JP2008076869A - 耐水吸音体 - Google Patents

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Yu Kitamura
祐 北村
Keiichi Takayama
桂一 高山
Hajime Tanimoto
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Abstract

【課題】樹脂フイルムの包被による耐水吸音体の高周波領域における吸音特性の低下の防止を図る。
【解決手段】本発明の耐水吸音体1aは、平板状の多孔質体2と、多孔質体2の外面に設けられた防水層3とを備えている。
多孔質体2はグラスウール、ロックウールの何れかまたはこれらの混合物から成るもので形成されている。
防水層3は厚さが10〜20mm程度で、面密度が25g/m以下のポリウレタンフイルム等の樹脂フイルムで形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐水吸音体に係り、特に屋外環境で使用する場合に有用な耐水吸音体に関する。
一般に、吸音体としては、グラスウールやロックウール等から成る多孔質体を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような構成の吸音体を屋外環境で使用した場合には、例えば車両のボディの外側面に配置した場合には、多孔質体を構成するグラスウール等に雨水等が浸入することで高周波領域における吸音特性が低下するという難点があった。
このため、吸音体自体に耐水性をもたせるために、多孔質体の全体を樹脂フイルム等で包被することが行なわれているが、このような構成の耐水吸音体においては、樹脂フイルムの樹脂成分が高周波領域における吸音特性を低下させる虞があった。
特開2003―195869号公報(段落「0002」)
本発明は、多孔質体の外面を樹脂フイルムで包被しても、高周波領域における吸音特性を阻害する虞のない耐水吸音体を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様である耐水吸音体は、多孔質体と、多孔質体の外面に設けられた防水層とを備え、防水層の面密度は25g/m以下とされているものである。
本発明の第2の態様である耐水吸音体は、多孔質体と、多孔質体の外面に設けられた防水層と、防水層の外面に設けられた保護層とを備え、防水層の面密度は25g/m以下とされているものである。
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様のである耐水吸音体において、多孔質体と防水層との間または防水層自体には圧力吸収手段が設けられているものである。
本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第3の態様の何れかの態様である耐水吸音体において、多孔質体は、音源側に配置される第1の多孔質体層と、剛壁層側に配置される第2の多孔質体層とを備え、第1の多孔質体層と第2の多孔質体との間には膜状の吸音皮膜が積層されているものである。
本発明の第5の態様は、第4の態様である耐水吸音体において、吸音皮膜はシリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成るものである。
本発明の第6の態様は、第4の態様または第5の態様である耐水吸音体において、吸音皮膜は、無機化合物および/または炭素繊維を含むものである。
本発明の第7の態様は、第3の態様乃至第6の態様の何れかの態様である耐水吸音体において、圧力吸収手段は、多孔質体と防水層との間に設けられた緩衝体から成るものである。
本発明の第8の態様は、第3の態様乃至第6の態様の何れかの態様である耐水吸音体において、圧力吸収手段は、防水層自体に設けられた弛み部から成るものである。
本発明の第9の態様は、第1の態様乃至第8の態様の何れかの態様である耐水吸音体において、防水層は樹脂フイルムで形成されているものである。
本発明の第10の態様は、第9の態様である耐水吸音体において、樹脂フイルムは、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素樹脂、塩化ビニル、クロロプレンの何れか一つから成るものである。
本発明の第11の態様は、第2の態様乃至第10の態様の何れかの態様である耐水吸音体において、保護層は、機械的強度を有し、かつ音を透過させる性質を有するフイルムで形成されているものである。
本発明の第1の態様乃至第11の態様の耐水吸音体によれば、多孔質体の外面を面密度が25g/m以下の樹脂フイルムで包被することで、高周波領域における吸音特性を阻害しない耐水吸音体を提供することができる。
以下、本発明の耐水吸音体を適用した好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の第1の実施例における耐水吸音体の断面図を示している。
同図において、本発明の耐水吸音体1aは、平板状の多孔質体2と、多孔質体2の外面に設けられた防水層3とを備えている。
