JP4194547B2 - 吸音材および耐火性吸音材 - Google Patents

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Description

本発明は、吸音材および耐火性吸音材に係り、特に、建築物内の空気伝播音や固体伝播音などの吸音や防音用として好適する吸音材および耐火性吸音材に関する。
従来から、この種の吸音材として、グラスウールから成る吸音材が多用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようなグラスウールから成る吸音材においては、次のような難点があった。
第1に、グラスウールは、不燃材であるものの、500[Hz]以下の中〜低周波数領域の吸音特性に劣るという難点があった。
第2に、低周波数領域の吸音構造としては、ヘルムホルツ型吸音構造や膜状吸音構造が知られているが、前者のヘルムホルツ型吸音構造においては、構造が複雑で、壁内に組み込むことが困難であるため、施工上の難点があり、また、後者の膜状吸音構造においては、構造が比較的に簡単であるものの、使用材料に柔軟な膜を使用しなければならないという難点があった。
第3に、上記の理由から、膜状吸音構造においては、樹脂材料から成る吸音材が使用されているが、かかる樹脂材料は有機成分を含んでいるため、不燃、難燃化が困難であるという難点があった。
第4に、膜状吸音構造において、不燃、難燃化を図る方策の一つとして、例えばアルミニウム不織布を用いた株式会社ユニックス社製のポアル(Porous Aluminum)などの無機系の膜材料を用いるものも案出されているが、かかる無機系の膜材料は、有機系材料の膜よりも硬いため、周波数特性(共鳴周波数)が高くなるという難点があった。
特開2003−316364号公報
本発明は、上述の難点を解決するためになされたもので、不燃性を有し、かつ500[Hz]以下の中〜低周波数領域で高い吸音率を呈する吸音材および耐火性吸音材を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様である吸音材は、皮膜と、皮膜の前面側(音源側)および/または背面側に積層された付加質量膜とを備えるものである。
本発明の第2の態様である吸音材は、皮膜と、皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された付加質量膜と、付加質量膜の前面側または背面側に積層された他の皮膜を備えるものである。
本発明の第3の態様である吸音材は、皮膜と、皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された付加質量膜と、皮膜の背面側または前面側に積層された多孔質体層とを備えるものである。
本発明の第4の態様である吸音材は、皮膜と、皮膜の前面側(音源側)に積層された付加質量膜と、皮膜の背面側に積層された多孔質体層と、付加質量膜の前面側に積層された他の多孔質体層とを備えるものである。
本発明の第5の態様である吸音材は、皮膜と、皮膜の背面側に積層された付加質量膜と、皮膜の前面側(音源側)に積層された多孔質体層と、付加質量膜の背面側に積層された他の多孔質体層とを備えるものである。
本発明の第6の態様である吸音材は、皮膜と、皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された付加質量膜と、付加質量膜の前面側または背面側に積層された他の皮膜と、皮膜の背面側または他の皮膜の背面側に積層された多孔質体層と、他の皮膜の前面側または皮膜の前面側に積層された他の多孔質体層とを備えるものである。
本発明の第7の態様である吸音材は、皮膜と、皮膜の前面側(音源側)および背面側に積層された付加質量膜と、皮膜の前面側に積層された付加質量膜の前面側に積層された多孔質体層と、皮膜の背面側に積層された付加質量膜の背面側に積層された他の多孔質体層とを備えるものである。
本発明の第8の態様は、第1の態様乃至第7の態様の何れかの態様である吸音材において、皮膜および/または他の皮膜の燃焼熱をT[kJ/g]、皮膜の密度をρ[g/cm]、皮膜および/または他の皮膜の厚さをt[mm]としたときに、t≦8÷(T×ρ)の条件を満足するものである。
本発明の第9の態様は、第1の態様乃至第8の態様の何れかの態様である吸音材において、皮膜および/または他の皮膜は、樹脂皮膜、紙、布および金属箔の何れか、またはこれらの積層物から成るものである。
本発明の第10の態様は、第1の態様乃至第9の態様の何れかの態様である吸音材において、樹脂皮膜は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、塩化ビニルの何れかの樹脂から成るものである。
本発明の第11の態様は、第1の態様乃至第10の態様の何れかの態様である吸音材において、付加質量膜は、皮膜の前面側(音源側)または背面側に散点状に付加された多数個の質量体を備えるものである。
