JP2004331331A - シート貼付装置 - Google Patents
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- B29C63/044—Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor using sheet or web-like material by folding, winding, bending or the like continuously
Abstract
【課題】広告シートを巻回した巻回ロールから、簡易的な装置構成で、離形紙を剥しつつエスカレータの移動手摺りに広告シートを容易に貼り付ける。
【解決手段】巻回ロール12における先端部の離形紙24を剥がした広告シート11を移動手摺り49の上面に貼り付けた状態で、シート貼付装置1を移動手摺り49の長手方向である矢印X1方向に移動させる。すなわち、移動手摺り49の上面で、第1の離形紙剥離ローラ5及び粘着シート貼付ローラ3を、巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させる。これにより、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5が協働して広告シート11から離形紙24を剥離しつつ矢印X1方向に送り出す。一方、粘着シート貼付ローラ3の回転に伴って、矢印S1方向に回転する巻回ロール12から引き出された広告シート11は、移動手摺り49上面の長手方向に沿って徐々に貼り付けられて行く。
【選択図】 図3
【解決手段】巻回ロール12における先端部の離形紙24を剥がした広告シート11を移動手摺り49の上面に貼り付けた状態で、シート貼付装置1を移動手摺り49の長手方向である矢印X1方向に移動させる。すなわち、移動手摺り49の上面で、第1の離形紙剥離ローラ5及び粘着シート貼付ローラ3を、巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させる。これにより、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5が協働して広告シート11から離形紙24を剥離しつつ矢印X1方向に送り出す。一方、粘着シート貼付ローラ3の回転に伴って、矢印S1方向に回転する巻回ロール12から引き出された広告シート11は、移動手摺り49上面の長手方向に沿って徐々に貼り付けられて行く。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばエスカレータや動く歩道に設けられた移動手摺りに宣伝広告等に用いるシートを貼り付けるためのシート貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エスカレータや動く歩道等の移動手摺りが宣伝広告の掲示に利用されている。この種の宣伝広告は、商品のカラー写真等を印刷した長尺の広告シートを移動手摺りに貼り付けることで実現されている。したがって、このようなニーズにより長尺の粘着シートを移動手摺りに貼付けるための専用の装置も開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表2002−537200号公報(第23−27頁,図1、図2、図7)
【0004】
すなわち、この特許文献の装置は、粘着フィルムが巻回された巻回フィルムをハンドレール(移動手摺り)上に固定し、このハンドレールの移送状態で、供給側ロールに支持された巻回フィルムの粘着フィルムから離形シートを巻取りロールで巻き取りつつ(剥離しつつ)、粘着フィルムをハンドレール上に被着させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献の装置は、上述したように、粘着フィルムから離形シートを剥がすための機構が、離形シートの巻取機構で実現されている。このため、この装置は、離形シートの巻き弛みを阻止するために、供給側ロールよりも巻取ロールを速く回転させ、一方で、巻き取り時の張力で離形シートが切れてしまうことを阻止するために、いわゆるクラッチ機構(スリップ機構)が必要となる。これにより、上記文献の装置は、離形シートの剥離機構が複雑な構造になっている。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、離形紙を貼り合わせた粘着シートの巻回体から、簡易的な装置構成で、離形紙を剥しつつ手摺りに粘着シートを容易に貼り付けることができるシート貼付装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るシート貼付装置は、離形紙が粘着面に貼り合わされた粘着シートの巻回体を回転自在に保持する巻回体保持部材と、手摺りの上面で前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させる第1の離形紙剥離ローラと、前記巻回体保持部材にて保持された前記巻回体より引き出した前記粘着シートの前記離形紙を前記第1の離形紙剥離ローラとの間で挟持しつつこの第1の離形紙剥離ローラの回転に従動して回転する第2の離形紙剥離ローラと、前記巻回体保持部材にて保持された前記巻回体より引き出され且つ前記第1及び第2の離形紙剥離ローラによって前記離形紙が剥離された粘着シートを前記粘着面の裏面側から前記手摺りに押圧しつつ前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させる粘着シート貼付ローラとを具備することを特徴とする。
【0008】
すなわち、本発明では、巻回体より僅かに引き出して且つ先端部の離形紙を剥がした粘着シートを手摺りの上面に貼り付けた状態で、第1の離形紙剥離ローラ及び粘着シート貼付ローラを、手摺りの上面で、前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させることで、離形紙が剥離された粘着シートを先端部側から徐々に手摺りの上面に貼り付けて行くことができる。したがって、本発明によれば、巻き取り機構等を適用することなく離形紙の剥離機構を実現しているので、スリップ機構等の不要な簡易的な装置構成で、離形紙を引き剥がしつつ粘着シートを容易に貼り付けることができる。
【0009】
また、本発明において、手摺りの両側面と摺動する少なくとも一対のガイドローラを設けることが好ましい。この場合、巻回体保持部材に保持された巻回体、粘着シート貼付ローラ、及び第1、第2の離形紙剥離ローラの径方向が、手摺りの長手方向に向くように、これらのローラを、上記一対のガイドローラによって案内することができ、これにより、手摺りの長手方向に沿って直線的に粘着シートを貼り付けて行くことができる。
