JP4191356B2 - シート体搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート体に対して光ビームを照射して画像の記録または読取を行うためにシート体を副走査搬送方向に搬送するシート体搬送装置、特にシート体を1次元方向に偏向または配列された光ビーム等によって光走査して、シート体に画像を記録する画像記録装置やシート体の記録画像を読み取る画像読取装置などの光ビーム走査装置のシート体搬送装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
画像記録の分野において、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像を印画紙等の感光材料に焼き付けた後に現像して仕上がり写真プリントを得るフォトプリンタとして、今まで、フィルムの担持画像を感光材料に面露光(直接露光)するアナログフォトプリンタが用いられてきているが、現在、フィルムの担持画像をスキャナなどの画像読取装置のCCDなどのイメージセンサによって光電的に読み取り、デジタル画像データに変換し、このデジタル画像データを画像処理装置によって所定の画像処理を施した後、画像記録装置(焼付装置)の光ビーム走査装置において、得られたデジタル画像データに基づいて変調された記録光ビームによって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、現像装置によって現像処理を施して、仕上がり写真プリントとして出力するデジタルフォトプリンタが本出願人によって実用化されいる。
【0003】
このデジタルフォトプリンタでは、フィルムを光電的に読み取り、デジタル画像情報(データ)に変換した後、デジタル画像処理によって階調補正等が行われて露光条件が決定される。そのため、デジタル画像処理による複数画像の合成や画像分割等のプリント画像の編集や、色/濃度調整、輪郭強調、覆い焼き、周辺光量補正、歪曲収差補正や色収差補正等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自由に処理したプリントを出力できるなどの優れた特徴を有している。また、プリント画像の画像データをコンピュータ等に供給することができ、また、フロッピーディスク等の記録媒体に保存しておくこともできるなどの優れた特徴を有している。
さらに、デジタルフォトプリンタによれば、従来の直接露光によるプリントに比して、分解能、色/濃度再現性等に優れた、より画質の良好なプリントが出力可能であるなどの優れた特徴を有している。
【0004】
しかしながら、本出願人に係るデジタルフォトプリンタは、このような優れた特徴を有しているものの、画像記録装置として、長尺状の感光材料を途中で切断することなく、ロール状に巻回された長尺状の感光材料をそのまま副走査搬送しながら1次元方向に偏向された光ビームによって主走査することを連続的に繰り返して、多数の画像を記録する画像焼付装置であり、この画像の記録された露光済感光材料を長尺なまま現像した後、最後に長尺状の感光材料を画像に応じた所定長に切断して1枚の仕上がりプリントとするものである。従って、極めて高い効率で大量処理ができるものの、装置構成が大型化するため少量処理を行うには操作が大変であるし、装置として高価で大型となり、少量処理のための装置としては不向きであるという問題があった。
【0005】
このため、長尺状の感光材料をプリント1枚に対応して切断してカットシートとした後に、カットシート状の感光材料に光ビーム走査露光を行う構成とした、装置構成の小型化、装置コストやランニングコストの大幅な低減が可能な焼付装置(以下、シートタイプの画像記録装置という)の実現が強く望まれている。
このようなシートタイプの画像記録装置においては、前述した特開平5−281635号公報や特開平10−293364号公報に開示されるように光ビーム走査装置の副走査搬送機構として用いられる2組のローラ対を用いるシート体搬送装置が適用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなシート体搬送装置は、図5に示すように、搬送ローラ対102および104を用いて搬送しつつ、光走査装置100より発光した光ビームLを用いてカットシート状の感光材料Zに対して光走査位置Xで光走査露光を行うが、このシート体搬送装置に供給された感光材料Zを搬送ローラ対102の所まで搬送するには、搬送ローラ対102や104の他に、搬送ローラ対106や108を必要とする。特に、配設される搬送ローラ対106や108は、搬送方向の長さが例えば82.5mmから381mmといった種々のサイズの感光材料Zを搬送できるように、搬送する感光材料Zの内、搬送方向長さが最も短いサイズの長さよりも短い間隔、例えば70mm〜75mmといった間隔で配設されなければいけない。
【0007】
このように搬送方向長さの最も短いサイズの搬送にも対処できるように搬送ローラ対106や108は配設されるので、搬送方向長さの長い感光材料Zが供給された場合、図5に示すように、光走査位置Xでの光走査中の搬送は、搬送ローラ対102および104の他に搬送ローラ対108、さらには搬送ローラ対106によって同時に搬送される場合がある。
この場合、感光材料Zが搬送ローラ対106や搬送ローラ対108から排出される際、搬送力を確保するために与えたローラ間で感光材料Zを挟持する力、すなわちニップ圧力から開放されるため、感光材料Zは衝撃や振動を発生し、光走査位置Xにおける光走査の露光ムラの原因を与えてしまう。
【0008】
