JP4190364B2 - ホトリソグラフィー用リンス液および基板の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はホトリソグラフィー用リンス液および基板の処理方法に関する。さらに詳しくは、基板上の金属配線を電気的に接続するためのバイアホール形成時に用いられるリンス液、およびこれを用いた基板の処理方法に関する。本発明はICやLSI等の半導体素子の製造に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICやISI等の半導体素子の高集積化とチップサイズの縮小化に伴い、配線回路の微細化および多層化が進んでいる。多層配線基板の製造においては、例えば、基板上に金属配線(下層金属配線)を設け、この上に層間絶縁層を設けた後、層間絶縁層上にホトレジスト層を設け、次いで該ホトレジスト層を選択的に露光、現像してホトレジストパターンを形成する。このホトレジストパターンをマスクとして層間絶縁層をエッチングしてバイアホールを形成し、次いでO2プラズマアッシング処理した後、ホトレジスト剥離液処理等によりアッシング後の残渣物を剥離した後、リンス液処理、水洗浄して、基板上の金属配線(下層金属配線)に連通するバイアホールが完成する。この後、無電解めっき処理を施すことによって、バイアホール内に導電層を設けるか、あるいは該バイアホール内と層間絶縁層上に導電層を一体的に設け、しかる後に、上層金属配線を形成して、この上層金属配線と下層金属配線を、バイアホール内の導電層を介してそれぞれ電気的に接続する。
【0003】
なお、金属配線(下層金属配線)と層間絶縁層との間にエッチングストッパー層としてのバリア層(SiN層、SiC層など)を設けた基板を用いる場合もある。このような場合は、バイアホールを形成(エッチング)した後、基板上に露出するバリア層を残存させたまま、あるいは該バリア層を除去した後、アッシング後残渣物の剥離処理を行い、次いでバイアホール内に金属を充填する。
【0004】
バイアホールは、図1に示すように、通常、金属配線(下層金属配線)パターン上に正確に位置決めされて形成される。同図中、符号1は基板、符号2は金属配線、符号3は層間絶縁層、符号4はバイアホールを示す。しかしながら今日、金属配線パターンの微細化に伴い、該パターン上に形成されるバイアホールの径が0.25μm以下という超微細化となり、正確な位置決めが難しく、金属配線パターンとバイアホールとの間に位置ずれが生じ、図2に示すように、バイアホールが金属配線上から外れて、金属配線の側部〜バイアホール下部が露出し、極微小な隙間5が生じてしまう場合がある。すなわちアライメントのずれによるアン・ランディング・バイアホール(un-landing via hole)という現象がクローズアップされてきている。
【0005】
従来、バイアホールの形成においては、エッチング、アッシング処理後、アミン系剥離液を用いてアッシング残渣物の剥離を行い、次いでイソプロピルアルコール等のアルコール系リンス液でリンスしていた。
しかしながら、上記したようにバイアホール下端において、位置ずれにより金属配線2の側部〜バイアホール4の下部に極微小な隙間5が生じてしまった場合などは特に、この極微小な隙間5にリンス液が十分に入り込むことができず、アミン系剥離液が残存してしまい、後続の水洗処理時に、金属配線2の腐食を生じやすいという問題があり、その解決が求められている。
なおホトリソグラフィー技術分野におけるリンス処理液を示す従来技術文献として、例えば、pH10以下の第四級アンモニウム化合物を含有する水溶液を用いた特許文献1などが例示される。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−5388号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、極微細な金属配線を有する基板上に、該金属配線に電気的に接続するためのバイアホールをホトリソグラフィー法により形成する際に用いられるリンス液であって、バイアホールが金属配線上に位置ずれを生じて形成されて、金属配線側部〜バイアホール下部に極微小な隙間が生じてしまったような場合であっても、バイアホール内の十分な洗浄を行うことができるリンス液、およびこれを用いた基板の処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、金属配線を有する基板上に、該金属配線に電気的に接続するためのバイアホールをホトリソグラフィー法により形成し、次いで該基板をアミン系剥離液に接触させた後に用いられるリンス液であって、酢酸、炭酸、ギ酸、およびプロピオン酸の中から選ばれる少なくとも1種である揮発性の酸と、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、およびグアニジンの中から選ばれる少なくとも1種である揮発性のアルカリを含み、pH3.0〜7.0の水溶液である、ホトリソグラフィー用リンス液を提供する。
