JP4190767B2 - 欠陥画素判定方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用の電磁波の照射により画像情報を潜像電荷として記録する固体検出器における各画素が欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、医療診断等を目的とする放射線撮影において、放射線を検出して放射線画像情報を表す画像信号を出力する放射線固体検出器を使用した放射線画像記録読取装置が知られている。この装置に使用される検出器としては、種々のタイプのものが提案、実用化されている。
【0003】
例えば、放射線を電荷に変換する電荷生成プロセスの面からは、放射線が照射されることにより蛍光体から発せられた蛍光を光電変換素子で検出して得た信号電荷を光電変換素子の蓄電部に一旦蓄積し、蓄積電荷を画像信号(画素信号)に変換して出力する光変換方式の放射線固体検出器(例えば特開昭59−211263号、特開平2−164067号、PCT国際公開番号WO92/06501号、SPIE Vol.1443 MedicalImaging V;Image Physics(1991) ,p.108−119等)、あるいは、放射線が照射されることにより放射線導電体内で発生した信号電荷を電荷収集電極で集めて蓄電部に一旦蓄積し、蓄積電荷を電気信号に変換して出力する直接変換方式の放射線固体検出器(MATERIAL PARAMETERS IN THICK HYDROGENATED AMORPHOUS SILICONRADIATIONDETECTOS、Lawrence Berkeley L.University of Californoia、Berkeley.CA 94720 Xerox Parc.Palo Alto.CA 94304、Metal/Amorphous Sillicon Mutilayer Radiaton Detectors、IEE TRANSACTIONS ON NUCLEAR SCIENCE.VOL.36.NO.2.APRIL 1989、特開平1−216290号等)等がある。
【0004】
また、蓄積された電荷を外部に読み出す電荷読出プロセスの面からは、前記蓄電部と接続されたTFT(薄膜トランジスタ)を走査駆動して読み出すTFT読出方式のものや、読取光(読取用の電磁波)を放射線固体検出器に照射して読み出す光読出方式のもの等がある。
【0005】
また、本願出願人は、特開2000−105297号公報や特開2000−16726号公報において改良型直接変換方式の放射線固体検出器を提案している。改良型直接変換方式の放射線固体検出器とは、直接変換方式、且つ光読出方式のものであり、記録用の放射線に対して透過性を有する第1の電極層、該第1の電極層を透過した記録用の放射線の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取用の電磁波の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、読取用の電磁波に対して透過性を有する第2の電極層を、この順に積層して成るものであり、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に、画像情報を担持する潜像電荷を蓄積するものである。
【0006】
この改良型直接変換方式の放射線固体検出器において潜像電荷が担持する静電潜像を読み出す方式としては、第2の電極層を平板状のものとし、この第2の電極層にレーザ等のスポット状の読取光を走査して潜像電荷を検出する方式と、第2の電極層における電極をクシ歯状のストライプ状電極とし、ストライプ状電極の長手方向と略直角な方向に延びたライン光源を該ストライプ状電極の長手方向に走査して潜像電荷を検出する方式がある。
【0007】
また、光読出方式においては、平板電極もしくはストライプ電極から読み出された信号はサンプリング等されて画素信号として得られるが、この画素信号に対応する範囲が放射線固体検出器における画素といえる。そして、TFT読出方式においては、各トランジスタから出力された信号が画素信号として読み出されるため、各トランジスタが放射線固体検出器における画素といえる。
【0008】
