JP4200631B2 - オンチップ・コイルとその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路中のインダクタンス素子や変圧器として使用されるオンチップ・コイルとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体集積回路で用いられるオンチップ・コイルは、シリコン基板上の層間絶縁膜の間に、アルミニウムや銅の配線パターンを螺旋状に形成して構成されていた。典型的なオンチップ・コイルの構造は、円形または方形の螺旋状となっており、直径または1辺の長さが50〜500μm、巻き数が1〜10回程度のものである。また、共振回路に用いられるオンチップ・コイルでは、抵抗値を小さくしてQを高くするために、コイルを多層に形成してコイル間をプラグと呼ばれる層間配線で接続するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のオンチップ・コイルは、コイル内部が層間絶縁膜の誘電体で占められた空芯コイルとなっている。このため、インダクタンスの大きなコイルを形成するためには、コイルの巻き数を増やしたり寸法を大きくする必要があり、占有面積が大きくなるという課題があった。
本発明は、オンチップ・コイルの中心部や周囲に磁性体の芯を形成することによって前記従来技術が持っていた課題を解決し、占有面積が小さく、かつ大きなインダクタンスを有するオンチップ・コイルとその製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の内の第1の発明は、オンチップ・コイルにおいて、半導体基板上に形成された第1のコイル配線と、前記第1のコイル配線と同様の形状を有し、層間絶縁膜を介して前記第1のコイル配線に対向して形成された第2のコイル配線と、前記第1及び第2のコイル配線を電気的に並列接続するために、前記層間絶縁膜を貫通して形成された強磁性体金属による複数のプラグと、前記プラグが形成された層と同一層で前記第1及び第2のコイル配線の中央部に当たる位置に、該プラグと同じ強磁性体金属で形成された磁気コアとを備えている。
【0005】
第1の発明によれば、以上のようにオンチップ・コイルを構成したので、次のような作用が行われる。
第1及び第2のコイル配線は、層間絶縁膜を貫通して形成された複数のプラグで並列接続されて1つの抵抗分の小さなコイルとなる。更に、コイル配線の中央部に強磁性体金属で形成された磁気コアが配置されているので、インダクタンスが大きくなる。
【0007】
第2の発明は、オンチップ・コイルにおいて、半導体基板上に絶縁膜を介して形成されたコイル配線と、前記コイル配線の中央部に配置され、軟磁性体粒子を接着性材料で固化して形成された第1の磁気コアと、前記コイル配線の外周部を取巻くように配置され、前記第1の磁気コアと同じ材質の軟磁性体粒子を接着性材料で固化して形成された第2の磁気コアとを備えている。
第2の発明によれば、次のような作用が行われる。
コイル配線の中央部及び外周部に軟磁性体粒子を接着性材料で固化して形成された第1及び第2の磁気コアが配置されているので、インダクタンスが大きくなる。更に、外周部に配置された第2の磁気コアによって、外部に対する磁界の漏洩が小さくなる。
【0008】
第3の発明は、半導体基板上に形成された第1のコイル配線と、層間絶縁膜を介して前記第1のコイル配線に対向して形成された第2のコイル配線と、前記第1及び第2のコイル配線を電気的に並列接続する複数のプラグとを有するオンチップ・コイルの製造方法において、前記第1のコイル配線が形成された半導体基板の表面に前記層間絶縁膜を形成した後、該層間絶縁膜に前記複数のプラグを形成するための開口部と前記第1及び第2のコイル配線の中央部に磁気コアを形成するための開口部とを形成する開口処理と、前記層間絶縁膜に形成された開口部に強磁性体金属を充填する充填処理とを行うようにしている。
【0009】
第4の発明は、半導体基板上に絶縁膜を介して形成されたコイル配線を有するオンチップ・コイルの製造方法において、前記半導体基板上に前記絶縁膜を介して前記コイル配線を形成した後、前記絶縁膜に前記コイル配線の中央部に磁気コアを形成するための開口部を形成する開口処理と、前記絶縁膜に形成された開口部に軟磁性体粒子及び接着性溶剤の混合物を充填する充填処理と、前記絶縁膜の開口部に充填した混合物を熱によって固化して前記磁気コアを形成する形成処理とを行うようにしている。
【0010】
