JP3962350B2 - 内歯車の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内歯車の成形方法、特に塑性加工によっても欠肉のない良好な内歯車を成形する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の内歯車の成形方法のうち塑性加工によって行うものは、内歯車の素材の形状を予めカップ状としたものを用い、外周面に歯形を有するマンドレルに覆せるように取り付け、絞りローラによる押圧によって塑性加工する方法が一般に採用されている。
しかし、この場合には素材をカップ状にする工程としてプレス加工などの工程が必要となり製品1個当たりの製作時間に多くの時間を費やすという問題があった。
【0003】
そのため、円板状素材からスピニング装置を使った塑性加工によって直ちにカップ状に成形すると同時に内歯車を成形する方法としては、円板状の素材を外周面に歯形が形成されている縦向きの金型と該金型上に配置される上型とによって、円板状素材のほぼ中央を挟持し、素材を自転若しくは押圧する絞りローラを公転させながら絞りローラ若しくは素材を金型の軸方向に移動しつつ、絞りローラによって素材を金型に押し当て、塑性変形させる方法が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−76982号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の内歯車の成形方法では、図5に示すZ部分、すなわち、仕上がった内歯車においてカップ状とされた素材の内側隅部の所々に肉ヒケ現象による欠肉が生じる場合があり、部品の強度や耐久性が劣るとともに、欠肉の程度によっては製品検査に合格しないという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記従来の内歯車の成形方法の有する問題点を解決し、円板状素材からの塑性加工において、カップ状とされた素材の内側隅部に欠肉が生じることのない内歯車の成形方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の内歯車の成形方法は、外周面に歯形を有するマンドレルの端面に円板状素材を取り付け、絞りローラを先端部分を面取り加工によって角度を設けたマンドレルに沿って移行させながら押圧によって円板状素材を円錐台形状に塑性加工する第一工程と、該第一工程によって円錐台形状になった素材を絞りローラの押圧によってマンドレルに押し付け、塑性加工によって円筒形の内歯車を形成する第二工程とからなることを特徴とする。
【0008】
上記の構成からなる本発明の内歯車の成形方法は、素材をマンドレルに押し付ける第二工程の前に、第一工程として素材を一旦、先端部分を面取り加工によって角度を設けたマンドレルに沿って円錐台形状に確実に成形することができるのでカップ状とされた素材の内側隅部に欠肉の生じない良好な円筒形の内歯車製品を作ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内歯車の成形方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図2乃至図4は、本発明の内歯車の成形方法によって行う加工手順を示すものである。
【0011】
まず、円板状素材1を、外周側面に歯形2cを有するマンドレル2の端面に取り付ける。この際、図示の如く素材1の中心にはマンドレル2の先端の突起部分2aに嵌入する孔1aを穿孔し、取り付けるようにすることが好ましい。
【0012】
マンドレル2に取り付けた素材1は、マンドレル2の端面に対向する押圧部材3により挟み込むようにして挟持固定する。
【0013】
次に、本発明の内歯車の成形方法の第一工程とし、絞りローラ4を素材1が円錐台の形状になるように矢符方向に移行しつつ押し当てる(以下、「テーパー加工」という。)(図3参照)。
この時の素材端部の傾斜角度αは20度乃至45度(発明者等の実験によれば30度が好ましい。)の角度に仕上げる。
【0014】
当該角度は、マンドレル2の先端部分2bを面取り加工などによって角度を設けることにより、第一工程でのテーパー加工が容易かつ確実に行うようにすることができるものである。
【0015】
次いで、図4に示すように、第二工程として、絞りローラ5をマンドレル2に平行に移動させる。
この際、素材の剛性によっては、絞りローラ5を半径方向に徐々に縮小させ回転軸に対する平行移行を複数回行うようにしてもよい。
【0016】
絞りローラ5の押圧によって、素材1の内面は、マンドレル2の外周側面に形成された歯形2cと同形状に塑性変形され、図1に示すカップ状の内歯車6が完成する。
【0017】
第二工程の際使用される絞りローラ5は、第一工程で使用する絞りローラ4と移動方向を異ならせた別のものとしたが両工程共同一のローラで成形するものであってもよく、その場合には第一工程と第二工程において素材1への押圧角度を変更するのみでよい。
また、ローラ先端の円弧半径を調整することにより、第一工程における絞りローラを図4に示す如く傾斜させることなく、マンドレル2の回転軸に垂直に取り付ける第二工程の絞りローラ5と共用することができ、押圧角度の調整も不要とすることができる。
【0018】
以上、本発明の内歯車の成形方法について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【0019】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の内歯車の成形方法によれば、先端部分を面取り加工によって角度を設けたマンドレルに沿って素材を確実に円錐台の形状になるようにテーパー加工を施す第一工程を経ることにより、素材の曲げを急激に行うことがないから、仕上がった内歯車においてカップ状とされた素材の内側隅部に欠肉が生じることがなく良好な内歯車の成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の内歯車の成形方法によって成形される内歯車の正面図を示す。
【図2】 本発明の内歯車の成形方法の加工前の取り付け図を示す。
【図3】 本発明の内歯車の成形方法の第一工程を説明する一部断面図である。
【図4】 本発明の内歯車の成形方法の第二工程を説明する一部断面図である。
【図5】 従来の内歯車の成形方法によって生じる欠肉の説明図である。
【符号の説明】
1 素材
2 マンドレル
3 押圧部材
4 絞りローラ
5 絞りローラ
6 内歯車
Claims (1)
- 外周面に歯形を有するマンドレルの端面に円板状素材を取り付け、絞りローラを先端部分を面取り加工によって角度を設けたマンドレルに沿って移行させながら押圧によって円板状素材を円錐台形状に塑性加工する第一工程と、該第一工程によって円錐台形状になった素材を絞りローラの押圧によってマンドレルに押し付け、塑性加工によって円筒形の内歯車を形成する第二工程とからなることを特徴とする内歯車の成形方法。
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