JP4195127B2 - 扉用錠前 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は扉用錠前に関する。本発明は、特に建物の扉枠に対し、扉を室内側又は室外側のいずれにでも開くことができるように取付けた、いわゆるスイング方式の扉の場合に適合する。
【0002】
【従来の技術】
一般に建物の扉枠に取付けられた扉は、室内側か又は室外側かいずれ一方へ開くことができるように取付けられている。具体的には建物内には幾つかの区画された部屋があり、各部屋の出入り口には、普通一般にラッチ部材(ラッチボルト)出没機構を有する扉が設けられている。この場合各部屋の扉は、居住者等の利便性を考慮し、操作者がレバーハンドルを現に操作する室内側にのみ開くようにするか、又は室外側にのみ開くように戸枠に取付けられている。つまり、普通一般に使用されているラッチ部材出没機構付き扉は、スイング方式ではない。ところで、後者のように扉を室外側に開いた時に、当該扉の側に居た人にぶつかる場合がある。このような場合、扉が打ち当たった人が家族や知人ならば特に問題はないが、他人であれば感情的なトラブルが発生する場合もあり得る。また「車椅子に乗った人」が扉を手前側に開いた時、当該扉が邪魔に成り、車椅子に乗ったまま出入りするのが困難な場合がしばしばある。
【0003】
そこで、現在、不特定多数の人が出入りする場所、例えば健康ランド、各種トレーニング場等の室内の戸枠に取付けられる扉は、操作者側にのみ開くようにすることによって、上記トラブルの発生を未然に防ぐ工夫が要望されている。また「車椅子に乗った人」に優しい扉用錠前の出現が要望されている。と同時に、この種の扉用錠前にあっては、開扉した際にラッチ部材が錠ケースのフロント板から突出し、その結果、閉扉することができないというような不都合を解消することが要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来の要望点に鑑み、まず第1の目的は、扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する操作者側にしか扉が開かないことである。また「車椅子に乗った人」の利便性を考え、扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する側の向う側にしか扉が開かないことである。次に第2の目的は、開扉した際にラッチ部材が錠ケースのフロント板から突出し、その結果、閉扉することができないというような不都合を解消することができることである。さらに第3の目的は、各構成部材を合理的に組合わせることができることである。
0005
【課題を解決するための手段】
本発明の扉用錠前は、錠ケースに向きの違う上部回転ラッチと下部回転ラッチが重なり合うラッチ部材を設け、また錠ケース内にラッチロック・ロック解除手段とラッチ没入保持手段とを有するラッチ部材出没機構Xを設け、前記ラッチロック・ロック解除手段は、内外の操作部材に設けられ、かつ、それぞれの回動操作に対応して回転する複数個の回転手段と、錠ケースに軸支され、かつ後端部がこれらの回転手段の先端カム部に当接すると共に、先端部が下部・上部回転ラッチの各係合後端部にそれぞれ係合する下方・上方ラッチロックアームとから成り、また、前記ラッチ没入保持手段は、扉を開扉した際にラッチバネのバネ力に抗して錠ケース内に没入したラッチ部材の状態を保持することができるように、閉扉時バネ部材のバネ力により摺接頭部が受け金具に圧接するようにラッチ部材に対して配設されたトリガーと、このトリガーに可動的に設けられ、かつ、開扉の際に該トリガーに連動して錠ケース内に引っ込んだラッチ部材を係止するラッチ突出ストッパーとから成り、前記内外の操作部材をそれぞれ操作すると、各操作部材に連動する前記下方・上方ラッチロックアームを介して上部・下部回転ラッチの水平回転を個別的に許容し、室内外を問わず、操作部材を操作した側或いは操作した側の向こう側にしか開扉することができないようにしたことを特徴とする。