本発明の第12の態様は、第1の態様乃至第11の態様の何れかの態様である吸音材において、付加質量膜は、皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された接着剤膜と、接着剤膜の前面側または背面側に散点状に付加された多数個の質量体とを備えるものである。
本発明の第13の態様は、第11の態様または第12の態様である吸音材において、質量体は、金属材料および無機材料の何れか、またはこれらの複合物から成るものである。
本発明の第14の態様は、第11の態様または第12の態様である吸音材において、質量体は、鉱石、セラミックス、鉱石および/またはセラミックスを含有する高分子材料の何れか、若しくはこれらの複合物から成るものである。
本発明の第15の態様は、第1の態様乃至第14の態様の何れかの態様である吸音材において、皮膜および/または他の皮膜の面密度は、0.5[kg/ ]以上とされているものである。
本発明の第16の態様である耐火性吸音材は、第1の態様乃至第15の態様の何れかの態様である吸音材と、吸音材の外表面に吸音材を覆うように設けられた難燃シートとを備えるものである。
本発明の第17の態様は、第16の態様である耐火性吸音材において、難燃シートは、ガラスクロスから成るものである。
本発明の第1の態様乃至第15の態様の吸音材並びに第16の態様または第17の態様の耐火性吸音材よれば、不燃性確保のための技術と、低周波数領域での吸音率を高める技術の二つの要素技術を備えることから、不燃性を有し、かつ500[Hz]以下の中〜低周波数領域で高い吸音率を呈する吸音材および耐火性吸音材を提供することができる。
以下、本発明の吸音材および耐火性吸音材を適用した実施の形態例について、図面を参照して説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の第1の実施例における吸音材の断面図を示している。
図1(a)において、本発明の吸音材は、皮膜(以下「第1の皮膜」という。)1と、第1の皮膜1の前面側(音源側)に積層された付加質量膜(以下「第1の付加質量膜」という。)2とを備えている。
第1の皮膜1は、通気性が低く、かつ柔軟性の良好なもので形成されている。具体的には、後述する樹脂皮膜、ポリエチレンテレフタレートテープ(PET)、紙テープ、布テ−プおよび金属箔の何れか、またはこれらの積層物で形成されている。樹脂皮膜は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、塩化ビニルの樹脂の何れかで形成され、また、紙テープや布テ−プとしてはこれらの糊引き品を使用することもできる。
第1の付加質量膜2は、第1の皮膜1の前面側に積層された接着剤膜2aと、接着剤膜2aの前面側に散点状に取り付けられた多数個の質量体2bとを備えている。
質量体2としては、第1の皮膜および/または後述の他の皮膜の面密度を高く形成し得るもの、具体的には、鉱石、セラミックス、前記鉱石および/またはセラミックスを含有する高分子材料の何れか、若しくはこれらの複合物を用いることが好ましい。
かかる質量体2は第1の皮膜1から脱落しないように接着剤膜2aを介して取り付けるか、若しくは例えば樹脂皮膜から成る第1の皮膜1に砂などから成る質量体2bを練り込むことなどにより、第1の皮膜1と第1の付加質量膜2とが一体化される。
このような構成の第1の付加質量膜2を有する吸音材においては、バネーマス系の質量要素を高めることで、吸音ピーク周波数を低周波数側に遷移させることができる。
ここで、本発明の吸音材の要素技術について説明する。
本発明の吸音材は、(イ)不燃性確保のための技術、および(ロ)低周波数領域での吸音率を高める技術の二つの要素技術で構成されている。
先ず、(イ)の不燃性確保については、建築基準法における耐火材料の基準より、第1に、ISO5660コーンカロリーメータ試験において20分間の総発熱量が8[MJ/m]以下であること、第2に、上記の試験において、試験時間中に200[kW/m]を越える発熱速度が10秒以上継続しないこと、第3に、上記の試験後に試験体に防火上有害な亀裂及び孔(裏面まで貫通する亀裂及び孔)がないこと、の三条件を満たさなければならない。
第1の条件に関しては、第1の皮膜1の燃焼熱と総発熱量に必要な要件より逆算することで対応することができる。図2は、主要な第1の皮膜1(樹脂皮膜)について、8[MJ/m]の総発熱量を実現するための厚さを試算した例を示している。すなわち、燃焼熱T[kJ/g]、密度ρ[g/cm]の第1の皮膜1(樹脂皮膜)を用いるとき、厚さt[mm]が(1)式の条件を満足すれば、総発熱量を8[MJ/m]以下にすることができ、前述の(イ)の条件を満たすことができる。
t≦8÷(T×ρ)・・・(1)
