JP3657746B2 - 振分装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料を露光して潜像を記録する画像記録装置等において、感光材料を搬送方向と直交する横方向に振り分けて複数列とするシート状感光材料の振分装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の印画紙等の感光材料への焼き付けは、フィルムの投影光を感光材料に入射して、この投影光で感光材料を面露光する、いわゆる直接(アナログ)露光によって行われている。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、現像処理を施してプリント(写真)として出力するデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
デジタルフォトプリンタでは、フィルムを光電的に読み取り、画像(信号)処理によって階調補正等が行われて露光条件が決定される。そのため、画像処理による複数画像の合成や画像分割等のプリント画像の編集や、色/濃度調整、輪郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自由に処理したプリントを出力できる。また、プリント画像の画像データをコンピュータ等に供給することができ、また、フロッピーディスク等の記録媒体に保存しておくこともできる。
さらに、デジタルフォトプリンタによれば、従来の直接露光によるプリントに比して、分解能、色/濃度再現性等に優れた、より画質の良好なプリントが出力可能である。
【0005】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、スキャナ(画像読取装置)と画像処理装置とを有する入力機、および焼付装置(画像記録装置)と現像機とを有する出力機より構成される。
スキャナでは、フィルムに撮影された画像の投影光をCCDセンサ等のイメージセンサで光電的に読み取り、フィルムの画像データ(画像データ信号)として画像処理装置に送る。画像処理装置は、この画像データに所定の画像処理を施し、画像記録のための出力画像データ(露光条件)として焼付装置に送る。
焼付装置は、例えば、光ビーム走査露光を利用する装置であれば、供給された画像データに応じて変調した光ビームを主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料を走査搬送することにより、光ビームによって感光材料を走査露光して潜像を形成し、また、バックプリントを記録する。現像機では、露光済の感光材料に、所定の現像処理等を施して、フィルムに撮影された画像が再生されたプリントとする。
【0006】
このようなデジタルフォトプリンタのみならず、通常の直接露光によるフォトプリンタにおいても、焼付装置では、未使用の感光材料はロール状に巻回されて遮光性の筐体に収納されてマガジン化されており、マガジンごと焼付装置に装填され、このマガジンから引き出されて搬送され、露光等に供される。
ここで、通常のフォトプリンタでは、感光材料を途中で切断することはなく、長尺なまま露光、バックプリントの記録、現像処理、乾燥等を行い、最後に感光材料を所定長に切断して1枚のプリントとする。
【0007】
ところが、このように最後に感光材料を切断する装置では、感光材料を露光する前あるいは露光時に、各コマ(プリント一枚毎)の境目を示すためのコマ情報(パンチ)を形成する必要がある。そのため、このコマ情報を形成した部分の感光材料が無駄になってしまい、また、パンチやセンサ等を有するコマ情報の形成手段が必要となる。
また、デジタル露光の焼付装置では、ムラ等のない高画質な画像を記録するために、感光材料の走査搬送を高精度かつ停止することなく行う必要があり、そのために、露光位置の上下流に感光材料のたわみ(ループ)を形成しており、感光材料の搬送経路や搬送制御が複雑になっている。
そのため、このようなフォトプリンタにおいては、感光材料をプリント一枚に対応して切断してカットシートとした後に、露光を行うことが考えられ、また、アナログのフォトプリンタでは実用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フォトプリンタにおいては、一般的に、露光よりも現像処理の方が時間がかかる。そのため、露光(画像入力)と現像処理とを平行して連続的に行うと、現像処理が追い付かず、徐々に、露光済の感光材料が未現像のまま溜ってしまうので、現像を律速として、露光作業を停止する必要が生じる。
感光材料を最後に切断するフォトプリンタでは、露光部と現像装置との間にリザーバを設け、露光済の感光材料を一時ここに収容することにより、現像処理を律速としない連続的な露光を可能にして、効率のよい作業を実現している。
【0009】
他方、感光材料をカットシートとした後に露光を行うフォトプリンタでは、露光済の感光材料をストッカ等に収容することで、作業効率の向上を図ることはできるが、カットシートの場合には、露光順序(コマ番号やソート)の管理、さらにはストッカ等からの感光材料の排出等が困難になってしまう。
そのため、感光材料をカットシートとした後に露光を行うフォトプリンタでは、現像装置に供給する露光済の感光材料を、搬送方向と直交する方向(以下、横方向とする)に振り分けて、搬送方向には重なる複数列として、現像装置の処理能力の向上、例えば、2列であれば約2倍、3列であれば約3倍の現像処理を可能にして、露光と現像処理との速度差を相殺することが行われている。
ところが、このような振り分けを行う振分装置を配置すると、感光材料の搬送経路長さ(パス長)が長くなり、装置の大型化およびコストアップを免れることができない。
【0010】
振り分けは、露光等の処理に影響を及ぼさないように行う必要がある。
例えば、最も汎用されるLサイズのプリントで1時間当たり1800枚の作成能力が要求される装置であれば、2秒に1枚の間隔でプリントの作成(露光)を行う必要があり、振分装置では、それに応じて、搬入される露光済感光材料の受取り、振り分け、次の露光済感光材料の受取り準備を済ませる必要がある。
これに対応するために、従来の振分装置では、装置を、高速搬送部、振り分け部、および現像装置への供給のための調速部の3ブロックに分け、高速搬送部において露光部から搬入された感光材料を高速で搬送して振り分け部に供給することで、次の感光材料との間隔を開いて振り分けのための時間を確保し、振り分け部では、例えば搬送手段ごと横方向に移動する等の方法で感光材料を横方向に振り分けて調速部に搬送し、調速部で、現像に対応する速度で搬送して現像装置に感光材料を供給している。
