JP4197098B2 - 蛍光層を有するプラズマ画像スクリーン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体層と保護層とをその上に備えたガラスプレートから成るフロントプレート、蛍光層を備えたキャリアプレート、フロントプレートとキャリアプレートの間の空間を、ガスで充填されたプラズマセルに小分けするリブ構造体、及びプラズマセルにおいて電気的なコロナ放電を生成するための、フロントプレートとキャリアプレートの上の一つまたは数個の電極アレイとを備えたプラズマ画像スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマ画像スクリーンは、高分解能の可能なカラー画像と大きな画像スクリーン対角線を与え、かつコンパクトな構造を有する。プラズマ画像スクリーンは密封閉鎖されたガラスセルから成り、そのガラスセルはガスにより充填されて格子配列の電極を有する。電圧をかけるとガスの放出が起こり、それにより紫外線域内での発光が起こる。この光は蛍光体によって可視光に変換され、ガラスセルのフロントプレートを通じて見ている者に放出することが可能である。
【0003】
今日市販されているプラズマ画像スクリーンにおいて、BaMgAl1017:Eu(BAM)が青色の蛍光体として、Zn2 SiO4 :Mn(ZSM)が緑色の蛍光体として、そして(Y,Gd)BO3 :Eu(YGB)が赤色の蛍光体として、主として使用されている。これらの蛍光体は、主としてVUV照射による励起での発光効率とカラーポイントに基づいて選択される。用いられた蛍光体のカラーポイントは画像スクリーンを発光するにあたって非常に重要な役割を果たすが、それは蛍光体は最大限に達成できるカラースペースを決定するからである。
【0004】
しかし、選択された蛍光体は全て、簡単には除去できないある不利な点を有している。つまりBaMgAl1017:Euは、VUVを照射された時に強度の輝度の減少を示す。この減衰のためにプラズマ画像スクリーンの白いカラーポイントは黄色っぽいオレンジ色へと移行し、それは緑色の蛍光体と特に赤色の蛍光体の減衰は強くないからである。
【0005】
緑色の蛍光体であるZn2 SiO4 :Mnは、VUV光により励起された時に、約10msの比較的長い減衰時間と適度に良好な発光効率を有する。さらに飽和が原因となって、発光が増加することによりその効率は明らかに減少する。加えて、VUV光により励起された時に、その安定性もまた赤色の蛍光体である(Y,Gd)BO3 :Euよりも低い。
【0006】
赤色の蛍光体である(Y,Gd)BO3 :Euは、VUV光による励起の下では本当に非常に効率が良いが、陰極線管に使用されているY22 S:Euと比較して、そのカラーポイントは赤色が少ない。
【0007】
上述した個々の蛍光体の不利な点を避けるために、蛍光体に例えば被覆を施し、又は代わりの蛍光体の合成を行った。DE197 27 604は、例えば、一つ又は数個のアルカリ土類金属類、亜鉛、キャムデン(Camden)、及び/又はマンガンの連続ポリリン酸の被覆を有する、青色を発光するアルミン酸蛍光体を開示している。連続ポリリン酸の被覆により、VUV励起による発光の減衰を低下することができる。しかし今まで、3つの標準的な蛍光体であるBaMgAl1017:Eu、Zn2 SiO4 :Mn及び(Y,Gd)BO3 :Euに替わり、全ての要件を満たし、前記の3つの蛍光体に取って代わる蛍光体は合成されなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、現在の本分野の状況の不利な点を回避すること、及び改良されたプラズマ画像スクリーンを入手可能とすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的は、誘電性の層と保護層をその上に備えたガラスプレートから成るフロントプレート、同一色を発光する少なくとも2つの蛍光体の混合された微粒子の混合物から成る蛍光層を備えたキャリアプレート、フロントプレートとキャリアプレートの間の空間を、ガスで充填されたプラズマセルに小分けするリブ構造体、及びプラズマセル中における電気的なコロナ放電を生成するための、フロントプレートとキャリアプレート上の一つまたは数個の電極アレイ、を備えたプラズマ画像スクリーンの手段により達成される。
【0010】
一つ及び同一の蛍光層において、同一の色を発光する2つの蛍光体を使用することは、蛍光体の好ましくない性質を減少させ、あるいは相互に補うことを可能とする。
【0011】
蛍光層が個々のカラーセグメントに小分けされ、また少なくと一つのセグメントが、同一の色を発光する少なくとも二つの蛍光体の混合された微粒子の混合物から成ることは好ましい。
【0012】
プラズマ画像スクリーンの蛍光層は、通常はいくつかのカラーセグメントから成り、それぞれが青色、緑色、又は赤色を発光するそれ自体の蛍光層を有している。同一の色を発光する2つの異なった蛍光体を一つのカラーセグメント内で用いることで、このカラーセグメントの性質を改善することが可能である。
【0013】
蛍光層のカラーセグメントが、BaMgAl1017:Euと、Ce3+で活性化される蛍光体とTm3+で活性化される蛍光体から選択された蛍光体との、混合された微粒子の混合物から成ることは好ましい。
【0014】
プラズマ画像スクリーンの運転可能な期間の間の、青色を発光している蛍光体及び蛍光層の青色を発光しているカラーセグメントの発光の減少を小さくすることが可能であり、なぜならばCe3+で活性化される蛍光体及びTm3+で活性化される蛍光体はVUV光の照射下で、BaMgAl1017:Euよりも高い安定性を有しているからである。
【0015】
Ce3+で活性化される蛍光体が、YBO3:Ce及び(Y1-x Gdx )BO3 :Ce(0≦x≦1)から選択されることは、特に好ましい。
【0016】
Tm3+で活性化される蛍光体がLaBO3:Tmであることもまた、特に好ましい。
【0017】
蛍光層の青色を発光しているカラーセグメントのカラーポイントもまた更に改善されることが可能であり、なぜならばYBO3:Ce,(Y1-x Gdx )BO3:Ce(0≦x≦1)及びLaBO3:Tmは、BaMgAl1017:Euよりも深い青色の発光を有しているからである。
【0018】
蛍光層のカラーセグメントが、Zn2 SiO4 :Mn及びTb3+で活性化される蛍光体の混合された微粒子の混合物から成ることは更に好ましい。
【0019】
プラズマ画像スクリーンの作動寿命中の、緑色を発光している蛍光体の発光の減少を小さくすることが可能である。なぜならばTb3+で活性化される蛍光体はZn2 SiO4:Mnよりも、VUV光の照射下で高い安定性を有するからである。これは、Tb3+はTb4+に酸化され難いが、一方Mn2+は非常に酸化され易いからである。蛍光層の緑色を発光しているカラーセグメントの発光効率もまた、特により高い輝度レベルにおいて促進することが可能である。加えてより低い飽和のために、緑色を発光しているカラーセグメントの色彩輝度(color brilliance)が改善される。
【0020】
Tb3+で活性化される蛍光体が、LaPO4:Ce,Tb,Y2 SiO5:Tb,GdMgB510: Ce,Tb,CeMgAl1119: Tb,GdBO3:Tb,(Y1-x Gdx )BO3:Tb(0≦x≦1),YBO3:Tb,LaOCl: Tb及びInBO3:Tbから成る群から選択されている時には有利である。
【0021】
これらのTb3+で活性化される蛍光体は、Zn2 SiO4:Mnよりも短い減衰時間を有している。画像組成物中のモーションアーテファクトは、蛍光層の緑色を発光しているカラーセグメント中において、これらのTb3+で活性化される蛍光体とZn2 SiO4:Mnにより、混合された微粒子の混合物の手段によって減少させることができる。
【0022】
