JP4192313B2 - 窓開閉操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、常時は開放方向に付勢された障子に連結されたワイヤの一端が固着された巻き取りドラムを正転させることによりワイヤを巻き取りドラムに巻き取って、障子を閉鎖し、障子への開放付勢力に基づく巻き取りドラムの逆転によりワイヤを巻き取りドラムから繰り出して、障子を開放するようにした窓開閉操作装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
窓開閉操作装置としては、実公平6−13982号公報に記載されているものがあるが、この公報に記載された窓開閉操作装置では、巻き取りドラムにハンドルを嵌着して、このハンドルを手動により回転させて、これにより巻き取りドラムを正転させることによりワイヤを巻き取りドラムに巻き取って、障子を閉鎖し、ロック解除釦を押し込んで、障子への開放付勢力に基づく巻き取りドラムの逆転によりワイヤを巻き取りドラムから繰り出して、障子を開放しようとする際には、巻き取りドラムからハンドルを取り外すようにしている。
【0003】
このように公報に記載の窓開閉操作装置においては、操作ハンドルは着脱式となっているために、操作ハンドルの紛失等により障子を閉鎖できなくなる場合があり、それ程実用的であるとは言えない。
【0004】
加えて、公報に記載の窓開閉操作装置においては、巻き取りドラムにハンドルを嵌着したままで、巻き取りドラムのロック解除釦を押し込むと、巻き取りドラムの逆転と共にハンドルも回転されて、この回転によりハンドルが巻き取りドラムから外れて、思わぬ事故が生じる虞がある。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、操作ハンドルの紛失等を生じさせることがなく、しかも、操作ハンドルの折り畳みにより操作ハンドルと巻き取りドラムとの連結を自動的に解除でき、障子開放時の操作ハンドルの回転に起因する飛び出し事故等をなくし得る窓開閉操作装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様の窓開閉操作装置は、常時は開放方向に付勢された障子に連結されたワイヤの一端が固着された巻き取りドラムを正転させることによりワイヤを巻き取りドラムに巻き取って障子を閉鎖し、障子への開放付勢力に基づく巻き取りドラムの逆転によりワイヤを巻き取りドラムから繰り出して、障子を開放するようにした窓開閉操作装置であって、巻き取りドラムを回転させる回転手段を具備しており、この回転手段は、折り畳み自在な操作ハンドルと、この操作ハンドルが折り畳み解除された際には、操作ハンドルの回転を巻き取りドラムの回転軸部に伝達できるように、巻き取りドラムの回転軸部に係合し、操作ハンドルが折り畳まれた際には、巻き取りドラムの回転軸部への係合を解除する、自動解除付き回転伝達手段とを具備している。
【0007】
本発明の第一の態様の窓開閉操作装置では、折り畳み自在な操作ハンドルを備えているために、操作ハンドルの紛失等を生じさせることがなく、しかも、操作ハンドルの折り畳みにより操作ハンドルと巻き取りドラムとの連結を自動的に解除でき自動解除付き回転伝達手段を具備しているために、巻き取りドラムの逆転に際して、操作ハンドルの回転を好ましく避けることができ、而して、障子開放時の操作ハンドルの回転に起因する飛び出し事故等をなくし得る。
【0008】
本発明の第二の態様の窓開閉操作装置では、第一の態様の窓開閉操作装置において、操作ハンドルは、一端部で巻き取りドラムの回転軸部の回りで回転自在となるように配されたハンドル基部と、このハンドル基部の他端部に、一端部がヒンジ連結されたハンドル部と、このハンドル部の他端部に取り付けられた把持部とを具備しており、自動解除付き回転伝達手段は、巻き取りドラムの回転軸部に形成された凹凸部と、ハンドル基部に摺動自在に配されて、凹凸部に係合自在な凸部を備えたスライド体と、凸部の凹凸部への係合を解除する方向にスライド体を弾性的に付勢する弾性係合解除手段と、ハンドル部の一端部に形成されており、操作ハンドルが折り畳み解除される際にスライド体に当接して、凸部を凹凸部に係合させる方向に弾性係合解除手段の弾性力に抗してスライド体を摺動させるカム面とを具備している。