【0010】
ここで、本発明においては、手摺りとシート貼付装置との位置関係を相対的に変化させることで、粘着シートの貼り付けが可能となる。すなわち、手摺りに対してシート貼付装置本体を移動させ、粘着シートを貼り付けようにしてもよいし、また、手摺りが、エスカレータ等に搭載される移動手摺り等である場合には、固定的に配置した装置本体に対し移動手摺りを搬送し、粘着シートを貼り付けるようにしてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、前記巻回体より引き出される前記粘着シートの各側端面とそれぞれ接触可能に設けられ、この引き出される粘着シートの幅方向の向きを規制するシート案内部を備えるものであってもよい。シート案内部を設けることにより、手摺りの例えば長手方行に対し曲がった状態で粘着シートが貼り付けられてしまうことを抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシート貼付装置を示す斜視図、図2は、このシート貼付装置及びこれに装着される広告シートの巻回ロールを示す分解斜視図、図3は、巻回ロールが装着されたシート貼付装置を正面からみた断面図、図4は、広告シートの構造を詳細に示す図、図5は、シート貼付装置を粘着シート貼付ローラ側からみた側面図、図6は、シート貼付装置を第1及び第2の離形紙剥離ローラ側からみた側面図である。
【0013】
この実施形態のシート貼付装置は、エスカレータに設けられた移動手摺り(ハンドレール)に対し宣伝広告に用いる広告シートを貼り付けるためのものである。図1ないし図6に示すように、このシート貼付装置1は、フレーム2と、粘着シート貼付ローラ3と、第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6と、それぞれ対のガイドローラ7、8及びガイドローラ9、10と、広告シート11が巻回された巻回ロール12を保持する巻回ロール保持部材14とを備えている。
【0014】
フレーム2は、一対のシャフト15、16と、一対のプレート17、18とから構成されている。プレート17、18は、シャフト15、16をその軸方向から挟持するかたちで対向配置されている。プレート17、18とシャフト15、16とは、ねじ19、19a、20、21によって互いが締結されている。シャフト15、16は、プレート15、16における上端部のコーナ部分を連結するように配置されており、広告シート11の貼付作業を行う作業者の把持部としても機能する。また、シャフト15、16の全長、すなわち対向配置されるプレート17、18どうしの離間距離は、広告シート11を貼り付けるべき移動手摺り49の幅よりも僅かに長くなるように形成されている。
【0015】
ここで、広告シート11の構造について説明する。図4及び上記図2等に示すように、広告シート11は、いわゆる粘着シートであって、広告シート本体22の片面に設けられた粘着層(粘着面)23に離形紙24が貼り合わされた長尺の多層シートである。
【0016】
詳述すると、広告シート11を例えば形成する場合には、まず離形紙24の基材となる例えば矩形の白色フィルム上へ宣伝広告用の商品絵柄25等を例えばカラー印刷した印刷フィルム26をその粘着層27を介して貼り合わせる。次に、移動手摺りの上面の幅より僅かに狭い、例えば95mm幅で有効部分(印刷フィルムの商品絵柄等)を残すようにカッティングを行う。つまり、上記95mm幅の有効部分における幅方向の縁部の印刷フィルムのみを例えば20mmずつ切り取って上記白色フィルム上より剥離する。
【0017】
次に、上記カッティングによって長尺に裁断された印刷フィルム26を間に挟むように、商品絵柄25の表面側から、矩形で且つ透明な樹脂シート(例えばウレタン系フィルム等)28をその粘着層29を介して矩形の白色フィルムに貼り合わせる。この後、上記95mm幅の有効部分における幅方向の両縁部に例えば10mm幅の透明な樹脂シート28を残すかたちで、白色フィルムごと裁断し、例えば115mm幅の複数の広告シート11を形成する。このようにして形成された長尺の広告シート11が巻回され巻回ロール12として構成される。
【0018】
また、図1、図2に示すように、巻回体保持部材として適用されている巻回ロール保持部材14は、第1保持部材30及び第2保持部材31からなるツーピース構造で構成されており、巻回ロール12をその軸方向から挟むようにして互いが着脱自在に装着される。第1保持部材30及び第2保持部材31は、それぞれ薄板を円板状に形成した中円板30a、31a及び大円板30b、31bを同軸的に備えるものである。第2保持部材31の中円板31a及び大円板31bの中心部分には、その基端部が支持されるようにして連結シャフト32が設けられている。一方、第1保持部材30の中円板30a及び大円板30bの中心部分には、連結シャフト32先端の溝33を貫通させるかたちで、当該連結シャフト32が装着されるシャフト装着孔34が形成されている。
【0019】
さらに、連結シャフト32の基端部に設けられた溝(図示せず)、及び先端部の溝33は、その断面形状が、いわゆるD字状(Dカット形状)に成形されている。連結シャフト32の両端部の断面D字状の溝は、プレート17、18における上端部のほぼ中央部分にそれぞれ形成されたL字溝35、36と係合し固定されるものとなっている。プレート17、18のL字溝35、36の近傍には、その基端部が回転自在に支持された係止片37、38が設けられている。プレート17、18に対して旋回可能な係止片37、38の先端部端縁39、40は、L字溝35、36に係合した連結シャフト32の両端の外形部分と嵌合しこれを保持する。これにより、巻回ロール保持部材14は、フレーム2に対して着脱自在であるとともに、このフレーム2への装着状態においては固定的に支持されることになる。
【0020】
ここで、巻回ロール保持部材14における第1保持部材30と第2保持部材31との装着状態では、中円板30a、31aの各外周面31c(中円板30aの外周面は図示せず)は、巻回ロール12の内周面12aとの遊嵌部分として設けられている。これにより、巻回ロール12に回転力が発生した場合、中円板30a、31aの各外周面に対して巻回ロール12の内周面12aが容易に摺動して、巻回ロール12が回転(自転)する。つまり、巻回ロール12は、巻回ロール保持部材14によって回転自在に保持されている。したがって、巻回ロール12より広告シート11が引き出されようとする力が作用した場合、固定的に支持された巻回ロール保持部材14に対して巻回ロール12が回転しつつ広告シート11が引き出されることになる。
