JP4196314B2 - Ni電極層の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はNi電極層の形成方法に関するものであり、特に、Alパッド電極等の入出力端子用電極上にハンダ濡れ性改善層或いはバリア層として機能させるNi電極層を均一な厚さに形成するための溶液の構成及びダミー金属板の使用に特徴のあるNi電極層の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置を回路基板等にベアチップ実装する際に、半導体装置に設けた入出力端子用電極、即ち、パッド電極として通常はAlが用いられている。
しかし、Alはハンダの濡れ性が悪いためAlパッド電極がむき出しのままでは、ハンダ付けによって半導体装置を直接回路基板等に電気的に接合することは困難である。
そこで、Alパッド電極上にハンダ濡れ性の良い、例えば、Au等の導電体層を形成するのが普通である。
【0003】
しかし、通常のハンダ(Sn−37%Pb)を用いる場合には、Auはハンダ付けのための加熱時にハンダ中に溶け込み、最悪の場合にはAu膜が無くなってしまい、ハンダがAlバンプ電極と直接接触することにより、その結果、ハンダ付けができなくなってしまうという問題がある。
【0004】
そこで、この様な問題を解決するために、Alバンプ電極とAu膜との間に両者の反応を阻害・防止するためのバリア層としてNi等のバリア層を設けたり、或いは、Niバリア層の上にさらに無電解Niメッキ法によってNiハンダ付け層を積層させることが提案されている。
【0005】
ここで、図3を参照して、従来の無電解Niメッキ法を説明する。
図3参照
図3は、従来の無電解Niメッキ法の工程フロー図であり、まず、半導体装置の表面を覆う保護絶縁膜の開口部において露出したAlパッド電極の表面をアセトン或いはエタノールを用いて表面洗浄し、次いで、硫酸或いは硝酸を用いてAlパッド電極の表面の自然酸化膜や汚染膜を除去する。
【0006】
次いで、亜鉛置換法(ジンケート法)或いはパラジウム置換法を用いて、Alパッド電極の露出表面に厚さ数100Å程度のZn(亜鉛)或いはPd(パラジウム)のAlとの置換膜を形成したのち、無電解Niメッキによって置換膜上にP含有Ni膜或いはB含有Ni膜等からなるNiハンダ付け層を形成することによってNi電極層の形成工程が完了する。
【0007】
しかし、この様な置換膜の形成工程において用いる置換溶液は、Alを溶解しながら置換するものが多く、また、pHが12程度以上の強アルカリ性領域で使用されるため、Alパッド電極やパターニングに用いるレジストにダメージを与える等の問題が生じる。
【0008】
また、将来の半導体装置の実装における有力な接合方法の候補として、厚さ、即ち、高さが数十μmのコアバンプを半導体装置の電極上に形成しておき、このコアバンプをハンダ、導電性接着剤、或いは、異方性導電接着剤などによって回路基板上の電極と接合する方法が検討されている。
【0009】
この様なコアバンプを低コストで作製する技術として無電解Niメッキ法が注目されており、このコアバンプの形成に際しては、厚さ数十μmのレジスト或いはドライフィルムを用いてパターニングすることになるが、この様なレジスト或いはドライフィルムの材料は、現状では、アルカリ溶液に侵され易いことから、強アルカリ性領域で使用される従来の無電解Niメッキ法をそのまま適用することは困難である。
【0010】
そこで、低アルカリ性領域で無電解Niメッキを行うことによってバンプ電極を形成することが提案(必要ならば、特開平10−256258号公報参照)されているので、この従来の改良無電解Niメッキ法を図4を参照して説明する。
図4(a)参照
半導体装置21は保護膜23で覆われており、外部電極であるAl電極22の部分に開口部24を形成されている。
まず、H3 PO4 やNaOHの水溶液中に浸漬するウェット・エッチングによってAl電極22の表面に形成された自然酸化膜(図示を省略)を除去したのち、純水により洗浄を行う。
【0011】
図4(b)参照
次いで、80℃に保持したpHが9〜10のNiを含有するアルカリ性溶液中に20秒浸漬することにより、Al電極22の露出表面にNi粒子膜25を形成する。
なお、この場合のNi粒子膜25は、Ni置換反応が進む部分と進まない部分が存在するために、Ni粒子が離散した状態となる。