次に、前述の(ロ)の低周波数領域での吸音率を高める方法については、第1の皮膜1の面密度m[kg/m]を上げ、第1の皮膜1の剛性Kを下げることで膜状吸音構造の共鳴周波数F0[Hz]を下げることができる。
しかしながら、第1の皮膜1の面密度m[kg/m]を上げるために、第1の皮膜1の厚さを厚くすると、前述の(イ)の条件(不燃性確保)を満たすことができなくなる。そこで、第1の皮膜1の厚さを薄くしたまま、第1の皮膜1の表面に付加質量となる質量体2bを取り付け、見かけ上の第1の皮膜1の面密度を上げることで低周波数領域の吸音率を高めることができる。この場合、質量体2bは燃焼熱が無視できる金属あるいは無機材質を用いることが好ましい。なお、接着剤膜2aとして有機材料を用いる場合には、その発熱分を考慮して第1の皮膜1の厚さを低減させる必要がある。
以上のように、本発明の第1の実施例における吸音材によれば、不燃性確保のための技術と、低周波数領域での吸音率を高める技術の二つの要素技術を備えることから、不燃性を有し、かつ500[Hz]以下の中〜低周波数領域で高い吸音率を呈することができる。
なお、前述の実施例においては、第1の皮膜1の前面側(音源側)に第1の付加質量膜2を積層した場合について述べているが、図1(b)に示すように、第1の皮膜1の背面側(音源側と反対の面)に第1の付加質量膜2を設けてもよく、また、図1(c)に示すように、第1の皮膜1の前面側に第1の付加質量膜2を設け、この第1の付加質量膜2の前面側に他の皮膜(以下「第2の皮膜」という。)1´を設けてもよく、さらに、図1(d)に示すように、第1の皮膜1の背面側に第1の付加質量膜2を、前面側に他の付加質量膜(以下「第2の付加質量膜」という。)2´を設けてもよい。
[実施例2]
図3は、本発明の第2の実施例における吸音材の断面図を示している。
なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図3において、本発明の第2の実施例における吸音材は、第1の皮膜1と、第1の皮膜1の前面側(音源側)に積層された第1の付加質量膜2と、第1の皮膜1の背面側(音源側と反対の側の面)に積層された多孔質体層(以下「第1の多孔質体層]という。)3とを備えている。
第1の多孔質体層3は、不燃性のフェルト、例えばグラスウール、ロックウールで構成されている。
第1の多孔質体層3は、厚さが1〜50mm(望ましくは10〜25mm)のもので形成することが好ましい。ここで、厚さを1〜50mmとしたのは、厚さが1mm未満では第1の多孔質体層3の骨格部分の振動による吸音効果が低下し、厚さが50mmを超えると板材としての振動が減少し、吸音効果が低下するからである。なお、吸音材としての強度とスペースファクターとを考慮すると、厚さが10〜25mmのものが好適する。
第2の実施例における吸音材おいては、第1の皮膜1の背面側に第1の多孔質体層3を備えることから、第1の実施例における吸音材よりもより一層吸音率を向上させることができる。また、この実施例における吸音材は、エンジン類等の音源に取り付けられることで、エンジン類から発生する空気伝搬音、固体伝搬音、振動の低減に効果的な吸音性能を有し、またエンジン類の運転により室内や防音ボックス内の温度が上昇しても第1の多孔質体層3の温度上昇が抑制されることから、劣化が促進されず寿命を長くすることができる。
なお、第2の実施例においては、第1の皮膜1の前面側(音源側)に第1の付加質量膜2を、第1の皮膜1の背面側(音源側と反対の側の面)に第1の多孔質体層3をそれぞれ積層した場合について述べているが、図1(a)に示す吸音材の第1の皮膜の前面側に第1の多孔質体層3を積層してもよく、また、図1(c)に示す吸音材の第1の皮膜1の背面側または第2の皮膜1´の前面側に第1の多孔質体層3を積層してもよく、さらに、図1(d)に示す吸音材の第1の付加質量膜2の背面側または第2の付加質量膜2´の前面側に第1の多孔質体層3を積層してもよい。
[実施例3]
図4は、本発明の第3の実施例における吸音材の断面図を示している。
なお、同図において、図1および図3と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図4において、本発明の第3の実施例における吸音材は、第1の皮膜1と、第1の皮膜1の前面側に積層された第1の付加質量膜2と、第1の皮膜の背面側に積層された第1の多孔質体層3と、第1の付加質量膜2の前面側(音源側)に積層された他の多孔質体層(以下「第2の多孔質体層」という。)4とを備えている。
第2の多孔質体層4は、ガラスクロス、グラスウールなどの無機系繊維を用いた布、若しくはフェルト材などで形成されている。
第3の実施例における吸音材においては、第1の皮膜1の前面側に設けられた第2の多孔質体層4が第1の皮膜1の表面における空気の遮断層としての役割を果たすことから、第1の実施例における吸音材よりも、燃焼速度を抑えることができる。従って、この実施例における吸音材おいては、前述の第2の条件(発熱速度の条件)および第3の条件(防火上有害な亀裂及び孔がないという条件)を満足することができる。