【0021】
また、第1保持部材30と第2保持部材31の大円板30b、31bの直径は、巻回ロール12の直径よりも大径になるように形成されている。さらに、大円板30b、31bと中円板30a、31aとの間には、その軸方向(厚さ方向)において互いが僅かに離間するように例えば円板状のスペーサ(図示せず)が介在されている。また、巻回ロール保持部材14における第1保持部材30と第2保持部材31との装着状態では、互いに対向する大円板30b、31bの内側面どうしの離間距離は、広告シート11の幅、すなわち巻回ロール12の軸方向の長さよりも僅かに長くなるように形成されている。
【0022】
これにより、中円板30a、31aの外周面と、その内周面で摺動する巻回ロール12は、大きな側圧(巻回ロール12の端面と大円板30b、31bの内側面との間に生じる摩擦力)を受けることなく、巻回ロール保持部材14に対してスムーズに自転することが可能となっている。また、一方で、大円板30b、31bの各内側面は、巻回ロール12から引き出される広告シート11の幅方向の向きを規制するシート案内部としても機能する。すなわち、広告シート9が、巻回ロール12の径方向(広告シート11の幅方向)に対して大きく曲がって引き出されてしまうような場合でも、広告シート11の側端面が、大円板30b、31bの内側面と接触し、広告シート11の引き出し方向を規制する。
【0023】
第1の離形紙剥離ローラ5は、例えばウレタンゴムによって成形されており、図1ないし図3、及び図6に示すように、プレート17、18の下方の一方のコーナ部分の近傍にて、その軸方向から挟持されるかたちで設けられている。プレート17、18にねじ41、41aを通じて固定される第1の離形紙剥離ローラ5は、被固定部分である中心部分にベアリング機構42が設けられており、これにより、プレート17、18(フレーム2)に対して回転自在となっている。ここで、第1の離形紙剥離ローラ5は、広告シート11の貼付時において、移動手摺り49の上面で巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させて用いられる。
【0024】
第2の離形紙剥離ローラ6は、例えばウレタンゴムによって成形されており、広告シート11の貼付時において、巻回ロール保持部材14にて保持されている巻回ロール12より引き出した広告シート11の離形紙24を、第1の離形紙剥離ローラ5との間で挟持しつつこの第1の離形紙剥離ローラ5の回転に従動して回転するローラである。すなわち、第2の離形紙剥離ローラ6は、自身の周面が、第1の離形紙剥離ローラ5の周面と摺動するように、第1の離形紙剥離ローラ5の直上に配置されている。したがって、第2の離形紙剥離ローラ6は、第1の離形紙剥離ローラ5と対向配置され、且つプレート17、18にて、その軸方向から挟持されるかたちで設けられている。
【0025】
プレート17、18にねじ43、43aを通じて固定される第2の離形紙剥離ローラ6は、被固定部分である中心部分にベアリング機構45が設けられており、プレート17、18(フレーム2)に対して回転自在となっている。これにより、広告シート11の貼付時、つまり広告シート11から離形紙24を剥離させる場合において、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6により離形紙24の先端部に挟持させた状態で、移動手摺り49の上面で第1の離形紙剥離ローラ5を方向S2に転がすように動作させることで、これに従動して第2の離形紙剥離ローラ6が方向S1に回転することになる。この際、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6の協働作業により、広告シート11から離形紙24が剥離されるとともに、剥がされたこの離形紙24が矢印X1方向に送り出されることになる。ここで、離形紙24をこのようにして剥離させる第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6は、表面の摩擦係数がより高い値になるようにその構成材料等を適宜選択することが望ましい。
【0026】
粘着シート貼付ローラ3は、例えばウレタンゴムによって成形されており、図1ないし図3、及び図5に示すように、プレート17、18の下方の他方のコーナ部分の近傍にて、その軸方向から挟持されるかたちで設けられている。プレート17、18にねじ46、46aを通じて固定される粘着シート貼付ローラ3は、被固定部分である中心部分にベアリング機構47が設けられており、これにより、プレート17、18(フレーム2)に対して回転自在となっている。粘着シート貼付ローラ3は、巻回ロール保持部材14にて保持された巻回ロール12より引き出され且つ第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6によって離形紙24が剥離された広告シート11(広告シート本体22)を、粘着層(粘着面)23の裏面側から移動手摺り49に押圧しつつ移動手摺り49の上面で巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させて用いるローラである。さらに、粘着シート貼付ローラ3は、上記回転動作により、巻回ロール12を矢印S1方向に回転させつつ広告シート11を先端部側より徐々に引き出すことができる。
【0027】
したがって、巻回ロール12より僅かに引き出して且つ先端部の離形紙24を剥がした広告シート11を移動手摺り49の上面に貼り付けた状態で、第1の離形紙剥離ローラ5及び粘着シート貼付ローラ3を、移動手摺り49の上面で、巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させることで、離形紙24が剥離された広告シート11を先端部側から徐々に移動手摺り49の上面に貼り付けて行くことができる。
【0028】
また、それぞれ対のゴムローラであるガイドローラ7、8及びガイドローラ9、10は、図5及び図6に示すように、移動手摺り49の両側面49a、49bと摺動するように、プレート17、18の下方の各コーナ部分に配置されている。ガイドローラ7、8、9、10は、その軸方向が、粘着シート貼付ローラ3、第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6及び巻回ロール保持部材14の軸方向とそれぞれ直交し、且つ上下方向(移動手摺り49の上下方向)に起立した姿勢で配置されている。
【0029】