多孔質体2はグラスウール、ロックウールの何れかまたはこれらの混合物から成るもので形成されている。なお、多孔質体2の厚さは、1〜50mm、望ましくは10〜25mm程度とされている。
防水層3は厚さが10〜20μm程度で、面密度が25g/m以下の樹脂フイルムで形成されている。
樹脂フイルムとしては、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素樹脂、塩化ビニル、クロロプレンの何れか一つを使用することができる。ここで、防水層3の面密度を25g/m以下としたのは、次に述べるように面密度が25g/mを超えると音の反射量が増し、吸音性能が阻害されるからである。
ここで、防水層3の面密度を25g/m以下とした根拠について説明する。
先ず、図2は、板材に対し、音エネルギーが照射されたときの模式図を示している。同図において、この板材は広い空中に浮かんでいるものとし、透過や反射したエネルギーは再び帰ってこないものとすると、このときの入射エネルギーをPiは数1で表すことができ、吸音率αは数2で表すことができる。
Figure 2008076869
ここで、Prは反射エネルギー、Ptは透過エネルギー、Paは板材内部の損失エネルギーを示している。
Figure 2008076869
ここで、PETフィルムのように、材料内部での損失がほぼ無視できるような部材においては、入射エネルギーPiは数3で表すことができることから、これに基づいて、数2を変形すると、吸音率αは数4で表すことができる。
Figure 2008076869
Figure 2008076869
数4から、換言すれば、音の透過エネルギーPtが小さい場合は、その分反射エネルギーPrが増えるため、見かけ上の吸音率αが低下することになる。
次に、図3に示すように、グラスウールのような多孔質の吸音体の表面にフィルムが設けられた場合について考察すると、当該フイルムにおいては、上記のような反射が生じることから、吸音体自身が有する吸音率αを低下させることになる。但し、フィルムはその面密度とフィルムの背面側に存在する背面多孔質体層の厚さにより、膜状吸音機構に基づく吸音を生じることから、特定の周波数で吸音率αを高める効果も生じることになる。
以上より、多孔質の吸音体の表面にフィルムが設けられた場合においては、第1に音の反射が生じ、第2に膜状吸音機構に基づく吸音という現象が生ずることになる。
ここで、例えば厚さが25mmのグラスウールと、厚さが25mmのグラスウールの音源側に樹脂皮膜を配設した吸音体((以下「A25」という。)とを対比して上記の現象について説明すると、図4に示すように、A25については600Hz程度以下の低周波領域においては膜状吸音機構により吸音率が向上し、600Hz程度を超える高周波領域においては皮膜による音の反射で吸音率が低下していることが分かる。
ここで、皮膜による音の反射の影響については、各種材料に対する反射率の傾向は一般的には示されてはいないものの、透過損失TLについては数5で表すことができる。
Figure 2008076869
ここで、τは透過率(Pi/Pt)を示している。ちなみに、上記の数3、4の仮定に基づくとすると、これはフィルム材の見かけ上の吸音率α(入射音のエネルギー量に対し、反射してこない音のエネルギー量の比率)と同じであることから、透過損失TLは数6で表すことができる。
Figure 2008076869
また、理論式としては、板材の垂直入射に対する透過損失TLは周波数fと面密度m[kg/m]に基づき数7で表すことができる。
Figure 2008076869
数6、7をまとめると、吸音率αは数8で表すことができる。
Figure 2008076869
すなわち、多孔質体の表面にフィルムを配置したときの共鳴点以外の周波数域における見かけ上の吸音率αはフィルムの面密度mと周波数fの積が高いほど低下する関係にある。ちなみに、一般的に遮音目的のシートが重いのは上記のような理由に基づくものといえる。
図5は、周波数fが5000Hzにおける面密度[g/m]と吸音率αとの関係を数8に基づいて計算した値を示している。
図5から、面密度が30[g/m]以上では吸音率αが0.8を下回る可能性があることが分かる。
以上より、本発明においては、実用上、周波数fが最高5000「Hz」までとした場合、製品の吸音率αは0.8以上とすることが望ましく、安全率(20%)を考慮して防水層3の面密度の面密度は25[g/m]以下とした。
図6は、防水層3として面密度が25g/m以下のものを使用した耐水吸音体の吸音特性を示している。ここで、図中、破線L1は、密度が32kg/m3のグラスウールから成る多孔質体の厚さを50mmとした従来の吸音体の吸音特性、太線L2は防水層3として面密度が0.02kg/mで厚さが17μmのポリエチレンから成る樹脂フイルムを使用し、多孔質体として密度が32kg/m3で厚さが50mmのグラスウールを使用した実施例の吸音特性、細線L3は防水層3として面密度が1.2kg/mで厚さが1mmのクロロプレンから成る樹脂フイルムを使用し、多孔質体として密度が32kg/m3で厚さが50mmのグラスウールを使用した実施例の吸音特性を示している。