図5は、第3の実施例における吸音材の吸音特性を示している。同図において、横軸は周波数[Hz]、縦軸は残響室法吸音率、L1は、厚さ50[μm]の樹脂皮膜の前面側に金属粒(平均粒径0.5mm)を接着剤で取り付け、その両面に25mm厚のグラスウールを配置した試験片の垂直入射吸音率を示している。なお、残響室法吸音率はJISA1409規格に準拠して測定した。
同図より、第3の実施例における吸音材は、500[Hz]以下の中〜低周波数領域で高い吸音率を呈していることが判る。
図6は、上記の試験片におけるISO5660コーンカロリメーター試験における総発熱量および発熱速度を測定した結果を示している。同図において、横軸は時間[分]、左軸は総発熱量[MJ/m]、右軸は発熱速度[JW/m]、L2は上記試験片の総発熱量の特性、L3は上記試験片の発熱速度の特性を示している。
同図より、試験開始後20分間において、総発熱量が8[MJ/m]以下であること、発熱速度が200[JW/m]以上で10[秒]以上継続しないこと、という不燃材の規格値を満足していることが判る。
なお、第3の実施例においては、第1の皮膜1の前面側に第1の付加質量膜2を、第1の皮膜1の背面側に第1の多孔質体層3をそれぞれ積層し、さらに、第1の付加質量膜2の前面側に第2の多孔質体層4を積層した場合について述べているが、図1(b)に示す吸音材の第1の皮膜1の前面側に第1の多孔質体層3を、第1の付加質量膜2の背面側に第2の多孔質体層4を積層してもよく、また、図1(c)に示す吸音材の第1の皮膜1の背面側に第1の多孔質体層3を、第2の皮膜1´の前面側に第2の多孔質体層4をそれぞれ積層してもよく、さらに、図1(d)に示す吸音材の第1の付加質量膜2の背面側に第1の多孔質体層3を、第2の付加質量膜2´の前面側に第2の多孔質体層4をそれぞれ積層してもよい。
[実施例4]
図7は、本発明における耐火性吸音材の断面図を示している。なお、同図において、図1、図3および図4と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図7において、本発明における耐火性吸音材は、第1の皮膜1と、第1の皮膜1の前面側に積層された第1の付加質量膜2と、第1の皮膜の背面側に積層された第1の多孔質体層3と、第1の付加質量膜2の前面側に積層された第2の多孔質体層4と、これらの積層体の外表面に積層体を覆うように設けられたガラスクロスなどから成る難燃シート5とを備えている。
この実施例においては、積層体の外表面が難燃シート5で覆われていることから、建築基準法施行令第108条第2項で定める不燃材料の要件を満たすことができる。
図8は、この実施例における耐火性吸音材の吸音特性を示している。同図において、横軸は周波数[Hz]、縦軸は残響室法吸音率[―]、L4は、厚さ50[μm]の樹脂皮膜の前面側に無機粉末(ガラスカレット(平均粒径2〜5mm)を接着剤で取り付け、その両面に25mm厚のグラスウールを配置し、さらにグラスウールの外表面をガラスクロスで保護した試験片(面密度:1.84[kg/m])の残響室法吸音率の特性、L5は、50mm厚のグラスウールから成る従来の吸音材の残響室法吸音率の特性を示している。
同図より、この実施例における耐火性吸音材(L4)は、同等の厚みを有する従来の吸音材(L5)と比較して、第1に、カットオフ周波数が従来の吸音材と比較して1/3以下であり、第2に、カットオフ周波数以下で、従来のグラスウールから成る吸音材以上の吸音率を持ち、第3に、カットオフ周波数以上で、およそ0.8以上の吸音率を持っていることが判る。なお、前述の実施例においては、図4に示す吸音材の外表面に難燃シート5を設けた場合について述べているが、第1〜第3の実施例で述べた各態様の吸音材の外表面に難燃シート5を設けてもよい。
本発明は、特許請求の範囲内で、次のように、変更、修正を加えることができる。
第1に、本発明の吸音材および耐火性吸音材は、建築物内の空気伝播音や固体伝播音などの吸音や防音用として使用するものに限定されず、大型機械における騒音の吸音や防音壁等としても使用することもできる。
第2に、前述の実施例においては、図4に示す吸音材の外表面にガラスクロスなどから成る難燃シート5を設けた耐火性吸音材について説明しているが、図1または図3に示す吸音材の外表面に難燃シート5を設けて耐火性吸音材を形成してもよい。
本発明の第1の実施例における吸音材の断面図。 本発明の第1の実施例における吸音材の吸音特性を示す説明図。 本発明の第2の実施例における吸音材の断面図。 本発明の第3の実施例における吸音材の断面図。 本発明の第3の実施例における吸音材の吸音特性を示す説明図。 本発明の第3の実施例における吸音材の総発熱量および発熱速度の特性を示す説明図。 本発明における耐火性吸音材の断面図。 本発明における耐火性吸音材の吸音特性を示す説明図。