ガイドローラ7、8、9、10は、所定の支持ピン等を介してプレート17、18を部分的に内側方向に折曲した各折曲部により、回転自在に支持されている。これにより、巻回ロール12、粘着シート貼付ローラ3、及び第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6の径方向が、移動手摺り49の長手方向に向くように上記ガイドローラ7、8、9、10によって案内され、移動手摺り49の長手方向に沿って直線的に広告シート11を貼り付けて行くことができる。
【0030】
次に、このように構成されたシート貼付装置1を用いて実際にエスカレータの移動手摺り49に広告シート11(広告シート本体22)を貼り付ける場合の作用を図1ないし図6に加え、図7に基づき説明する。ここで、図7は、シート貼付装置1により、エスカレータ48の移動手摺り49に広告シート11を貼り付ける場合の形態を示す斜視図である。
【0031】
図2に示すように、まず、第1保持部材30及び第2保持部材31により巻回ロール12をその軸方向から挟むようにして、この巻回ロール12を巻回ロール保持部材14に装着する。次に、連結シャフト32の両端部の溝33等をプレート17、18のL字溝35、36に係合させるとともに、係止片37、38を連結シャフト32の外形部分と嵌合させることにより、巻回ロール12が装着された巻回ロール保持部材14をフレーム2に取り付ける。
【0032】
続いて、図3に示すように、巻回ロール保持部材14にて保持された巻回ロール12より広告シート11を引き出して、その広告シート11の先端部の離形紙24を剥離させる。次いで、剥離させた離形紙24の先端部を第1及び第2の離形紙剥離ローラ6の間に挿入するとともに、粘着シート貼付ローラ3の内側から下側を通すように、離形紙24を剥離した広告シート11の先端部の粘着層23を移動手摺り49の上面に貼り付ける。
【0033】
さらに、粘着シート貼付ローラ3で、広告シート11(広告シート本体22)を、粘着層23の裏面側から移動手摺り49に押圧するとともに、第1の離形紙剥離ローラ5で移動手摺り49を押圧するようにしてセッテイングを行う。この際、ガイドローラ7、8及びガイドローラ9、10が移動手摺り49の両側面49a、49bと接触し、且つ粘着シート貼付ローラ3及び離形紙剥離ローラ5の径方向が、移動手摺り49の長手方向に向くようにセッテイングを行う。
【0034】
このようにセッテイングされた状態で、図3及び図7に示すように、シート貼付装置1本体を、移動手摺り49の長手方向である矢印X1方向に移動させ、第1の離形紙剥離ローラ5及び粘着シート貼付ローラ3を、移動手摺り49の上面で、巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させる。この際、第1の離形紙剥離ローラ5の回転に従動して第2の離形紙剥離ローラ6が方向S1に回転することになる。
【0035】
これにより、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6の協働作業により、広告シート11から離形紙24が剥離されるとともに、剥がされたこの離形紙24が矢印X1方向に送り出されることになる。一方、粘着シート貼付ローラ3の方向S2への回転動作により、巻回ロール12が矢印S1方向に回転し広告シート11が先端部側より徐々に引き出される。したがって、離形紙24が剥離された広告シート11は、先端部側から徐々に移動手摺り49の上面に貼り付けられて行く。また、この際、移動手摺り49の両側面49a、49bと摺動するガイドローラ7、8、9、10によって、巻回ロール12、粘着シート貼付ローラ3、及び第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6の径方向が、移動手摺り49の長手方向に向くように案内され、これにより、移動手摺り49の長手方向に沿って直線的に広告シート11を貼り付けて行くことができる。
【0036】
既述したように、本実施形態に係るシート貼付装置1によれば、巻き取り機構等を適用することなく、広告シート11における離形紙24の剥離機構を実現しているので、スリップ機構等の不要な簡易的な装置構成で、離形紙24を引き剥がしつつ広告シート11(広告シート11本体22)を容易に貼り付けることができる。
【0037】
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明は前記実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。すなわち、上述した実施形態では、移動手摺り49に対してシート貼付装置1本体を移動させ、広告シート11の貼付作業を行ったが、これに代えて、固定的に配置したシート貼付装置1本体に対し、移動手摺り49を搬送し、広告シート11を貼り付けるようにしてもよい。また、上記シート貼付装置1は、勿論、動く歩道の移動手摺り等に対しても適用可能であるとともに、河川に架け渡された一般の橋や歩道橋等の脇に固定的に設けられた手摺りに対しても用いることが可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、巻回体より僅かに引き出して且つ先端部の離形紙を剥がした粘着シートを手摺りの上面に貼り付けた状態で、第1の離形紙剥離ローラ及び粘着シート貼付ローラを、手摺りの上面で、前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させることで、離形紙が剥離された粘着シートを先端部側から徐々に手摺りの上面に貼り付けて行くことができる。したがって、本発明によれば、巻き取り機構等を適用することなく離形紙の剥離機構を実現しているので、スリップ機構等の不要な簡易的な装置構成で、離形紙を引き剥がしつつ粘着シートを容易に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るシート貼付装置を示す斜視図である。
【図2】図1のシート貼付装置及びこれに装着される広告シートの巻回ロールを示す分解斜視図である。
【図3】巻回ロールが装着された図1のシート貼付装置を正面からみた断面図である。
【図4】図1のシート貼付装置によって貼り付けられる広告シートの構造を詳細に示す図である。
【図5】図1のシート貼付装置を粘着シート貼付ローラ側からみた側面図である。
【図6】図1のシート貼付装置を第1及び第2の離形紙剥離ローラ側からみた側面図である。
