JP4371463B2 - 感圧転写修正テープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感圧転写修正テープに関し、特にブロッキング現象を生じない、かつテープ切れ性のよい感圧転写修正テープに関する。
【0002】
【従来技術】
最近、紙面などに誤って記録された簡単に消去できない文字などを修正するため感圧転写修正テープが重宝がられている。感圧転写修正テープは基本的にはシート状基材上に白色顔料と樹脂とからなる白色修正隠蔽層と、その表面に修正被着体に転写するために設けた感圧接着剤層とからなる構造のものであって、従来からコレクションテープと呼ばれ広く知られている。
この感圧転写修正テープはリールに巻き取られ転写ホルダーに装着して保管されている。そして、使用に際しては、転写ホルダーの感圧転写修正テープ部分を修正部分へ押しつけ、強く押したままホルダーを引き、修正終了部分でホルダーを持ち上げると感圧接着剤層と白色修正隠蔽層が切断されて、修正部分に均一に感圧接着剤層を介して白色修正隠蔽層が転写され修正が完了する。この白色修正隠蔽層はボールペンなどの筆記具ですぐに筆記できることが望ましい。
【0003】
従来の転写ホルダーに装着した感圧転写修正テープの場合、転写修正時、感圧転写修正テープの基材からの剥離性が悪く、均一な転写ができない、いわゆるブロッキング現象が生じ、修正部分が完全に隠蔽できなかったり、転写ホルダーのテープの巻きだしが困難となり走行不良が生じる問題があった。また、転写修正終了時、ホルダーでテープを切断する場合、切れが悪く、切断部分が浮く等の問題もあった。
【0004】
この従来品のブロッキング現象を生じる原因の1つとして、感圧接着剤層の厚さが2〜3μmと大きいことに起因するものと考えられている。このブロッキング現象を防ぐ目的で、例えば、特開平8−276695号に記載された感圧修正接着テープが提案されている。この感圧修正接着テープは、感圧接着剤層を0.8〜1.6μmと薄く、かつ、感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が1:14〜1:35である。しかし、この感圧修正接着テープは、感圧接着剤層が薄膜のため転写時の接着が弱い場合があり、いまだに完全に転写不良やブロッキング現象を解消できないという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、先に感圧転写修正テープにおいて、シート状の基材の片面に修正隠蔽層を有し、その表面に平均粒径1〜10μmのシリコーン高機能パウダーを含有する感圧接着剤層からなり、かつ感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が1:1〜1:4であることを特徴とする感圧転写修正テープを提案した(特願平9−90561号)。感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が1:1〜1:4とすることによって、感圧転写修正テープの基材からの剥離性と転写時の切れ性を向上し、所期の目的の製品を得ることができた。しかし、更にこの製品の隠蔽性を更に向上させ、より良好な製品とすることを検討した。
そこで上記の問題点を解決すべく種々検討した結果、感圧接着剤層の厚さが0.3〜0.6μmであり、感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が1:40〜1:80とし、感圧接着剤のガラス転移点が−30℃以下の軟質タイプとすることによって、感圧接着剤が超薄膜でも強い粘着力と軟らかい膜を形成し、転写時のブロッキング現象の解消と切れ性をよくし、且つ、何等隠蔽性を損わない感圧転写修正テープを見出し、本発明を完成したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、シート状の基材の片面に修正隠蔽感圧転写層があり、この修正隠蔽感圧転写層が修正隠蔽層と感圧接着剤層からなり、感圧接着剤層の厚さが0.3〜0.6μmであり、かつ感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が1:40〜1:80であり、且つ、前記感圧接着剤のガラス転移点が、−30℃以下の軟質タイプであることを特徴とする感圧転写修正テープである。
即ち、本発明は感圧接着剤層の厚さが0.3〜0.6μmと極めて薄い層とすると共に、この感圧接着剤のガラス転移点を、−30℃以下の軟質タイプのものを選択するのであって、感圧接着剤のガラス転移点が−30℃以下であっても感圧接着剤層の厚さが0.7μm以上であると、ブロッキング現象を生じる。また、感圧接着剤のガラス転移点が−30℃以下であっても、感圧接着剤層の厚さが0.2μm以下では、転写するに必要な接着力が得られず転写性が悪くなる。また、感圧接着剤のガラス転移点が−30℃以上であると、感圧接着剤層の厚さが0.3〜0.6μmの超薄膜では硬い膜を形成するため、ブロッキングと切れ性に問題を生じる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明する。
