JP3021356B2 - ラップフィルム収納カートン - Google Patents

ラップフィルム収納カートン

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JP3021356B2
JP3021356B2 JP8200305A JP20030596A JP3021356B2 JP 3021356 B2 JP3021356 B2 JP 3021356B2 JP 8200305 A JP8200305 A JP 8200305A JP 20030596 A JP20030596 A JP 20030596A JP 3021356 B2 JP3021356 B2 JP 3021356B2
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D83/00Containers or packages with special means for dispensing contents
    • B65D83/08Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession
    • B65D83/0847Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls
    • B65D83/0852Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls with means for assisting dispensing
    • B65D83/0882Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls with means for assisting dispensing and for cutting interconnected articles

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラップフィルムな
どのロール状に巻かれたフィルムを切断する切断手段
と、切断後のフィルム端の巻戻りを防止するフィルム保
持機能とを備えたラップフィルム収納カートンに関し、
特に、印刷によって簡便かつ迅速に形成することがで
き、しかもフィルム保持機能の温度非依存性が大幅に改
良されたフィルム保持部の改良技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、ラップフィルム用カートンにおけるフィルム切断後
のフィルム端のカートン内への巻戻り防止する代表的な
方法としては、たとえば、ラップフィルム収納用箱体を
構成している前板部表面に感圧粘着剤層を設け、その前
板部を覆う位置に糊付けされた側部掩蓋部の先端部を剥
がして除去、開封したときに、感圧粘着剤層が箱体表面
に露出するように構成し、その感圧粘着剤層により切断
後のフィルム端を保持させるようにする方法が知られて
いる。この方法においては、感圧粘着剤層はシール化さ
れた当該感圧粘着剤層を前板部表面に貼着することによ
って形成される。
【0003】しかしながら、上述した従来の感圧粘着剤
を使用する方法の場合においては、粘着剤自体の粘着力
を適度に調整することが必ずしも容易ではなく、少しで
も粘着力が強すぎとるラップフィルムが強く粘着剤層に
接着し、フィルムを引き出す際にフィルム切れが生じ、
また、粘着剤塗布面には徐々にちりやほこり等が付着
し、そのためフィルム保持性が低下すると共に不衛生に
なる等の問題がある。
【0004】さらに、従来の粘着剤は、印刷適性ないし
塗工性が低く、これを収納カートン上に直接印刷ないし
塗工することが必ずしも容易ではないため、別途これを
一旦シール化し、このシール化された粘着剤層を収納カ
ートンの所定の位置に貼着する方法がとられている。こ
の方法は製造工程を繁雑化し、またコスト的にも不利で
ある。
【0005】さらに、従来提案されている粘着剤(たと
えば、特開平6−270935号)は温度依存性におい
ても必ずしも十分満足のいくものではない。すなわち、
従来の粘着剤層は環境温度が35℃ないし40℃近傍も
しくはこれを超える温度範囲においてはフィルムとの粘
着力が極端に増大し剥離が困難になるという問題があ
る。
【0006】本発明は、上記のような粘着剤を用いてフ
ィルム保持部を構成する従来法の問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、フィルム保持
部を印刷法によって形成することが可能であり、かつラ
ップフィルムに対する良好で温度依存性においても安定
な保持特性を有するとともに製造コストの低減化と製造
