JP4191310B2 - ラップフィルム密着部形成塗料及びラップフィルムカートン - Google Patents

ラップフィルム密着部形成塗料及びラップフィルムカートン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に設けられ、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部を形成するためのラップフィルム密着部形成塗料と、このラップフィルム密着部形成塗料の硬化塗膜として形成したラップフィルム密着部を有するラップフィルムカートンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ラップフィルム密着部形成塗料としては、エポキシ系アクリレートやポリエステル系アクリレート等のアクリル変性樹脂をベースとし、紫外線等によって架橋硬化される架橋性硬化ニス(特許第2598642号公報)、ポリオールの分子量及び伸び率の異なる2種以上のポリウレタン系プレポリマーを混合した塗布液(特開平10−35656号公報)、更にはポリウレタン系プレポリマーと非反応性アクリル樹脂とを含む組成物の塗布液(特開平10−35657号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ラップフィルム密着部は、単にラップフィルムを強く密着させて巻き戻りを確実に押さえるだけでは実用的なものとはならず、ラップフィルムに対する適度な密着力を発揮すると共に、カートンを構成する紙とのブロッキングを生じないことが要求される。即ち、ラップフィルムを引き剥す時に、ラップフィルムが破れたり、ラップフィルムと共に引き剥されてしまうことのない、適度なラップフィルムに対する密着力を発揮すると共に、例えばカートンの製造過程で展開状態のカートンを重ねても、重なり合ったカートンに付着してしまうことがないものであることが要求される。
【0004】
上記従来のラップフィルム密着部形成塗料では、配合量を調整しても、上記の条件を満たしつつ、材質が相違するために性質が異なるラップフィルムにそれぞれ対応するラップフィルム密着部を得ることが困難な問題がある。即ち、現在多用されている代表的なラップフィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリメチルペンテンがあるが、上記従来のラップフィルム密着部形成塗料によって得られるラップフィルム密着部は、いずれも塩化ビニリデンや塩化ビニルのラップフィルムに対して適したもので、ポリエチレンのラップフィルムに対してはやや密着力が弱く、更にポリメチルペンテンやポリエチレンのラップフィルムに対しては配合量を調整しても密着力が不足して実用的な巻き戻り防止効果が得られない問題がある。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点にかんがみてなされたもので、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリメチルペンテンのいずれのラップフィルムに対しても、配合量の調整によって容易に最適なラップフィルム密着部を得ることができるラップフィルム密着部形成塗料を提供することを第一の目的とする。また、本発明は、ラップフィルムがポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリメチルペンテンのいずれかである場合について、それぞれについて実用的可能なラップフィルム密着部を有するラップフィルムカートンを提供することを第二の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記第一の目的のために、ポリ塩化ビニリデンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部を形成するためのラップフィルム密着部形成塗料において、溶剤の他に、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して25〜90重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むことを特徴とするラップフィルム密着部形成塗料と、
ポリ塩化ビニルのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部を形成するためのラップフィルム密着部形成塗料において、溶剤の他に、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜100重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むことを特徴とするラップフィルム密着部形成塗料と、
ポリメチルペンテン又はポリエチレンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部を形成するためのラップフィルム密着部形成塗料において、溶剤の他に、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜110重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むことを特徴とするラップフィルム密着部形成塗料とを提供するものである。
【0007】
また、本発明は、上記第二の目的のために、ポリ塩化ビニリデンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部が設けられており、このラップフィルム密着部が、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して25〜90重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜であることを特徴とするラップフィルムカートンと、
【0008】
ポリ塩化ビニルのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部が設けられており、このラップフィルム密着部が、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜100重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜であることを特徴とするラップフィルムカートンと、
