同一の開口を設けたものである。即ち断熱パッキン115は長方形をした板状の部材であり、中央に大きな開口111が設けられている。開口111は、補助加熱ヒータ109の平面形状と同一の形状をしている。また開口111の周部には、多数の長孔112が10列に渡って形成されている。断熱パッキン115の長孔112の位置及び形状は、第1分流部材35の長孔110と同一である。
【0044】
第2分流部材39は、前記した第1分流部材35と同様にステンレススチールで作られたものであり、図16に示すように、長方形をした板状の部材である。ただし第2分流部材39は第1分流部材35よりも小さく、両者を重ねた時、図19の様に第1分流部材35の外側のエリア(開口89,90が設けられた領域)は第2分流部材39からはみ出す。
第1分流部材35の他の開口は、第1分流部材35をネジ止めする際の孔等である。
【0045】
第2分流部材39にも図17の様に多くの開口111,112,113,114等が設けられている。これらの開口111,112,113,114の多くは、前記した第1分流部材35の内側のエリアに設けられた開口に対応した位置にある。
具体的に説明すると、第2分流部材39には中央に大きな開口111が設けられている。第2分流部材39の開口111の位置は、前記した第1分流部材35の中央の開口37と同一の位置にある。ただし第2分流部材39に設けられた開口111は丸孔であり形状は第1分流部材35の開口37とは形状が異なる。
【0046】
第2分流部材39では、中央の開口111の脇に二個の長孔状開口112,113が設けられている。この長孔状開口112,113は、電気ヒータ64やセンサー(図示せず)のリード線を引き出すための開口である。
【0047】
また第2分流部材39には、小さな開口114が列となって長手方向に連なって設けられている。開口114は、図16に示すように、4個又は3個の開口が一塊となっている。第2分流部材39の開口114の位置は、第1分流部材35の長孔110に相当する。
第2分流部材39の他の開口は、第2分流部材39をネジ止めする際の孔等である。
【0048】
補助加熱ヒータ109は、図39の様にリング状の本体部117を有し、その内部に「U」字状の電気ヒータ137が鋳込まれている。
本体部117には取付け用の延設部119が二箇所設けられ、当該延設部119にはネジ取付け用の孔125が設けられている。
またさらに本実施形態の特徴的構成として、流路加熱用延設部120が設けられている。流路加熱用延設部120は、本体部117と一体であり、板状である。また流路加熱用延設部120には、長孔123が2か所に設けられている。
【0049】
炎孔ベース36は、アルミダイカストによって作られたものであり、図17,18の様に長方形をし、内部に一次空気供給筒88や開口170,171及び内壁43,59が一体成形されている。そして炎孔ベース36には、複雑な枠組と開口及び溝が設けられている。炎孔ベース36の上面側は、主として燃料ガス及び二次空気の流路構成面として機能し、下面側は炎孔取付け面として機能する。
即ち炎孔ベース36は、外周を囲む外側燃焼壁41を持つ。この外側燃焼壁41の内部は、実際に火炎が発生する部分であり、燃焼部7として機能する。外側燃焼壁41は、燃焼部7を区画する他、熱を回収して炎孔ベース36を高温に維持する機能も併せ持つ。
外側燃焼壁41には、図8,26,27,31,32に示すように孔53が設けられている。
【0050】
さらに外側燃焼壁41内は、図8,17,18,26,27の様に、多数の垂直仕切り壁50によって仕切られて設けられた溝48が設けられている。
そして溝48を構成する垂直仕切り壁50は、図8,29の様に二組づつがループを構成していて、島状の部位75を形成している。即ち外側燃焼壁41内には、ループ状に閉塞された垂直仕切り壁50の組によって構成される閉塞された溝48aと、それ以外の開放された溝48bを持つ。そして島状の部位75は、図8,29の様に長手方向に部分的に切れており、当該切れ目52の部分で島状以外の部位の溝48b同士が連通している。
【0051】
また図8,26,27の様に、炎孔ベース36の上面側(流路構成面側)には、中央部と、島状の部位75の切れ目部分を除いて天井壁(封鎖壁)57が設けられている。但し、前記した垂直仕切り壁50で構成された島状の部位75の溝48aの上部については、天井壁(封鎖壁)57に開口58が設けられている。
垂直仕切り壁50同士の島を構成しない部位の溝48bの上部には開口はない。
また各溝48は、いずれも炎孔ベース36の下面側(炎孔取付け面側)に連通している。
従って島によって囲まれた溝48aは、図32の様に上部の天井壁(封鎖壁)57に開口58が設けられていると共に下面側(炎孔取付け面側)にも開放されているから、炎孔ベース36を上下方向(厚さ方向)に貫通する。
一方、島を構成しない溝48bは、図31の様に上部側が天井壁(封鎖壁)57によって閉塞され、下面側(炎孔取付け面側)にのみ連通する。
なお、島状の部位75の切れ目52部分については、垂直仕切り壁50の底側(炎孔取付け面側)同士が繋がり、さらに当該部位に炎孔部材51を取り付けるためのネジ孔38が設けられている。
【0052】
炎孔ベース36の中央部には、開口82が設けられている。
そして開口82の内部には、8本のリブ66が設けられ、中央に一次空気供給筒88が支持されている。
【0053】
本実施形態においては、一次空気供給筒88は内径が一定の筒体であり、先端部分の外側に面取り部108(図28)が形成されている。面取り部108は、一次空気供給筒88の内側から外側に向かい、他端側に傾斜するものである。
【0054】
また本実施形態においては、一次空気供給筒88の上流側の端部に図5,8,18,28に示すようにフランジ118が設けられている。
ここでフランジ118の厚さは一様ではなく、部分的に厚く作られている。具体的には、図18の様にフランジ118を正面から見て、リブ66で区切られる区画(実際にはリブ66はフランジ118まで至っていないから区画は存在しない)をa〜hとしたとき、炎孔ベース36の長辺側に面するh,aエリア、及びd,eエリアの肉厚が他のエリアに比べて厚い。
このように炎孔ベース36の長辺側に面するエリアのフランジ厚さを厚くしたのは、火炎の勢いを一様にするためである。即ち気化部8から見て、炎孔ベース36の長辺側に位置する炎孔は、気化部8からの距離が近いものとなるため燃料ガス流路の流路抵抗が小さく、燃料ガスが多量に噴射しがちである。そこで本実施形態では、炎孔ベース36の長辺側に面するh,aエリア、及びd,eエリアのフランジ厚さを厚くして、流路を狭め、燃料ガスの供給を制限したものである。
【0055】
