JP4195324B2 - 自動シール貼り装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレータや動く歩道の移動手すりの表面に広告物の印刷シールを貼り付けるための自動シール貼り装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の装置は、例えば特表２００２−５３７２００号の公報に記載されるものなどが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
この種の装置では、移動手すりの表面に印刷シールをいかに均一に貼り付けるかが課題となっている。
【０００４】
本発明は、このような従来の技術が有する課題を解決するために提案されたものであり、移動手すりの表面に印刷シールを均一に貼り付けることができる自動シール貼り装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明による自動シール貼り装置は、長手方向に直交する断面が両端で湾曲した形状を有する移動手すりに、裏面の粘着層に剥離紙を貼り付けた広告物の印刷シールを貼り付ける自動シール貼り装置であって、上記印刷シールが繰り出される供給側ワインダをベースとなる側板に取り付け、供給側ワインダから繰り出された上記印刷シールから剥離紙を分離する分離ローラを上記側板に取り付け、上記供給側ワインダとギアを介して連結され、前記供給側ワインダの回転に連動して回転して、上記分離ローラで分離した剥離紙を巻き取る巻取りワインダを上記側板に取り付け、上記分離ローラで分離した印刷シールを移動手すりの表面に貼り付ける押圧ローラを上記側板に取り付け、上記移動手すりの移動方向と直交する方向に延び、上記押圧ローラで上記印刷シールが押圧された移動手すりの幅方向の両端の湾曲した部分の外周面である側面に沿って下方に上記印刷シールの両縁部を折り曲げる第１のブラシを前記側板に設け、上記移動手すりの側面に上記印刷シールの両縁部を押し付ける複数対の第２のブラシ群を備え、対となる上記第２のブラシ群が当該移動手すりの移動経路上の同じ位置で上記移動手すりの両端の上記側面を両側から挟み込んで上記印刷シールの両縁部を上記湾曲した部分に貼り付け、上記側板に対して上記印刷シールが貼り付けられた上記移動手すりが移動する側である下流側に位置するブラシ取り付け板に、上記第２のブラシ群の毛が上記ブラシ取り付け板と略直交して延びるように取り付け、上記複数対の上記第２のブラシ群が、下流側に位置する上記第２のブラシ群が上流側に位置する上記第２のブラシ群に比べて、当該第２のブラシ群の上記移動手すりに上記印刷シールを押し付ける部分の長手方向と上記移動手すりの移動方向との間で形成される鋭角が大きく、且つ、上記移動手すりに上記印刷シールを押し付ける部分の領域が上記移動手すりの上記側面において縁部側に位置するように前記第１のブラシの下流側に配置され、上記移動手すり上に装置全体を支持するための支持ローラを、上記側板の上流側および下流側の各々に固定する固定板に取り付け、手すり案内レールを両側から挟み込む当接部材を上記側板の上流側および下流側の上記固定板に各々取り付けたことを特徴とする。
【０００６】
また、本発明による自動シール貼り装置は、上記後部の固定板の背面に、案内ロッドを水平に固定し、この案内ロッドの左右部に、移動手すりを挟み込むセンタ合せガイドを摺動自在に取り付け、このセンタ合せガイドには、移動手すりの側部に当接するローラが取り付けられているとともに、案内ロッドにセンタ合せガイドを固定する止めねじが取り付けられた構成としてある。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図１の側面図に、本発明による自動シール貼り装置の一実施形態を示し、図２に本装置の平面図を示す。また図３に本装置の正面図を示し、図４に本装置の背面図を示す。
これらの図で、ベースとなる側板１にはスペーサ２を介して補助側板３が固着されている。この側板１には、供給側ワインダ４の回転軸５が軸受６に支持されて回転自在に取り付けられている。図中、符号の７は供給側ワインダ４の鍔である。また、側板１から突出し、補助側板３に軸受８によって支持された回転軸部分には、ギア９が取り付けられている。このギア９は、摩擦板１０側のギア１１に噛み合っている。
