JP2009160266A - 医療用複室容器 - Google Patents

医療用複室容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2009160266A
JP2009160266A JP2008001359A JP2008001359A JP2009160266A JP 2009160266 A JP2009160266 A JP 2009160266A JP 2008001359 A JP2008001359 A JP 2008001359A JP 2008001359 A JP2008001359 A JP 2008001359A JP 2009160266 A JP2009160266 A JP 2009160266A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressing
pressing portion
chamber
separation
medicine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008001359A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Takemoto
昌史 竹本
Shingo Koyama
伸吾 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2008001359A priority Critical patent/JP2009160266A/ja
Publication of JP2009160266A publication Critical patent/JP2009160266A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

【課題】仕切部により区分された2つの薬剤室に収納されている2種類の薬剤の投与前の混合忘れを防止し、容器本体に装着された接続阻害部材の離脱作業を容易かつ確実に行うことができる医療用複室容器を提供する。
【解決手段】 医療用複室容器1は、仕切部9により区分された第1の薬剤室5と第2の薬剤室6と、第1の薬剤室5と連通する排出ポート4とを備える容器本体2と、排出ポートへの薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材3を備える。接続阻害部材は、薬剤排出用部材接続阻害部33と、第1の薬剤室5を両面より挟む第1押圧部31および第2押圧部32と、第1押圧部と第2押圧部の離間を規制する押圧部離間抑制機構34と、第1押圧部の押圧により、仕切部9の剥離と押圧部離間抑制機構による離間抑制が解除される離間抑制状態解除機能と、離間抑制状態解除前の容器本体からの離脱抑制機能とを備える。
【選択図】 図9

Description

本発明は、薬剤を収納した容器本体と容器本体への薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材とを備えた医療用複室容器に関するものである。
輸液に際し、2種以上の薬剤を混合して使用する場合がある。この場合、従来では、別途準備した2つの薬液を使用時に混合することにより準備していた。最近では、薬液の投与を速やかなものとすること、ならびに混合忘れなどを防止することより、1つの医療用複室容器の薬剤室を剥離可能な仕切部により2つの薬剤室に区分することにより複室としたもの、また、破断可能部にて破断することにより容器本体内と連通可能な薬剤容器を取り付けることにより複室としたものがある。そして、このような複室容器では、それぞれに、あらかじめ混合すると、経時的に変質、劣化する薬剤を分離して収納する。しかし、このような複室の医療用容器の場合、仕切部の開通もしくは破断可能部の破断を行うことなく、医療用容器に、輸液セットの薬剤排出用部材(針管)を穿刺すると薬剤が流出してしまう。
特許文献1(特開2005−305136号公報)に示されるものが開示されている。この医療用容器では、薬剤を収納する複室の収納室及び前記各収納室間を仕切る仕切り用封止部を備えた容器本体と、当該容器本体に取り付けられ前記収納室から薬剤を排出する開口を有する薬剤排出部とを備え、前記仕切り用封止部が、使用に際して前記各収納室を連通させるように開封可能に構成されており、前記薬剤排出部に取り付けられて前記開口を塞ぐ開封防止部材を備えており、当該開封防止部材は、前記開口を塞ぐ本体部と、当該本体部に連結され前記収納室を挟持する一対の挟持部と、当該一対の挟持部の挟持状態を保持する保持手段とを備え、前記収納室内の圧力が高まると前記保持手段による挟持状態が解除され、前記開封防止部材が前記薬剤排出部から離脱可能となっている。
また、本件出願人は、特許文献2(特開2006−187558号公報)に示すものを提案している。
この医療用複室容器1は、内部空間が剥離可能な仕切用弱シール部12により第1の薬剤室3と第2の薬剤室4とに区分された軟質バッグ2と、第1の薬剤室3に収納された第1の薬剤5、第2の薬剤室4に収納された第2の薬剤6と、第1の薬剤室3と連通するように取り付けられた排出ポート7とを備える容器本体10と、容器本体10の軟質バッグ2に取り付けられ軟質バッグ2内と排出ポート7との連通を阻害するための連通阻害用部材14とを備える。連通阻害用部材14は、排出ポート7の周りを軟質バッグ2の一方の面と他方の面とから狭圧し軟質バッグ2と排出ポート7との連通を阻害するための狭圧部15,16と、狭圧部15,16による狭圧状態を保持するための狭圧状態保持部17とを備え、狭圧部15,16による狭圧状態は、第1の薬剤室3もしくは第2の薬剤室4の押圧による仕切用弱シール部12の剥離と同時もしくは該剥離に続く、軟質バッグ2の広がりにより狭圧部15,16が押し広げられることにより解除されるものである。
特開2005−305136号公報 特開2006−187558号公報
上記特許文献1および2のものでも、2種の薬剤の混合忘れによる一方の薬剤のみの投与をある程度防止できる。
しかし、上記の特許文献1および2のものでは、薬剤室を押圧することにより仕切り用封止部(仕切用弱シール部)が解除され、第1の薬剤室と第2の薬剤室とが連通した状態となった時点において、開封防止部材(連通阻害用部材)が容器より離脱可能状態となっていない場合が発生する可能性がある。特に、開封防止部材(連通阻害用部材)が装着されていない側の薬剤室を押圧することにより、仕切り用封止部(仕切用弱シール部)が解除された場合に、上記の状態となる可能性が高い。そして、このような状態となった場合、開封防止部材(連通阻害用部材)を離脱させるためには、再度容器を押圧することが必要であり、かつ、単独室となっているため、容器の押圧による拡張量も大きくないため、その離脱作業は、容易でないことが予想される。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決し、剥離可能な仕切部により区分された2つの薬剤室に収納されている2種類の薬剤の投与前の混合忘れを防止し、かつ、さらに、容器本体への薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材の離脱作業を容易かつ確実に行うことができる医療用複室容器を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 剥離可能なシール部により形成された仕切部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分され、かつ、前記第1の薬剤室に充填された液剤である第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤と、前記第1の薬剤室と連通し、薬剤排出用部材の接続が可能な排出口を有する排出ポートとを備える軟質容器本体と、前記排出ポートへの薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材とからなる医療用複室容器であって、
前記薬剤排出用部材接続阻害部材は、前記排出ポートへの薬剤排出用部材の接続を阻害する薬剤排出用部材接続阻害部と、前記薬剤排出用部材接続阻害部より、前記第1の薬剤室を両面より挟むように前記容器本体の前記仕切部方向に延びる第1押圧部および第2押圧部と、前記第1押圧部と前記第2押圧部の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部離間抑制機構と、前記第1押圧部もしくは前記第2押圧部を介する前記第1の薬剤室の押圧による前記仕切部の剥離を可能とするとともに、前記押圧部の押圧操作により、かつ前記仕切部の剥離後に、前記押圧部離間抑制機構による離間抑制を解除する離間抑制状態解除機能と、前記押圧部離間抑制機構による離間抑制解除前の前記容器本体からの離脱を抑制する離脱抑制機能とを備える医療用複室容器。
