JP4189845B2 - 複室容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬剤収容室が容易に剥離可能なカバーシートで保護された複室容器に関する。より詳しくは、輸送時等には意図しない連通の防止のために弱溶着部で折り曲げて保管し、薬剤収容室を保護する水分および酸素不透過性のカバーシートを剥離しなければ、薬剤収容室と液体収容室の連通が出来ないようにした複室容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
液状では変質しやすい薬剤は、従来、一般に粉状、あるいは固形状の乾燥製剤としてバイアルなどの容器に収容して保存され、使用時に溶解液で溶解し薬液に調製して使用している。そして、使用時に容易にかつ無菌的に薬液を調製できるようにするものとして、乾燥薬剤の収容された薬剤収容室と溶解液の収容された溶解液収容室を含んでなる所謂複室容器が知られている。
そして、このような複室容器を使用する場合、薬剤収容室に収容される薬剤が水分や酸素により変質しやすい薬剤である場合には、中に収容された薬剤を保護するために、薬剤収容室を水分および酸素不透過性のカバーシートで被覆している(特開平8−280775号公報等)。
【0003】
しかしながら、上記特開平8−280775号公報等に開示された複室容器では、使用時にカバーシートを剥離して、薬剤収容室に収容された薬剤の変質および異物の確認をする必要があり、そのぶん操作が煩雑になるため、使用者の慣れに伴い、カバーシートの剥離が行われなくなるという懸念があった。そして、カバーシートの剥離を行うことなく、即ち薬剤収容室に収容された薬剤の変質および異物の有無の確認をしないで、薬剤収容室と溶解液収容室を連通し、溶解操作を行った場合には、薬効の不足や異物の注入等による患者への悪影響の虞があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、如上の事情に鑑みてなされたもので、カバーシートを剥離しなければ薬剤収容室と溶解液収容室を連通することの出来ない複室容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために、鋭意検討の結果、複室容器をカバーシートが内側になるように二つ折りにし、そのカバーシートの一端をポートまたはポートに近接する溶解液収容室に固定すれば、複室容器の二つ折りを解除して連通操作が可能な状態に戻すことにより、必然的にカバーシートが薬剤容器から剥離されることに想到し、本発明に到達した。すなわち本発明は、容易に剥離可能な隔壁により粉体収容室と液体排出ポートを備えた液体収容室の2室に区画された押圧変形可能な可撓性容器であって、前記粉体収容室に収容された粉体は該粉体収容室に剥離可能に接着された水分および酸素不透過性のカバーシートで保護されており、前記可撓性容器はこのカバーシートが内側になるように前記隔壁を境に二つ折りされており、二つ折りされた状態で前記カバーシートの前記液体排出ポート側に位置する部分の一部が、液体収容室の前記液体排出ポートまたはこの液体排出ポートに隣接する部分に固定されてなる複室容器に関する。
【0006】
カバーシートを液体排出ポートまたは液体排出ポートに隣接する液体収容室に固定するには、二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分に、粉体収容室を被覆しない食み出し部分を設け、さらにこの食み出し部分の一部に液体排出ポート挿着孔を設け、この液体排出ポート挿着孔に液体排出ポートを挿着してもよく、また、カバーシートの食み出し部分の一部を、液体排出ポートに隣接する液体収容室に接着してもよい。また、実質的にカバーシート全体で粉体収容室を被覆し、二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分の一部を、液体排出ポートに隣接する液体収容室に接着してもよい。この場合、カバーシートをその周縁で粉体収容室に接着し(通常、このように周縁で接着される)、カバーシートが縦方向に引き裂かれるように、二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分の端部に、その両側縁の接着部分に近接して切り込みを設けてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例を示す側面図であり、図2は図1に示すカバーシートを液体収容室側に固定する前の状態を示す平面図である。また、図3は本発明の他の実施例を示す側面図であり、図4は図3に示すカバーシートを液体収容室側に固定する前の状態を示す平面図である。また、図5は本発明の更に他の実施例を示す側面図であり、図6は図5に示すカバーシートを液体収容室側に固定する前の状態を示す平面図である。
図1および図3、図5に示す様に、本発明の複室容器は押圧変形可能な可撓性容器であり、粉体収容室1と液体収容室2が容易に剥離可能な隔壁3により区画されている。液体収容室2には液体排出ポート4が設けられ、粉体収容室1に収容された粉体(図示していない)は水分および酸素不透過性のカバーシート5で保護されている。容器はカバーシート5が内側になるように隔壁3を境に二つ折りされており、この二つ折りされた状態でカバーシート5の液体排出ポート4側に位置する部分の一部が、液体収容室2の液体排出ポート4またはこの液体排出ポート4に隣接する部分に固定されている。
【0008】
粉体収容室1は粉末状の粉状薬剤などの収容された室であり、通常、光や水分、酸素を透過しない、例えば外層がアルミ箔で内層がポリエチレンやポリプロピレンのフィルムからなるリアシートと、リアシートの内層と同様のフィルムからなる透明なフロントシートから形成される。そしてフロントシートは水分や酸素を透過するものであるため、粉体収容室1に収容された粉体を保護するために、フロントシートには水分および酸素不透過性のカバーシート4が接着されている。このようなカバーシートとしては、リアシートと同様の、外層がアルミ箔で内層がポリエチレンやポリプロピレンのフィルムからなる積層フィルムや、この積層フィルムにおいて内層のフィルムを弱溶着フィルムとしたもの(ポリエチレンとポリプロピレンをブレンドしたフィルム)などが採用される。