第5の発明は、第4の発明の開口処理において、前記絶縁膜に前記コイル配線の中央部に第1の磁気コアを形成するための開口部を形成すると共に、該コイル配線の外周部に第2の磁気コアを形成するための開口部を形成するようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1(a),(b)は、本発明の第1の実施形態を示すオンチップ・コイルの構成図であり、同図(a)は表面からコイル部を透視した平面図、及び同図(b)は同図(a)におけるA−A線による断面図である。
このオンチップ・コイルは、半導体集積回路のコイル形成領域に設けられるもので、図1(b)に示すように、シリコン基板1上に形成された酸化シリコン等の絶縁膜2の上に、矩形の螺旋状に形成されたコイル配線3aを有している。コイル配線3aは、例えば窒化チタン/チタン/アルミニウムシリコン銅合金/チタン/窒化チタンの積層構造の厚さ0.5〜1μm程度の導電層で形成されている。配線の幅は5〜20μmで、コイルの外側の辺の長さは、一般的に50〜500μm程度となっている。図1(a)に示すコイル配線3aの巻き数は2回であるが、所望のインダクタンスに応じて1〜10回程度の巻き数に形成される。
【0012】
コイル配線3aの上には、この配線幅等に応じて5〜40μm間隔で、鉄、コバルトまたは鉄コバルト合金等の強磁性体金属による複数のプラグ4を介して、このコイル配線3aと同じ形状のコイル配線3bが接続されている。
絶縁膜2の上には、コイル配線3aとプラグ4を埋め込むように、酸化シリコン等の層間絶縁膜5が形成されている。コイル配線3aの中央部の層間絶縁膜5は、このコイル配線3aと同程度の厚さとなっており、その上にプラグ4と同じ材質の磁気コア6が、このプラグ4と同程度の厚さで埋め込まれている。更に、コイル配線3b、層間絶縁膜5及び磁気コア6の表面には、保護絶縁膜7が形成されている。
【0013】
図2(a)〜(f)は、図1のオンチップ・コイルの製造方法を示す工程図である。このオンチップ・コイルは、次のような工程1〜工程6で製造される。
(1) 工程1
シリコン基板1の表面を酸化して酸化シリコン等の絶縁膜2を形成する。更に、この絶縁膜2の表面に、窒化チタン、チタン、アルミニウムシリコン銅合金、チタン、及び窒化チタンを順次、スパッタリング法で蒸着し、厚さ0.5〜1μm程度の積層構造の導電層3を形成する。
(2) 工程2
導電層3の上にホトリソグラフィ法でエッチング用のマスクを形成し、この導電層3をエッチングすることにより、コイル配線3aを形成する。
【0014】
(3) 工程3
絶縁膜2及びコイル配線3aの表面に、気相堆積法によって酸化シリコン等の層間絶縁膜5を形成する。
(4) 工程4
層間絶縁膜5の上にホトリソグラフィ法でエッチング用のマスクを形成し、この層間絶縁膜5を弗化炭素と酸素の混合ガスを用いてドライエッチングし、コイル中央部の磁気コア用の開口部5Aと、コイル配線3a上のプラグ用の開口部5Bを形成する。なお、コイル中央部の開口部5Aの深さは、コイル配線3aの表面よりも若干深く、かつ絶縁層2に達しないような深さに設定する。
【0015】
(5) 工程5
開口部5A,5Bが形成された層間絶縁膜5の表面全体に、この開口部5A,5Bが埋まるように鉄等の強磁性体金属をめっきによって堆積した後、層間絶縁膜5上に堆積した強磁性体金属を化学的機械研磨によって除去する。これによって、コイル配線3a上にプラグ4が形成されると共に、コイル中央部に磁気コア6が形成される。
【0016】
(6) 工程6
プラグ4及び磁気コア6が埋込まれた層間絶縁膜5の表面に、工程1と同様に、窒化チタン、チタン、アルミニウムシリコン銅合金、チタン、及び窒化チタンを順次、スパッタリング法で蒸着することにより、厚さ0.5〜1μm程度の積層構造の導電層を形成する。形成された導電層の上にホトリソグラフィ法でエッチング用のマスクを形成し、この導電層をエッチングすることにより、コイル配線3bを形成する。そして、コイル配線3b、層間絶縁膜5及び磁気コア6の表面に保護絶縁膜7を形成し、図1のオンチップ・コイルが完成する。
【0017】
このようにして形成されたオンチップ・コイルは、中央部に強磁性体金属による磁気コア6が配置されているので、そのインダクタンスは、磁気コアのない空芯コイルに比べて、この磁気コア6の比透磁率に比例して大きくなる。
800〜950℃でアニール(焼きなまし)を施した鉄の比透磁率は180程度、鉄(50%)とコバルト(50%)の合金の比透磁率は800程度であるが、アニールを施さない図1のような形状の磁気コア6の場合でも、1〜10程度の実効的な比透磁率を得ることができる。
