JP4197061B2 - 包装袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は菓子等を包装するのに適したガゼット形状の包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来のこの種の包装袋101の平面図、図13は図12のD−D線断面図、図14は包装袋101の斜視図である。
この包装袋101は柔軟なシート材によって形成され、一側縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部102及び前記一側縁に交差する両端縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部103、104を有するとともに、ヒートシール部102及びヒートシール部102に対向する折り線L’に連続して横断面略V字形をなすように内方に折り込まれた折り込み部105、106を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の包装袋101では、図13に示すように、包装袋101を形成するシート材の両側端部107、108が先端縁を揃えてヒートシールされているため、ヒートシール部102を剥離して開封するのが非常に困難であり、同様に、両端縁のヒートシール部103、104を剥離して開封するのも非常に困難であるため、鋏やナイフ等を使って開封しなければならず、手間がかかるという問題点が有った。
【0004】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、鋏やナイフ等の器具を使用せずに人手によって容易に開封できるようになしたガゼット形状の包装袋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、請求項1の発明は、例えば図8、9に示すように、複数のシートを積層してなる1種類の柔軟なシート材によって形成される1重の包装袋であって、当該包装袋は、一側縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部(2)及び前記一側縁に交差する両端縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部(3、4)を有するとともに、ヒートシール部(2)及びヒートシール部(2)に対向する折り線(L)に連続して横断面略V字形をなすように内方に折り込まれた折り込み部(5、6)を有し、ヒートシール部(2)が前記シート材の両側端部(7、8)を貼り合わせることによって形成されたガゼット形状の包装袋であって、前記シート材における折り込み部(5)と背反する側の側端部(7)が折り込み部(5)に連続する側端部(8)の先端縁を越えて側方に突出しているとともに、ヒートシール部(2)が剥離可能であり、さらに、ヒートシール部(2)が側端部(8)の先端縁よりも内側に設けられていて、側端部(8)の先端縁に沿って非シール部分が形成されており、前記シート材における側端部(7)と折り線(L)の間の部分に、ヒートシール部(3)よりも若干内側の位置においてヒートシール部(3)と平行に延びるとともに側端部(7)の先端縁に達する第1のミシン目状の切り込み(11)と、ヒートシール部(4)よりも若干内側の位置においてヒートシール部(4)と平行に延びるとともに側端部(7)の先端縁に達する第2のミシン目状の切り込みが設けられたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1の実施形態の包装袋1の平面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図、図4は包装袋1の斜視図、図5は包装袋1の使用方法の説明図、図6は本発明の第2の実施形態の包装袋9の平面図、図7は包装袋9の使用方法の説明図、図8は本発明の第3の実施形態の包装袋10の平面図、図9は図8は図1のC−C線断面図、図10は包装袋10の使用方法の説明図、図11は本発明の第4の実施形態の包装袋12の平面図である。
【0011】
図1〜図4に示す包装袋1は、セロファン、紙、アルミ、その他の金属箔等から成る基材シートの内面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン等の熱接着性樹脂フィルムを積層した防湿性を有する柔軟なシート材によって形成され、一側縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部2及び前記一側縁に交差する両端縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部3、4を有するとともに、ヒートシール部2及びヒートシール部2に対向する折り線Lに連続して横断面略V字形をなすように内方に折り込まれた折り込み部5、6を有するガゼット形状のもので、内部に被包装物Cが密封されている。
【0012】
ヒートシール部2は前記シート材の両側端部7、8を貼り合わせることによって形成されており、図2に示すように、前記シート材における折り込み部5と背反する側の側端部7は、指で摘むことができるように、折り込み部5に連続する側端部8の先端縁を越えて側方に突出している。また、ヒートシール部2は側端部8の先端縁よりも内側に設けられていて、側端部8の先端縁に沿って、指で摘むことができるように帯状の非シール部分14(図5参照)が形成されている。
【0013】
ヒートシール部2、3は、前記シート材内面の一側縁及び上端縁に沿って塗布された、接着性及び剥離性に優れたポリプロピレンを素材とする樹脂、ホットメルトラッカー、ヒートシールラッカー等から成る易剥離性の接着剤を、ヒートシールバーによって加熱溶融させることによって形成されている。なお、ヒートシール部4は前記シート材内面の熱接着性樹脂フィルムをヒートシールバーによって加熱溶融させることによって形成されている。
【0014】
上記のように構成された包装袋1を開封する場合には、一方の手の指で包装袋1を形成するシート材の側端部8の非シール部分14を摘んで動かないように押さえ、他方の手の指でシート材の側端部7のヒートシール部3近傍の角部を摘んで図1の矢印方向に引っ張る。これによって、ヒートシール部2、3が交差部分から剥離し始め、図5に示すようにシート材の一部がめくり上がって被包装物Cが露出する。そして、シート材をヒートシール部2、3の終端近くまでめくり上げると被包装物Cが取り出し可能となる。なお、包装袋1の上面全体が開口するようにヒートシール部4も剥離可能としても良い。
【0015】
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