(2) 前記押圧部離間抑制機構は、前記第1押圧部と前記第2押圧部の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部係止機構であり、前記離間抑制状態解除機能は、前記押圧部係止機構による係止を解除する係止状態解除機能である上記(1)に記載の医療用複室容器。
(3) 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成された突起部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成され、かつ前記突起部を受入れ、係合するとともに前記突起部を離脱させるための切欠を有するフック部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられ、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への回動および該回動により前記フック部から前記切欠を介して前記突起部を離脱させるためのヒンジ部とにより構成されている上記(1)または(2)に記載の医療用複室容器。
(4) 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成された突起部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成され、かつ前記突起部を受入れ、係合するとともに前記突起部を離脱させるための切欠を有するフック部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられ、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への変形および該変形による前記フック部から前記切欠を介して前記突起部の離脱を行わせるとともに該離脱後に破断する破断可能部とにより構成されている上記(1)または(2)に記載の医療用複室容器。
(5) 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びかつ向かい合う2つの前記側部と、2つの前記側部のそれぞれに形成された前記突起部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びかつ向かい合う2つの前記側部と、2つの前記側部のそれぞれに形成され、かつ前記突起部を受入れ、係合するとともに前記突起部を離脱させるための前記切欠を有する前記フック部を有している上記(3)または(4)に記載の医療用複室容器。
(6) 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びるほぼ平行に設けられた2本の突出部と、一方の前記突出部の側部に形成された第1の係合部と、該2本の突出部に設けられ、かつ、該2本の突出部が近接する方向に変形した時に嵌合し近接変形状態を保持しかつ前記第1の係合部の係合機能を消失させる嵌合部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部と、該側部に形成され、前記第1の係合部と係合し、2つの前記押圧部を係止状態とする第2の係合部と、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への移動もしくは回動時に、前記2本の突出部の一方に当接し前記2本の突出部を近接する方向に変形させ、前記嵌合部を嵌合させる嵌合操作部とにより構成されている上記(1)または(2)に記載の医療用複室容器。
(7) 前記離脱抑制機能は、前記排出ポートの外径もしくは前記容器本体の排出ポート被包部の厚さより短い距離となっている前記第1押圧部と前記第2押圧部間部分により構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(8) 前記離脱抑制機能は、前記排出ポートのフランジ部と当接する小径部もしくはリブにより構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(9) 前記第1押圧部または前記第2押圧部は、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への移動もしくは回動時に、前記容器本体の前記排出ポートの端部付近被包部位を露出させるための開口部を備えている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の医療用複室容器。
本発明の医療用複室容器は、剥離可能なシール部により形成された仕切部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分され、かつ、第1の薬剤室と連通し、薬剤排出用部材の接続が可能な排出口を有する排出ポートとを備える軟質容器本体と、排出ポートへの薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材とからなる。そして、接続阻害部材は、排出ポートへの薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部と、接続阻害部より、第1の薬剤室を両面より挟むように容器本体の仕切部方向に延びる第1押圧部および第2押圧部と、第1押圧部と第2押圧部の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部離間抑制機構と、第1押圧部もしくは第2押圧部を介する第1の薬剤室の押圧による仕切部の剥離を可能とするとともに、押圧部の押圧操作により、かつ仕切部の剥離後に、押圧部離間抑制機構による離間抑制が解除される離間抑制状態解除機能と、係止状態解除機能による係止状態解除前の容器本体からの離脱を抑制する離脱抑制機能とを備えている。
このため、この医療用複室容器では、接続阻害部材の第1押圧部または第2押圧部を押圧することにより、容器本体の仕切部の解除(第1の薬剤室と第2の薬剤室の連通)と接続阻害部材の容器本体からの離脱を可能とする。さらに、第2の薬剤室を押圧することにより、容器本体の仕切部を解除(第1の薬剤室と第2の薬剤室の連通)した場合には、接続阻害部材の第1押圧部または第2押圧部を押圧することにより、接続阻害部材を容器本体から容易に離脱可能状態とすることができる。
従って、剥離可能な仕切部により区分された2つの薬剤室に収納されている2種類の薬剤の投与前の混合忘れを防止し、かつ、容器本体への薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材の離脱作業を容易かつ確実に行うことができる。
以下、本発明の医療用複室容器について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の医療用複室容器の一実施例の正面図である。図2は、図1に示す医療用複室容器の右側面図である。図3は、図1に示す医療用複室容器のA−A線断面図である。図4は、本発明の医療用複室容器に用いられる接続阻害部材の一例の拡大正面図である。図5は、図4に示した接続阻害部材の右側面図である。図6は、図4に示した接続阻害部材の底面図である。図7は、図4に示した接続阻害部材の平面図である。図8は、図4ないし図7に示した接続阻害部材を展開した状態を示す説明図である。図9ないし図12は、本発明の医療用複室容器の接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。
本発明の医療用複室容器1は、剥離可能なシール部により形成された仕切部9により第1の薬剤室5と第2の薬剤室6に区分され、かつ、第1の薬剤室5に充填された第1の薬剤7と、第2の薬剤室6に収納された第2の薬剤8と、第1の薬剤室5と連通し、薬剤排出用部材の接続が可能な排出口42を有する排出ポート4とを備える軟質容器本体2と、容器本体2に装着された排出ポート4への薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材3を備える。
本発明の医療用複室容器1は、図1ないし図3に示すように、軟質容器本体2と、接続阻害部材3を備える。
軟質容器本体2は、図1ないし図3に示すように、軟質バッグとこれに取り付けられた排出ポート4とを有する。