【0009】
また本発明は、金属配線を有する基板上に層間絶縁層を設け、次いで該層間絶縁層上にホトレジストパターンを形成し、該ホトレジストパターンをマスクとして層間絶縁層をエッチングして、上記金属配線に電気的に接続するためのバイアホールを形成し、次いで該基板をアミン系剥離液に接触させた後、上記リンス液に接触させる、基板の処理方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳述する。
【0011】
本発明のリンス液は、揮発性の酸と揮発性のアルカリを含み、pH3.0〜7.0の水溶液である。
【0012】
ここで揮発性の酸、揮発性のアルカリとは、それぞれ常温に放置しておいた場合、残留物や結晶等を残存させることなく揮散する酸、アルカリをいう。
【0013】
揮発性の酸としては、特に限定されるものではないが、本発明では、酢酸、炭酸、ギ酸、プロピオン酸が用いられる。中でも酢酸、ギ酸等が好ましい。
【0014】
揮発性のアルカリとしては、特に限定されるものではないが、本発明では、アンモニア;メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン;グアニジンが用いられる。中でもアンモニアが好ましい。
【0015】
揮発性の酸と揮発性のアルカリを含む水溶液は、pH3.0〜7.0であり、好ましくはpH4.0〜6.5である。pH値が上記範囲を外れると、基板の腐食防止等の効果を十分に得ることができない。
【0016】
上記揮発性の酸および揮発性のアルカリの配合比は、pH3.0〜7.0の範囲内で適宜調整し得る。
【0017】
本発明のリンス液は、所望によりさらに、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール等のアルコール類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール等のグリコール類;さらにはその他ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤を配合してもよい。
【0018】
さらに浸透性向上のために、炭素数5以上のN−アルキル−2−ピロリドン、アセチレンアルコール等の界面活性剤を添加してもよい。
【0019】
また、β−ジケトン、糖類、およびこれら糖のカルボニル基を還元して得られる糖アルコール類等の腐食抑制剤も適宜配合することができる。
【0020】
前記β―ジケトンとしては、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、ジベンゾイルメタン、アセト酢酸メチルエステル、アセト酢酸エチルエステル、アセト酢酸ブチルエステル等が挙げられる。
【0021】
前記糖類、およびこれら糖のカルボニル基を還元して得られる糖アルコール等としては、D−ソルビトール、アラビトール、マンニトール、キシリトール、ショ糖、でんぷん等が挙げられ、中でもキシリトール、D−ソルビトールが好ましい。
【0022】
本発明のリンス液は、金属配線を有する基板上にバイアホールをホトリソグラフィー法により形成し、次いで該基板をアミン系剥離液に接触させた後に用いられる。
【0023】
金属配線としては、特に限定されるものではなく、例えばアルミニウム(Al);アルミニウム−ケイ素(Al−Si)、アルミニウム−ケイ素−銅(Al−Si−Cu)等のアルミニウム合金(Al合金);チタン(Ti);チタンナイトライド(TiN)、チタンタングステン(TiW)等のチタン合金(Ti合金);タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、銅(Cu)など、種々のものが用いられる。本発明では特にAl系金属配線を用いた基板に好適に適用される。ただしこれに限定されるものではない。