そのため、振分装置を有さない場合に比して、感光材料のパス長が非常に長くなってしまい、記録装置の大型化やコストアップを生じてしまう。
【0011】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、カットシートの感光材料に露光、好ましくはデジタルの走査露光を行い、露光済の感光材料を現像装置に供給する画像記録装置(焼付装置)に利用される感光材料の振分装置であって、短いパス長で2秒に1枚等の高速でのプリント作成(画像露光)にも十分に対応して迅速に感光材料の振り分けを行うことができ、しかも、小型で、構成も簡易な感光材料の振分装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、シート状感光材料を保持して持ち上げる、2つのリフトユニットと、前記2つのリフトユニットを両者の間隔が広がる斜め方向に案内する個々のリフトユニットに係合するガイド手段を有する基板と、前記ガイド手段に対して内側に位置する共通な中心軸で前記基板に回動自在に軸支され、それぞれ、いずれか一方のリフトユニットに係合する2枚のパドル板と、前記2枚のパドル板を互いに近付く方向に付勢する付勢手段と、前記各パドル板を、他方のパドル板と離れる方向に回動する駆動手段とを有することを特徴とする振分装置を提供する。
【0013】
また、前記ガイド手段が、対称な斜め方向に各リフトユニットを案内するものであり、前記2枚のパドル板の中心軸が、前記対称の中心線上に位置するのが好ましい。
【0014】
さらに、前記リフトユニットが、ベルトコンベア上に載置されたシート状感光材料を保持して持ち上げ、前記斜め方向に移動した後に再度ベルトコンベア上に感光材料を載置するのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の振分装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。
【0016】
図1に、本発明の振分装置を利用する画像記録装置の概略図が示される。
図1に示される画像記録装置10(以下、記録装置10とする)は、前述のデジタルフォトプリンタの焼付装置として用いられる装置であって、長尺な感光材料を作成するプリントに応じた所定長に切断してカットシートとした後に、バックプリントの記録(裏印字)およびデジタルの走査露光を行い、露光済の感光材料Aを本発明の振分装置によって必要に応じて複数列に振り分けて、プロセサ(現像装置)50に供給する装置である。
【0017】
このような記録装置10は、感光材料供給部12と、バックプリントを記録するプリンタ14と、記録(露光)位置Xにおいて感光材料Aを露光する画像記録部16と、露光済の感光材料Aを複数列に振り分ける本発明の振分装置を利用する振分部18とを有して構成される。
なお、記録装置10においては、図示した部材以外にも、搬送ローラ等の感光材料Aの搬送手段や搬送ガイド、センサ等の各種の部材が、必要に応じて配置されている。
【0018】
記録装置10において、感光材料供給部12(以下、供給部12とする)は、装填部20および22と、引き出しローラ対24および26と、カッタ28および30とを有して構成される。
【0019】
装填部20および22は、記録面を外側にしてロール状に巻回された長尺な感光材料Aを遮光性の筐体に収納してなるマガジン32が装填される部位である。両装填部20および22に装填されるマガジン32には、通常、サイズ(幅)、面種(シルクやマット等)、仕様(厚さやベースの種類等)等、互いに種類の異なる感光材料Aが収納される。なお、記録装置10のサイズや構成等に応じて、装填可能なマガジン32の数は1個であっても3個以上であってもよい。
【0020】
引き出しローラ対24および26は、装填部20および22に装填されたマガジン32に収納される感光材料Aを引き出して搬送する。
この搬送は、対応するカッタ28および30より下流に搬送された感光材料Aが作成するプリントに応じた長さになった時点で停止し、次いで、カッタ28および30が作動して、感光材料Aを切断して所定長のカットシートとする。なお、カッタは、複数の装填部で1つものを共用してもよい。
【0021】
装填部22のマガジン32から引き出され、カッタ30によって所定長に切断された感光材料Aは、多数の搬送ローラ対で構成される第1搬送部34および第2搬送部36によって、他方、装填部20のマガジン32から引き出され、カッタ28によって切断された感光材料Aは第2搬送部36によって、共に、上方に搬送された後に右方向に搬送されて、記録面を上にして画像記録部16(走査搬送手段42)に搬送される。
【0022】
第2搬送部36の途中には、プリンタ14が配置される。
プリンタ14は、感光材料Aの非記録面(非乳剤面=裏面)に、写真の撮影日、プリント焼付日、コマ番号、フィルムID番号(符号)、撮影に使用したカメラのID番号、フォトプリンタのID番号等の各種の情報、いわゆるバックプリントを記録(裏印字)するもので、感光材料Aは、第2搬送部36によって搬送されつつプリンタ14によってバックプリントを記録される。
バックプリントを記録するプリンタ14としては、インクジェットプリンタ、ドットインパクトプリンタ、熱転写プリンタ等、公知のフォトプリンタに用いられるバックプリントのプリンタが例示される。また、プリンタ14は、いわゆる新写真システム(Advanced Photo System) に対応して、2行以上の印字が可能に構成するのが好ましい。
【0023】
また、第2搬送部36のプリンタ14下流の搬送ローラ対36aおよび搬送ローラ対36bの間は、ループ形成部38となっている。
すなわち、第2搬送部36における感光材料Aの搬送速度は、ループ形成部38の下流の搬送ローラ対36b以降は画像記録部16(走査搬送手段42)における走査搬送速度と同速度で、ループ形成部38の上流の搬送ローラ対36a以前はそれより高速に設定されており、第2搬送部36を搬送される感光材料Aは、ループ形成部38において、上下流の搬送速度差によって、図中点線で示されるように、そのサイズに応じたループを形成する。
図示例の記録装置10においては、これにより、短いパス長でプリンタ14と画像記録部16とを分離し、露光時における感光材料Aの高精度な走査搬送を実現している。