符号の説明
1・・・皮膜(第1の皮膜)
1´・・・他の皮膜(第2の皮膜)
2・・・付加質量膜(第1の付加質量膜
2a・・・接着剤膜
2b・・・質量体
2´・・・他の付加質量膜(第2の付加質量膜
3・・・多孔質体層(第1の多孔質体層)
4・・・他の多孔質体層(第2の多孔質体層)

Claims (17)

  1. 皮膜と、前記皮膜の前面側(音源側)および/または背面側に積層された付加質量膜とを備えることを特徴とする吸音材。
  2. 皮膜と、前記皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された付加質量膜と、前記付加質量膜の前面側または背面側に積層された他の皮膜を備えることを特徴とする吸音材。
  3. 皮膜と、前記皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された付加質量膜と、前記皮膜の背面側または前面側に積層された多孔質体層とを備えることを特徴とする吸音材。
  4. 皮膜と、前記皮膜の前面側(音源側)に積層された付加質量膜と、前記皮膜の背面側に積層された多孔質体層と、前記付加質量膜の前面側に積層された他の多孔質体層とを備えることを特徴とする吸音材。
  5. 皮膜と、前記皮膜の背面側に積層された付加質量膜と、前記皮膜の前面側(音源側)に積層された多孔質体層と、前記付加質量膜の背面側に積層された他の多孔質体層とを備えることを特徴とする吸音材。
  6. 皮膜と、前記皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された付加質量膜と、前記付加質量膜の前面側または背面側に積層された他の皮膜と、前記皮膜の背面側または前記他の皮膜の背面側に積層された多孔質体層と、前記他の皮膜の前面側または前記皮膜の前面側に積層された他の多孔質体層とを備えることを特徴とする吸音材。
  7. 皮膜と、前記皮膜の前面側(音源側)および背面側に積層された付加質量膜と、前記皮膜の前面側に積層された付加質量膜の前面側に積層された多孔質体層と、前記皮膜の背面側に積層された付加質量膜の背面側に積層された他の多孔質体層とを備えることを特徴とする吸音材。
  8. 前記皮膜および/または前記他の皮膜の燃焼熱をT[kJ/g]、前記皮膜の密度をρ[g/cm]、前記皮膜および/または他の皮膜の厚さをt[mm]としたときに、
    t≦8÷(T×ρ)
    の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項7何れか1項記載の吸音材。
  9. 前記皮膜および/または前記他の皮膜は、樹脂皮膜、紙、布および金属箔の何れか、またはこれらの積層物から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項8何れか1項記載の吸音材。
  10. 前記樹脂皮膜は、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、塩化ビニルの何れかの樹脂から成ることを特徴とする請求項9記載の吸音材。
  11. 前記付加質量膜は、前記皮膜の前面側(音源側)または背面側に散点状に付加された多数個の質量体を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項10何れか1項記載の吸音材。
  12. 前記付加質量膜は、前記皮膜の前面側(音源側)または背面側に積層された接着剤膜と、前記接着剤膜の前面側または背面側に散点状に付加された多数個の質量体とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項11何れか1項記載の吸音材。
  13. 前記質量体は、金属材料および無機材料の何れか、またはこれらの複合物から成ることを特徴とする請求項11または請求項12記載の吸音材。
  14. 前記質量体は、鉱石、セラミックス、前記鉱石および/またはセラミックスを含有する高分子材料の何れか、若しくはこれらの複合物から成ることを特徴とする請求項11または請求項12記載の吸音材。
  15. 前記皮膜および/または前記他の皮膜の面密度は、0.5[kg/ ]以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項14何れか1項記載の吸音材。
  16. 請求項1乃至請求項15何れか1項記載の吸音材と、前記吸音材の外表面に前記吸音材を覆うように設けられた難燃シートとを備えることを特徴とする耐火性吸音材。
  17. 前記難燃シートは、ガラスクロスから成ることを特徴とする請求項16記載の耐火性吸音材。
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