工程の簡易・迅速化が図られたラップフィルム収納カー
トンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるフィルム保
持部を有するラップフィルム収納カートンは、切断後の
ラップフィルム端のカートン内への巻戻りを防止するフ
ィルム保持部を、ラップフィルムに対して粘着性の良好
な特定の樹脂組成物の粘着層で構成し、更にその粘着層
の形成に当たっては、従来のようなシール化のプロセス
を要せず、通常のグラビア印刷機などにより塗布、乾燥
するという簡便かつ迅速な工程によって形成できるよう
にすることによって、性能と生産性の双方をすぐれたも
のにした点に特徴を有する。
【0008】すなわち、本発明によるラップフィルム収
納カートンは、ロール状に巻かれたラップフィルムを収
納する長形のカートンであって、少なくとも該カートン
の長手方向に設けられた開口部からラップフィルムを引
き出して切断するための切断手段と、切断後のラップフ
ィルム端のカートン内への巻戻りを防止するためのフィ
ルム保持部とを備えたラップフィルム用カートンにおい
て、前記フィルム保持部が、2種類もしくはそれ以上の
ポリウレタン系プレポリマーの混合物の硬化物よりなる
粘着層からなることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好ましい実施態様
に基づいて詳細に説明する。 (1)本発明のラップフィルム収納カートンにおいて、
ラップフィルム端のカートン内への巻戻りを防止するフ
ィルム保持部には、ラップフィルムに対する密着性とそ
の保持性の良好なポリウレタン系樹脂を主成分とする粘
着層を用いている。
【0010】本発明における上記のポリウレタン系プレ
ポリマーは、塗布後、架橋剤ないし硬化剤の作用により
乾燥した粘着層を形成するタイプのものではなく、溶剤
成分の加熱乾燥により乾燥した粘着層を形成することが
できるタイプのものを使用するものであり、好ましくは
後述する湿気硬化型ポリウレタン樹脂を用いる。このた
め粘着層の形成においては、架橋反応などのための特別
な硬化装置等を必要とせず、通常のグラビア印刷機など
により容易に粘着層を形成でき、且つ、フィルム保持
性、温度非依存性にも優れるものである。
【0011】(2)本発明の態様においては、上記フィ
ルム保持部の粘着層を構成するポリウレタン系プレポリ
マーが、2種類もしくはそれ以上のプレポリマーの混合
系からなることを特徴とする。この場合は、上記プレポ
リマーの混合系が、プレポリマー構成成分中のポリオー
ルの分子量ならびに伸び率の異なる複数種類のプレポリ
マーの混合物からなることが好ましく、特に、プレポリ
マー構成成分中のポリオールの分子量が1000〜30
00の範囲であり、かつ、伸び率が20〜160%の範
囲のプレポリマーから選択されることが好ましい。
【0012】(3)前述したように、本発明の好ましい
態様においては、フィルム保持部の粘着層を構成するポ
リウレタン系プレポリマーが湿気硬化型ポリウレタン樹
脂からなるが、この場合の湿気硬化型ポリウレタン樹脂
とは、ポリオールとイソシアナートをNCO/OH>1
の条件でウレタン化して得られるプレポリマーであっ
て、末端にイソシアナート基を有し、これらの塗布後に
空気中の湿気と反応して尿素結合を形成して硬化し得る
プレポリマーを意味するものとする。
【0013】上述したポリウレタン系プレポリマーの混
合系を使用した場合、その熱特性において温度依存性が
小さく、粘着層として用いる場合、使用される環境の影
響を受けにくいという利点がある。特に、40℃近傍な
いしこれを超える環境温度条件においても適切な粘着性
を維持する上ですぐれている。
【0014】(4)上記において、ポリオールの分子量
が大きく、伸び率が大きくなると、塗膜は軟質になると
共にタックを生じ、フィルムの粘着性が良くなる。逆
に、ポリオールの分子量が小さく、伸び率が小さくなる
と、塗膜は硬質になると共にタックが小さくなり、フィ
ルムの粘着性も低下する傾向がみられる。本発明におけ
るフィルム保持部の粘着層では、強いタックは必要でな
く、むしろ軽いタックの方が好ましい。タックが強すぎ
ると、塗膜形成後ブロッキングを生じたり、ラップフィ
ルムとの粘着性が強くなりすぎるなど弊害を生じること
がある。従って、粘着層は表面が平滑で軽いタックを有
する状態が最適である。
【0015】(5)このような塗膜を得るためのポリウ
レタン系樹脂は、ポリオールの分子量が大きく、伸び率
の大きい樹脂と、ポリオールの分子量が小さく、伸び率
の小さい樹脂との2種類の樹脂をブレンドして使用する
か、あるいは、更にその中間の分子量と伸び率の樹脂を
加えた3種類の樹脂をブレンドして使用することが、タ