一次空気供給筒88の上流側の端部は、前記した島を構成しない溝48bに設けられた天井壁57の位置にある。言い換えれば一次空気供給筒88の一端は、炎孔ベース36の全体的な端部と同一の位置にある。一方、一次空気供給筒88の開口端117は、炎孔ベース36の下面側(炎孔取付け面側)からさらに下に突出している。
【0056】
また炎孔ベース36の下面側(炎孔取付け面側)であって、開口82の近傍には、炎孔ベース36の長手方向にのびる内壁43が設けられている。内壁43の高さは、前記した外側燃焼壁41の高さと等しい。内壁43は、図30,36の様に平板状をしている。
【0057】
さらに炎孔ベース36の下面側(炎孔取付け面側)であって、気化室60の開口47の近傍には、炎孔ベース36の短手方向に延びる内壁59が設けられている。短手方向に延びる内壁59は、図8,30,36の様にブロック状をしていて凹凸がある。即ち内壁59は、略四角形の突出部材が一列に並んで壁状を構成している。
これらの内壁43,59は、燃焼部7から熱を受けて炎孔ベース36を保温し、燃料の再液化を防ぐものである。
【0058】
また中央部の開口82の近傍に二つの楕円形の開口170,171が設けられている。開口170,171は、長方形の炎孔ベース36の対角線上にある。
開口170,171の上面側(流路構成面側)には、環状に隔壁172,173が設けられている。開口170,171は、気化室60に設けられた電気ヒータ64や、センサーのリード線を空気量調節部5に引き出すために設けられた孔である。これらのリード線は、空気量調節部5に引き出され、さらに前記した流路形成部材70のリード線係合部174,175に係合されて炎孔ベース36の外に引き出される。
【0059】
次に炎孔部材51について説明する。炎孔部材51は、図21の様に略長方形の板状であり、気化室用の開口76と、空気孔71と炎孔72及び取付孔が設けられたものである。
即ち炎孔部材51は、中央に略四角形の気化室用の開口76を持つ。
また炎孔部材51は、板をプレスすることによって多数の長孔(空気孔)71と小孔(炎孔)72を設け、これらによって炎孔列aと空気孔列bが形成されている。
即ち図21に示される多数の長孔71は、空気孔である。長孔(空気孔)71は、長手方向に並べられ、さらにそれが10列に渡って設けられている。
一方、小孔72は炎孔として機能する。小孔(炎孔)72は、図の様に小さな長孔状であり、炎孔列aの中心軸に対して千鳥状に設けられている。
本実施形態では、炎孔列aは11列設けられており、前記した空気孔列bと互い違いに配されている。
【0060】
網状部材77は、細い金属糸で網目状に構成したもので、前記した炎孔部材51と略同一の面積を持つものであり、図22に示すように略長方形をしている。
網状部材77には、前記した炎孔部材51の気化室用の開口76に相当する部位に開口69が設けられている。また網状部材77の前記した炎孔部材51の炎孔列に相当する部分は、浅い溝155が列状に設けられている。さらに網状部材77には、前記した炎孔部材51の長孔(空気孔)71に相当する部位に長孔73が設けられている。また長孔73の周囲には、シール剤が塗布されている。シール剤が塗布されているのは、炎孔ベース36の垂直仕切り壁50の端面と当接する部位である。
さらに炎孔部材51の取付孔150に相当する部位に取付孔151が設けられている。
【0061】
保炎部材78は、図23の様な長方形をしており、前記した炎孔部材51及び網状部材77と同様に中央に開口68が設けられている。また保炎部材78には、長孔65と列状に並んだ丸孔67が設けられている。保炎部材78の長孔65は、前記した炎孔部材51の炎孔を構成する小孔72が設けられたエリアに相当する部位にある。一方、丸孔67は、炎孔部材51の、長孔(空気孔)71に相当する部位に設けられている。
また前記した保炎部材78の長孔65の周囲は、図24の様に約45・に曲げられている。当該折り曲げ部73は、火炎の基端部を保持する効果を発揮するものである。ただし当該折り曲げ部73は、図23,33の様に部分的に欠落部127が設けられている。
【0062】
炎孔部材51は、図4,8及び図33(図33は天地逆に作図)の様に、網状部材77を及び保炎部材78と共に炎孔ベース36の下面に配され、図示しないネジによって炎孔ベース36の下面に取り付けられている。即ち図33に示すように炎孔ベース36に網状部材77が接し、さらにそれに重ねて炎孔部材51が配され、最後に保炎部材78が設けられる。なお図33では作図上の都合から天地逆に図示しているので、上から保炎部材78、炎孔部材51、網状部材77、炎孔ベース36の順に重ねられているが、実際上は、図4,8の様に上から炎孔ベース36、網状部材77、炎孔部材51、保炎部材78の順に重ねられている。
【0063】
そして炎孔部材51の空気孔列bは、炎孔ベース36の垂直仕切り壁50によって構成される島状の部位75によって構成される溝48aの真下に位置する。なお空気孔列bと島状の部位75によって構成される溝48aの間には網状部材77が介在されるが、当該部位は図33の様に網状部材77の長孔73に相当する。また炎孔部材51の空気孔列bの外側(下部側)には保炎部材78が存在するが、当該部位は、保炎部材78の丸孔67が位置する。
そのため島状の部位75は、網状部材77の長孔73、炎孔部材51の空気孔列b及び保炎部材78の丸孔67を経て外部と連通する。
【0064】
一方、島状を構成していない組み合わせの垂直仕切り壁50によって挟まれた溝48bの真下には、炎孔部材51の炎孔列aが位置する。
炎孔部材51の炎孔列aと島状を構成していない組み合わせの垂直仕切り壁50によって挟まれた溝48bの間には網状部材77が介在される。また炎孔部材51の炎孔列aの外側(下部側)には保炎部材78が存在するが、当該部位は、保炎部材78の長孔65が位置する。
そのため島状を構成していない組み合わせの部位は、網状部材77の網目、炎孔部材51の炎孔列a及び保炎部材78の長孔65を経て外部と連通する。
ここで、網状部材77の炎孔ベース36の垂直仕切り壁50の端面と当接する部位にはシール剤が塗布されているので、垂直仕切り壁50部位におけるガスの横方向の流通は無い。
【0065】
炎孔ベース36の上面側(流路構成面側)には、図4の様に第1分流部材35、断熱パッキン115及び第2分流部材39が装着されている。即ち炎孔ベース36の上面側(流路構成面側)は、第1分流部材35、断熱パッキン115、第2分流部材39、炎孔ベース36の順に積み重ねられ、炎孔ベース36には第2分流部材39が接し、さらに断熱パッキン115を挟んで第1分流部材35が装着されている。
【0066】