容器本体2の軟質バッグは、軟質合成樹脂により形成されている。軟質バッグは、インフレーション成形法により筒状に成形されたものが好ましい。なお、軟質バッグは、例えば、ブロー成形法、共押出インフレーション法等の種々の方法により製造されたものでもよい。
このような軟質バッグの形成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマーあるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。そして、使用する樹脂材料は、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)に耐えられる耐熱性、耐水性を有していることが好ましい。
また、軟質バッグの形成材料として、ポリオレフィンが含有されるとき、本発明の有用性が大きいものとなる。したがって、本発明においては、軟質バッグの形成材料として、ポリオレフィンを含むものであるのが好ましい。軟質バッグの形成材料として、特に好ましいものとして、ポリエチレンまたはポリプロピレンに、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマーあるいはエチレン−プロピレン共重合体やエチレン−ブテン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマーをブレンドし柔軟化した軟質樹脂を挙げることができる。この材料は、高強度で柔軟性に富み、耐熱性(特に滅菌時の耐熱性)、耐水性が高い他、加工性が特に優れ、製造コストの低減を図ることができる点で好ましい。
また、軟質バッグは、前述したような材料よりなる単層構造のもの(単層体)であってもよいし、また種々の目的で、複数の層(特に異種材料の層)を重ねた多層積層体であってもよい。多層積層体の場合、複数の樹脂層を重ねたものであってもよいし、少なくとも1層の樹脂層に金属層を積層したものであってもよい。複数の樹脂層を重ねたものの場合、それぞれの樹脂の利点を併有することができ、例えば、軟質バッグの耐衝撃性を向上させたり、耐ブロッキング性を付与したりすることができる。また、金属層を有するものの場合、軟質バッグのガスバリヤー性等を向上させることができる。例えば、アルミ箔等のフィルムが積層された場合、ガスバリヤー性の向上とともに、遮光性を付与したりすることができる。また、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物からなる層を形成した場合、ガスバリヤー性の向上とともに、軟質バッグの透明性を維持することができ、内部の視認性を確保することができる。なお、軟質バッグが多層積層体である場合、その内表面部分を形成する材料が、前述した材料であるのが好ましい。
軟質バッグは、上記樹脂を用いてブロー成形することにより作製したもの、上記樹脂により形成された2枚のシートの周縁部を融着して形成したもの、上記樹脂により形成された1枚のシートを折り返すとともに周縁部を融着して形成したもの、上記樹脂を用いて押し出し成形により筒状に形成したものの開口周縁を融着することにより作製したもの等のいずれでもよい。本発明でいう軟質バッグを構成する一方のシートもしくは他方のシートとは、軟質バッグを構成する表側シートもしくは裏側シートのいずれかである。
容器本体2の上端部及び下端部には、図1に示すように、下端側シール部12、上端側シール部13が設けられている。上端側シール部、下端側シール部は、幅広強シール部となっている。また、上端側シール部13には、混注ポート11を取り付けるための混注ポート取付部が設けられ、下端側シール部12には、排出ポート4を取り付けるための排出ポート取付部が形成されている。混注ポート取付部、排出ポート取付部は、上端側シール部、下端側シール部の一部をシールしないことにより形成されている。
そして、容器本体2(軟質バッグ)は、剥離可能なシール部により形成された仕切部9を備えている。そして、容器本体2(軟質バッグ)は仕切部9により、排出ポート4側となる第1の薬剤室5と、第2の薬剤室6に区分されている。仕切部9は、第1の薬剤室5を強く押圧することにより剥離し、区分されていた第1の薬剤室5と第2の薬剤室6とを連通させるものである。
仕切部9のシール強度としては、輸送中に容器本体2に対して加えられる圧力では剥離せず、容器本体2を手指等で強く押したときに剥離する程度であることが好ましい。仕切部9は、容器本体2を融着することにより形成されることが好ましい。融着としては、熱融着、高周波融着などであることが好ましい。容器本体2は、このように仕切部9により区分された2つの薬剤室5,6を有しているため、異なる成分の薬剤を無菌的に容器本体2内にて混合することができる。また、図1に示す実施例において仕切部9は、容器本体2に対して水平に直線状に設けられているがこれに限定されるものではない。また、仕切部9の両端部には、実質的に剥離することができない強シール部9aが形成されていることが好ましい。
仕切部9のシール強度(初期の剥離強度)は、0.1〜25N/10mm、特に、0.3〜20N/10mmであることが好ましい。シール強度がこの範囲内であれば、輸送や保管中等に誤って仕切部9の弱シール部が剥離することがなく、また、仕切部9を剥離する作業も容易である。
容器本体2の第1の薬剤室5に第1の薬剤7が収納され、第2の薬剤室6には、第2の薬剤8が収納されている。薬剤室5,6には異なった成分のものが収容されていることが好ましい。特に、本発明の医療用複室容器1では、少なくとも第1の薬剤室5には、液剤が収納されている。このような液剤としては、例えば、腹膜透析液、経中心静脈輸液剤、経末梢静脈輸液剤、経末梢静脈用注射剤、液状栄養剤等のように2つ以上の液剤を輸液の際に混合する必要のあるものが好ましい。また、液剤としては、例えば生理食塩水、電解質溶液、リンゲル液、高カロリー輸液、ブドウ糖液、注射用水、アミノ酸電解質溶液等が挙げられるが、これに限定されるものではない。例えば、薬剤室の一方にブドウ糖電解質液、他方にアミノ酸液を収納し、更に両室にビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、パンテノール、ニコチン酸アミド等の水溶性ビタミンを安定性などを考慮して適宜振り分け収納することができる。なお、第2の薬剤室6には、上述したような液剤に限らず、散剤を収納してもよい。
軟質バッグを構成するシート材の厚さは、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、100〜500μm程度であるのが好ましく、200〜360μm程度であるのがより好ましい。
また、容器本体2の上端側シール部13には、ハンガー等に吊り下げるための孔25(吊り下げ部)が設けられている。
第1の薬剤室5の容積は、20〜3000ml程度であることが好ましく、特に、50〜2000mlであることが好ましい。また、第2の薬剤室6の容積は、用途に応じて設定可能である。このような構成であれば、第1の薬剤室5が押圧されることにより仕切部9を確実に開封可能となる。
排出ポート4は、図3に示すように、一端側が閉塞し他端側が開口する筒状部41と、筒状部41の他端側を閉塞し、かつ、瓶針、チューブ、穿刺針からなる所謂輸液セット等の薬剤排出用部材(図示せず)の接続が可能な封止部43を有する排出口42を備える。
筒状部41の形成材料としては、超音波融着、ヒートシール等により軟質バッグに融着可能なものが好ましい。また、排出口42のキャップ部の形成材料としては、硬質または半硬質樹脂が好適である。さらに、キャップ部の形成材料としては、超音波融着、高周波融着等により筒状部41に融着可能なものが好ましい。
筒状部41の形成材料としては、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマーなど、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等、スチレン系樹脂、例えば、ポリスチレン、MS樹脂(メタクリレート−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体)等、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、例えば、6ナイロン,66ナイロン等が使用される。
封止部43(弾性部材)の形成材料としては、針を穿刺した際に液漏れを生じさせないものから選ばれ、合成ゴム(例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等)、天然ゴム(例えば、ラテックスゴム)、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー等)、ウレタン系エラストマー(例えば、熱可塑性ポリエーテルポリウレタン、熱可塑性ポリエステルポリウレタン等)が使用できる。
