JP2007133245A - 吸音構造 - Google Patents

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祐 北村
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進 平井
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Abstract

【課題】集合住宅、オフィス、シアターおよび移動体等の周囲の騒音を吸収する。
【解決手段】本発明における吸音構造は、鉄筋コンクリートから成る集合住宅の床面1上に載置されるシート状の低周波吸音材2aと、低周波吸音材2aの上面に低周波吸音材2aと平行に配置される板状の補強層3と、補強層3の上面に載置され音を透過する性質を有するシート4とを備えている。
補強層3は、例えば多数の開口を有する金属製の板状体で構成され、シート4は、例えばファブリック製のカーペットで構成されている。
低周波吸音材2aは、100Hz乃至200Hzの低周波領域において優れた吸音特性を発揮する材料、例えば補強層3の下面側に配置される第1の多孔質体層21と、第1の多孔質体層21の下面側に積層される発泡体層22と、発泡体層22の下面側に積層される第2の多孔質体層23とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸音構造に係り、特に、集合住宅、オフィス、シアターおよび移動体等の周囲の騒音を吸収することができる吸音構造に関する。
従来から、この種の吸音材として、(a)グラスウールやロックウール等から成る多孔質体層を使用するもの、(b)吸音材の前面側に空気層を設けて成るもの、(c)通気度が5〜100倍異なる高密度と低密度の繊維集合体を少なくとも2層以上積層して成るものなどが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、(a)の吸音材においては、100Hz以下の低周波領域の騒音を効果的に吸収するためには、多孔質体層の肉厚を厚くする必要があるところ、多孔質体層の肉厚を厚くすると、吸音材の重量が全体的に重くなるという難点があった。また、(b)の吸音材においては、吸音材の前面側に空気層が存在するため、吸音材の重量が重くなり、また、スペースを広くとらなければならないという難点があった。
一方、(c)の吸音材は、空気の粘性抵抗を利用し、音波のエネルギーを熱エネルギーに変換して吸音する多孔質吸音構造体に、さらに密度が異なる繊維集合体を積層することで、高密度部分が付加質量、低密度部分がバネの役割を担う、いわゆる動吸振機を構成させて特に低周波領域の吸音率を向上させるものであるが、このような構成の吸音材においては、特に100Hz以下の低周波領域においては、十分な吸音効果が得られないという難点があった。また、低周波領域の音や振動は空気伝搬音だけではなく、建物や窓のがたつきなども発生するため、固体伝搬音および振動防止に対する対策を同時に行う必要があり、従来の吸音材ではその対策が困難であった。
このため、本出願人は、先に、空気の粘性抵抗を利用し、音波のエネルギーを熱エネルギーに変換して吸音する多孔質吸音構造体に、さらに密度が異なる繊維集合体を積層した吸音材を開発し、出願している(例えば、特許文献2参照)。
この吸音材は、前面側に配置される発泡体層と、この発泡体層の背面側に積層される多孔質体層とを備えており、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を含有する発泡体で形成され、また、多孔質体層は、汎用のグラスウールで形成されている。
このような構成の吸音材によれば、高密度部分が付加質量、低密度部分がバネの役割を担う、いわゆる動吸振機を構成させて、特に低周波数帯域の吸音率を向上させることができるものの、次のような難点があった。
第1に、多孔質体層を構成するグラスウールは、100Hz以下の低周波領域では吸音効果が弱くなるという難点がある。
第2に、発泡体層と多孔質体層とが一体成型され、この一体成型に際して発泡体層の前面側に表面皮膜が形成されるため、製品の自由度を向上させることができないという難点があった。すなわち、発泡体層と多孔質体層との一体成形の際に表面皮膜が同時に形成されるため、所要の吸音特性を発揮させるためには、発泡体層の前面側や多孔質体層の背面側を変更しなければならないという難点があった。
第3に、鉄筋コンクリートから成る集合住宅等において、騒音源が存在する居室(以下「第1の居室」という。)から、第1の居室と同一階の居室でかつ第1の居室に隣接する居室(以下「第2の居室」という。)への騒音を防止するには、例えば第1の居室の壁体や天井にパネル状に形成した吸音材を全面に亘って設置する必要があるところ、このような吸音構造では吸音材の設置作業に長時間を要し、また、コスト的にも割高になるという難点があった。
特開平8−152890号公報 特開2003−316364号公報