【0024】
画像記録部16は、露光ユニット40と走査搬送手段42とで構成され、走査搬送手段42によって感光材料Aを所定の記録位置Xに保持して矢印y方向に走査搬送しつつ、画像データ(記録画像)に応じて変調し、走査搬送方向と直交する主走査方向(図1および図2紙面と垂直方向、図3矢印x方向)に偏向した記録光Lを露光ユニット40から射出して、記録位置Xに入射することにより、感光材料Aを2次元的に走査露光して潜像を記録する。
なお、図示例の画像記録部16においては、感光材料Aの主走査方向の中心が所定位置となるようにサイドレジスト(エッジ位置規制)を行い、センターを基準として露光が行われる。
【0025】
露光ユニット40は、例えば、レーザビーム等の光ビームを記録光Lとして用いる公知の光ビーム走査装置であって、感光材料Aの赤(R)露光、緑(G)露光および青(B)露光のそれぞれに対応する光ビームを射出する光源、前記光源から射出された光ビームをデジタルの画像データに応じて変調するAOM(音響光学変調器)等の変調手段、変調された光ビームを主走査方向に偏向するポリゴンミラー等の光偏向器、主走査方向に偏向された光ビームを記録位置X上の所定位置に所定のビーム径で結像させるfθ(走査)レンズ光路調整用のミラー等を有して構成される。
あるいは、PDP(プラズマディスプレイ)アレイ、ELD(エレクトロルミネセントディスプレイ)アレイ、LED(発光ダイオード)アレイ、LCD(液晶ディスプレイ)アレイ、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)アレイ、レーザアレイ等の、走査搬送方向と直交する方向に延在する各種の発光アレイや空間変調素子アレイ等を用いるデジタルの露光手段でもよい。
【0026】
一方、走査搬送手段42は、記録位置X(走査線)を挟んで配置される一対の搬送ローラ対44および46と、感光材料Aをより正確に記録位置Xに保持するための露光ガイド52(図2参照)とから構成され、感光材料Aを記録位置Xに保持しつつ、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料Aを走査搬送する。
ここで、記録光Lである光ビームは主走査方向に偏向されているので、感光材料Aは、画像データに応じて変調されている記録光Lによって2次元的に走査露光され、潜像が記録される。
なお、走査搬送手段としては、感光材料Aを記録位置Xに保持しつつ搬送する露光ドラムと、記録位置Xを挟んで露光ドラムに当接する2本のニップローラとを用いる走査搬送手段等も例示される。
【0027】
画像記録部16の下流には、振分部18が配置されている。
振分部18は、本発明の振分装置を利用するものであって、画像記録部16の走査搬送手段42から排出された感光材料Aを受け取って走査搬送方向(矢印y方向)と同方向に搬送すると共に、必要に応じて、感光材料Aを搬送方向と直交する方向(すなわち主走査方向(矢印x方向)に対応、以下、横方向とする)に振り分けて複数列として、プロセサ50に感光材料Aを供給(プロセサエントリー)する搬送ローラ対48に搬送するものである。
前述のように、露光と現像処理とでは、一般的に現像処理の方が時間がかかるが、図示例の記録装置10においては、振分部18において感光材料Aを横方向に振り分けて、プロセサ50で処理される感光材料Aを、搬送方向には重なる(以下、オーバーラップとする)複数列にすることにより、プロセサ50の処理能力を2列であれば約2倍、3列であれば約3倍として、露光と現像処理との速度差を相殺する。
【0028】
図2に振分部18の側面図を、図3に同平面図(一部省略)を示す。
振分部18は、基本的に、感光材料Aの搬送手段であるベルトコンベア70と、本発明の振分装置72とを有して構成される。画像記録部16で露光された感光材料Aは、ベルトコンベア70に排出・載置されて搬送され、所定位置まで搬送されると、振分装置72によって持ち上げられ、下流側斜め横方向に搬送されて振り分けられ、再度ベルトコンベア70に載置され、そのまま搬送されて搬送ローラ対48に供給される。
このような振分部18のベルトコンベア70と振分装置72は、センター基準で露光を行う画像記録部16(走査搬送手段42)の直下流に、横(主走査)方向の中心(以下、単に中心とする)を一致して配置される。
【0029】
振分装置72は、基本的に、下部基板88、上部基板90(図3〜図6では省略)、中心線(後述する補助ベルトコンベア80)を挟んで配置される搬送方向(矢印y方向)に向かって右側(以下、右側とする)の第1吸盤ユニット92ならびに左側の第2吸盤ユニット94、第1吸盤ユニット92に係合する第1パドル96、第2吸盤ユニット94に係合する第2パドル98、および両パドルを回動させる駆動手段100(図3〜図6では省略)を有して構成される。
振分部18の振分装置72は、リフトユニットである各吸盤ユニットで感光材料Aを吸着保持して持ち上げ、右側の第1吸盤ユニット92を下流側右斜め外方向に移動して、また、左側の第2吸盤ユニット94を下流側左斜め外方向に移動して、感光材料を横方向に搬送して感光材料Aを2列あるいは3列の複数列に振り分ける。
【0030】
下部基板88および上部基板90は、第1吸盤ユニット92ならびに第2吸盤ユニット94の移動基板となるものであり、基本的に同様の平面形状を有する板材で、スペーサやステー等を用いた公知の手段で所定の間隔を開けて互いに平行に保持・固定されている。
下部基板88および上部基板90には、右側の第1吸盤ユニット92を案内する長尺な案内孔102aならびに102b、および左側の第2吸盤ユニット94を案内する長尺な案内孔104aならびに104bが、振分装置72による感光材料Aの搬送方向すなわち各吸盤ユニットの移動方向に延在して形成される。
後述するが、両吸盤ユニットは、ベルトコンベア70による搬送方向に配列される2つの吸盤を有するものであり、各案内孔は、個々の吸盤に対応する。従って、案内孔102aと102b、および案内孔104aと104bは、共に、横方向の位置を一致してベルトコンベア70による搬送方向に離間して互いに平行に形成される。また、図示例においては、案内孔102と案内孔104は、中心線に対して互いに対象に形成される。
【0031】
なお、吸盤ユニットの移動案内手段は、図示例のような長孔に限定はされず、例えば、ガイドレールやパイプ等を用いて吸盤ユニットを案内してもよい。
また、下部基板88および上部基板90には、これ以外にも、駆動手段100の各部材等を支持するための孔部や部材等を有する。