一方、上述の特開平5−281635号公報に示される機構を利用して、シート状感光材料Zのローラ間への進入時や排出時の衝撃や振動や位置ずれなどの負荷変動による露光ムラ(濃度ムラ)を低減できるが、この機構は、光走査位置Xの前後に配設される搬送ローラ対102や104を選択的に開閉するものであって、搬送ローラ対102の搬送方向上流側に設けられた搬送ローラ対106や108まで適用するための機構を設けることは、機構自体を煩雑化し、またシート搬送装置自体のスペース上の問題もあり、さらにはコストも上昇するといった問題もあり困難である。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題点を解消し、光ビーム走査装置の副走査搬送機構としてシート状感光材料などのシート状の被走査体、すなわちシート体を、光ビームの露光ムラや読取変動の原因となる振動や衝撃を発生させず円滑かつ高精度に副走査搬送することのできる簡単な構成で小型コンパクトで低コストで、高精度の画像記録や画像読取に最適なシート体搬送装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、シート体を画像記録部で1次元方向に走査記録しつつ、前記1次元方向と略直交する搬送方向に前記シート体を搬送する、前記画像記録部の近傍の前記搬送方向上流側に配置される第1の搬送ローラ対、および前記画像記録部の近傍の前記搬送方向下流側に配置される第2の搬送ローラ対を有する副走査搬送手段と、
前記第1の搬送ローラ対の前記搬送方向の上流側に配置されるシート体搬送手段であって、
回転駆動される駆動ローラ、および、
前記搬送方向における前記駆動ローラの回転軸位置の上流側に、前記駆動ローラの回転軸と平行な回転軸を有する回転自在な回転体であって、前記駆動ローラとの間に隙間を設けて配置された、前記駆動ローラ方向に前記シート体を付勢する、前記駆動ローラに付随した第1のシート体搬送用ニップ手段、および、
前記搬送方向における前記駆動ローラの回転軸位置の下流側に、前記駆動ローラの回転軸に平行な回転軸を有する回転自在な回転体であって、前記駆動ローラに当接して付勢する、前記駆動ローラに付随した第2のシート体搬送用ニップ手段を有するシート体搬送手段とを備えることを特徴とするシート体搬送装置を提供するものである。
【0011】
ここで、前記第1のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸は、前記駆動ローラの前記回転軸を含む前記搬送方向に垂直な中心面に対して、非対称の位置に配置されるのが好ましく、その際、前記第1のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の前記中心面からの距離が、前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の前記中心面からの距離に比べて長いのが好ましい。
ここで、前記第1のシート体搬送用ニップ手段または前記第2のシート体搬送用ニップ手段は、ニップローラであるのが好ましい。
【0012】
また、前記第1のシート体搬送用ニップ手段と前記第2のシート体搬送用ニップ手段との前記回転軸の軸間距離の値が、前記第1のシート体搬送用ニップ手段と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転体の半径の和以下であるのが好ましい。
また、前記第1のシート体搬送用ニップ手段の回転体の半径の値と、前記第2のシート体搬送用ニップ手段の回転体の半径の値と、前記第1のシート体搬送用ニップ手段の回転軸と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の回転軸の軸間距離の値との和は、前記駆動ローラの直径の値以下であるのが好ましい。
また、前記駆動ローラの回転軸位置と前記第1のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の配置位置を結ぶ直線と、前記駆動ローラの回転軸位置と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の配置位置を結ぶ直線とによって作られる角度が45度以下であるのが好ましい。
さらに、前記シート体搬送手段は搬送路中に水平に隣接して複数配置され、
この隣接する前記シート体搬送手段の間の前記シート体の搬送路中に、
前記シート体を下方より支持するリブであって、前記隣接する前記シート体搬送手段の内の上流側に配置されるシート体搬送手段の前記第2のシート体搬送用ニップ手段の搬送方向位置の近傍から、前記搬送方向下流に向かってリブ高さを徐々に下げる下方傾斜リブを備えるシート体支持ガイドが設けられるのが好ましい。
さらに、前記シート体搬送手段は搬送路中に水平に隣接して複数配置され、
この隣接する前記シート体搬送手段の間の前記シート体の搬送路中に、
前記シート体を下方より支持するリブであって、前記搬送路の略中間から、前記搬送方向下流に向かって上方に傾斜し、前記シート体を下方より支持する上方傾斜リブとを備えるシート体支持ガイドが設けられるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシート体搬送装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0014】
図1に、本発明のシート体搬送装置を副走査搬送機構として適用する画像記録装置の基本構成を示す。なお、本実施例は、感光材料Zに光ビームで走査露光する画像記録装置に適用するものであるが、本発明においては、これに限定されず、光走査を行いつつ搬送する装置、例えば放射線エネルギを蓄積した蓄積蛍光体シート等に可視光等を照射して輝尽発光させて読み取る放射線画像読取装置等に適用されるものであってもよい。