ックの調整をとりやすい点で好ましい。
【0016】即ち、ポリオールの分子量が小さく、伸び
率の小さい樹脂による平滑で硬い塗膜に、ポリオールの
分子量が大きく、伸び率の大きい軟質の樹脂を加えるこ
とで、軽いタックが付与され、適度なフィルム保持性が
得られるようになる。本発明者は、このように、ポリオ
ールの分子量が大きく伸び率の大きい樹脂と、ポリオー
ルの分子量が小さく伸び率の小さい樹脂とを含有する樹
脂で構成することにより、粘着層に軽度の粘着性を付与
することが可能となり、より確実で安定したフィルム保
持性が得られることを見出した。
【0017】例えば、本発明においては、プレポリマー
の混合系が、(イ)ポリオールの分子量1000〜15
00、伸び率20〜30%の相対的に硬質のポリウレタ
ン系プレポリマーと(ロ)ポリオールの分子量2000
〜2500、伸び率140〜150%の相対的に軟質の
ポリウレタン系プレポリマーの少なくとも2種類を含有
する混合物からなることが望ましい。また、上記の場
合、上記(イ)と(ロ)の混合割合は、(イ)/(ロ)
=50/50〜30/70の範囲が好ましい。
【0018】(6)また、別の方法として、比較的硬質
のポリウレタン系プレポリマーに可塑剤やエラストマー
などを加えてもよく、例えばポリオールやポリオールと
イソシアネートとの低付加反応のポリウレタンなどを加
えることによっても伸び率が増し、フィルムとの密着性
が得られるため良好なフィルム保持性を付与することが
できる。
【0019】具体的には、本発明の粘着層の剥離強度を
7〜20g、好ましくは10〜15gの範囲にすること
が好ましい。この場合の剥離強度は、下記の条件で測定
した値を基準とする。
【0020】まず、ポリ塩化ビニリデンの長方形フィル
ム(25mm幅)を粘着層の表面に密着させて、フィルム
の一端を引張速度300mm/分の条件で垂直に引上げる
ときの重量(g)を測定値とする。
【0021】上述した態様によれば、得られた粘着層
は、剥離強度の温度依存性ならびに経時変化が小さく、
安定な粘着特性を有している点ですぐれている。特に、
40℃近傍ないしこれを超える環境温度条件においても
適切な粘着性を維持する上ですぐれている。
【0022】粘着層の形成 以上のようなポリウレタン系樹脂を含有する粘着層は、
通常、上述した成分を有機溶剤で溶解したものに、必要
に応じてレベリング剤などの添加剤を加え、更に、グラ
ビア印刷など適用する塗布手段に適した粘度、蒸発速度
になるように希釈剤などで適宜調整して塗布液とし、こ
れを塗布、乾燥することにより容易に形成することがで
きる。塗膜の硬化はこの乾燥の過程で生じるが、本発明
において「硬化」とは、本発明が目的とする粘着特性が
発現し得る範囲における硬化を意味する。
【0023】また、乾燥時の粘着層の厚さは、2〜10
μm程度でよく、3〜6μmが塗布の作業性も良好で好
ましい。2μm以下の場合は、表面の平滑性が不充分で
ラップフィルムの保持性が低下しやすく、また、10μ
m以上は、ラップフィルムの保持性が更に向上すること
もなく、溶剤の乾燥に時間を要し、作業性、生産性が低
下するため好ましくない。
【0024】粘着層を設ける位置は、カートン本体から
ラップフィルムが引き出され、切断された後、ラップフ
ィルムがカートンに接触する面であればどこでもよく特
に限定はされない。只、一般的にはラップフィルムを切
断する際、カートン本体の前板部とこれに重なる側部掩
蓋部との間でラップフィルムを挟んで、外側から押さえ
ながら切断するため、ラップフィルムはカートンの前板
部に押しつけられ密着し易くなる。従って、フィルム保
持用の粘着層は、この前板部表面に設けることが好まし
い。また、この粘着層の大きさと形状は自由であり、ラ
ップフィルムの材質やカートン形状或いは切断具の取り
付け位置などによりフィルム保持性が安定するように自
由に決めてよい。
【0025】また、粘着層をカートンの所定位置に形成
するにあたっては、たとえば、カートン本体に直接塗布
形成することによって、粘着層の形成工程をカートン絵
柄印刷工程へのインライン化が可能となり、工程上有利
である。さらに、この方法以外にも、粘着層を塗布形成
した別体のシートをカートンの所定位置に貼着する方法
を採用することもできる。
【0026】本発明によるカートンに収納するラップフ
ィルムとしては、従来公知のラップフィルムが用いられ
得るが、特に、ポリ塩化ビニリデンフィルムが、上記粘
着層との組み合わせにおいて好適である。
【0027】ラップフィルム収納カートンの具体的形態 次に、本発明のラップフィルム収納カートンの具体的形
態について、添付図面を参照、実施例の図面を用いて更
に詳しく説明する。本発明のラップフィルム収納カート