【0032】
感光材料Aを右斜め下流に搬送して振り分ける第1吸盤ユニット92は、吸盤106aならびに106b、保持軸108aならびに108b、および連結部材110を有して構成される。他方、感光材料Aを左斜め下流に搬送して振り分ける第2吸盤ユニット94は、吸盤112aならびに112b、保持軸114aならびに114b、および連結部材116を有して構成される。
前述のように、振分装置72は、各吸盤ユニットで感光材料Aを吸着保持し、感光材料Aを左右に搬送して複数列とする。従って、中心線上に配置される後述する補助ベルトコンベア80の幅、および案内孔102および案内孔104の上流側の横方向の位置は、振り分けを行う最小サイズの感光材料Aを各吸盤ユニットの吸盤が吸着可能なように設定される。また、露光はセンター基準で行われ、両吸盤ユニットは補助ベルトコンベア80を挟んで配置されるので、第1吸盤ユニット92は感光材料Aの右側を、第2吸盤ユニット94は同左側を、それぞれ吸着保持する結果となる。
両吸盤ユニットは、配置位置が異なる以外は、基本的に同じ構成を有するので、以下の説明は、第1吸盤ユニット92を代表例として行う。
【0033】
保持軸108a(112a)は下部基板88および上部基板90の案内孔102a(104a)に、他方の保持軸108b(114b)は案内孔102b(104b)に、それぞれ、公知の方法で、案内孔102の延在方向に移動自在に保持される。すなわち、各吸盤ユニットは、対応する案内孔に案内されて感光材料Aの搬送方向に移動する。
保持軸108aの下端部分には吸盤106a(112a)が、保持軸108bの下端部分には吸盤108b(112b)が、それぞれ昇降自在に保持される。また、保持軸108の上端には、各吸盤106で感光材料Aを吸着保持するための、真空ポンプ等に接続される吸引ホース(図示省略)が接続されている。
さらに、吸盤106aおよび106bは、連結部材110(116)で連結されて、ベルトコンベア70による搬送方向に配列された状態で互いに固定され、第1吸盤ユニット92が構成される。
【0034】
このような第1吸盤ユニット92には、感光材料Aを吸着して持ち上げるための、吸盤106aおよび106bの昇降手段が配置されている。
吸盤106の昇降手段には特に限定はなく、例えば、スプリング等を用いて両吸盤106を上方に付勢して保持軸108に保持しておき、連結部材110を中央部が下方に凹となる形状として、その上に下部基板88の下面を押すエアシリンダ等を配置して、このシリンダによる下部基板88下面の押圧/不押圧によって吸盤106を昇降する手段が例示される。
なお、本発明の振分装置において、吸盤の昇降手段はこれに限定はされず、例えば、吸盤を支軸に固定して支軸を昇降する方法、下部基板88もしくは下部基板88と上部基板90の両者を昇降する方法、ベルトコンベア70(および補助ベルトコンベア80)を昇降する方法、吸盤(吸盤ユニット)から離れた位置に支点を設けて揺動や回動によって昇降する方法等が例示される。さらに、昇降駆動源はシリンダ以外にも、カムやリンク機構を利用して行ってもよい。
【0035】
下部基板88の上面には、第1パドル96および第2パドル98が配置される。両パドルは、共に、中心線上(すなわち搬送の中心線上)に中心Zを有する支軸118に、互いに独立して回動自在に軸支され、かつ後述するスプリング132により互いに近接する方向に付勢されている板材である。
図3に示されるように、第1パドル96の第2パドル98と逆側端部近傍には長孔120が形成される。この長孔120に、前記保持軸108bが挿通して長手方向に移動自在に係合することにより、右側の第1吸盤ユニット92と第1パドル96とが係合される。この第1パドル96上面の第2パドル98側の端部近傍には棒状のストッパ122が、その外側には係合部材124が、それぞれ固定される。さらに、支軸118近傍で第2パドル98と重ならない位置には、棒状のピン96aが第1パドル96と垂直に固定される。
【0036】
他方、第2パドル98の第1パドル96と逆側の端部近傍には長孔126が形成される。この長孔126に、前記保持軸114bが挿通して長手方向に移動自在に係合することにより、左側の第2吸盤ユニット94と第2パドル98とが係合される。また、第2パドル98の第1パドル96側の端部近傍には、長孔128が形成され、前記第1パドル96のストッパ122および係合部材124が、共に長手方向に移動自在に挿入される。さらに、支軸118近傍で第1パドル96のピン96aと支軸118に対して対向する位置には、棒状のピン98bが第2パドル98と垂直に固定される。
【0037】
さらに、第2パドル98の第1パドル96と逆側の端部近傍には、係合部材130が固定され、第1パドル96の係合部材124との間で、両パドルを近接する方向に付勢するスプリング132が張架されている。
従って、駆動手段100が第1パドル96を半時計方向に回動することにより、スプリング132を介して引っ張られて第2パドル98も同方向に回動し、駆動手段10が第2パドル98を時計方向に回動することにより、スプリング132を介して引っ張られて第1パドル96も同方向に回動する。
【0038】
駆動手段100は、駆動源である双方向回転が可能なモータ134、モータ134の回転軸に固定されるギヤ136、ギヤ136に噛合する減速ギヤ138、減速ギヤ138に噛合し支軸118に軸支されるギヤ140、およびギヤ140に固定され支軸118に回転自在に軸支される円筒状の回動部材142を有して構成される。上部基板90や下部基板88には、これらを配置するための貫通孔や支軸が設けられている。
なお、モータ134のギヤ136から減速ギヤ138への回転伝達は、噛合ではなくタイミングベルトを用いて行ってもよい。
【0039】
回動部材142の側面には、各パドルの前記ピン96aおよびピン98bに係合する高さで、直径を延長するように突出して、回動ピン142aおよび142bが設けられる。
従って、モータ134を駆動して回動部材142を反時計方向に回転することにより、回動ピン142aによって第1パドル96のピン96aを押動して、第1パドル96を反時計方向に回動して、これに係合する第1吸盤ユニット92を案内孔102に沿って移動することができ、逆に回動部材142を時計方向に回転することによって、回動ピン142bによって第2パドル98のピン98bを押動して、第2パドル98を時計方向に回動して、これに係合する第2吸盤ユニット94を案内孔104に沿って移動することができる。