図1に示される画像記録装置(以下、記録装置とする)10は、ロール状に巻回されてマガジン内に収納された長尺な写真感光材料を、作製すべきプリントに応じた所定長に切断してカットシートとした後に、バックプリント(裏印字)を行い、次いで本発明のシート体搬送装置により2組のローラ対36および38によって副走査搬送しながらデジタル走査露光を行い、露光済感光材料Zを現像機(プロセッサ)に供給する装置であって、感光材料供給部12、裏印字部14、本発明のシート体搬送装置を適用する副走査搬送手段16を有する記録部18および振分手段20を有する。
【0015】
なお、装置の基本的な構成を明瞭にするために図示を省略しているが、記録装置10には、搬送ローラ等の感光材料Zの搬送手段や搬送ガイド、感光材料検出のためのセンサ等、公知の画像記録装置に配置される各種の部材が、必要に応じて配置されている。ここで、搬送手段として設けられる搬送ローラの間隔は、感光材料Zの搬送方向に支障がないように、切断後のシート状感光材料Zのとりうる最小長さよりも小さく設定されていることはいうまでもない。
【0016】
感光材料供給部12には、乳剤面(感光面)を外側にしてロール状に巻回された長尺な感光材料Zを遮光性の筐体に収納してなるマガジン22aおよび22bをそれぞれ装填するための装填部24aおよび24bが配置される。ここで、マガジン22aおよび22b内にはそれぞれ感光材料Zの引き出し口に対応する位置に引き出しローラ対26aおよび26bが配置されている。そして、装填部24aおよび24bにそれぞれ対応するカッタ28aおよび28bが、それぞれ装填部24aおよび24bに装填されたマガジン22aおよび22bの引出しローラ対26aおよび26bの下流側に近接するように配置される。
図1に示されるように、記録装置10においては、装填部24aの下方に装填部24bが配置されており、記録位置Xはその上方に位置している。
【0017】
図示例の記録装置10は、2つのマガジン22aおよび22bを装填可能な装置であって、両者は通常、サイズ(幅)、面種(シルクやマット等)、仕様(厚さやベースの種類等)等、互いに種類の異なる感光材料Zを収納するが、同種類の感光材料Zでもよいことはもちろんである。なお、図示例の記録装置10においては、装填可能なマガジン数は図示例の2個に限定されず、1個であってもよいし、あるいは3個以上のマガジンが装填可能であってもよい。
このような感光材料供給部12においては、引き出しローラ対26aおよび26bによって対応するマガジンの感光材料Zを引き出して、下流の裏印字部14に搬送する。この搬送は、カッタ28a,28bより下流に搬送された感光材料Zが作成するプリントに応じた長さになった時点で停止し、次いで、カッタ28a,28bが作動して、感光材料Zが所定長のカットシートとされる。
【0018】
図1に示される記録装置10は、2つのマガジン22aおよび22bの個々に対してカッタ28aおよび28bを設け、これらのマガジンから引き出された感光材料Zを別個のカッタ28a,28bでそれぞれ切断する構成としているが、本発明はこれに限定はされず、共通の1つのカッタで切断する構成としてもよい。
このように感光材料供給部12から引き出されて、切断されたシート状感光材料Zは、上方の裏印字部14に搬送される。
【0019】
裏印字部14は、感光材料Zの裏面(非乳剤面)に、写真の撮影日、プリント焼付日、コマ番号、フィルムID番号(符号)、撮影に使用したカメラのID番号、フォトプリンタのID番号等の各種の情報、いわゆるバックプリント情報(裏印字情報)を記録(裏印字)する部分である。
このような裏印字部14は、例えば、接触型の印字装置として、ドットインパクト方式の裏印字プリンタ30を用いることができ、ガイド32に案内されて搬送される感光材料Zに裏印字情報を記録するが、裏印字情報の記録方法および装置(プリンタ)はこれに限定されず、インクジェットプリンタ、熱転写プリンタ等、公知のフォトプリンタに用いられる裏印字情報の記録方法および装置が各種利用可能である。中でも、非接触であるために裏印字情報の記録が走査搬送に与える負荷変動を無くすことができる点で、インクジェットプリンタのような非接触型の記録方法および装置は好適に利用可能であり、特に、非水溶性で常温で固体の熱溶融性インクを用いたインクジェットプリンタは好ましく例示される。
また、裏印字部14は、新規格の新写真システム(Advanced Photo System) に対応して、2行以上の印字が可能に構成するのが好ましい。
【0020】
このようにして、所定長に切断され、裏印字情報が記録された感光材料Zは、次いで、記録部18に搬送される。
記録部18は、露光光学ユニット(以下、露光ユニットという)34および本発明のシート体搬送装置を適用する副走査搬送手段16を有する。図示例の記録装置10において、露光ユニット34による画像記録は、シート状感光材料Zを走査搬送しつつ、デジタル画像データに応じて変調され、副走査搬送手段16による副走査搬送方向と略直交する主走査方向(図1の紙面と垂直方向)に偏向される光ビームを記録光Lとして、光走査位置Xにおいて感光材料Zを走査露光する、いわゆるデジタル走査露光によって行われる。
【0021】
露光ユニット34は、このようなデジタル露光を行う光学ユニットであって、図示しないが、例えば、感光材料Zの赤(R)露光、緑(G)露光および青(B)露光のそれぞれに対応する光ビームを射出する光源、前記光源から射出された光ビームをデジタルの画像データに応じて変調するAOM(音響光学変調器)等の変調手段、変調された光ビームを副走査搬送方向と略直交する主走査方向に偏向するポリゴンミラー等の光偏向器、主走査方向に偏向された光ビームを記録位置X(走査線)上の所定位置に所定のビーム系で結像させるfθ(走査)レンズ等によって構成される、公知の光ビーム走査装置を用いることができる。