【図7】図1のシート貼付装置を用いてエスカレータの移動手摺りに広告シートを貼り付ける場合の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…シート貼付装置、3…粘着シート貼付ローラ、5…第1の離形紙剥離ローラ、6…第2の離形紙剥離ローラ、7,8,9,10…ガイドローラ、11…広告シート、12…巻回ロール、14…巻回ロール保持部材、22…広告シート本体、23…粘着層、24…離形紙、30,31…第1保持部材、第2保持部材、30a,31a…中円板、30b,31b…大円板、31c…中円板の周面、35,36…L字溝、37,38…係止片、48…エスカレータ、49…移動手摺り。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばエスカレータや動く歩道に設けられた移動手摺りに宣伝広告等に用いるシートを貼り付けるためのシート貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エスカレータや動く歩道等の移動手摺りが宣伝広告の掲示に利用されている。この種の宣伝広告は、商品のカラー写真等を印刷した長尺の広告シートを移動手摺りに貼り付けることで実現されている。したがって、このようなニーズにより長尺の粘着シートを移動手摺りに貼付けるための専用の装置も開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表2002−537200号公報(第23−27頁,図1、図2、図7)
【0004】
すなわち、この特許文献の装置は、粘着フィルムが巻回された巻回フィルムをハンドレール(移動手摺り)上に固定し、このハンドレールの移送状態で、供給側ロールに支持された巻回フィルムの粘着フィルムから離形シートを巻取りロールで巻き取りつつ(剥離しつつ)、粘着フィルムをハンドレール上に被着させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献の装置は、上述したように、粘着フィルムから離形シートを剥がすための機構が、離形シートの巻取機構で実現されている。このため、この装置は、離形シートの巻き弛みを阻止するために、供給側ロールよりも巻取ロールを速く回転させ、一方で、巻き取り時の張力で離形シートが切れてしまうことを阻止するために、いわゆるクラッチ機構(スリップ機構)が必要となる。これにより、上記文献の装置は、離形シートの剥離機構が複雑な構造になっている。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、離形紙を貼り合わせた粘着シートの巻回体から、簡易的な装置構成で、離形紙を剥しつつ手摺りに粘着シートを容易に貼り付けることができるシート貼付装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るシート貼付装置は、離形紙が粘着面に貼り合わされた粘着シートの巻回体を回転自在に保持する巻回体保持部材と、手摺りの上面で前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させる第1の離形紙剥離ローラと、前記巻回体保持部材にて保持された前記巻回体より引き出した前記粘着シートの前記離形紙を前記第1の離形紙剥離ローラとの間で挟持しつつこの第1の離形紙剥離ローラの回転に従動して回転する第2の離形紙剥離ローラと、前記巻回体保持部材にて保持された前記巻回体より引き出され且つ前記第1及び第2の離形紙剥離ローラによって前記離形紙が剥離された粘着シートを前記粘着面の裏面側から前記手摺りに押圧しつつ前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させる粘着シート貼付ローラとを具備することを特徴とする。
【0008】
すなわち、本発明では、巻回体より僅かに引き出して且つ先端部の離形紙を剥がした粘着シートを手摺りの上面に貼り付けた状態で、第1の離形紙剥離ローラ及び粘着シート貼付ローラを、手摺りの上面で、前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させることで、離形紙が剥離された粘着シートを先端部側から徐々に手摺りの上面に貼り付けて行くことができる。したがって、本発明によれば、巻き取り機構等を適用することなく離形紙の剥離機構を実現しているので、スリップ機構等の不要な簡易的な装置構成で、離形紙を引き剥がしつつ粘着シートを容易に貼り付けることができる。
【0009】
また、本発明において、手摺りの両側面と摺動する少なくとも一対のガイドローラを設けることが好ましい。この場合、巻回体保持部材に保持された巻回体、粘着シート貼付ローラ、及び第1、第2の離形紙剥離ローラの径方向が、手摺りの長手方向に向くように、これらのローラを、上記一対のガイドローラによって案内することができ、これにより、手摺りの長手方向に沿って直線的に粘着シートを貼り付けて行くことができる。
【0010】
ここで、本発明においては、手摺りとシート貼付装置との位置関係を相対的に変化させることで、粘着シートの貼り付けが可能となる。すなわち、手摺りに対してシート貼付装置本体を移動させ、粘着シートを貼り付けようにしてもよいし、また、手摺りが、エスカレータ等に搭載される移動手摺り等である場合には、固定的に配置した装置本体に対し移動手摺りを搬送し、粘着シートを貼り付けるようにしてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、前記巻回体より引き出される前記粘着シートの各側端面とそれぞれ接触可能に設けられ、この引き出される粘着シートの幅方向の向きを規制するシート案内部を備えるものであってもよい。シート案内部を設けることにより、手摺りの例えば長手方行に対し曲がった状態で粘着シートが貼り付けられてしまうことを抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシート貼付装置を示す斜視図、図2は、このシート貼付装置及びこれに装着される広告シートの巻回ロールを示す分解斜視図、図3は、巻回ロールが装着されたシート貼付装置を正面からみた断面図、図4は、広告シートの構造を詳細に示す図、図5は、シート貼付装置を粘着シート貼付ローラ側からみた側面図、図6は、シート貼付装置を第1及び第2の離形紙剥離ローラ側からみた側面図である。
【0013】
この実施形態のシート貼付装置は、エスカレータに設けられた移動手摺り(ハンドレール)に対し宣伝広告に用いる広告シートを貼り付けるためのものである。図1ないし図6に示すように、このシート貼付装置1は、フレーム2と、粘着シート貼付ローラ3と、第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6と、それぞれ対のガイドローラ7、8及びガイドローラ9、10と、広告シート11が巻回された巻回ロール12を保持する巻回ロール保持部材14とを備えている。