ンにおいて、フィルム保持部となるポリウレタン系樹脂
の粘着層の形成部位は、カートンの形状、具体的にはフ
ィルムを切断する切断手段の形態および取り付け位置に
より異なり、適宜選択することができる。
【0028】図1〜図3に、フィルム切断手段の形態と
取り付け位置の異なるカートンの代表的な例を挙げ、そ
れぞれについて適切な粘着層の形成部位の例を示した。
この粘着層の形成部位は、ラップフィルムを切断する際
に、フィルムがカートン表面に強く押し付けられる位置
を含む領域もしくはその近辺の領域が好ましく、その結
果、フィルムを切断する操作により自然にフィルムが粘
着層に押しつけられて密着し、保持されるようになる。
【0029】図1は、本発明のラップフィルム収納カー
トンの第1の実施例を示す概略斜視図であり、開封した
時の状態を示している。尚、この形式のカートンの展開
図を図4に示し、各部の名称を記載したので、これを用
いて説明する。また、図2、図3に示した形式のカート
ンについても、この名称を流用して説明することとす
る。
【0030】図1のカートンにおいて、フィルム切断具
21は、カートンが組み立てられた時に、鋸刃状の切断
具21の刃先がカートンの底板部3(図4に指定)から
僅かに前方、即ち、前板部2側に突き出るように、底板
部3の表面に取り付けられている。そして、この形式の
場合、フィルムを保持する粘着層22は、カートンの前
板部2の表面の略図示した位置に設けることが好まし
い。この位置に設けることにより、引き出したラップフ
ィルムを切断する際、カートンの側部掩蓋部6と前板部
2との間に挟まれたラップフィルムを、側部掩蓋部6の
外側から、手で前板部2の表面に押しつけるように固定
して切断するため、ラップフィルムが粘着層に押しつけ
られ、よく密着するようになる。
【0031】尚、図1と同様に図2、図3に示したカー
トンは、それぞれの形式のカートンの開封後の状態を示
している。従って、側部掩蓋部6のフィルム切断具21
より先の部分(糊付け部)は、それぞれに設けた切り取
り線7(図4参照)により、開封に際して剥離、除去さ
れており表示されていない。
【0032】図2は、本発明のラップフィルム収納カー
トンの第2の実施例を示す概略斜視図である。このカー
トンの特徴は、図に示されているように鋸刃状のフィル
ム切断具21がV字形をしていることである。従って、
側部掩蓋部6には切断具21と同形のV字形の切り取り
線7を設け、その先の糊付け部を剥離し、除いた時に、
V字形の切断具21の刃先が僅かに突き出るようにする
ため、切断具21は側部掩蓋部6の裏面の、切り取り線
に掛かる位置に取り付けられる。そして、ラップフィル
ムの切断の際には、側部掩蓋部6のV字形の先端部に近
い位置でフィルムを押さえながら、フィルムの中心部か
ら両サイドに向かってフィルムを切断するものである。
従って、フィルム保持部の粘着層22は、図示したよう
に、カートンの前板部2の表面の中央やゝ上寄りの位置
に設けることが、フィルムを密着させ易い点で好まし
い。
【0033】図3は、本発明のラップフィルム収納カー
トンの第3の実施例を示す概略斜視図である。このカー
トンの鋸刃状のフィルム切断具21は、前記図2のカー
トンの場合とは異なりストレートなタイプであり、その
取り付け位置は、側部掩蓋部6に設けた直線状の切り取
り線7の先の糊付け部を剥離し、取り除いた際、刃先が
僅かに突き出るように、側部掩蓋部6の裏面に、切り取
り線に掛かるように取り付けられる。そして、フィルム
を保持する粘着層22は、図示したように、カートンの
前板部2の表面で、側部掩蓋部6とフィルム切断具21
によりフィルムが押さえられる位置に設けられる。
【0034】図4は、先に説明したように図1に示した
本発明のラップフィルム収納カートンの概略展開図であ
り、各部分の名称を記載したものである。
【0035】図5ならびに図6は、前板部2に形成され
た粘着層22の他の好ましい態様を示す平面図である。
このように、前板部2の幅方向に対して粘着層22の幅
を変化させた形態にすることによって、粘着層の材料自
体の特性とあいまって、フィルム保持性能を一層すぐれ
たものとすることができる。
【0036】
【実施例】以下、具体的な実施例(製造例)を挙げて本
発明をさらに詳細に説明する。実施例1 坪量450g/m2 のコートボール(板紙)をカートン
材料とし、グラビア輪転印刷打ち抜きのインライン装置
を使用して、所定の絵柄及びオーバープリントニスの印
刷とインラインでフィルム保持用粘着層22を、下記の
組成の塗布液を用いて、図2に示したカートンの位置に
乾燥時の膜厚が3μmとなるように塗布、乾燥して形成
すると共に、図2に示すカートンの抜き型を用いて打ち
抜き、カートンブランクを作成した。続いて、V字型の