また、このオンチップ・コイルは、2層のコイル配線3a,3bを複数のプラグ4で並列接続した構成となっているので、抵抗分が小さくなる。
【0018】
以上のように、この第1の実施形態のオンチップ・コイルは、コイル中央部に磁気コア6を有しているので、従来の空芯コイルに比べて大きなインダクタンスを得ることができる。また、2層のコイル配線3a,3bの間は、抵抗率があまり高くない(コイル配線3a等の10倍以下)磁気コア6と同じ材料の複数のプラグ4で並列に接続している。これにより、コイルの抵抗分が小さくなり、Qを高くすることができる。
更に、プラグ4と磁気コア6は、同一の材料で構成しているので、同一工程で同時に形成することが可能になり、工程を増やすことなく、この磁気コア6を形成することができる。
【0019】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態を示すオンチップ・コイルの断面図であり、図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
このオンチップ・コイルは、図1のオンチップ・コイルと同様に、半導体集積回路のコイル形成領域に設けられるもので、シリコン基板1上に形成された酸化シリコン等の絶縁膜2の上に、矩形の螺旋状に形成されたコイル配線3aを有している。コイル配線3aの上には、この配線幅等に応じた間隔で、アルミニウムや銅等の金属による複数のプラグ8を介して、このコイル配線3aと同じ形状のコイル配線3bが接続されている。絶縁膜2の上には、コイル配線3aとプラグ8を埋め込むように、酸化シリコン等の層間絶縁膜5が形成されている。更に、層間絶縁膜5及びコイル配線3bの表面には、保護絶縁膜7が形成されている。
【0020】
また、コイル配線3a,3bの中央部の保護絶縁膜7及び層間絶縁膜5には、絶縁膜2に達する開口部が設けられ、この開口部の内部にポリイミドを溶剤として鉄または鉄ベリリウム化合物等の軟磁性体粒子を混合した磁気コア9が埋め込まれている。軟磁性体粒子の粒径は1μm程度であり、粒子密度は1×1011個/cm3 程度である。尚、軟磁性体粒子の粒子密度に制限はなく、密度が高いほど高い透磁率が得られるので、インダクタンスを大きくすることができる。
【0021】
図4(a)〜(c)は、図3のオンチップ・コイルの製造方法を示す工程図である。このオンチップ・コイルは、次の工程11〜工程14で製造される。
(1) 工程11
従来のオンチップ・コイルと同様の製造方法により、シリコン基板1上にコイル配線を形成する。
即ち、まず、シリコン基板1の表面を酸化して酸化シリコン等の絶縁膜2を形成し、続いてこの絶縁膜2の表面に、窒化チタン、チタン、アルミニウムシリコン銅合金、チタン、及び窒化チタンを、順次スパッタリング法で蒸着して、厚さ0.5〜1μm程度の積層構造の導電層3を形成する。
【0022】
次に、導電層3の上にホトリソグラフィ法でエッチング用のマスクを形成し、この導電層3をエッチングすることにより、コイル配線3aを形成する。絶縁膜2及びコイル配線3aの表面に、気相堆積法によって酸化シリコン等の層間絶縁膜5を形成する。層間絶縁膜5の上にホトリソグラフィ法でエッチング用のマスクを形成し、この層間絶縁膜5を弗化炭素と酸素の混合ガスを用いてドライエッチングし、コイル配線3a上にプラグ用の開口部を形成する。
【0023】
開口部が形成された層間絶縁膜5の表面全体に、この開口部が埋まるようにアルミニウムまたは銅等の金属をめっきによって堆積した後、この層間絶縁膜5上に堆積した金属を化学的機械研磨で除去する。これによって、コイル配線3a上にプラグ8が形成される。
【0024】
プラグ8が埋込まれた層間絶縁膜5の表面に、窒化チタン、チタン、アルミニウムシリコン銅合金、チタン、及び窒化チタンを、順次スパッタリング法で蒸着して積層構造の導電層を形成する。形成された導電層の上にホトリソグラフィ法でエッチング用のマスクを形成し、この導電層をエッチングすることにより、コイル配線3bを残す。そして、コイル配線3b及び層間絶縁膜5の表面に保護絶縁膜7を形成する。
以上で、従来と同様の空芯のオンチップ・コイルが形成される。
【0025】
(2) 工程12
保護絶縁膜7の表面にホトリソグラフィ法でエッチング用のマスクを形成し、例えば25%に希釈した弗酸を用いて、この保護絶縁膜7及び層間絶縁膜5をエッチングし、絶縁膜2まで達する開口部7Aを形成する。
【0026】
(3) 工程13
