JP4196613B2 - 高出銑比高炉操業方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、極低SiO2高強度焼結鉱を用いて安定した高出銑比操業を行うための高炉操業方法を提案する。
【0002】
【従来の技術】
近年、設備の集約化傾向にともない、高炉操業の分野においても生産性向上のニーズが高まっている。とくに、出銑比2.35以上という高出銑比高炉操業を行う場合、これを長期に亘って安定して実施するには、高炉装入原料の高品質化が不可欠となる。
ところで、高出銑比高炉操業を行う上での課題としては、出銑滓および荷下がりの安定性、通気性の確保等がある。この点、従来の高出銑比高炉操業は、こうした考え方の下でさらに、スラグ比の低減、焼結鉱の被還元性の向上、装入物強度の向上などを目指して研究されてきた。
【0003】
たとえば、特開平9−13107号公報では、高炉スラグ量を減少させるため、コークスを除く高炉装入原料中の80 mass%以上を、Al23:1.9〜2.5 mass%、SiO2:4.0〜4.8 mass%、CaO:6.0〜9.0 mass%、MgO:1.2〜2.4 mass%である焼結鉱を用いる高炉操業方法を提案している。
このような操業方法によれば、被還元性の良好な焼結鉱を使用するので、高炉スラグ量の増加を抑制しつつ炉下部の通気性改善が図れるが、焼結鉱の強度や還元粉化性の維持が困難となり、風圧が上昇すると共に荷下がりが不安定となるという問題点があった。
【0004】
また、特開平11−131151号公報では、SiO2:4.2〜4.9 mass%、MgO:1.5〜3.0 mass%で、0.5〜3.0 mmの粒子を60〜100 mass%含むドロマイトを配合してなる焼結鉱を、高炉装入焼結鉱のうちの60 mass%以上用いることを特徴とする高炉操業方法を提案している。
このような操業方法によれば、被還元性の良好な焼結鉱が使用できるので、炉下部の通気性の改善を図ることができるが、焼結鉱の強度や還元粉化性の維持が依然として困難となるという問題点があった。
【0005】
さらに、特開昭61−56211号公報には、高炉に装入する焼結鉱の塩基度を2以上とし、高炉スラグの塩基度調整のため、SiO2を含む副原料を高炉に装入する高炉操業方法が記載されている。
この方法によれば、塩基度の高い高温性状に優れた焼結鉱を用いるために、軟化融着帯の通気抵抗を改善できるとしているが、高炉スラグ量が増加するため、安定した出銑、出滓が困難になるという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術が抱えている上述した問題点を解決し、高出銑比の高炉操業を、極低SiO2高強度焼結鉱の使用によって安定して実現できる高炉操業の方法を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、主として高炉の操業が不安定になるという従来技術の問題点を克服し、上記目的を実現するための方法について開発を進めた結果、下記の要旨構成にかかる高炉操業方法に想到した。
【0008】
すなわち、本発明は、高炉内に、鉄鉱石原料中の70mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上の高見掛け密度鉄鉱石を配合原料として製造されたものであって、SiOの重量比率が3.1mass%未満、CaO含有量が8.5mass%以上、MgO含有量が0.8mass%以上、FeO含有量が5mass%以上で、落下強度(SI)が90以上である極低SiO高強度焼結鉱を10mass%〜60mass%含む焼結鉱を、塊鉱石その他の原料ならびに炭材と共に装入し、炉内に生成する高炉スラグのAlを16mass%以下に調整すると共に、出銑比が2.35を超える操業を行うことを特徴とする高出銑比高炉操業方法である。
【0009】
このような高炉操業を行うと出銑比が、2.35を超えるような高出銑比の高炉操業を、極低SiO2高強度焼結鉱を用いてなお、スラグ比の増大や圧力損失および著しい通気変動を招くことなく、安定して実現することが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明者らは、まず、上記目的を実現するには、高炉内装入原料としての焼結鉱の性状が大きなウエイトを占めるので、この焼結鉱の性状について検討することが大事であるとの認識に立ち、下記の点について検討した。
【0011】
焼結鉱というのは、鉄鉱石とフラックス(CaOやSiO2などのスラグ形成成分)とが反応して溶融し、塊成化したものであり、このようにして製造された成品焼結鉱の強度は、種々の因子に影響される。特に、極低SiO2高強度焼結鉱と呼ばれているものについては、前記フラックス成分の減少に伴う焼結鉱強度の低下および還元粉化率の低下が顕著となることがわかっている。
【0012】
一般に、焼結鉱のような多孔質物体の強度については、構成する単位粒子自体の強度(即ち、基質強度)と、各粒子をつなぐ接合強度とが影響するといわれている。そこで、発明者らは、成品焼結鉱の基質強度に関し、焼結鉱用原料鉄鉱石の性質、とくに緻密度の指標である鉄鉱石の見掛け密度に着目し、原料鉄鉱石の種類や比率を変えて焼結鉱を製造し、その強度の評価試験を行った。また同時に、接合強度への影響を知るために、鉄鉱石どうしの結合に寄与する成分である、カルシウムフェライト融液形成用CaO量の調整を行って強度との関係を調べた。
【0013】
さらに、発明者らは、焼結鉱の高炉内における還元粉化特性についても検討した。この還元粉化特性というのは、焼結鉱中の2次ヘマタイト量に依存するといわれており、高温での融液量が多いほど上昇すると考えられる。しかし、その融液から晶出する2次ヘマタイトの量に影響し、その量が多くなると、還元粉化特性が悪化する場合もある。このことを確かめるため、発明者らは、MgO含有量やこのMgO源と還元粉化率の関係等も調べることにした。
