JP3855708B2 - 容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、区画部により分離されて収容された固形状物質と液状物質とを、区画部を破損することにより、密閉状態で混合する容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固形状物質を収容する収容室と、液状物質を収容する収容室とが、区画部により区画された容器では、固形状物質が、紫外線や可視光線、或いは、収容室を構成する膜を透過して侵入した水蒸気や気体により、劣化したりすることを防止するために、収容室の外壁を、アルミ箔層を有するカバーシートにより被覆している。
しかし、このような状態で、区画部を破損させて、固形状物質と液状物質を混合しても、固形状物質を収容する収容室がカバーシートにより被覆されているため、固形状物質が液状物質に完全に溶解したか、否かを確認できない。
この課題を解決した容器として、固形状物質を収容する収容室の外壁の一面が、上記外壁に剥離可能に接着された剥離型カバーシートにより被覆された容器が提案されている。この容器では、上記溶解時に、剥離型カバーシートを剥離させることで、固形状物質が液状物質に完全に溶解したか、否かを確認可能である。
上記容器の一例である輸液用容器を、図9及び図10に基づき説明すると、この容器では、容器本体41の上部が第1小容器42とされ、下部が第2小容器43とされ、第1小容器42に、粉体状の薬剤が収容される第1収容室44が形成され、第2小容器43に、液状の薬液が収容される第2収容室45が形成されている。又、弱い熱溶着により形成された区画部46により、両収容室44,45が区画されており、使用時に、第2収容室45を押圧することにより、区画部46の溶着が剥離して、両収容室44,45が連通する。
【0003】
ところで、第1小容器42の前後壁は、それぞれ、透明なフロントシート48と、不透明なリアシート49により構成され、フロントシート48における、第1収容室44の前壁となる部分が、第1収容室44内を透視可能な窓部48Aとされている。又、フロントシート48には、窓部48Aを被覆するフレキシブルな剥離型カバーシート50の外周部が、全周にわたって、熱溶着により、剥離可能に接着されている。そして、カバーシート50における、枠状とされた上記接着部50Aの上辺部50AAが、カバーシート50の剥離時に上記辺部50AAから剥離が開始される剥離開始側辺部とされ、上辺部50AAの左端部には、フロントシート48に溶着されないカバーシート剥離用把持部50Bが、上方に突設されている。
【0004】
上記カバーシート50とリアシート49は、アルミ箔層を有して、液体不透過性、気体不透過性、遮光性を有しており、これにより、第1収容室44内の薬剤の水分、酸素、光等による経時的変化(変質、変色)を防止している。そして、輸液時には、カバーシート50の把持部50Bを保持して、図9の矢印及び仮想線で示すように、カバーシート50をフロントシート48から右斜め下方向に剥離させ、第1収容室44内の薬剤の変質や変色を確認した後、両収容室44,45を連通させて、第1収容室44内の薬剤と第2収容室45内の薬液を混合する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来においては、カバーシート50の溶着部の上辺部50AAからは、把持部50Bのみが上方に突設されていた。
このため、カバーシート50の剥離時には、上辺部50AAにおいて、把持部50Bの下方側から剥離が開始された後、把持部50Bからの外力が、剥離部分のみを介して、剥離部分に隣接する部分に作用し、この隣接部分がフロントシート48から剥離されることとなる。
そのため、上辺部50AAにおいて、剥離部分とその隣接部分との間には、大きな剪断力が作用し、その結果、カバーシート50が上辺部50AAから裂け易く、カバーシート50全体を短時間で良好に剥離できにくかった。