【0014】
フレーム2は、一対のシャフト15、16と、一対のプレート17、18とから構成されている。プレート17、18は、シャフト15、16をその軸方向から挟持するかたちで対向配置されている。プレート17、18とシャフト15、16とは、ねじ19、19a、20、21によって互いが締結されている。シャフト15、16は、プレート15、16における上端部のコーナ部分を連結するように配置されており、広告シート11の貼付作業を行う作業者の把持部としても機能する。また、シャフト15、16の全長、すなわち対向配置されるプレート17、18どうしの離間距離は、広告シート11を貼り付けるべき移動手摺り49の幅よりも僅かに長くなるように形成されている。
【0015】
ここで、広告シート11の構造について説明する。図4及び上記図2等に示すように、広告シート11は、いわゆる粘着シートであって、広告シート本体22の片面に設けられた粘着層(粘着面)23に離形紙24が貼り合わされた長尺の多層シートである。
【0016】
詳述すると、広告シート11を例えば形成する場合には、まず離形紙24の基材となる例えば矩形の白色フィルム上へ宣伝広告用の商品絵柄25等を例えばカラー印刷した印刷フィルム26をその粘着層27を介して貼り合わせる。次に、移動手摺りの上面の幅より僅かに狭い、例えば95mm幅で有効部分(印刷フィルムの商品絵柄等)を残すようにカッティングを行う。つまり、上記95mm幅の有効部分における幅方向の縁部の印刷フィルムのみを例えば20mmずつ切り取って上記白色フィルム上より剥離する。
【0017】
次に、上記カッティングによって長尺に裁断された印刷フィルム26を間に挟むように、商品絵柄25の表面側から、矩形で且つ透明な樹脂シート(例えばウレタン系フィルム等)28をその粘着層29を介して矩形の白色フィルムに貼り合わせる。この後、上記95mm幅の有効部分における幅方向の両縁部に例えば10mm幅の透明な樹脂シート28を残すかたちで、白色フィルムごと裁断し、例えば115mm幅の複数の広告シート11を形成する。このようにして形成された長尺の広告シート11が巻回され巻回ロール12として構成される。
【0018】
また、図1、図2に示すように、巻回体保持部材として適用されている巻回ロール保持部材14は、第1保持部材30及び第2保持部材31からなるツーピース構造で構成されており、巻回ロール12をその軸方向から挟むようにして互いが着脱自在に装着される。第1保持部材30及び第2保持部材31は、それぞれ薄板を円板状に形成した中円板30a、31a及び大円板30b、31bを同軸的に備えるものである。第2保持部材31の中円板31a及び大円板31bの中心部分には、その基端部が支持されるようにして連結シャフト32が設けられている。一方、第1保持部材30の中円板30a及び大円板30bの中心部分には、連結シャフト32先端の溝33を貫通させるかたちで、当該連結シャフト32が装着されるシャフト装着孔34が形成されている。
【0019】
さらに、連結シャフト32の基端部に設けられた溝(図示せず)、及び先端部の溝33は、その断面形状が、いわゆるD字状(Dカット形状)に成形されている。連結シャフト32の両端部の断面D字状の溝は、プレート17、18における上端部のほぼ中央部分にそれぞれ形成されたL字溝35、36と係合し固定されるものとなっている。プレート17、18のL字溝35、36の近傍には、その基端部が回転自在に支持された係止片37、38が設けられている。プレート17、18に対して旋回可能な係止片37、38の先端部端縁39、40は、L字溝35、36に係合した連結シャフト32の両端の外形部分と嵌合しこれを保持する。これにより、巻回ロール保持部材14は、フレーム2に対して着脱自在であるとともに、このフレーム2への装着状態においては固定的に支持されることになる。
【0020】
ここで、巻回ロール保持部材14における第1保持部材30と第2保持部材31との装着状態では、中円板30a、31aの各外周面31c(中円板30aの外周面は図示せず)は、巻回ロール12の内周面12aとの遊嵌部分として設けられている。これにより、巻回ロール12に回転力が発生した場合、中円板30a、31aの各外周面に対して巻回ロール12の内周面12aが容易に摺動して、巻回ロール12が回転(自転)する。つまり、巻回ロール12は、巻回ロール保持部材14によって回転自在に保持されている。したがって、巻回ロール12より広告シート11が引き出されようとする力が作用した場合、固定的に支持された巻回ロール保持部材14に対して巻回ロール12が回転しつつ広告シート11が引き出されることになる。
【0021】
また、第1保持部材30と第2保持部材31の大円板30b、31bの直径は、巻回ロール12の直径よりも大径になるように形成されている。さらに、大円板30b、31bと中円板30a、31aとの間には、その軸方向(厚さ方向)において互いが僅かに離間するように例えば円板状のスペーサ(図示せず)が介在されている。また、巻回ロール保持部材14における第1保持部材30と第2保持部材31との装着状態では、互いに対向する大円板30b、31bの内側面どうしの離間距離は、広告シート11の幅、すなわち巻回ロール12の軸方向の長さよりも僅かに長くなるように形成されている。
【0022】
これにより、中円板30a、31aの外周面と、その内周面で摺動する巻回ロール12は、大きな側圧(巻回ロール12の端面と大円板30b、31bの内側面との間に生じる摩擦力)を受けることなく、巻回ロール保持部材14に対してスムーズに自転することが可能となっている。また、一方で、大円板30b、31bの各内側面は、巻回ロール12から引き出される広告シート11の幅方向の向きを規制するシート案内部としても機能する。すなわち、広告シート9が、巻回ロール12の径方向(広告シート11の幅方向)に対して大きく曲がって引き出されてしまうような場合でも、広告シート11の側端面が、大円板30b、31bの内側面と接触し、広告シート11の引き出し方向を規制する。
【0023】
第1の離形紙剥離ローラ5は、例えばウレタンゴムによって成形されており、図1ないし図3、及び図6に示すように、プレート17、18の下方の一方のコーナ部分の近傍にて、その軸方向から挟持されるかたちで設けられている。プレート17、18にねじ41、41aを通じて固定される第1の離形紙剥離ローラ5は、被固定部分である中心部分にベアリング機構42が設けられており、これにより、プレート17、18(フレーム2)に対して回転自在となっている。ここで、第1の離形紙剥離ローラ5は、広告シート11の貼付時において、移動手摺り49の上面で巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させて用いられる。