【0022】
なお、露光ユニット34は、このような光ビーム走査装置に限定されず、副走査搬送方向(あるいは搬送方向ともいう)Yと直交する主走査方向に延在する各種の発光アレイや空間変調素子アレイ等を用いて、主走査方向に配列されるデジタル画像信号によって変調された複数の光ビームによって感光材料Zを露光する、デジタルの露光手段が各種利用可能である。具体的には、PDP(プラズマディスプレイ)アレイ、ELD(エレクトロルミネセントディスプレイ)アレイ、LED(発光ダイオード)アレイ、LCD(液晶ディスプレイ)アレイ、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)アレイ、レーザアレイ等を用いるデジタル露光手段などが例示される。
【0023】
図2に、副走査搬送手段16の概略断面を示す。
副走査搬送手段16は、本発明のシート体搬送装置が適用され、本発明のシート状被走査体、すなわちシート体であるシート状感光材料Zを露光ユニット34の主走査方向の光走査露光に同期して主走査方向と略直交する副走査方向(搬送方向)に挟持搬送するものであって、主走査線が画成される光走査ガイド44上の光走査位置Xを挟んでシート状感光材料Zの副走査方向の長さよりも短い間隔で配設される2組の上流側の搬送ローラ対36および下流側の搬送ローラ対38と、搬送ローラ対38の上流側に、駆動ローラ40aとニップローラ40bおよび40cとハウジング40dを備えるツインニップローラ搬送部40と、駆動ローラ42aとニップローラ42bおよび42cとハウジング42dを備えるツインニップローラ搬送部42と、ガイド44と、基板46とを主に有して構成される。
【0024】
搬送ローラ対36は、回転駆動される固定型の駆動ローラ36aとこれに摺接して従動回転するニップローラ36bとを有し、搬送ローラ対38は、回転駆動される固定型の駆動ローラ38aとこれに摺接して従動回転するニップローラ38bとを有する。搬送ローラ対36および38は、本発明において、副走査搬送手段の第1の搬送ローラ対および第2の搬送ローラ対に相当する部分である。
搬送ローラ対36および38の間には、光走査ガイド44が配置され、搬送ローラ対36によって搬送される感光材料Zの先端をカールがあっても載置できるように低い位置から搬送下流側に向かって光走査位置Xの高さ近傍まで上昇するとともに感光材料Zの先端を押さえコロ対44aに案内する傾斜面部と押さえコロ対44aに挟持されて搬送される感光材料Zを記録位置Xにおいて平面状に載置するための平面部とを持つ部材である。
【0025】
なお、搬送ローラ対36および38のニップローラ36bおよび38bは、感光材料Zの先端の進入時や後端の排出時に合わせて昇降することによって、搬送ローラ対36および38のローラ間を開閉可能に制御されるように構成される。すなわち、感光材料Zの先端が駆動ローラ対38のローラ間に進入する際、感光材料Zが駆動ローラ38aやニップローラ38bと突き当たって衝撃や振動を発生することのないようにニップローラ38bを上昇させる。また、感光材料Zの後端が搬送ローラ対36のローラ間から排出される際、感光材料Zを挟持するニップ圧力の開放によって、感光材料Zに衝撃や振動を発生することのないように,感光材料Zの後端の排出の際、ニップローラ36bを上昇させる。
【0026】
ツインニップローラ搬送部40は、感光材料Zを挟持して搬送する搬送手段であって、本発明のシート搬送装置の搬送ローラ対36の搬送方向上流側に配設されるシート体搬送手段に相当する部分である。ツインニップローラ搬送部40は、主に、駆動ローラ40aと、ニップローラ40bと、ニップローラ40cと、ハウジング40dを有する。
駆動ローラ40aは、所定の回転速度で回転駆動するローラであって、駆動源に直接または変速機を介して連結される。
【0027】
ニップローラ40bは、搬送方向Yにおいて駆動ローラ40aの回転軸位置の上流側に回転軸を有する回転自在なローラであって、回転軸は駆動ローラ40aの回転軸と平行に設けられる。また、ニップローラ40bは、本発明のシート搬送装置の第1のシート体搬送用ニップ手段に相当する部分である。
ニップローラ40bの回転軸40gは、上端がハウジング40d内に固定される付勢ばね40eに部材を介して連結され、ハウジング40dの下部部材40iをストッパーとして、付勢された状態でハウジング40d内に設けられる。また、ニップローラ40bは、駆動ローラ40aと接触することなく近接して配置される。駆動ローラ40aとニップローラ40bとの間の隙間は、特に限定されないが、好ましくは、感光材料Zの厚みを考慮して、例えば170μm以上であるとよい。ニップローラ40bを駆動ローラ40aに当接させ予め付勢すると、駆動ローラ40aとニップローラ40bのローラ間に感光材料Zが進入する際、感光材料Zにしわを生じさせ、場合によっては、例えば紙つまりのように、ローラ間で感光材料Zが折れ曲がったり詰まる場合があるからである。
【0028】
ニップローラ40bは、感光材料Zが駆動ローラ40aとニップローラ40bの隙間を通過する際、駆動ローラ40aから離間する方向、すなわち図2の図面上方向に感光材料Zから力を受けると、付勢ばね40eは、ニップローラ40bを介して感光材料Zに対して駆動ローラ40aに近接する方向に付勢力を与え、感光材料Zが駆動ローラ40aに巻きつくように作用する。また、ニップローラ40bは自ら回転せず、感光材料Zの搬送に従動回転する。
【0029】