0006
上記構成に於いて、下の回転ラッチ3a、3bは、垂直軸13を介して一体的に設けられていることを特徴とする。また、ラッチ没入保持手段9のトリガー32の摺接頭部35はイカ耳状に形成され、このイカ耳状の摺接頭部35にラッチ突出ストッパー33の一端部33aを支持する鉤状カム部37が連設していることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す第1実施例により本発明の実施の形態を説明する。この第1実施例は、扉を手前側に引く場合に適している。まず、図1は扉枠1側の受け金具2にラッチ部材3が入込んでいる初期(閉扉)状態の概略説明図である。受け金具2は、周知のようにトロヨケ2aと、このトロヨケ2aに固着手段を介して一体に設けられるストライク2bとから成る。一方、扉4側には錠ケース5が取付けられ、該錠ケース5内には操作部材(ノブ、レバーハンドル)6、10によって連動するラッチ部材出没機構Xが組込まれている。
【0008】
本発明では、基本的にはこのラッチ部材出没機構Xを構成するラッチロック・ロック解除手段(回転ラッチの水平回転をストッパーしたり、そのストッパーを解除する構成部材の意味。)7と、扉4を開扉した際にラッチバネ8のバネ力に抗して錠ケース5内に没入したラッチ部材3の状態を保持するラッチ没入保持手段9(回転ラッチの没入状態を保持したり、その保持状態を解消する構成部材の意味。)とから成る。そこで、これらの手段7、9に直接関係がない各部材(例えば操作部材6を初期状態に復帰させるバネ、ラッチ部材3の進退動を案内するガイド等)については、具体的な説明を割愛する。
【0009】
次に、ラッチ部材3、ラッチ受け14等について説明する。錠ケース5には、普通一般の錠前と同様にフロント板12から突出するラッチ部材が設けられているが、本発明のラッチ部材3は、向きの違う上下の回転ラッチ3a、3bが互いに重なり合うように接合し、かつ、垂直軸13を介して一体的に設けられている。上部回転ラッチ3aと下部回転ラッチ3bは1組でラッチ部材3を構成する。ラッチ部材3は、普通一般のラッチ部材と同様にラッチバネ8のバネ力に抗して後退する。そして、上部・下部回転ラッチ3a、3bは、垂直軸13を中心にそれぞれ反対方向に水平回転可能である。
【0010】
ここで本発明の第1実施例を理解するために、ラッチ部材出没機構Xによって規制されるラッチ部材について説明する。第1実施例では、扉4を開けようとして操作部材6、10を操作した時、上部・下部回転ラッチ3a、3bのいずれか一方のラッチしかその規制(ロック)が解除されず、このため扉4は操作部材6、10を操作する人がいる側にしか開扉しない。例えば図1を基準にした場合、操作部材6を押し下げた時に於いて、ラッチロック・ロック解除手段7は下部回転ラッチ3bのロックを解除するが、上部回転ラッチ3aのロックはそのままである。したがって、扉4を手前側に引いた場合に下部回転ラッチ3bが回転するので、扉4は操作部材6を操作する者の方へ開扉するが、逆に扉4を向う側に押すと、上部回転ラッチ3aは回転しないので、扉4は反対(向こう)側には回転しない。つまり、第1実施例では室内外を問わず、操作部材6、10を操作した側にしか開扉することができないのである。
【0011】
そこで、これを念頭にラッチ部材3及びラッチ部材3に対するラッチ部材出没機構Xについてさらに作用と共に詳しく説明する。なお、本発明に於いては、例えば上部回転ラッチ3aを反転すると下部回転ラッチ3bになる。このように反転すると同一の形態になる各部材については、一方の部材のみ説明し、他方の部材については、便宜上同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0012】
