JP4192632B2 - 焼結部品の矯正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、焼結部品を、その外形とほぼ同形の穴に圧入して矯正する焼結部品の矯正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
焼結部品の基本的な製造工程は、原料鉄を圧縮成形して部品形状を形成する成形工程と、成形工程で成形した部品を1100℃〜1200℃の炉に投入して拡散結合させる焼結工程と、焼結工程での熱歪による変形を矯正し、所定の寸法形状を得る再圧(サイジング)工程とに分けられる。
【0003】
その後、必要に応じて(精度上、機能上)熱処理工程や機械加工工程などの後処理が追加される場合もある。
【0004】
このような焼結部品の製造については、例えば特許文献1や特許文献2に記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−87111号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平9−25503号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、焼結部品が円筒形状あるいは円柱形状の場合には、上記した焼結工程において、外形が中心軸方向に沿ってテーパ形状に変形することがある。
【0008】
テーパ形状に変形した焼結部品を矯正する場合には、図4に示すように、焼結部品Wを矯正用金型1の円形の穴1aに矢印Aで示す方向に圧入する。そして、この円形の穴1aは、その中心軸線に沿って(図4中で上下方向に沿って)、内径が一定となっている。
【0009】
ところが、焼結工程での熱歪による焼結部品の変形量は一定ではなく、製造ロット毎に異なるため、再圧による矯正をする場合には、何種類もの金型を容易する必要があり、製造コストが高くなる。
【0010】
そこで、この発明は、焼結部品の熱歪による変形量が異なっていても、矯正用の金型を複数用いることなく、焼結部品の矯正を精度よく行えるようにすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、焼結部品を、その外形とほぼ同形の穴に圧入して矯正する焼結部品の矯正方法において、前記焼結部品は、焼結時での熱歪により前記穴への圧入方向前方側が大きく広がるようテーパ形状に変形するものであり、前記穴を、前記焼結部品の圧入側に対し、圧入方向前方側が狭くなるようテーパ形状とし、このテーパ形状の穴に対しその広い側から、前記焼結部品を圧入する焼結部品の矯正方法としてある。
【0012】
【発明の効果】
この発明によれば、矯正用金型の穴を、焼結部品の圧入側に対し、圧入方向前方側が狭くなるようテーパ形状とし、このテーパ形状の穴に対しその広い側から、焼結部品を圧入して矯正するようにしたので、この圧入時の押し込み量を適宜調整することで、穴の中心軸と直交する方向の矯正力を調整でき、焼結部品の熱歪による変形量が異なっていても、矯正用の金型を複数用いることなく、焼結部品の矯正を精度よく行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0014】
図1は、この発明の実施の一形態に係わるもので、焼結工程後の焼結部品Wを矯正用金型としてのテーパダイス3で矯正する状態を示している。ここでのワークWは、円筒部5の内周面に歯部7を備えた、はすば内歯車であり、中心部に図示しない軸が挿入固定される軸穴9を備える。軸穴9を形成する軸支持部11と円筒部5とは、円板部13により連結してある。
【0015】
一方、焼結部品Wを圧入するテーパダイス3の円形の穴3aは、焼結部品Wの圧入側(図1中で上部側)に対し、圧入方向前方側(図1中で下部側)が狭くなるようテーパ形状としてある。すなわち、図1中で下端部の内径をR1,同上端部の内径をR2とするとR1<R2である。そして、このテーパ形状の穴3aの中心軸線に対する穴3aの内面におけるテーパ面の傾斜角度θは、0°<θ≦1°に設定する。この場合、例えばR1=98.790mm、R2=98.777mmとなるようにする。
【0016】
ここで、上記した焼結部品Wは、焼結工程での熱歪により、図2(a)に示すように、図2中で開放側の下端部の外径r1が、同上端部の外径r2より大きくなるテーパ形状に変形する。なお、r1<R2となるよう前記R2を設定する。また、テーパダイス3の図1中で上下方向の厚さ寸法は、焼結部品Wの円筒部5の図1中で上下方向の厚さ寸法より充分大きく設定する。
【0017】