【０００８】
また、巻取りワインダ１２の回転軸１３が、側板１および補助側板３に軸受１４，１５によって支持されて取り付けられている。この巻取りワインダ１２にはワンウエイクラッチが内蔵されている。また、摩擦板１０を介したギア１６が回転軸１３に固着された小ギア１７に噛み合っている。これにより、供給側ワインダ４の回転が摩擦板１０を介して巻取りワインダ１２に伝達されるようになっている。
【０００９】
供給側ワインダ４から繰り出される広告物の印刷シール１８の裏面は、粘着層となっており、この粘着層側には剥離紙１９が貼り付けられている。印刷シール１８と剥離紙１９とを分離する上下の分離ローラ２０，２１が回転自在に側板１の下部に取り付けられている。図５に、これら分離ローラを示す。分離された剥離紙１９は、巻取りワインダ１２に巻き取られるが、剥離紙１９の始端をワインダ１２に止めておくための止めピン２２が巻取りワインダ１２に取り付けられている。図１中、符号の２３はワインダ１２の側面部に止めピン２２を固定するための固定部材である。
【００１０】
また、図７に示すように軸受２４により回転自在に支持された押圧ローラ２５が、支軸２６を支点に回動可能に取り付けられている。押圧ローラ２５を取り付けたアーム２７の他端側には、図８に示す押圧力調節ねじ２８が取り付けられている。この調節ねじ２８を回すことにより、押圧ローラ２５による移動手すり２９への印刷シール１８の押圧力を調整できるようになっている。また、アーム２７には、下方に向けてブラシ３０が取り付けられており、移動手すり２９に貼り付けられた印刷シール１８をこのブラシ３０によって上方からなぞれるようになっている。
【００１１】
また、側板１の前面側に垂直に取り付けられた固定板３１には、直角をなすブラシ取付けアーム３２が支軸３３を支点に回動可能に取り付けられている。図中、符号の３４は固定ねじである。このアーム３２の固定板寄りには、下方に向けてブラシ３５が取り付けられており、移動手すり２９に貼り付けられた印刷シール１８の両側をこのブラシ３５によって移動手すり２９に沿って下側に曲げられるようになっている。
【００１２】
また、アーム３２の前方側には、ブラシ取付け板３６が移動手すり２９を両側から挟み込むように配設されている。このブラシ取付け板３６は、高さ調節ねじ３７を回すことにより移動手すり２９に対する高さを調整できるようになっている。左右のブラシ取付け板３６の内側には、移動手すり２９の両側面部に印刷シール１８の両縁部を良好に貼り付けられるように、徐々に取付け角度を変えたブラシ群３８，３９，４０が取り付けられている。
【００１３】
また、側板１の後部側に垂直に取り付けられた固定板４１と前面側の固定板３１には、装置全体を移動手すり２９の上面部に支持するための支持ローラ４２，４３が軸受に支持されて回転自在に取り付けられている。図６に、この支持ローラ４２，４３を取り出して示す。図中、４４，４５は支持板である。
【００１４】
また、図３および図４に示すように側板１の前後下部と前後の固定板３１，４１の下部には、手すり案内レール４６の側部に当接させて装置全体のふらつきを防ぐための当接部材（レールクランパー）となるねじ棒４７，４８が螺着されている。ねじ棒４７，４８の先端部は、当接部４９，５０となっている。
また、側板１の前後に渡らせたロッド５１の前後位置には、アーム５２が取り付けられており、このアーム５２の下部側には、装置全体の横振れを防ぐためにエスカレータの側面部に当接させるパット５３が取り付けられている。ここで、アーム５２とパット５３は、サポートクランパーを構成している。
【００１５】
つぎに、このように構成される自動シール貼り装置の動作を説明する。
まず、裏面に剥離紙１９を貼り付けた広告物の印刷シール１８が、供給側ワインダ４から繰り出され、分離ローラ２０，２１において印刷シール１８と剥離紙１９とが分離される。分離された剥離紙１９は巻取りワインダ１２に巻き取られる。
印刷シール１８は、押圧ローラ２５により押し付けられ、移動手すり２９の表面に貼り付けられる。移動手すり２９は、図１中右方向に移動するので、印刷シール１８は、順次供給側ワインダ４から繰り出されていき、供給側ワインダ４により摩擦板１０を介して駆動される巻取りワインダ１２に剥離紙１９が巻き取られていく。