【0006】
又、従来においては、カバーシート50の接着部において、把持部50Bが形成された左上コーナー部50ABに隣接する左下コーナー部50ACと右上コーナー部50ADの外周縁が、直角の角部とされていた。
このため、カバーシート50を剥離していき、カバーシート50の接着部50Aにおける、剥離部分と未剥離部分の間の境界線(太線で示す)52が、図10に示すように、接着部50Aの左下コーナー部50ACと右上コーナー部50ADに達した際に、境界線52の長さが、その前後の剥離段階での長さに比較して、かなり大きなものとなる。そのため、上記の際に、カバーシート50の上記コーナー部50AC,50ADに大きな外力が作用し、その結果、カバーシート50全体を短時間で良好に剥離できにくかった。
【0007】
本発明は上記問題を解決できる容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の特徴とするところは、固形状物質を収容する収容室と、液状物質を収容する収容室とが、区画部により区画され、区画部を破損させることで、各収容室内の物質を混合させる容器において、固形状物質を収容する収容室の外壁の少なくとも一面が、外壁に剥離可能に接着された剥離型カバーシートにより被覆され、剥離型カバーシートの一辺には、外方に突設したカバーシート剥離用把持部と、把持部に連設され且つ収容室の外壁に接着されない縁部とが形成された点にある。
尚、剥離型カバーシートにおける、把持部と縁部の境界部の端縁が、外方に対して、湾曲凹状とされることもある。
又、剥離型カバーシートにおける、収容室の外壁との接着部の端縁と、縁部の端縁との距離が少なくとも0.5mmであることもある。
更に、カバーシートが金属箔層を有することもある。
又、剥離型カバーシートの一辺のコーナー部付近から把持部が突設され、剥離型カバーシートにおける、収容室の外壁との接着部において、上記コーナー部と隣接するコーナー部が、外方に湾曲突状とされることもある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を医療用容器である複室(2室)容器タイプの輸液用容器に適用した実施の形態の一例を図1〜図7の図面に基づき説明すると、図1はフレキシブルな略偏平状の輸液用容器を示し、該容器は、容器本体1及びカバーシート2を有する。
【0010】
容器本体1は上下に細長い長方形状とされて、フレキシブルとされると共に、上部のフレキシブルな第1小容器(乾燥薬剤用小容器)5と、下部のフレキシブルな第2小容器(薬液用小容器)6を有する。
【0011】
図2〜図4にも示すように、第1小容器5は略偏平な上下に若干長い略長方形状であり、内部に薬剤が収容される第1収容室8を有するもので、遮蔽タイプとされ、その前壁を構成するフロントシート9と、その後壁を構成するリアシート10と、区画部形成用シート11を有する。尚、薬剤としては、通常、抗生物質等の固形状薬剤が使用される。尚、固形状薬剤は、粉末状、錠剤タイプの薬剤も含む。
【0012】
フロントシート9では、第1収容室8の前壁となる部分が、第1収容室8の内部を透視可能な窓部9Aとされている。又、フロントシート9は、水分と気体(酸素)が通過し難い透明なフレキシブルシートとされており、シリカ(SiO2 )蒸着のポリエチレンテレフタレート層を含むラミネートシート(フィルム)が好適である。例えば、フロントシート9として、最外層をポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)のコポリマーとし、最内層をポリエチレンの層とした、(PE+PP)/SiO2 /PET/SiO2 /PEの構成等が採用される。尚、最外層をポリエチレンの層とすることもある。
【0013】