【0009】
ポリメチルペンテン又はポリエチレンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部が設けられており、このラップフィルム密着部が、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜110重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜であることを特徴とするラップフィルムカートンとを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係るラップフィルム密着部形成塗料について説明する。
【0011】
本発明に係るラップフィルム密着部形成塗料は、溶剤以外の成分において、セルロースアセテートブチレートと、融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むものである。ここで主成分とは、90重量%以上であることを意味する。このセルロースアセテートブチレートと、融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むラップフィルム密着部形成塗料とすることにより、両者の配合比率を調整することで、その硬化塗膜として得られるラップフィルム密着部を、種々の材質のラップフィルムに適合させることができる。即ち、カートンを構成する紙とのブロッキングを防止しつつ、ポリ塩化ビニリデンやポリ塩化ビニルのラップフィルムだけではなく、ポリエチレンやポリメチルペンテンのラップフィルムに対しても適切な密着力を奏するラップフィルム密着部を容易に得ることができる。
【0012】
本発明で用いるポリエステル系可塑剤としては、例えばアジピン酸系、セバチン酸系、フタル酸系等の直鎖二塩基酸系ポリエステル系可塑剤が好ましく、中でもアジピン酸系ポリエステル系可塑剤(アジピン酸と多価アルコールのエステル重合物)が最も好ましい。また、本発明では、これらのポリエステル系可塑剤の中でも、特に融点が−7〜−30℃のものを用いる。融点がこの範囲を超えて高くなると、必要な密着力が得にくくなり、融点がこの範囲を超えて低くなると密着力が過剰に高くなったり、カートンを構成する紙とのブロッキングを生じやすくなる。
【0013】
セルロースアセテートブチレートとポリエステル系可塑剤の配合比率は、セルロースアセテートブチレート100重量部に対してポリエステル系可塑剤がセルロースアセテートブチレート100重量部に対してポリエステル系可塑剤が25〜110重量部であることが好ましい。ポリエステル系可塑剤の配合量が少な過ぎると、必要な密着力が得にくく、ポリエステル系可塑剤の配合量が多過ぎると、密着力が過剰に高くなったり、カートンを構成する紙とのブロッキングを生じやすくなる。
【0014】
本発明のラップフィルム密着部形成塗料には、シリカ及びクレーのいずれか一方もしくは両者を加えておくことが好ましい。添加量は、セルロースアセテートブチレートとポリエステル系可塑剤の合計量100重量部に対してそれぞれ0.1〜5重量部の範囲であることが好ましい。シリカを添加しておくと、シリカがポリエステル系可塑剤を吸着することで、形成したラップフィルム密着部からのポリエステル系可塑剤の浸出による密着力の低下や、本ラップフィルム密着部形成塗料の相分離を防止することができる。また、クレーを添加しておくと、得られるラップフィルム密着部の耐摩擦性が向上し、製造時の製品同士の擦れ等による密着力の低下を防止しやすくなる。両者とも、添加量が少な過ぎると上記効果が得にくく、添加量が多過ぎると得られるラップフィルム密着部の密着力が低下しやすくなる。
【0015】
本発明のラップフィルム密着部形成塗料には、上記シリカやクレーの他、例えば着色剤等を必要に応じて少量加えることができる。また、溶剤としては、例えば酢酸エチル、トルエン、イソプロピルアルコール等を用いることができる。
【0016】
次に、本発明に係るラップフィルムカートンについて、図1に基づいて説明する。
【0017】
図1において、1は本体、2は蓋体、3はラップフィルム、4はカッター、5はラップフィルム密着部である。
【0018】
図示されるラップフィルムカートンは、蓋体前面部6の下端から下向きにカッター4の刃先が露出したもので、ラップフィルム密着部5は、本体前面部7の外面側中央部で、しかも蓋体2を閉じた時に蓋体前面部6で覆われる位置に設けられている。
【0019】
ラップフィルム3は、ロール状に巻かれて本体1内に収容されており、必要長さだけ本体1の前面方向に引き出され、カッター4で切断されて使用されるものである。このラップフィルム3の切断は、必要長さだけラップフィルム3を引き出した後、蓋体2を閉じ、蓋体前面部6と本体前面部7の間にラップフィルム3を挟み付けた状態でカッター4にラップフィルム3を押し当てることで行われる。この時、本体1側に残るラップフィルム3の先端部は、ラップフィルム密着部5に密着し、本体1内に巻き戻されてしまうことが防止される。従って、次の使用時に、簡単にラップフィルム3の先端部をつかんで引き出すことができる。
【0020】
本発明に係るラップフィルムカートンのラップフィルム密着部5は、アンカー処理を施した所定の部位に前述したラップフィルム密着部形成塗料を塗布して乾燥させた硬化塗膜として形成されているもので、ラップフィルム3の材質によって、セルロースアセテートブチレートと、融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤の配合比率が調整されたものとなっている。
【0021】
ラップフィルム3がポリ塩化ビニリデンの場合、ラップフィルム密着部5は、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して25〜80重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として(90重量%以上)含む硬化塗膜である。ポリエステル系可塑剤の添加量が25重量部未満では、ラップフィルム3に対する密着力が不足しやすく、ポリエステル系可塑剤の添加量が90重量部を超えると、カートンを構成する紙とのブロッキングを生じやすくなったり、ラップフィルム3に対する密着力が過剰となりやすい。
