JP2008054867A - 血圧計 - Google Patents

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Takeshi Izumikawa
斌 泉川
Yoshiharu Shibata
喜晴 柴田
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Abstract

【課題】加圧エアの導入量を必要最小限に抑えながら、手動でカフ帯を適切に腕等に巻き付けることのできる、構成の単純な、低コスト化・軽量化の可能なアームイン式の血圧計を提供する。
【解決手段】腕を挿入する固定ドラム11と、固定ドラムの内周に沿ってスライド自在に設けられた半円筒状の回転ドラム20と、固定ドラムの外側からの手動操作により回転ドラムをスライドさせるレバー50と、回転ドラムの内周に沿って湾曲状態で配されたカフ帯30と、カフ帯を腕等の被測定部位に巻き付けた状態でのレバー50の回動により回転ドラムを固定ドラムにロックするロック機構と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被験者が腕等の被測定部位をドラムの穴の中に挿入して計測を開始する、いわゆるアームイン式の血圧計に関するものである。
従来、被験者が腕を円筒状に巻回したカフ帯の中に通して、スイッチを押すと、自動的にカフ帯が腕に巻き付いて、血圧測定が始まるという自動血圧計(アームイン式の血圧計)が知られている。
この種の自動カフ帯巻付機構を備えた血圧計の中には、円筒状に巻いたカフ帯の両端を移動することでカフ帯を縮径させて腕に巻き付けるもの(例えば、特許文献1参照)と、円筒状に巻いたカフ帯の一端を固定し他端を移動することでカフ帯を縮径させて腕に巻き付けるもの(例えば、特許文献2参照)とがある。
前者のタイプは、カフ帯の両端を同時に引き移動するので、カフ帯の巻き付けが短時間でできる反面、巻き付け時の動力負荷が大きい。これに対し、後者のタイプは、動力負荷が小さくてすむため、負荷が大き過ぎて途中で止まってしまう等の誤作動のおそれが少ない。
特開2004−254882号公報 特開2000−107140号公報
ところで、従来のアームイン式の血圧計は、腕をドラムの中に挿入した状態において、自動的にカフ帯をモータの力で巻き付ける機構を備えるものであるため、構成が複雑でコスト高になると共に重量化するという問題があった。そのため、アームイン式の利点を、家庭用等の低コストタイプの血圧計において享受することができなかった。
また、加圧エアの力だけで、カフ帯を腕に密着させるタイプのアームイン血圧計もあるが、その場合は大量のエアが必要であるため、容量の大きなポンプを設ける必要があり、やはりコスト高になるという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮し、加圧エアの導入量を必要最小限に抑えながら、カフ帯を適切に腕等に巻き付けることのできる、構成の単純な、低コスト化・軽量化の可能なアームイン式の血圧計を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、腕等の被測定部位を挿入するための挿入孔を有する筒状の固定ドラムと、該固定ドラムの内周に沿ってスライド自在に設けられた可動部材と、該可動部材に取り付けられ、前記固定ドラムの外側からの手動操作により可動部材をスライドさせるレバーと、前記固定ドラムの内周に沿って湾曲状態で配されると共に、拡径方向の弾性復元力を持ち、且つ、基端が固定端として前記固定ドラムの周方向の一点に固定され、先端が可動端として前記可動部材に連結され、初期の拡径状態から前記可動端が固定ドラムの内周に沿って移動させられることで、全体が縮径させられて、前記腕等の被測定部位に巻き付くカフ帯と、該カフ帯を腕等の被測定部位に巻き付けた状態で前記可動部材を前記固定ドラムにロックするロック機構と、を具備することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の血圧計であって、前記レバーが、その基端部が軸で前記可動部材に連結されることにより、前記可動部材のスライドする面内において、前記カフ帯の巻き戻し方向の第1の移動限とカフ帯の巻き付け方向の第2の移動限との間で回動できるように設けられ、且つ、スプリングによって、前記第1の移動限と第2の移動限の中間点を境にして、第1の移動限に近い側に位置するときは第1の移動限に向かう付勢力を受け、第2の移動限に近い側に位置するときは第2の移動限に向かう付勢力を受けるように構成されており、さらに、前記レバーが前記第2の移動限に位置したときに、前記ロック機構がロック作動するように構成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の血圧計であって、前記ロック機構が、前記レバーに形成された係合爪と、前記固定ドラムに形成され、前記レバーが第2の移動限に位置したときに前記係合爪と係合する係合歯と、から構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の血圧計であって、前記係合爪と係合歯の関係が、前記腕等の被測定部位に前記カフ帯が巻き付いた状態でカフ帯に拡径方向の力が作用したとき、カフ帯から前記可動部材を介して前記レバーに伝わる力が、係合爪と係合歯の係合を強める方向に作用するように設定されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3または4に記載の血圧計であって、前記可動部材に連結されたレバーの操作端が、前記固定ドラムの周壁に形成した溝から固定ドラムの外部に突出しており、その溝の両側の固定ドラムの内周壁に前記係合歯が形成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の血圧計であって、前記固定ドラムの内周が円形に形成されると共に、前記可動部材が、前記固定ドラムの内周に同心に挿入された半円筒状の回転ドラムとして形成され、該回転ドラムの先端に前記カフ帯の先端が連結されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、固定ドラムの内部に腕等の被測定部位(以下では腕を代表として説明する)を挿入し、固定ドラムの外部からレバーを操作して、可動部材をスライドさせることにより、カフ帯を腕に手動で巻き付けることができる。そして、その状態でロック機構により可動部材をロックし、カフ帯にエアを導入することにより、血圧測定を開始することができる。また、血圧測定を終了したら、ロック機構によるロックを外すことにより、カフ帯自身の復元力により、カフ帯及び可動部材を初期位置に戻すことができ、その状態で腕を抜くことができる。このように、カフ帯の巻き付けと巻き戻しを全て手動で行えるため、モータ等の駆動機構を不要にすることができ、その分のコスト低減と軽量化を図ることができる。また、カフ帯を予め腕に巻き付けてからカフ帯に加圧エアを導入する形式なので、加圧エアの導入量を最小限に抑えることができ、加圧ポンプの容量の低減によるコストダウンも図れる。
また、固定ドラムの外部からレバーを操作するだけで、カフ帯を腕等に巻き付けることができるので、操作しやすいし、固定ドラムの内周をガイドにしながらカフ帯の可動端を移動させることができるので、スムーズにカフ帯を縮径・拡径させることができて、腕に対しカフ帯をスムーズに巻き付けることができる。また、固定ドラムがカフ帯を覆い隠しているので、持ち運びする際などにカフ帯を損傷するおそれもない。また、固定ドラムの内周に沿って配されたカフ帯が、自身の復元力で常に拡径方向に付勢されているので、腕を挿入するための挿入孔の口径を大きく保つことができ、腕の太い人でも挿入しやすくなる。