【0009】
第二の態様の窓開閉操作装置によれば、実質的にハンドル基部に自動解除付き回転伝達手段を収容でき、折り畳まれた操作ハンドルの厚みを薄くでき、コンパクトな操作ハンドルを有した窓開閉操作装置を提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明及びその実施の形態を、図に示す好ましい例を参照して更に詳細に説明する。なお、本発明はこの例に何等限定されないのである。
【0011】
【実施例】
図1から図7において、本例の窓開閉操作装置1は、常時は開放方向にガスステイ2により付勢された障子3に連結されたワイヤ4の一端5が固着された巻き取りドラム6を正転、すなわちF方向に回転させることによりワイヤ4を巻き取りドラム6に巻き取って障子3を閉鎖し、ガスステイ2のガス圧及び障子3の自重に基づく障子3への開放付勢力により巻き取りドラム6の逆転、すなわちR方向の回転によりワイヤ4を巻き取りドラム6から繰り出して、障子3を開放するようになっている。
【0012】
なお、本例では、障子3への開放付勢力を、ガスステイ2のガス圧及び障子3の自重により与えているが、これに代えて、障子3の自重のみで与えてもよく、また、板ばね又はコイルばね等により与えてもよい。
【0013】
各ガスステイ2は、障子3の枠11と窓枠12との間に配されており、各障子3を常時そのガス圧により開放方向に付勢している。障子3及び窓枠12等からなる排煙窓13の窓枠12に一端で回動自在に軸支された各障子3の夫々には、プーリ14が取り付けられており、他端15が窓枠12に固定されたワイヤ4は、各プーリ14を通って配索されている。
【0014】
手動操作可能なように、排煙窓13の下方の壁面等に配される窓開閉操作装置1は、前記の巻き取りドラム6と、巻き取りドラム6を回転させる回転手段21と、巻き取りドラムの逆転を禁止する禁止手段22と、禁止手段22の逆転禁止を解除する解除手段23と、巻き取りドラム6の逆転における巻き取りドラム6の回転速度を抑える制動手段24と、排煙窓13の下方の壁面等にねじ等により固着される基台25と、基台25にねじ26等により取り付けられた中間基板27と、ドラム6、禁止手段22及び中間基板27等を覆うように、基台25に着脱自在に取り付けられており、貫通孔29及び30を有した化粧カバー28とを具備している。
【0015】
巻き取りドラム6は、中空軸部31、中空歯付き鍔部32及び有底中空巻き取り部33を一体的に有するドラム本体34と、ドラム本体34の有底中空巻き取り部33にねじ35より固着されており、歯付き鍔部36及び一端部に歯車部38が形成された回転軸部37を一体的に有する駆動体39とを具備しており、中空軸部31は、基台25の円筒状の突起41の内周面42に摺動自在に接触して、軸受としての突起41により軸心43を中心として回転自在に支持されており、中空歯付き鍔部32、歯付き鍔部36及び歯車部38の夫々は、その外周部に歯44、45及び46を備えている。
【0016】
巻き取りドラム6は、軸心43を中心としたF方向の回転により、これに一端5が固着されたワイヤ4を有底中空巻き取り部33に巻き取り、解除手段23の作動で、軸心43を中心としたF方向と逆のR方向の回転により、中空巻き取り部33に巻き取ったワイヤ4を繰り出すようになっている。
【0017】
禁止手段22は、巻き取りドラム6の中空歯付き鍔部32の外周部に形成された歯44に係合する爪部材51と、爪部材51を備えていると共に、切り欠き部52を具備して、揺動軸心55の周りでA及びB方向に揺動自在な揺動部材53と、切り欠き部52での揺動部材53への係合により揺動部材53のA方向の揺動を阻止するローラ54とを具備している。
【0018】