【0012】
図4(c)参照
次いで、再び、80℃に保持したpHが9〜10のNiを含有するアルカリ性溶液中に20秒浸漬することにより、Al電極22の露出表面にNi粒子膜26を形成する。
なお、この場合のNi粒子膜26は、Ni粒子膜25の間隙にNi粒子が析出した状態となる。
【0013】
図4(d)参照
次いで、純水により洗浄したのち、90℃に保持した無電解Niメッキ液中に2〜5分間浸漬することによって、Al電極22上に厚さが1.0〜2.0μmのNi膜27を形成する。
この場合、Ni粒子膜26が触媒として作用し、Ni粒子膜26上にNiが自己析出してNi膜27が形成される。
【0014】
図4(e)参照
次いで、90℃に保持した無電解Auメッキ液中に40分間浸漬することによって、Ni膜27上に厚さが0.2μmのAu膜28を析出させ、次いで、純水で洗浄することによってバンプ電極の形成工程が終了する。
【0015】
しかし、この提案においては、pHが9〜10の従来よりアルカリ性の弱い溶液を用いてNi置換反応を行っているが、Ni置換溶液の組成については具体的開示が全くなく、直ちに実施することは困難であり、また、無電解Niメッキ液の具体的組成及びそのアルカリ性度(pH)についても何ら開示されていないものである。
【0016】
本発明者等は、鋭意研究の結果、Ni置換液及び無電解Niメッキ液として、Ni源となる硫酸ニッケル(NiSO4 ・6H2 O)、錯化剤としてのグリシン(H2 NCH2 COOH)、及び、還元剤としての次亜リン酸ナトリウム(NaH2 PO2 ・H2 O)からなる混合溶液を用いることによって、pHが8程度の条件においてもAl電極表面に、Ni置換膜ならびに引き続く無電解Niメッキ膜を形成することができることを見いだした(必要ならば、表面技術,Vol.46,No.10,p.946,1995参照)。
【0017】
この様な組成の混合溶液を用いることによって、均一な厚さの無電解Niメッキ膜を形成することが可能になり、また、低アルカリ性であるのでAl電極やレジストに悪影響を与えることがない。
なお、この実験は、半導体デバイスと電気的に接触していないAlのベタ電極上にNi置換膜及び無電解Niメッキ膜を析出させたものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の様な混合溶液を用いて実際の半導体装置に設けたAlパッド電極上に無電解Niメッキ膜の成膜を試みた結果、各Alパッド電極間で無電解Niメッキ膜の成膜状態が異なるという重大な問題が発生することが明らかになった。
【0019】
即ち、半導体装置に設けたAlパッド電極の中には他のAlパッド電極に比べて無電解Niメッキ膜の膜厚が薄いものがあるという問題が発生する。
例えば、信号用電極の場合には問題がないが、接地電極(GND)や電源電極においては、無電解Niメッキ膜があまり析出しないという問題がある。
【0020】
この原因について種々検討の結果、半導体装置に設けた各Alパッド電極が、各Alパッド電極が電気的に接続する半導体領域の違いによるビルトインポテンシャルにより、Ni置換処理液に対する電位、即ち、電極電位が異なるためであると推測される。
【0021】
したがって、本発明は、置換処理液に対する電位が互いに異なる入出力端子用電極の表面に、再現性良く均一な厚さの無電解Niメッキ膜を形成することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
ここで、図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1は、本発明の原理的構成を示すフロー図である。
図1参照
(1)本発明は、電子回路素子の入出力端子用電極の表面に無電解メッキ法を用いて無電解Niメッキ膜を析出させるNi電極層の形成方法において、入出力端子用電極の表面をエッチング処理したのち、Ni置換処理を行って入出力端子用電極の表面にNi置換膜を形成し、次いで、無電解Niメッキ浴中で、少なくとも反応開始初期にダミー金属板を浸漬した状態で、入出力端子用電極の表面に無電解Niメッキ膜を析出させることを特徴とする。
【0023】