【0024】
第2の離形紙剥離ローラ6は、例えばウレタンゴムによって成形されており、広告シート11の貼付時において、巻回ロール保持部材14にて保持されている巻回ロール12より引き出した広告シート11の離形紙24を、第1の離形紙剥離ローラ5との間で挟持しつつこの第1の離形紙剥離ローラ5の回転に従動して回転するローラである。すなわち、第2の離形紙剥離ローラ6は、自身の周面が、第1の離形紙剥離ローラ5の周面と摺動するように、第1の離形紙剥離ローラ5の直上に配置されている。したがって、第2の離形紙剥離ローラ6は、第1の離形紙剥離ローラ5と対向配置され、且つプレート17、18にて、その軸方向から挟持されるかたちで設けられている。
【0025】
プレート17、18にねじ43、43aを通じて固定される第2の離形紙剥離ローラ6は、被固定部分である中心部分にベアリング機構45が設けられており、プレート17、18(フレーム2)に対して回転自在となっている。これにより、広告シート11の貼付時、つまり広告シート11から離形紙24を剥離させる場合において、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6により離形紙24の先端部に挟持させた状態で、移動手摺り49の上面で第1の離形紙剥離ローラ5を方向S2に転がすように動作させることで、これに従動して第2の離形紙剥離ローラ6が方向S1に回転することになる。この際、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6の協働作業により、広告シート11から離形紙24が剥離されるとともに、剥がされたこの離形紙24が矢印X1方向に送り出されることになる。ここで、離形紙24をこのようにして剥離させる第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6は、表面の摩擦係数がより高い値になるようにその構成材料等を適宜選択することが望ましい。
【0026】
粘着シート貼付ローラ3は、例えばウレタンゴムによって成形されており、図1ないし図3、及び図5に示すように、プレート17、18の下方の他方のコーナ部分の近傍にて、その軸方向から挟持されるかたちで設けられている。プレート17、18にねじ46、46aを通じて固定される粘着シート貼付ローラ3は、被固定部分である中心部分にベアリング機構47が設けられており、これにより、プレート17、18(フレーム2)に対して回転自在となっている。粘着シート貼付ローラ3は、巻回ロール保持部材14にて保持された巻回ロール12より引き出され且つ第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6によって離形紙24が剥離された広告シート11(広告シート本体22)を、粘着層(粘着面)23の裏面側から移動手摺り49に押圧しつつ移動手摺り49の上面で巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させて用いるローラである。さらに、粘着シート貼付ローラ3は、上記回転動作により、巻回ロール12を矢印S1方向に回転させつつ広告シート11を先端部側より徐々に引き出すことができる。
【0027】
したがって、巻回ロール12より僅かに引き出して且つ先端部の離形紙24を剥がした広告シート11を移動手摺り49の上面に貼り付けた状態で、第1の離形紙剥離ローラ5及び粘着シート貼付ローラ3を、移動手摺り49の上面で、巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させることで、離形紙24が剥離された広告シート11を先端部側から徐々に移動手摺り49の上面に貼り付けて行くことができる。
【0028】
また、それぞれ対のゴムローラであるガイドローラ7、8及びガイドローラ9、10は、図5及び図6に示すように、移動手摺り49の両側面49a、49bと摺動するように、プレート17、18の下方の各コーナ部分に配置されている。ガイドローラ7、8、9、10は、その軸方向が、粘着シート貼付ローラ3、第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6及び巻回ロール保持部材14の軸方向とそれぞれ直交し、且つ上下方向(移動手摺り49の上下方向)に起立した姿勢で配置されている。
【0029】
ガイドローラ7、8、9、10は、所定の支持ピン等を介してプレート17、18を部分的に内側方向に折曲した各折曲部により、回転自在に支持されている。これにより、巻回ロール12、粘着シート貼付ローラ3、及び第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6の径方向が、移動手摺り49の長手方向に向くように上記ガイドローラ7、8、9、10によって案内され、移動手摺り49の長手方向に沿って直線的に広告シート11を貼り付けて行くことができる。
【0030】
次に、このように構成されたシート貼付装置1を用いて実際にエスカレータの移動手摺り49に広告シート11(広告シート本体22)を貼り付ける場合の作用を図1ないし図6に加え、図7に基づき説明する。ここで、図7は、シート貼付装置1により、エスカレータ48の移動手摺り49に広告シート11を貼り付ける場合の形態を示す斜視図である。
【0031】
図2に示すように、まず、第1保持部材30及び第2保持部材31により巻回ロール12をその軸方向から挟むようにして、この巻回ロール12を巻回ロール保持部材14に装着する。次に、連結シャフト32の両端部の溝33等をプレート17、18のL字溝35、36に係合させるとともに、係止片37、38を連結シャフト32の外形部分と嵌合させることにより、巻回ロール12が装着された巻回ロール保持部材14をフレーム2に取り付ける。
【0032】
続いて、図3に示すように、巻回ロール保持部材14にて保持された巻回ロール12より広告シート11を引き出して、その広告シート11の先端部の離形紙24を剥離させる。次いで、剥離させた離形紙24の先端部を第1及び第2の離形紙剥離ローラ6の間に挿入するとともに、粘着シート貼付ローラ3の内側から下側を通すように、離形紙24を剥離した広告シート11の先端部の粘着層23を移動手摺り49の上面に貼り付ける。
【0033】