【0009】
粉体収容室1は容易に剥離可能な隔壁3により液体収容室2と区画されており、液体収容室2には粉体収容室1に収容された粉体を溶解して液剤にするための溶解液(図示していない)が収容されている。隔壁3は弱溶着部分、すなわち接着強度の弱い容易に剥離可能な部分であり、フロントシートとリアシートを比較的低い温度で加熱して、または間に弱溶着シート(図示していない)を挟んで加熱することにより形成される。液体収容室2は、粉体収容室1のフロントシートおよびリアシートの内層と同様の透明なプラスチックシートで形成されており、隔壁3に関して粉体収容室1と反対側に液体排出ポート4が設けられている。粉体収容室1と液体収容室2を連通して調製された薬液は、この液体排出ポート4から排出されるようになっている。
【0010】
本発明の複室容器は、カバーシート5が内側になるように隔壁3を境に二つ折りされており、しかも、この二つ折りされた状態でカバーシート5の液体排出ポート5側に位置する部分の一部が、液体収容室2の液体排出ポート4またはこの液体排出ポート4に隣接する部分に固定されている。カバーシート5を液体排出ポート4または液体排出ポート4に隣接する液体収容室2に固定する方法としては、例えば、図1および図2に示すように、二つ折りされた状態でカバーシート5の液体排出ポート4側に位置する部分に、粉体収容室1を被覆しない食み出し部分51を設け、さらにこの食み出し部分51の一部に液体排出ポート挿着孔52を設け、この液体排出ポート挿着孔52に液体排出ポート4を挿着してもよく、また、図3および図4に示すように、カバーシートの食み出し部分51の一部53を、液体排出ポート4に隣接する液体収容室2に接着してもよい。
【0011】
また、図5および図6に示すように、実質的にカバーシート5全体で粉体収容室1を被覆し、二つ折りされた状態でカバーシート5の液体排出ポート4側に位置する部分の一部54を、接着面として液体排出ポート4に隣接する液体収容室2に接着してもよい。この場合、カバーシート5をその周縁で粉体収容室1に接着し(通常、このように周縁で接着される)、カバーシート5が縦方向に引き裂かれるように、二つ折りされた状態でカバーシート5の液体排出ポート4側に位置する部分の端部に、その粉体収容室1との接着部分の両側縁56、56に近接して切り込み55、55を設けてもよい。
【0012】
【発明の効果】
以上述べたことから明らかなように、本発明によれば、二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分の一部が、液体収容室に固定されているので、使用時に二つ折りされた状態を解除することにより、確実にカバーシートが剥離し、粉体収容室に収容された粉体の変質や異物の有無を確認することが出来る。従って、万が一粉体の変質や異物の混在があった場合であっても、患者への悪影響を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図2】図1に示すカバーシートを液体収容室側に固定する前の状態を示す縮小平面図である。
【図3】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図4】図1に示すカバーシートを液体収容室側に固定する前の状態を示す縮小平面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す側面図である。
【図6】図1に示すカバーシートを液体収容室側に固定する前の状態を示す縮小平面図である。
【符号の説明】
1 粉体収容室
2 液体収容室
3 隔壁
4 液体排出ポート
5 カバーシート
51 食み出し部分
52 液体排出ポート挿着孔
53 食み出し部分の一部(接着部分)
54 接着面
55 切り込み
56 接着部分の側縁
Claims (5)
- 容易に剥離可能な隔壁により粉体収容室と液体排出ポートを備えた液体収容室の2室に区画された押圧変形可能な可撓性容器であって、前記粉体収容室は光や水分、酸素を透過しないシート側と透明なシート側とで形成され、前記透明なシート側の外側には、剥離可能に接着された水分および酸素不透過性のカバーシートを有し、前記可撓性容器は該カバーシートが内側になるように前記隔壁を境に二つ折りされており、該二つ折りされた状態で前記カバーシートの前記液体排出ポート側に位置する部分の一部が、前記液体収容室の液体排出ポートまたは該液体排出ポートに隣接する部分に固定されてなる複室容器。
- 二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分に、粉体収容室を被覆しない食み出し部分が設けられ、さらに該食み出し部分の一部に液体排出ポート挿着孔が設けられ、該液体排出ポート挿着孔に液体排出ポートが挿着されてなる請求項1に記載の複室容器。
- 二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分に、粉体収容室を被覆しない食み出し部分が設けられ、さらに該食み出し部分の一部が液体排出ポートに隣接する液体収容室に接着されてなる請求項1に記載の複室容器。
- 実質的にカバーシート全体が粉体収容室を被覆しており、二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分の一部が、液体排出ポートに隣接する液体収容室に接着されてなる請求項1に記載の複室容器。
- カバーシートがその周縁で粉体収容室に接着されており、二つ折りされた状態でカバーシートの液体排出ポート側に位置する部分の端部に、その両側縁の接着部分に近接して切り込みが設けられてなる請求項3または4に記載の複室容器。
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