なお、第1分流部材35の面積は、前記した様に炎孔ベース36や断熱パッキン115及び第2分流部材39よりも大きく、第1分流部材35は、図19の様に炎孔ベース36からはみ出す。炎孔ベース36の上面側(流路構成面側)には、天井壁57が設けられているので、第1分流部材35は当該天井壁57と接する。また炎孔ベース36に一体成形された一次空気供給筒88は、その上流側の端部が天井壁57の高さにあるから、第1分流部材35は一次空気供給筒88の端部と接し、第1分流部材35の中央の大きな開口37が炎孔ベース36の中央に設けられた一次空気供給筒88と連通する。本実施形態の燃焼装置1では、この様に一次空気供給筒88の一端を炎孔ベース36の全体的な端部と同一の位置に設けたので、第1分流部材35の取付けが容易である。
【0067】
また第1分流部材35の開口37と断熱パッキン115の開口111によって構成される凹部に図20に示すように補助加熱ヒータ109が装着されている。従って補助加熱ヒータ109の一面の略全域は、第2分流部材39と接している。
さらに第2分流部材39の開口111の周辺は、炎孔ベース36側の一次空気供給筒88のフランジ118と接している。従って補助加熱ヒータ109の本体部117は、第2分流部材39を介して一次空気供給筒88の端部に設けられたフランジ118と接している。そのため補助加熱ヒータ109の本体部117によって一次空気供給筒88の端部が加熱される。
また補助加熱ヒータ109の流路加熱用延設部120についても、第2分流部材39と接している。そのため補助加熱ヒータ109の流路加熱用延設部120によって第2分流部材39の一部及びその周辺の空間が加熱される。
【0068】
炎孔ベース36の上面側(流路形成側)では、前記したように垂直仕切り壁50は、図4、21の様に二組づつがループを構成していて、島状の部位75を形成し、さらに垂直仕切り壁50の突端部分に第2分流部材39が当接しているので、島状の部位75によって形成される溝48aは他の部位から隔離されている。即ち、島状の部位75の溝48aと他の部位との間に通気性はない。従って、前記した様に島状の部位75以外の部位は気化した燃料ガスと空気との混合を促進しつつ炎孔部材51に燃料ガスを送る燃料ガス流路として機能する。また当該部位は、混合部6としても機能する。島状の部位75によって囲まれた溝48aは、二次空気流路として機能する。
【0069】
補助加熱ヒータ109の中央の開口124及び第1分流部材39の中央の大きな開口111は、前記した様に炎孔ベース36の中央に設けられた一次空気供給筒88と連通する。
また第2分流部材39のその他の開口40,89,90の内、列となって設けられている開口40は、炎孔ベース36の島状を構成する組み合わせの垂直仕切り壁50同士の間の部位に位置する。即ち第1分流部材35の小さな開口40は、二次空気流路たる島状の部位75によって囲まれた溝48aに開口する。
ここで前記した様に、第1分流部材35の長孔110及び断熱パッキン115の長孔112は、いずれも第2分流部材39の小さな開口114に相当する位置にあるから、島状の部位75によって囲まれた溝48aは外部と連通する。
【0070】
一方、炎孔部材51に設けられた島状を構成していない組み合わせの垂直仕切り壁同士の間には、第1分流部材35の開口は無い。即ち混合部6には第1分流部材35の開口は無い。
【0071】
また第1分流部材35の面積は、前記した様に炎孔ベース36よりも大きく、第1分流部材35を炎孔ベース36に装着した状態の時、図19の様に第1分流部材35は、炎孔ベース36からはみ出す。そしてこの状態では、第1分流部材35の外側のエリアに設けられた開口89,90は、いずれも炎孔ベース36の外側に露出する。
【0072】
炎孔ベース36と第1分流部材35は、上記した状態に組み合わされ、ハウジング122内に配置されている。
ハウジング122は、外形が略四角形の箱であるが、内部が二重構造となっている。即ちハウジング122の内部には、全面に遮熱壁85が設けられている。遮熱壁85は、4面が組合わさっていて四角形の筒状を呈し、支持部材86によってハウジング122の外壁部100の内面に取りつけられている。遮熱壁85の下端にはフランジ部102が設けられている。フランジ部102は、図31,32等の様に遮熱壁85に対して「T」状に設けられている。
ハウジング122の外壁部100と、遮熱壁85との間には空気流路101となる空隙が形成されている。前記した様にフランジ部102は、図31,32等の様に遮熱壁85に対して「T」状に設けられているので、フランジの一部は燃焼部側103と空気流路101側の双方に張り出す。
【0073】
炎孔ベース36と第1分流部材35は、上記したハウジング122に配置されるが、炎孔ベース36の外周を囲む外側燃焼壁41は、ハウジング122内部の遮熱壁85よりも更に小さく、炎孔ベース36の外側燃焼壁41と遮熱壁85の間にも空気流路103となる空隙が形成される。
また第1分流部材35の、炎孔ベース36からはみ出した部位の孔89,90の内、外側の孔90は、ハウジング122と遮熱壁85の間に形成される空気流路101と連通し、内側の孔89は、炎孔ベース36の外側燃焼壁41と遮熱壁85の間に形成される空気流路103と連通する。
【0074】
次に気化部8について説明する。気化部8は、気化室60と、ロータリーカップ63及び前記した一次空気供給筒88によって構成されている。
また気化室60は、図3,4,8,30の様に底部91と周部92を持つ円筒体であり、底部91は閉塞し、上部は開口している。即ち気化室60は窪んだ形状をしており、底部91及び周部92は閉塞していて気密・水密性を持ち、上部は開放されている。
気化室60は、前記した様に底部91及び周部92を持ち、あたかもコップの様な形状をしていて、図3,4,8,30の様に、炎孔ベース36の中央の開口82部分に取り付けられている。
【0075】
ここで本実施形態の燃焼装置では、気化室60は、断熱パッキン130を介して炎孔ベース36に取り付けられている。断熱パッキン130の材質はアルミナやシリカ等を素材とするセラミックであり、炎孔ベース36よりも熱伝達率が低い部材で作られている。
【0076】
気化室60の位置は、炎孔ベース36の内壁43に囲まれた部位であって炎孔ベース36の中央にあり、炎孔(小孔72)に囲まれていて燃焼部7に近接して位置する。また気化室60の大部分は、燃焼部7側に露出する。より具体的には、気化室60の底部91の全部と、周部92の大部分が燃焼部7側に露出する。従って後記する様に燃焼時には炎孔(小孔72)から発生する火炎により、気化室60が外側から加熱される。
また気化室60の開口端面125は、断熱パッキン130を介して図8の様に炎孔ベース36の平面部分と接する。
【0077】
また前記した気化室60の底部91内には、電気ヒータ64が内蔵されている。即ち気化室60の底部91は加熱機能を持つ。電気ヒータ64に通電することにより、底部91が発熱し、さらにこの熱が気化室60の壁を伝導し、気化室60の内壁が全体的に加熱される。