【００１６】
移動手すり２９上の印刷シール１８は、ブラシ３５を通過するときに、両縁部がブラシ３５に押し付けられて移動手すり２９の側面に沿って下方に折り曲げられる。その後、前方のブラシ群３８，３９，４０により、印刷シール１８の両縁部は移動手すり２９の側面に押し付けられ貼り付けられる。このようにして、図９および図１０に示すように例えばエスカレータの移動手すり２９の表面に広告物の印刷シール１８が張り付けられる。図中符号の５４はエスカレータのステップである。また印刷シール１８の貼着範囲を図１０に示すように、印刷シール１８の両縁部のそれぞれの自由端が手すり２９の後面部まで到着するように貼り付けることで指先などによるシール１８の剥離防止機能を更に向上させることができる。
【００１７】
つぎに、他の実施形態の自動シール貼り装置を図１１乃至図１３に基づき説明する。
この実施形態では、支軸２６を支点に回動するとともに、一端側に押圧ローラ２５を取り付けたアーム５５がＬ字状をなし、このアーム５５の他端部に押圧力調節ねじ５６が当接するようになっている。この調節ねじ５６を回すことにより押圧ローラ２５による移動手すり２９への印刷シール１８の押圧力を調整できるようになっている。
押圧ローラ２５と支軸２６間のアーム部には、ゴム板５７が取り付けられており、移動手すり２９に貼り付けられた印刷シール１８をこのゴム板５７によって上方からなぞれるようになっている。
【００１８】
また、後部の固定板４１の背面には案内ロッド５８が水平に固定されており、この案内ロッド５８の左右部には、移動手すり２９を挟み込むセンタ合せガイド５９が摺動自在に取り付けられている。このセンタ合せガイド５９には、移動手すり２９の側部に当接するローラ６０が取り付けられているとともに、案内ロッド５８にセンタ合せガイド５９を固定する止めねじ６１が取り付けられている。
【００１９】
このようなセンタ合せ機構では、分離ローラ２０，２１から引き出される印刷シール１８が移動手すり２９の中心に位置するように、左右のセンタ合せガイド５９の位置を調整して止めねじ６１により固定する。その後、レールクランパーを構成するねじ棒４７，４８を回して、装置全体を固定する。
なお、符号の６２はギア機構部を収容する保護カバーである。
【００２０】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、押圧ローラによって印刷シートを移動手すりの表面に押し付けるとともに、ブラシ群によって印刷シートの両縁部を移動手すりの側面部に押し付けるようにしたので、良好に印刷シートを移動手すりに貼り付けることができる。
また、前後の支持ローラによって装置を移動手すり上に支持するとともに、手すり案内レールを前後位置で挟持する当接部材を設けたので、装置の横振れを防止することができ、均一に印刷シールを移動手すりの表面に貼り付けることができるという利点がある。
また、センタ合せガイドを備えているので、移動手すりの中心位置に印刷シールを貼り付けられるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による自動シール貼り装置の一実施形態を示す側面図である。
【図２】上記自動シール貼り装置の平面図である。
【図３】上記自動シール貼り装置の正面図である。
【図４】上記自動シール貼り装置の背面図である。
【図５】分離ローラを示す背面図である。
【図６】支持ローラを示す背面図である。
【図７】押圧ローラを示す平面図である。
【図８】図７の正面図である。
【図９】印刷シールが移動手すりに貼られたエスカレータを示す平面図である。
【図１０】図９のＡ−Ａ線断面図である。
【図１１】他の実施形態の自動シール貼り装置の側面図である。
【図１２】他の実施形態の自動シール貼り装置の平面図である。
【図１３】他の実施形態の自動シール貼り装置の正面図である。
【符号の説明】
１ 側板
２ スペーサ
３ 補助側板
４ 供給側ワインダ
５ 回転軸
６ 軸受
７ 鍔
８ 軸受
９ ギア
１０ 摩擦板
１１ ギア
１２ 巻取りワインダ
１３ 回転軸
１４，１５ 軸受
１６ ギア
１７ 小ギア