また、この実施例の医療用複室容器1は、第2の薬剤室6と連通する混注ポート11を備えているが、混注ポートを備えないものであってもよい。混注ポート11としては、公知のものが使用できる。
次に、本発明の医療用複室容器に用いられる接続阻害部材について説明する。
この実施例の接続阻害部材3は、排出ポート4への薬剤排出用部材の接続を阻害する薬剤排出用部材接続阻害部33と、薬剤排出用部材接続阻害部33より、第1の薬剤室5を両面より挟むように容器本体2の仕切部9方向に延びる第1押圧部31および第2押圧部32と、第1押圧部31と第2押圧部32の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部離間抑制機構34と、第1押圧部31もしくは第2押圧部32を介する第1の薬剤室5の押圧による仕切部9の剥離を可能とするとともに、押圧部の押圧操作により、かつ仕切部9の剥離後に、押圧部離間抑制機構34による離間抑制が解除される離間抑制状態解除機能と、押圧部離間抑制機構34による離間抑制状態解除前の容器本体からの離脱を抑制する離脱抑制機能とを備えている。
つまり、接続阻害部材3は、薬剤排出用部材接続阻害部33と、第1押圧部31および第2押圧部32と、押圧部離間抑制機構34と、離間抑制状態解除機能と、離脱抑制機能とを備える。
特に、この実施例の接続阻害部材3では、押圧部離間抑制機構34は、第1押圧部と第2押圧部の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部係止機構34となっており、離間抑制状態解除機能は、押圧部係止機構34による係止を解除する係止状態解除機能となっている。
この実施例における接続阻害部材3は、第1押圧部側部分と第2押圧部側部分とからなり、それらは、ヒンジ部35により、回動可能に連結されている。
そして、第1押圧部側部分は、第1押圧部31と、第1押圧部31とヒンジ部31aを介して接続された第1被包部33aを備えている。同様に、第2押圧部側部分は、第2押圧部32と、第2押圧部32とヒンジ部32aを介して接続された第2被包部33bを備えている。そして、第1被包部33aと第2被包部33bにより、薬剤排出用部材接続阻害部33が構成されている。特に、この実施例における薬剤排出用部材接続阻害部33は、図6に示すように、閉塞した底面を形成している。なお、薬剤排出用部材接続阻害部33の底面形状は、排出ポート4への薬剤排出用部材の接続を阻害できるものであればよく、上記のような閉塞底面を形成するものに限定されるものではなく、例えば、網目状などであってもよい。そして、この実施例における薬剤排出用部材接続阻害部33は、いわゆる筒状となっており、排出ポート4の露出する部分全体を被包している。具体的には、薬剤排出用部材接続阻害部33は、図1ないし図3に示すように、排出ポート4の排出口42および封止部43を被包している。これにより、排出ポート4への薬剤排出用部材の接続を阻害し、容器本体2は、接続阻害部材3を離脱させなければ薬剤の投与が行えない構造となっている。
そして、第1押圧部31は、図4ないし図8に示すように、上述した第1被包部33aより、ヒンジ部31aを始端として、容器本体2の仕切部9方向に延びている。さらに、第1押圧部31は、ヒンジ部31aより仕切部9方向に延びるとともに、第2押圧部32方向に延びる向かい合う部分を有する側部31cと、側部31cよりさらに仕切部9方向に延び、第1の薬剤室5の表面に接触可能かつ押圧するための押圧板部31bを備えている。
同様に、第2押圧部32も上述した第2被包部33bより、ヒンジ部32aを始端として、容器本体2の仕切部9方向に延びるている。そして、第2押圧部32は、ヒンジ部32aより仕切部9方向に延びるとともに、第1押圧部31方向に延びる向かい部分を有する側部32cと、側部32cよりさらに仕切部9方向に延びる押圧板部32bを備えている。
そして、第1押圧部31の側部31cと第2押圧部32の側部32cには、第1押圧部31と第2押圧部32の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部係止機構34と、第1押圧部31もしくは第2押圧部32を介する第1の薬剤室5の押圧による仕切部9の剥離を可能とするとともに、押圧部の押圧操作により、かつ仕切部9の剥離後に、押圧部係止機構34による係止が解除される係止状態解除機能とが形成されている。
この実施例の接続阻害部材3では、図4ないし図12に示すように、押圧部係止機構34および係止状態解除機能は、第1押圧部31または第2押圧部32の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びる側部(31c)と、この側部(31c)に形成された突起部34aと、第1押圧部31または第2押圧部32の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部(32c)と、側部(32c)に形成され、かつ突起部34aを受入れ、係合するとともに、突起部34aを離脱させるための切欠を有するフック部34bと、第1押圧部31または第2押圧部32の一方に設けられ、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への回動および回動によりフック部34bから切欠を介して突起部34aを離脱させるためのヒンジ部31aまたはヒンジ部32aとにより構成されている。
具体的には、図5および図7に示すように、第1押圧部31の側部31cには、突起部34aが形成されており、第2押圧部32の側部32cには、突起部34aを受入れ係合するとともに突起部を離脱させるための切欠を有するフック部34bを備えている。また、第1押圧部31の向かい合う2つの側部31cは、第2押圧部32の向かい合う側部32c間に進入可能なものとなっている。
そして、この実施例の接続阻害部材3では、押圧部係止機構34および係止状態解除機能は、第1押圧部31または第2押圧部32の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びかつ向かい合う2つの側部31cと、2つの側部31cのそれぞれに形成された突起部34aと、第1押圧部31または第2押圧部32の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びかつ向かい合う2つの側部32cと、2つの側部32cのそれぞれに形成され、かつ突起部34aを受入れ、係合するとともに突起部を離脱させるための切欠を有するフック部34bを有している。
つまり、この実施例の接続阻害部材3では、第1押圧部31および第2押圧部32は、向かい合う2つの側部31c、32cを備えている。このような形態であることが好ましいが、側部は、片方の側面のみ備えるものであってもよい。
フック部34bの形状は、引っ掛けることができる適当の曲がり部を備えるものであれば、いかなる形状でもよい。
突起部34aの形状は、円柱状、半円柱状(断面が半円状の柱状体)であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、楕円柱、三角柱、四角柱、菱形柱状などであってもよい。
そして、第1押圧部31および第2押圧部32は、それぞれのヒンジ部31a,32aにより、両者が近接する方向、言い換えれば、押圧部が容器本体2の第1の薬剤室を押圧する方向に、回動可能(変形可能)となっている。
そして、この実施例における接続阻害部材3では、押圧部係止機構34および係止状態解除機能は、上述した第1押圧部31の側部31cに形成された突起部34aと、第2押圧部32の側部32cに形成された切欠を有するフック部34bと、第1押圧部31および第2押圧部32のそれぞれのヒンジ部31a,32aにより構成されている。
この接続阻害部材3は、排出ポート4を被包するように容器本体2に装着すると、第1押圧部31の向かい合う2つの側部31cは、第2押圧部32の向かい合う2つの側部32c間に進入し、さらに、第1押圧部31の側部31cの突起部34aが、第2押圧部32の側部32cのフック部34b内に進入し、両者がある程度回動可能に係合し、かつ、第1押圧部31と第2押圧部32間が離間する方向への動きを規制する。図9は、接続阻害部材3が装着された医療用複室容器が、作業台100に載置された状態を示している。
そして、図10に示すように、容器本体2に装着された第1押圧部31を第2押圧部32方向(言い換えれば、作業台100方向)に押圧すると、ヒンジ部31aを支点として、第1押圧部31は回動し、第2押圧部32に近接する方向に変形(回動)する。そして、第1押圧部31の第2押圧部32方向への押圧により、図10に示すように、第1の薬剤室5も押圧され、仕切部9が剥離し、第1の薬剤室と第2の薬剤室は連通する。