また気化室60には、温度センサー61が埋め込まれている。
【0078】
ロータリーカップ63は、底部91と周部92を持つ有底の円筒形をしている。但し、ロータリーカップ63の底部には、9個の孔が設けられている。この内、中央に設けられた孔95は、半円形状をしており、図30の様に回転軸18が取り付けられるものである。
一方、周囲の9個の孔87は、円形であり、灯油等の液体燃料を落下させるための孔である。
またロータリーカップ63の底部と周部との境の角の部分にも、12個の開口97が設けられている。
【0079】
さらにロータリーカップ63の周部には、12個のスリット98が設けられている。スリット98は、いずれもロータリーカップ63の上端側に開口している。またスリット98の形状は、略三角形である。またスリットの一辺には、図3,4,25の様に内側に折り返された羽根部99が設けられている。
即ちスリット98は、ロータリーカップ63の側面に斜め方向にスリットを設け、そのスリットの一方の縁を内側に折り返して羽根部99を形成させたものである。
【0080】
そしてロータリーカップ63の下部中央の開口87には、一次空気供給筒88が挿入されている。
即ち前記した様に、炎孔ベース36の中央部には、開口82が設けら、8本のリブ66を介して一次空気供給筒88が一体的に設けられている。そして気化室60は、コップ状であって炎孔ベース36の中央の開口82部分に取り付けられるので、一次空気供給筒88は気化室60の開口部105から気化室60の内部に挿入される。またこのとき一次空気供給筒88は、気化室60と同心状に位置する。従って一次空気供給筒88と気化室60の内壁との間には、燃料ガス排出空隙106が形成される。
【0081】
一次空気供給筒88の最先端(下側)の開口部の位置は、気化室60の内部に位置する。
より具体的には、一次空気供給筒88の開口端117は、図28の様に気化室60内であって炎孔の開口面42よりも燃焼部7の火炎発生部側(図面下部側)に突出している。前記した様に一次空気供給筒88の先端部分には、外側に面取り部108(図28)が形成されているので、一次空気供給筒88の開口端117は、一次空気供給筒88の内側から外側に向かい、気化室60の開口部側に傾斜する。
【0082】
また一次空気供給筒88の内部には、流路形成部材70から垂下された燃料パイプ79が挿入され、燃料パイプ79は図3,4の様にロータリーカップ63内に至っている。
【0083】
次に、本実施形態の燃焼装置1の各部の組み立て構造について説明する。
本実施形態の燃焼装置1は、最初に説明した様に、送風機2、駆動機械部3、空気量調節部5が中心軸を一致させて順次積み重ねられたものであり、駆動機械部3の天板15に送風機2が直接的にネジ止めされている。即ち本実施形態では、送風機2の回転中心と空気量調節部5の軸挿通孔25(移動側板状部材23の回転中心)とロータリーカップ63の回転中心が同一軸線上に直線的に並べられている。
【0084】
そして駆動機械部3の上部に空気量調節部5がネジ止めされている。
また空気量調節部5の下部には、混合部6及び燃焼部7が設けられているが、混合部6と空気量調節部5の境界たる第1分流部材35に、円錐形の流路形成部材70が設けられている。
即ち前記した様に空気量調節部5の中心部に、パッキン80を介して流路形成部材70の大きいほうの開口54が取り付けられている。一方、第1分流部材35の中心部の開口37にはパッキン81を介して空気量調節部5の小さいほうの開口83が接続されている。なおこれらのパッキン80,81は、断熱性に優れ、且つ灯油等の液体燃料がしみ込まないものが望ましい。具体的に、パッキンの素材には、シリコンが採用されている。
【0085】
流路形成部材70の中心軸は、空気量調節部5の移動側板状部材23のそれと一致し、且つ前記した様に流路形成部材70の開口54の直径は、移動側板状部材23の中心側のエリアの直径に略等しいので、流路形成部材70は移動側板状部材23の中心側のエリアを覆う様に位置することとなる。従って移動側板状部材23の中心側のエリアから排出された空気は、流路形成部材70によって捕捉される。
また流路形成部材70の開口端にはフランジ55が設けられており、さらにフランジ55と空気量調節部5の間にはパッキン80が介在されているので、空気の漏れはなく、移動側板状部材23の中心側のエリアから排出された空気は、漏れなく流路形成部材70の中に入る。
そして流路形成部材70の他方の開口83は、パッキン81を介して第1分流部材35に取り付けられ、前記した一次空気供給筒88に直接的に連通し、一次空気供給筒88は前述の様に直接的に気化部8の気化室60内に開口している。従って移動側板状部材23の中心側のエリアの開口群から排出された空気は、前記した様に主として流路形成部材70によって捕捉され、一次空気供給筒88を経由して直接的に気化部8の気化室60内に一次空気として導入される。
【0086】
また駆動機械部3のモータ16の回転軸18は、空気量調節部5の中央の軸挿通孔25,25' を連通して流路形成部材70(一次空気供給筒88)を通過し、気化室60のロータリーカップ63に接続されている。
従ってロータリーカップ63は、モータ16の動力によって回転する。またモータ16の後端側の回転軸17は、ファン11にも接続されているから、本実施形態では、単一のモータ16によって気化部8のロータリーカップ63とファン11の双方が駆動される。
なお軸挿通孔25は、移動側板状部材23の回転中心でもあるから、移動側板状部材23が回転する際に移動することはない。そのため軸挿通孔25,25' にモータ16の回転軸18があっても、移動側板状部材23の回転の妨げとならない。
【0087】
また本実施形態の燃焼装置1では、点火線131が特別の位置に設けられている。本実施形態の燃焼装置1では、点火線131自体は、公知の圧電効果等によって導体の先端から電気火花を飛ばす構成であるが、その取付け位置が特異である。即ち点火線131は外側燃焼壁41に設けられた図示しない孔に挿入されて燃焼部内に入る。そして点火線131の先端(電極部)133は、図19、34,35の様に、外側燃焼壁41から二列目の炎孔列に近接している。
またより詳細には、点火線131は、図34の様に、特定の二個の炎孔140,141の最も近接する部位同士を結ぶ直線の中心の上部に設けられている。
また当該部位は、図19の様に気化室60の近傍の位置であり、且つ補助加熱ヒータ109の流路加熱用延設部120の真下の位置に相当する。
【0088】
本実施形態の燃焼装置1では、点火線131は導電部132と電極部133を有し、導電部132が前記した様に外側燃焼壁41から一列目の炎孔列を跨ぎ、電極部133が二列目の炎孔列に近接している。そのため導電部132の直上の位置の炎孔134(図35)を封鎖している。このように導電部132の直上の炎孔134(図35)を封鎖する理由は、火炎によって導電部132が加熱されることを防止するためである。