請求項2の発明によれば、第1の移動限に位置するレバーを手で押すことにより、可動部材をカフ帯の巻き付け方向にスライドさせることができる。その際、レバーは、スプリングによって第1の移動限に向けて付勢されているので、その付勢力を超えない範囲の力でレバーを押す限りにおいては、レバーは第1の移動限に保持されたままとなる。そして、可動部材のスライドによりカフ帯が腕に巻き付き、その結果として、レバー操作の抵抗力がスプリングの付勢力を超えると、レバーが第1の移動限から第2の移動限に向けて回動し、第1の移動限と第2の移動限の中間点を超えた段階で、今度は、スプリングによる第2の移動限に向けての付勢力を受けて、レバーが第2の移動限まで自ら回動して止まる。この第2の移動限にレバーが回動した段階で、ロック機構がロック作動するので、可動部材が固定ドラムに固定され、カフ帯が腕に巻き付いた状態で保持される。
このように第1の移動限から第2の移動限にレバーが回動する際には、第1の移動限に向けてのスプリングの付勢力を超える力でレバーを押し操作することになるので、スプリングの付勢力に見合った力を、初期締め付け力としてカフ帯に付与することができる。従って、カフ帯に初期締め付け力を付与できる分だけ、加圧エアの導入量を少なくすることができ、それだけ設定圧力に至らせるためのエア導入時間の短縮を図ることができる。また、初期締め付け力として付与するスプリングの付勢力に見合った力は、予め計算できる力であり、ほぼ一定の力であるから、初期締め付け力が大きくバラつくこともなく、その後の加圧エアの導入を安定して行うことができる。
次に血圧測定を終えて、レバーを第1の移動限に向けて回動させることによりロックを外すと、カフ帯の自身の復元力により、カフ帯及び可動部材が初期位置に戻る。
請求項3の発明によれば、レバーに形成された係合爪と、固定ドラムに形成された係合歯の組み合わせでロック機構を構成しているので、レバーが第2の移動限に回動すると同時に、自動的に係合爪が係合歯に係合してロック状態が達成される。従って、構造が単純でコスト低減に寄与することができる。
請求項4の発明によれば、腕等の被測定部位にカフ帯を巻き付けた状態でカフ帯に加圧エアを導入した際に、カフ帯には拡径方向の力が作用することになるが、そのときには係合爪と係合歯の係合が強まる設定となっているので、カフ帯を巻き付け位置に弛みなく確実に保持しておくことができ、信頼性の向上が図れる。
請求項5の発明によれば、固定ドラムの周壁の溝から突出したレバーの操作端を手で操作することによって、スムーズに可動部材をスライドさせることができ、カフ帯の巻き付けと巻き戻しを行うことができる。また、溝の両側の固定ドラムの内周壁に係合歯を形成しているので、レバーのロックを強固に行うことができる。
請求項6の発明によれば、可動部材として、固定ドラムの内周に同心に挿入された半円筒状の回転ドラムを使用しているので、可動部材の安定的なスライド動作を保証することができるし、回転ドラムの滑らかな内周面に沿ってカフ帯が配されることになるので、カフ帯の保護性も高まる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施形態の血圧計の外観を示す概略斜視図、図2は同血圧計の正面図である。
この血圧計は、図1、図2に示すように、血圧計本体10の上部に、腕Mを挿入するための挿入孔12を有する剛体構造の円筒状の固定ドラム11を一体に設けたアームイン式のものである。血圧計本体10は、図示省略するが、外面上に操作スイッチやディスプレイ等の付いた操作パネルを備えると共に、内部に、エアポンプ、エアタンク、圧力センサ、排気制御弁等を備えている。
固定ドラム11の内周には、ドラム内周壁に形成されたガイドレール15に沿って、矢印A、B方向にスライド自在に半筒状の回転ドラム(可動部材)20が同心に挿入されており、回転ドラム20には、固定ドラム11の外側からの手動操作により回転ドラム20をスライドさせるレバー50が取り付けられている。
回転ドラム20の内周には、カフスプリング31と、その内周側に配されたブラダー(空気袋)32とからなるカフ帯30が配されている。硬質樹脂シート等よりなるカフスプリング31は、回転ドラム20の内周に沿って湾曲状態で配されており、拡径方向の弾性復元力を持っている。カフ帯30は、基端が固定端として、固定ドラム11の内底部に設けた腕載せ台13の右側部の固定点14に固定され、先端が可動端として、回転ドラム20の先端21に連結されている。そして、初期の拡径状態から、回転ドラム20と一体の可動端が固定ドラムの内周に沿って移動させられることで、全体が縮径させられて、腕等の被測定部位(以下では腕Mを代表とする)に巻き付くようになっている。