ニップローラ40cは、駆動ローラ40aの回転軸位置の搬送方向下流側に回転軸40hを有する回転自在なローラであって、回転軸40hは、駆動ローラ40aの回転軸と平行に設けられる。また、ニップローラ40cは、本発明の第2のシート体搬送用ニップ手段に相当する部分である。
ニップローラ40cの回転軸40hは、上端がハウジング40d内に固定される付勢ばね40fに部材を介して連結され、駆動ローラ40aと当接するように構成される。すなわち、ニップローラ40cは、駆動ローラ40aとニップローラ40cの間を通過する感光材料Zを所定の圧力(ニップ圧力)で駆動ローラ40aに押しつける作用をする。
【0030】
このようなニップローラ40bおよび40cは、図3に示されるようなハウジング40dに一体的に取り付けられ、基台46の所定位置に載置固定されるが、ニップローラ40bや40cは、例えばローラ幅5mmのローラを、感光材料Zの搬送方向と直交する方向に2箇所設けて構成される。本発明においては、ニップローラ40bおよび40cを感光材料Zの搬送方向と直交する方向に2箇所設ける場合に限られず、1箇所や3箇所等に設けてもよい。また、ニップローラ40bおよび40cの直径は同じであるが、本発明において必ずしも同じである必要はない。
【0031】
ここで、ニップローラ40bの回転軸40gとニップローラ40cの回転軸40hは、駆動ローラ40aの回転軸を含む搬送方向Yに垂直な中心面Aに対して、非対称の位置に配置され、特に、感光材料Zの搬送力を上げるために、ニップローラ40bの回転軸40gの中心面Aからの距離が、ニップローラ40cの回転軸40hの中心面Aからの距離に比べて長くなるように配置される。
このように配置することで、ニップローラ40bとニップローラ40cとを中心面Aに対して対称に配置する場合に比べて、ニップローラ40bは、より駆動ローラ40aの搬送方向上流側に配置され、ニップローラ40bの感光材料Zに与える付勢力によって感光材料Zが駆動ローラ40aに巻き付く巻き付け角を大きく確保できる。
このような配置は、基板46上にハウジング40dの搬送方向Yの載置固定する固定位置を適切に設定することで達成される。
【0032】
本実施例では、第1および第2のシート体搬送用ニップ手段として、寸法精度の点からニップローラ40b等のようにローラを用いているが、本発明においては、回転自在な回転体、たとえば回転自在なころ等を用いてもよい。
このように、駆動ローラ40aに付随して、駆動ローラ40aと接触せず近接するニップローラ40bおよび、駆動ローラ40aに当接するニップローラ40cの2つのニップローラを備えることによって、感光材料Zがニップローラ40bおよび駆動ローラ40aの間から排出される際、すなわち感光材料Zの終端が通過して排出される際、駆動ローラ40aとニップローラ40bの間のニップ圧力が存在しないため、ニップ圧力の開放に伴う振動や衝撃は発生しないほか、ニップローラ40cと駆動ローラ40aの間から排出される際、図5に示すような従来の1つのニップローラの場合に比べてニップローラ40cのニップ圧力を小さく設定できるので、ニップ圧力の開放に伴う振動や衝撃は抑えられる。
【0033】
さらに、ニップローラ40bの回転軸40gと40cの回転軸40hの軸間距離は、駆動ローラ40aに感光材料Zが適正に巻きつき、搬送力を確保できるように、ニップローラ40bの半径とニップローラ40cの半径の和以下であることが好ましく、また、駆動ローラ40aの回転軸位置とニップローラ40bの回転軸40gの配置位置とを結ぶ直線と、駆動ローラ40aの回転軸位置とニップローラ40cの回転軸40gの配置位置とを結ぶ直線との成す角度を45度以下とするのが好ましい。上記角度が45度を超えると、感光材料Zがニップローラ40bと駆動ローラ40aの隙間にスムーズに搬送されず、たとえ搬送されたとしても感光材料Zの後端がローラ間から抜ける際、衝撃や振動が発生し露光ムラを起こし易くなるためである。また、ニップローラ40bの半径の値と、ニップローラ40cの半径の値と、ニップローラ40bの回転軸40gとニップローラ40cの回転軸40hの軸間距離の値との和は、駆動ローラ40aの直径の値以下であることが望ましい。ニップローラ40bおよび40cのローラ径を大きくすると、駆動ローラ40aとニップローラ40bや40cとの間で、感光材料Zが、紙詰まりのように詰まり易くなるためである。
ツインニップローラ搬送部40は、以上のように構成される。
【0034】
ツインニップローラ搬送部42は、ツインニップローラ搬送部40から搬送された感光材料Zを挟持して、搬送ローラ対36に搬送する搬送手段であって、ツインニップローラ搬送部40と同様に本発明のシート搬送装置の光走査位置Xの上流側に配設されるシート体搬送手段に相当する部分である。ツインニップローラ搬送部42は、主に、駆動ローラ42aと、ニップローラ42bと、ニップローラ42cと、ハウジング42dを有し、これらの構成は、ツインニップローラ搬送部40の各部の構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0035】
ガイド44は、図4に平面図が示されるように、ツインニップローラ搬送部40およびツインニップローラ搬送部42の間を通過する感光材料Zを下方から支持する略平板状の部材であって、ツインニップローラ搬送部40の2つの駆動ローラ40aに対応して開口した2つの開口部46、46およびツインニップローラ搬送部42の2つの駆動ローラ42aに対応して開口した2つの開口部48、48の他に、感光材料Zを下方から支持するリブ50およびリブ52が設けられる。
【0036】