【0024】
該アミン系剥離液としては、ヒドロキシルアミン類、アルカノールアミン類、第4級アンモニウムヒドロキシド類の中から選ばれる少なくとも1種を含むものが好ましい。
【0025】
上記ヒドロキシルアミン類としては、下記一般式(I)
【0026】
【0027】
(式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基を示す)
で表されるものが挙げられる。
【0028】
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基または2,3−ジメチルブチル基等がそれぞれ例示される。
【0029】
上記ヒドロキシルアミン類として、具体的にはヒドロキシルアミン(NH2OH)、N−メチルヒドロキシルアミン、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等が挙げられる。ヒドロキシルアミン類は1種または2種以上を用いることができる。
【0030】
アルカノールアミン類としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N,N−ジメチルエタールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。アルカノールアミン類は1種または2種以上を用いることができる。
【0031】
第4級アンモニウムヒドロキシド類としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。第4級アンモニウムヒドロキシド類は1種または2種以上を用いることができる。
【0032】
本発明に係る基板の処理方法は、金属配線を有する基板上に層間絶縁層を設け、次いで該層間絶縁層上にホトレジストパターンを形成し、該ホトレジストパターンをマスクとして層間絶縁層をエッチングして、上記金属配線に電気的に接続するためのバイアホールを形成し、次いで該基板をアミン系剥離液に接触させた後、上記リンス液に接触させる工程を含む。
【0033】
具体的には、例えば、シリコンウェーハ、ガラス等の基板上に、Al−Cu、Al−Si−Cu等の金属配線を形成する。なお所望により、基板上にTiN層等の絶縁層を設けたものを用いてもよい。
【0034】
次いで該基板上に層間絶縁層を設ける。該層間絶縁層としては、特に限定されるものでなく、例えば、有機SOG(スピン・オン・グラス)層、アモルファスシリコン層、低誘電体層(Low-k層)、感光性樹脂層等が例示されるが、これら例示に限定されるものではない。
【0035】
次いでホトレジスト組成物を層間絶縁層上に塗布、乾燥後、露光、現像してホトレジストパターンを形成する。ホトレジスト組成物は従来より公知のものを任意に使用することができる。露光、現像条件は、目的に応じて用いるホトレジストにより適宜、選択し得る。露光は、例えば紫外線、遠紫外線、エキシマレーザ、X線、電子線などの活性光線を発光する光源、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ等により、所望のマスクパターンを介してホトレジスト層を露光するか、あるいは電子線を操作しながらホトレジスト層に照射する。その後、必要に応じて露光後加熱処理(ポストエクスポージャーベーク)を行う。
【0036】
次にホトレジスト用現像液を用いてパターン現像を行い、所定のホトレジストパターンを得る。なお、現像方法は特に限定されるものでなく、例えばホトレジストが塗布された基板を現像液に一定時間浸漬した後、水洗して乾燥する浸漬現像、塗布されたホトレジストの表面に現像液を滴下し、一定時間静置した後、水洗乾燥するパドル現像、ホトレジスト表面に現像液をスプレーした後に水洗乾燥するスプレー現像等、目的に応じた種々の現像を行うことができる。
【0037】
次いで、形成されたホトレジストパターンをマスクとして、上記層間絶縁層を選択的にエッチングし、上記金属配線に電気的に接続するためのバイアホールを形成する。
【0038】
エッチングはウェットエッチング、ドライエッチングのいずれでもよく、また両者を組み合わせて用いてもよいが、本発明ではドライエッチングが好ましく用いられる。
【0039】
続いてプラズマアッシング処理した後、層間絶縁層表面に付着、残存するアッシング後の残渣物をアミン系剥離液に接触させて剥離処理する。