リアシート10は、水分不透過性、気体(酸素)不透過性、遮光性を有する不透明なフレキシブルシートとされており、フロントシート9や区画部形成用シート11と溶着されて、フロントシート9との間に第1収容室8が形成される。リアシート10としては、アルミ箔ラミネートシート(フィルム)が好適であり、例えば、最外層をポリエチレンテレフタレートの層とし、最内層をポリエチレンの層とした、PET/アルミ箔/PEの構成等が採用される。尚、アルミ箔が、水分不透過性、気体不透過性、遮光性を有するが、アルミ箔に代えて、上記特性を有するその他の金属箔を使用することができる。又、アルミ箔とポリエチレンの間に、他の樹脂層を介在させることもある。
【0014】
区画部形成用シート11の構成樹脂としては、フロントシート9及びリアシート10の最内層の構成樹脂であるポリエチレンとの溶着強度の小さい(弱溶着)樹脂が採用される。例えば、シート11として、ポリエチレンとこれと相溶性を有しない樹脂(例えば、ポリプロピレン)とのポリマーブレンドが好適に採用され、相溶性を有しない樹脂として、ポリプロピレンを採用した場合には、ポリエチレンとポリプロピレンの混合比率は3:7〜7:3が好ましい。
【0015】
上記第1小容器5は下記のように製造する。即ち、図5の(A)に示すように、フロントシート9とリアシート10を前後に重ね合わせると共に、両シートの下端部よりも若干上方側の部分間に区画部形成用シート11を挟み込み、図5の(B)に示すように、フロントシート9とリアシート10の左右両側部における、下端部を除く部分を剥離不能に熱溶着13する。又、連通部形成用シート11の上下方向中央部と、フロントシート9とリアシート10とを弱く熱溶着して、弱シール部14を形成すると共に、その左右両側で、フロントシート9とリアシート10を剥離不能に熱溶着15する。これにより、上記シート9,10の上部側が上方に開口する袋状となり、下端部が左右両側方及び下方に開口状となる。これを放射線やEOG等で滅菌処理した後、上記袋状部分に薬剤を充填すると共に、図5の(C)に示すように、フロントシート9とリアシート10の上部を剥離不能に熱溶着16し、フロントシート9とリアシート10間に、薬剤が充填、収容された第1収容室8を形成する。
【0016】
第2小容器6は略偏平とされると共に、上下に若干長い略長方形状とされて、内部に薬液が収容される第2収容室18を有するもので、その略全体を構成する筒状のチューブ19と、区画部形成用シート20と、接続ポート21と、栓体22を有する。チューブ19はポリエチレン又はポリプロピレンから成り、区画部形成用シート20としては、上記区画部形成用シート11と同様のシートが使用される。尚、薬液としては、通常、生理食塩液、抗生物質等を溶解、希釈する溶解液や希釈液、糖・電解質液等の薬液が使用される。
【0017】
上記第2小容器6は下記のように製造する。即ち、図6の(A)に示すように、上下開口状のチューブ19の上端部に区画部形成用シート20を上方突出状に挿入し、図6の(B)に示すように、チューブ19と区画部形成用シート20を弱く熱溶着して、弱シール部24を形成すると共に、その左右両側で、チューブ19の前後壁部を剥離不能に熱溶着25する。次に、図6の(C)に示すように、チューブ19の下端部には接続ポート21を挿入し、これらを剥離不能に熱溶着26すると共に、図6の(D)に示すように、チューブ19の下端部の残りの開口部を剥離不能に熱溶着27して、第2収容室18を形成する。次に、洗浄液を、接続ポート21から第2収容室18内に注入して、第2収容室18内を洗浄、乾燥した後、薬液を接続ポート21から第2収容室18内に充填、収容させ、その後、接続ポート21を栓体22により閉鎖する。そして、第2小容器6を高圧蒸気滅菌する。
【0018】
次に、両小容器5,6の接続について説明すると、第1小容器5の下端部間、即ち、フロントシート9とリアシート10の下端部間に、第2小容器6の上端部、即ち、チューブ19と連通部形成用シート20の上端部を挿入し、これらを熱溶着して、両小容器5,6を一体化し、容器本体1を構成する。尚、フロントシート9とリアシート10に対するチューブ19の溶着強度は強いが、フロントシート9とリアシート10に対する区画部形成用シート11,20の溶着強度は弱くされており、これにより、フロントシート9、リアシート10及びチューブ19に対する区画部形成用シート11,20の溶着強度は全て弱いものとなり、その結果、区画部形成用シート11,20の溶着部により、容器の使用時に連通可能な区画部28が構成される。
