JP4201268B2 - イミダゾール誘導体およびその塩の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は抗ウイルス剤、抗真菌剤、または抗ガン剤の製造のための中間体として有用な、イミダゾール誘導体またはその塩の製造方法に関する。
イミダゾール誘導体、より詳細には4(5)-ヒドロキシアルキルイミダゾール誘導体またはその塩は、抗ウイルス剤、抗真菌剤、または抗ガン剤の製造のための中間体として有用である(国際公開公報第99/28314号、国際公開公報第99/27928号、国際公開公報第00/23438号、および国際公開公報第00/53596号参照)。例えば、4-(3-ヒドロキシプロピル)-イミダゾールは、抗ガン剤製造のための有用な中間体である(国際公開公報第01/09128号参照)。
反応スキーム3
本発明は、工業規模の量産に有利に適用するための、緩やかな反応条件で高純度かつ高収率のイミダゾール誘導体またはその塩を製造する方法を提供する。
式中、
R1およびR2はそれぞれ水素、C1〜C4アルキル、またはフェニル基であり;
R3は酸素含有脱離基またはハロゲンであり;
R4はハロゲンであり;ならびに
nは1または2である。
本発明において、塩基存在下で式2の化合物をホルムアミジンまたはその塩と反応させることによって、イミダゾール誘導体またはその塩を高純度かつ高収率で製造する。得られる化合物をさらに精製および分離させて、式1の化合物またはその塩を得てもよい。
N-ブロモアセトアミド(3.3g)の水溶懸濁液(1ml)を0℃に冷却した。ここに、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(2.0g)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶かした溶液を滴加した。反応混合物を0℃で3時間攪拌し、減圧濃縮してテトラヒドロフランを除去した。得られた残渣をジクロロメタン(30ml)によって希釈し、蒸溜水で洗浄した。有機層を乾燥させ、減圧濃縮して3.5gの3-ブロモ-テトラヒドロピラン-2-オールを淡黄色オイルとして得た(収率: 81%)。
N-ブロモアセトアミドの代わりにN-クロロスクシンイミド3.2gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.65gの3-クロロ-テトラヒドロピラン-2-オールを得た(収率: 81%)。
N-ブロモアセトアミドの代わりにN-ヨードスクシンアミド5.4gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、4.65gの3-ヨード-テトラヒドロピラン-2-オールを得た(収率: 85%)。
N-ブロモスクシンイミド(4.5g)の酢酸溶液(14.5ml)に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン2.3mlを10℃で滴加した。反応混合物を50mlのジエチルエーテルで希釈し、蒸留水50mlで3回洗浄した。有機層を1N NaHCO3溶液で洗浄し、乾燥させ、減圧濃縮して4.1gの2-アセトキシ-3-ブロモ-テトラヒドロピランを無色オイルとして得た(収率: 73%)。
3,4-ジヒドロ-2H-ピランの代わりに2-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラン2.36gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、3.28gの3-ブロモ-6-メチル-テトラヒドロピラン-2-オールを得た(収率: 70%)。
3,4-ジヒドロ-2H-ピランの代わりに2-エチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピラン2.69gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、4.47gの3-ブロモ-6-エチル-テトラヒドロピラン-2-オールを得た(収率: 89%)。
3,4-ジヒドロ-2H-ピランの代わりに2,3-ジヒドロフラン1.68gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、3.6gの3-ブロモ-テトラヒドロフラン-2-オールを得た(収率: 90%)。
3,4-ジヒドロ-2H-ピランの代わりに5-メチル-2,3-ジヒドロフラン2.02gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.91gの3-ブロモ-2-メチル-テトラヒドロフラン-2-オールを得た(収率: 67%)。
3,4-ジヒドロ-2H-ピランの代わりに2-メチル-2,3-ジヒドロフラン2.02gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、3.04gの3-ブロモ-5-メチル-テトラヒドロフラン-2-オールを得た(収率: 70%)。
3,4-ジヒドロ-2H-ピランの代わりに2-フェニル-2,3-ジヒドロフラン3.51gを使用する以外は実施例1記載の方法と同じ方法を繰り返し、4.90gの3-ブロモ-5-フェニル-テトラヒドロフラン-2-オールを得た(収率: 84%)。
実施例1で製造した3-ブロモテトラヒドロピラン-2-オール5.0gおよびホルムアミジンアセテート5.75gをN,N-ジメチルホルムアミド25mlに添加し、ここにジエチルアミン9mlを滴加した。反応混合物を80℃で約4時間攪拌した後、同じ温度で約1時間真空中で蒸留し溶媒を除去した。得られたオイル状の残渣をアセトン25mlで希釈し、これにシュウ酸4.97gを徐々に加えて結晶化させた。反応混合物を約1時間攪拌して濾過した後、アセトンで洗浄して2.5gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレートを得た(収率: 42%)。