揺動部材53は、半円板状の揺動部材本体61と、切り欠き部52を有して、揺動部材本体61にねじ62により固着された板体63とを具備しており、爪部材51と共に揺動部材本体61及び板体63は、基台25に植設された軸64に、当該軸64の周り、すなわち揺動軸心55の周りでA及びB方向に揺動自在に支持されて、軸64に螺合したねじ65を介して取り付けられている。切り欠き部52は、揺動部材53の揺動方向において約45°の角度範囲に渡って板体63に形成されており、したがって、切り欠き部52を規定する板体63の揺動方向における壁66及び67は、約45°の角度をもって対向している。
【0019】
揺動部材53の揺動方向における揺動部材本体61の一方の平坦面68は、壁67と面一に配されており、巻き取りドラム6の逆転後の正転において爪部材51と歯44との再係合を保証する壁としての他方の平坦面69は、平坦面68から揺動部材53の揺動方向において約180°隔たって配されている。揺動部材本体61には、更に溝70が形成されており、溝70には、爪部材51に当接して、爪部材51を揺動部材53に対して弾性的にB方向に付勢する弾性手段としてのコイルばね71が配されている。
【0020】
コイルばね71によりB方向に付勢されている爪部材51は、当該爪部材51を貫通する軸64にA及びB方向に揺動自在に支持されていると共に、揺動部材本体61自体に対しても多少A及びB方向に揺動自在となるように、揺動部材本体61の凹所72に遊嵌されており、爪部材51の先端部73は、揺動部材本体61から突出して、歯44に係合するようになっている。
【0021】
揺動部材53は、基台25の突出台75に一端76が係止され、中間部77が軸64の大径下部78に巻き付けられ、他端79が揺動部材本体61の平坦面68に係合した弾性手段としての捩りコイルばね80により、常時A方向に付勢されている。
【0022】
ローラ54は、ねじ85を介して軸86に回転自在に取り付けられており、巻き取りドラム6の逆転、すなわちR方向の回転を禁止している際には、切り欠き部52を規定する板体63の一方の壁66にその回転自在な外周面が当接するようなっている。
【0023】
解除手段23は、外部から手動操作可能となるように配されて、手動操作によりローラ54を切り欠き部52から離脱させる押しボタン91と、押しボタン91を摺動自在に保持する保持体92と、押しボタン91を元の位置に復帰させる弾性手段としてのコイルばね93とを具備している。
【0024】
押しボタン91は、ボタン本体94と、ボタン本体94に嵌着されて、貫通孔29に配されたボタンカバー95と、ボタン本体94に取り付けられて、ローラ54を回転自在に支持する前記の軸86とを具備しており、ボタン本体94は、その下端の鍔部96が保持体92の内周面の段部97に係合して、保持体92から飛び出さないようになっており、保持体92は、ねじ98により基台25に固着されており、コイルばね93は、一端がボタン本体94の有底孔99においてボタン本体94に当接し、他端が基台25に当接して、押しボタン91を元の位置に復帰させるように、ボタン本体94を弾性的に付勢している。
【0025】
解除手段23は、コイルばね93の弾性力に抗してボタンカバー95が人手により押されて、ボタン本体94がコイルばね93を縮めながら保持体92内に更に挿入されることにより、ローラ54と壁66との当接を解除して、切り欠き部52からローラ54を離脱させて、揺動部材53をA方向に揺動可能とし、而して、巻き取りドラム6の逆転、すなわちR方向の回転を可能にする。
【0026】
回転手段21は、折り畳み自在な操作ハンドル101と、図1、図2及び図8に示すように操作ハンドル101が折り畳み解除された際には、操作ハンドル101の回転を巻き取りドラム6の回転軸部37に伝達できるように、巻き取りドラム6の回転軸部37に係合し、図5及び図6に示すように操作ハンドル101が折り畳まれた際には、巻き取りドラム6の回転軸部37への係合を解除する、自動解除付き回転伝達手段102とを具備している。
【0027】
操作ハンドル101は、円筒状の一端部111で巻き取りドラム6の回転軸部37の回りで回転自在となるように配されたハンドル基部112と、ハンドル基部112の他端部113に、一端部114がヒンジ機構115を介してヒンジ連結されたハンドル部116と、ハンドル部116の他端部117に回転自在に又は固定的に取り付けられた把持部118とを具備している。