リブ50は、ガイド44の面から凸状に搬送方向Yに突出した凸部分であって、搬送方向上流側に配置されるツインニップローラ搬送部40の搬送方向Yにおけるニップローラ40cの配置位置近傍から搬送方向下流に向かってリブの高さを徐々に下げる下方傾斜リブであって、ニップローラ40cと駆動ローラ40aのローラ間より排出された感光材料Zを下方から支持する。
このように下方傾斜リブを設けるのは、ニップローラ40cと駆動ローラ40aのローラ間から下方向に向いて排出された感光材料Zが、駆動ローラ40aの斜面から落下して、露光ムラの原因となる衝撃や振動を発生しないためであり、下方向に向いて排出された感光材料Zに不必要な力を与え、露光ムラの原因となる衝撃や振動を発生させないためである。これによってスムーズな搬送が可能となる。
【0037】
リブ52は、ガイド44の面から凸状に搬送方向Yに突出した凸部分であって、ツインニップローラ搬送部40とツインニップローラ搬送部42の間の搬送路の略中間から、搬送方向下流に向かって上方に傾斜し、図2に示すように、リブの高さが、リブ50のリブ高さと交差してリブ52のリブ高さがリブ50のリブ高さより高くなり、下方傾斜リブに替わって感光材料Zを下方より支持する上方傾斜リブである。
このようにリブ52を設けることで、下方傾斜リブであるリブ50に沿って下方に搬送された感光材料Zを上方傾斜リブであるリブ52によって上方に向けて搬送し、ツインニップローラ搬送部42のニップローラ42bと駆動ローラ42aの隙間に、不必要な力を発生させずスムーズに進入させることができる。
すなわち、ツインニップローラ搬送部42のニップローラ42bは、搬送力を確保するために、ニップローラ40bと同様に、駆動ローラ40aの搬送方向上流側に、駆動ローラ42aに近接して配置されるため、駆動ローラ42aとニップローラ42bとによって作られるローラ間の隙間の入り口は、下方に向いている。そのため、上方傾斜リブであるリブ52が設けられないと、搬送方向と直交する方向の感光材料Zの幅が広く、搬送方向の長さが短い感光材料Z、例えば幅が254mmの感光材料が搬送され、ニップローラ40cと駆動ローラ40aのローラ間から感光材料Zが排出される際、感光材料Zはガイド44のガイド面に強くあたり、露光ムラの発生原因となる振動や衝撃が発生し易くなる。そのため、この振動や衝撃をやわらげるためにリブ52が設けられる。
【0038】
上記副走査搬送手段16の具体的な寸法として、例えば以下の寸法が挙げられる。
駆動ローラ40aの直径は20mm、ニップローラ40bおよび40cの直径は11mm、ニップローラ40bおよび40cの回転軸の軸間距離は8mmであり、駆動ローラ40aとニップローラ40b間の隙間は約170μmである。また、駆動ローラ40aの回転軸とニップローラ40bの回転軸の位置とを結ぶ直線と、駆動ローラ40aの回転軸とニップローラ40cの回転軸の位置とを結ぶ直線との成す角度は約30度である。ツインニップローラ搬送部42も同様である。また、リブ50およびリブ52の最大リブ突出高さは、ガイド44の面から1mmである。
【0039】
ツインニップローラ搬送部40およびツインニップローラ搬送部42を通過した感光材料Zは、搬送ローラ対36に送られ、光走査位置Xで光走査露光され、搬送ローラ対38に送られる。その後、振分手段20に搬送される。
副走査搬送手段16は以上のように構成される。
【0040】
振分手段20は、感光材料Zを搬送方向と直交する方向(以降、横方向という)に振り分けるものである。
現在、写真のプリントに利用される一般的な銀塩写真感光材料では、現像処理と露光とでは現像処理のほうが時間がかかるため、連続的に露光を行うと、現像処理が間に合わない。
振分手段20は、この不都合を解消するために配置されるものであり、感光材料Zを横方向に振り分けて、搬送方向には重なる複数列にすることにより、現像装置における処理能力の向上、例えば、2列であれば単列の2倍弱、3列であれば3倍弱の処理を行うことを可能とし、現像処理と露光との処理時間差を相殺することができる。
【0041】
振分手段20における振分方法としては、各種のシート材の振分方法が利用可能であり、例えば、軸を中心に回転するターレットを用いて振り分ける方法や、感光材料Zの搬送手段を複数、例えば3つのブロックに分けて、その内の真ん中のブロックを横方向に移動して振り分ける方法等が例示される。
【0042】
振分手段20において、必要に応じて複数列に振り分けられた感光材料Zは、搬送ローラ対90によって現像機92に搬送され、感光材料Zに応じた、現像、定着、水洗等の各処理が施され、乾燥され、プリントとされる。
記録装置10は、以上のように構成される。
【0043】
このような副走査搬送手段16は、図1に示されるように、記録装置10のマガジン22aあるいは22bからロール状の感光材料Zが引き出され、カッタ28aあるいは28bによって所定の長さに切断され、裏印字プリンタ30によって裏印字されたカットシート状の感光材料Zが図示されないガイドに沿って上向きの搬送方向から右方向の搬送方向に向きを変えて、副走査搬送手段16に供給される。
【0044】
副走査搬送手段16に供給される感光材料Zは、図示されないガイドに沿って上方向から右方向に搬送方向を変える際、感光材料Zの先端部分は、図示されない上記ガイドによってカールされた状態で、駆動ローラ40aとニップローラ40bの隙間に進む。駆動ローラ40aとニップローラ40bの隙間に到達した先端部分のカールした感光材料Zは、ニップローラ40bを駆動ローラ40aと離間する方向、すなわち図中上方向に持ち上げようとするが、付勢ばね40eによって下方向、すなわち駆動ローラ40aと接触させる方向に力を受ける。これによってカールした感光材料Zはスムーズに駆動ローラ40aに接触して搬送される。
【0045】