図2は上部回転ラッチ3a及び下部回転ラッチ3bから成るラッチ部材3、ラッチ受け14、それにラッチバネ8を示す。図3はラッチ部材3を平面から見た状態、図4はラッチ部材3を横から見た状態である。図5は要部の分解斜視図である。
【0013】
前述したように上部回転ラッチ3aと、これを反転した状態で一体的に組合わせられた下部回転ラッチ3bとは同一形態である。そこで、上部回転ラッチ3aについて説明すると、15は受け金具2と係脱する係合先端部で、この係合先端部15は、普通一般のラッチと同様に受け金具2のストライク2bと摺接する斜め方向の摺接面15aと、受け金具2内に進入した時に該受け金具2に係止される垂直係合面15bとを有する。16は係合先端部15の上端部から平面三角形状に延びた係合後端部で、この係合後端部16の一辺の縁部には、上方に指向する山形の係合突片16aが形成されている。15cは係合先端部15の後端面で、この後端面15cは前記垂直係合面15bに対して直角に交差している。
【0014】
14は端面コ字型のラッチ受け14である。このラッチ受け14は図2を基準にすると、横向きの逆コ字型であり、上部回転ラッチ3aと下部回転ラッチ3bとの組合わせによって生じた嵌合空間17に丁度入り込み、かつ、ラッチバネ8の先端部を受け入れる。したがって、ラッチ受け14の前方側に相当する垂直壁14aは上部回転ラッチ3a(及び下部回転ラッチ3b)の後端面15cに圧接する。ラッチ受け14は、ラッチバネ8のバネ力により各回転ラッチ3a、3bを常態へと復帰させる機能及びラッチバネ8を支持する機能を有する。ラッチバネ8の後端部は、図1で示すように錠ケース5内の中央部に固定されたラッチバネ支持片18に支持されている。
【0015】
前述したラッチロック・ロック解除手段7は、内外の操作部材6、10、内外の操作部材6、10のそれぞれ回動に対応して回転する複数個の回転手段20、21、これらの回転手段20、21によってそれぞれ個別的に回転する上下のラッチロックアーム23、22とから構成されている。
【0016】
そこで、図1を基準にこれらの各部材について説明すると、符号20は内側のレバーハンドル6によって回転する駆動板としての第1回転手段である。この第1回転手段20の取付け端部20aは、図6で示すように内側操作軸(例えば内側ハンドル軸)24に固定的に取付けられ、一方、中途部が角度方向に2度折り曲げながら、その先端カム部20bは下方ラッチロックアーム22の後端部22aの背面に当接している。
【0017】
一方、符号21は外側レバーハンドル10によって回転する駆動板としての第2回転手段である。この第2回転手段21は、図6で示すように外側操作軸(例えば外側ハンドル軸)25に固定的に取付けらたナスビ形状の駆動板26と、この駆動板26に後端部が可動ピン27を介して連結され、かつ、先端部寄りの部位は固定軸28に軸支された連動板29とから成り、前記連動板29の先端カム部29aは、上方ラッチロックアーム23の後端部23aの背面に当接している。
【0018】
ところで、前記下方ラッチロックアーム22と上方ラッチロックアーム23とは、ラッチバネ8を基準にすると、錠ケース5内に対称的に配設され、下方ラッチロックアーム22は下方枢支ピン30に枢支されていると共に、その先端部22bは下部回転ラッチ3bの係合突片16aに係合(下部回転ラッチ3bを係止)する。一方、上方ラッチロックアーム23は、上方枢支ピン30aに枢支されていると共に、その先端部23bは上部回転ラッチ3aの係合突片16aに係合(上部回転ラッチ3aを係止)する。
【0019】
したがって、図6を基準にすると、上部回転ラッチ3aは上方ラッチロックアーム23に規制されている限り、扉4を向う側(OUT)に押しても、反時計方向(矢印A)に回転せず、一方、下部回転ラッチ3bは下方ラッチロックアーム22に規制されている限り、扉4を手前側(IN)に引いても、時計方向(矢印B)に回転しない。つまり、操作部材を操作し、この操作部材に連動して回転するラッチロックアームから、そのロックが解消された側の回転ラッチのみが回転する。それ故に、閉扉状態では上部・下部回転ラッチ3a、3bは、いずれも回転せず、扉4をいわゆる空締まりにする。