【0028】
ハンドル基部112は、前記の円筒状の一端部111と、スリット121が形成された板状の中間部122と、膨大二股状に形成された前記の他端部113とを一体的に具備しており、一端部111が、貫通孔30を貫通した中間基板27の円筒部123と巻き取りドラム6の回転軸部37との間の環状隙間に鍔付き円筒滑り軸受124及び125を介して配されて、回転軸部37の軸心43の回りでF及びR方向に回転自在とされている。
【0029】
ハンドル部116は、膨大に形成された前記の一端部114を一体的に有して、板体から形成されている。
【0030】
ヒンジ機構115は、膨大二股状に形成された他端部113と、他端部113間に配された一端部114とを貫通した軸126からなり、ハンドル基部112とハンドル部116とを折り畳み自在に連結している。
【0031】
自動解除付き回転伝達手段102は、巻き取りドラム6の回転軸部37に形成された凹凸部としての歯46と、ハンドル基部112のスリット121にC及びD方向に摺動自在に配されて、歯46に係合する凸部としての爪131を一体的に備えて、中央にスリット141を有した板状のスライド体132と、爪131の歯46への係合を解除するように、スライド体132をD方向に弾性的に付勢する弾性係合解除手段133と、ハンドル部116の一端部114に形成されており、操作ハンドル101が折り畳み解除される際にスライド体132に当接して、爪131を歯46に係合させるように、弾性係合解除手段133の弾性力に抗してスライド体132をC方向に摺動させるカム面134とを具備している。
【0032】
弾性係合解除手段133は、スリット141に配された弾性手段としてのコイルばね142と、ハンドル基部112の中間部122にねじ143を介して取り付けられて、曲折された係止部144を有しており、当該係止部144がコイルばね142の一端を係止した係止板145とを具備しており、コイルばね142は、他端でスライド体132に当接して、当該スライド体132をD方向に付勢している。
【0033】
カム面134は、スライド体132の一端に当接するハンドル部116の一端部114の外周面からなり、操作ハンドル101が折り畳まれる際には、コイルばね142の弾性力によるスライド体132のD方向の摺動を許容し、操作ハンドル101が順次折り畳まれる際には、コイルばね142の弾性力に抗してスライド体132をC方向に順次摺動させて、爪131を歯46に向かって突出させる。
【0034】
操作ハンドル101は、折り畳まれている際には、図5及び図6に示すように、その把持部118が化粧カバー28の下面151に平行に配置されるようになっている。
【0035】
回転手段21は、折り畳み解除された状態で操作ハンドル101がF方向に回転されることにより、爪131の歯46への係合を介して、巻き取りドラム6をF方向に回転させようになっている。巻き取りドラム6がF方向に回転されようとすると、歯44と爪部材51との係合により揺動部材53がB方向に揺動されて、その後、図9に示すように、爪部材51と歯44との係合が断続的に解除されるように、コイルばね80の弾性力と巻き取りドラム6のF方向の回転とにより揺動部材53が揺動される。
【0036】
制動手段24は、鍔部36の歯45に噛み合うようにして、中間基板27に回転自在に支持された歯車161と、歯車161に噛み合うピニオン162を一体的に有して、一端部163で中間基板27に、他端部164で基台25に回転自在に支持された軸部材165と、軸部材165に径方向に突出して形成された複数の突起166の夫々に、径方向に移動自在に装着された制動部材167と、各制動部材167の外周部の溝168に装着されて各制動部材167の周囲を取り囲み、各制動部材167を軸部材165に向かって弾性的に付勢するガータスプリング169と、基台25に一体的に形成された筒状部170とを具備しており、各制動部材167は、筒状部170に囲まれて配されている。
【0037】