本発明は、集合住宅、オフィス、シアターおよび移動体等の周囲の低周波領域の騒音を効果的に吸収し、また、製品形態の自由度を向上させることができる吸音構造を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される多孔質体層と、多孔質体層の下面側に積層される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第2の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される多孔質体層と、多孔質体層の下面側に積層される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して床面と平行に配置される他の多孔質体層とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第3の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層と、発泡体層の上面側に形成され、それ自身の上面側に多数個の孔が設けられている被膜面とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第4の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して床面と平行に配置される他の多孔質体層と、発泡体層の上面側に形成され、それ自身の上面側に多数個の孔が設けられている被膜面とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第5の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層と、発泡体層の上面側に接着される被膜層とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第6の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して床面と平行に配置される他の多孔質体層と、発泡体層の上面側に接着される被膜層とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第7の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層と、発泡体層の上面側に当接される被膜層とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第8の態様である吸音構造は、床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、低周波吸音材の上面に低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、低周波吸音材は、補強層の下面側に配置される発泡体層と、発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して床面と平行に配置される他の多孔質体層と、発泡体層の上面側に当接される被膜層とを備え、発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とするものである。
本発明の第9態様は、第1の態様乃至第8の態様の何れかの態様である吸音構造において、補強層は、低周波吸音材を保護し、かつ音を透過させる性質を有する板状体から成るものである。
本発明の第10の態様は、第1の態様乃至第8の態様の何れかの態様である吸音構造において、補強層は、多数の開口を有する金属製の板状体から成るものである。
本発明の第11の態様は、第1の態様乃至第8の態様の何れかの態様である吸音構造において、補強層は、パンチングメタルまたはエキスパンドメタルから成るものである。
本発明の第12の態様は、第10の態様である吸音構造において、板状体の開口率は、40〜70%とされているものである。
本発明の第13の態様は、第1の態様乃至第12の態様の何れかの態様である吸音構造において、発泡体の密度は、50〜500kg/mとされているものである。
本発明の第14の態様は、第1の態様乃至第13の態様の何れかの態様である吸音構造において、第1のジオールに含まれる水酸基含量と、第2のジオールに含まれる水酸基含量の比は、1:0.3〜2.5とされているものである。
本発明の第15の態様は、第1の態様乃至第14の態様の何れかの態様である吸音構造において、無機充填材の含量は、第1のジオール100重量部に対して10〜200重量部とされているものである。
本発明の第16の態様は、第1の態様乃至第15の態様の何れかの態様である吸音構造において、発泡剤としての水の含量は、第1のジオール100重量部に対して2〜5重量部とされているものである。
本発明の第17の態様は、第1の態様乃至第16の態様の何れかの態様である吸音構造において、第1、第2のジオール、および発泡剤としての水の水酸基含量の合計と、イソシアネートのイソシアネート含量との比であるイソシアネートインデックス(NCO/OH)は、0.5〜1.0の範囲にあるものである。
本発明の第18の態様は、第1の態様乃至第17の態様の何れかの態様である吸音構造において、イソシアネートインデックスは、0.6〜0.9の範囲にあるものである。
本発明の第19の態様は、第1の態様乃至第18の態様の何れかの態様である吸音構造において、第1のジオールは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリアクリル酸エステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールのうちから選択されたいずれかのジオールから成るものである。