ここで、上記のような放射線固体検出器等は、製造工程中のゴミ付着や使用過程における損傷によるひっかきキズ等によって、正常な画素信号を出力できず、例え補正処理をその正常でない画素信号に施したとしても正常な画素信号に補正することはできないような欠陥画素が生じることがある。この欠陥画素は、上記のようにゴミ等によって生ずるもので、微細なものであるため、目視検査によって判定するのは非常に困難である。そのため、放射線固体検出器から読み取られた画素毎の画素信号に基づいて欠陥画素を判定する方法が各種提案されている。例えば、米国特許5519751号明細書では、周辺画素に応じた画素信号との差が、規定値以上の画素信号に応じた画素を欠陥画素と判定し、この判定された欠陥画素の画素信号を補正するようにしている。また、特開2000−244825号公報では、暗状態(可視光または放射線を全く照射しない状態および一定且つ微小量の可視光または放射線を被写体を介することなく放射線固体検出器に照射した状態のいずれをも含む)における放射線固体検出器等の画素から読み取られた画素信号のヒストグラムおよび/または明状態(一定量の光または放射線を被写体を介さずに照射した状態)における放射線固体検出器等の画素から読み取られた画素信号のヒストグラムを取得し、各画素信号のうち、正常と思われる画素の代表値を求め、ヒストグラムの度数が代表値の度数から最初に所定の度数以下となる画素信号の値を欠陥画素判定値とし、代表値から欠陥画素判定値までの範囲から外れる画素信号を欠陥画素と判定する方法が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、米国特許5519751号明細書に記載のような欠陥画素判定方法では、例えば、常に一定の値の画素信号しか出力しないような欠陥画素を規定値の大きさによっては正常な画素と判定してしまったりする。また、所定の放射線のエネルギーに対しては正常な画素信号を出力するが、その他の放射線のエネルギーに対しては正常な画素信号を出力しないような欠陥画素に対しては、上記の方法では1つの画素値しか判定の対象としないので適切に欠陥画素と判定することがでいない。また、このような欠陥画素は特開2000−244825号公報に記載の欠陥画素判定方法においても、欠陥画素判定値の大きさによっては欠陥画素と判定することができない場合がある。また、上記のような方法では、規定値や欠陥画素判定値の大きさによっては、ゲイン補正やオフセット補正を施せば正常な画素値に近い値に補正できるような画素まで欠陥画素と判定してしまう可能性がある。
【0010】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、放射線固体検出器等から出力された各画素の画素信号に基づいて欠陥画素を判定する欠陥画素判定方法および装置において、上記のような正常な画素信号を出力せず、その画素信号に対して補正処理を施したとしても正常な画素信号に近い値にはすることができないような画素を適切に欠陥画素と判定することができる欠陥画素判定方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の欠陥画素判定方法は、画像情報を担持した記録用の電磁波の照射により画像情報が記録された固体検出器から画像情報に応じた画素毎の画素信号を読み取り、その読み取られた画素信号に基づいて欠陥画素を判定する欠陥画素判定方法において、複数の異なるエネルギーの記録用の電磁波のそれぞれについて、固体検出器への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録およびその欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行なうことにより、各画素毎に複数の画素信号を取得し、画素毎に複数の画素信号に基づいて欠陥画素であるか否かを判定することを特徴とする。
【0012】
ここで、上記「記録用の電磁波」とは、例えば、放射線などを意味するが、放射線の照射により発せられた蛍光なども含むものとする。
【0013】
また、上記「欠陥画素」とは、正常な画素信号を出力できず、かつ、その正常でない画素信号を補正しても正常な画素信号に近い値にすることができない画素を意味する。
【0014】
また、「複数の異なるエネルギーの記録用の電磁波のそれぞれについて、固体検出器への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録およびその欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行なうことにより、各画素毎に複数の画素信号を取得する」とは、例えば、上記「複数の異なるエネルギーの記録用の電磁波」を第1の記録用の電磁波および第2の記録用の電磁波とした場合には、まず、第1の記録用の電磁波の照射により固体検出器に第1の欠陥画素検出用画像情報を記録し、その記録された第1の欠陥画素検出用画像情報を読み取った後、上記固体検出器と同じ固体検出器を用いて、第2の記録用の電磁波の照射により第2の欠陥画素検出用画像情報を記録し、その記録された第2の欠陥画素検出用画像情報を読み取るといったように、同じ固体検出器を用いて、複数の記録用の電磁波の照射による複数の欠陥画素検出用画像情報の記録とその読取りを繰り返して行なうことを意味する。