同図より、比較例L1と実施例L2とを比較すると、防水層を設けても低周波領域から高周波領域にわたって両者の吸音特性には殆ど差異が見られないことが分かり、また比較例L1と実施例L3とを比較すると、低周波領域から高周波領域にわたって実施例L3が比較例L1よりも優れた吸音特性を示していることが分かる。
このような構成の耐水吸音体1aによれば、多孔質体の外面を面密度が25g/m以下の樹脂フイルムで包被しても、高周波領域における吸音特性を阻害せず、耐水特性を向上させた耐水吸音体を提供することができる。
[実施例2]
図7は、本発明の第2の実施例における耐水吸音体の断面図を示している。なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図7において、この実施例における耐水吸音体1bおいては、図1に示す平板状の耐水吸音体1aの外面に保護層3が設けられている。
保護層3は機械的強度を有しかつかつ音を透過させる性質を有するフイルム、具体的には面密度が50g/m程度のスパンボンド不織布やシリコン系撥水剤により撥水加工を施した撥水性スパンボンド不織布、若しくはこれらの不織布と同等の性能を有する不織布、例えばフエルト等の天然繊維で構成される不織布で形成されている。
このような構成の耐水吸音体1bによれば、図1に示す平板状の耐水吸音体1aの外面に保護層3を設けることで、耐水吸音体1aを物理的な衝撃から保護することができると共に吸音特性をより一層向上させることができる。
[実施例3]
図8は、本発明の第3の実施例における耐水吸音体の断面図を示している。なお、同図において、図1および図7と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8において、この実施例における耐水吸音体1cおいては、例えば図7に示す多孔質体2の内部に膜状の吸音皮膜22が配設されている。具体的には、多孔質体2は音源側に配置される第1の多孔質体層20と、剛壁層(不図示)側に配置される第2の多孔質体層21とを備えており、第1、第2の多孔質体20、21間にはゴムから成る膜状の吸音皮膜22が積層されている。
吸音皮膜22は、難燃性を有し、かつ燃焼時に有害ガスを発生しない材料で形成されている。具体的には、シリコーンゴムに対し3倍から当量のSi、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物またはSi、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物の混合物から成る無機化合物を混入したもので形成されている。
このような構成の吸音皮膜22においては、ネットワーク構造のシリコーンゴムの多孔室部分に嵩さ密度が高くかつ粒径の小さい硫酸バリウム等を混入することで、不燃性でかつ柔軟性がある上、所定の面密度を有する吸音体を形成することができる。
なお、吸音皮膜22は、製品形態の自由度を向上させ、現場における施工を簡単にするため、接着やシリコーングラフト反応等により、後述する第1、第2の多孔質体層20、21と一体化することが好ましい。
図9は、本発明の実施例における吸音皮膜の吸音率、面密度、吸音皮膜厚を比較例とともに示した説明図である。
ここで、本実施例における吸音皮膜は、シリコーンゴムに1:3の比でシリカ、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、硫酸バリウムを混入したもので形成されており、比較例としてウレタンから成る吸音皮膜が使用されている。
次に、吸音皮膜22の前面側に積層される第1の多孔質体層20および吸音皮膜22の背面側に積層される第2の多孔質体層21は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フェルト、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンの何れかまたはこれらの混合物から成るもので形成されている。
ここで、吸音皮膜22の両側に第1、第2の多孔質体層20、21を積層することで、吸音皮膜部分が付加質量、すなわち錘の役割として作用し、第1、第2の多孔質体層20、21がバネ、すなわち空気バネの役割として作用し、膜振動による吸音を行わせることができる。また、吸音皮膜22の両側に多孔質体層20、21を設けることで、車両がトンネルに出入りする際の気圧変動、若しくは対向車とすれ違う際に生じる気圧変動を吸収することができ、ひいては吸音皮膜22に破損や損傷を与えない吸音材を提供することができる。特に、シリコーンから成る吸音皮膜22の両側に発泡ウレタンから成る第1、第2の多孔質体層20、21を配設した多孔質体においては、後述するように多孔質体の厚さを従来のもの(シリコーンから成る吸音皮膜22の両側にグラスウールから成る第1、第2の多孔質体層20、21を配設した多孔質体)よりも1/2程度薄く形成することができ、ひいては軽量でかつコンパクトな吸音体を提供することができる。