この様に、入出力端子用電極の表面をエッチング処理して自然酸化膜を除去したのち、Ni置換処理を行って入出力端子用電極の表面にNi置換膜を形成し、次いで、無電解Niメッキ浴中で、少なくとも反応開始初期にダミー金属板を浸漬した状態で、入出力端子用電極の表面に無電解Niメッキ膜を析出させることによって、各入出力端子用電極の置換処理液に対する電位が互いに異なる場合にも、均一な膜厚の無電解Niメッキ膜を析出させることができる。
【0024】
特に、ダミー金属板、Cuメッシュ或いはステンレスメッシュ等を無電解Niメッキ浴中に浸漬することによって、このダミー金属板の表面における無電解メッキ反応に伴って発生する水素が無電解Niメッキ浴中の溶存酸素量を減少させ、それによって、微細な入出力端子用電極の表面における無電解メッキ反応が誘発され、反応性が高まるためであると考えられる。
【0025】
(2)また、本発明は、上記(1)において、Ni置換処理を、Niイオンとグリシンを含むNi置換処理液中で行うことを特徴とする。
【0026】
この様に、従来のNi置換処理液から次亜リン酸ナトリウムを除いてNiイオンとグリシンを含むNi置換処理液を用いてNi置換処理を行うことによって、電極電位の異なる入出力端子用電極の表面にNi粒子が均一に分布したNi置換膜を形成することができる。
【0027】
(3)また、本発明は、上記(1)において、無電解Niメッキ処理を、Niイオン、グリシン、及び、次亜リン酸ナトリウムを含む無電解Niメッキ浴中で行うことを特徴とする。
【0028】
この様に、無電解Niメッキ処理は従来と同様に、Niイオン、グリシン、及び、次亜リン酸ナトリウムを含むアルカリ性度の低い無電解Niメッキ浴中で行うことによって、入出力端子用電極或いはレジスト等に悪影響を与えることなく無電解メッキすることが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
ここで、図2を参照して本発明の第1の実施の形態の製造工程を説明する。
図2(a)参照
まず、半導体素子を形成した半導体ウェハ上に下地絶縁膜11を介して半導体素子の各領域等と接続するとともに入出力端子用電極となるCu含有Alパッド電極12を形成する。
なお、図においては、一つのCu含有Alパッド電極12しか示していないが、実際には、一つの半導体チップ当り、信号用電極、接地用電極、或いは、電源用電極等が数十個形成されているものであり、また、この場合のCu含有Alパッド電極12のサイズとしては、例えば、100μm×100μmで、厚さは0.6〜0.7μmである。
【0030】
このCu含有Alパッド電極12に無電解Niメッキ層を形成するために、保護絶縁膜13には選択的なエッチング処理によって開口部14が形成されている。
なお、この段階で、Cu含有Alパッド電極12の表面には薄い自然酸化膜15が形成されている。
【0031】
図2(b)参照
次いで、アセトンやエタノールを用いて、25℃において2分間の洗浄処理を行ったのち、フッ酸の水溶液を用いて25℃で30秒間エッチングすることによって、自然酸化膜15を除去する。
【0032】
図2(c)参照
次いで、純水に、
硫酸ニッケル(NiSO4 ・6H2 O) 0.05M(モル/リットル)
グリシン(H2 NCH2 COOH) 0.20M(モル/リットル)
を混合して合計1リットルとなるNi置換溶液を形成し、NaOH或いはH2 SO4 を用いて、pHを8.0に調整する。
【0033】
この様に調整したNi置換溶液を60℃に加温し、60℃に保った状態でNi置換溶液中に半導体ウェハを、例えば、300秒間浸漬して、Cu含有Alパッド電極12の露出表面上に100nm以下、例えば、10nm程度のNi置換膜16を析出させる。
【0034】
この時点で、Cu含有Alパッド電極12の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、Cu含有Alパッド電極12の表面にNi粒子が均一に分布しており、全面にNi置換膜16が形成されているのが確認された。
【0035】
図2(d)参照
次いで、純水に、
硫酸ニッケル(NiSO4 ・6H2 O) 0.05M(モル/リットル)
グリシン(H2 NCH2 COOH) 0.15M(モル/リットル)
次亜リン酸ナトリウム(NaH2 PO2 ・H2 O)
0.30M(モル/リットル)