本発明の第20の態様は、第1の態様乃至第19の態様の何れかの態様である吸音構造において、第2のジオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール等の脂肪族系若しくはN,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン等の芳香族系のうちから選択されたいずれかのジオールから成るものである。
本発明の第21の態様は、第1の態様乃至第20の態様の何れかの態様である吸音構造において、無機充填材は、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのうちから選択されたいずれかの無機充填剤から成るものである。
本発明の第22の態様は、第1の態様乃至第21の態様の何れかの態様である吸音構造において、イソシアネートは、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製トリレンジイソシアネート、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネートのうちから選択されたいずれかのイソシアネートから成るものである。
本発明の第23の態様は、第1の態様乃至第22の態様の何れかの態様である吸音構造において、多孔質体層は、粗毛フェルト、植物繊維系フェルト、動物繊維系フェルト、合成繊維系フェルトのいずれか、またはこれらの混合物からなるものである。
本発明の第1の態様乃至第23の態様の吸音構造によれば、次のような効果がある。
第1に、200Hz程度以下の低周波領域の騒音源が存在する居室(第1の居室)の床面に低周波吸音材を配置することで、当該第1の居室内における騒音を効果的に吸収することができる。従って、本発明の吸音構造によれば、従来のように、第1の居室の壁体や天井に低周波吸音材を配設しなくても、第1の居室からの第2の居室(第1の居室と同一階の居室でかつ第1の居室に隣接する居室)への騒音を効果的に防止することができる。
第2に、床面上に配置する低周波吸音材の仕様を変えることで、騒音源の周波数特性に応じた吸音を行なうことができる。
第3に、低周波吸音材を構成する多孔質体層をガラスウールで形成した場合には、当該ガラスウールが断熱材としての機能を有することから、高断熱・高遮音住宅という付加価値の高い住宅を提供することができる。
第4に、エレベータや自動車等の移動体の床面に低周波吸音材を配置することで、移動体の周囲の騒音(エレベータ内部の反響音や自動車内部の騒音)を効果的に吸収することができる。
第5に、低周波吸音材の上面側に補強材が設けられているので、集合住宅、オフィス、若しくはシアター等の床面に適用しても、低周波吸音材の損傷を防止することができる。
第6に、低周波吸音材の表面皮膜に針状部材で孔等を設けることにより、発泡体層の通気性が向上し、より一層低周波領域の吸音特性を向上させることができる。
第7に、発泡体層の片側に、別体で形成された被膜層を接着・当接させることにより、製品形態の自由度を向上させることができる。
以下、本発明の吸音構造を適用した好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の吸音構造を鉄筋コンクリートから成る集合住宅の床面に適用した一実施例を示す断面図である。
同図において、本発明における吸音構造は、鉄筋コンクリートから成る集合住宅の床面1上に載置されるシート状の低周波吸音材2aと、低周波吸音材2aの上面に低周波吸音材2aと平行に配置される板状の補強層3と、補強層3の上面に載置され音を透過する性質を有するシート4とを備えている。
補強層3は、後述する低周波吸音材2aを機械的に保護し、かつ音を透過させる性質を有する板状体で構成されている。具体的には多数の開口を有する金属製の板状体、例えば開口率が40〜70%程度で厚さが4mm程度のステンレス製のパンチングメタル若しくはエキスパンドメタル等で構成されている。ここで、板状体の開口率を40〜70%としたのは、開口率が40%未満では音が十分に透過せず、また、開口率が70%を超えると板状体の全体的な機械的強度が弱くなり、低周波吸音材2aの保護が不十分となるからである。
シート4は、例えば保温性がよく、弾力性に富み、かつ難燃性のもの、具体的にはファブリック製のカーペット等で構成されている。
低周波吸音材2aとしては、100Hz乃至200Hzの低周波領域において優れた吸音特性を発揮する材料、具体的には、補強層3の下面側に配置される多孔質体層(以下「第1の多孔質体層」という。)21と、第1の多孔質体層21の下面側に積層される発泡体層22と、発泡体層22の下面側に積層される他の多孔質体層(以下「第2の多孔質体層」という。)23とを備えている。
ここで、発泡体層22としては、連続気泡発泡を有する発泡体が用いられる。これは音波が発泡体層22に入射した場合、間隙部分の空気が振動し、この空気の粘性抵抗によって音波のエネルギーが熱エネルギーに変換されて吸音が行われるとともに、制振性も有しているために発泡体層22自身が振動し、この時の粘性抵抗によって音波のエネルギーが熱エネルギーに変換されて吸音が行われるためである。また、発泡体層22の両面に、第1、第2の多孔質体層21、23を積層するのは、発泡体層22部分が付加質量、すなわち錘の役割として作用し、多孔質体層部分がバネ、すなわち空気バネの役割として作用し、膜振動による吸音を行わせるためである。
発泡体層22は、具体的には次のような発泡体で形成されている。