【0089】
さらに前記した様に本実施形態の燃焼装置1では、保炎部材78に部分的に欠落部127が設けられているが、点火線131の電極部133は、欠落部127に相当する部位に設けられている。
加えて保炎部材78の欠落部127と同一の列には空気孔71は存在しない。要するに本実施形態では、点火線131の導電部132は、空気孔71と保炎部材78が存在しない部分を通っている。
本実施形態の燃焼装置1は、点火される部位に保炎部材78の欠落部127があるので、火炎が隣接する炎孔列に移りやすい。また本実施形態では、当該部位に空気孔71がないので、隣接する炎孔列に火が移りやすい。
また点火線131は導電部132と電極部133を有しているが、電極部133の先端135は、図38(a)の様に平面であり、炎孔部材51に対して平行である。即ち通常の燃焼装置1では、点火線131の電極部133は、図38(b)の様に炎孔部材51に対して傾斜して設けられる場合が一般的であるが、本実施形態では電極部133の先端135は、炎孔部材51に対して平行に位置している。本実施形態が、この様に電極部133の先端135を水平状態とした理由は、点火火花を散らばらすことによって燃料ガスとの接触機会を増大させ、速やかに着火させることを意図したものである。
【0090】
さらに本実施形態では、点火線131の取付構造にも特徴がある。即ち本実施形態の燃焼装置1では、炎孔ベース36と第1分流部材35がハウジング122内に配置されているが、当該ハウジング122の正面側には二箇所に開口175が設けられている。開口部の断面形状は、図35(a)の通りであり、その断面斜視形状は、図35(a)の通りである。
【0091】
本実施形態では、図の様にハウジング122は外壁部100の内側に遮熱壁(内壁)85が設けられた構造をしているが、外壁部100側の開口176が内側(内壁85側)に凹み、遮熱壁85に設けられた開口177と接している。また本実施形態では、遮熱壁85の開口177についても内側に凹んでおり、遮熱壁85の開口177の凹部内面と、外壁部100の開口凹部外面が嵌合している。そのためハウジング122の開口175は剛性が高い。また本実施形態では、開口175は、外壁部100側の開口176と遮熱壁85の開口177からなる二重構造であり、且つ両開口176,177同士の間には、図35(b)の様に隙間がある。そのため開口175は、全体として相当の厚さがあり、点火線131の基部がしっかりと保持される。
【0092】
また本実施形態では、点火線131に隣接して炎検知装置180が設けられているが、炎検知装置180についても点火線131と同様の取付構造となっている。
【0093】
本実施形態の燃焼装置1は、炎孔を下に向けて使用される。本実施形態の燃焼装置1は、図1の様な給湯器21に使用される。そして燃焼装置1は、熱交換器19が内蔵された缶体4の上部に設置され、下部の熱交換器19に向かって火炎を発生させる。
【0094】
次に本実施形態の燃焼装置1の機能について説明する。
本実施形態の燃焼装置1では、モータ16を起動してファン11とロータリーカップ63を回転させる。また気化室60の周部92に内蔵された電気ヒータ64に通電して発熱させ、気化室60の内壁全体を昇温させる。さらに補助加熱ヒータ109に通電し、一次空気供給筒88及び第2分流部材39の一部を加熱する。
ファン11の回転により、図3の矢印の様に送風機2のハウジング10の中央部に設けられた開口12から空気が吸い込まれ、空気は駆動機械部3に入る。そして空気は、駆動機械部3から上部の空気量調節部5を経て混合部6側に流れるが、本実施形態の燃焼装置1では、空気量調節部5によって流量調整される。
【0095】
即ち空気量調節部5は、前記した様に固定側板状部材22の上に移動側板状部材23が回転可能に重ねられており、両者には略同一形状の開口26,26' 27,27' が設けられている。そして移動側板状部材23は、外部に取りつけられたモータ121を回転させることにより、固定側板状部材22に対して相対的に回転することができる。
そのため図13の様に、両者の開口26,26' 27,27' が重なる様な回転位置にある時は、両者の開口26,26' 27,27' が連通し、空気量調節部5全体として大きな開口面積を持つこととなる。従って移動側板状部材23が固定側板状部材22に対して図12の様な位置関係にある時は、混合部6及び気化部8に大量の空気が送風される。
なお図12の様な空気量調節部5が全開状態の時、空気量調節部5の中心側のエリアの開口面積は、他の部位の開口面積の約2倍となる。
【0096】
逆に、図13に示した位置からモータ121を回転して移動側板状部材23を回転させると、一方の開口と他方の閉塞部が重なり、空気量調節部5全体としての開口面積が小さくなる。従って移動側板状部材23が固定側板状部材22に対して図13の様な位置関係にある時は、混合部6及び気化部8に送風される風量は減少する。但し、固定側板状部材22の両脇側に設けられた開口31は、固定的なものであって閉塞されることはないので、相対的に中心側の開口比率が減少し、気化部8に送風される空気の比率が減少する。
図13の様に、閉状態におけるエリアの開口面積は、他の部位の開口面積の約4分の1である。
【0097】
空気量調節部5を通過した空気は、二つの方向に別れて下流側に流れる。即ち中心部のエリアを通過した空気は、直接的に円盤状の流路形成部材70に捕捉され、これと連通する一次空気供給筒88から気化室60の中に送風される。
ここで本実施形態の燃焼装置1では、流路形成部材70は、空気量調節部5側の開口54が気化部8側の開口83に比べて大きいから、大量の空気が流路形成部材70に取り込まれ、気化部8側に送られることとなる。
また本実施形態では、一次空気供給筒88の下端部に補助加熱ヒータ109が設けられているので、気化部8に送られる空気が昇温される。
【0098】
また送風の他の一部は、第1分流部材35に列状に設けられた多数の小口径の開口40の多くから、炎孔ベース36の島状のループを構成する組み合わせの垂直仕切り壁50同士の間の溝48aに流れる。即ち第1分流部材35に設けられた開口40及び溝48aを経て、燃焼部7に二次空気が供給される。より具体的には、第1分流部材35の列状の開口40、網状部材77の長孔73、炎孔部材51の空気孔列b及び保炎部材78の丸孔67を経て燃焼部7に二次空気が供給される。
【0099】
さらに第1分流部材35の外側のエリアに設けられた開口89,90を通過した送風は、炎孔ベース36の外周部を流れる。