制動手段24は、歯車161の回転でピニオン162を介して軸部材165が回転されることにより、制動部材167に遠心力を与えて、一定以上の大きさの遠心力により制動部材167をガータスプリング169の弾性力に抗して径方向の外側に移動させて、制動部材167の外周面を筒状部170の内周面に摩擦接触させて、制動部材167の回転、すなわち歯車161の回転に制動を与えるようになっている。
【0038】
制動手段24のこの制動作用により、巻き取りドラム6の逆転におけるその回転速度を抑えて、障子3の窓枠12への激突を防止するようにしている。
【0039】
以上の窓開閉操作装置1では、折り畳み解除された状態で操作ハンドル101がF方向に回転されることにより、巻き取りドラム6が同じくF方向に回転されると、歯44と爪部材51との係合により揺動部材53がB方向に揺動され、この揺動により図9に示すように、歯44と爪部材51との係合が解除され、以後、操作ハンドル101のF方向の連続的な回転で、歯44と爪部材51との係合が断続的に解除されるようにして、巻き取りドラム6がF方向に回転される結果、ワイヤ4が巻き取りドラム6に巻き取られて、而して、ガスステイ2のガス圧等に抗して障子3を閉鎖することができる。
【0040】
完全閉鎖後又は閉鎖途中で、操作ハンドル101へのF方向の回転力の付与を停止すると、巻き取りドラム6の若干のR方向の回転と、歯44への爪部材51への係合とにより、揺動部材53がA方向に揺動されて、揺動部材53の壁66がローラ54に当接し、これにより揺動部材53のA方向の揺動が阻止される結果、歯44と爪部材51との係合がしっかりと確保され、以後、巻き取りドラム6のR方向の回転が阻止され、障子3の完全閉鎖又は半開きが維持される。
【0041】
また、窓開閉操作装置1では、操作ハンドル101が折り畳み解除された状態で、ボタンカバー95が押されると、図10に示すように壁66のローラ54への当接が解除されて、揺動部材53がA方向に揺動可能となり、揺動部材53は、ワイヤ4を介するガスステイ2のガス圧等による巻き取りドラム6の若干のR方向の回転で、歯44と爪部材51との係合を介して、同じくA方向に揺動され、この揺動により歯44と爪部材51との係合が解除され、以後、巻き取りドラム6は、ワイヤ4を介するガスステイ2のガス圧等によりR方向に回転され、巻き取りドラム6からワイヤ4が繰り出され、巻き取りドラム6のR方向の継続的なこの回転において、コイルばね71の弾性力とガスステイ2のガス圧等とにより歯44と爪部材51との係合が断続的に解除されながらの巻き取りドラム6からのワイヤ4の繰り出しで、障子3が完全開放されると、図示しないストッパに障子3が当接して、ワイヤ4の繰り出しが停止され、巻き取りドラム6のR方向の回転が停止される。
【0042】
そして、窓開閉操作装置1では、巻き取りドラム6のR方向の回転が速くなると、制動部材167の外周面の筒状部170の内周面にへの摩擦接触が生じて、巻き取りドラム6のR方向の回転に制動を与えて、障子3の図示しないストッパへの激突を避けるようになっており、また、操作ハンドル101が折り畳み解除された状態では、爪131の歯46への係合が解除されているために、巻き取りドラム6のR方向の回転においては、操作ハンドル101が回転しないようになっている。なお、窓開閉操作装置1では、揺動部材53は平坦面69を具備しているため、切り欠き部52からローラ54が離脱されて、巻き取りドラム6の逆転が可能とされる際に、平坦面69がローラ54に当接して一定以上の揺動部材53のA方向の揺動が阻止されて、巻き取りドラム6の逆転後の正転において爪部材51と歯44との再係合が保証されるようになっている。
【0043】
上記のように窓開閉操作装置1では、折り畳み自在な操作ハンドル101を備えているために、操作ハンドル101の紛失等を生じさせることがなく、しかも、自動解除付き回転伝達手段102を具備しているために、巻き取りドラム6の逆転に際して、操作ハンドル101の回転を好ましく避けることができ、自動解除付き回転伝達手段102を実質的にハンドル基部112に収容でき、折り畳まれた操作ハンドル101の厚みを薄くでき、コンパクトに形成できる。