１８ 印刷シール
１９ 剥離紙
２０，２１ 分離ローラ
２２ 止めピン
２３ 固定部材
２４ 軸受
２５ 押圧ローラ
２６ 支軸
２７ アーム
２８ 押圧力調整ねじ
２９ 移動手すり
３０ ブラシ
３１ 固定板
３２ ブラシ取付けアーム
３３ 支軸
３４ 固定ねじ
３５ ブラシ
３６ ブラシ取付け板
３７ 高さ調整ねじ
３８，３９，４０ ブラシ群
４１ 固定板
４２，４３ 支持ローラ
４４，４５ 支持板
４６ 手すり案内レール
４７，４８ ねじ棒
４９，５０ 当接部
５１ ロッド
５２ アーム
５３ パット
５４ ステップ
５５ アーム
５６ 押圧力調節ねじ
５７ ゴム板
５８ 案内ロッド
５９ センタ合せガイド
６０ ローラ
６１ 止めねじ
６２ 保護カバー
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレータや動く歩道の移動手すりの表面に広告物の印刷シールを貼り付けるための自動シール貼り装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の装置は、例えば特表２００２−５３７２００号の公報に記載されるものなどが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
この種の装置では、移動手すりの表面に印刷シールをいかに均一に貼り付けるかが課題となっている。
【０００４】
本発明は、このような従来の技術が有する課題を解決するために提案されたものであり、移動手すりの表面に印刷シールを均一に貼り付けることができる自動シール貼り装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明による自動シール貼り装置は、長手方向に直交する断面が両端で湾曲した形状を有する移動手すりに、裏面の粘着層に剥離紙を貼り付けた広告物の印刷シールを貼り付ける自動シール貼り装置であって、上記印刷シールが繰り出される供給側ワインダをベースとなる側板に取り付け、供給側ワインダから繰り出された上記印刷シールから剥離紙を分離する分離ローラを上記側板に取り付け、上記供給側ワインダとギアを介して連結され、前記供給側ワインダの回転に連動して回転して、上記分離ローラで分離した剥離紙を巻き取る巻取りワインダを上記側板に取り付け、上記分離ローラで分離した印刷シールを移動手すりの表面に貼り付ける押圧ローラを上記側板に取り付け、上記移動手すりの移動方向と直交する方向に延び、上記押圧ローラで上記印刷シールが押圧された移動手すりの幅方向の両端の湾曲した部分の外周面である側面に沿って下方に上記印刷シールの両縁部を折り曲げる第１のブラシを前記側板に設け、上記移動手すりの側面に上記印刷シールの両縁部を押し付ける複数対の第２のブラシ群を備え、対となる上記第２のブラシ群が当該移動手すりの移動経路上の同じ位置で上記移動手すりの両端の上記側面を両側から挟み込んで上記印刷シールの両縁部を上記湾曲した部分に貼り付け、上記側板に対して上記印刷シールが貼り付けられた上記移動手すりが移動する側である下流側に位置するブラシ取り付け板に、上記第２のブラシ群の毛が上記ブラシ取り付け板と略直交して延びるように取り付け、上記複数対の上記第２のブラシ群が、下流側に位置する上記第２のブラシ群が上流側に位置する上記第２のブラシ群に比べて、当該第２のブラシ群の上記移動手すりに上記印刷シールを押し付ける部分の長手方向と上記移動手すりの移動方向との間で形成される鋭角が大きく、且つ、上記移動手すりに上記印刷シールを押し付ける部分の領域が上記移動手すりの上記側面において縁部側に位置するように前記第１のブラシの下流側に配置され、上記移動手すり上に装置全体を支持するための支持ローラを、上記側板の上流側および下流側の各々に固定する固定板に取り付け、手すり案内レールを両側から挟み込む当接部材を上記側板の上流側および下流側の上記固定板に各々取り付けたことを特徴とする。
【０００６】