具体的には、内側の開口89を通過した送風は、炎孔ベース36の外側燃焼壁41と遮熱壁85の間に形成される空気流路103を流れ、遮熱壁85の下端に設けられたフランジ102と衝突して炎孔ベース36の内側に向きを変え、燃焼部7側に向かって流れる。また空気流路103を流れる空気の一部は、外側燃焼壁41に設けられた孔53からも炎孔ベース36の内側に流れ込む。
上記した炎孔ベース36の外側燃焼壁41と遮熱壁85の間に形成される空気流路103を流れる空気は、遮熱壁85を冷却する作用を持つ。またこの空気は、フランジ102と衝突して炎孔ベース36の内側に向きを変え、その多くが二次空気として消費される。外側燃焼壁41に設けられた孔53からも炎孔ベース36の内側に流れ込む空気も、その多くが二次空気として燃焼に寄与する。
【0100】
さらに第1分流部材35の外側の開口90を通過した送風は、ハウジング122の外壁部100と遮熱壁85の間に形成される空気流路101を流れる。
当該空気流路101を流れる空気は、主としてハウジング122の外壁部100や下部の熱交換器の外壁を冷やす機能を果たす。
なお本実施形態の燃焼装置1では、遮熱壁85の下端には「T」状にフランジ部102が設けられており、遮熱壁85の下端近傍で空気流路101を流れる空気が、外壁部100側に絞られ、送風が外壁部100側により流速が増大する。この理由は、遮熱壁85の下端近傍は、炎孔ベース36の外側燃焼壁41から下方に外れた位置であるため、外壁部100が高温になりやすいので、送風を外壁部100側に寄せて外壁部100の高温部分を効率良く冷却するためである。
従って機能上、遮熱壁85は外壁部100に比べて全高が低く、遮熱壁85は外壁部100の下流側端部は外壁部100に囲まれる位置にある。なお空気流路101を流れる空気は、二次空気又は三次空気として機能するが、前記したフランジ部102の幅を変更することにより、この空気流路101を流れる空気の流量を変更することができる。
【0101】
そして送風機2の送風により、上記した様に気化部8内に大量に一次空気が導入され、気化室60を通風雰囲気とする。
【0102】
この状態において、燃料パイプ79から灯油をロータリーカップ63内に滴下する。
滴下された灯油は、ロータリーカップ63から遠心力を受け、ロータリーカップのスリット98及び角の部分の開口97から飛散する。そして飛散した灯油は、ロータリーカップ63の周囲に配された気化室60の内面に接触し、熱を受けて気化する。
また灯油の一部は、遠心力によってスリット98及び角の部分の開口97に至る前にロータリーカップの底の孔87から気化室60の底部91に落下し、気化室60の底部91に接触し、熱を受けて気化する。
そしてロータリーカップ63の内面に設けられた羽根部99によって気化室60内の空気が攪拌され、燃料ガスと空気との混合が促進される。
【0103】
こうして発生した燃料ガス空気との混合ガス(以下単に燃料ガス)は、図8の矢印の様に、ロータリーカップ63の外壁と気化室60の周壁92によって形成される空隙94を流れて下流に向かう。
【0104】
即ち燃料ガスは、気化室60の円筒状の周壁92に沿って一旦上方に流れ、さらに一次空気供給筒88に沿って流れる。ここで本実施形態の燃焼装置1では、補助加熱ヒータ109が設けられ、一次空気供給筒88が加熱・保温されている。そのため燃料ガスは、一次空気供給筒88と接しても熱を奪われることはない。
【0105】
こうして流路形成部材70から一次空気供給筒88を介して気化室60の内部に供給された空気は、飛散した燃料と混合され、高温状態となって気化室60の上部の開口部84から排出される。そして気化室60を出た燃料ガスは、一旦炎孔ベース36の上部側の通路に流れ込む。
【0106】
続いて燃料ガスは、図8,29の様に島状のループを構成していない組み合わせの垂直仕切り壁50同士の間の溝48bに流れ込む。
ここで本実施形態の燃焼装置では、垂直仕切り壁50同士の間の溝48b、即ち炎孔に相当する部位の裏面側に一体的に天井壁(封鎖壁)57が設けられており、垂直仕切り壁50同士の間の溝48bは、隣接する溝48aと隔離されている。そのため燃料ガスが空気流路側に流れ込むことはない。
そして前記した様に燃料ガスは、下部に設けられた炎孔(小孔72)から放出される。本実施形態では、炎孔部材55に網状部材77が積層されているので、燃料ガスは、炎孔部材55から放出される直前に網状部材77によって攪拌される。
なお、網状部材77の炎孔ベース36の垂直仕切り壁50の端面と当接する部位にシール剤が塗布されているので垂直仕切り壁50部位におけるガスの横方向の流通は無く、燃料ガスは横に逃げることなく全量が炎孔(小孔72)から放出される。
【0107】
一方、他の部位から下流側に流れた空気は、燃料と混合されることなく、直接燃焼部7側に流れ込み、二次空気として燃焼に寄与する。即ち二次空気は、第1分流部材35に設けられた多数の開口40から、炎孔ベース36のループを構成する組み合わせの垂直仕切り壁50同士の間の溝48aに流れ、炎孔(小孔72)の側面部に供給される。
【0108】
また前記した様に、第1分流部材35の外側のエリアに設けられた開口89から炎孔ベース36の外側燃焼壁41と遮熱壁85の間に形成される空気流路103を流れる空気や、第1分流部材35の開口90からハウジング122の外壁部100と遮熱壁85の間に形成される空気流路101を流れる空気についても二次空気として機能する。特に前者の第1分流部材35の開口89を経て外側燃焼壁41と遮熱壁85の間に形成される空気流路103を流れる空気は、その一部が外側燃焼壁41に設けられた孔53からも炎孔ベース36の内側に流れ込み、また残部は遮熱壁85の下端に設けられた折り返し部分(フランジ102)と衝突して燃焼部7側に流れるので、二次空気として消費される割合が高い。
【0109】
そして点火線131の火花によって燃料ガスに点火されると、炎孔(小孔72)から下向きの火炎が発生する。
【0110】
ここで本実施形態に特有の作用効果として、早期点火が可能であり、且つ失火が少ない点が挙げられる。また本実施形態の燃焼装置は、燃焼時のヒータ消費電力が低いものである。以下この作用効果について説明する。
即ち本実施形態の燃焼装置1では、補助加熱ヒータ109によって一次空気供給筒88が加熱される。そのため前記した様に気化室60に供給され、燃料ガスと混合される空気が予め加熱される。従って本実施形態では、使用初期における燃料の気化が速やかに行なわれる。
【0111】
また本実施形態の燃焼装置1では、気化室60に電気ヒータ64が内蔵されており、気化室60内を昇温して燃料を気化させる。そして気化室60は、炎孔ベース36に取り付けられているが、本実施形態の燃焼装置1では、気化室60と炎孔ベース36の間が断熱されている。より具体的に説明すると、本実施形態では、気化室60と炎孔ベース36の間に断熱パッキン130が介在されている。そのため使用初期において、気化室60の熱が炎孔ベース36側に逃げることがない。