【0020】
また前述したラッチ没入保持手段9は、開扉した際に、ラッチ部材3が突出状態になるのを防止するために設けられている。すなわち、操作部材6を操作し、操作した手前側に扉4を開けようとすると、一方の回転ラッチ(例えば下部回転ラッチ3b)だけが、開扉を許容するように水平回転する訳であるが、一旦開扉すると、水平回転しなかった他方の回転ラッチ(例えば上部部回転ラッチ3a)は、ラッチバネ8のバネ力により突出状態となり、これでは閉扉の際にその垂直係合面15bが受け金具2に当たってしまう(図14参照)。したがって、ラッチ部材3は、開扉した際には引っ込んだままの状態であることが必要である。そこで、開扉した際にラッチ部材3を引っ込んだままの状態にするのがラッチ没入保持手段7である。
【0021】
このラッチ没入保持手段9は、図1で示すように錠ケース5内の前側に配設され、該錠ケース5のフロント板12に案内されていると共に、上下のラッチロックアーム23、22の各先端部23b、22bにそれぞれ可動的に設けられた上下の各部材で構成されている。そして、上下の各部材はそれぞれ同一形態であり、しかも上下のラッチロックアーム23、22と同様にラッチ部材3に対して対称的なので、便宜上、上方のラッチ没入保持手段7のみに符号を付して説明する。
【0022】
しかして、上方のラッチ没入保持手段9は、錠ケース5内のバネ部材31のバネ力により、常時フロント板12から突出する方向に付勢され、かつ、錠ケース5内に設けられた作動子としてのトリガー32と、このトリガー32の進退動に連動して回転するように、一端部33aがトリガー32のカム部に支持され、かつ、中央部が枢軸34を介して錠ケース5に軸支されていると共に、その他端部33bが上部回転ラッチ3aの係合突片16aの斜面と係合するラッチ突出ストッパー33とから構成されている。
【0023】
そこで、図5を参照に前記トリガー32の形状を説明すると、35はフロント板12に形成された水平孔36に案内され、かつ、閉扉の際に受け金具2のストライク2bと摺接(かつ押される)する摺接頭部で、この摺接頭部35は平面から見ると、イカの耳(三角)形状に形成されている。37はこの摺接頭部35の後端面に一体的に固定された鉤状のカム部で、このカム部37のテーパ面に前述したラッチ突出ストッパー33の一端部33aが摺動自在に支持されている。
【0024】
上記構成に於いて、図1は扉枠1側の受け金具2にラッチ部材3が入込んでいる初期(閉扉)状態である。この時ラッチ没入保持手段9の上下のラッチ突出ストッパー33、33は、上部・下部回転ラッチ3a、3bの各係合突片16a、16aから外れている。したがって、上部・下部回転ラッチ3a、3bは、ラッチバネ8のバネ力により受け金具2内に進入し、かつ、受け金具2に係止されている。また上部・下部回転ラッチ3a、3bは、上方・下方ラッチロックアーム23、22の先端部23a、22aに係止され、前述したように扉4は空締まりになっている。但し、ラッチ部材3は回転は不可能であっても、後退(引っ込み)可能である。
【0025】
図7は内側ハンドル6を操作した場合の状態である。この場合下方ラッチロックアーム22は、内側ハンドル6と共に時計方向に回転する第1回転手段20により、反時計方向へと回転し、その結果、その先端部22bは下部回転ラッチ3bはから外れる。したがって、下部回転ラッチ3bのロックが解除されたので、内側ハンドル6を多少引くと、下部回転ラッチ3bは回転し始める。と同時にラッチ部材3は、図8で示すようにラッチバネ8のバネ力に抗して錠ケース5内に後退する。この時ラッチ没入保持手段9の上下のラッチ突出ストッパー33、33は、図9に示すような状態となる。すなわち、ラッチ部材3が後退すると、各ラッチ突出ストッパー33の他端部33bは、上部・下部回転ラッチ3a、3bの各係合突片16aの前側の斜面とそれぞれ係合可能な状態となる。