本発明で使用する基材としては、従来の修正テープの支持体として使用されているものと異ならず、プラスチック基材や紙基材の何れでも良く、プラスチック基材としては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム等が好ましい。この基材の厚さとしては、従来の修正テープの支持体のものと異ならず、通常約10〜60μm程度である。これらの基材には剥離性を向上させるために離型剤を塗布又は配合したものがこの好ましい。
この基材に塗布して感圧接着層を形成する粘着剤としてはゴム系、アクリル樹脂系、ロジン系、シリコーン系などの何れの粘着剤も使用できるが、ガラス転移点が−30℃以下であることが必要である。具体的にはガラス転移点が−30℃以下のアクリル樹脂系粘着剤が好ましい。ガラス転移点が−30℃以上であると接着剤層の膜が硬く、ブロッキングや切れ性に問題が生じる。
本発明では粘着剤のガラス転移点が−30℃以下とすることによって、感圧接着剤層の厚さが0.3〜0.6μmというきわめて薄い感圧接着剤層とすることができたのであって、0.6μm以上ではブロッキング現象が生じ、また、0.3μm以下では転写性が劣るのである。
【0008】
本発明における修正隠蔽層は隠蔽力のある顔料とバインダーとしての高分子樹脂と溶剤とよりなるに分散体を塗布して形成するもので、従来の感圧修正テープの場合と異ならない。隠蔽力のある顔料としては酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ポリスチレン、二酸化ケイ素、アルミナシリケート、ポリメタクリル酸エステル等が有るが、特に酸化チタンが好ましく、その平均粒径が5μm以下のものがよい。5μm以上では分散ができず、また、その層厚も厚くなってしまう。これらの顔料及び高分子樹脂を溶剤に分散させる。溶剤としては有機溶剤系でも、水性でもいずれでも良い。
修正隠蔽層の乾燥後の厚さとしては、20〜25μmであるが、後述するように感圧接着剤層の厚さの40〜80倍とする。
【0009】
感圧接着剤層に用いる粘着剤としては、ガラス転移点が−30℃以下であれば、特に限定されず、例えばアクリル樹脂系、ロジン系、ゴム系、ビニルエーテル樹脂系、ポリイソブチレン系などの粘着剤が使用できる。特にアクリル樹脂系粘着剤が好ましく、具体的にはアクリル樹脂系粘着剤として、SKダインE−3308、1100(綜研化学(株))、ニッセツKP−1004、TS−1537(日本カーバイド工業(株))、などがあげられる。
【0010】
本発明においては、シート状の素材上に修正隠蔽層を形成し、その上に感圧接着剤層を積層する。感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が1:40〜1:80にすることにより、転写時の被着体への接着性もよく、転写性、隠蔽性、筆記性を良好にすることができる。感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が上記範囲未満では隠蔽性が劣り、上記範囲以上では厚さが増し、ブロッキング現象が生じたり、感圧転写修正テープの巻きも長くすることができない。
【0011】
【実施例及び比較例】
次に実施例及び比較例をもって本発明を具体的に説明する。
実施例1〜3及び比較例1〜3
厚さ40μmのポリエステルフィルム基材に酸化チタンと樹脂と溶剤よりなる分散体を塗布して修正隠蔽層を形成し、この上にアクリル系粘着剤を塗布した感圧接着剤層を設けた。修正隠蔽層及び感圧接着剤層の厚さは表1に示す通りであった。得られた感圧修正テープについて、ブロッキング性及び転写性及び転写切れ性を測定、その結果を表2に示した。
表2におけるブロッキング性、転写性及び切れ性の測定方法は次ぎの方法によって行なった。
ブロッキング性……感圧転写修正テープをホルダーに装着し、上質紙に一定荷重で10m転写テストを行ない、ブロッキングによる転写不良が生じるかどうかを調べた。
〇…全く転写不良がない。
△…1ケ所〜10ケ所転写不良が生じた。
×…10ケ所以上転写不良が生じた。
転写性…塗布角度45°300g荷重で、種々の転写スピードのもとで転写を行い、転写が良好かどうかを調べた。
〇…5m/minのスピードで転写ができる場合を示す。
△…2m/minのスピードできれいに転写ができる場合を示す。
×…1m/minのスピードで転写出来た場合を示す。
転写切れ性…
〇…切れ性良好。
△…伸びながら切れる。
×…切れにくい。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明はガラス転移点が−30℃以下の軟質タイプの粘着剤を使用したことによって感圧接着剤層の厚さを0.3〜0.6μmと言う極めて薄くしてもブロッキングを生ぜず、転写性の良好な感圧転写修正テープを提供することができるという効果を奏する。
Claims (1)
- シート状の基材の片面に修正隠蔽感圧転写層があり、この修正隠蔽感圧転写層が修正隠蔽層と感圧接着剤層からなり、感圧接着剤層の厚さが0.3〜0.6μmであり、かつ感圧接着剤層と修正隠蔽層の厚さの比が1:40〜1:80であり、且つ、前記感圧接着剤のガラス転移点が、−30℃以下の軟質タイプであることを特徴とする感圧転写修正テープ。
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1999
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