【0044】
なお、窓開閉操作装置1では、禁止手段22が揺動部材53に係合するローラ54を具備しているために、禁止手段22における禁止解除を行わせる押しボタン91の操作並びに押しボタン91の自動復帰をスムーズに行うことができ、また、自動復帰においても巻き取りドラム6の回転を単一の爪部材51を介して揺動部材53に伝達するようにしているために、上記の作用と相俟って押しボタン91の自動復帰をスムーズに行うことができると共に、設計、調整を簡単に行い得、また、巻き取りドラム6のF方向の回転中に爪部材51と歯44との係合が断続的に解除されるようになっているために、巻き取りドラム6のF方向の回転を一時停止しても、直ちに禁止手段22を働かせることができ、また、障子3の開放後、爪部材51と歯44との係合を直ちに確保できるために、巻き取りドラム6のF方向の回転を行えば、押しボタン91の自動復帰を直ちに行うことができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、操作ハンドルの紛失等を生じさせることがなく、しかも、操作ハンドルの折り畳みにより操作ハンドルと巻き取りドラムとの連結を自動的に解除でき、障子開放時の操作ハンドルの回転に起因する飛び出し事故等をなくし得る窓開閉操作装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一実施の形態の図2に示す例の分解説明図である。
【図2】本発明の好ましい一実施の形態の例の断面図である。
【図3】図2の例のカバーを取り除いた正面図である。
【図4】図2の例のカバーを取り除いた一部正面図である。
【図5】図2の例の操作ハンドルを折り畳んだ場合の正面図である。
【図6】図2の例の操作ハンドルを折り畳んだ場合の底面図である。
【図7】図2の例を排煙窓に適用した説明図である。
【図8】図2の例の操作ハンドルを折り畳みを解除した場合の正面図である。
【図9】図2の例の動作説明図である。
【図10】図2の例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 窓開閉操作装置
3 障子
4 ワイヤ
6 巻き取りドラム
21 回転手段
101 操作ハンドル
102 自動解除付き回転伝達手段
Claims (1)
- 常時は開放方向に付勢された障子に連結されたワイヤの一端が固着された巻き取りドラムを正転させることによりワイヤを巻き取りドラムに巻き取って障子を閉鎖し、障子への開放付勢力に基づく巻き取りドラムの逆転によりワイヤを巻き取りドラムから繰り出して、障子を開放するようにした窓開閉操作装置であって、巻き取りドラムを回転させる回転手段を具備しており、この回転手段は、折り畳み自在な操作ハンドルと、この操作ハンドルが折り畳み解除された際には、操作ハンドルの回転を巻き取りドラムの回転軸部に伝達できるように、巻き取りドラムの回転軸部に係合し、操作ハンドルが折り畳まれた際には、巻き取りドラムの回転軸部への係合を解除する自動解除付き回転伝達手段とを具備しており、操作ハンドルは、一端部で巻き取りドラムの回転軸部の回りで回転自在となるように配されたハンドル基部と、このハンドル基部の他端部に、一端部がヒンジ機構を介してヒンジ連結されたハンドル部と、このハンドル部の他端部に取り付けられた把持部とを具備しており、ヒンジ機構は、ハンドル基部とハンドル部とを折り畳み自在に連結して操作ハンドルを折り畳み自在にしており、自動解除付き回転伝達手段は、巻き取りドラムの回転軸部に形成された凹凸部と、ハンドル基部に摺動自在に配されて、凹凸部に係合自在な凸部を備えたスライド体と、凸部の凹凸部への係合を解除する方向にスライド体を弾性的に付勢する弾性係合解除手段と、ハンドル部の一端部に形成されており、操作ハンドルが折り畳み解除される際にスライド体に当接して、凸部を凹凸部に係合させる方向に弾性係合解除手段の弾性力に抗してスライド体を摺動させるカム面とを具備している窓開閉操作装置。
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