第1に、発泡体は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を含有するものから成り、特に主ポリマーである第1のジオールを分子量500〜5000、好ましくは分子量1000〜2000のジオールとすることにより制振性を付加した発泡体を得ることができる。ここで、この主ポリマーを分子量500未満のジオールで構成すると、硬い発泡体となり、制振性が得られず、また、分子量が5000を超えるジオールで構成すると、初期粘度が高くなり、所要の発泡体が得られなくなる。なお、主ポリマーとして、トリオールや本発明に用いるジオール以外のポリオールを使用した場合には、制振性を得ることが困難になる。
第2に、発泡体の密度は、50〜500kg/mの範囲にあることが好ましい。密度が50kg/m未満では通気性が良くなり過ぎて、低周波数領域の吸音効率が悪くなり、500kg/mを超えると反対に通気性が悪くなり過ぎて、音が反射し吸音が困難になるからである。
第3に、発泡体を構成する第1のジオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリアクリル酸エステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールなどが好適する。
第4に、発泡体を構成する第2のジオールは、本発明の発泡体層22の鎖延長剤として使用され、補強の役割を果たす。ここで、分子量が500以下としたのは、分子量が500を超えると補強効果が得られなくなるからである。また、この成分をトリオールや本発明に用いるジオール以外のポリオールにした場合は補強効果が大きくなり過ぎ、制振性を損なってしまう。
第5に、発泡体を構成する第2のジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール等の脂肪族系若しくはN,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン等の芳香族系のジオールなどが好適する。
ここで、発泡体に用いられる第1のジオールに含まれる水酸基含量と第2のジオールに含まれる水酸基含量との比は1:0.3〜2.5が好ましい。第2のジオールの水酸基含量の比が0.3未満になると補強効果が不十分になり、水酸基含量の比が2.5を超えても効果に差異が見られないからである。
第6に、発泡体を構成する無機充填剤は、発泡体層を補強し、制振性を付加する目的で使用される。この無機充填剤は、分子量500〜5000の第1のジオール100重量部に対して10〜200重量部配合することが好ましい。10重量部未満では充分な補強や制振性の付加を行うには効果が小さく、200重量部を超えると成型前の組成物の粘度が高くなり成型が困難になるからである。
第7に、発泡体を構成する無機充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが好適である。
第8に、発泡体を構成する水は、発泡剤として用いられる。発泡剤の添加量は、発泡体が得られる量であればよいが、分子量500〜5000の第1のジオール100重量部に対して2〜5重量部が好適である。2重量部未満では充分な発泡が行われず、5重量部を超えても効果に大きな差異が見られないからである。
第9に、発泡体を構成するイソシアネートは、基本的にはウレタン発泡体の製造に使用されるものを用いることができるが、特に2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製トリレンジイソシアネート、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネートなどが好適し、これらのイソシアネートを単独若しくは混合して使用することができる。
第10に、発泡体に適度な剛性と制振性を付与するためには、第1のジオール、第2のジオール、および発泡剤としての水の水酸基含量の合計と、イソシアネートのイソシアネート含量の比であるイソシアネートインデックス(NCO/OH)が、0.5〜1.0、好ましくは0.6〜0.9の範囲にあることが望ましい。イソシアネートインデックスが0.5未満では架橋度が少なくなって剛性が低下し、1.0を超えると適度な剛性は得られるものの制振性が低下するからである。
第11に、上記の発泡体には、通常のウレタン発泡体層の製造に使用される触媒、製泡剤、難燃剤、可塑剤、着色剤等を目的に応じて適宜添加してもよい。
次に、第1、第2の多孔質体層21、23は、それぞれ同様の構成とされ、具体的にはそれぞれ次のようなもの形成されている。
第1に、第1、第2の多孔質体層21、23は、グラスウール若しくはロックウールのどちらか一方若しくはこれらの組み合わせたもので形成されている。具体的には、グラスウール若しくはロックウールを同種同士若しくは異種同士を積層したもので形成されている。
第2に、第1、第2の多孔質体層21、23は、損失係数ηが0.05以上、通気量が0.1dm/s以上、厚さが1〜50mm、望ましくは10〜25mmのもので形成されている。このような構成の第1、第2の多孔質体層21、23においては、低周波数領域から高周波数領域までの広範囲に亘って吸音特性が優れており、また固体伝搬音や振動の低減にも効果的な制振性を発揮する。