を混合して合計1リットルとなる無電解Niメッキ液を形成し、NaOH或いはH2 SO4 を用いて、pHを9.0に調整する。
【0036】
この様に調整した無電解Niメッキ液を60℃に加温し、60℃に保った状態で無電解Niメッキ液中に、ダミー金属板として30mm×30mmのCuメッシュ(#40)を浸漬させるとともに半導体ウェハを、例えば、30分間浸漬して、Ni置換膜16の表面上に、厚さが5.0μmの無電解Niメッキ膜17を析出させる。
【0037】
メッキ後のCu含有Alパッド電極12の表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、全てのCu含有Alパッド電極12の表面に形成された無電解Niメッキ膜17の膜厚の差は最大でも10%以下であり、ほぼ均一な無電解Niメッキ膜17が形成されていることが確認できた。
【0038】
なお、比較のために、無電解Niメッキ液中にCuメッシュを浸漬しない状態で無電解Niメッキを行った結果、全てのCu含有Alパッド電極12の表面に無電解Niメッキ膜17が形成されていることが確認されたが、無電解Niメッキ膜17の厚さが、他の無電解Niメッキ膜17に比べて1/2以下になっているCu含有Alパッド電極12の存在が確認された。
【0039】
したがって、ダミー金属板を無電解Niメッキ液中に浸漬することによって、析出する無電解Niメッキ膜の膜厚を均一にすることができるものである。
このダミー金属板の効果は、ダミー金属板の表面でも無電解メッキ反応が起こり、それに伴って発生する水素が無電解Niメッキ液中の溶存酸素量を低減させ、それによって、微細なCu含有Alパッド電極12の表面での無電解メッキ反応が誘発され、反応性が向上するためと考えられる。
【0040】
この様に、本発明の第1の実施の形態においては、まず、Niイオンとグリシンを含むNi置換溶液中でCu含有Alパッド電極12の表面にNi置換膜16を形成し、次いで、Niイオンとグリシンと次亜リン酸ナトリウムを含む無電解Niメッキ液中で、ダミー金属板を共存させた状態で無電解Niメッキ膜17を形成しているので、全てのCu含有Alパッド電極12の表面にほぼ均一な厚さの無電解Niメッキ膜17を形成することができる。
【0041】
また、この場合のNi置換溶液及び無電解Niメッキ液のpHは、夫々、8.0及び9.0であり、比較的アルカリ性度が低いので、Cu含有Alパッド電極12やレジスト等に悪影響を与えることがない。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明するが、Ni置換処理におけるNi置換溶液を構成するグリシンの添加量、pH、及び、温度を変化させたものであり、その他の条件及び工程は上記の第1の実施の形態と全く同様であるので、製造工程の説明は省略する。
なお、pHの調整において、アルカリ性度を高める場合にはNaOHを添加し、アルカリ性度を低める場合にはH2 SO4 を添加する。
【0043】
実験の結果、グリシンの量は0.1〜0.3M(モル/リットル)の範囲が好適であり、また、pHは7〜12の範囲が好適であった。
また、Ni置換溶液の温度は、50〜80℃の範囲が好適であった。
【0044】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明するが、無電解Niメッキ処理における無電解Niメッキ液を構成するグリシンの添加量、次亜リン酸ナトリウムの添加量、pH、及び、温度を変化させたものであり、その他の条件及び工程は上記の第1の実施の形態と全く同様であるので、製造工程の説明は省略する。
【0045】
実験の結果、グリシンの量は0.1〜0.3M(モル/リットル)の範囲が好適であり、また、次亜リン酸ナトリウムの量は0.2〜0.4M(モル/リットル)の範囲が好適であり、さらに、pHは8〜12の範囲が好適であった。
また、無電解Niメッキ液の温度は、50〜80℃の範囲が好適であった。
なお、グリシンの量が0.3M(モル/リットル)を超えると、無電解Niメッキ膜の析出速度が速くなりすぎ、膜の表面が荒れるので好ましくない。
【0046】