また、第1押圧部31の第2押圧部32に近接する方向への回動により、図10に示すように、第1押圧部31の突起部34aが、第2の押圧部32のフック部34bの切欠を通過し、フック部34bより離脱する。そして、図11に示すように、第1押圧部31の押圧を終了することにより、第1押圧部31と第2押圧部32の両者の離間方向への動きの規制が解除される。なお、第2押圧部32を第1押圧部31方向に押圧することによっても、同様に両者の係合状態を解除できる。
そして、第1押圧部31と第2押圧部32の係合状態の解除後、図12に示すように、第1押圧部31を第2押圧部32より離間する方向に広げることにより、接続阻害部材3は、薬剤排出用部材接続阻害部33のヒンジ部35を支点として変形し、容器本体2からの離脱が可能となる。
また、接続阻害部材3は、容器本体2からの離脱抑制機能を備えている。
この実施例の接続阻害部材3では、係止状態解除機能による係止状態解除前の容器本体2からの離脱を抑制する離脱抑制機能は、排出ポート4の外径もしくは容器本体2の排出ポート被包部の厚さより短い距離となっている第1押圧部31と第2押圧部32間部分により構成されている。
具体的には、この実施例の接続阻害部材3では、第1押圧部31と第2押圧部32の向かい合う距離が、容器本体2の排出ポート被包部の厚さより短いものとなっている。これにより、容器本体2に装着された状態の接続阻害部材3を排出ポート4方向に移動させた場合、第1押圧部31および第2押圧部32は、容器本体2の排出ポート4の上端部付近に当接するため、それ以上の接続阻害部材3の容器本体2からの離脱を不能としている。
なお、離脱抑制機能としては、上述したものに限らず、薬剤排出用部材接続阻害部33に離脱抑制機能を付与してもよい。例えば、離脱抑制機能は、排出ポート4のフランジ部と当接する小径部もしくはリブにより構成することができる。具体的には、薬剤排出用部材接続阻害部33の上部を排出ポート4のフランジ部より小径部とすること、もしくは、薬剤排出用部材接続阻害部33の内面に排出ポート4のフランジ部と係合可能なリブを設けることなどが考えられる。
そして、第1押圧部31および第2押圧部32における押圧板部31b、32bは、側部との接続部より先端側に向かって所定距離内側に湾曲する第1部分とこの第1の部分より先端に向かって外側に湾曲する第2部分とを有する若干湾曲した板状部となっている。また、押圧板部31b、32bの形状は、四角形の下端側の2角が切り欠かれた六角形であるが、これに限定されるものではなく、正方形、長方形、台形などの矩形状、円、楕円、さらには、多角形状であってもよい。
さらに、この実施例の接続阻害部材3では、図3ないし図6および図10に示すように、第1押圧部31または第2押圧部32は、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への回動時に、容器本体2の排出ポート4の端部付近被包部位を露出させるための開口部31d(32d)を備えている。具体的には、この実施例の接続阻害部材3では、第1押圧部31は、上記の開口部31dを備え、同様に、第2押圧部32も上記の開口部32dを備えている。開口部は、両者に設けることが好ましいが、一方のみであってもよい。また、開口部31dは、第1押圧部31の押圧板部31bの側部31cに近接する部分に形成されており、同様に、開口部32dも、第2押圧部32の押圧板部32bの側部32cに近接する部分に形成されている。このような開口部を設けることにより、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への回動時に、容器本体2の排出ポート4の端部付近被包部位が、回動の障害となることがなく、良好な回動を行うことが可能となる。
次に、本発明の他の実施例の医療用複室容器の接続阻害部材について説明する。
図13は、本発明の医療用複室容器に用いられる接続阻害部材の他の例の拡大部分省略部分破断図である。図14は、図13に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。
この実施例の医療用複室容器の接続阻害部材30と上述した実施例の接続阻害部材3との実質的な相違は、薬剤排出用部材接続阻害部の形態のみである。以下の説明では、相違点のみ説明する。
この実施例の接続阻害部材30は、第1押圧部材30aと、第2押圧部材30bの2部材により構成されており、上述した接続阻害部材3が備えていたヒンジ部35を持たないものとなっている。
そして、第1押圧部材30aは、図13に示すように、上述した接続阻害部材3と同様に、排出ポート4の略半分を被包し、薬剤排出用部材接続阻害部33の一部を構成する第1被包部33aと、ヒンジ部31aと、このヒンジ部31aを始端として、容器本体2の仕切部9方向に延びる第1押圧部31を備えている。そして、第1押圧部31は、ヒンジ部31aよりさらに仕切部9方向に延びるとともに、第2押圧部32方向に延びかつ向かい合う2つの側部31cと、側部31cよりさらに仕切部9方向に延び、第1の薬剤室5の表面に接触可能かつ押圧するための押圧板部31bを備えている。また、側部31cには、上述した突起部34aが設けられている。
同様に、第2押圧部材30bは、図13に示すように、上述した接続阻害部材3と同様に、排出ポート4の略半分を被包し、薬剤排出用部材接続阻害部33の一部を構成する第2被包部33bと、ヒンジ部32aと、このヒンジ部32aを始端として、容器本体2の仕切部9方向に延びる第2押圧部32を備えている。そして、第2押圧部32は、ヒンジ部32aよりさらに仕切部9方向に延びるとともに、第1押圧部31方向に延びかつ向かい合う2つの側部32cと、側部32cよりさらに仕切部9方向に延び、第1の薬剤室5の表面に接触可能かつ押圧するための押圧板部32bを備えている。また、側部32cには、上述したフック部34bが設けられている。
そして、図13に示すように、第1押圧部材30aの第1被包部33aと第2押圧部材30bの第2被包部33bは、共同することにより、排出ポート4への薬剤排出用部材の接続を阻害している。また、第1押圧部材30aの第1被包部33aと第2押圧部材30bの第2被包部33bの近接する向かい合う端部37a,37bは、連結していないとともに、若干離間したものとなっている。なお、向かい合う端部37aと端部37b間に形成される隙間は、薬剤排出用部材の接続を許容しないものとなっている。さらに、第1押圧部材30aの第1被包部33aの端部37aは、外面側が第2押圧部材30b方向に突出する傾斜面となっており、第2の押圧部材30bの第2被包部33bの端部37bは、内面側が第1押圧部材30a方向に突出する傾斜面となっている。
この接続阻害部材30では、第1押圧部材30aと第2押圧部材30bとを容器本体2の排出ポート4および排出ポート接続部分を被包するように装着することにより、第1押圧部材30aの突起部34aが、第2押圧部材30bのフック部34bと係合する。これにより、第1押圧部材30aと第2押圧部材30bとが係合状態となるとともに、両者の離脱と、第1押圧部材30aの第1押圧部31と第2押圧部材30bの第2押圧部32の離間方向への動き(開き)を規制する。
そして、図14に示すように、容器本体2に装着された第1押圧部材30aの第1押圧部31を第2押圧部32方向に押圧すると、ヒンジ部31aを支点として、第1押圧部31は回動し、第2押圧部32に近接する方向に変形(回動)する。そして、第1押圧部31の第2押圧部32方向への押圧により、第1の薬剤室5も押圧され、仕切部9が剥離し、第1の薬剤室と第2の薬剤室は連通する。
また、第1押圧部31の第2押圧部32に近接する方向への回動により、図14に示すように、第1押圧部31の突起部34aが、第2の押圧部32のフック部34bの切欠を通過し、フック部34bより離脱する。これにより、第1押圧部材30aと第2押圧部材30bとの係合状態ならびに第1押圧部31と第2押圧部の両者の離間方向への動きの規制が解除される。
そして、上記の第1押圧部材30aの押圧作業により、図14に示すように、第1押圧部材30aは、第2押圧部材30bの後方側に移動し、第1押圧部材30aおよび第2押圧部材30bは、容器本体2からの離脱が可能となる。
なお、上述したように、第1押圧部材30aの第1被包部33aの端部37aおよび第2の押圧部材30bの第2被包部33bの端部37bは、第1押圧部材30aの第2押圧部材30bの後方側への移動を誘導する傾斜面となっているため、第1押圧部材の移動時に両者の端部が障害とならない。