加えて、蛍光層のカラーセグメントは、(Y,Gd)BO3:Euと、カラーポイント(x,y)のy値が0.36未満である第二の赤色を発光している蛍光体との、混合された微粒子の混合物から成ることが好ましい。
【0023】
蛍光層の赤色を発光しているカラーセグメントのカラーポイントは、(Y,Gd)BO3:Euと、発光している色彩のオレンジ色がより薄くて、色の三角形のより赤い領域にある蛍光体との混合された微粒子の混合物を使用することによって、改善することができる。
【0024】
第二の赤色を発光している蛍光体が、Y23:Eu,YVO4:Eu,Y(V,P)O4:Eu及び(Y1-x Gdx23:Eu(0≦x≦1)から成る群から選択されることは有利である。
【0025】
これらのEu3+で活性化される蛍光体は、(Y,Gd)BO3:Euよりも短い減衰時間を有しており、それによって画像組成物におけるモーションアーテファクトもまた減少させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図面と実施例を参照にして、本発明は下記においてより詳細に述べられるであろう。
【0027】
図面において:
図1は、プラズマ画像スクリーンの中の単一プラズマセルの構造と作動原理を示す。
【0028】
図1において、同一平面に電極を配列したACプラズマ画像スクリーンのプラズマセルは、フロントプレート1とキャリアプレート2を含む。フロントプレート1はガラスプレート3を含み、ガラスプレート3の上に誘電体層4と保護層5が備えられている。保護層5は好ましくはMgOで作られており、誘電体層4は、例えば、PbOを含んでいるガラスで作られている。平行であって、むきだしの形の放電電極6、7はガラスプレート3の上に備えられており、誘電体層4によって覆われている。放電電極6、7は、例えば、金属又はITOにより作られている。キャリアプレート2はガラスで作られており、そして平行な、むき出しの形のアドレス電極10は、例えば、Agで作られており、放電電極6、7と直角に走る様に、キャリアプレート2の上に備えられている。前記アドレス電極10は蛍光層9によって覆われており、蛍光層9は3つの基本色である赤色、緑色、及び青色のうち一つの光を発光する。この目的のために、蛍光層はいくつかのカラーセグメントに小分けされている。通常、蛍光層9の赤色、緑色、及び青色を発光しているカラーセグメントは、垂直のストライプトライアッド(perpendicular stripe triads)の形で備えられている。個々のプラズマセルは、好ましくは誘電材料で作られている分離リブを有する、リブ構造体12によって分離されている。
【0029】
プラズマセルにはガスが存在し、また放電電極6、7の間にもガスが存在しており、放電電極6、7のうち一つは陽極と陰極として交互に働き、その逆もまた同じであり、好ましくは、例えばHe,Ne,又はKrの様な希ガスの混合物であり、UV光を生成する成分としてXeを含んでいる。表面放電の開始によって、プラズマ域8の中の放電電極6、7の間にある放電経路に沿って電荷が流れ、表面放電の開始の後にプラズマ域8の中にプラスマが発生し、ガスの組成に依存して、UV範囲内、特にVUV範囲内の放射線11が生じる。この放射線11によって、蛍光層9は励起して蛍光を発し、そこで3つの基本色の中の一の可視光13を放出し、その光はフロントプレート1を通じて外部へ発して、画像スクリーン上の発光ピクセルを生じる。
【0030】
ACプラズマ画像スクリーン中の透明な放電電極6、7の上にある誘電体層4は、導電性の材料で作られた放電電極6、7の間の直接的な放電を防ぐために、そしてそのために放電の開始による光アークの生成にとりわけ役立つ。
【0031】
蛍光層9の少なくとも一つのカラーセグメントは、少なくとも二つの蛍光体の混合された微粒子の混合物から成る。混合された微粒子の混合物とは、少なくとも二つの物質から成る、微粒子混合体であると解される。
【0032】