【0014】
これらの試験において用いた各種焼結鉱について、その製造に当たって使用した原料鉄鉱石の成分組成を表1に示す。なお、見掛け密度の測定は、JIS M8716に従った。また、焼結鉱強度の評価として行った焼結鉱落下強度試験の測定は、JIS M8711に従って落下強度(SI)を求め、また、還元粉化試験により還元粉化率(RDI)を求めた。
【0015】
次に、焼結実機において、成品焼結鉱のSiO2含有量が3.0 mass%、CaO含有量が8.5 mass%で、MgO含有量が0.8 mass%となるように、表2の試験操業1〜4に示すような焼結配合原料を用いて焼結鉱を製造した。このとき焼結燃料として用いた炭材の量は、主原料に対して4.2 mass%として操業を行った。表2に成品焼結鉱のSIとRDIもあわせて示した。
【0016】
【表1】
Figure 0004196613
【0017】
【表2】
Figure 0004196613
【0018】
また、図1は、見掛け密度4.3g/cm3以上(高見掛け密度)の鉱石Aと鉱石Bの和の原料鉱石中の重量割合と、落下強度(SI)との関係を示したものである。この図1に示す結果から明らかなように、落下強度(SI)90以上のものを得るには、高見掛け密度鉄鉱石の割合を70 mass%以上とする必要がある。
図2は、見掛け密度4.3g/cm3以上(高見掛け密度)である鉱石Aと鉱石Bとの和の原料鉄鉱石中の割合と還元粉化率(RDI)との関係を示したものである。この図2に示す結果から明らかなように、高見掛け密度鉄鉱石の割合を70 mass%以上とすることにより、還元粉化率(RDI)は38以下とすることができる。
【0019】
次に、試験操業3を基準として、試験操業5,6および7のように、石灰石の配合量を変化させることにより、焼結鉱中のCaO含有量を変えた場合のCaO含有量と落下強度(SI)との関係について調べた。その結果を図3に示す。図3に示すように、CaO含有量が8.5 mass%を下回った場合には、落下強度(SI)は90を下回っている。このことから、石灰石の配合比を上げてCaO含有量を8.5 mass%以上とすれば、SIは90以上にできることがわかる。
【0020】
また、試験操業3を基準として、ドロマイトの配合比を調整することにより、焼結鉱中のMgO含有量を変えた場合のMgO含有量と還元粉化率(RDI)との関係についても調査した。その結果を図4に示す。この図4に示すように、MgO含有量が0.8 mass%を下回った場合は、RDIは38を上回っており、ドロマイトの配合比を上げてMgO含有量を0.8 mass%以上とすれば、RDIは38以下にできることがわかる。
【0021】
さらに、同様に試験操業3を基準として、炭材の配合比を調整することにより、焼結鉱中のFeO含有量を変えた場合のFeO含有量と還元粉化率(RDI)との関係について調べた。その結果を図5に示す。この図5に示すように、FeO含有量が5 mass%を下回った場合は、RDIが38を上回ることになり、炭材の配合比を上げてFeO含有量を5 mass%を以上とすれば、RDIは38以下にできることがわかる。
【0022】
次に、極低SiO2高強度焼結鉱について、荷重軟化試験を行った。その結果を、圧力損失と温度との関係として図6に示した。なお、荷重軟化試験は、焼結鉱を還元ガスを流しながら加熱、圧縮し、そこでの圧力損失を測定する試験である。本発明で用いる極低SiO2高強度焼結鉱は、従来の焼結鉱に比較すると、圧力損失が上昇をはじめる温度が高く、一方でピークの圧力損失は低く、そして融液が滴下して起こる圧力損失の温度は、従来焼結鉱と同程度である。このことは、本発明で用いる極低SiO2高強度焼結鉱を使用すると、高炉内の下部融着帯での圧力損失を低下できることを意味している。
【0023】
なお、上記極低SiO2高強度焼結鉱は、これを通常の焼結鉱と同様に使用できれば、鉄鉱石需給環境の上から望ましいと考えられる。しかしながら、本発明で用いるような極低SiO2高強度焼結鉱は、一般に高見掛け密度でアルミナ含有量の少ない鉱石を主体として製造されるため、通常の焼結鉱に比べると、Al23成分の含有量が少ない。従って、本発明のように、高炉スラグを円滑に排滓することができる上限のAl23量(16 mass%以下)にすることを前提として、極低SiO2高強度焼結鉱を用いる高炉操業では、安価な高Al23含有鉄鉱石を原料として使用した焼結鉱や高Al23含有塊鉄鉱石を使用することができるようになり、コスト的にも有利である。
要するに、本発明は、高炉装入原料として極低SiO2高強度焼結鉱を使うことを前提とした場合には、併せて高炉スラグ中のAl23が16 mass%以下となるような操業を行う必要がある。
【0024】
このような操業を行うに当たって、極低SiO高強度焼結鉱を使用する場合、この焼結鉱の使用比率は全装入焼結鉱の10mass%程度以上とする。その理由は、その使用比率が10mass%に満たない場合には、スラグ比の低減や圧力損失および融着帯通気性改善の効果が現れなくなるからである。そこで、本発明では、上記試験操業の結果を示す図1〜図6の示唆に基いて、高炉内に装入する焼結鉱としては、鉄鉱石原料中の70mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上の高見掛け密度鉄鉱石を配合原料として製造されたものであって、SiOの重量比率が3.1mass%未満、CaO含有量が8.5mass%以上、MgO含有量が0.8mass%以上、FeO含有量が5mass%以上で、落下強度(SI)が90以上である極低SiO高強度焼結鉱のいずれか1種以上を、全装入焼結鉱のうちの10mass%〜60mass%程度を装入する。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