【0040】
剥離処理は通常、浸漬法、スプレー法により施される。剥離時間は、剥離される十分な時間であればよく、特に限定されるものではないが、通常、3〜20分間程度である。
【0041】
なお、層間絶縁相として誘電率(k)3以下程度の低誘電率の低誘電体層を用いた場合は、耐アッシング性が低くなるため、アッシングを行わずに、アミン系剥離液でホトレジストパターンの除去を行ってもよい。
【0042】
次いで本発明リンス液に接触させてリンス処理を行う。リンス液処理は通常、浸漬法、スプレー法により施される。リンス液処理時間は、残留するアミン系剥離液を洗浄除去するに十分な十分な時間であればよく、特に限定されるものではないが、通常、3〜20分間程度浸漬すればよい。
【0043】
リンス液処理後、水洗処理を行う。
【0044】
本発明リンス液を用いることにより、径0.25μm以下の微細なバイアホールの形成において、金属配線とバイアホールの位置ずれによる極微小な隙間(図2の符号6)が生じた場合であっても、かかる極微小な隙間へのリンスを効果的に行うことができ、アミン系剥離液の残留による、水処理時における金属配線腐食の防止を図ることができる。
【0045】
また、従来リンス液として汎用されているイソプロピルアルコール等に比べ、リンス液としてのライフが十分に長く、また、安価であること等から、経済的である。引火性の心配もなく安全ある。
【0046】
さらに、揮発性の酸、アルカリの塩を用いることから、基板への残留がなく、また、キャニスター缶(金属製缶)の使用が可能となる。また、周辺装置(例えばSUS等の金属使用)の材質耐性の問題がなく、例えばSUS等の金属を用いた装置へ及ぼす悪影響がない。
【0047】
このようにして形成したバイアホール内に、例えば無電解めっき処理を行うことにより、バイアホール内に導電層を形成する。また、導電性ペースト組成物をスクリーン印刷法等により所要部分に塗布、あるいは充填することにより形成することもできる。
【0048】
以後、層間絶縁層上に新たに上層配線パターンを形成し、さらにその上に層間絶縁層、バイアホール、導電層を形成することにより、多層配線板を形成することができる。
【0049】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、配合量は特記しない限り質量%である。
【0050】
(実施例1)
本発明に係るリンス液と、アルミニウム系金属配線との腐食の関係について、以下の方法により評価を行った。
【0051】
膜厚450nmのAl−Si−Cu層が形成されたシリコンウェーハを基板として用いた。該基板を下記表1に示す各リンス液に20分間(25℃)浸漬し、Al−Si−Cu層の膜厚変化(膜減り量)を測り、評価した。膜減り量は、4探針抵抗測定から膜厚に換算して算出した。結果を表1に示す。
【0052】
なおリンス液は、酢酸の10%水溶液とアンモニアの10%水溶液を混合し、該水溶液のpHをそれぞれ変化させたものを用いた。
【0053】
【表1】
【0054】
(実施例2)
Al−Si−Cu配線が形成された基板上に、SiN層からなるエッチングストッパー層を設け、さらにその上層に、有機SOG膜からなる層間絶縁層を形成し、ナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂からなるポジ型ホトレジスト組成物であるTHMR−iP3300(東京応化工業(株)製)をスピンナーで塗布し、90℃で90秒間、プリベークを施し、膜厚2.0μmのホトレジスト層を形成した。
【0055】
このホトレジスト層をNSR−2005i10D(ニコン(株)製)を用いてマスクパターンを介して露光し、2.38質量%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液にて現像し、ホトレジストパターン(ホールスペース0.25μm)を形成した。次いで120℃で90秒間のポストベークを行った。
【0056】
次に、上記条件で形成したホトレジストパターンを有する基板をドライエッチング処理した。該エッチング処理を、SiN層を残存させた状態で止め、続いてアッシング装置TCA−38228(東京応化工業(株)製)を用いてアッシング処理してホトレジスト層を除去した後、さらにドライエッチングを施し、SiN層を完全に除去した。
【0057】