また、前記スプリング132の作用により、回動部材142によって回動力を与えられないパドルも同方向に回動する。
【0040】
以下、図3〜図6を参照して、第1吸盤ユニット92および第2吸盤ユニット94の移動に付いて説明する。
図3に示される状態は、後述する感光材料Aを3列に振り分ける際の1動作で、第1吸盤ユニット92は感光材料Aを搬送した位置、第2吸盤ユニット94はベルトコンベア70上の感光材料Aを吸着保持する位置(以下、この位置をホームポジションとする)にある。
この状態からモータ134が回転して回動部材142を時計方向に回転すると、互いに係合する回動ピン142aおよび第1パドル96のピン96a、ならびにスプリング132の作用で、第1パドル96が時計方向に回動して、第1パドル96の長孔120に係合する第1吸盤ユニット92(吸盤106aおよび106b)が案内孔102に案内されて左上流方向に移動して、図4に示される状態となる。
【0041】
図4に示される状態になった時点で回動ピン142bと第2パドル98のピン98bとが係合し、さらに回動部材142が時計方向に回転すると、回動ピン142bがピン98bを押動して、第2パドル98が時計方向に回動する。これにより、図5に示されるように、第2パドル98の長孔126に係合する第2吸盤ユニット94(吸盤112aおよび112b)が案内孔104に案内されて左下流方向に移動する。
ここで、回動ピン142bとピン98bとが係合した時点(図4の時点)で、第1パドル96には回動部材142による回動力は伝達されなくなるが、第1パドル96はスプリング132を介して第2パドル98に引っ張られ、同様に時計方向に回動し、第1吸盤ユニット92が案内孔102に案内されて左上流方向に移動して図5に示されるようにホームポジションに至る。
【0042】
さらに回動部材142が時計方向に回転して第2パドル98を回動すると、図6に示されるように、第2吸盤ユニット94は案内孔104の最下流側に移動する。この時点でモータ134が停止して、回動部材142の回動が停止する。なお、モータ134の制御は、パルス制御等の公知の方法によって行えばよい。
ここで、ホームポジションに位置する第1吸盤ユニット92は案内孔102に係止されて、これ以上移動せず、第2パドル98の回動に応じてスプリング132が伸張する。
【0043】
また、図6に示される状態から、駆動手段100のモータ134を先と逆転することにより、回動部材142が反時計方向に回転し、これにより前述の動作とは逆に、図6→図5→図4→図3の順で、各パドルが反時計方向に回動して各吸盤ユニットを右方向に移動する。
すなわち、回動部材142の反時計方向の回転により、図5に示されるように第2パドル98がスプリング132等の作用によって反時計方向に回動して第2吸盤ユニット94が右上流方向に移動し、また、回動ピン142aとピン96aとが係合する。さらに回動部材142が回転すると図4に示されるように、第1パドル96が回動されて第1吸盤ユニット92が右下流方向に移動し、第2パドル98がスプリング132を介して引かれてホームポジションに至る。
さらに回動部材142が回転すると、図3に示されるように、第1パドル96の回動によって第1吸盤ユニット92が最下流側に移動し、モータ134が停止する。なお、ホームポジションに至った第2吸盤ユニット94は、案内孔104に係止されて、これ以上移動しない。
【0044】
なお、図示例の振分装置72においては、全ての振り分けを第1吸盤ユニット92および第2吸盤ユニット94を図3および図6に示される最下流位置まで移動して行うのに限定はされず、例えば、3列に振り分けを行う場合には、両吸盤ユニットを図3および図6に示される最下流位置まで移動し、2列に振り分ける際には、両ユニットの移動を図4および図5に示される位置、すなわち、感光材料Aを保持しない吸盤ユニットがホームポジションに戻る時点までとしてもよい。これにより、より迅速な振り分けが可能になる。なお、吸盤ユニットの移動量の制御や調整は、モータの駆動制御によって行えばよい。
【0045】
すなわち、後の作用の説明でより明らかになるが、本発明の振分装置によれば、2つの吸盤ユニット(リフトユニット)を交互に使用して、一方の吸盤ユニットによる感光材料Aを搬送と同期して、他方の吸盤ユニットをホームポジションに移動して、次の感光材料Aの吸着保持の準備を整えることができ、かつ、ホームポジションで吸着保持した感光材料Aを持ち上げることにより、次の感光材料Aの搬入を妨害することもない上に、感光材料Aを持ち上げて搬送するので、搬送すなわち振り分けをベルトコンベア70等から独立して高速で行うことができる。従って、本発明の振分装置によれば、前述のように、2秒に1枚等の高速でのプリント作成(露光)にも十分に対応して、迅速かつ確実な振り分けを、短いパス長で行うことができる。
しかも、本発明の振分装置は、このような2つの吸盤ユニットの移動すなわち感光材料Aの振り分けを、1個のモータで、吸盤ユニットを案内する案内板および2枚のパドルを用いた簡易な構成で達成しており、しかも、モータの制御等によって振り分け幅も容易に変更することが可能である。
【0046】
ベルトコンベア70は、2つのローラ74および76と、両ローラに張架されるエンドレスベルト78と、図示しない駆動源とを有して構成される、公知のベルトコンベアで、前述のように、露光を終了した感光材料Aを受け取って載置搬送し、振分装置72によって搬送(振り分け)された感光材料Aを受け取り、載置搬送して、プロセサエントリを行う搬送ローラ対48に供給する。
記録装置10においては、走査搬送手段42(搬送ローラ対46)と搬送ローラ対48との間隔は、記録装置10が対象とする搬送方向の最大サイズのプリントに応じて、それよりも長く取る必要があるので、ベルトコンベア70は、それに応じて両者との間での感光材料Aのやり取りを安定して行えるように、位置および搬送長が設定される。なお、走査搬送手段42と搬送ローラ対48との間隔があまり長いと、パス長の延長による装置コストやサイズの増大につながるので、両者の間隔は、それを加味して決定するのが好ましい。
また、ベルトコンベア70の横方向のサイズ(幅)は、プリントの幅方向の最大サイズや感光材料の振り分け列数等に応じて、感光材料Aを安定かつ確実に搬送できる幅とすればよい。
【0047】
図示例の振分部18においては、好ましい態様として、ベルトコンベア70は下流に向かって下るように傾斜を有している。