第3に、第1、第2の多孔質体層21、23は、熱伝導率が0.1〜0.5W/mKのもので形成されている。また、第1、第2の多孔質体層21、23は、基材がウレタンフォーム若しくはウレタンフォーム基材に熱伝導性付与材を配合したもので形成されている。ここで、熱伝導性付与材としては、セラミックス若しくは金属材料からなるものを配合したもの、炭化珪素粉、アルミナ粉、アルミ粉、黒鉛、銅粉、ステンレス粉から選ばれた1種若しくはこれらを2種以上混合したもの、または黒鉛(黒鉛の添加量はウレタンフォームを形成するポリオール100重量部に対して10〜150重量部である)が用いられる。
このような構成の第1、第2の多孔質体層21、23は、エンジン類等の音源に取り付けられ、エンジン類から発生する空気伝搬音、固体伝搬音、振動の低減に効果的な吸音性能を有し、またエンジン類の運転により室内や防音ボックス内の温度が上昇しても多孔質体の温度上昇が抑制でき、劣化が促進されず寿命が長くなる。
図2は、第1の実施の形態における低周波吸音材2aの吸音特性を示している。ここで、図中、実線L1は、多孔質体層の厚さを100mmとした従来の吸音材の吸音特性、実線L2は、第1の多孔質体層21の厚さを25mm、第2の多孔質体層23の厚さを75mmとした本発明の低周波吸音材2aの吸音特性、破線L3は多孔質体層をグラスウールで構成し、その厚さを100mmとした従来の吸音材の吸音特性を示している。同図より、本発明の低周波吸音材(L2)が150Hz以下の低周波領域のみならず、150Hz以上の高周波領域にわたって、優れた吸音特性を示していることが分かる。従って、第1の実施の形態における低周波吸音材2aを使用すれば、広帯域の周波数領域に対応可能な吸音材を提供することができる。
次に、このように構成された低周波吸音材2aを鉄筋コンクリートから成る集合住宅の床面1に設置する方法について説明する。
図1および図3において、先ず、鉄筋コンクリートから成る集合住宅の床面1上に、複数本の金属製のライナー5a、5b、5c、・・・、例えば幅が40mm、高さが80mmの角柱のステンレス製のライナーを例えば910mmの間隔をおいて平行に布設する。これにより、床面1上に低周波吸音材2aを布設するための収納溝が形成される。ここで、各ライナー5a、5b、5c、・・・の高さ(収納溝の深さ)は、低周波吸音材2aの厚さと略同程度、若しくはそれより若干高くなるような寸法に設計されている。
次いで、このようにして形成された各収納溝に、多数個(例えば30個)の、矩形状に形成されたパネル状の低周波吸音材2a(例えば縦幅:607mm、横幅:910mm、厚さ75mm)を、第2の多孔質体層23を床面1側に向けてそれぞれ収納する。
次に、各ライナー5a、5b、5c、・・・の頂部(図1中上部)間に厚さが2mm程度で開口率が40%程度のステンレス製のパンチングメタルから成る補強板3を各低周波吸音材2aの上面を覆うように載置し、さらに、補強板3の上面にカーペットから成るシート4を載置する。これにより、各低周波吸音材2aは、ライナー5a、5b、5c、・・・によって区画された収納溝および補強板3により機械的に保護されることになる。
図4は、床面に対する吸音構造の施工の有無によるパワーレベルの比較を示している。ここで、比較例は、床面1に吸音構造を適用しない、いわゆる通常の集合住宅の居室のパワーレベルを示しており、実施例は、床面1に、第1の多孔質体層21の厚さを25mm、発泡体層22の厚さを1mm、第2の多孔質体層23の厚さを50mmとした本発明の低周波吸音材2aを配置した、第1の実施の形態に係る吸音構造のパワーレベルを示している。なお、騒音レベルはJISA1409:1998「残響室法吸音率の測定方法」により測定した。
同図より、本実施例における吸音構造は、比較例に対して、居室内の卓越騒音である200Hzの吸音特性でおよそ30dBの優位差が認められ、本発明における吸音構造が第1の居室からの第2の居室への騒音防止対策として非常に有効であることが判る。
以上のように、本発明の吸音構造によれば、従来のように、第1の居室の壁体や天井に低周波吸音材を配設しなくても、第1の居室における200Hz程度以下の低周波領域の騒音を効果的に吸収することができ、ひいては第1の居室からの第2の居室への騒音を効果的に防止することができる。
[第2の実施の形態]
図5は、本発明における吸音構造の第2の実施の形態を示す断面図である。なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施例においては、図5に示すように、図1に示す低周波吸音材2aに代えて補強層3の下面側に配置される発泡体層22と、発泡体層22の下面側に積層される第2の多孔質体層23と、発泡体層22の上面側に形成され、それ自身の上面側に多数個の孔が設けられている被膜面24とを備えた低周波吸音材2bが用いられている。
ここで、被膜面24の補強層3には、針状部材で被膜面24と直交する方向に多数個の孔(不図示)が設けられている。
このような被膜面24への孔の形成により、被膜面24の通気性が向上し、ひいては、吸音率のピーク周波数を低周波数側へ移動させることができる。
図6は、第2実施の形態における低周波吸音材2bの吸音特性を示している。ここで、図中、実線L4は、被膜面24に孔を有しない従来の低周波吸音材の吸音特性、破線L5は、被膜面25の音源側(補強層3側)に、針状部材によって1cm当たり50個の孔を形成した第2実施の形態における第1の低周波吸音材の吸音特性、実線L6は、被膜面24の音源側に、針状部材によって1cm当たり200個の孔を形成した第2実施の形態における第2の低周波吸音材の吸音特性を示している。同図より、本発明の第1、第2の低周波吸音材における吸音率のピーク周波数が低周波数側へ移動していることが分かる。