このように駆動ローラ40aとニップローラ40bとの間に隙間を持たせているので、ニップローラ40bが駆動ローラ40aに当接して予め付勢している場合に比べて、感光材料Zの先端が駆動ローラ40aとニップローラ40bの隙間に進入する際、ニップローラ40bから受ける力は小さく、感光材料Zはスムーズに進入しその結果、感光材料Zの先端部分にしわを生じさせたり、ローラ間で感光材料Zを詰まらせたりすることもない。
また、ニップローラ40bとニップローラ40cとを、図2に示す中心面A、(駆動ローラ40aの回転軸中心を含む搬送方向Yに垂直な平面)に対して対称に配置する場合に比べて、ニップローラ40bは、搬送方向上流側に配置され、また、ニップローラ40bは、図2に示すように、駆動ローラ40aの表面に近接するように配置されるので、感光材料Zが駆動ローラ40aに巻きつく巻き付け角を大きく確保することができる。
また、感光材料Zの終端がニップローラ40bと駆動ローラ40aの隙間を通過する際、駆動ローラ40aとニップローラ40bは接触していないのでニップ圧力自体が存在せず、従って、ニップ圧力の開放に伴う振動や衝撃は発生せず光走査位置Xでの露光ムラを発生させない。
【0046】
感光材料Zの先端は駆動ローラ40aによって搬送され、駆動ローラ40aに当接して付勢されるニップローラ40cと駆動ローラ40aのローラ間に進入する。ここで、ニップローラ40cの付勢力は、感光材料Zを駆動ローラ40aに押圧するニップ圧力となるが、上述したように、ニップローラ40bによって感光材料Zが駆動ローラ40aに巻きつく巻き付け角を大きく確保することができるので、ニップローラ40cのニップ圧力を大きくして搬送力を上げる必要はなく、その結果、ニップローラ40cの付勢力は小さく設定される。
このようなニップローラ40cと駆動ローラ40aの間を感光材料Zが通過し、感光材料Zの終端が排出される際、ニップ圧力は小さいので、排出に伴うニップ圧力の開放に起因した振動や衝撃を小さくすることができ、光走査位置Xでの露光ムラを抑制する。
【0047】
駆動ローラ40aとニップローラ40cの間から搬出された感光材料Zは、下方傾斜リブであるリブ50によって感光材料Zは下方より支持されて搬送される。ニップローラ40cが感光材料Zと接触して挟持するニップ位置は駆動ローラ40aの上記中心面Aの搬送下流側の斜面に位置するので、駆動ローラ40aとニップローラ40cから感光材料Zを排出する際の排出方向は下方向となる。しかし、感光材料Zの排出方向に合わせて、下方傾斜リブを設けているので、感光材料Zに不必要な力を発生させずスムーズな搬送を可能とする。
また、リブ50に下方から支持されて搬送された感光材料Zは、搬送されるに従って、リブ50に替わって、上方傾斜リブであるリブ52によって支持される。すなわち、リブ52によって感光材料Zは搬送とともに上方に持ち上げられる。このように、ニップローラ40cおよび駆動ローラ40aのローラ間から下方に向けて排出された感光材料Zは、下方傾斜リブであるリブ50に支持されるので、スムーズに搬送することができ、また、その後、感光材料Zをツインニップローラ搬送部42のニップローラ42bと駆動ローラ42aの隙間に向けて上方傾斜リブであるリブ52に支持されて搬送されるので、スムーズに搬送することができる。
【0048】
このようにしてツインニップローラ搬送部42に感光材料Zは搬送される。ツインニップローラ搬送部42の搬送は、ツインニップローラ搬送部40と同様に行われ、駆動ローラ部42aとニップローラ42cから排出される。
ツインニップローラ搬送部42から排出された感光材料Zの先端は、搬送ローラ対36に送られ、ローラ間に挟まれて搬送され、感光材料Zの端から光走査位置Xで走査露光される。
さらに、搬送される感光材料Zの先端は搬送ローラ対38に到達するが、その際ニップローラ38bは上方に上昇して、ローラ間は開閉しており、ローラ間に突き当たることはない。そのため、走査露光が行われる光走査位置Xでは、衝撃や振動に起因する露光ムラが発生することはない。
【0049】
感光材料Zの先端が搬送ローラ対38を通過した後、ニップローラ38bが下降してニップローラ38bと駆動ローラ38aで挟持され、搬送ローラ対38による搬送が開始される。この場合、感光材料Zの搬送方向長さによっては、搬送ローラ対36および搬送ローラ対38のほかに、ツインニップローラ搬送部40やツインニップローラ搬送部42によって搬送される。
その際、ツインニップローラ搬送部40やツインニップローラ搬送部42から、感光材料Zの後端が排出される際、上述したように、露光ムラを発生させる程度の振動や衝撃を発生させない。
また、搬送ローラ対36のローラ間から感光材料Zの後端が排出される際、ニップローラ36bが上昇するので、露光ムラの原因となる振動や衝撃を発生させない。
このようにして光走査位置Xでの走査露光が終了すると、振分手段20に搬送される。
【0050】
振分手段20において、上述したように必要に応じて複数列に振り分けられ、搬送ローラ対90によって現像機92に搬送され、感光材料Zに応じた、現像、定着、水洗等の各処理が施され、乾燥され、プリントとされる。
【0051】
以上、本発明のシート体搬送装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0052】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、所定位置において、シート状感光材料などのシート体に対してレーザビームなどの光ビームによる光走査露光を行って、画像読取や画像記録等を行う光ビーム走査装置に用いられる副走査搬送機構として好適なものであって、本実施例で示したような駆動ローラに付随した2つのニップローラ等の搬送用ニップ手段を設けることによって、光走査による露光ムラや読取変動等の原因となる衝撃や振動を低下し、円滑かつ高精度に搬送することができる簡単な構成で小型コンパクトで低コストなシート搬送装置を提供できる。特に、シート体の駆動ローラへの巻き付け角を大きく確保することができ、それに対応してニップローラ等のニップ圧力を小さくすることができるため、上記衝撃や振動を一層低下することができる。