蛍光層9の青色を発光しているカラーセグメントは、BaMgAl1017:Euに加えて、Ce3+で活性化される蛍光体又はTm3+で活性化される蛍光体から成る。Ce3+で活性化される蛍光体は、例えば、YBO3:Ce及び(Y1-x Gdx )BO3:Ce(0≦x≦1)から成りる群から選択され、そしてTm3+で活性化される蛍光体は、例えば、LaBO3:Tmである。
【0033】
表1に見られる様に、YBO3:Ce,(Y1-x Gdx )BO3 :Ce(0≦x≦1)、及びLaBO3:Tmはそれぞれ、0.1msより小さな減衰時間を有している。更に、3つの蛍光体のカラーポイントのx値は0.168以下であり、従って、これらの蛍光体が発光する色は、BaMgAl1017:Euが発光する色より深い青色を示す。加えて、それら3つの蛍光体は、VUV光の照射による高い発光効率と、BaMgAl1017:Euよりも高い安定性を与える。
【0034】
【表1】
Figure 0004197098
【0035】
蛍光層9の緑色を発光しているカラーセグメントは、Zn2 SiO4:Mnと、例えばLaPO4:Ce,Tb,Y2 SiO5:Tb,GdMgB510: Ce,Tb,CeMgAl1119: Tb,GdBO3:Tb,(Y1-x Gdx )BO3:Tb(0≦x≦1),YBO3:Tb,LaOCl: Tb又はInBO3:Tbの様なTb3+で活性化される蛍光体を含む。
【0036】
表2で見られる様に、InBO3:Tbを除いてTb3+で活性化される蛍光体は全て、Zn2 SiO4:Mnよりも短い減衰時間を有している。Tb3+で活性化される蛍光体は温度と光に安定であるが、それはTb3+はTb4+に酸化され難いからである。加えて、これらのTb3+で活性化される蛍光体はVUV光の照射に対して高い発光効率を示す。
【0037】
【表2】
Figure 0004197098
【0038】
蛍光層9の赤色を発光しているカラーセグメントは、(Y,Gd)BO3:Euと、カラーポイント(x,y)のy値が0.36未満である第二の赤色を発光している蛍光体との、混合された微粒子の混合物から成る。使用できる第二の赤色を発している蛍光体は、例えば、Y23:Eu,YVO4:Eu,Y(V,P)O4:Eu及び(Y1-x Gdx23:Eu(0≦x≦1)である。
【0039】
表3で示される様に、列挙された蛍光体は、(Y,Gd)BO3:Euのエミッションと比較して、色の三角形においてより赤色の領域にある発光を有している。加えて、これらの蛍光体は短い減衰時間を有している。
【0040】
【表3】
Figure 0004197098
【0041】
BaMgAl1017:Eu(BAM),Zn2 SiO4 :Mn(ZSM)及び(Y,Gd)BO3 :Euの、カラーセグメントの中での量の比率は、適用可能な量として、このカラーセグメント中での蛍光体の合計の量の1から99%の間にある。
【0042】
図2は、そのガスが10容量%のXeと90容量%のNeとの混合物から成るプラズマ画像スクリーンの、Zn2 SiO4 :Mnと(Y0.5 Gd0.5 )BO3:Tbの量の比率に依存する、プラズマ画像スクリーン中の緑色を発光している蛍光体セグメントのカラーポイントのシフトを示す。カラーポイント14はZn2 SiO4:Mnを最大100%含んでいる緑色を発光している蛍光体セグメントを示し、そしてカラーポイント19は(Y0.5 Gd0.5 )BO3:Tbを最大100%含んでいる発光体セグメントを示す。カラーポイント15から18は、Zn2 SiO4:Mnと(Y0.5 Gd0.5 )BO3:Tbとの、混合された微粒子の混合物から成る、緑色を発光している蛍光体セグメントのカラーポイントである。緑色を発光している蛍光体セグメントにおける、それぞれの量比の蛍光体に対するカラーポイントの対応を表4に示す。EBU Gは緑色に対するEBU標準を意味する。
【0043】
【表4】
Figure 0004197098
【0044】