上記処理済み基板を用いて、アミン系の剥離液であるSST−3(東京応化工業(株)製)を用いて、15分間(75℃)浸漬し、アッシング後残渣物の除去処理を行った。処理を行った基板をそれぞれ、下記(1)〜(6)に示すリンス液に25℃で10分間浸漬してリンス処理した後、これを流水処理し、N2ブローを行い、110℃、1分間ベーク処理した。
【0058】
(リンス液)
(1)イソプロピルアルコール
(2)水
(3)酢酸とアンモニアを含む水溶液(pH5.0)
(4)酢酸とアンモニアを含む水溶液(pH6.0)
(5)酢酸とアンモニアを含む水溶液(pH7.0)
(6)酢酸とアンモニアを含む水溶液(pH8.0)
【0059】
処理後の基板をSEM写真により観察したところ、バイアホール下部に、位置ずれによる極微小な隙間が生じており、リンス液(1)、(2)、(6)で処理した基板ではこの極微小な隙間近傍部位に腐食が発生していたが、リンス液(3)、(4)、(5)で処理した基板では腐食は全く発生していなかった。
【0060】
(実施例3)
実施例2において、リンス液として下記(9)〜(11)に示すリンス液を用いた以外は、実施例2と同様にして処理した。
【0061】
なおこの試験は、最終の流水処理時にアミン系剥離液が残存するという条件を強制的につくり、この過酷な強制条件下での腐食状態を評価したものである。
【0062】
(リンス液)
(9)イソプロピルアルコールに、「SST−3」(アミン系剥離液)を加えた混合液(混合比90:10(質量比))
(10)酢酸とアンモニアを含む水溶液(pH5.0)に、「SST−3」(アミン系剥離液)を加えた混合液(混合比90:10(質量比))
(11)ギ酸とアンモニアを含む水溶液(pH5.0)に、「SST−3」(アミン系剥離液)を加えた混合液(混合比90:10(質量比))
【0063】
処理後の基板をSEM写真により観察したところ、混合液(9)で処理した基板では極微小な隙間近傍部位に腐食が顕著に発生していたが、混合液(10)、および(11)で処理した基板では腐食は全く発生していなかった。
【0064】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明のリンス液は、バイアホールが金属配線上に位置ずれを生じて形成されて、金属配線側部〜バイアホール下部に極微小な隙間が生じてしまったような場合であっても、従来のリンス液では十分な洗浄ができなかったバイアホール内の洗浄を十分に行うことができ、金属配線の腐食を極めて有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、金属配線パターンとバイアホールとの位置関係(理想的な状態)を模式的に説明する図である。
【図2】図2は、金属配線パターンとバイアホールとの位置関係(バイアホール径が微小な場合、極微小な隙間が生じ得ることを示す)を模式的に説明する図である。
【符号の説明】
1 基板
2 金属配線
3 層間絶縁層
4 バイアホール
5 極微小な隙間
Claims (4)
- 金属配線を有する基板上に、該金属配線に電気的に接続するためのバイアホールをホトリソグラフィー法により形成し、次いで該基板をアミン系剥離液に接触させた後に用いられるリンス液であって、酢酸、炭酸、ギ酸、およびプロピオン酸の中から選ばれる少なくとも1種である揮発性の酸と、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、およびグアニジンの中から選ばれる少なくとも1種である揮発性のアルカリを含み、pH3.0〜7.0の水溶液である、ホトリソグラフィー用リンス液。
- アミン系剥離液が、ヒドロキシルアミン類、アルカノールアミン類、および第4級アンモニウムヒドロキシド類の中から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1記載のリンス液。
- バイアホール径が0.25μm以下である、請求項1または2記載のリンス液。
- 金属配線を有する基板上に層間絶縁層を設け、次いで該層間絶縁層上にホトレジストパターンを形成し、該ホトレジストパターンをマスクとして層間絶縁層をエッチングして、上記金属配線に電気的に接続するためのバイアホールを形成し、次いで該基板をアミン系剥離液に接触させた後、請求項1〜3のいずれかに記載のリンス液に接触させる、基板の処理方法。
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