さらに、下方傾斜リブや上方傾斜リブを用いてシート体を下方より支持することによって、シート体に不必要な力を与えずスムーズに搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシート体搬送装置を適用する画像記録装置の一実施の形態の基本構成を示す概念図である。
【図2】 図1に示す画像記録装置の副走査搬送手段の概略断面図である。
【図3】 図2に示すハウジングおよびニップローラの斜視図である。
【図4】 図2に示すガイドの概略を示す平面図である。
【図5】 従来の画像記録装置の副走査搬送手段の概略を説明する概念図である。
【符号の説明】
10 記録装置
12 感光材料供給部
14 裏印字部
16 副走査搬送手段
18 記録部
20 振分手段
34 露光ユニット
36,38 搬送ローラ対
40、42 ツインニップローラ搬送部
40a,42a駆動ローラ
40b,40c,42b,42c ニップローラ
40d,42d ハウジング
Claims (9)
- シート体を画像記録部で1次元方向に走査記録しつつ、前記1次元方向と略直交する搬送方向に前記シート体を搬送する、前記画像記録部の近傍の前記搬送方向上流側に配置される第1の搬送ローラ対、および前記画像記録部の近傍の前記搬送方向下流側に配置される第2の搬送ローラ対を有する副走査搬送手段と、
前記第1の搬送ローラ対の前記搬送方向の上流側に配置されるシート体搬送手段であって、
回転駆動される駆動ローラ、および、
前記搬送方向における前記駆動ローラの回転軸位置の上流側に、前記駆動ローラの回転軸と平行な回転軸を有する回転自在な回転体であって、前記駆動ローラとの間に隙間を設けて配置された、前記駆動ローラ方向に前記シート体を付勢する、前記駆動ローラに付随した第1のシート体搬送用ニップ手段、および、
前記搬送方向における前記駆動ローラの回転軸位置の下流側に、前記駆動ローラの回転軸に平行な回転軸を有する回転自在な回転体であって、前記駆動ローラに当接して付勢する、前記駆動ローラに付随した第2のシート体搬送用ニップ手段を有するシート体搬送手段とを備えることを特徴とするシート体搬送装置。 - 前記第1のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸は、前記駆動ローラの前記回転軸を含む前記搬送方向に垂直な中心面に対して、非対称の位置に配置される請求項1に記載のシート体搬送装置。
- 前記第1のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の前記中心面からの距離が、前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の前記中心面からの距離に比べて長い請求項2に記載のシート体搬送装置。
- 前記第1のシート体搬送用ニップ手段または前記第2のシート体搬送用ニップ手段は、ニップローラである請求項1〜3のいずれかに記載のシート体搬送装置。
- 前記第1のシート体搬送用ニップ手段と前記第2のシート体搬送用ニップ手段との前記回転軸の軸間距離の値が、前記第1のシート体搬送用ニップ手段と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転体の半径の和以下である請求項1〜4のいずれかに記載のシート体搬送装置。
- 前記第1のシート体搬送用ニップ手段の回転体の半径の値と、前記第2のシート体搬送用ニップ手段の回転体の半径の値と、前記第1のシート体搬送用ニップ手段の回転軸と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の回転軸の軸間距離の値との和は、前記駆動ローラの直径の値以下である請求項1〜5のいずれかに記載のシート体搬送装置。
- 前記駆動ローラの回転軸位置と前記第1のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の配置位置を結ぶ直線と、前記駆動ローラの回転軸位置と前記第2のシート体搬送用ニップ手段の前記回転軸の配置位置を結ぶ直線とによって作られる角度が45度以下である請求項1〜6のいずれかに記載のシート体搬送装置。
- 前記シート体搬送手段は搬送路中に水平に隣接して複数配置され、
この隣接する前記シート体搬送手段の間の前記シート体の搬送路中に、
前記シート体を下方より支持するリブであって、前記隣接する前記シート体搬送手段の内の上流側に配置されるシート体搬送手段の前記第2のシート体搬送用ニップ手段の搬送方向位置の近傍から、前記搬送方向下流に向かってリブ高さを徐々に下げる下方傾斜リブを備えるシート体支持ガイドが設けられる請求項1〜7のいずれかに記載のシート体搬送装置。 - 前記シート体搬送手段は搬送路中に水平に隣接して複数配置され、
この隣接する前記シート体搬送手段の間の前記シート体の搬送路中に、
前記シート体を下方より支持するリブであって、前記搬送路の略中間から、前記搬送方向下流に向かって上方に傾斜し、前記シート体を下方より支持する上方傾斜リブとを備えるシート体支持ガイドが設けられる請求項1〜8のいずれかに記載のシート体搬送装置。
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