従って、第2の実施の形態における低周波吸音材を使用すれば、150Hz以下の低周波数領域に対応可能な吸音構造を提供することができる。なお、このような針状部材による孔の形成に代えて、グラインダーにより被膜面24に摩擦加工を施して、当該表面を粗面化しても、前述の吸音材と同様の効果を奏する。
[第3の実施の形態]
図7は、本発明における吸音構造の第3の実施の形態を示す断面図である。なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施例においては、図7に示すように、図1に示す低周波吸音材2aに代えて補強層3の下面側に配置される発泡体層22と、発泡体層22の下面側に積層される第2の多孔質体層23と、発泡体層22の上面側に接着される被膜層25とを備えた低周波吸音材2cが用いられている。
ここで、被膜層25は、発泡体層22と第2の多孔質体層23とが一体で形成されるのに対し、別体で形成されている。これは、製品形態の自由度を向上させるためである。
図8は、第3実施の形態における吸音材の吸音特性を示している。ここで、図中、実線L7は、第2の多孔質体層(ガラスウール)23の厚さを50mmとした従来の第1の吸音材の吸音特性、破線L8は、第2の多孔質体層(ガラスウール)23の厚さを100mmとし、発泡体層22の上面側に被膜層25を一体で成形した従来の第2の吸音材の吸音特性、実線L9は、第2の多孔質体層(ガラスウール)23の厚さを50mmとし、発泡体層22の上面側に別体の被膜層25を接着させた本発明の第1の低周波吸音材の吸音特性、破線L10は、第2の多孔質体層(ガラスウール)23の厚さを100mmとし、発泡体層22の上面側に別体の被膜層25を接着させた本発明の第2の低周波吸音材の吸音特性を示している。同図より、本発明の第1、第2の低周波吸音材は、従来の第1、第2の低周波吸音材と同様の吸音特性を示していることがわかる。従って、第3の実施の形態における低周波吸音材を使用すれば、要求される吸音特性や施工方法に応じて、発泡体層22の補強層側に別体の被膜層25を接着させることで対処することができ、ひいては製品形態の自由度を向上させることができる。なお、被膜層25は発泡体層22に接着させたものに限定されず、被膜層25を発泡体層22に当接(接触)させてもよい。
[第4の実施の形態]
図9は、本発明における吸音構造の第4の実施の形態を示す断面図である。なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図9において、この実施例においては、図1に示す低周波吸音材2aに代えて薄厚の低周波吸音材2a´が用いられている。
すなわち、この実施例における低周波吸音材2a´は、発泡体層22の下面側に図1に示す第2の多孔質体層23よりも厚さを薄く形成した薄厚の第2の多孔質体層23´が積層されており、当該薄厚の第2の多孔質体層23´が空気層6を介して床面1と平行に配置されている。
この実施例においては、第1の実施例と比較すれば多孔質体層の厚さを薄く形成した分だけ若干吸音特性が低下するものの、床面1と第2の多孔質体層23´間にいわゆる背後空気層を存在させることで、全体として吸音構造の軽量化および低コスト化を図ることができる。従って、この実施例を軽量化を目指す自動車等の移動体に適用した場合には、移動体自身の重量アップを抑えつつ移動体の周囲の騒音を効果的に吸収することができる。
[第5の実施の形態]
図10は、本発明における吸音構造の第5の実施の形態を示す断面図である。なお、同図において、図5および図9と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図10において、この実施例においては、図5に示す低周波吸音材2bに代えて薄厚の低周波吸音材2b´が用いられている。
すなわち、この実施例における低周波吸音材2b´は、発泡体層22の下面側に図5に示す第2の多孔質体層23よりも厚さを薄く形成した薄厚の第2の多孔質体層23´が積層されており、当該薄厚の第2の多孔質体層23´が空気層6を介して床面1と平行に配置されている。
この実施例においても、第2の実施例と比較すれば多孔質体層の厚さを薄く形成した分だけ若干吸音特性が低下するものの、床面1と第2の多孔質体層23´間にいわゆる背後空気層を存在させることで、全体として吸音構造の軽量化および低コスト化を図ることができる。従って、この実施例においても、軽量化を目指す自動車等の移動体に適用した場合には、移動体自身の重量アップを抑えつつ移動体の周囲の騒音を効果的に吸収することができる。
[第6の実施の形態]
図11は、本発明における吸音構造の第6の実施の形態を示す断面図である。なお、同図において、図7および図9と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図11において、この実施例においては、図5に示す低周波吸音材2cに代えて薄厚の低周波吸音材2c´が用いられている。
すなわち、この実施例における低周波吸音材2c´は、発泡体層22の下面側に図7に示す第2の多孔質体層23よりも厚さを薄く形成した薄厚の第2の多孔質体層23´が積層されており、当該薄厚の第2の多孔質体層23´が空気層6を介して床面1と平行に配置されている。