このような構成とすることにより、感光材料Aが通常有するカール(巻き癖)に起因する引っ掛かりや感光材料Aの座屈等を防止して、走査搬送手段42からの感光材料Aの受け入れ、およびプロセサ50への感光材料Aの供給をより円滑かつ安定して行うことが可能になる。
なお、この角度には特に限定はないが、あまり角度が大きいとベルトコンベア70に載置された感光材料Aが滑り落ちてしまうので、5°〜30°程度とするのが好ましい。
【0048】
ベルトコンベア70の搬送速度は、記録装置10の処理能力や走査搬送速度等に応じて適宜決定すればよいが、走査搬送速度よりも若干高速であるのが好ましい。これにより、感光材料Aがベルトコンベア70に載置(接触)された際の走査搬送に与える影響を、より確実に排除することができる。
具体的には、走査搬送速度のバラツキやベルトコンベア70による搬送の安定性等を考慮して、走査搬送速度の2%〜10%増し程度が好ましい。
【0049】
図示例の振分部18においては、前述のように、ベルトコンベア70上方の中心線上には、細い補助ベルトコンベア80が配置される。補助ベルトコンベア80は、ローラ82および84と、両ローラに張架されるエンドレスベルト86とを有して構成されるものであり、ベルトコンベア70と同速度で駆動する。
この補助ベルトコンベア80は、ベルトコンベア70と共に感光材料Aを挟持搬送するものではなく、ベルトコンベア70に対して若干の間隔を開けて配置されている。すなわち、補助ベルトコンベア80は、感光材料Aのカールを押さえ、ベルトコンベア70による搬送およびリフト搬送装置72による感光材料Aの吸着保持を補助すると共に、感光材料Aのプロセサエントリー安定性の向上を図るものである。
なお、ベルトコンベア70と補助ベルトコンベア80との間隔には特に限定はないが、両者の間隔があまり狭いと露光中の感光材料Aの走査搬送に影響を与えると共に、感光材料Aの斜行を招き、逆に広すぎると補助ベルトコンベア80を配置する意味がなくなると共に、プロセサエントリーの安定性向上の効果も得られなくなってしまうので、両者の間隔は、4mm〜20mm程度とするのが好ましい。
【0050】
ベルトコンベア70は、感光材料Aを載置して搬送する。他方、走査搬送手段42やプロセサ50に感光材料Aを供給する搬送ローラ対48(あるいはプロセサ50内の搬送手段)は、感光材料Aを挟持搬送するのが通常である。
従って、露光中の感光材料Aが走査搬送手段42から排出されて一部がベルトコンベア70に載置されても、感光材料Aの搬送速度は走査搬送手段42に支配されており、ベルトコンベア70の搬送速度と走査搬送速度とが異なっていても、露光中の感光材料Aの走査搬送速度に影響を与えることはないので、走査搬送手段42の直後に振分部18を配置することができる。
他方、感光材料Aが走査搬送手段42から開放されると、ベルトコンベア70は、その搬送速度で感光材料Aを搬送して搬送ローラ対48に供給する。ここで、プロセサエントリーを行う搬送ローラ対48の搬送速度は、プロセサ50における搬送速度と同速であり、通常、ベルトコンベア70等の記録装置10内での搬送速度よりも低速であるが、ベルトコンベア70による搬送であれば、感光材料Aが搬送ローラ対48に挟持された時点で、搬送速度は搬送ローラ対48に支配されるので、露光済の感光材料Aを円滑かつ安全にプロセサ50に供給することができる。
【0051】
すなわち、図示例の振分部18は、本発明の振分装置72と、感光材料Aを載置して搬送するベルトコンベア70とを組み合わせ、ベルトコンベア70上で振分装置72によって振り分けを行うことにより、前述のような高速搬送部や調速部を不要にして、直線的でパス長の短い搬送経路の小型かつ簡易な構成の低コストな装置で、走査搬送およびプロセサ50での感光材料Aの搬送に影響を与えることなく、円滑かつ安定して記録部16からプロセサ50まで感光材料Aを搬送し、さらに、その間で、高速のプリント作成にも対応して、迅速かつ確実に複数列に感光材料Aを振り分けることを実現している。
【0052】
このような振分装置72を用いる振分部18は、両吸盤ユニットによる感光材料Aの横方向への搬送、あるいはこれに、感光材料Aの横方向への搬送を行わない素通しを組み合わせ、感光材料Aを2列あるいは3列に振り分ける。
以下、図7および図8を参照して、この振り分けの一具体例を説明する。
【0053】
図7および図8において、振分部18は矢印で示される領域で、従って、その上流は画像記録部16(走査搬送手段42)で、下流はプロセサエントリーを行う搬送ローラ対48である。
また、図に示される縦線は、振分部18の上下流における搬送速度を模式的に示すものである。具体的には、一例として、振分部18の上流側は走査搬送速度である80mm/sec に対応して各線の間隔は80mmを示し、振分部18の下流側は搬送ローラ対48(プロセサ50)の搬送速度である28.3mm/sec に対応して各線の間隔は28.3mmを示す。すなわち、感光材料Aは、1秒で縦線の間隔だけ搬送される。
なお、この例では、振分部18のベルトコンベア70の搬送速度は84mm/sec で、(搬送)長さは、いわゆるワイド4つ切(254mm×381mm)に対応して15インチである。すなわち、記録装置10が対応する最大サイズがワイド4つ切である。
【0054】
さらに、両図においては、第1吸盤ユニット92および第2吸盤ユニット94は中心に一点鎖線が示された長方形で、感光材料Aは白抜きの長方形で示し、感光材料Aを吸着保持している吸盤ユニットは斜線を付加してある。
なお、図7および図8においては、第1吸盤ユニット92および第2吸盤ユニット94のホームポジションを同じ位置に書いているが、実際には、両吸盤ユニットは、中心線を挟んで配置されるものであり、そのホームポジションは中心線に対して対象の位置にあるのは前述のとおりである。
【0055】
図7は、振分部18によって感光材料Aを3列に振り分ける作用を模式的に示した図であり、図示例の記録装置10においては、一例として、Lサイズのプリントを連続的に作成する際には、約2秒に1枚の割合で露光を行いすなわち感光材料Aが露光点を通過し、感光材料Aを3列に振り分けてプロセサ50に供給する。
【0056】
図7に示される例では、最初は第1吸盤ユニット92がホームポジションに位置し、第2吸盤ユニット94が左下流側に移動した状態となっている(図6の状態)。