次に、本発明の他の実施例の医療用複室容器の接続阻害部材について説明する。
図15は、本発明の他の実施例の医療用複室容器の接続阻害部材を説明するための説明図である。
この実施例の接続阻害部材40では、押圧部離間抑制機構34および離間抑制状態解除機能は、第1押圧部31または第2押圧部32の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びる側部(31c)と、側部(31c)に形成された突起部34aと、第1押圧部31または第2押圧部32の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部(32c)と、側部(32c)に形成され、かつ突起部34aを受入れ、係合するとともに突起部34aを離脱させるための切欠を有するフック部34bと、第1押圧部31または第2押圧部32の一方に設けられ、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への変形および該変形によるフック部から切欠を介して突起部の離脱を行わせるとともに該離脱後に破断する破断可能部とにより構成されている。
この実施例の医療用複室容器の接続阻害部材40と上述した実施例の接続阻害部材3との相違は、第1押圧部31または/および第2押圧部32に設けられているヒンジ部の形態のみである。以下の説明では、相違点のみ説明する。
この接続阻害部材40においても、第1押圧部31は、ヒンジ部31aを備えている。そして、この接続阻害部材40におけるヒンジ部31aは、第1押圧部31を所定量第2押圧部32側に回動させると、破断するものとなっている。つまり、ヒンジ部31aは、破断機構付きヒンジ部となっている。また、第2押圧部32のヒンジ部32aも、第2押圧部32を所定量第1押圧部31側に回動させると、破断するものとなっている。
そして、この実施例の接続阻害部材40においても、容器本体2に装着された第1押圧部31を第2押圧部32方向に押圧すると、ヒンジ部31aを支点として、第1押圧部31は回動し、第2押圧部32に近接する方向に変形(回動)する。そして、第1押圧部31の第2押圧部32方向への押圧により、第1の薬剤室5も押圧され、仕切部9が剥離し、第1の薬剤室と第2の薬剤室は連通する。
また、第1押圧部31の第2押圧部32に近接する方向への回動により、第1押圧部31の突起部34aが、第2の押圧部32のフック部34bの切欠を通過し、フック部34bより離脱し、さらに、離脱後、ヒンジ部31aが破断する。これにより、図15に示すように、第1押圧部31が接続阻害部材40より離脱し、接続阻害部材40の容器本体2からの取り外しが可能となる。
なお、この実施例の接続阻害部材40においても、上述した接続阻害部材30と同様に、第1押圧部材と第2押圧部材の2部材により構成され、上述した接続阻害部材3が備えていたヒンジ部35を持たないものであってもよい。
次に、本発明の他の実施例の医療用複室容器の接続阻害部材50について説明する。
図16は、本発明の医療用複室容器に用いられる接続阻害部材の他の例の拡大正面図である。図17は、図16に示した接続阻害部材の部分省略拡大図である。図18および図19は、図16および図17に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。
この実施例の接続阻害部材50では、押圧部離間抑制機構および離間抑制状態解除機能は、第1押圧部31または第2押圧部32の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びるほぼ平行に設けられた2本の突出部51、52と、一方の突出部51の側部に形成された第1の係合部53と、2本の突出部51,52に設けられ、かつ、2本の突出部51,52が近接する方向に変形した時に嵌合し近接変形状態を保持しかつ第1の係合部53の係合機能を消失させる嵌合部54,55と、第1押圧部31または第2押圧部32の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部(31c)と、側部(31c)に形成され、第1の係合部53と係合し、2つの押圧部31,32を係止状態とする第2の係合部62と、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への移動もしくは回動時に、2本の突出部51,52の一方に当接し2本の突出部51,52を近接する方向に変形させ、嵌合部を嵌合させる嵌合操作部63とにより構成されている。
この実施例の医療用複室容器の接続阻害部材50と上述した実施例の接続阻害部材3との実質的な相違は、押圧部係止機構および係止状態解除機能の形態、第1押圧部材と第2押圧部材の2部材により構成されることにより、上述した接続阻害部材3が備えていたヒンジ部35を持たない点などである。
接続阻害部材50は、第1押圧部材50aと第2押圧部材50bとからなる。そして、図16に示すように、第1押圧部材50aと第2押圧部材50b間には、隙間65aが形成されている。
第1押圧部材50aは、図16に示すように、排出ポート4の略半分を被包し、薬剤排出用部材接続阻害部33の一部を構成する第1被包部33aと、破断可能部31eと、この破断可能部31eを始端として、容器本体2の仕切部9方向に延びる第1押圧部31を備えている。そして、第1押圧部31は、破断可能部31eよりさらに仕切部9方向に延びるとともに、第2押圧部32方向に延びかつ向かい合う2つの側部31cと、側部31cよりさらに仕切部9方向に延び、第1の薬剤室5の表面に接触可能かつ押圧するための押圧板部31bを備えている。
同様に、第2押圧部材50bは、図16および図17に示すように、排出ポート4の略半分を被包し、薬剤排出用部材接続阻害部33の一部を構成する第2被包部33bと、破断可能部32eと、この破断可能部32eを始端として、容器本体2の仕切部9方向に延びる第2押圧部32を備えている。そして、第2押圧部32は、破断可能部32eよりさらに仕切部9方向に延びるとともに、第1押圧部31方向に延びかつ向かい合う2つの側部32cと、側部32cよりさらに仕切部9方向に延び、第1の薬剤室5の表面に接触可能かつ押圧するための押圧板部32bを備えている。
そして、第2押圧部材50bは、図16および図17に示すように、側部32cより、第1押圧部材50a方向に延びるほぼ平行に設けられた2本の突出部51、52を備えている。そして、第1の突出部51の側部、具体的には、側部上面には、第1の係合部53が形成されている。具体的には、突出部51は、図16および図17に示すように、先端と側部(具体的には、側部上面)にエッジ部を有する矢印状となっており、側部のエッジ部が、第1の係合部53を構成している。さらに、2本の突出部51,52は、2本の突出部51,52が近接する方向に変形した時に嵌合し近接変形状態を保持しかつ第1の係合部53の係合機能を消失させる嵌合部54,55を備えている。具体的には、突出部52も、図16および図17に示すように、先端と上端にエッジを有する矢印状となっている。そして、第2の突出部52は、第1の突出部51より所定長長いものとなっており、第1の突出部の先端部54と第2の突出部の側部(具体的には、側部上面)に形成されたエッジ部55とにより、2本の突出部51,52が近接する方向に変形した時に嵌合し近接変形状態を保持する嵌合部を構成している。
また、第1押圧部材50aは、図16および図17に示すように、側部31cに形成された凹部61を備えており、凹部61の開口部付近には、上述の第1の突出部の第1の係合部(側部エッジ部)53と係合し、2つの押圧部31,32(具体的には、第1押圧部材50aと第2押圧部材50b)を係止状態とする第2の係合部62を備えている。さらに、凹部61には、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への移動時(具体的には、第1押圧部材50aの第2押圧部材50b方向への移動時)に、第2の突出部52の下面に当接し第2の突出部52を第1の突出部方向に変形させ、上述の嵌合部54,55を嵌合させる嵌合操作部63を備えている。この実施例の接続阻害部材50では、嵌合操作部63は、凹部の中央付近より奥に向かって凹部の幅が狭くなるように形成された傾斜部により構成されている。
この接続阻害部材50では、第1押圧部材50aと第2押圧部材50bとを容器本体2の排出ポート4および排出ポート接続部分を被包するように装着することにより、第2押圧部材50bの2本の突出部51,52が、第1押圧部材50aの凹部61内に侵入し、凹部61の係合部62と第2押圧部材50bの第1の突出部51の係合部53が係合する。これにより、第1押圧部材50aと第2押圧部材50bとが係合状態となるとともに、両者の離脱と、第1押圧部材50aの第1押圧部31と第2押圧部材50bの第2押圧部32の離間方向への動き(開き)を規制する。