【0022】
ラップフィルム3がポリ塩化ビニルの場合、ラップフィルム密着部5は、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜100重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜である。ポリエステル系可塑剤の添加量が40重量部未満では、ラップフィルム3に対する密着力が不足しやすく、ポリエステル系可塑剤の添加量が100重量部を超えると、カートンを構成する紙とのブロッキングを生じやすくなったり、ラップフィルム3に対する密着力が過剰となりやすい。
【0023】
ラップフィルム3がポリメチルペンテン又はポリエチレンの場合、ラップフィルム密着部5は、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜110重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜である。ポリエステル系可塑剤の添加量が40重量部未満では、ラップフィルム3に対する密着力が不足しやすく、ポリエステル系可塑剤の添加量が110重量部を超えると、カートンを構成する紙とのブロッキングを生じやすくなる。
【0024】
特にラップフィルム3がポリメチルペンテンである場合、ポリエステル系可塑剤の融点が−20〜−30℃であることが好ましい。ラップフィルム3がポリメチルペンテンの場合、融点が−7℃以上−20℃未満のポリエステル系可塑剤では低温(15℃)環境下における密着性が低下する傾向にあるが、融点が−20〜−30℃のポリエステル系可塑剤を用いた場合、この低温環境下における密着性の低下を防止しやすい。
【0025】
尚、本発明に係るラップフィルムカートンに設けられるラップフィルム密着部5においても、本発明に係るラップフィルム密着部形成塗料の説明において述べたように、ポリエステル系可塑剤としては直鎖二塩基酸系ポリエステル系可塑剤が好ましく、中でもアジピン酸系ポリエステル系可塑剤(アジピン酸と多価アルコールのエステル重合物)が最も好ましい。また、セルロースアセテートブチレートとポリエステル系可塑剤の合計量100重量部に対して、0.1〜5重量部のシリカまたは0.1〜5重量部クレーの少なくともいずれか一方を含有することが好ましく、更にはこのシリカやクレーの他、例えば着色剤等を必要に応じて少量加えることができる。
【0026】
【実施例】
実施例1及び比較例1
下記のセルロースアセテートブチレート(以下「CAB」という)と、アジピン酸系ポリエステル系可塑剤(以下「可塑剤」という)と、シリカと、クレーを用い、CABの量(固形分換算)に対する可塑剤の量を表1に示されるように変化させたラップフィルム密着部形成塗料(以下「塗料」という)を用いて、図1で説明したようなラップフィルムカートンを作製した。また、シリカとクレーは、各塗料において、CABの量(固形分換算)と可塑剤の量の合計量100重量部に対してそれぞれ2重量部となる量を加えた。
【0027】
・CAB:イーストマンケミカル社製「CAB551−0.01」(固形分40重量%)
・可塑剤:大日本インキ化学工業社製「ポリサイザーW360EL」(融点−12℃)
・シリカ:日本アエロジル社製「R−976」
・クレー:エンジェルハード社製「トランスリンク555」
作製した各ラップフィルムカートンに、ポリ塩化ビニリデン(以下「PVDC」という)、ポリ塩化ビニル(以下「PVC」という)、ポリエチレン(以下「PE」という)、ポリメチルペンテン(以下「PMP」という)のロール状の各ラップフィルムを収納し、25℃と15℃の雰囲気下でそれぞれ引き出しと切断を繰り返して使用状態を評価した。結果を表1に示す。尚、評価結果基準は下記の通りである。
【0028】
○ :切断後に端部がラップフィルム密着層に密着性よく留まっており、かつ、次の引き出し時に大きな抵抗感なくラップフィルムを剥離できたもの。
【0029】
1 :切断後に端部が巻き戻されるほどではないが、やや密着力が弱く不安定感のあったもの。
【0030】
2 :ラップフィルムの引き剥し時に、ラップフィルムの破れやラップフィルム密着部の剥離は生じなかったが、抵抗感の強かったもの。
【0031】
×1 :ラップフィルム密着部の密着力が弱く、切断後に端部の巻き戻しが発生したもの。
【0032】
×2 :ラップフィルム密着部の密着力が強過ぎ、ラップフィルムの引き剥し時に、ラップフィルムの破れやラップフィルム密着部の剥離を生じたもの。
【0033】
実施例2及び比較例2
実施例1及び比較例1で作製したラップフィルムカートンを展開状態で積み重ね、平らな板間に挟んだ状態で12.5kgの重りを乗せ、25℃と15℃のそれぞれの雰囲気下に24時間放置して、紙とのブロッキングの発生状態を調べた。ブロッキングを生じなかったものを「無」、ブロッキングを生じたものを「有」として表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0004191310
【0035】
実施例3、4及び比較例3、4
使用する可塑剤を以下のものに変えた他は実施例1及び比較例1と同様にしてラップフィルムカートンを作製し、25℃と15℃の雰囲気下での実施例1及び比較例1と同様の使用状態の評価(実施例3及び比較例3)と、25℃と15℃の雰囲気下での実施例2及び比較例2と同様の紙に対するブロッキングテスト(実施例4及び比較例4)とを行った。結果を表2に示す。
【0036】
・可塑剤:大日本インキ化学工業社製「ポリサイザーW141OD」(融点−25℃)
【0037】
【表2】
Figure 0004191310
【0038】
比較例
下記に示すA,B,Cの塗料を用いて図1に示されるようなラップフィルムカートンを作製し、実施例1及び比較例1と同様にして使用状態を評価した。結果を表3に示す。
【0039】
・塗料A:アクリル系紫外線硬化型樹脂塗料
・塗料B:ポリオール分子量が1000〜1500で伸び率が22%のポリウレタン樹脂溶液(固形分30重量%)50重量部と、ポリオール分子量が2000〜2500で伸び率が145%のポリウレタン樹脂(固形分30重量%)50重量部との混合希釈液