【0112】
即ち一般的に、電気ヒータが設けられるのは、燃料を気化する気化室60だけである。ここで使用初期においては、燃焼部7に火炎が無いから、一般的に発熱源は気化室60の電気ヒータ64だけである。そのため使用初期においては、炎孔ベース36は気化室60に比べて温度が低い。また一般的に炎孔ベース36は気化室60よりも重量が大きく熱容量が大きい。そのため気化室60を炎孔ベースに直接接触させると、気化室60の熱が炎孔ベース36側に逃げ、気化室60の昇温が遅れる。そこで本実施形態では、気化室60と炎孔ベース36の間に断熱パッキン130が介在され、気化室60の熱が炎孔ベース36に逃げることを防いだ。
そのため本実施形態では、気化室60の温度は速やかに上昇し、燃料を早期に気化させることができる。
【0113】
また本実施形態では、気化された燃料ガスは、一次空気供給筒88の外側を通過して流れる。ここで本実施形態では、一次空気供給筒88が補助加熱ヒータ109によって昇温されているから、燃料ガスが一次空気供給筒88と触れても一次空気供給筒88側に熱を奪われることはない。
【0114】
さらに本実施形態では、炎孔ベース36の上部に設けられた送風機2から空気が送られ、当該空気は炎孔ベース36の背面側に設けられた第1分流部材35に当たる。ここで送風機2からの送風の温度は、外気温度であり、低いが、本実施形態では、第1分流部材35と炎孔ベース36の間に断熱パッキン115ガ介在されているので、炎孔ベース36が冷やされることはない。また第1分流部材35、第2分流部材39は、いずれもステンレススチールで作られており、炎孔ベース36よりも熱伝導率が低いものが使用されているから、第1分流部材35及び第2分流部材39によっても炎孔ベース36が保温される。
そしてここで本実施形態では、炎孔ベース36は、燃料ガス供給路の一部を構成するから、炎孔ベース36の冷却が防止されることは、燃料ガス供給路の保温に直結する。従って本実施形態では、燃料ガスが燃料ガス供給路に熱を奪われることも少ない。
【0115】
さらに本実施形態では、気化部8から点火線131に至る流路だけを重点的に保温している。
即ち本実施形態では、一次空気供給筒88の端部に補助加熱ヒータ109が設けられているが、補助加熱ヒータ109は特殊な形をしている。即ち本実施形態で採用する補助加熱ヒータ109は流路加熱用延設部120が設けられている。
そして流路加熱用延設部120の位置に点火線131の電極部133がある。即ち本実施形態では、補助加熱ヒータ109の流路加熱用延設部120によって気化室60から点火手段近傍の炎孔に至る燃料ガス流路が重点的に加熱されている。
具体的に説明すると、補助加熱ヒータ109の流路加熱用延設部120によって第2分流部材39の一部が加熱され、その近傍の燃料ガス流路が加熱される。ここで本実施形態では、補助加熱ヒータ109は一次空気供給筒88の端部に設けられ、補助加熱ヒータ109の一部たる流路加熱用延設部120が点火線131の近傍まで連続的に延びている。そのため本実施形態では、気化室60から点火線131に至る一連の燃料ガス流路が連続的に加熱される。
従って点火線131の近傍の炎孔から噴射される燃料ガスは、特別に加熱・保温されており、熱エネルギーが高く、点火線131の火花によって容易に着火する。
【0116】
本実施形態の燃焼装置1は、前記した様に早期点火が可能であるが、一旦点火がなされると火炎は直ちに安定し、且つ消費電力が低い。即ち本実施形態の燃焼装置1では、気化部8が、燃焼部7の中央に直接的に露出しているので、燃焼が開始されると、気化室60が火炎によって加熱される。即ち気化室60は、その大部分が炎孔ベース36の炎孔分布領域内にあり、且つ、炎孔の開口面42よりも燃焼部7の火炎発生部側(図面下部側)に突出している。そのため気化室60は、火炎によって直接的に加熱され、気化室60内の温度が上昇し、燃料の気化がさらに促進される。
また炎孔ベース36に内壁43,59が設けられており、これらが燃焼部7から熱を受けて炎孔ベース36を保温し、燃料の再液化を防ぐ。即ち内壁43,59についても炎孔ベース36の炎孔分布領域内にあり、且つ、炎孔の開口面42よりも燃焼部7の火炎発生部側(図面下部側)に突出している。そのため内壁43,59は、火炎によって直接的に加熱され高温となる。特に本実施形態では、内壁43,59は気化室60の近傍に設けられており、燃料ガスが気化室60を出た直後を流れる流路の真下部分に内壁43,59が位置する。そのため燃料ガスの流路が積極的に加熱され、燃料の再液化を阻止する。
【0117】
加えて本実施形態では、第1分流部材35と第2分流部材39に熱伝導率の低いステンレススチールが採用されており、さらに第1分流部材35と炎孔ベース36の間に断熱パッキン115ガ介在されているので、炎孔ベース36の熱が外部に逃げない。
上記した様に本実施形態の燃焼装置では、燃焼時にも炎孔ベース36の熱が外部に逃げず、燃料の再液化が阻止されるから、気化室60を加熱する電気ヒータ64の消費電力を小さくすることができる。
また流路形成部材70は、断熱性に優れたパッキン80を介して混合部の一部たる第1分流部材35に取り付けられているので、混合部や燃料ガス流路の熱が流路形成部材70に逃げない。そのため燃料の再液化はさらに発生しにくい。また万一、燃料が再液化しても、パッキン80には灯油等の液体燃料がしみ込まないものが選定されているので、焼損事故の心配は無い。
【0118】
また実施形態の燃焼装置では、燃焼部7とモータ16等との間に板状の断熱パッキン115と、熱伝導率が低い第1分流部材35及び第2分流部材39が存在するから、燃焼が終了した後の余熱がモータ16側に対流しにくい。そのため本実施形態の燃焼装置1は、モータ16等の電気機器の故障が少ない。
【0119】
また上記した実施形態では、第1分流部材35及び第2分流部材39の双方にステンレススチールを採用したが、炎孔ベース36と接する側の第2分流部材39は、アルミニウム等の熱伝導率の良いものを採用する場合もある。即ち第2分流部材39には補助加熱ヒータ109が接し、第2分流部材39を介して炎孔ベース36側が加熱されるから、補助加熱ヒータ109からの熱が円滑に伝わるように、第2分流部材39に熱伝導率の良いものを採用する場合がある。
【0120】
また上記した実施形態では、炎孔ベース36の上流側の略全域を断熱パッキンや熱伝導率の低いステンレススチールの板で覆い、炎孔ベース36の熱が外部に逃げることを防止したが、より理想的には、燃料ガス流路の熱が、隣接する二次空気流路に逃げることも防ぐべきである。