上記した焼結部品Wを、その外径の大きい下部側を圧入方向前方側として、テーパダイス3の円形の穴3aに対し、その広い側すなわち内径の大きい側から圧入し押し込むことで塑性変形させ、外形の矯正を行う。
【0018】
これにより、図2(a)で示すように外形がテーパ形状であった焼結部品Wが、矯正後には、図2(b)に示すように、外径r3の寸法が軸方向に沿って一定の円筒形状に矯正される。
【0019】
この際、焼結部品Wの外周のテーパ面の傾斜角度に応じて(変形量に応じて)、矯正後にスプリングバックが発生しないように押し込み量を調整する。つまり、r1とr2との差が大きいほど押し込み量を多くし、同差が小さいほど押し込み量を少なくする。
【0020】
このように、圧入時の押し込み量を適宜調整することで、径方向の矯正力を調整でき、焼結部品の熱歪による変形量が部品毎に異なっていても、矯正用の金型は、複数用いることなくテーパダイス3を一つ用意すればよく、焼結部品の矯正を精度よく低コストで行うことができる。
【0021】
また、テーパ形状の穴3aの中心軸線に対するテーパ面の傾斜角度θが大きすぎると、径方向の矯正力が大きくなると同時に、焼結部品Wとテーパダイス3との接触面の摩擦抵抗が大きくなりすぎて、テーパダイス3のかじりや破損、焼結部品Wの変形が発生する。このため、傾斜角度θは、0°<θ≦1°とすることが望ましい。
【0022】
また、上記した傾斜角度θが小さすぎると、焼結部品Wの押し込み量を同一とした場合に、径方向の矯正力が小さくなり、押し込み量に対する径寸法の変化量(矯正量)が小さくなるため、テーパダイス3の図1中で上下方向の厚さ寸法を大きくし、押し込み量を多くする必要がある。
【0023】
表1は、上記した焼結部品Wの矯正後の歯部7のピッチ誤差および歯筋誤差を、従来のストレートダイスと本発明のテーパダイスとで比較している。
【0024】
これによれば、ピッチ誤差および歯筋誤差のいずれにおいても、従来のストレートダイスでは、再圧なしの場合と大きな変化はなく、一方テーパダイスを用いている本発明のものについては誤差が小さく、歯車精度への影響を最小限に抑えて高精度に矯正していることがわかる。
【0025】
【表1】
Figure 0004192632
図3は、上記したテーパダイス3を用いて矯正可能な焼結部品の他の例を示している。(a)は、円筒部15と、円筒部15の図中で上下方向中央部に形成する円板部17とを有するプーリ形状の例である。(b)は、円筒部19と、円筒部19の一方の端部を閉塞する円板部21とを有するカップ形状の例である。(c)は、円板形状の例である。(d)は、長手方向両端が開放する円筒形状の例である。なお、(d)は、円柱形状であってもよい。
【0026】
これら各形状の焼結部品においても、各形状に対応したテーパ形状の矯正用金型を使用し、焼結部品の変形量に応じて押し込み量を調整することで、焼結部品の熱歪による変形量が部品毎に異なっていても、矯正用の金型を複数用いることなく、焼結部品の矯正を精度よく低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わる矯正用金型で焼結部品を矯正する状態を示す断面図である。
【図2】(a)は矯正前の焼結部品形状の概略断面図、(b)は矯正後の焼結部品形状の概略断面図である。
【図3】矯正用金型を用いて矯正可能な焼結部品の他の例を示す断面図で、(a)はプーリ形状、(b)はカップ形状、(c)は円板形状、(d)は円筒形状をそれぞれ示す。
【図4】従来例に係わる矯正用金型で焼結部品を矯正する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
W 焼結部品
θ テーパ面の傾斜角度
3 テーパダイス(矯正用金型)
3a 円形の穴
5 円筒部
7 歯部

Claims (3)

  1. 焼結部品を、その外形とほぼ形の穴に圧入して矯正する焼結部品の矯正方法において、前記焼結部品は、焼結時での熱歪により前記穴への圧入方向前方側が大きく広がるようテーパ形状に変形するものであり、前記穴を、前記焼結部品の圧入側に対し、圧入方向前方側が狭くなるようテーパ形状とし、このテーパ形状の穴に対しその広い側から、前記焼結部品を圧入することを特徴とする焼結部品の矯正方法。
  2. 前記焼結部品の変形量に応じて前記圧入時の押し込み量を調整することを特徴とする請求項記載の焼結部品の矯正方法。
  3. 前記焼結部品は円筒形状を呈し、その円筒部内面に歯部を備えた内歯車であることを特徴とする請求項または記載の焼結部品の矯正方法。
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