前記表2中の試験操業3に示すように、焼結鉱の原料として、見掛け密度が4.6/cm3であり、T.Feを66.9 mass%、SiO2を3.02 mass%、A123を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aの重量比率を30.02 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cm3で、T.Feを67.3 mass%、SiO2を0.84 mass%、A123を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bの重量比率を30.02 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cm3であり、T.Feを63.7 mass%、SiO2を3.36 mass%、A123を2.02 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cの重量比率を17.66 mass%とし、見掛け密度が3.0g/cm3であり、T.Feを57.1 mass%、SiO2を5.52 mass%、A123を2.55 mass%含有する豪州産鉄鉱石Eの重量比率を7.24 mass%とし、ドロマイトを3.36 mass%、石灰石を11.69 mass%配合し、炭材を主原料に対して4.2 mass%添加したものを配合原料として用いた。この配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーにて混合造粒し、焼結機に装入し、焼成した。
得られた焼結鉱は、SiO2含有量が3.0 mass%であり、落下強度(SI)は90.1、還元粉化率(RDI)が37.7と高強度の焼結鉱になることがわかった。
そして、この極低SiO2高強度焼結鉱の配合量は、高炉に装入する全焼結鉱のうちの10 mass%とし、他の焼結鉱および塊鉄鉱石により、高炉スラグ中Al23濃度を15 %に調整した。そのときの高炉操業結果を表3に示す。
【0026】
【表3】
Figure 0004196613
【0027】
(実施例2)
前記表2中の試験操業4に示すように、焼結鉱の原料として、見掛け密度が4.6/cm3であり、T.Feを66.9 mass%、SiO2を3.02 mass%、A123を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aの重量比率を35.34 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cm3で、T.Feを67.3 mass%、SiO2を0.84 mass%、A123を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bの重量比率を30.92 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cm3であり、T.Feを63.7 mass%、SiO2を3.36 mass%、A123を2.02 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cの重量比率を9.72 mass%とし、見掛け密度が3.0g/cm3であり、T.Feを57.1 mass%、SiO2を5.52 mass%、A123を2.55 mass%含有する豪州産鉄鉱石Eの重量比率を9.01 mass%とし、ドロマイトを3.36 mass%、石灰石を11.66 mass%配合し、炭材を主原料に対して4.2 mass%添加したものを配合原料として用いた。この配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーにて混合造粒し、焼結機に装入し、焼成した。
得られた焼結鉱は、SiO2含有量が3.0 mass%であり、落下強度(SI)は90.6、還元粉化率(RDI)が36.9と高強度の焼結鉱になることがわかった。
そして、この極低SiO2高強度焼結鉱の配合量は、高炉に装入する全焼結鉱のうちの30 mass%とし、他の焼結鉱および塊鉄鉱石により、高炉スラグ中Al23濃度を15 %に調整した。そのときの高炉操業結果を表3に示す。
【0028】
(実施例3)
前記表2中の試験操業7に示すように、焼結鉱の原料として、見掛け密度が4.6/cm3であり、T.Feを66.9 mass%、SiO2を3.02 mass%、A123を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aの重量比率を29.86 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cm3で、T.Feを67.3 mass%、SiO2を0.84 mass%、A123を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bの重量比率を29.86 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cm3であり、T.Feを63.7 mass%、SiO2を3.36 mass%、A123を2.02 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cの重量比率を17.57 mass%とし、見掛け密度が3.0g/cm3であり、T.Feを57.1 mass%、SiO2を5.52 mass%、A123を2.55 mass%含有する豪州産鉄鉱石Eの重量比率を7.20 mass%とし、ドロマイトを3.34 mass%、石灰石を12.17 mass%配合し、炭材を主原料に対して4.2 mass%添加したものを配合原料として用いた。この配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒し、焼結機に装入し、焼成した。