また、本発明による自動シール貼り装置は、上記後部の固定板の背面に、案内ロッドを水平に固定し、この案内ロッドの左右部に、移動手すりを挟み込むセンタ合せガイドを摺動自在に取り付け、このセンタ合せガイドには、移動手すりの側部に当接するローラが取り付けられているとともに、案内ロッドにセンタ合せガイドを固定する止めねじが取り付けられた構成としてある。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図１の側面図に、本発明による自動シール貼り装置の一実施形態を示し、図２に本装置の平面図を示す。また図３に本装置の正面図を示し、図４に本装置の背面図を示す。
これらの図で、ベースとなる側板１にはスペーサ２を介して補助側板３が固着されている。この側板１には、供給側ワインダ４の回転軸５が軸受６に支持されて回転自在に取り付けられている。図中、符号の７は供給側ワインダ４の鍔である。また、側板１から突出し、補助側板３に軸受８によって支持された回転軸部分には、ギア９が取り付けられている。このギア９は、摩擦板１０側のギア１１に噛み合っている。
【０００８】
また、巻取りワインダ１２の回転軸１３が、側板１および補助側板３に軸受１４，１５によって支持されて取り付けられている。この巻取りワインダ１２にはワンウエイクラッチが内蔵されている。また、摩擦板１０を介したギア１６が回転軸１３に固着された小ギア１７に噛み合っている。これにより、供給側ワインダ４の回転が摩擦板１０を介して巻取りワインダ１２に伝達されるようになっている。
【０００９】
供給側ワインダ４から繰り出される広告物の印刷シール１８の裏面は、粘着層となっており、この粘着層側には剥離紙１９が貼り付けられている。印刷シール１８と剥離紙１９とを分離する上下の分離ローラ２０，２１が回転自在に側板１の下部に取り付けられている。図５に、これら分離ローラを示す。分離された剥離紙１９は、巻取りワインダ１２に巻き取られるが、剥離紙１９の始端をワインダ１２に止めておくための止めピン２２が巻取りワインダ１２に取り付けられている。図１中、符号の２３はワインダ１２の側面部に止めピン２２を固定するための固定部材である。
【００１０】
また、図７に示すように軸受２４により回転自在に支持された押圧ローラ２５が、支軸２６を支点に回動可能に取り付けられている。押圧ローラ２５を取り付けたアーム２７の他端側には、図８に示す押圧力調節ねじ２８が取り付けられている。この調節ねじ２８を回すことにより、押圧ローラ２５による移動手すり２９への印刷シール１８の押圧力を調整できるようになっている。また、アーム２７には、下方に向けてブラシ３０が取り付けられており、移動手すり２９に貼り付けられた印刷シール１８をこのブラシ３０によって上方からなぞれるようになっている。
【００１１】
また、側板１の前面側に垂直に取り付けられた固定板３１には、直角をなすブラシ取付けアーム３２が支軸３３を支点に回動可能に取り付けられている。図中、符号の３４は固定ねじである。このアーム３２の固定板寄りには、下方に向けてブラシ３５が取り付けられており、移動手すり２９に貼り付けられた印刷シール１８の両側をこのブラシ３５によって移動手すり２９に沿って下側に曲げられるようになっている。
【００１２】
また、アーム３２の前方側には、ブラシ取付け板３６が移動手すり２９を両側から挟み込むように配設されている。このブラシ取付け板３６は、高さ調節ねじ３７を回すことにより移動手すり２９に対する高さを調整できるようになっている。左右のブラシ取付け板３６の内側には、移動手すり２９の両側面部に印刷シール１８の両縁部を良好に貼り付けられるように、徐々に取付け角度を変えたブラシ群３８，３９，４０が取り付けられている。
【００１３】
また、側板１の後部側に垂直に取り付けられた固定板４１と前面側の固定板３１には、装置全体を移動手すり２９の上面部に支持するための支持ローラ４２，４３が軸受に支持されて回転自在に取り付けられている。図６に、この支持ローラ４２，４３を取り出して示す。図中、４４，４５は支持板である。
【００１４】
また、図３および図４に示すように側板１の前後下部と前後の固定板３１，４１の下部には、手すり案内レール４６の側部に当接させて装置全体のふらつきを防ぐための当接部材（レールクランパー）となるねじ棒４７，４８が螺着されている。ねじ棒４７，４８の先端部は、当接部４９，５０となっている。
また、側板１の前後に渡らせたロッド５１の前後位置には、アーム５２が取り付けられており、このアーム５２の下部側には、装置全体の横振れを防ぐためにエスカレータの側面部に当接させるパット５３が取り付けられている。ここで、アーム５２とパット５３は、サポートクランパーを構成している。
【００１５】
つぎに、このように構成される自動シール貼り装置の動作を説明する。
まず、裏面に剥離紙１９を貼り付けた広告物の印刷シール１８が、供給側ワインダ４から繰り出され、分離ローラ２０，２１において印刷シール１８と剥離紙１９とが分離される。分離された剥離紙１９は巻取りワインダ１２に巻き取られる。
印刷シール１８は、押圧ローラ２５により押し付けられ、移動手すり２９の表面に貼り付けられる。移動手すり２９は、図１中右方向に移動するので、印刷シール１８は、順次供給側ワインダ４から繰り出されていき、供給側ワインダ４により摩擦板１０を介して駆動される巻取りワインダ１２に剥離紙１９が巻き取られていく。
【００１６】
移動手すり２９上の印刷シール１８は、ブラシ３５を通過するときに、両縁部がブラシ３５に押し付けられて移動手すり２９の側面に沿って下方に折り曲げられる。その後、前方のブラシ群３８，３９，４０により、印刷シール１８の両縁部は移動手すり２９の側面に押し付けられ貼り付けられる。このようにして、図９および図１０に示すように例えばエスカレータの移動手すり２９の表面に広告物の印刷シール１８が張り付けられる。図中符号の５４はエスカレータのステップである。また印刷シール１８の貼着範囲を図１０に示すように、印刷シール１８の両縁部のそれぞれの自由端が手すり２９の後面部まで到着するように貼り付けることで指先などによるシール１８の剥離防止機能を更に向上させることができる。
【００１７】
つぎに、他の実施形態の自動シール貼り装置を図１１乃至図１３に基づき説明する。
この実施形態では、支軸２６を支点に回動するとともに、一端側に押圧ローラ２５を取り付けたアーム５５がＬ字状をなし、このアーム５５の他端部に押圧力調節ねじ５６が当接するようになっている。この調節ねじ５６を回すことにより押圧ローラ２５による移動手すり２９への印刷シール１８の押圧力を調整できるようになっている。
押圧ローラ２５と支軸２６間のアーム部には、ゴム板５７が取り付けられており、移動手すり２９に貼り付けられた印刷シール１８をこのゴム板５７によって上方からなぞれるようになっている。
【００１８】
また、後部の固定板４１の背面には案内ロッド５８が水平に固定されており、この案内ロッド５８の左右部には、移動手すり２９を挟み込むセンタ合せガイド５９が摺動自在に取り付けられている。このセンタ合せガイド５９には、移動手すり２９の側部に当接するローラ６０が取り付けられているとともに、案内ロッド５８にセンタ合せガイド５９を固定する止めねじ６１が取り付けられている。
【００１９】
このようなセンタ合せ機構では、分離ローラ２０，２１から引き出される印刷シール１８が移動手すり２９の中心に位置するように、左右のセンタ合せガイド５９の位置を調整して止めねじ６１により固定する。その後、レールクランパーを構成するねじ棒４７，４８を回して、装置全体を固定する。
なお、符号の６２はギア機構部を収容する保護カバーである。
【００２０】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、押圧ローラによって印刷シートを移動手すりの表面に押し付けるとともに、ブラシ群によって印刷シートの両縁部を移動手すりの側面部に押し付けるようにしたので、良好に印刷シートを移動手すりに貼り付けることができる。
また、前後の支持ローラによって装置を移動手すり上に支持するとともに、手すり案内レールを前後位置で挟持する当接部材を設けたので、装置の横振れを防止することができ、均一に印刷シールを移動手すりの表面に貼り付けることができるという利点がある。
また、センタ合せガイドを備えているので、移動手すりの中心位置に印刷シールを貼り付けられるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による自動シール貼り装置の一実施形態を示す側面図である。
【図２】上記自動シール貼り装置の平面図である。
【図３】上記自動シール貼り装置の正面図である。
【図４】上記自動シール貼り装置の背面図である。
【図５】分離ローラを示す背面図である。