【0019】
図7にも示すように、カバーシート2は、不透明な略四角形のフレキシブルシートとされて、フロントシート9における、第1収容室8の前壁を構成する部分、即ち、第1収容室8の窓部9Aの外面を密閉状に被覆するもので、その外周部がフロントシート9の窓部9Aの周囲に全周にわたって剥離可能に接着される。カバーシート2は、水分不透過性、気体不透過性、遮光性を有しており、リアシート10と共に、第1収容室8内の薬剤の変質、変色を防止する。カバーシート2としては、リアシート10と同様に、アルミ箔ラミネートシートが好適であり、例えば、最外層をポリエチレンテレフタレートの層とし、最内層をポリエチレンの層とした、PET/アルミ箔/PEの構成等が採用される。尚、アルミ箔が、水分不透過性、気体不透過性、遮光性を有するが、アルミ箔に代えて、上記特性を有するその他の金属箔を使用することもある。又、アルミ箔とポリエチレンの間に、他の樹脂層を介在させることもある。
【0020】
ところで、カバーシート2のフロントシート9に対する接着は、熱溶着、又は、粘着剤や接着剤を介しての圧着により行われて、カバーシート2には、略四角形の枠状とされた接着部2Aが形成される。この接着部2Aの上辺部2AAは、カバーシート2の剥離が開始される剥離開始側辺部とされ、この辺部の左側コーナー部2AE付近、即ち、左端部から、フロントシート9に接着されないカバーシート剥離用把持部2Bが、上方(外方)に略湾曲突状に突設されると共に、上辺部2AAの残りの部分(左端部を除く部分)の略全長にわたる部分(略全長にわたる部分でないこともある。例えば、一部からの場合もある。)からは、フロントシート9に接着されない縁部(非接着部)2Cが上方(外方)に突設されている。縁部2Cは、カバーシート2の剥離時にカバーシート2が上辺部2AAの周辺部から裂けることを防止するもので、カバーシート2における、第1収容室8の外壁との接着部2Aの端縁(上辺部2AA)と縁部2Cの端縁(カバーシート2の上端辺2AM)との距離(非接着幅)は、0.5mm以上、好ましくは、1.0mm〜3.0mmで、把持部2Bの突設高さよりも小とされている。又、把持部2Bと縁部2Cの境界部分の上端縁は、上方に対して、なだらかな湾曲凹状の湾曲部2Dとされている。又、接着部2Aにおける、把持部2Bが突設された左側コーナー部2AEと隣接する一対のコーナー部、即ち、左下コーナー部2AFと右上コーナー部2AGは外方に対して湾曲突状とされて、これらコーナー部2AF,2AGの内周縁及び外周縁は外方に対して湾曲突状の湾曲部2AJ,2AKとされている。尚、剥離開始側辺部が、フロントシート9の上辺部2AA以外の辺部2AB〜2ADとされることもある。
【0021】
上記構成例によれば、輸液時には、カバーシート2の把持部2Bを持ち、図1の矢印及び仮想線で示すように、カバーシート2を右斜め下方側に向かって剥離していく。これにより、カバーシート2の接着部2Aにおける、上辺部2AAの左端部から剥離が開始されて、上辺部2AA及び左辺部2ABの隣接部分へと剥離が進行する。
【0022】
ところで、上辺部2AAにおいて、剥離部分に隣接する部分には、把持部2Bからの外力が、剥離部分からだけではなく、縁部2Cを介しても作用して、上記隣接部分がフロントシート9から剥離される。従って、上辺部2AAにおいて、剥離部分とその隣接部分間に作用する剪断力は従来よりも小さくなり、それ故、カバーシート2が上辺部2AA付近から裂けることを防止でき、カバーシート2全体を短時間で良好に剥離できる。
【0023】