aに示されるように、最初の感光材料Aが吸盤ユニットのホームポジションに対応する位置に搬送される(以下、「ホームポジションに搬送される」とする)ると、振分部18のベルトコンベア70が停止して、bに示されるように、昇降手段が作用して第1吸盤ユニット92(その吸盤106aおよび106b)が降下してこの感光材料Aを吸着して保持し、次いで、昇降手段が作用して第1吸盤ユニット92が上昇し、感光材料Aを持ち上げる。
なお、ベルトコンベア70が停止しても、画像記録部16における露光すなわち走査搬送手段42による走査搬送(80mm/sec)は、約2秒に1枚の露光速度に対応して連続的に行われているので、bやdに示されるように、ホームポジションの感光材料Aと次の感光材料Aの間隔は詰まり、先端がホームポジションに至るが、その時点では、既に前の感光材料Aは持ち上げられているので、次の感光材料Aは前の感光材料Aの下に潜るように搬送され、走査搬送や振り分けに影響を与えることなく、円滑に搬入される。
【0057】
第1吸盤ユニット92が上昇すると、ベルトコンベア70が駆動し、また、モータ134が駆動して回動部材142を反時計方向に回転して第1パドル96を反時計方向に回動し、cに示されるように、第1吸盤ユニット92が右下流方向に移動して感光材料Aを搬送すると共に、第2吸盤ユニット94がホームポジションに移動する(図3の状態)。
図示例では、この時点で2枚目の感光材料Aがホームポジションに搬送されており、ベルトコンベア70が停止し、昇降手段が両吸盤ユニットを降下し、dに示されるように、第1吸盤ユニット92が1枚目の感光材料Aを開放してベルトコンベア70に載置し、同時に、第2吸盤ユニット94が2枚目の感光材料Aを吸着し、次いで、両吸盤ユニットが上昇する。
次いで、ベルトコンベア70が駆動すると共にモータ134が回動部材142を時計方向に回転し、eに示されるように、第1吸盤ユニット92がホームポジションに移動し、第2吸盤ユニット94が左下流方向に移動して感光材料Aを搬送する。図示例では、この間に、1枚目の感光材料Aはベルトコンベア70によって搬送(84mm/sec)されて、搬送ローラ対48に至り、以降はプロセサ50における搬送速度(28.3mm/sec)で搬送される。
【0058】
次いで、ベルトコンベア70が停止して、第2吸盤ユニット94が降下し、fに示されるように2枚目の感光材料Aを開放してベルトコンベア70に載置し、次いで上昇し、ベルトコンベア70が駆動する。
ここで、図示例の振分部18で3列の振り分けを行う際には、2枚の感光材料Aを右および左に振り分けたら、次の感光材料Aは振り分けを行わず、そのまま、素通ししてベルトコンベア70によって中心線上を搬送する。従って、e〜gでは、第1吸盤ユニット92は何の動作もせず、3枚目の感光材料Aは、そのままベルトコンベア70によって搬送される。
【0059】
gに示されるように、4枚目の感光材料Aがホームポジジョンに搬送されるとベルトコンベア70が停止する。なお、走査搬送速度よりもベルトコンベア70による速度のほうが速いので、3枚目の感光材料Aは完全にホームポジジョンから移動している。
次いで、hに示されるように、第1吸盤ユニット92が降下して4枚目の感光材料Aを吸着し、上昇し、ベルトコンベア70が駆動する。これらの間に、2枚目の感光材料Aは搬送ローラ対48に至る。また、ベルトコンベア70は停止/駆動を繰り返すが、ベルトコンベア70と搬送ローラ対48(プロセサ50)との搬送速度差によって、プロセサ50にエントリされた感光材料Aはオーバーラップされる。
これ以降は、i〜kに示されるように、同様に、各吸盤ユニットの移動、吸着や開放、感光材料Aの搬入等によって右方向への振り分け、左方向への振り分け、素通しが順次繰り返して行われ、感光材料Aが3列に振り分けられる。
【0060】
一方、図8は、振分部18によって感光材料Aを2列に振り分ける作用を模式的に示す図である。
図示例の記録装置10においては、一例として、102〜152までのサイズは、感光材料Aを2列に振り分けてプロセサ50に供給する。なお、図示例では、先のLサイズより感光材料Aの間隔が若干広くなっている。
【0061】
図8に示される例でも、最初は第1吸盤ユニット92がホームポジションに位置し、第2吸盤ユニット94が左下流側に移動した状態となっている。なお、この例では、2列に振り分けを行う際には、各吸盤ユニットの移動は、案内孔102および104の最下流までではなく、図4および図5に示される位置までであり、すなわち、最初は、図5に示される状態となっている。
図8のaに示されるように、最初の感光材料Aがホームポジションに搬送されると、振分部18のベルトコンベア70が停止して、bに示されるように、昇降手段が作用して第1吸盤ユニット92が降下してこの感光材料Aを吸着して保持し、次いで、第1吸盤ユニット92が上昇し、感光材料Aを持ち上げる。
【0062】
第1吸盤ユニット92が上昇すると、ベルトコンベア70が再駆動すると共に、モータ134が回動部材142を反時計方向に回転し、cに示されるように、第1吸盤ユニット92が右下流方向に移動して感光材料Aを搬送すると共に、第2吸盤ユニット94がホームポジションに移動する(図4の状態)。
これらの移動が終了すると、ベルトコンベア70が停止して、第1吸盤ユニット92が降下して感光材料Aを開放してベルトコンベア70上に載置し、次いで、第1吸盤ユニット92が上昇してベルトコンベア70が駆動する。
【0063】
2枚目の感光材料Aがホームポジションに搬送されると、ベルトコンベア70が停止し、dに示されるように、第2吸盤ユニット94が降下して感光材料Aを吸着し、次いで上昇して、ベルトコンベア70が駆動する。
次いで、モータ134が回動部材142を時計方向に回転し、eに示されるように、第2吸盤ユニット94が左下流方向に移動して感光材料Aを搬送すると共に、第1吸盤ユニット92がホームポジションに移動する。
これらの移動が終了すると、ベルトコンベア70が停止して、第2吸盤ユニット94が降下して感光材料Aを開放してベルトコンベア70上に載置し、次いで上昇してベルトコンベア70が駆動し、fに示されるように、3枚目の感光材料Aがホームポジションに搬入される。
以降、f〜kに示される様に、感光材料Aのホームポジションへの搬送に応じて、ベルトコンベア70の停止/最駆動、各吸盤ユニットの移動、吸着や開放によって右方向への振り分けおよび左方向への振り分け繰り返して行われ、感光材料Aが2列に振り分けられる。また、3列の例と同様に、ベルトコンベア70と搬送ローラ対48との搬送速度差によって、プロセサ50にエントリされた感光材料Aはオーバーラップされる。
【0064】