【0015】
また、所定画素における複数の画素信号のうち少なくとも2つの画素信号の大きさが異なる場合において、複数の画素信号についてそれぞれオフセット補正を施し、オフセット補正の施された複数の画素信号を、記録用の電磁波のエネルギーの大きさをx軸とし、そのエネルギーに応じた画素信号の大きさをy軸としたxy座標上に示した際、オフセット補正の施された複数の画素信号のうちの所定の2点を結んだ直線が少なくとも1つ原点を通らない場合に、所定画素を欠陥画素とするようにすることができる。
【0016】
ここで、上記「オフセット補正」とは、オフセットを補正する方法であれば如何なる方法としてもよいが、例えば、記録用の電磁波を照射していない状態で放固体検出の読取りを行ない、このときの各画素の画素信号を欠陥画素検出用画像情報を読み取ったときの各画素の画素信号からそれぞれ減算するような処理とすればよい。
【0017】
また、所定画素における複数の画素信号の大きさが全て略同一である場合、所定画素を欠陥画素とするようにすることができる。
【0018】
本発明の欠陥画素判定装置は、画像情報を担持した記録用の電磁波の照射により画像情報が記録された固体検出器から読み取られた画像情報に応じた画素毎の画素信号に基づいて欠陥画素を判定する判定手段を備えた欠陥画素判定装置において、判定手段が、複数の異なるエネルギーの記録用の電磁波のそれぞれについて、固体検出器への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録およびその欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行うことにより、各画素毎に複数取得された画素信号を用いて、画素毎に複数の画素信号に基づいて欠陥画素であるか否かを判定するものであることを特徴とするものである。
【0019】
また、判定手段が、所定画素における複数の画素信号のうち少なくとも2つの画素信号の大きさが異なるか否かを判断し、少なくとも2つの画素信号の大きさが異なる場合、複数の画素信号についてそれぞれオフセット補正を施し、オフセット補正の施された複数の画素信号を、記録用の電磁波のエネルギーの大きさをx軸とし、そのエネルギーに応じた画素信号の大きさをy軸としたxy座標上に示した際、オフセット補正の施された複数の画素信号のうちの所定の2点を結んだ直線が少なくとも1つ原点を通らない場合に、所定画素を欠陥画素とするようにすることができる。
【0020】
また、判定手段が、所定画素における複数の画素信号の大きさが全て略同一である場合、所定画素を欠陥画素とするようにすることができる。
【0021】
また、欠陥画素検出用画像情報が、略均一なエネルギーの記録用の電磁波の照射により固体検出器に記録されたベタ画像情報とすることができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明の欠陥画素判定方法および装置によれば、複数の異なるエネルギーの記録用の電磁波のそれぞれについて、固体検出器への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録およびその欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行なうことにより、各画素毎に複数の画素信号を取得し、画素毎に複数の画素信号に基づいて欠陥画素であるか否かを判定するようにしたので、正常な画素信号を出力せず、その画素信号に対して補正処理を施したとしても正常な画素信号に近い値にはすることができないような画素を適切に欠陥画素と判定することができる。
【0023】
具体的には、所定画素における複数の画素信号のうち少なくとも2つの画素信号の大きさが異なる場合において、複数の画素信号についてそれぞれオフセット補正を施し、オフセット補正の施された複数の画素信号を、記録用の電磁波のエネルギーの大きさをx軸とし、そのエネルギーに応じた画素信号の大きさをy軸としたxy座標上に示した際、オフセット補正の施された複数の画素信号のうちの所定の2点を結んだ直線が少なくとも1つ原点を通らない場合に、所定画素を欠陥画素とするようにした場合には、上記のようなオフセット補正処理やゲイン補正処理を施しただけでは補正することが困難である画素を簡易な演算処理にて欠陥画素と判定することができる。