鋸刃状の切断具21を同じく図2に示す位置に専用の装
置で取り付け、更に、サック貼り機で胴貼り〔前板部2
の表面とこれを覆う側部掩蓋部6の切り取り線7(図4
参照)の先の糊付け部の裏面とを長手方向に貼る〕を行
って実施例1のラップフィルム収納カートンを作成し
た。
【0037】 フィルム保持用粘着層の塗布液の組成 ポリウレタン樹脂(ポリオール分子量1000〜1500、 伸び率22%)溶液(固形分30重量%) 50重量部 ポリウレタン樹脂(ポリオール分子量2000〜2500、 伸び率145%)溶液(固形分30重量%) 50重量部 希釈溶剤(トルエン/メチルエチルケトン 重量比1:1) 40重量部
【0038】実施例2 実施例1のラップフィルム収納カートンの構成におい
て、フィルム保持用粘着層の塗布液の組成のみを、下記
の組成の塗布液に換えて塗布、乾燥し、その他は総て実
施例1と同様に加工して実施例2のラップフィルム収納
カートンを作成した。
【0039】 フィルム保持用粘着層の塗布液の組成 ポリウレタン樹脂(ポリオール分子量1000〜1500、 伸び率22%)溶液(固形分30重量%) 70重量部 ポリウレタン樹脂(ポリオール分子量2000〜2500、 伸び率145%)溶液(固形分30重量%) 30重量部 希釈溶剤(トルエン/メチルエチルケトン 重量比1:1) 40重量部
【0040】実施例3 実施例1のラップフィルム収納カートンの構成におい
て、フィルム保持用粘着層の塗布液の組成のみを、下記
の組成の塗布液に換えて塗布、乾燥し、その他は総て実
施例1と同様に加工して実施例3のラップフィルム収納
カートンを作成した。
【0041】 フィルム保持用粘着層の塗布液の組成 ポリウレタン樹脂(ポリオール分子量1500〜2000、 伸び率110%)溶液(固形分30重量%) 100重量部 希釈溶剤(トルエン/メチルエチルケトン 重量比1:1) 40重量部 その結果は、実施例1〜3のラップフィルム収納カート
ンでは、ポリエチレン系樹脂およびポリメチルペンテン
系樹脂のラップフィルムに対してはやや密着性が軽い傾
向がみられたのに対し、ポリ塩化ビニリデン系樹脂およ
びポリ塩化ビニル系樹脂のラップフィルムに対しては全
く問題がなく良好であり、その経時変化もなく良好であ
った。剥離強度(g)の温度依存性ならびにその経時変
化についての評価結果を以下に示す。
【0042】一方、比較のために、TSS KL−D2
(エチレン酢酸ビニル共重合体に対し塩化ビニルモノマ
ーをグラフト重合させたグラフト共重合体にアクリル樹
脂が添加されたもの。特開平6−270935号参照)
を用いて粘着層を形成した場合の評価結果(比較例)を
以下に併記する。
【0043】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。本
発明のラップフィルム収納カートンでは、フィルム端の
巻戻りを防止するフィルム保持部を、樹脂の粘着層で構
成しており、カートンの形状(板紙の使用面積)や使用
方法などは従来と同じでよく、余分なコストや操作を必
要としない。
【0044】そして、フィルムを保持する粘着層には、
粘着層用の塗布液を塗布し、その溶剤成分を加熱乾燥す
るだけで乾燥した塗膜を形成できる塗工性、印刷適性に
すぐれた組成物を使用しているため、粘着層を形成する
ために従来のようなシール化のプロセスを要せず、また
特別な硬化装置も必要とせず、通常のグラビア印刷機な
どにより容易かつ迅速に粘着層を形成することができ
る。従って、絵柄の印刷とインラインで加工することも
可能で生産性がよく、製造が容易であり、コスト的にも
有利である。
【0045】また、形成した粘着層は、ラップフィルム
との粘着特性にすぐれるとともに、剥離強度の温度依存
性ならびに経時変化が小さく、安定な粘着特性を有して
いる点ですぐれている。また、本発明による粘着層は複
数成分の組み合わせからなるので、両者の配合範囲を調
整することによって、粘着層の粘着特性/剥離特性を良
好なものにすることができる。
【0046】以上のように本発明によれば、安価で、生
産性と性能にすぐれたフィルム保持部を有するラップフ
ィルム収納カートンを容易に提供できるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラップフィルム収納カートンの第1の
実施例を示す概略斜視図。
【図2】本発明のラップフィルム収納カートンの第2の
実施例を示す概略斜視図。
【図3】本発明のラップフィルム収納カートンの第3の
実施例を示す概略斜視図。
【図4】図1に示した本発明のラップフィルム収納カー
トンの概略展開図。
【図5】カートン前板部に形成する粘着層の他の好まし
い態様を示す平面図。
【図6】カートン前板部に形成する粘着層の他の好まし