この方策として、図41の様に二次空気流路たる島状の部位75の内壁にステンレススチール板やシリカ等を素材とするセラミック板159を設け、燃料ガス流路と二次空気流路を断熱することが考えられる。またステンレススチール板等の熱伝達率の低い部材(熱伝達率の低い部材)159を燃料ガス流路側に設けてもよい。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の燃焼装置は、燃料ガスの再液化が防止され、、安定した燃焼を確保することができる効果がある。また本発明の燃焼装置は、燃焼終了時にモータ等の過熱することがない。さらに本発明の燃焼装置は、気化器の電気ヒータの消費電力が少なく、経済的である。
【0122】
特に第1及び第2の発明(関連発明)の燃焼装置では、炎孔ベースの裏面側に当該炎孔ベースよりも熱伝達率の低い面状部材が装着されているので、炎孔ベースは冷却されにくく、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される効果がある。
【0123】
また請求項に記載の燃焼装置では、炎孔ベースの裏面側に断熱材を装着することにより、炎孔ベースは冷却されにくく、炎孔ベースからの放熱が抑制され、加熱に要する電力が軽減される効果がある。
【0124】
また請求項に記載の燃焼装置では面状部材も併用されている。
【0125】
さらに請求項に記載の燃焼装置では燃料ガスのもれが少ない効果がある。
【0126】
また第6の発明(関連発明)の燃焼装置では、燃料ガス流路と空気流路の間に炎孔ベースよりも熱伝達率の低い部材が装着し、燃料ガス流路の熱が隣接する空気流路に逃げることを防いだので、燃料ガスが冷えることが少なく、加熱に要する電力が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃焼装置を内蔵する給湯器の断面図である。
【図2】 本発明の実施形態の燃焼装置の正面図である。
【図3】 本発明の実施形態の燃焼装置の断面図である。
【図4】 本発明の実施形態の燃焼装置の全体の分解斜視図である。
【図5】 図2の燃焼装置の流路形成部材周辺の分解斜視図である。
【図6】 流路形成部材に燃料供給管を取り付ける際の構成を示す斜視図である。
【図7】 図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の斜視図である。
【図8】 図2の燃焼装置の燃焼部近傍を上から見た斜視図である。
【図9】 図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の固定側板状部材の正面図である。
【図10】 図9の固定側板状部材の側面図である。
【図11】 図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の移動側板状部材の正面図である。
【図12】 図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の正面図であり、開口を開いた状態を示す。
【図13】 図2の燃焼装置で採用する空気量調節部の正面図であり、開口を閉じた状態を示す。
【図14】 図2の燃焼装置で採用する第1分流部材の正面図である。
【図15】 図2の燃焼装置で採用する断熱パッキンの正面図である。
【図16】 図2の燃焼装置で採用する第2分流部材の正面図である。
【図17】 図2の燃焼装置で採用する炎孔ベースの上面側(気体流路側)の図面である。
【図18】 図17の炎孔ベースの下面側(炎孔側)の図面である。
【図19】 本発明の実施形態の燃焼装置の炎孔ベース周辺であって気化室を取り除いた状態を下側から見た平面図である。
【図20】 図19の構成を第1分流部材側から見た平面図である。
【図21】 炎孔部材の正面図である。
【図22】 網状部材の正面図である。
【図23】 保炎部材の正面図である。
【図24】 図23のA−A断面図である。
【図25】 図2の燃焼装置で採用するロータリーカップの正面図及び平面図である。
【図26】 図18のA−A断面図である。
【図27】 図18のB−B断面図である。
【図28】 図18のC−C拡大断面図である。
【図29】 図2の燃焼装置で採用する炎孔ベースの気体流路側の構成を説明する説明図である。
【図30】 図2の燃焼装置の炎孔近傍を下側から見た斜視図である。
【図31】 燃料ガスの流れを説明する説明図である。
【図32】 二次空気の流れを説明する説明図である。
【図33】 炎孔部材と網状部材及び保炎部材の重ね合わせ構造を天地逆にして作図した斜視図である。
【図34】 点火線の位置を示す平面図である。
【図35】 点火線の位置を示す側面図及びその周辺の断面斜視図である。
【図36】 図2の燃焼装置を下側から見た概略斜視図である。
【図37】 本発明の他の実施形態の燃焼装置の炎孔近傍を下側から見た斜視図である。
【図38】 点火線の形状を説明する正面図である。
【図39】 図2の燃焼装置で採用する補助加熱ヒータを示し、(a)はその正面図、(b)はそのA−A断面図を示し、(c)は内蔵されるヒータの正面図を示す。
【図40】 図2の燃焼装置で採用する流路形成部材の正面図及びそのA−A断面図である。
【図41】 本発明の他の実施形態における図18のC−C断面に相当する拡大断面図である。
【符号の説明】
1,154 燃焼装置
2 送風機
8 気化部
35 第1分流部材(面状部材)
39 第2分流部材(面状部材)
36 炎孔ベース
60 気化室
70 流路形成部材
88 一次空気供給筒
109 補助加熱ヒータ
115 断熱パッキン
131 点火線(点火手段)
156 熱伝達用のプレート
160 熱伝達率の低い部材

Claims (3)

  1. 送風機と、液体燃料を気化して燃料ガス化する気化部と、炎孔ベースを備え、炎孔ベースは板状であってその表面側に燃料ガスを噴射する炎孔を平面的に分布させる燃焼装置において、炎孔ベースには空気を噴射する空気孔が平面的に分布され、さらに炎孔ベースには仕切り壁が設けられ炎孔に相当する部位の裏面側において仕切り壁同士の開口を封鎖する封鎖壁が設けられていて炎孔に燃料ガスを供給する燃料ガス流路が形成され、前記気化部で生成した燃料ガスが炎孔ベースを通って炎孔から噴射され、送風機の送風が炎孔ベースの裏面側から炎孔ベースを通過して空気孔から噴射され、炎孔ベースの裏面側に面状部材が装着され、さらに断熱材を挟んで他のもう一つの面状部材が装着されていることを特徴とする燃焼装置。
  2. 前記仕切り壁によって空気孔に空気を供給する空気流路の一部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
  3. 面状部材の素材は、炎孔ベースよりも熱伝達率の低いものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。
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