なお、以下の各実施形態において、第1の実施形態と同等の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、この実施形態の包装袋9は、ヒートシール部2〜4及び折り線Lによって囲繞された領域の外形が菱形をなすように形成されており、ヒートシール部2及びこれと鋭角をなすヒートシール部3が剥離可能となっている。
【0016】
この包装袋9を開封する場合には、一方の手の指で包装袋9を形成するシート材の側端部8の非シール部分14を摘んで動かないように押さえ、他方の手の指でシート材の側端部7のヒートシール部3近傍の角部を指で摘み、図6の矢印方向に引っ張る。これによって、第1の実施形態と同様に、ヒートシール部2、3が交差部分から剥離し、図7に示すようにシート材の一部がめくり上がって被包装物Cが露出する。この実施形態の場合、ヒートシール部2、3が鋭角をなしているため、シート材の端部をめくり上げる力がヒートシール部2、3に効率良く加わり、第1の実施形態よりも少ない力で開封することができる。
【0017】
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
図8に示すように、この実施形態の包装袋10は、包装袋10を形成するシート材が基材シートと熱接着性樹脂フィルムの間に金属箔等からなるバリヤ層を設けた構造となっており、シート材における側端部7と折り線Lの間の部分に、ヒートシール部3よりも若干内側の位置においてヒートシール部3と平行に延びるとともに側端部7の先端縁に達するミシン目状の切り込み11が基材シート層のみを貫通するように刻設されている。なお、ヒートシール部3は易剥離性でなく、ヒートシール部4と同様の方法によって形成されている。
【0018】
この包装袋10を開封する場合には、一方の手の指で包装袋10を形成するシート材の側端部8の非シール部分14を摘んで動かないように押さえ、他方の手の指でシート材の側端部7の切り込み11の内側の部分を指で摘み、図8の矢印方向に引っ張る。これによって、シート材が切り込み11に沿って破断するとともにヒートシール部2が切り込み11との交差部分から剥離し、図10に示すように、シート材の一部がめくり上がって被包装物Cが露出する。なお、シート材における側端部7と折り線Lの間の部分のヒートシール部4よりも若干内側の位置にも切り込み11と同様の切り込みを設け、これら一対の切り込みに沿ってシート材を破断して開封するようにしても良い。
【0019】
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
図11に示すように、この実施形態の包装袋12は、包装袋12を形成するシート材の基材シートが一軸延伸フィルムによって形成されており、その引き裂き方向がヒートシール部3、4と平行になっている。そして、シート材の側端部7の先端縁におけるヒートシール部3よりも若干内側の部分に、シート材の引き裂き方向に延びる切り込み13が刻設されている。なお、ヒートシール部3は易剥離性でなく、ヒートシール部4と同様の方法によって形成されている。
【0020】
この包装袋12を開封する場合には、一方の手の指で包装袋12を形成するシート材の側端部8の非シール部分14を摘んで動かないように押さえ、他方の手の指でシート材の側端部7の切り込み13の内側の部分を指で摘み、図11の矢印方向に引っ張る。これによって、シート材がヒートシール部3の内側に沿って破断するとともにヒートシール部2が破断線との交差部分から剥離し、シート材の一部がめくり上がって被包装物Cが露出する。なお、シート材の側端部7の先端縁におけるヒートシール部4よりも若干内側の部分にも切り込み13と同様の切り込みを設け、ヒートシール部3、4の内側に沿ってシート材を破断して開封するようにしても良い。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の包装袋は、鋏やナイフ等を使用せずに人手によって容易に開封することができる。
【0022】
また、本発明の菱形の包装袋は、シート材の端部をめくり上げる力がヒートシール部2、3に効率良く加わり、ヒートシール部2、3が少ない力で剥離するため、より容易に開封することができる。
【0023】
また、本発明の包装袋は、側端部8の先端縁に沿って非シール部分14が形成されており、この部分を指で摘むことによりより容易に開封することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の包装袋1の平面図。
【図2】 図1のA−A線断面図。
【図3】 図1のB−B線断面図。
【図4】 包装袋1の斜視図。
【図5】 包装袋1の使用方法の説明図。
【図6】 本発明の第2の実施形態の包装袋9の平面図。
【図7】 包装袋9の使用方法の説明図。
【図8】 本発明の第3の実施形態の包装袋10の平面図。
【図9】 図8のC−C線断面図。
【図10】 包装袋10の使用方法の説明図。
【図11】 本発明の第4の実施形態の包装袋12の平面図。
【図12】 従来の包装袋101の平面図。
【図13】 図12のD−D線断面図。
【図14】 包装袋101の斜視図。
【符号の説明】
1 包装袋
2、3、4 ヒートシール部
5、6 折り込み部
7 シート材の外側の側端部
8 シート材の内側の側端部
Claims (1)
- 複数のシートを積層してなる1種類の柔軟なシート材によって形成される1重の包装袋であって、当該包装袋は、一側縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部(2)及び前記一側縁に交差する両端縁に沿って設けられた帯状のヒートシール部(3、4)を有するとともに、ヒートシール部(2)及びヒートシール部(2)に対向する折り線(L)に連続して横断面略V字形をなすように内方に折り込まれた折り込み部(5、6)を有し、ヒートシール部(2)が前記シート材の両側端部(7、8)を貼り合わせることによって形成されたガゼット形状の包装袋であって、前記シート材における折り込み部(5)と背反する側の側端部(7)が折り込み部(5)に連続する側端部(8)の先端縁を越えて側方に突出しているとともに、ヒートシール部(2)が剥離可能であり、さらに、ヒートシール部(2)が側端部(8)の先端縁よりも内側に設けられていて、側端部(8)の先端縁に沿って非シール部分が形成されており、前記シート材における側端部(7)と折り線(L)の間の部分に、ヒートシール部(3)よりも若干内側の位置においてヒートシール部(3)と平行に延びるとともに側端部(7)の先端縁に達する第1のミシン目状の切り込み(11)と、ヒートシール部(4)よりも若干内側の位置においてヒートシール部(4)と平行に延びるとともに側端部(7)の先端縁に達する第2のミシン目状の切り込みが設けられたことを特徴とする包装袋。
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