そして、図18に示すように、容器本体2に装着された第1押圧部材50aの第1押圧部31を第2押圧部32方向に押圧すると、破断可能部31eにて破断し、第1押圧部31は、第2押圧部32に近接する方向に移動する。そして、第1押圧部31の第2押圧部32方向への押圧により、第1の薬剤室5も押圧され、仕切部9が剥離し、第1の薬剤室と第2の薬剤室は連通する。
また、第1押圧部31の第2押圧部32に近接する方向への移動により、図18に示すように、第2押圧部材50bの第2の突出部52が第1押圧部材50aの凹部61の傾斜部63を乗り上げるとともに、第1の突出部51方向に変形し、第1の突出部51の先端エッジ部54と第2の突出部52の側部エッジ部55が嵌合する。そして、図19に示すように、破断した第1押圧部31を第2の押圧部32より離間する方向に移動させると、第2の突出部の変形がある程度戻るとともに、第1の突出部を第2の突出部方向に変形させるため、第1の突出部51の係合部53は、凹部61の係合部62と係合しないものとなり、破断した第1押圧部31は、容器本体2より離脱可能となる。
次に、本発明の他の実施例の医療用複室容器の接続阻害部材60について説明する。
この実施例の接続阻害部材60の基本構成は、上述した接続阻害部材50と同じである。両者の相違点は、接続阻害部材60では、破断可能部を備えない点、第1押圧部材60aと第2押圧部材60b間が所定距離離間している点、薬剤排出用部材接続阻害部33を構成する第1被包部33aと第2被包部33bの形態のみである。
図20は、本発明の医療用複室容器に使用される接続阻害部材の他の例の拡大正面図である。図21は、図20のB−B線断面図である。図22および図23は、図20および図21に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。
接続阻害部材60は、第1押圧部材60aと第2押圧部材60bとからなる。
この実施例の接続阻害部材60では、図20および図21に示すように、薬剤排出用部材接続阻害部33を構成する第1被包部33aは、第2被包部33b方向に延出する延出部33cを備え、第2被包部33bは、延出部33cを受け入れる切欠部33dを備えている。図20に示すように、第1押圧部材60aと第2押圧部材60b間には、隙間65bが形成されているが、上記のように、延出部33cを備えることにより、薬剤排出用部材の排出ポートへの接続を阻害している。
そして、この実施例の接続阻害部材60においても、上述した接続阻害部材50と同様に、第1押圧部材60aと第2押圧部材60bとを容器本体2の排出ポート4および排出ポート接続部分を被包するように装着することにより、第1押圧部材60aの凹部61の係合部62と第2押圧部材60bの第1の突出部51の係合部53が係合する。これにより、第1押圧部材60aの第1押圧部31と第2押圧部材60bの第2押圧部32の離間方向への動き(開き)を規制する。
そして、図22に示すように、容器本体2に装着された第1押圧部材60aの第1押圧部31を第2押圧部32方向に押圧すると、第1押圧部材60aは、第2押圧部材60bに近接する方向に移動する。そして、第1押圧部31の第2押圧部32方向への押圧により、第1の薬剤室5も押圧され、仕切部9が剥離し、第1の薬剤室と第2の薬剤室は連通する。
また、第1押圧部材60aの第2押圧部材60bに近接する方向への移動により、図22に示すように、第1の突出部51の先端エッジ部54と第2の突出部52の側部エッジ部55が嵌合する。そして、図23に示すように、第1押圧部材60aを第2押圧部材60bより離間する方向に移動させると、第2の突出部の変形がある程度戻るとともに、第1の突出部を第2の突出部方向に変形させるため、第1の突出部51の係合部53は、凹部61の係合部62と係合しないものとなり、第1押圧部材60aは、容器本体2より離脱可能となる。
図1は、本発明の医療用複室容器の一実施例の正面図である 図2は、図1に示す医療用複室容器の右側面図である。 図3は、図1に示す医療用複室容器のA−A線断面図である。 図4は、本発明の医療用複室容器に用いられる接続阻害部材の一例の拡大正面図である。 図5は、図4に示した接続阻害部材の右側面図である。 図6は、図4に示した接続阻害部材の底面図である。 図7は、図4に示した接続阻害部材の平面図である。 図8は、図4ないし図7に示した接続阻害部材を展開した状態を示す説明図である。 図9は、本発明の医療用複室容器の接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。 図10は、本発明の医療用複室容器の接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。 図11は、本発明の医療用複室容器の接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。 図12は、本発明の医療用複室容器の接続阻害部材を説明するための説明図である。 図13は、本発明の医療用複室容器に用いられる接続阻害部材の他の例の拡大部分省略部分破断図である。 図14は、図13に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。 図15は、本発明の医療用複室容器に用いられる他の例の接続阻害部材の作用説明するための説明図である。 図16は、本発明の医療用複室容器に用いられる接続阻害部材の他の例の拡大正面図である。 図17は、図16に示した接続阻害部材の部分省略拡大図である。 図18は、図16および図17に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。 図19は、図16および図17に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。 図20は、本発明の医療用複室容器に使用される接続阻害部材の他の例の拡大正面図である。 図21は、図20のB−B線断面図である。 図22は、図20および図21に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。 図23は、図20および図21に示した接続阻害部材の作用を説明するための説明図である。
符号の説明
1 医療用複室容器
2 容器本体
3 接続阻害部材
4 排出ポート
5 第1の薬剤室
6 第2の薬剤室
7 第1の薬剤
8 第2の薬剤
9 仕切部

Claims (9)

  1. 剥離可能なシール部により形成された仕切部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分され、かつ、前記第1の薬剤室に充填された液剤である第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤と、前記第1の薬剤室と連通し、薬剤排出用部材の接続が可能な排出口を有する排出ポートとを備える軟質容器本体と、前記排出ポートへの薬剤排出用部材の接続を阻害する接続阻害部材とからなる医療用複室容器であって、
    前記薬剤排出用部材接続阻害部材は、前記排出ポートへの薬剤排出用部材の接続を阻害する薬剤排出用部材接続阻害部と、前記薬剤排出用部材接続阻害部より、前記第1の薬剤室を両面より挟むように前記容器本体の前記仕切部方向に延びる第1押圧部および第2押圧部と、前記第1押圧部と前記第2押圧部の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部離間抑制機構と、前記第1押圧部もしくは前記第2押圧部を介する前記第1の薬剤室の押圧による前記仕切部の剥離を可能とするとともに、前記押圧部の押圧操作により、かつ前記仕切部の剥離後に、前記押圧部離間抑制機構による離間抑制を解除する離間抑制状態解除機能と、前記押圧部離間抑制機構による離間抑制解除前の前記容器本体からの離脱を抑制する離脱抑制機能とを備えることを特徴とする医療用複室容器。
  2. 前記押圧部離間抑制機構は、前記第1押圧部と前記第2押圧部の両者の離間する方向への動きを規制する押圧部係止機構であり、前記離間抑制状態解除機能は、前記押圧部係止機構による係止を解除する係止状態解除機能である請求項1に記載の医療用複室容器。