い態様を示す平面図。
【符号の説明】
1 ラップフィルム収納カートン 2 前板部 3 底板部 4 後板部 5 天部蓋板部 6 側部掩蓋部 7 切り取り線 21 フィルム切断具 22 粘着層(フィルム保持部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 5/00 - 5/72 B65D 25/00 - 25/52 C09D 175/04

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロール状に巻かれたラップフィルムを収納
    する長形のカートンであって、少なくとも該カートンの
    長手方向に設けられた開口部からラップフィルムを引き
    出して切断するための切断手段と、切断後のラップフィ
    ルム端のカートン内への巻戻りを防止するためのフィル
    ム保持部とを備えたラップフィルム用カートンにおい
    て、 前記フィルム保持部が、2種類もしくはそれ以上のポリ
    ウレタン系プレポリマーの混合物の硬化物よりなる粘着
    層からなり、前記ポリウレタン系プレポリマーが、プレ
    ポリマー構成成分中のポリオールの分子量が1000〜
    3000の範囲であり、かつ、伸び率が20〜160%
    の範囲のプレポリマーから選択されることを特徴とす
    る、ラップフィルム収納カートン。
  2. 【請求項2】前記プレポリマーの混合系が、(イ)ポリ
    オールの分子量1000〜1500、伸び率20〜30
    %のポリウレタン系プレポリマーと(ロ)ポリオールの
    分子量2000〜2500、伸び率140〜150%の
    ポリウレタン系プレポリマーの少なくとも2種類を含有
    する混合物からなる、請求項1に記載のラップフィルム
    収納カートン。
  3. 【請求項3】前記ポリウレタン系プレポリマーが、湿気
    硬化型ポリウレタン樹脂からなる、請求項1または2
    記載のラップフィルム収納カートン。
  4. 【請求項4】前記湿気硬化型ポリウレタン樹脂が、ポリ
    オールとイソシアナートをNCO/OH>1の条件でウ
    レタン化して得られるプレポリマーであって、末端にイ
    ソシアナート基を有し、これらの塗布後に空気中の湿気
    と反応して尿素結合を形成して硬化し得るプレポリマー
    からなる、請求項3に記載のラップフィルム収納カート
    ン。
  5. 【請求項5】前記ポリウレタン系プレポリマーの混合物
    がさらに硬化性エラストマーを含有する、請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のラップフィルム収納カートン。
  6. 【請求項6】カートンに収納する前記ラップフィルム
    が、ポリ塩化ビニリデンフィルムである、請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のラップフィルム収納カートン。
  7. 【請求項7】2種類もしくはそれ以上のポリウレタン系
    プレポリマーの混合物からなり、前記ポリウレタン系プ
    レポリマーが、プレポリマー構成成分中のポリオールの
    分子量が1000〜3000の範囲であり、かつ、伸び
    率が20〜160%の範囲のプレポリマーから選択され
    ることを特徴とする、粘着剤
  8. 【請求項8】前記プレポリマーの混合系が、(イ)ポリ
    オールの分子量1000〜1500、伸び率20〜30
    %のポリウレタン系プレポリマーと(ロ)ポリオールの
    分子量2000〜2500、伸び率140〜150%の
    ポリウレタン系プレポリマーの少なくとも2種類を含有
    する混合物からなる、請求項7に記載の粘着剤。
  9. 【請求項9】前記ポリウレタン系プレポリマーが、湿気
    硬化型ポリウレタン樹脂からなる、請求項7または8
    記載の粘着剤。
  10. 【請求項10】前記湿気硬化型ポリウレタン樹脂が、ポ
    リオールとイソシアナートをNCO/OH>1の条件で
    ウレタン化して得られるプレポリマーであって、末端に
    イソシアナート基を有し、これらの塗布後に空気中の湿
    気と反応して尿素結合を形成して硬化し得るプレポリマ
    ーからなる、請求項9に記載の粘着剤。
  11. 【請求項11】前記ポリウレタン系プレポリマー含有組
    成物がさらに硬化性エラストマーを含有する、請求項7
    〜10のいずれか1項に記載の粘着剤。
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