以上、本発明の各実施の形態を説明してきたが、本発明は各実施の形態に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、本発明の各実施の形態においては、無電解Niメッキ処理を行う際に、Cuメッシュを無電解Niメッキ液中に浸漬しているが、ステンレスメッシュ等の他のダミー金属板を用いても良いものであり、その表面で無電解メッキ反応が生じやすい金属であれば良い。
【0047】
また、上記の各実施の形態においては、表面積、したがって、反応面積を増大させるためのダミー金属板としてメッシュ状のダミー金属板を用いているが、必ずしもメッシュ状である必要はなく、通常の板状のものであっても良い。
【0048】
また、上記の各実施の形態においては、Cuメッシュを無電解Niメッキ液中に浸漬したままで無電解メッキを行っているが、Cuメッシュは各パッド電極における無電解メッキ反応を速やかに開始させるためのイニシエーターであるので、途中で、例えば、反応開始から3分後にダミー金属板を無電解Niメッキ液から取り出しても良いものであり、それによって、無電解Niメッキ液の過度な浪費を抑制することができる。
【0049】
また、上記の各実施の形態においては、無電解Niメッキ処理を一定の温度条件で行っているが、温度は必ずしも一定である必要はなく、例えば、60℃において3分間程度浸漬してNi初期膜を形成し、次いで、80℃において成膜しても良いものであり、全てのCu含有Alパッド電極の表面上により均一な膜厚の無電解Niメッキ膜を析出することができる。
【0050】
また、上記の各実施の形態の説明においては、入出力端子用電極として、エレクトロマイグレーション耐性或いはストレス・マイグレーション耐性を高めるために0.数%のCuを含有したCu含有Alパッド電極を用いているが、単純なAl電極や他のAl合金電極を用いても良いものである。
【0051】
また、上記の各実施の形態においては、無電解Niメッキ膜が最終層であるが、図4に示した従来例と同様に、無電解Niメッキ膜を形成したのち、無電解Auメッキ処理を施して、無電解Niメッキ膜上にAuメッキ膜を設けても良いものである。
【0052】
また、上記の各実施の形態においては、対象を半導体装置としているが、半導体装置に限られるものではなく、抵抗やコンデンサ或いはコイル等からなる薄膜ICであっても良く、さらには、強誘電体を用いた光デバイス等であっても良いものである。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、低アルカリ性度のNi置換溶液と無電解Niメッキ液の組成を互いに異なるように設定するとともに、無電解Niメッキ液中にダミー金属板を浸漬した状態で無電解Niメッキ処理を行っているので、全ての入出力端子用電極の表面にほぼ均一な膜厚の無電解Niメッキ膜を析出させることができ、半導体装置を実装する際に信頼性を向上することができ、ひいては、高集積度半導体装置の低コスト化、製造歩留りの向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図3】従来の無電解Niメッキ法の工程フロー図である。
【図4】従来の改良無電解Niメッキ法の説明図である。
【符号の説明】
11 下地絶縁膜
12 Cu含有Alパッド電極
13 保護絶縁膜
14 開口部
15 自然酸化膜
16 Ni置換膜
17 Ni無電解メッキ膜
21 半導体装置
22 Al電極
23 保護膜
24 開口部
25 Ni粒子膜
26 Ni粒子膜
27 Ni膜
28 Au膜
Claims (3)
- 電子回路素子の入出力端子用電極の表面に無電解メッキ法を用いて無電解Niメッキ膜を析出させるNi電極層の形成方法において、前記入出力端子用電極の表面をエッチング処理したのち、Ni置換処理を行って前記入出力端子用電極の表面にNi置換膜を形成し、次いで、無電解Niメッキ浴中で、少なくとも反応開始初期においてダミー金属板を浸漬した状態で、前記入出力端子用電極の表面に無電解Niメッキ膜を析出させることを特徴とするNi電極層の形成方法。
- 上記Ni置換処理を、Niイオンとグリシンを含むNi置換処理液中で行うことを特徴とする請求項1記載のNi電極層の形成方法。
- 上記無電解Niメッキ処理を、Niイオン、グリシン、及び、次亜リン酸ナトリウムを含む無電解Niメッキ浴中で行うことを特徴とする請求項1記載のNi電極層の形成方法。
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