【0024】
また、所定画素における複数の画素信号の大きさが全て略同一である場合、所定画素を欠陥画素とするようにした場合には、ほとんど画素信号を出力しないような欠陥画素や常に一定の値の画素信号しか出力しないような欠陥画素を適切に欠陥画素と判定することができる。
【0025】
また、欠陥画素検出用画像情報が、略均一なエネルギーの記録用の電磁波の照射により固体検出器に記録されたものとした場合には、より簡易な方法により欠陥画素検出用画像情報の記録を行なことができ、かつ適切な欠陥画素であるか否かの判定を行なうことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明による欠陥画素判定方法を実施する欠陥画素判定装置の一実施形態を用いた放射線画像記録読取装置の概略構成を示す図であり、図2は本実施の形態に用いられる放射線固体検出器の概略構成図を示す図である。図2(A)は斜視図、図2(B)はQ矢指部のXZ断面図、図2(C)はP矢指部のXY断面図である。
【0027】
まず、本放射線画像記録読取装置に用いられる放射線固体検出器10について説明を行う。放射線固体検出器10は、記録用の電磁波(例えば、X線等の放射線。以下記録光という。)L1を透過する第1の電極層11、この第1の電極層11を透過した記録光L1の照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層12、潜像電荷(例えば負電荷)に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該潜像電荷と逆極性の輸送電荷(上述の例においては正電荷)に対しては略導電体として作用する電荷輸送層13、読取用の電磁波(以下読取光という)L2の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層14、読取光L2を透過する第2の電極層15をこの順に積層してなるものである。なお、放射線固体検出器10は読取光L2を透過する支持体上に第2の電極層15から順に形成されるものであるが、支持体は図示省略している。
【0028】
また、第2の電極層15の電極は、多数のエレメント(線状電極)16aをストライプ状に配列したストライプ電極16として形成されている。エレメント16aの間15aは、例えば、カーボンブラック等の顔料を若干量分散させたポリエチレン等の高分子材料を充填したものとし、読取光L2に対して遮光性を有するものとされている。
【0029】
次に、本実施形態の放射線画像記録読取装置について説明を行う。図1には放射線固体検出器10のXZ断面図と共に電流検出回路40の詳細が示されている。
【0030】
本放射線画像記録読取装置は、放射線固体検出器10、記録光照射手段20、読取光照射手段30、電流検出回路40、判定手段50および補正手段60とからなる。
【0031】
記録光照射手段20は記録光L1を被写体9に一様に爆射するものである。
【0032】
読取光照射手段30は、ライン状の略一様な読取光L2をストライプ電極16の各エレメント16aの長手方向(図2における副走査方向)と概略直交させつつ、該長手方向(副走査方向)に走査露光するものである。この走査露光においては、連続光を照射してもよいし、パルス光を照射するようにしてもよい。
【0033】
電流検出回路40は、蓄電部19に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの画像信号を得るものであり、ストライプ電極16の各エレメント16a毎に接続された電流検出アンプを多数有している。
【0034】
判定手段50は、複数の異なるエネルギーの記録光のそれぞれについて、放射線固体検出器10への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録およびその欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行うことにより、各画素毎に複数取得された画素信号を用いて、画素毎に複数の画素信号に基づいて欠陥画素であるか否かを判定するものである。
【0035】