【図６】支持ローラを示す背面図である。
【図７】押圧ローラを示す平面図である。
【図８】図７の正面図である。
【図９】印刷シールが移動手すりに貼られたエスカレータを示す平面図である。
【図１０】図９のＡ−Ａ線断面図である。
【図１１】他の実施形態の自動シール貼り装置の側面図である。
【図１２】他の実施形態の自動シール貼り装置の平面図である。
【図１３】他の実施形態の自動シール貼り装置の正面図である。
【符号の説明】
１ 側板
２ スペーサ
３ 補助側板
４ 供給側ワインダ
５ 回転軸
６ 軸受
７ 鍔
８ 軸受
９ ギア
１０ 摩擦板
１１ ギア
１２ 巻取りワインダ
１３ 回転軸
１４，１５ 軸受
１６ ギア
１７ 小ギア
１８ 印刷シール
１９ 剥離紙
２０，２１ 分離ローラ
２２ 止めピン
２３ 固定部材
２４ 軸受
２５ 押圧ローラ
２６ 支軸
２７ アーム
２８ 押圧力調整ねじ
２９ 移動手すり
３０ ブラシ
３１ 固定板
３２ ブラシ取付けアーム
３３ 支軸
３４ 固定ねじ
３５ ブラシ
３６ ブラシ取付け板
３７ 高さ調整ねじ
３８，３９，４０ ブラシ群
４１ 固定板
４２，４３ 支持ローラ
４４，４５ 支持板
４６ 手すり案内レール
４７，４８ ねじ棒
４９，５０ 当接部
５１ ロッド
５２ アーム
５３ パット
５４ ステップ
５５ アーム
５６ 押圧力調節ねじ
５７ ゴム板
５８ 案内ロッド
５９ センタ合せガイド
６０ ローラ
６１ 止めねじ
６２ 保護カバー
Claims (2)
- 長手方向に直交する断面が両端で湾曲した形状を有する移動手すりに、裏面の粘着層に剥離紙を貼り付けた広告物の印刷シールを貼り付ける自動シール貼り装置であって、
上記印刷シールが繰り出される供給側ワインダをベースとなる側板に取り付け、
供給側ワインダから繰り出された上記印刷シールから剥離紙を分離する分離ローラを上記側板に取り付け、
上記供給側ワインダとギアを介して連結され、前記供給側ワインダの回転に連動して回転して、上記分離ローラで分離した剥離紙を巻き取る巻取りワインダを上記側板に取り付け、
上記分離ローラで分離した印刷シールを移動手すりの表面に貼り付ける押圧ローラを上記側板に取り付け、
上記移動手すりの移動方向と直交する方向に延び、上記押圧ローラで上記印刷シールが押圧された移動手すりの幅方向の両端の湾曲した部分の外周面である側面に沿って下方に上記印刷シールの両縁部を折り曲げる第１のブラシを前記側板に設け、
上記移動手すりの側面に上記印刷シールの両縁部を押し付ける複数対の第２のブラシ群を備え、対となる上記第２のブラシ群が当該移動手すりの移動経路上の同じ位置で上記移動手すりの両端の上記側面を両側から挟み込んで上記印刷シールの両縁部を上記湾曲した部分に貼り付け、上記側板に対して上記印刷シールが貼り付けられた上記移動手すりが移動する側である下流側に位置するブラシ取り付け板に、上記第２のブラシ群の毛が上記ブラシ取り付け板と略直交して延びるように取り付け、
上記複数対の上記第２のブラシ群が、下流側に位置する上記第２のブラシ群が上流側に位置する上記第２のブラシ群に比べて、当該第２のブラシ群の上記移動手すりに上記印刷シールを押し付ける部分の長手方向と上記移動手すりの移動方向との間で形成される鋭角が大きく、且つ、上記移動手すりに上記印刷シールを押し付ける部分の領域が上記移動手すりの上記側面において縁部側に位置するように前記第１のブラシの下流側に配置され、
上記移動手すり上に装置全体を支持するための支持ローラを、上記側板の上流側および下流側の各々に固定する固定板に取り付け、
手すり案内レールを両側から挟み込む当接部材を上記側板の上流側および下流側の上記固定板に各々取り付けたことを特徴とする自動シール貼り装置。 - 上記後部の固定板の背面に、案内ロッドを水平に固定し、この案内ロッドの左右部に、移動手すりを挟み込むセンタ合せガイドを摺動自在に取り付け、このセンタ合せガイドには、移動手すりの側部に当接するローラが取り付けられているとともに、案内ロッドにセンタ合せガイドを固定する止めねじが取り付けられていることを特徴とする請求項１記載の自動シール貼り装置。
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