図3は、ガスが10容量%のXeと90容量%のNeとの混合物から成るプラズマ画像スクリーンの、(Y,Gd)BO3:EuとY(V,P)O4:Euの量の比率に依存する、プラズマ画像スクリーン中の赤色を発光している蛍光体セグメントのカラーポイントのシフトを示す。カラーポイント20は、(Y,Gd)BO3:Euを最大100%含んでいる赤色を発光している蛍光体セグメントを示し、そしてカラーポイント25はY(V,P)O4:Euを最大100%含んでいる赤色を発光している発光体セグメントを示す。カラーポイント21から24は、(Y,Gd)BO3:EuとY(V,P)O4:Euとの混合された微粒子の混合物から成る、赤色を発光している蛍光体セグメントのカラーポイントである。赤色を発光している蛍光体セグメントにおけるそれぞれの量比の蛍光体に対するカラーポイントの対応を、表5に示す。EBU Rは赤色に対するEBU標準を意味する。
【0045】
【表5】
Figure 0004197098
【0046】
いくつかのカラーセグメントに小分けされた蛍光層9の適切な製造プロセスには、例えば静電的な蒸着又は静電的に支持されたダスティングの様なドライコーティング法があり、ならびに、シルクスクリーンプリンティング、サスペンジョンがチャネルに沿って移動しているノズルから導入されるディスペンシンググプロセス、又は液体相からの沈殿の様なウェットコーティング法がある。
【0047】
ウェットコーティング法において、カラーセグメントの2つの蛍光体は、おそらくは分散剤、界面活性剤及び消泡剤又は結合剤調製物と共に、水、有機溶媒中に分散させなければならない。分解、破壊又は退色することなく、操作温度である250℃に耐えることができる無機的な結合剤、又は酸化により後に除去可能である有機的な結合剤は、プラズマ画像スクリーンのための結合剤調製物において使用するのに適している。
【0048】
アドレス電極10及び分離するリブを有するリブ構造体12から成るキャリアプレート2の上に蛍光層9を備えた後に、キャリアプレート2を、例えばフロントプレート1及び希ガス混合物の様な他の構成物と共に組み立て、プラズマ画像スクリーンを製造した。希ガス混合物は、5と30容量%の間、好ましくは10容量%の量のキセノンから成ることがある。
【0049】
プラズマ画像スクリーンの中の一つ又はいくつかのカラーセグメントは、同一の色を発光する少なくとも2つの蛍光体の混合された微粒子の混合物から成ることができる。赤色、緑色及び青色を蛍光層9の中で発光しているカラーセグメントを有しているプラズマ画像スクリーンの中の各々のカラーセグメントが、同一の色を発光する少なくとも二つの蛍光体の混合された微粒子の混合物から構成されるべきことは、特に好ましい。
【0050】
代わりに、白黒のプラズマ画像スクリーンを作製することができる。その場合には、蛍光層9は同一の色を発光する少なくとも二つの蛍光体の混合された微粒子の混合物を一つだけ含む。
【0051】
本発明が実際にいかに実施されるかという例を示すことにより、本発明の態様は下記においてより詳細に議論されている。
【0052】
【実施例】
(実施例1)
プラズマ画像スクリーンの製造のために、(Y,Gd)BO3:Tbを30重量%、Zn2 SiO4:Mnを20重量%、及び有機結合剤を50%用いてシルクスクリーンプリンティングペーストを最初に調製した。そのぺーストを、リブ構造体12及びAgのアドレス電極を有するキャリアプレート2の上に、セグメント化された態様でシルクスクリーンプリンティングの手段によって塗布し、そして乾燥した。赤色と青色の放射を有する他の2つの蛍光体の型においても、このプロセス段階は続いて行われた。赤色のカラーセグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、50重量%が(Y,Gd)BO3:Eu、50重量%が有機結合剤から成る。青色のカラーセグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、50重量%がBaMgAl1017:Eu、50重量%が有機結合剤から成る。
【0053】
蛍光層9に残っている添加物は全て、酸素を含んでいる雰囲気中で400から600℃でキャリアプレート2を温度処理することにより、除去された。