図3はレバー50の取付部分の詳細構造を示す斜視図、図4はその部分の側面図、図5はレバーの作動状態を順を追って示す側面図である。
レバー50は、図3に示すように、その基端の円柱部50aに設けた回転軸51を、回転ドラム20のホルダ25に設けた軸孔26に嵌めることで、回転ドラム20に連結されており、その回転軸51を中心にして、回転ドラム20のスライドする面内において、カフ帯30の巻き戻し方向(矢印D方向)の第1の移動限〔図5の(a)の位置〕とカフ帯30の巻き付け方向(矢印C方向)の第2の移動限〔図5の(c)の位置〕との間で自由に回動できるようになっている。
また、レバー50は、基端の円柱部50aから半径方向外方に突出する、互いに角度の開いた操作片50bと係合片50cとを有しており、操作片50bの先端が操作端として、図1に示すように、固定ドラム11の周壁に形成した溝16から外部に突出している。また、係合片50cは、固定ドラム11の内側に位置しており、その先端に形成した係合爪52が、レバー50の矢印C方向への回動によって、前記溝16の両側の固定ドラム11の内周壁に形成した係合歯18に係合するようになっている。
本実施形態では、これら係合爪52と係合歯18によって、カフ帯30を腕Mに巻き付けた状態で回転ドラム20を固定ドラム11にロックするロック機構が構成されており、レバー50が第2の移動限である図5(c)に示す位置まで回動したとき、係合爪52が係合歯18に噛み合って、ロックが達成される。
この場合、第2の移動限は、係合爪52が係合歯18に噛み合うことで決定され、第1の移動限は、係合片50cの両側面に突設した腕53が、ホルダ25のストッパ部27に当たることで決定される。
また、レバー50と回動ドラム20との間には、レバー50を回動付勢するためのテンションスプリング60が配設されている。テンションスプリング60は、両端が、レバー50側の腕53と、回転ドラム20側の止め孔24に係止されることで張設されており、両端係止点とレバー50の回転軸51との位置関係により、第1の移動限と第2の移動限の中間点を境にして、レバー50が第1の移動限に近い側に位置するときは、レバー50に第1の移動限に向かう付勢力を付与し、レバー50が第2の移動限に近い側に位置するときは、レバー50に第2の移動限に向かう付勢力を付与するようになっている。
即ち、固定点(スプリング60の基端を回転ドラム20の止め孔24に係止した点)と、レバー50の回転中心(回転軸51の中心)と、作用点(スプリング60の先端をレバー50の腕53に係止した点)との位置関係から、図5(a)に示すように、作用点が固定点と回転中心を結ぶ線Lよりも下側にあるときは、スプリング60は、作用点に下向きの力P1を付与し、レバー50を第1の移動限に向けて押し付ける。また、作用点が固定点と回転中心を結ぶ線L上にある(b)の位置を境にして、(c)に示すように、作用点が固定点と回転中心を結ぶ線Lよりも上側にあるときは、スプリング60は、作用点に上向きの力P2を付与し、レバー50を第2の移動限に向けて押し付けるようになっている。
なお、回転ドラム20には、テンションスプリング60の中間部分との干渉を避けるための開口23が設けられている。
また、係合爪52と係合歯18の関係は、腕にカフ帯30が巻き付いた状態でカフ帯30に拡径方向の力が作用したとき、カフ帯30から回転ドラム20を介してレバー50に伝わる力が、係合爪52と係合歯18の係合を強める方向に作用するように設定されている。
次に作用を説明する。
血圧を測定する場合は、左腕を固定ドラム11の中に挿入し、腕載せ台13の上に載せる。次に右手でレバー50の操作片50bを摘み、レバー50を矢印A方向に移動させる。レバー50を移動させると、回転ドラム20がガイドレール15に沿って移動し、回転ドラム20の先端21に連結されたカフ帯30の先端が一緒に移動し、カフ帯30が腕Mに巻き付く。完全に腕Mに巻き付くと、それ以上は巻き付けできなくなる。これまでの段階において、レバー50は、テンションスプリング60の付勢作用により、図5(a)の位置(第1の移動限)に保持されている。