さらに、粘着シート貼付ローラ3で、広告シート11(広告シート本体22)を、粘着層23の裏面側から移動手摺り49に押圧するとともに、第1の離形紙剥離ローラ5で移動手摺り49を押圧するようにしてセッテイングを行う。この際、ガイドローラ7、8及びガイドローラ9、10が移動手摺り49の両側面49a、49bと接触し、且つ粘着シート貼付ローラ3及び離形紙剥離ローラ5の径方向が、移動手摺り49の長手方向に向くようにセッテイングを行う。
【0034】
このようにセッテイングされた状態で、図3及び図7に示すように、シート貼付装置1本体を、移動手摺り49の長手方向である矢印X1方向に移動させ、第1の離形紙剥離ローラ5及び粘着シート貼付ローラ3を、移動手摺り49の上面で、巻回ロール12の巻回方向S1と逆方向S2に転がすように動作させる。この際、第1の離形紙剥離ローラ5の回転に従動して第2の離形紙剥離ローラ6が方向S1に回転することになる。
【0035】
これにより、第1及び第2の離形紙剥離ローラ5、6の協働作業により、広告シート11から離形紙24が剥離されるとともに、剥がされたこの離形紙24が矢印X1方向に送り出されることになる。一方、粘着シート貼付ローラ3の方向S2への回転動作により、巻回ロール12が矢印S1方向に回転し広告シート11が先端部側より徐々に引き出される。したがって、離形紙24が剥離された広告シート11は、先端部側から徐々に移動手摺り49の上面に貼り付けられて行く。また、この際、移動手摺り49の両側面49a、49bと摺動するガイドローラ7、8、9、10によって、巻回ロール12、粘着シート貼付ローラ3、及び第1、第2の離形紙剥離ローラ5、6の径方向が、移動手摺り49の長手方向に向くように案内され、これにより、移動手摺り49の長手方向に沿って直線的に広告シート11を貼り付けて行くことができる。
【0036】
既述したように、本実施形態に係るシート貼付装置1によれば、巻き取り機構等を適用することなく、広告シート11における離形紙24の剥離機構を実現しているので、スリップ機構等の不要な簡易的な装置構成で、離形紙24を引き剥がしつつ広告シート11(広告シート11本体22)を容易に貼り付けることができる。
【0037】
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明は前記実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。すなわち、上述した実施形態では、移動手摺り49に対してシート貼付装置1本体を移動させ、広告シート11の貼付作業を行ったが、これに代えて、固定的に配置したシート貼付装置1本体に対し、移動手摺り49を搬送し、広告シート11を貼り付けるようにしてもよい。また、上記シート貼付装置1は、勿論、動く歩道の移動手摺り等に対しても適用可能であるとともに、河川に架け渡された一般の橋や歩道橋等の脇に固定的に設けられた手摺りに対しても用いることが可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、巻回体より僅かに引き出して且つ先端部の離形紙を剥がした粘着シートを手摺りの上面に貼り付けた状態で、第1の離形紙剥離ローラ及び粘着シート貼付ローラを、手摺りの上面で、前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させることで、離形紙が剥離された粘着シートを先端部側から徐々に手摺りの上面に貼り付けて行くことができる。したがって、本発明によれば、巻き取り機構等を適用することなく離形紙の剥離機構を実現しているので、スリップ機構等の不要な簡易的な装置構成で、離形紙を引き剥がしつつ粘着シートを容易に貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るシート貼付装置を示す斜視図である。
【図2】図1のシート貼付装置及びこれに装着される広告シートの巻回ロールを示す分解斜視図である。
【図3】巻回ロールが装着された図1のシート貼付装置を正面からみた断面図である。
【図4】図1のシート貼付装置によって貼り付けられる広告シートの構造を詳細に示す図である。
【図5】図1のシート貼付装置を粘着シート貼付ローラ側からみた側面図である。
【図6】図1のシート貼付装置を第1及び第2の離形紙剥離ローラ側からみた側面図である。
【図7】図1のシート貼付装置を用いてエスカレータの移動手摺りに広告シートを貼り付ける場合の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…シート貼付装置、3…粘着シート貼付ローラ、5…第1の離形紙剥離ローラ、6…第2の離形紙剥離ローラ、7,8,9,10…ガイドローラ、11…広告シート、12…巻回ロール、14…巻回ロール保持部材、22…広告シート本体、23…粘着層、24…離形紙、30,31…第1保持部材、第2保持部材、30a,31a…中円板、30b,31b…大円板、31c…中円板の周面、35,36…L字溝、37,38…係止片、48…エスカレータ、49…移動手摺り。
Claims (3)
- 離形紙が粘着面に貼り合わされた粘着シートの巻回体を回転自在に保持する巻回体保持部材と、
手摺りの上面で前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させる第1の離形紙剥離ローラと、
前記巻回体保持部材にて保持された前記巻回体より引き出した前記粘着シートの前記離形紙を前記第1の離形紙剥離ローラとの間で挟持しつつこの第1の離形紙剥離ローラの回転に従動して回転する第2の離形紙剥離ローラと、
前記巻回体保持部材にて保持された前記巻回体より引き出され且つ前記第1及び第2の離形紙剥離ローラによって前記離形紙が剥離された粘着シートを前記粘着面の裏面側から前記手摺りに押圧しつつ前記巻回体の巻回方向と逆方向に転がすように動作させる粘着シート貼付ローラと
を具備することを特徴とするシート貼付装置。 - 前記手摺りの両側面と摺動する少なくとも一対のガイドローラをさらに具備することを特徴とする請求項1記載のシート貼付装置。
- 前記巻回体より引き出される前記粘着シートの各側端面とそれぞれ接触可能に設けられ、この引き出される粘着シートの幅方向の向きを規制するシート案内部をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2記載のシート貼付装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041214 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050121 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050222 |