【0054】
このキャリアレート2は、PbOを含んでいる誘電体層4から成るガラスフロントプレート、MgOの保護層5、ITOの放電電極6、7と共にACプラズマ画像スクリーンを組み立てるために使用された。Xeが10容量%、Neが90重量%である混合物が、充填ガスのために使用された。
【0055】
その様にして得られたプラズマ画像スクリーンの緑色ピクセルのカラーポイントは、xが0.264でyが0.661であった。そのプラズマ画像スクリーンは発光効率がより高く、ピーク輝度が改善されていた。
【0056】
(実施例2)
プラズマ画像スクリーンの製造のために、(Y,Gd)BO3:Euを30重量%、Y(V,P)4:Euを20重量%、及び有機結合剤を50%用いて、シルクスクリーンプリンティングペーストを最初に調製した。そのぺーストを、リブ構造体12及びAgのアドレス電極を有するキャリアプレート2の上に、セグメント化された態様でシルクスクリーンプリンティングの手段によって塗布し、そして乾燥した。緑色と青色の放射を有する他の2つの蛍光体の型においても、このプロセス段階は続いて行われた。緑色のカラーセグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、50重量%がZn2 SiO4:Mn、50重量%が有機結合剤から成る。青色のカラーセグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、50重量%がBaMgAl1017:Eu、50重量%が有機結合剤から成る。
【0057】
蛍光層9に残っている添加物は全て、酸素を含んでいる雰囲気中で400から600℃でキャリアプレート2を温度処理することにより除去された。
【0058】
このキャリアレート2は、更なる成分と共に、参照として実施例1において述べられている様に、プラズマ画像スクリーンを組み立てるために使用された。
【0059】
その様にして得られたプラズマ画像スクリーンの赤色ピクセルのカラーポイントは、xが0.646でyが0.345であった。
【0060】
(実施例3)
プラズマ画像スクリーンの製造のために、BaMgAl1017:Euを30重量%、YBO3:Ceを20重量%、及び有機結合剤50%用いて、シルクスクリーンプリンティングペーストを最初に調製した。そのぺーストを、リブ構造体12及びAgのアドレス電極を有するキャリアプレート2の上にセグメント化された態様でシルクスクリーンプリンティングの手段によって塗布し、そして乾燥した。赤色と緑色の放射を有する他の2つの蛍光体の型においても、このプロセス段階は続いて行われた。緑色のカラ−セグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、50重量%がZn2 SiO4:Mn、50重量%が有機結合剤から成る。赤色のカラーセグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、50重量%が(Y,Gd)BO3:Eu、50重量%が有機結合剤から成る。
【0061】
蛍光層9に残っている添加物は全て、酸素を含んでいる雰囲気中で400から600℃でキャリアプレート2を温度処理することにより、除去された。
【0062】
このキャリアレート2は、更なる成分と共に、参照として実施例1において述べられている様に、プラズマ画像スクリーンを組み立てるために使用された。
【0063】
その様にして得られたプラズマ画像スクリーンの青色ピクセルのカラーポイントは、xが0.152でyが0.050であった。
【0064】
(実施例4)