その状態で、さらにレバー50に同じ方向の力を加えると、レバー50がテンションスプリング60の付勢力に抗して矢印C方向に回転する。即ち、カフ帯30が腕Mに巻き付いて回転ドラム20が止まることにより、レバー50を押し操作する上での抵抗力がテンションスプリング60の付勢力を超えることになり、そのことによって、レバー50が第1の移動限から第2の移動限に向けて回動する。
図5(b)に示すように、前述した固定点(スプリング60の基端を回転ドラム20の止め孔24に係止した点)と、レバー50の回転中心(回転軸51の中心)と、作用点(スプリング60の先端をレバー50の腕53に係止した点)が一直線上になったときから、更にレバー50を押すと、レバー50は、第1の移動限と第2の移動限の中間点を超えた段階で、今度は、テンションスプリング60による第2の移動限に向けての付勢力を受けて、(c)に示すように、レバー50が第2の移動限まで自ら回動して止まる。このとき、係合爪52が係合歯18に噛み合うことで、レバー50は固定ドラム11にロックされ、カフ帯30が腕Mに巻き付いた状態で保持される。
このように第1の移動限から第2の移動限にレバー50が回動する際には、第1の移動限に向けてのテンションスプリング60の付勢力を超える力でレバー50を押し操作することになるので、テンションスプリング60の付勢力に見合った力を、初期締め付け力として、カフ帯30に付与することができる。従って、カフ帯30に初期締め付け力を付与できる分だけ、加圧エアの導入量を少なくすることができ、それだけ設定圧力に至らせるためのエア導入時間の短縮を図ることができる。
また、初期締め付け力として付与するテンションスプリング60の付勢力に見合った力は、予め計算できる力であり、ほぼ一定の力であるから、初期締め付け力が大きくバラつくこともなく、その後の加圧エアの導入を安定して行うことができる。この初期締め付け力は、テンションスプリング60の力を適当に設定することで、自由に変えることができる。
そして、このような締め付け状態で、カフ帯30のブラダー32に加圧エアを導入することにより、血圧測定を開始することができる。
この場合、回転ドラム20には、ブラダー32に注入された空気圧により、矢印B方向に戻ろうとする力を受けるが、そのときには係合爪52と係合歯18の係合が強まる設定となっているので、カフ帯30を巻き付け位置に弛みなく確実に保持しておくことができ、信頼性の向上が図れる。
測定を終えたら、レバー50を右手で矢印D方向に戻す。そうすると、係合爪52と係合歯18の噛み合いが解除され、再びレバー50が第1の移動限に戻る〔図5(a)の位置に戻る〕ので、そのままレバー50を押して初期位置に戻せば、回転ドラム20とカフ帯30を元の位置に戻すことができ、その状態で腕Mを固定ドラム11から抜くことができる。この場合、カフスプリング31の復元力により、回転ドラム20は自動的に矢印B方向に回転して初期位置に戻る。
このように、カフ帯30の巻き付けと巻き戻しを全て手動で行えるため、モータ等の駆動機構を不要にすることができ、その分のコスト低減と軽量化を図ることができる。また、カフ帯30を予め腕Mに巻き付けてからカフ帯30に加圧エアを導入する形式なので、加圧エアの導入量を最小限に抑えることができ、加圧ポンプの容量の低減によるコストダウンも図れる。
また、固定ドラム11の外部からレバー50を操作するだけで、カフ帯30を腕Mに巻き付けることができるので、操作しやすいし、固定ドラム11の内周をガイドにしながらカフ帯30の可動端を移動させることができるので、スムーズにカフ帯30を縮径・拡径させることができて、腕Mに対しカフ帯30をスムーズに巻き付けることができる。
また、固定ドラム11がカフ帯30を覆い隠しているので、持ち運びする際などにカフ帯30を損傷するおそれもない。また、固定ドラム11の内周に沿って配されたカフ帯30が、自身の復元力で常に拡径方向に付勢されているので、腕Mを挿入するための挿入孔の口径を大きく保つことができ、腕Mの太い人でも挿入しやすくなる。