N,N-ジメチルホルムアミドを使用しない以外は実施例11記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.39gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレートを得た(収率: 40%)。
ジエチルアミンの代わりに炭酸カリウム(9.54g)を使用する以外は実施例11記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.1gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレートを得た(収率: 35%)。
アセトンの代わりにイソプロパノール(35ml)を使用する以外は実施例11記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.15gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレートを得た(収率: 36%)。
3-ブロモ-テトラヒドロピラン-2-オールの代わりに実施例4で製造した2-アセトキシ-3-ブロモ-テトラヒドロピラン6.16gを使用する以外は実施例11記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.11gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレートを得た(収率: 35%)。
3-ブロモ-テトラヒドロピラン-2-オールの代わりに実施例2で製造した3-クロロ-テトラヒドロピラン-2-オール3.77gを使用する以外は実施例11記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.33gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレートを得た(収率: 39%)。
3-ブロモ-テトラヒドロピラン-2-オールの代わりに実施例3で製造した3-ヨード-テトラヒドロピラン-2-オール6.29gを使用する以外は実施例11記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.04gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレートを得た(収率: 34%)。
ホルムアミジンアセテートの代わりにホルムアミジンハイドロクロライド4.45gを使用する以外は実施例11記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.17gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)プロパノールオキサレート(収率: 36%)。
ホルムアミジンアセテート3.74gを実施例7で製造した3-ブロモ-テトラヒドロフラン-2-オール3.0gに加えた。ジエチルアミン3.94gを反応混合物に徐々に加えた後、80℃で約4時間攪拌して同じ温度で約1時間真空中で蒸留した。得られたオイル状の残渣をエタノール15mlで希釈し、不溶物を濾過して除去した。エタノリックな(ethanolic)塩化水素を反応混合物に加えた後、約1時間攪拌した。得られた固体を濾過し、エタノールで洗浄して1.02gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)エタノールハイドロクロライドを得た(収率: 38%)。
N,N-ジメチルホルムアミド(15ml)を溶媒として使用する以外は実施例19記載の方法と同じ方法を繰り返し、0.88gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)エタノールハイドロクロライドを得た(収率: 33%)。
ジエチルアミンの代りに炭酸カリウム(6.18g)を使用する以外は実施例19記載の方法と同じ方法を繰り返し、0.99gの3-(1H-イミダゾール-4-イル)エタノールハイドロクロライドを得た(収率: 37%)。
3-ブロモ-2-メチル-テトラヒドロフラン-2-オール5.0gおよびホルムアミジンアセテート5.75gをN,N-ジメチルホルムアミド15mlに加えた。ジエチルアミン5gを反応混合物に徐々に加えた後、80℃で約4時間攪拌して同じ温度で約1時間真空中で蒸留した。得られたオイル状の残渣をアセトン25mlで希釈した。シュウ酸4.95gを反応混合物に加え、約1時間攪拌した。得られた固体を濾過してアセトンで洗浄し、2.5gの2-(5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)エタノールオキサレートを得た(収率: 42%)。
N,N-ジメチルホルムアミドを使用しない以外は実施例22記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.32gの2-(5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)エタノールオキサレートを得た(収率: 39%)。
ジエチルアミンの代りに炭酸カリウム(9.54g)を使用する以外は実施例22記載の方法と同じ方法を繰り返し、1.95gの2-(5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)エタノールオキサレートを得た(収率: 33%)。