プラズマ画像スクリーンの製造のために、(Y,Gd)BO3:Tbを30重量%、Zn2 SiO4:Mnを20重量%、及び有機結合剤を50%用いて、シルクスクリーンプリンティングペーストを最初に調製した。そのぺーストを、リブ構造体12及びAgのアドレス電極を有するキャリアプレート2の上に、セグメント化された態様でシルクスクリーンプリンティングの手段によって塗布し、そして乾燥した。赤色と青色の放射を有する他の2つの蛍光の型においても、このプロセス段階は続いて行われた。赤色のカラーセグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、30%重量が(Y,Gd)BO3:Eu、20重量%が(Y,P)O4:Eu、50重量%が有機結合剤から成る。青色のカラーセグメントのためのシルクスクリーンプリンティングペーストは、30重量%がBaMgAl1017:Eu、20重量%がYBO3:Ce、50重量%が有機結合剤から成る。
【0065】
蛍光層9に残っている添加物は全て、酸素を含んでいる雰囲気中で400から600℃でキャリアプレート2を温度処理することにより、除去された。
【0066】
このキャリアレート2は、更なる成分と共に、参照として実施例1において述べられている様に、プラズマ画像スクリーンを組み立てるために使用された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、プラズマ画像スクリーンの中の単一セルの構造と作動原理を示す図である。
【図2】 図2は、Zn2 SiO4 :Mnと(Y0.5 Gd0.5 )BO3 :Tbの量の比率による、蛍光体セグメントのカラーポイントのシフトを示す図である。
【図3】 図3は、(Y,Gd)BO3:EuとY(V,P)O4:Euの量の比率による、蛍光体セグメントのカラーポイントのシフトを示す図である。
【符号の説明】
1 フロントプレート 2 キャリアプレート 3 ガラスプレート 4誘電体層 5 保護層 6 電極アレイ 7 電極アレイ 8 プラズマ域 9 蛍光層 10 電極アレイ 11 放射線 12 リブ構造体 13〜25 カラーポイント

Claims (2)

  1. ガラスプレートを備えその上に誘電体層及び保護層が設けられるフロントプレート、同じ色を発光する少なくとも2種の蛍光体の混合された粒子混合物を備える蛍光層が設けられるキャリアプレート、フロントプレートとキャリアプレートの間の空間をガスで充填されるプラズマセルに小分けするリブ構造体、及びプラズマセルにおける電気的なコロナ放電を生成するためにフロントプレートとキャリアプレートの上の1種又は数種の電極アレイを具え、蛍光層が個々のカラーセグメントに小分けされ、及び少なくとも1種のセグメントが同じ色を発光する少なくとも2種の蛍光体の混合された粒子混合物を備え、蛍光層のカラーセグメントが、BaMgAl1017:Euと、Ce3+で活性化される蛍光体の群から選ばれる蛍光体との混合された粒子混合物を備えるプラズマ画像スクリーンであって、
    Ce3+で活性化される蛍光体が、YBO:Ce及び(Y1−xGd)BO:Ce(0≦x≦1)の群から選ばれる
    ことを特徴とする、プラズマ画像スクリーン。
  2. ガラスプレートを備えその上に誘電体層及び保護層が設けられるフロントプレート、同じ色を発光する少なくとも2種の蛍光体の混合された粒子混合物を備える蛍光層が設けられるキャリアプレート、フロントプレートとキャリアプレートの間の空間をガスで充填されるプラズマセルに小分けするリブ構造体、及びプラズマセルにおける電気的なコロナ放電を生成するためにフロントプレートとキャリアプレートの上の1種又は数種の電極アレイを具え、蛍光層が個々のカラーセグメントに小分けされ、及び少なくとも1種のセグメントが同じ色を発光する少なくとも2種の蛍光体の混合された粒子混合物を備え、蛍光層のカラーセグメントが、BaMgAl1017:Euと、Ce3+で活性化される蛍光体の群から選ばれる蛍光体と、Tm 3+ で活性化される蛍光体の群から選ばれる蛍光体とを混合された粒子混合物を備えるプラズマ画像スクリーンであって、
    Tm3+で活性化される蛍光体がLaBO:Tmである
    ことを特徴とする、プラズマ画像スクリーン。
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