また、本実施形態の血圧計では、レバー50に形成された係合爪52と、固定ドラム11に形成された係合歯18の組み合わせでロック機構を構成しているので、レバー50が第2の移動限に回動すると同時に、自動的に係合爪52が係合歯18に係合してロック状態が達成される。従って、構造が単純でコスト低減に寄与することができる。また、固定ドラム11の溝16の両側に、レバー50の係合爪52の係合する係合歯18を形成しているので、レバー50のロックを強固に確実に行うことができる。
また、可動部材は、半円筒状までの長さを有しないブロック状あるいはピース状のものでも何でも採用可能であるが、本実施形態の血圧計では、固定ドラム11の内周に同心に挿入された半円筒状の回転ドラム20を採用しているので、可動部材の安定的なスライド動作を保証することができるし、回転ドラム20の滑らかな内周面でカフ帯30を安全に保護することができる。
なお、上記実施形態では、レバー50を回動付勢するスプリングとして、テンションスプリングを使用した場合を示したが、図6に示すように、トーションスプリング(捩りバネ)60Bを使用してもよい。
この場合は、トーションスプリング60Bの一端を回転ドラム側の固定点24Bに係止し、他端をレバー50の腕53に係止しており、トーションスプリング60Bの反発力f1、f2が2つの係止点に作用している。そして、図6(a)に示すように、作用点(腕53に係止している点)が、固定点24Bと回転中心(回転軸51の中心)を結ぶ直線Lより下側にあるときは、レバー50に図中右回りの力Pが作用し、レバー50は第1の移動限に向けて付勢される。また、図6(b)に示すように、作用点(腕53に係止している点)が、固定点24Bと回転中心(回転軸51の中心)を結ぶ直線Lより上側にあるときは、レバー50に図中左回りの力(矢印C方向の力)が作用し、レバー50は第2の移動限に向けて付勢される。
また、トーションスプリングの代わりに、図7に示すように、板バネ70を使用することもできる。図7の(a)、(b)は回転付勢力の方向が逆転した状態を示す図、(a’)、(b’)は力の方向を分析して示す図である。
この板バネ70は、全体が力f2でレバー50の腕53を図中左向きに押しており、(a’)、(b’)に示すように、力f2の作用する点(腕53)とレバー50の回転中心(回転軸51)との関係で、逆方向の付勢力P1、P2を発生する。板バネ70には、レバー50が第1の移動限にあるときと第2の移動限にあるときとに腕53と係合する凹部71、72を設けてあり、その位置で板バネ70と腕53との係合の安定を得るようになっている。
図8は板バネを使用する場合の変形例を示している。
この例における板バネ70Bは、レバー50に設けた突起状の腕53Bに接触することにより、力f2で腕53Bを図中左向きに押している。また、板バネ70Bの中間に膨らみ部75を設けることで、腕53Bに対する付勢力の方向の反転をスムーズに行えるようにしている。
上記のように各種のスプリングの採用によっても、前述したものと同様の付勢作用をレバー50に与えることができる。
なお、上記の説明では触れなかったが、回転ドラム20の移動位置を回転センサ等で検出し、腕Mの径を測定することも可能であり、その測定データを血圧演算の際に取り込むことで、腕の径による血圧値の補正も可能である。
また、レバー50の作動状態を電気的なスイッチで検出することにより、レバー50がロックすると同時に、血圧測定の動作がスタートするように構成することもできる。そうすれば、レバー50が測定スタートボタンの機能を果たすことにもなる。