得られた焼結鉱は、SiO2含有量が3.0 mass%であり、落下強度(SI)は90.5、還元粉化率(RDI)が37.1と高強度の焼結鉱になることがわかった。
そして、この極低SiO2高強度焼結鉱の配合量は、高炉に装入する全焼結鉱のうちの50 mass%とし、他の焼結鉱および塊鉄鉱石により、高炉スラグ中Al23濃度を15 %に調整した。そのときの高炉操業結果を表3に示す。
【0029】
(比較例1)
前記表2中の試験操業1に示すように、焼結鉱の原料として、見掛け密度が4.6/cm3であり、T.Feを66.9 mass%、SiO2を3.02 mass%、A123を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aの重量比率を17.67 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cm3で、T.Feを67.3 mass%、SiO2を0.84 mass%、A123を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bの重量比率を26.50 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cm3であり、T.Feを63.7 mass%、SiO2を3.36 mass%、A123を2.02 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cの重量比率を39.75 mass%とし、見掛け密度が3.0g/cm3であり、T.Feを58.6 mass%、SiO2を4.84 mass%、A123を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Dの重量比率を0.97 mass%とし、ドロマイトを3.44 mass%、石灰石を11.67 mass%配合し、炭材を主原料に対して4.2 mass%添加したものを配合原料として用いた。この配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーにて混合造粒し、焼結機に装入し、焼成した。
ただし、得られた焼結鉱は、SiO2含有量が3.0 mass%であり、落下強度(SI)は88.4、還元粉化率(RDI)が39.5と高強度な焼結鉱ではなかった。
そして、この極低SiO2高強度焼結鉱の配合量は、高炉に装入する全焼結鉱のうちの10 mass%とし、他の焼結鉱および塊鉄鉱石により、高炉スラグ中Al23濃度を15 %に調整した。そのときの高炉操業結果を表3に示す。
【0030】
(比較例2)
極低SiO2高強度焼結鉱を、高炉に装入せずに操業を実施した。そのときの高炉操業結果を表3に示した。
表3に示す結果から明らかなように、極低SiO2高強度焼結鉱を10〜50 mass%配合装入してなる本発明の実施例1、2、3によれば、出銑比2.38〜2.45という高い出銑比を確保した上で、低いスラグ比(≦275 kg/t−p)、低い圧力損失(≦1.67 kg/cm2)、低い通気変動(≦0.0013 kg/cm2/Nm3/min)を実現した上で、低燃料比(≦480 kg/t−p)を安定して行うことができた。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高炉操業に当たって、高炉装入原料の1つとして、極低SiO2高強度焼結鉱を所定量配合することで、高出銑比の高炉操業を、スラグ比の増大や圧力損失ならびに通気変動の増大を招くことなく安定して行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高見掛け密度鉄鉱石含有比率と落下強度(SI)との関係を示すグラフである。
【図2】 高見掛け密度鉄鉱石含有比率と還元粉化率(RDI)との関係を示すグラフである。
【図3】 焼結鉱中のCaO含有量と還元粉化率(RDI)との関係を示すグラフである。
【図4】 焼結鉱中のMgO含有量と還元粉化率(RDI)との関係を示すグラフである。
【図5】 焼結鉱中のFeO含有量と還元粉化率(RDI)との関係を示すグラフである。
【図6】 荷重軟化試験における温度と圧力損失との関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 高炉内に、鉄鉱石原料中の70mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上の高見掛け密度鉄鉱石を配合原料として製造されたものであって、SiOの重量比率が3.1mass%未満、CaO含有量が8.5mass%以上、MgO含有量が0.8mass%以上、FeO含有量が5mass%以上で、落下強度(SI)が90以上である極低SiO高強度焼結鉱を10mass%〜60mass%含む焼結鉱を、塊鉱石その他の原料ならびに炭材と共に装入し、炉内に生成する高炉スラグのAlを16mass%以下に調整すると共に、出銑比が2.35を超える操業を行うことを特徴とする高出銑比高炉操業方法。
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