図10は、第3の実施例における耐水吸音体の吸音特性を比較例と共に示した説明図である。ここで、図中、破線L4は、多孔質体として厚さが50mmのグラスウールを使用した従来の吸音体の吸音特性、太線L5は吸音皮膜として面密度が630g/mで厚さが0.5mmの弾性皮膜を使用し、第1の多孔質体層20として、厚さが25mmのPETフェルトを使用し、第2の多孔質体層21として、厚さが25mmのPETフェルトを使用した実施例の吸音特性を示している。
同図より、500〜2000Hzの高周波領域においては実施例L5が比較例L4よりも若干吸音特性が低下するものの、500Hz以下の低周波領域においては実施例L5が比較例L4よりも吸音特性が向上していることが分かる。
[実施例4]
前述の実施例においては、吸音皮膜として、無機化合物を含むシリコーンゴムを使用した場合について説明しているが、シリコーンゴムに代えて、無機化合物を含むアクリル樹脂を使用してもよい。
この実施例では、当該吸音皮膜22は、アクリル樹脂に2:1〜1:1の比で、Si、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物またはSi、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物の混合物から成る無機化合物、並びに次に示す炭素繊維を混入したもので形成されている。
このような構成の吸音皮膜22においては、アクリル樹脂に炭素繊維を添加することで、不燃性でかつ柔軟性がある上、所定の面密度を有する吸音体を形成することができる。
ここで炭素繊維としては、繊維径が10〜30μm、長さの平均値が0.3〜2mm、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5〜10部のものを使用することが好ましい。ここで、繊維径を10〜30μmとしたのは、繊維径を10μm未満にすると樹脂間の結合が低下するからであり、繊維径が30μmを超えると樹脂の柔軟性が低下するからである。また、長さの平均値が0.3〜2mmとしたのは、長さの平均値を0.3mm未満にすると樹脂間の結合が低下するからであり、長さの平均値が2mmを超えると樹脂の柔軟性が低下するからである。さらに、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5〜10部としたのは、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5部未満では樹脂間の結合が低下するからであり、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し10部を超えると樹脂の柔軟性が低下するからである。
図11は、第4の実施例における樹脂皮膜の吸音率、面密度、皮膜厚を比較例とともに示した説明図である。
ここで、第4の実施例における吸音皮膜22は、アクリル樹脂に2:1の比でシリカ、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを混入したもの形成されており、比較例としてウレタンから成る樹脂皮膜が使用されている。
同図より、第4の実施例における吸音皮膜22は、その皮膜厚を比較例の皮膜厚より略1/3程度薄くしても、比較例と同等の吸音率および面密度を得ることができる。
[実施例5]
図12は、本発明の第5の実施例における耐水吸音体の断面図を示している。なお、同図において、図1と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図12に示す耐水吸音体1dおいては、図1に示す多孔質体2と防水層3との間に圧力吸収手段としての板状の緩衝体5が多孔質体2の側面と平行に配設されている。
緩衝体5は多孔質体2に付与される圧力を分散させるために設けるもので、弾性率が多孔質体2の弾性率よりも小さいもので形成されている。具体的には、発泡ウレタンや液封したシリコ−ン樹脂等で形成されている。
このような構成の緩衝体を有する耐水吸音体1dによれば、多孔質体と防水層との間に圧力吸収手段としての緩衝体5が設けられていることから、例えば音源方向からそれ自体に圧力が加わった場合でも、防水層内の圧力の上昇が圧力吸収手段としての緩衝体5で吸収されることで防水層の破裂を防止することができる。
[実施例6]
図13は、本発明の第6の実施例における耐水吸音体の断面図を示している。なお、同図において、図1、図7および図12と共通する部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図13に示す耐水吸音体1eおいては、図12に示す緩衝体5に代えて、防水層3自体に圧力吸収手段としての弛み部3aが設けられている。
圧力吸収手段としての弛み部3aは、多孔質体2の外面に設けられる防水層3(樹脂フイルム)の一部、例えば多孔質体2の一側面(図中右側面)に対応する部分に折り返し部を設けることで当該部分に防水層3内部と連通する空間が形成される。