補正手段60は、上記判定手段50から欠陥画素と判定された画素の位置情報を受け取って記憶する。そして、実際の放射線画像情報の読取りの際、この位置情報に基づいて、上記欠陥画素の上記放射線画像情報に応じた画素信号を、欠陥画素の近傍に位置する正常画素の上記放射線画像情報に応じた画素信号から算出して補正するものである。
【0036】
次に、本放射線画像記録読取装置により放射線固体検出器10に放射線画像情報を静電潜像として記録し、さらに記録された静電潜像を読み出す方法について説明する。なお、以下の説明は、実際に被写体を透過した放射線画像情報についての放射線固体検出器10への記録読取過程を説明するものである。
【0037】
最初に静電潜像記録過程について、図3に示す電荷モデルを参照しつつ説明する。なお、記録光L1によって記録用光導電層12内に生成される負電荷および正電荷を、図面上では−または+を丸で囲んで表すものとする。
【0038】
本放射線画像記録読取装置により放射線固体検出器10に静電潜像を記録する際には、第1の電極層11とストライプ電極16との間に直流電圧を印加し、両者を帯電させる。これにより、第1の電極層11とストライプ電極16との間には略Uの字状の電界が形成され、記録用光導電層12の大部分の所は概略平行な電場が存在するが、光導電層12と電荷輸送層13との界面、すなわち蓄電部19には電界が存在しない部分が生じる。そして、このUの字状の電界がエレメント16aの長さ方向に連続した電界分布が形成される(図3(A))。
【0039】
次に放射線を被写体9に爆射し、記録光L1を放射線固体検出器10に照射する。すると、放射線固体検出器10の記録用光導電層12内で正負の電荷対が発生し、その内の負電荷が上述の電界分布に沿って蓄電部19に移動する(図3(B))。一方、記録用光導電層12内で発生した正電荷は第1の電極層11に向かって高速に移動し、第1の電極層11と記録用光導電層12との界面で電源72から注入された負電荷と電荷再結合し消滅する。また、記録光L1は被写体9の遮光部9bを透過しないから、放射線固体検出器10の遮光部9bの下部にあたる部分は何ら変化を生じない(図3(B),(C))。
【0040】
このようにして、被写体9に記録光L1を爆射することにより、被写体像に応じた電荷を記録用光導電層12と電荷転送層13との界面である蓄電部19に蓄積することができるようになる。この蓄積される潜像電荷(負電荷)の量は被写体9を透過し放射線固体検出器10に入射した放射線の線量に略比例するので、この潜像電荷が静電潜像を担持することとなり、該静電潜像が放射線固体検出器10に記録される。
【0041】
次に、本放射線画像記録読取装置による静電潜像読取過程について説明する。放射線固体検出器10から静電潜像を読み取る際には、第1の電極層11とストライプ電極16とを電流検出回路40における電流検出アンプのイマジナリショートを介して短絡し、電荷の再配列を行う。次いで、エレメント16aの長手方向(副走査方向)に読取光照射手段30を副走査することにより、ライン状の読取光L2で放射線固体検出器10を走査露光する。この読取光L2の走査露光により副走査位置に対応する読取光L2が入射した光導電層14内に正負の電荷対が発生する。
【0042】
蓄電部19とストライプ電極16との間は、電場(強電界)が形成されており、また、電荷輸送層13は正電荷に対しては導電体として作用するものであるから、読取用光導電層14に生じた正電荷は蓄積部19の潜像電荷に引きつけられるように電荷輸送層13の中を急速に移動し、蓄電部19で潜像電荷と電荷再結合をし消滅する。一方、読取用光導電層14に生じた負電荷は第1の電極層11、ストライプ電極16の正電荷と電荷再結合し消滅する。上記電荷再結合による第1の電極層11とストライプ電極16との間の電圧変化を電流検出アンプ41により電流変化として検出する。この読取りの際に放射線固体検出器10内を流れる電流は、潜像電荷すなわち静電潜像に応じたものであるから、この電流を電流検出アンプにより検出することにより各画素の画素信号を得ることができる。電流検出アンプにより検出された各画素の画素信号は判定手段50に出力される。
【0043】
ここで、本実施形態において欠陥画素判定方法を実施する際には、上記のように被写体10を用いず、2つの異なるエネルギーの記録光X1,X2のそれぞれについて、放射線固体検出器10への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録(ここで記録される欠陥画素検出用画像情報はいわゆるベタ画像情報である)およびその読取りを行い、各画素毎に2つの異なる画素信号Y1,Y2を得る。そして、判定手段50では、画素毎の2つの異なる画素信号Y1,Y2に基づいて、その画素が欠陥画素であるか否かを判定する。