この実施例においても、第3の実施例と比較すれば多孔質体層の厚さを薄く形成した分だけ若干吸音特性が低下するものの、床面1と第2の多孔質体層23´間にいわゆる背後空気層を存在させることで、全体として吸音構造の軽量化および低コスト化を図ることができる。従って、この実施例においても、軽量化を目指す自動車等の移動体に適用した場合には、移動体自身の重量アップを抑えつつ移動体の周囲の騒音を効果的に吸収することができる。
前述の実施例においては、図面に示した特定の実施の形態をもって本発明を説明しているが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、次のように構成してもよい。
第1に、前述の実施例においては、剛壁としての性能を有する鉄筋コンクリートから成る集合住宅の床面1に適用した場合について述べているが、床面1が剛壁としての性能を有しない場合には、低周波吸音材の背面側にすなわち床面1上に背後剛壁層(例えば厚さ2mm程度の鋼板、若しくは厚さが5mm程度のアルミニウム板)を布設する必要がある。
第2に、前述の実施例においては、鉄筋コンクリートから成る集合住宅の床面に適用した場合について述べているが、オフィスのフリーアクセスフロア、シアターの床面、エレベータの床面、自動車の床面(フロアパン)等に適用しても、周囲の騒音を効果的に吸収することができる。
第3に、前述の実施例においては、発泡体層22として、発泡密度が均一な単一の発泡体層について述べているが、次のような構成のもの、例えば、第1に、内部に連続気泡を有する発泡体であって、音源側の表面に薄膜層を発泡体と一体成型して配置されているもの、第2に、例えば厚さ1mm以下の薄膜層が音源側および剛壁側双方の発泡体と一体成型して配置されているもの、第3に、連続気泡発泡体の発泡密度が厚さ方向に傾斜的に異なっているもの、第4に、異なる複数の連続気泡発泡体を発泡密度が傾斜的に配置されるように積層されたもの、第5に、連続気泡発泡体の発泡密度が音源側で高密度となるようにしたもの、第6に、連続気泡発泡体として粘弾性体からなるものを用いてもよい。
本発明における吸音構造の第1の実施の形態を示す断面図。 本発明の第1の実施の形態に係る低周波吸音材の吸音特性を示す説明図。 本発明の第1の実施の形態に係る低周波吸音材の設置状況を示す説明図。 本発明の第1の実施の形態に係る吸音構造のパワーレベルと周波数との関係を示す説明図。 本発明における吸音構造の第2の実施の形態を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る低周波吸音材の吸音特性を示す説明図。 本発明における吸音構造の第3の実施の形態を示す断面図。 本発明の第3の実施の形態に係る低周波吸音材の吸音特性を示す説明図。 本発明における吸音構造の第4の実施の形態を示す断面図。 本発明における吸音構造の第5の実施の形態を示す断面図。 本発明における吸音構造の第6の実施の形態を示す断面図。
符号の説明
1・・・床面
2a、2b、2c、2d、2e、2f・・・低周波吸音材
21・・・第1の多孔質体層(多孔質体層)
22・・・発泡体層
23・・・第2の多孔質体層(他の多孔質体層)
24・・・被膜面
25・・・被膜層
3・・・補強層
4・・・シート
5a、5b、5c・・・ライナー

Claims (23)

  1. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される多孔質体層と、前記多孔質体層の下面側に積層される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  2. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される多孔質体層と、前記多孔質体層の下面側に積層される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して前記床面と平行に配置される他の多孔質体層とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  3. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層と、前記発泡体層の上面側に形成され、それ自身の上面側に多数個の孔が設けられている被膜面とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  4. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して前記床面と平行に配置される他の多孔質体層と、前記発泡体層の上面側に形成され、それ自身の上面側に多数個の孔が設けられている被膜面とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  5. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層と、前記発泡体層の上面側に接着される被膜層とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  6. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して前記床面と平行に配置される他の多孔質体層と、前記発泡体層の上面側に接着される被膜層とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  7. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層される他の多孔質体層と、前記発泡体層の上面側に当接される被膜層とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  8. 床面上に載置されるシート状の低周波吸音材と、前記低周波吸音材の上面に前記低周波吸音材と平行に配置される板状の補強層と、前記補強層の上面に載置される音を透過する性質を有するシートとを備え、