この実施例においても、防水層自体に圧力吸収手段としての弛み部23aが設けられていることから、前述の実施例と同様に、例えば音源方向からそれ自体に圧力が加わった場合でも、防水層内の圧力の上昇が弛み部23aで吸収されることで防水層の破裂を防止することができる。
前述の実施例においては、図面に示した特定の実施の形態をもって本発明を説明しているが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、次のように構成してもよい。
第1に、前述の第3の実施例においては、図7に示す多孔質体2の内部に膜状の吸音皮膜22を配設した場合について説明しているが、図1に示す多孔質体2の内部に膜状の吸音皮膜22を配設してもよい。
第2に、前述の第5の実施例においては、図1に示す多孔質体2と防水層3との間に緩衝体5を配設した場合について説明しているが、図7に示す多孔質体2と防水層3との間に緩衝体5を配設してもよい。
第3に、前述の第6の実施例においては、図7に示す防水層3に弛み部3aを設けた場合について説明しているが、図1に示す防水層3に弛み部3aを設けてもよい。
第4に、前述の第5、6の実施例においては、多孔質体の一側面に圧力吸収手段としての緩衝体5や弛み部23aを設けた場合について説明しているが、多孔質体の両側面および/または背面側(剛壁層側)に設けてもよい。
本発明の第1の実施例における耐水吸音体の断面図。 板材に対して音エネルギーが照射された状態を示す模式図。 吸音体の表面にフイルムが設けられた状態を示模式図。 従来のグラスウールによる吸音体と皮膜を設けた低周波吸音体(A25)の吸音特性を示す説明図。 周波数5000Hzにおける面密度と吸音率との関係を示す説明図。 本発明の第1の実施例における耐水吸音体の吸音特性を示す説明図。 本発明の第2の実施例における耐水吸音体の断面図。 本発明の第3の実施例における耐水吸音体の断面図。 本発明の第3の実施例におけるシリコーンゴムとフィラーの混合比を示す説明図。 本発明の第3の実施例における耐水吸音体の吸音特性を示す説明図。 本発明の第4の実施例におけるアクリル樹脂とフィラーの混合比を示す説明図。 本発明の第5の実施例における耐水吸音体の断面図。 本発明の第6の実施例における耐水吸音体の断面図。
符号の説明
1a、1b、1c、1d、1e・・・耐水吸音体
2、2a・・・多孔質体
20・・・第1の多孔質体層
21・・・第2の多孔質体層
22・・・吸音被膜
3・・・防水層
3a・・・弛み部
4・・・保護層
5・・・緩衝体

Claims (11)

  1. 多孔質体と、前記多孔質体の外面に設けられた防水層とを備え、
    前記防水層の面密度は25g/m以下であることを特徴とする耐水吸音体。
  2. 多孔質体と、前記多孔質体の外面に設けられた防水層と、前記防水層の外面に設けられた保護層とを備え、
    前記防水層の面密度は25g/m以下であることを特徴とする耐水吸音体。
  3. 前記多孔質体と前記防水層との間または前記防水層自体には圧力吸収手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の耐水吸音体。
  4. 前記多孔質体は、音源側に配置される第1の多孔質体層と、剛壁層側に配置される第2の多孔質体層とを備え、前記第1の多孔質体層と前記第2の多孔質体との間には膜状の吸音皮膜が積層されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項記載の耐水吸音体。
  5. 前記吸音皮膜はシリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成ることを特徴とする請求項4記載の耐水吸音体。
  6. 前記吸音皮膜は、無機化合物および/または炭素繊維を含むことを特徴とする請求項4または請求項5記載の耐水吸音体。
  7. 前記圧力吸収手段は、前記多孔質体と前記防水層との間に設けられた緩衝体から成ることを特徴とする請求項3乃至請求項6何れか1項記載の耐水吸音体。
  8. 前記圧力吸収手段は、前記防水層自体に設けられた弛み部から成ることを特徴とする請求項3乃至請求項6何れか1項記載の耐水吸音体。
  9. 前記防水層は樹脂フイルムで形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8何れか1項記載の耐水吸音体。
  10. 前記樹脂フイルムは、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素樹脂、塩化ビニル、クロロプレンの何れか一つから成ることを特徴とする請求項9記載の耐水吸音体。
  11. 前記保護層は、機械的強度を有し、かつ音を透過させる性質を有するフイルムで形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項10何れか1項記載の耐水吸音体。
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