以上の例では吸盤ユニットによる感光材料Aの吸着および開放時には、より確実な動作を実施するためにベルトコンベア70を停止しているが、本発明はこれに限定はされず、可能であれば、ベルトコンベア70を駆動したまま吸着等を行ってもよい。
【0065】
また、前述のように、ベルトコンベア70による搬送は、プロセサエントリーを行う搬送ローラ対48よりも高速であり、以上の例では、その速度差でプロセサ50内における感光材料Aを十分にオーバーラップさせられるので、振分部18で複数列にされた時点では感光材料Aがオーバーラップしていない。
しかしながら、プロセサ50内を搬送される感光材料Aのオーバーラップが大きい程、プロセサ50の処理能力は向上する。従って、感光材料Aは、振分部18のベルトコンベア70上で複数列にされた時点で、既にオーバーラップしているように振り分けを行ってもよい。
ただし、いずれの場合でも、現像や乾燥等の処理を終えた感光材料A(仕上りプリント)がプロセサ50から排出される際に、前後の感光材料Aの差(プロセサ50からの排出手段がニップローラ等の挟持搬送等の場合は後端の差)が余り小さいと、集積装置や仕分け装置の構成等によっては、感光材料Aを露光順に集積するのが困難になってしまう場合もあるので、振分部18による感光材料Aの振り分けは、この点を考慮して行う必要がある。
【0066】
なお、振分部18においては、すべての感光材料Aを振り分けるのではなく、プロセサ50の幅等に応じて複数列での処理ができない大きなサイズの場合や、単発的な処理を行う場合には、振り分けを行わないで、単列のままプロセサ50に供給される。また、パノラマサイズとLサイズの混在等の場合に、パノラマサイズは振り分けを行わずに素通しする等の制御を行ってもよい。
さらに、ベルトコンベアの幅や搬送距離、プロセサの幅等に応じて各種の振り分けを行ってよく、例えば、Lサイズの振り分けを2列にしてもよく、102〜152サイズを2列に振り分けてもよく、あるいは、より大きなサイズを複数列に振り分けてもよい。
【0067】
振分部18によって搬送された感光材料Aは、前述のように、搬送ローラ対48によってプロセサ50に供給され、発色現像、漂白定着、水洗等の現像処理を施された後、乾燥されて、(仕上り)プリントとして排出される。
【0068】
以上、本発明の振分装置について詳細に説明したが、本発明は以上の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
例えば、図示例の振分装置は画像記録部の下流に配置され、露光済の感光材料を振り分けているが、例えば、画像記録部が複数枚の感光材料を同時に露光できるもの等である場合には、本発明の振分装置を画像記録部の上流に配置して、未露光の感光材料の振り分けに利用することも有効である。
【0069】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の振分装置によれば、カットシートの感光材料に露光を行い、露光済の感光材料を現像装置に供給する画像記録装置(焼付装置)において、小型で簡易な構成を有するにも関わらず、短いパス長で2秒に1枚等の高速でのプリント作成(画像露光)にも十分に対応して感光材料を振り分けを行うことができ、本発明を利用することにより、画像記録装置の小型化やコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 振分部に本発明の振分装置を利用する画像記録装置の一例を示す概念図である。
【図2】 図1に示される画像記録装置の振分部の概略側面図である。
【図3】 図2に示される振分部の概略平面図である。
【図4】 図2に示される振分部の部分概略平面図である。
【図5】 図2に示される振分部の部分概略平面図である。
【図6】 図2に示される振分部の部分概略平面図である。
【図7】 図2に示される振分部による感光材料の振り分けの一例を説明するための概念図である。
【図8】 図2に示される振分部による感光材料の振り分けの別の例を説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 (画像)記録装置
12 (感光材料)供給部
14 プリンタ
16 画像記録部
18 振分部
20,22 装填部
24,26 引き出しローラ対
28,30 カッタ
32 マガジン
34 第1搬送部
36 第2搬送部
38 ループ形成部
40 露光ユニット
42 走査搬送手段
44,46,48 搬送ローラ対
50 プロセサ
70 ベルトコンベア
72 振分装置
74,76,82,84 ローラ
78,86 エンドレスベルト
80 補助ベルトコンベア
88 下部基板
90 上部基板
92 第1吸盤ユニット
94 第2吸盤ユニット
96 第1パドル
96a,98b ピン
98 第2パドル
100 駆動手段
102(102a,102b),104(104a,104b) 案内孔
106(106a,106b),112(112a,112b) 吸盤
108(108a,108b),114(114a,114b) 保持軸
110,116 連結部材
118 支軸
120,126,128 長孔
122 ストッパ
124,130 係合部材
132 スプリング
134 モータ
136,140 ギヤ
138 減速ギヤ
142 回動部材
142a,142b 回動ピン
A 感光材料

Claims (3)

  1. シート状感光材料を保持して持ち上げる、2つのリフトユニットと、
    前記2つのリフトユニットを両者の間隔が広がる斜め方向に案内する個々のリフトユニットに係合するガイド手段を有する基板と、
    前記ガイド手段に対して内側に位置する共通な中心軸で前記基板に回動自在に軸支され、それぞれ、いずれか一方のリフトユニットに係合する2枚のパドル板と、
    前記2枚のパドル板を互いに近付く方向に付勢する付勢手段と、
    前記各パドル板を、他方のパドル板と離れる方向に回動する駆動手段とを有することを特徴とする振分装置。
  2. 前記ガイド手段が、対称な斜め方向に各リフトユニットを案内するものであり、前記2枚のパドル板の中心軸が、前記対称の中心線上に位置する請求項1に記載の振分装置。
  3. 前記リフトユニットが、ベルトコンベア上に載置されたシート状感光材料を保持して持ち上げ、前記斜め方向に移動した後に再度ベルトコンベア上に感光材料を載置する請求項1または2に記載の振分装置。
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