【0026】
そこで、図10で示すように扉4をさらに手前側(IN)に引くと、上下のトリガー32は受け金具2から食み出してフロント板12から突出し始めるので、上下のラッチ突出ストッパー33は、それぞれトリガー32のカム部37で掬い上げられ、その結果、図11で示すように上下のラッチ突出ストッパー33は、対応する上部・下部回転ラッチ3a、3bの各係合突片16a、16aに係合する。したがって、ラッチ部材3はラッチ没入保持手段9により引込んだ状態に保持される。この時下部回転ラッチ3bの向きは元の状態に戻る。またトリガー32の摺接先端部35は突出状態となっている。
【0027】
一方、扉4を閉める場合には、トリガー32の摺接先端部35は受け金具2のストライク2bに摺接し、錠ケース5内へと押し込まれるので、前述とは逆の作動態様となり、上下のラッチ突出ストッパー33は、対応する上部・下部回転ラッチ3a、3bの各係合突片16a、16aから外れる。この時ラッチ部材3は図1で示すように受け金具2のトロヨケ2a内に入込む。
【0028】
なお、上記作動態様は、外側の操作部材10を操作した場合も同様である。すなわち、外側ハンドル10を操作した場合,第2の回転手段21を介して上方・下方ラッチロックアーム23の先端部23が上部回転ラッチ3aの係合突片16aから外れ、以下同様である。
【0029】
【実施例】
まず第1実施例に於いて、ラッチ部材出没機構Xのラッチロック・ロック解除手段7は、室内外を問わず、操作部材6、10を操作した側にしか開扉することができないように、その複数個の回転手段20、21と、これらの回転手段20、21に連動する下方・上方ラッチロックアーム22、23が適宜に組合わせているが、これらの回転手段20、21と下方・上方ラッチロックアーム22、23との組合わせ如何によって、ラッチロック・ロック解除手段は、室内外を問わず、操作部材を操作した向う側にしか開扉することができないように構成することもできる。この場合扉用錠前は、第1実施例の主要部の構成をそのまま含み、ラッチロック・ロック解除手段は、いわば「扉を押すだけの機構」と言うことになる。
【0030】
図12及び図13は、「扉を押すだけの機構」を有する扉用錠前(第2実施例)を示す。この第2実施例が第1実施例と主に異なる点は、回転手段20A、21Aが室内外の操作部材6A、10Aの操作軸24A、25Aに対して逆に配設されていることである。
【0031】
したがって、図12を基準に説明すると、ラッチロック・ロック解除手段7Aは、室内側の操作部材6Aを回転操作(押し下げる意味。)すると、第2回転手段21Aの連動板29Aは固定軸28Aを支点に反時計方向に回転し、その結果、上方ラッチロックアーム23Aは時計方向へと回転し、上部回転ラッチ3aは回転可能な状態となる。
【0032】
一方、向う側に相当する室外側の操作部材10Aを回転操作すると、第1回転手段20Aが時計方向に回転し、その結果、下方ラッチロックアーム22Aは反時計方向へと回転し、下部回転ラッチ3aは回転可能な状態となる。
【0033】
したがって、今仮に「車椅子に乗っている人」が扉4Aを開けようとする場合に於いて、扉4Aを手前側に引いても開扉しない反面、扉4Aを向う側に押すと開扉すると言う利点がある。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙するような効果がある。
(1)扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する操作者側にしか扉が開かない。
(2)また扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する側の向う側にしか扉が開かないので、「車椅子に乗った人」の利便性を図ることができる。
(3)開扉した際にラッチ部材が錠ケースのフロント板から突出し、その結果、閉扉することができないというような不都合を解消することができる。