本発明の実施形態の血圧計の外観を示す概略斜視図である。 同血圧計の正面図である。 同血圧計におけるレバーの取付部分の詳細構造を示す斜視図である。 同レバーの取付部分の詳細構造を示す側面図である。 (a)〜(c)は同レバーの作動状態を順を追って示す側面図である。 レバー付勢用のスプリングとしてトーションスプリングを使用した例を示す図で、(a)は第1の移動限に向かう付勢力が作用しているときの状態を示す図、(b)は第2の移動限に向かう付勢力が作用しているときの状態を示す図である。 レバー付勢用のスプリングとして板バネを使用した例を示す図で、(a)は第1の移動限に向かう付勢力が作用しているときの状態を示す図、(a’)はそのときの力の関係を示す原理図、(b)は第2の移動限に向かう付勢力が作用しているときの状態を示す図、(b’)はそのときの力の関係を示す原理図である。 レバー付勢用のスプリングとして別の板バネを使用した変形例を示す図で、(a)は第1の移動限に向かう付勢力が作用しているときの状態を示す図、(b)は第2の移動限に向かう付勢力が作用しているときの状態を示す図である。
符号の説明
M 腕
11 固定ドラム
12 挿入孔
16 溝
18 係合歯(ロック機構)
20 回転ドラム(可動部材)
21 先端
30 カフ帯
31 カフスプリング
32 ブラダー
50 レバー
50b 操作片(操作端)
51 回動軸
52 係合爪(ロック機構)
60 テンションスプリング
60B トーションスプリング
70,70B 板バネ(スプリング)

Claims (6)

  1. 腕等の被測定部位を挿入するための挿入孔を有する筒状の固定ドラムと、
    該固定ドラムの内周に沿ってスライド自在に設けられた可動部材と、
    該可動部材に取り付けられ、前記固定ドラムの外側からの手動操作により可動部材をスライドさせるレバーと、
    前記固定ドラムの内周に沿って湾曲状態で配されると共に、拡径方向の弾性復元力を持ち、且つ、基端が固定端として前記固定ドラムの周方向の一点に固定され、先端が可動端として前記可動部材に連結され、初期の拡径状態から前記可動端が固定ドラムの内周に沿って移動させられることで、全体が縮径させられて、前記腕等の被測定部位に巻き付くカフ帯と、
    該カフ帯を腕等の被測定部位に巻き付けた状態で前記可動部材を前記固定ドラムにロックするロック機構と、
    を具備することを特徴とする血圧計。
  2. 請求項1に記載の血圧計であって、
    前記レバーが、その基端部が軸で前記可動部材に連結されることにより、前記可動部材のスライドする面内において、前記カフ帯の巻き戻し方向の第1の移動限とカフ帯の巻き付け方向の第2の移動限との間で回動できるように設けられ、且つ、スプリングによって、前記第1の移動限と第2の移動限の中間点を境にして、第1の移動限に近い側に位置するときは第1の移動限に向かう付勢力を受け、第2の移動限に近い側に位置するときは第2の移動限に向かう付勢力を受けるように構成されており、
    さらに、前記レバーが前記第2の移動限に位置したときに、前記ロック機構がロック作動するように構成されていることを特徴とする血圧計。
  3. 請求項2に記載の血圧計であって、
    前記ロック機構が、前記レバーに形成された係合爪と、前記固定ドラムに形成され、前記レバーが第2の移動限に位置したときに前記係合爪と係合する係合歯と、から構成されていることを特徴とする血圧計。
  4. 請求項3に記載の血圧計であって、
    前記係合爪と係合歯の関係が、前記腕等の被測定部位に前記カフ帯が巻き付いた状態でカフ帯に拡径方向の力が作用したとき、カフ帯から前記可動部材を介して前記レバーに伝わる力が、係合爪と係合歯の係合を強める方向に作用するように設定されていることを特徴とする血圧計。
  5. 請求項3または4に記載の血圧計であって、
    前記可動部材に連結されたレバーの操作端が、前記固定ドラムの周壁に形成した溝から固定ドラムの外部に突出しており、その溝の両側の固定ドラムの内周壁に前記係合歯が形成されていることを特徴とする血圧計。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の血圧計であって、
    前記固定ドラムの内周が円形に形成されると共に、前記可動部材が、前記固定ドラムの内周に同心に挿入された半円筒状の回転ドラムとして形成され、該回転ドラムの先端に前記カフ帯の先端が連結されていることを特徴とする血圧計。
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