【0044】
判定手段50における欠陥画素であるか否かの判定方法は、まず、上記2つの異なる画素信号Y1,Y2の大きさが異なる場合には、この異なる2つの画素信号Y1,Y2にオフセット補正処理を施す。上記オフセット補正処理とは、例えば、放射線を照射していない状態で放射線固体検出10の読取りを行ない、このときの各画素の画素信号をそれぞれ減算するような処理とすればよい。そして、オフセット補正処理後の2つの異なる画素信号Y1,Y2を、図4に示すような記録光のエネルギーの大きさをx軸とし、画素信号の大きさをy軸したxy座標上に示す。そして、この2つの画素信号Y1,Y2を通過するように直線を引いたとき、この直線が原点を通る場合には、画素信号Y1,Y2に応じた画素は欠陥画素でない、つまり正常画素と判定する。図4においては、例えば、黒丸で示す画素信号が正常な画素信号であるとすると、この黒丸と同一の画素信号に応じた画素はもちろん正常画素と判定されるが、白丸や2重丸で示した画素信号に応じた画素についてもその2つの画素信号を通過する直線が原点を通るので正常画素と判定される。これは、これらの画素は、黒丸で示した画素信号に応じた正常画素とは異なる画素信号を出力するものであるが、ゲイン補正処理を施すことにより正常画素に応じた画素信号と同じ画素信号の大きさに補正することができるので、本実施形態では正常画素と判定することにしている。上記ゲイン補正処理とは、例えば、放射線を一様に照射したときの各画素の画素信号のばらつきを求め、このばらつきに基づいて各画素の画素信号の大きさが一定となるように補正値を加減する処理をいう。一方、×印で示される画素信号に応じた画素は、2つの画素信号を通過する直線が原点を通らないのでこれらの画素信号に応じた画素は欠陥画素と判定される。2つの画素信号を通過する直線が原点を通らない画素は、上記の正常画素と判定された画素の画素信号のようにゲイン補正を施しても、正常画素に応じた画素信号と同じ大きさに補正することが困難だからである。
【0045】
また、三角印の画素信号のように上記2つの異なる画素信号Y1,Y2の大きさが同一(略0の値)の場合には、これらの画素信号に応じた画素も欠陥画素と判定される。上記のような判定方法を各画素毎に行なっていき、全ての画素について欠陥画素であるか否かを判定する。なお、上記の判定方法において、「2つの異なる画素信号Y1,Y2を、図4に示すような記録光のエネルギーの大きさをx軸とし、画素信号の大きさをy軸したxy座標上に示す」とは、実際にこのような座標軸を設けたり、画像として表示したりするわけではなく、実質的に上記内容のような演算処理を行なうことを意味する。もちろん、図4に示すような座標軸を画像として表示させるようにしてもよい。
【0046】
そして、判定手段50は、上記のようにして欠陥画素と判定された画素の位置情報を補正手段60に出力し、補正手段60はこれを記憶する。
【0047】
補正手段60は、実際に被写体を透過した放射線画像情報の読取りの際、上記のようにして記憶された欠陥画素の位置情報に基づいて、欠陥画素の上記放射線画像情報に応じた画素信号を、欠陥画素の近傍に位置する正常画素の上記放射線画像情報に応じた画素信号に基づいて算出して補正する。
【0048】
上記放射線画像記録読取装置によれば、複数の異なるエネルギーの記録光のそれぞれについて、放射線固体検出器10への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録およびその欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行なうことにより、各画素毎に複数の画素信号を取得し、画素毎に複数の画素信号に基づいて欠陥画素であるか否かを判定するようにしたので、正常な画素信号を出力せず、その画素信号に対して補正処理を施したとしても正常な画素信号に近い値にはすることができないような画素を適切に欠陥画素と判定することができる。
【0049】
また、所定画素における複数の画素信号の大きさが全て略同一である場合、所定画素を欠陥画素とするようにしたので、ほとんど画素信号を出力しないような欠陥画素や常に一定の値の画素信号しか出力しないような欠陥画素を適切に欠陥画素と判定することができる。
【0050】