・塗料C:ポリオール分子量が1500〜2000で伸び率が160%のポリウレタン系プレポリマー溶液(固形分50重量%)50重量部と、非反応性アクリル樹脂溶液(固形分50重量%)50重量部との混合希釈液
【0040】
【表3】
Figure 0004191310
【0041】
【発明の効果】
本発明のラップフィルム密着部形成塗料は、表1から明らかなように、セルロースアセテートブチレートに対する融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤の配合量を調整することにより、幅広い材質のラップフィルムに適したラップフィルム密着部を容易に形成することができるものである。また、本発明のラップフィルムカートンは、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリメチルペンテンの各ラップフィルム別にそれぞれ実用可能なラップフィルム密着部を備えたもので、ラップフィルムの巻き戻りをそれぞれ防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラップフィルムカートンの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 本体
2 蓋体
3 ラップフィルム
4 カッター
5 ラップフィルム密着部
6 蓋体前面部
7 本体前面部

Claims (12)

  1. ポリ塩化ビニリデンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部を形成するためのラップフィルム密着部形成塗料において、溶剤の他に、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して25〜90重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むことを特徴とするラップフィルム密着部形成塗料。
  2. ポリ塩化ビニルのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部を形成するためのラップフィルム密着部形成塗料において、溶剤の他に、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜100重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むことを特徴とするラップフィルム密着部形成塗料。
  3. ポリメチルペンテン又はポリエチレンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部を形成するためのラップフィルム密着部形成塗料において、溶剤の他に、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜110重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含むことを特徴とするラップフィルム密着部形成塗料。
  4. ポリメチルペンテンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム密着部を形成するための請求項3のラップフィルム密着部形成塗料において、ポリエステル系可塑剤の融点が−20〜−30℃であることを特徴とするラップフィルム密着部形成塗料。
  5. セルロースアセテートブチレートとポリエステル系可塑剤の合計量100重量部に対して、0.1〜5重量部のシリカまたは0.1〜5重量部クレーの少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかのラップフィルム密着部形成塗料。
  6. ポリエステル系可塑剤がアジピン酸系ポリエステル系可塑剤であることを特徴とする請求項1〜いずれかのラップフィルム密着部形成塗料。
  7. ポリ塩化ビニリデンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部が設けられており、このラップフィルム密着部が、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して25〜90重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜であることを特徴とするラップフィルムカートン。
  8. ポリ塩化ビニルのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部が設けられており、このラップフィルム密着部が、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜100重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜であることを特徴とするラップフィルムカートン。
  9. ポリメチルペンテン又はポリエチレンのロール状のラップフィルムを収納するカートンのラップフィルム引き出し側外面に、引き出されたラップフィルムの巻き戻り防止用のラップフィルム密着部が設けられており、このラップフィルム密着部が、少なくとも、セルロースアセテートブチレートと、セルロースアセテートブチレート100重量部に対して40〜110重量部で融点が−7〜−30℃のポリエステル系可塑剤とを主成分として含む硬化塗膜であることを特徴とするラップフィルムカートン。
  10. ポリメチルペンテンのロール状のラップフィルムを収納する請求項のラップフィルムカートンのラップフィルム密着部において、ポリエステル系可塑剤の融点が−20〜−30℃であることを特徴とするラップフィルムカートン。
  11. 硬化塗膜が、セルロースアセテートブチレートとポリエステル系可塑剤の合計量100重量部に対して、0.1〜5重量部のシリカ又は0.1〜5重量部クレーの少なくともいずれか一方を含有することを特徴とする請求項7〜10いずれかのラップフィルムカートン。
  12. ポリエステル系可塑剤がアジピン酸系ポリエステル系可塑剤であることを特徴とする請求項7〜11いずれかのラップフィルムカートン。
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