(4)各構成部材を合理的に組合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図11は本発明の第1実施例である。図12及び図13は本発明の第2実施例である。
【図1】概略説明図。
【図2】ラッチ部材、ラッチ受け、ラッチバネの説明図。
【図3】ラッチ部材を上から見た平面図。
【図4】ラッチ部材を横から見た正面図。
【図5】主要部の分解斜視図。
【図6】ラッチ部材出没機構のロック・ロック解除手段を上から見た説明図。
【図7】図1を基準に、内側の操作部材を操作した場合の概略説明図。
【図8】扉を手前側に引き始めた時の上から見た説明図。
【図9】図8に於いて、ラッチ没入保持手段の状態を示す説明図。
【図10】さらに扉を手前側に引いて開扉した時の上から見た説明図。
【図11】図10に於いて、ラッチ没入保持手段の状態を示す説明図。
【図12】第2実施例の概略説明図。
【図13】第2実施例のラッチ部材出没機構のロック・ロック解除手段を上から見た説明図(図6と同様の説明図)。
【図14】本発明の目的を説明するための概略説明図。
【符号の説明】
1…扉枠、2…受け金具、3…ラッチ部材、3a…上部回転ラッチ、3b…下部回転ラッチ、X…ラッチ部材出没機構、4…扉、5…錠ケース、6、10…操作部材、7…ロック・ロック解除手段、8…ラッチバネ、9…ラッチ没入保持手段、11…ラッチバネ受け、12…フロント板、13…垂直軸、14…ラッチ受け、15…係合先端部、15b…垂直係合面、16…係合後端部、17…嵌合空間、20…第1回転手段、20a…取付け端部、20b…先端カム部、21…第2回転手段、22…下方ラッチロックアーム、23…上方ラッチロックアーム、22a、23a…後端部、22b、23b…先端部、24…内側操作軸、25…外側操作軸、26…駆動板、27…可動ピン、28…固定軸、29…連動板、29a…先端カム部、30…下方枢支ピン、30a…上方枢支ピン、31…バネ部材、32…トリガー、33…ラッチ突出ストッパー、34…枢軸、35…摺接頭部、37…カム部。

Claims (3)

  1. 錠ケースに向きの違う上部回転ラッチと下部回転ラッチが重なり合うラッチ部材を設け、また錠ケース内にラッチロック・ロック解除手段とラッチ没入保持手段とを有するラッチ部材出没機構Xを設け、前記ラッチロック・ロック解除手段は、内外の操作部材に設けられ、かつ、それぞれの回動操作に対応して回転する複数個の回転手段と、錠ケースに軸支され、かつ後端部がこれらの回転手段の先端カム部に当接すると共に、先端部が下部・上部回転ラッチの各係合後端部にそれぞれ係合する下方・上方ラッチロックアームとから成り、また、前記ラッチ没入保持手段は、扉を開扉した際にラッチバネのバネ力に抗して錠ケース内に没入したラッチ部材の状態を保持することができるように、閉扉時バネ部材のバネ力により摺接頭部が受け金具に圧接するようにラッチ部材に対して配設されたトリガーと、このトリガーに可動的に設けられ、かつ、開扉の際に該トリガーに連動して錠ケース内に引っ込んだラッチ部材を係止するラッチ突出ストッパーとから成り、前記内外の操作部材をそれぞれ操作すると、各操作部材に連動する前記下方・上方ラッチロックアームを介して上部・下部回転ラッチの水平回転を個別的に許容し、室内外を問わず、操作部材を操作した側或いは操作した側の向こう側にしか開扉することができないようにしたことを特徴とする扉用錠前。
  2. 請求項1に於いて、上下の回転ラッチ3a、3bは、垂直軸13を介して一体的に設けられていることを特徴とする扉用錠前。
  3. 請求項1に於いて、ラッチ没入保持手段9のトリガー32の摺接頭部35はイカ耳状に形成され、このイカ耳状の摺接頭部35にラッチ突出ストッパー33の一端部33aを支持する鉤状カム部37が連設していることを特徴とする扉用錠前。
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