又、把持部2Bと縁部2Cの境界部の上端縁が、上方に対して、なだらかな湾曲凹状の湾曲部2Dとされて、境界部の上端縁に角部がないので、カバーシート2の剥離時に、把持部2Bから縁部2Cに外力が作用した場合に、境界部の上端縁に応力が集中せず、該上端縁から裂ける惧れもない。
【0024】
又、図2に示すように、カバーシート2のフロントシート9からの剥離が進行し、カバーシート2の接着部2Aにおける、剥離部分と未剥離部分間の境界線(太線で示す)32が、接着部2Aの左下コーナー部2AFと右上コーナー部2AGに達した際にも、下記のように、カバーシート2をスムーズに剥離できる。
【0025】
即ち、接着部2Aの左下コーナー部2AFと右上コーナー部2AGが外方に対して湾曲突状とされて、これらコーナー部2AF,2AGの内周縁及び外周縁が外方に対して湾曲突状の湾曲部2AJ,2AKとされているので、境界線32の長さが、その前後の剥離段階での長さに比較して、かなり大きなものとなることはない。従って、上記の際に、カバーシート2の上記コーナー部2AF,2AGに大きな外力が作用せず、それ故、この点においても、カバーシート2全体を短時間で良好に剥離できる。
【0026】
上記のようにカバーシート2を剥離した後、容器の第2収容室18を押圧して、区画部(弱シール部)28を剥離させ、第1・第2収容室8,18を連通させ、その後、両収容室8,18を交互に押圧して、第1収容室8内の薬剤と第2収容室18内の薬液を混合する。次に、容器の接続ポート21に輸液セットを接続して、患者に点滴する。
【0027】
図8は本発明の実施の形態の他例を示し、把持部2Bが、カバーシート2の接着部2Aにおける、上辺部2AAの左右方向中央部から突設され、上辺部2AAの左右両側部から縁部2Cが突設されている。
【0028】
【実施例】
以下、実施例及び従来例により、本発明を更に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0029】
<実施例1〜3、従来例>
フロントシートとして、最外層をポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)のコポリマー(PE:PP=7:3)とし、最内層をポリエチレンの層とした、(PE+PP)/SiO2 /PET/SiO2 /PEのシートを使用した。
又、カバーシートとして、最外層をポリエチレンテレフタレートの層とし、最内層をポリエチレンの層とした、PET/アルミ箔/PEのシートを使用して、フロントシートに熱溶着した。
【0030】
実施例1〜3の容器は、何れも、カバーシートの上辺部に、非接着幅1.2mmの縁部を形成した容器であって、実施例1のカバーシートでは、把持部と縁部の境界部分の上端縁を角部とすると共に、接着部の左下コーナー部と右上コーナー部の外周縁を直角の角部とした。又、実施例2のカバーシートでは、把持部と縁部の境界部分の上端縁を上方に対して、湾曲凹状としたが、接着部の左下コーナー部と右上コーナー部の外周縁は直角の角部とした。更に、実施例3のカバーシートでは、把持部と縁部の境界部分の上端縁を上方に対して、湾曲凹状とすると共に、接着部の左下コーナー部と右上コーナー部の外周縁を外方に対して湾曲突状とした。一方、従来例のカバーシートでは、接着部の上辺部に縁部を形成せず、把持部と上辺部の上端縁の境界部を直角の角部とすると共に、接着部の左下コーナー部と右上コーナー部の外周縁を直角の角部とした。
【0031】
上記各例のカバーシートのフロントシートからの剥離試験を、それぞれ、50回宛行い、カバーシートの破損数を調べたところ、実施例1〜3では、何れも、破損数が0であったのに対し、従来例では、破損数が12であり、本発明のカバーシートが従来のカバーシートよりも裂けにくいことが分かる。
【0032】
又、上記剥離試験時において、実施例3及び従来例で、カバーシートの剥離に必要な外力の値を、それぞれ、計測した。その結果、実施例3では、必要な外力の平均値が21.20N、最低値が6.43Nであるのに対し、従来例では、必要な外力の平均値が30.00N、最低値が9.70Nであって、両者の間には、α=0.05で有意差があった。即ち、本発明のカバーシートの方が、従来のカバーシートよりも、容易に剥離できることが分かる。