開口部7Aが形成されたシリコン基板1の表面に、ポリイミドを溶剤として軟磁性体粒子を混合した混合物をスピンコート法で塗布し、この開口部7Aに充填する。混合物の塗布後、300℃程度で約10分間アニールし、ポリイミドを固化する。
【0027】
(4) 工程14
シリコン基板1表面全体に塗布されて固化したポリイミドを、保護絶縁膜7が現われるまでヒドラジンで除去する。これにより、工程12で形成した開口部7Aに、ポリイミドで固定された軟磁性体粒子による磁気コア9が残り、図3のオンチップ・コイルが完成する。
【0028】
このようにして形成されたオンチップ・コイルは、中央部に磁気コア9が配置されているので、そのインダクタンスは、磁気コアのない空芯コイルに比べて、この磁気コア9の比透磁率に比例して大きくなる。
鉄化合物の比透磁率は一般的に100以上であるが、図3のような形状の磁気コア9の場合でも、2程度の実効的な比透磁率を得ることができる。
また、このオンチップ・コイルは、2層のコイル配線3a,3bを複数の金属プラグ8で並列に接続した構成となっているので、抵抗分が小さくなる。
【0029】
以上のように、この第2の実施形態のオンチップ・コイルは、コイル中央部に磁気コア9を有しているので、大きなインダクタンスを得ることができる。更に、2層のコイル配線3a,3bを金属のプラグ8で並列に接続しているので抵抗分が小さくなり、Qを高くすることができる。
更に、工程13において、ポリイミドと軟磁性体粒子の混合物をスピンコート法で塗布することによって、コイル中央部に磁気コア9を形成しているので、磁性体を蒸着したり気相成長法で形成する方法に比べて短時間に形成することができる。また、磁気コア9を構成する軟磁性体粒子のアニールは、ポリイミドに混合する前に、最適な条件で行うことができるので、この磁気コア9の比透磁率を増加させることができる。
【0030】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態を示すオンチップ・コイルの断面図であり、図3中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
このオンチップ・コイルは、コイル配線3a,3bの中央部に形成された磁気コア9に加えて、このコイル配線3a,3bの周囲にも磁気コア10を設けたものであり、その他の構成は、図3と同様である。
【0031】
このようなオンチップ・コイルは、中央部及び外周部に軟磁性体粒子による磁気コア9,10が配置されているので、第2の実施形態と同様に、そのインダクタンスは、磁気コアのない空芯コイルに比べて、この磁気コア9,10の比透磁率に比例して大きくなる。
また、このオンチップ・コイルは、2層のコイル配線3a,3bを複数の金属プラグ8で並列に接続した構成となっているので、抵抗分が小さくなる。
以上のように、この第3の実施形態のオンチップ・コイルは、第2の実施形態と同様の利点に加えて、コイル外周部に磁気コア10を配置しているので、外部に漏れる磁界の影響を小さくすることができるという利点がある。
【0032】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
(a) コイルの寸法や材料は、例示したものに限定されず所望のコイルの特性に応じて、適切なものを使用することができる。
(b) コイルの形状は矩形に限らず、円形の螺旋状に形成しても良い。また、コイル配線層の数は、2に限定されず、更に多数のコイル配線をプラグで接続するようにしても良い。
【0033】
(c) インダクタンス素子としてのオンチップ・コイルについて説明したが、2つのコイルを磁気的に結合するように形成して、変圧器を構成するようにしても良い。
(d) 図3及び図5のオンチップ・コイルでは、磁気コア9,10として、軟磁性体粒子をポリイミドを溶剤として混合しているが、ポリイミドに代えて、アニール時に蒸発したり体積の減少を伴う有機系の材料を使用しても良い。これにより、アニールによって軟磁性体粒子の密度が高くなり、比透磁率が高くなって大きなインダクアンスが得られるので、コイルの小形化が可能になる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、第1の発明によれば、層間絶縁膜を貫通して第1及び第2のコイル配線を並列接続する複数のプラグを有しているので、抵抗分の小さなコイルが得られる。更に、コイル配線の中央部に強磁性体金属で形成された磁気コアが配置されているので、小形で大きなインダクタンスが得られる。
【0035】