    前記低周波吸音材は、前記補強層の下面側に配置される発泡体層と、前記発泡体層の下面側に積層され、空気層を介して前記床面と平行に配置される他の多孔質体層と、前記発泡体層の上面側に当接される被膜層とを備え、
    前記発泡体層は、分子量500〜5000の第1のジオール、分子量500以下の第2のジオール、無機充填材、発泡剤としての水、およびイソシアネートの各成分を原料成分とすることを特徴とする吸音構造。
  9. 前記補強層は、前記低周波吸音材を保護し、かつ音を透過させる性質を有する板状体から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項8何れか1項記載の吸音構造。
  10. 前記補強層は、多数の開口を有する金属製の板状体から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項8何れか1項記載の吸音構造。
  11. 前記補強層は、パンチングメタルまたはエキスパンドメタルから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項8何れか1項記載の吸音構造。
  12. 前記板状体の開口率は、40〜70%であることを特徴とする請求項10記載の吸音構造。
  13. 前記発泡体の密度は、50〜500kg/mであることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項記載の吸音材。
  14. 前記第1のジオールに含まれる水酸基含量と、前記第2のジオールに含まれる水酸基含量の比は、1:0.3〜2.5であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載の吸音材。
  15. 前記無機充填材の含量は、前記第1のジオール100重量部に対して10〜200重量部であることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項記載の吸音材。
  16. 前記発泡剤としての水の含量は、前記第1のジオール100重量部に対して2〜5重量部であることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項記載の吸音材。
  17. 前記第1、第2のジオール、および発泡剤としての水の水酸基含量の合計と、前記イソシアネートのイソシアネート含量との比であるイソシアネートインデックス(NCO/OH)は、0.5〜1.0の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項記載の吸音材。
  18. 前記イソシアネートインデックスは、0.6〜0.9の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれか1項記載の吸音材。
  19. 前記第1のジオールは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリアクリル酸エステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールのうちから選択されたいずれかのジオールであることを特徴とする請求項1乃至請求項18のいずれか1項記載の吸音材。
  20. 前記第2のジオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール等の脂肪族系若しくはN,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン等の芳香族系のうちから選択されたいずれかのジオールであることを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか1項記載の吸音材。
  21. 前記無機充填材は、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのうちから選択されたいずれかの無機充填剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項20のいずれか1項記載の吸音材。
  22. 前記イソシアネートは、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製トリレンジイソシアネート、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネートのうちから選択されたいずれかのイソシアネートであることを特徴とする請求項1乃至請求項21のいずれか1項記載の吸音材。
  23. 前記多孔質体層は、粗毛フェルト、植物繊維系フェルト、動物繊維系フェルト、合成繊維系フェルトのいずれか、またはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項1乃至請求項22のいずれか1項記載の吸音材。
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