アセトンの代りにイソプロパノール(35ml)を使用以外は実施例22記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.13gの2-(5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)エタノールオキサレートを得た(収率: 36%)。
ホルムアミジンアセテート5.2gを実施例10で製造した3-ブロモ-5-フェニル-テトラヒドロフラン-2-オール6.08gに加えた。ジエチルアミン16mlを反応混合物に加えた後、80℃で約3時間攪拌し、同じ温度で約1時間真空中で蒸留した。得られたオイル状の残渣をアセトン30mlで希釈した。シュウ酸4.5gを反応混合物に加えた後、約1時間攪拌した。得られた固体を濾過してアセトンで洗浄し、2.9gの2-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-フェニル-エタノールオキサレートを得た(収率: 42%)。
N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)を溶媒として使用する以外は実施例26記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.43gの2-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-フェニル-エタノールオキサレートを得た(収率: 35%)。
ジエチルアミンの代りに炭酸カリウム(8.64g)を使用する以外は実施例26記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.6gの2-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-フェニル-エタノールオキサレートを得た(収率: 37%)。
アセトンの代りにイソプロパノール(32ml)を使用する以外は実施例26記載の方法と同じ方法を繰り返し、2.13gの2-(1H-イミダゾール-4-イル)-1-フェニル-エタノールオキサレートを得た(収率: 31%)。
実施例9で製造した3-ブロモ-5-メチル-テトラヒドロフラン-2-オール4.5gにホルムアミジンアセテート5.2gを加えた。ジエチルアミン16mlを反応混合物に加えた後、80℃で約2.5時間攪拌し、同じ温度で約1時間真空中で蒸留した。得られたオイル状の残渣をアセトン32mlで希釈した。シュウ酸13.5gを反応混合物に加えた後、約1時間攪拌した。得られた固体を濾過し、アセトンで洗浄し、2.9gの1-(1H-イミダゾール-4-イル)-プロパン-2-オールオキサレートを得た(収率: 54%)。
実施例5で製造した3-ブロモ-6-メチル-テトラヒドロピラン-2-オール3.0gにホルムアミジンアセテート3.2gを加えた。ジエチルアミン3.29gを反応混合物に加えた後、80℃で約3時間攪拌し、同じ温度で約1時間真空中で蒸留した。得られたオイル状の残渣をアセトン15mlで希釈した。シュウ酸4.05gを反応混合物に加えた後、約1時間攪拌した。得られた固体を濾過してメタノールで洗浄し、1.38gの4-(1H-イミダゾール-4-イル)-ブタン-2-オールオキサレートを得た(収率: 40%)。
実施例6で製造した3-ブロモ-6-エチル-テトラヒドロピラン-2-オール4.5gにホルムアミジンアセテート4.48gを加えた。ジエチルアミン3.9gを反応混合物に加えた後、80℃で約3時間攪拌し、同じ温度で約1時間真空中で蒸留した。得られたオイル状の残渣をアセトン25mlで希釈した。シュウ酸5.8gを反応混合物に加えた後、約1時間攪拌した。得られた固体を濾過し、メタノールで洗浄して1.89gの1-(1H-イミダゾール-4-イル)-ペンタン-3-オールオキサレートを得た(収率: 36%)。
Claims (12)
- ホルムアミジンの塩がホルムアミジンアセテートまたはホルムアミジンハイドロクロライドである、請求項1記載の方法。
- 1:1から10:1の当量比でホルムアミジンまたはその塩を式2の化合物と反応させる、請求項1記載の方法。
- 塩基が、2次アミン、3次アミン、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、および炭酸水素カリウムからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- 塩基を式2の化合物1当量に対して2〜5当量を加える、請求項1記載の方法。
- 70℃〜100℃で反応が行われる、請求項1記載の方法。
- 反応が溶媒の存在下で行われる、請求項1記載方法。
- 溶媒がメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、エチルアセテート、1,4-ジオキサン、トルエン、2-エトキシエタノール、エチレングリコール、N,N-ジメチルホルムアミド、およびジメチルスルホキシドからなる群より選択される、請求項7記載の方法。
- 溶媒存在下で酸を加える段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 酸を式2の化合物1当量に対して1〜10当量を加える、請求項9記載の方法。
- 溶媒がメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチルアセテート、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項9記載の方法。
- 酸がシュウ酸である、請求項9記載の方法。
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