第2の発明によれば、コイル配線の中央部に軟磁性体粒子で形成された第1の磁気コアが配置され、このコイル配線を取巻くように第1の磁気コアが配置されている。このため、インダクタンスが大きく、かつ外部に対する磁界の漏洩が小さいオンチップ・コイルが得られる。
第3の発明によれば、開口処理において、複数のプラグと磁気コア用の開口部を同時に形成すると共に、充填処理によってこれらの開口部に同時に強磁性体金属を充填している。これにより、製造工程を増やすことなく第1の発明のオンチップ・コイルを製造することができる。
【0036】
第4及び第5の発明によれば、従来の方法で空芯コイルを形成した後、開口処理によって、コイル配線の中央部または外周部の絶縁膜に磁気コアを形成するための開口部を形成する。また、充填処理によって、この絶縁膜に形成された開口部に軟磁性体粒子及び接着性溶剤の混合物を充填する。更に、形成処理によって、充填した混合物を加熱固化して磁気コアを形成している。これにより、第2または第3の発明のオンチップ・コイルにおける磁気コアを、短時間で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すオンチップ・コイルの構成図である。
【図2】図1のオンチップ・コイルの製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すオンチップ・コイルの断面図である。
【図4】図3のオンチップ・コイルの製造方法を示す工程図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を示すオンチップ・コイルの断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 絶縁膜
3a,3b コイル配線
4,8 プラグ
5 層間絶縁膜
6,9,10 磁気コア
7 保護絶縁膜

Claims (5)

  1. 半導体基板上に形成された第1のコイル配線と、
    前記第1のコイル配線と同様の形状を有し、層間絶縁膜を介して前記第1のコイル配線に対向して形成された第2のコイル配線と、
    前記第1及び第2のコイル配線を電気的に並列接続するために、前記層間絶縁膜を貫通して形成された強磁性体金属による複数のプラグと、
    前記プラグが形成された層と同一層で前記第1及び第2のコイル配線の中央部に当たる位置に、該プラグと同じ強磁性体金属で形成された磁気コアとを、
    備えたことを特徴とするオンチップ・コイル。
  2. 半導体基板上に絶縁膜を介して形成されたコイル配線と、
    前記コイル配線の中央部に配置され、軟磁性体粒子を接着性材料で固化して形成された第1の磁気コアと、
    前記コイル配線の外周部を取巻くように配置され、前記第1の磁気コアと同じ材質の軟磁性体粒子を接着性材料で固化して形成された第2の磁気コアとを、
    備えたことを特徴とするオンチップ・コイル。
  3. 半導体基板上に形成された第1のコイル配線と、層間絶縁膜を介して前記第1のコイル配線に対向して形成された第2のコイル配線と、前記
    第1及び第2のコイル配線を電気的に並列接続する複数のプラグとを有するオンチップ・コイルの製造方法において、
    前記第1のコイル配線が形成された半導体基板の表面に前記層間絶縁膜を形成した後、該層間絶縁膜に前記複数のプラグを形成するための開口部と前記第1及び第2のコイル配線の中央部に磁気コアを形成するための開口部とを形成する開口処理と、
    前記層間絶縁膜に形成された開口部に強磁性体金属を充填する充填処理とを、
    行うことを特徴とするオンチップ・コイルの製造方法。
  4. 半導体基板上に絶縁膜を介して形成されたコイル配線を有するオンチップ・コイルの製造方法において、
    前記半導体基板上に前記絶縁膜を介して前記コイル配線を形成した後、前記絶縁膜に前記コイル配線の中央部に磁気コアを形成するための開口部を形成する開口処理と、
    前記絶縁膜に形成された開口部に軟磁性体粒子及び接着性溶剤の混合物を充填する充填処理と、
    前記絶縁膜の開口部に充填した混合物を熱によって固化して前記磁気コアを形成する形成処理とを、
    行うことを特徴とするオンチップ・コイルの製造方法。
  5. 前記開口処理は、前記絶縁膜に前記コイル配線の中央部に第1の磁気コアを形成するための開口部を形成すると共に、該コイル配線の外周部に第2の磁気コアを形成するための開口部を形成することを特徴とする請求項4記載のオンチップ・コイルの製造方法。
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