また、実際の放射線画像情報の読取りの際には、欠陥画素の上記放射線画像情報に応じた画素信号を、その欠陥画素の近傍に位置する正常画素の上記放射線画像情報に応じた画素信号に基づいて補正するようにしたので、欠陥画素についても適切な画素信号を得ることができ、再生画像の画質の向上を図ることができる。
【0051】
また、本実施形態では、2つの異なる記録光のエネルギーに応じた2つの画素信号に基づいて欠陥画素か否かの判定を行うようにしたが、3つ以上の異なる記録光のエネルギーに応じた3つ以上の画素信号に基づいて判定するようにしてもよい。この場合には、オフセット補正の施された複数の画素信号のうちの所定の2点を結んだ直線が、少なくとも1つ原点を通らない場合に、これらの画素信号に応じた画素を欠陥画素と判定するようにすればよい。
【0052】
また、上記実施形態では、記録光の照射により電荷を発生し、この電荷を検出することにより放射線画像情報の読み取りを行なう放射線固体検出器を用いるようにしたが、記録光の照射により蛍光を発し、この蛍光の検出することによって放射線画像情報の読み取りを行なう放射線固体検出器を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による欠陥画素判定方法を実施する欠陥画素判定装置の一実施形態を用いた放射線画像記録読取装置の概略構成図
【図2】図1に示す放射線画像記録読取装置にて用いられる放射線固体検出器の斜視図(A)、Q矢指部のXZ断面図(B)、P矢指部のXY断面図(C)
【図3】上記放射線固体検出器に静電潜像を記録する方法を説明する図
【図4】図1に示す放射線画像記録読取装置における欠陥画素判定方法を説明する図
【符号の説明】
9 被写体
10 放射線固体検出器
11 第1の電極層
12 記録用光導電層
13 電荷輸送層
14 読取用光導電層
15 第2の電極層
16 ストライプ電極
19 蓄電部
20 記録光照射手段
30 読取光照射手段
40 電流検出回路
50 判定手段
60 補正手段
L1 記録光
L2 読取光

Claims (2)

  1. 画像情報を担持した記録用の電磁波の照射により前記画像情報が記録された固体検出器から前記画像情報に応じた画素毎の画素信号を読み取り、該読み取られた画素信号に基づいて欠陥画素を判定する欠陥画素判定方法において、
    複数の異なるエネルギーの前記記録用の電磁波のそれぞれについて、前記固体検出器への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録および該欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行なうことにより、各画素毎に複数の画素信号を取得し、
    所定画素における前記複数の画素信号のうち少なくとも2つの画素信号の大きさが異なる場合において、
    前記複数の画素信号についてそれぞれオフセット補正を施し、
    該オフセット補正の施された複数の画素信号を、前記記録用の電磁波のエネルギーの大きさをx軸とし、該エネルギーに応じた画素信号の大きさをy軸としたxy座標上に示した際、
    前記オフセット補正の施された複数の画素信号のうちの所定の2点を結んだ直線が少なくとも1つ原点を通らない場合に、前記所定画素を欠陥画素とすることを特徴とする欠陥画素判定方法。
  2. 画像情報を担持した記録用の電磁波の照射により前記画像情報が記録された固体検出器から読み取られた前記画像情報に応じた画素毎の画素信号に基づいて欠陥画素を判定する判定手段を備えた欠陥画素判定装置において、
    前記判定手段が、複数の異なるエネルギーの前記記録用の電磁波のそれぞれについて、前記固体検出器への照射による欠陥画素検出用画像情報の記録および該欠陥画素検出用画像情報に対応した画素信号の読取りを行うことにより、各画素毎に複数取得された画素信号を用い、所定画素における前記複数の画素信号のうち少なくとも2つの画素信号の大きさが異なるか否かを判断し、
    少なくとも2つの画素信号の大きさが異なる場合、前記複数の画素信号についてそれぞれオフセット補正を施し、
    該オフセット補正の施された複数の画素信号を、前記記録用の電磁波のエネルギーの大きさをx軸とし、該エネルギーに応じた画素信号の大きさをy軸としたxy座標上に示した際、前記オフセット補正の施された複数の画素信号のうちの所定の2点を結んだ直線が少なくとも1つ原点を通らない場合に、前記所定画素を欠陥画素とするものであることを特徴とする欠陥画素判定装置。
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