【0033】
尚、上記実施の形態は、本発明を医療用の複室容器に適用し、収容室に薬剤や薬液を収容したが、本発明は、食品等の複室容器にも適用可能であり、例えば、容器に2つの収容室を備え、一つの収容室にコーヒー粉やミルク粉等を収容し、他の収容室に水を収容して、使用時に、水とコーヒー粉、ミルク粉等を混合することも可能である。又、上記実施の形態では、収容室が2つの容器についてのみ説明したが、本発明は、収容室が3つ以上の容器にも適用可能である。更に、上記実施の形態では、区画部を熱溶着により構成したが、棒の折損により連通させる、所謂、「折れ棒」等により、区画部を構成することもある。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、カバーシートの破損を防止でき、カバーシート全体を短時間で良好に剥離できる。
又、カバーシートにおける、把持部と縁部の境界部の端縁を、外方に対して、湾曲凹状としているので、カバーシートの剥離時に、把持部から縁部に外力が作用した場合に、把持部と縁部の境界部分の端縁に応力が集中せず、該端縁から裂ける惧れもない。
更に、カバーシートの一辺のコーナー部付近から把持部が突設された容器では、カバーシートにおける、収容室の外壁との接着部において、上記コーナー部と隣接するコーナー部を、外方に湾曲突状としているので、上記隣接するコーナー部に、カバーシートの剥離時に、大きな外力が作用せず、それ故、この面からもカバーシート全体を短時間で良好に剥離できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す正面図である。
【図2】図1の作動状態図である。
【図3】図1のA−A線矢視断面図である。
【図4】図1のB−B線矢視断面図である。
【図5】図1の第1小容器の製造方法を示す説明図である。
【図6】図1の第2小容器の製造方法を示す説明図である。
【図7】図1のカバーシートの平面図である。
【図8】本発明の実施の形態の他例を示すカバーシートの平面図である。
【図9】従来例を示す正面図である。
【図10】図9の作動状態図である。
【符号の説明】
1 容器本体
2 剥離型カバーシート
2A 接着部
2AA 上辺部(剥離開始側辺部)
2AE,2AF,2AG コーナー部
2AJ,2AK 湾曲部
2B 把持部
2C 縁部
2D 湾曲部
5 第1小容器
6 第2小容器
8 第1収容室
9 フロントシート
9A 窓部
10 リアシート
18 第2収容室
28 区画部

Claims (5)

  1. 固形状物質を収容する収容室と、液状物質を収容する収容室とが、区画部により区画され、区画部を破損させることで、各収容室内の物質を混合させる容器において、
    固形状物質を収容する収容室の外壁の少なくとも一面が、外壁に剥離可能に接着された剥離型カバーシートにより被覆され、剥離型カバーシートの一辺には、外方に突設したカバーシート剥離用把持部と、把持部に連設され且つ収容室の外壁に接着されない縁部とが形成された容器。
  2. 剥離型カバーシートにおける、把持部と縁部の境界部の端縁が、外方に対して、湾曲凹状とされた請求項1記載の容器。
  3. 剥離型カバーシートにおける、収容室の外壁との接着部の端縁と、縁部の端縁との距離が少なくとも0.5mmである請求項1又は2記載の容器。
  4. カバーシートが金属箔層を有する請求項1〜3の何れかに記載の容器。
  5. 剥離型カバーシートの一辺のコーナー部付近から把持部が突設され、剥離型カバーシートにおける、収容室の外壁との接着部において、上記コーナー部と隣接するコーナー部が、外方に湾曲突状とされた請求項1〜4の何れかに記載の容器。
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