  3. 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成された突起部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成され、かつ前記突起部を受入れ、係合するとともに前記突起部を離脱させるための切欠を有するフック部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられ、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への回動および該回動により前記フック部から前記切欠を介して前記突起部を離脱させるためのヒンジ部とにより構成されている請求項1または2に記載の医療用複室容器。
  4. 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成された突起部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部と、前記側部に形成され、かつ前記突起部を受入れ、係合するとともに前記突起部を離脱させるための切欠を有するフック部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられ、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への変形および該変形による前記フック部から前記切欠を介して前記突起部の離脱を行わせるとともに該離脱後に破断する破断可能部とにより構成されている請求項1または2に記載の医療用複室容器。
  5. 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びかつ向かい合う2つの前記側部と、2つの前記側部のそれぞれに形成された前記突起部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びかつ向かい合う2つの前記側部と、2つの前記側部のそれぞれに形成され、かつ前記突起部を受入れ、係合するとともに前記突起部を離脱させるための前記切欠を有する前記フック部を有している請求項3または4に記載の医療用複室容器。
  6. 前記押圧部離間抑制機構および前記離間抑制状態解除機能は、前記第1押圧部または前記第2押圧部の一方に設けられた一方の押圧部より他方の押圧部方向に延びるほぼ平行に設けられた2本の突出部と、一方の前記突出部の側部に形成された第1の係合部と、該2本の突出部に設けられ、かつ、該2本の突出部が近接する方向に変形した時に嵌合し近接変形状態を保持しかつ前記第1の係合部の係合機能を消失させる嵌合部と、前記第1押圧部または前記第2押圧部の他方に設けられた他方の押圧部より一方の押圧部方向に延びる側部と、該側部に形成され、前記第1の係合部と係合し、2つの前記押圧部を係止状態とする第2の係合部と、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への移動もしくは回動時に、前記2本の突出部の一方に当接し前記2本の突出部を近接する方向に変形させ、前記嵌合部を嵌合させる嵌合操作部とにより構成されている請求項1または2に記載の医療用複室容器。
  7. 前記離脱抑制機能は、前記排出ポートの外径もしくは前記容器本体の排出ポート被包部の厚さより短い距離となっている前記第1押圧部と前記第2押圧部間部分により構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用複室容器。
  8. 前記離脱抑制機能は、前記排出ポートのフランジ部と当接する小径部もしくはリブにより構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用複室容器。
  9. 前記第1押圧部または前記第2押圧部は、一方の押圧部の他方の押圧部に近接する方向への移動もしくは回動時に、前記容器本体の前記排出ポートの端部付近被包部位を露出させるための開口部を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用複室容器。
JP2008001359A 2008-01-08 2008-01-08 医療用複室容器 Pending JP2009160266A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008001359A JP2009160266A (ja) 2008-01-08 2008-01-08 医療用複室容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008001359A JP2009160266A (ja) 2008-01-08 2008-01-08 医療用複室容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009160266A true JP2009160266A (ja) 2009-07-23

Family

ID=40963561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008001359A Pending JP2009160266A (ja) 2008-01-08 2008-01-08 医療用複室容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009160266A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9365316B2 (en) 2011-06-22 2016-06-14 Gambro Lundia Ab Container with sub-chambers separated by peelable seal
US9962896B2 (en) 2008-02-27 2018-05-08 Fenwal, Inc. Peelable seals including porous inserts
WO2018104814A1 (en) 2016-12-07 2018-06-14 Crugliano Salvatore Kit for the controlled combination of active ingredients

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9962896B2 (en) 2008-02-27 2018-05-08 Fenwal, Inc. Peelable seals including porous inserts
US9365316B2 (en) 2011-06-22 2016-06-14 Gambro Lundia Ab Container with sub-chambers separated by peelable seal
WO2018104814A1 (en) 2016-12-07 2018-06-14 Crugliano Salvatore Kit for the controlled combination of active ingredients

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5088604B2 (ja) 薬剤収納封止体
TWI401076B (zh) 醫療用多室容器之弱密封部的補強方法
JP4096200B2 (ja) 医療用複室容器及びこれを収容する収容袋
JP4472571B2 (ja) 医療用容器用筒状体、医療用容器用薬剤容器、医療用容器用排出ポートおよび医療用容器
KR100871204B1 (ko) 의료용 약액 용기 및 약제-함입 의료용 약액 용기
JP4694307B2 (ja) 医療用容器
JP2008212552A (ja) 輸液バッグ
JP2009160266A (ja) 医療用複室容器
JP4555094B2 (ja) 医療用容器
JP2004248892A (ja) 医療用容器
JP2007014632A (ja) 複室容器
JP5078385B2 (ja) 医療用容器
JP4973052B2 (ja) 医療用複室容器
JP2005288022A (ja) 医療用複室容器
JP4649854B2 (ja) 薬剤バッグ
JP4822860B2 (ja) 医療用複室容器
JP5257358B2 (ja) 複室容器
JP2006280390A (ja) 医療用容器
JP5078370B2 (ja) 医療用容器
JP4671175B2 (ja) 薬剤バッグ
JP2011131104A (ja) 医療用複室容器
JP5053620B2 (ja) 医療用複室容器の弱シール部の補強方法
JP2004305722A (ja) 薬剤バッグ
JP2007260253A (ja) 医療用容器
JP2007130358A (ja) 医療用複室容器