JP4187823B2 - 電子部品収納用小ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子部品収納用小ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車などに、近年、鍵を使わずに遠隔操作でドアを開閉できるようにしたキーレスエントリーシステムを装備したものがある。該キーレスエントリーシステムでは、小型の送信機を用いてドアの開閉を行う。
【0003】
これらのキーレスエントリーシステムの送信機は、ポケットに入る程度の大きさの樹脂製の小ケースに電子基板やボタン電池などの電子部品を収容している。
【0004】
上記小ケースは、電池交換などができるようにするために、開閉可能な構造とされるのが普通である。この際、ネジを外して開くようにした構造のものも存在するが、安価で且つ簡単に製造できるようにするためには、ネジを外さずに開けられるようにする方が有利である。
【0005】
そのために、図5〜図9に示すような電子部品収納用小ケース1が用いられている。即ち、図5に示すような蓋板2と該蓋板2の縁部から起立する周壁3とを有する上ケース4を設けると共に、図6に示すような底板5と該底板5の縁部から起立する周壁6とを有する下ケース7を設ける。
【0006】
そして、前記周壁3,6に、上ケース4と下ケース7をインロー嵌め可能なインロー嵌合部9,10を形成する(なお、図では上ケース4のインロー嵌合部9が凸側、下ケース7のインロー嵌合部10が凹側と成っているが、反対であっても良い)。
【0007】
さらに、インロー嵌合部9の外周面には、周方向へ延びる係止用爪部11が間隔を置いて複数形成されると共に、インロー嵌合部10の内周面のうち前記各係止用爪部11と他の位置に、係止用爪部11を係止する複数の係止溝部12がそれぞれ形成されている。なお、前記係止用爪部11は、前記インロー嵌合部9の外周面から直角に延設され、且つ、該外周面全体に沿って形成された段差部8へ向いた側に係止用垂直面13が段差部8に平行に形成され、その反対側に係止溝部12への嵌合を容易にするための傾斜面14が形成されている。
【0008】
そして、上ケース4と下ケース7の少くともどちらか一方における二つの係止用爪部11と係止溝部12との間の位置にコインなどの板状物22の一部を差込むための板差込用凹部15が形成されている。
【0009】
尚、図5〜図9の場合、より詳細には、電子部品収納用小ケース1は、全体としてほぼ卵型をしており、上ケース4には、図中上側の部分にキーホルダー機能をなすための孔16を形成するループ状部17が形成されている。且つ、上ケース4の段差部8は、前記ループ状部17の両方の付根部分にて不連続となっており(不連続部18)、二つの不連続部18間に位置する段差部8aは他の段差部8に比べて幅が広くなっている。反対に、下ケース7の前記孔16に相当する部分は円弧型の切欠19となっている。且つ、下ケース7の周壁6は、前記ループ状部17の付根部分に相当する位置に不連続となる部分が形成されており(不連続部20)、二つの不連続部20間に位置する周壁6aは他の周壁6部分に比べて幅が広くなっている。
【0010】
そして、上ケース4には、平面的に見て前後に一箇所ずつ、且つ、左右に二箇所ずつ、合計6箇所の係止用爪部11が形成されている。これに対応させて、下ケース7にも、平面的に見て前後に一箇所ずつ、且つ、左右に二箇所ずつ、合計6箇所の係止溝部12が形成されている。さらに、コインなどの板状物22の一部を挿入するための板差込用凹部15は、上ケース4のループ状部17の一方の付根部分の近傍に形成されている。尚、図中、21は下ケース7に形成された電池の外形よりも若干大き目に形成された円周状の電池係止壁である。
【0011】
かかる構成によれば、図8に示すように、上ケース4の周壁3に形成されたインロー嵌合部9を下ケース7の周壁6に形成されたインロー嵌合部10の内部へ嵌合し、上ケース4のインロー嵌合部9に形成した係止用爪部11を下ケース7のインロー嵌合部10に形成した係止溝部12へ係止させることにより、上ケース4と下ケース7とが係止されて電子部品収納用小ケース1となる。
【0012】
反対に、図9に示すように、上ケース4のループ状部17の一方の付根部分に形成された板差込用凹部15へコインなどの板状物22の一部を挿入して、その板状物22を捻ると、図10に示すように、板差込用凹部15と隣接する位置にある係止用爪部11が係止溝部12から外れ、上ケース4と下ケース7との間に僅かの隙間eができるので、該隙間eに両方の親指の爪を差込んでこじ開けることにより、上ケース4と下ケース7とが二つに別れる。
【0013】
この状態で電池交換などを行い、再び、図8のようにして上ケース4と下ケース7とを嵌合し、係止用爪部11を係止溝部12へ係止させることにより、電子部品収納用小ケース1を組み立てる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電子部品収納用小ケースでは、以下のような問題があった。
【0015】
即ち、電子部品収納用小ケース1を開けるのは、ほとんどが電池交換などの特別な場合に限られているので、電子部品収納用小ケース1は日常使用している時に簡単に開いてしまわないように作られる傾向にある。
【0016】
そのために、係止用爪部11の設置個数を、平面的に見て前後に一箇所ずつ、左右に二箇所ずつの合計6箇所とすることにより、製造の仕易さやコストダウンの面などからの最適化を図りつつも、係止用爪部11を、電子部品収納用小ケース1の周方向へ比較的長く延ばすようにして、強い係合力が得られるようにしている。
【0017】
しかし、電子部品収納用小ケース1をこのような構造とした場合、いざ開けようとしても、係止用爪部11は一方の角部から他方の角部へ向って順番に嵌合が外れて行くので、一方の角部と係止溝部12との係合を外すために、コインなどの板状物22を大きな力で捻る必要があった。また、コインなどの板状物22を捻ってできた隙間eが狭すぎて両方の親指の爪が隙間eにうまく入らず、簡単に開けることができないなどという問題があった。
【0018】
そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解消し、衝撃などによっては簡単に開かないようにすることかできると共に開けようとした時には簡単に開けることができる電子部品収納用小ケースを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、インロー嵌め可能な上ケースと下ケースとのインロー嵌合部の一方に、複数の係止用爪部を形成すると共に他方に該各係止用爪部を係止可能な係止溝部をそれぞれ形成し、且つ、いずれか二つの隣接する係止用爪部および係止溝部間の位置に板状物の一部を差込んで捻ることにより隙間を開くための板差込用凹部を形成した電子部品収納用小ケースにおいて、前記板差込用凹部に隣接する二つの係止用爪部のうちの少なくとも一方の係止用爪部の、板差込用凹部寄りの部分を一部、係止溝部の溝深さ方向に対する突出量が少なくなるように切欠くことにより、当該係止用爪部が、他の位置にある別の係止用爪部と比べて短くなるようにしたことを特徴としている。
【0020】
このように構成された請求項1にかかる発明では、板差込用凹部に隣接する係止用爪部における、板差込用凹部寄りの部分を突出量が少なくなるように切欠いて、当該係止用爪部が、他の位置にある別の係止用爪部と比べて短くなるようにすることにより、少ない力で板差込用凹部へ差込んだ板状物を捻る操作によってケースを開けることが可能となる。
【0021】
即ち、板差込用凹部へ差込んだ板状物を捻る場合、板差込用凹部のほぼ中央部がテコの力点となり、板差込用凹部に隣接する係止用爪部における、板差込用凹部側の端部が一時的にテコの支点兼作用点となるが、板差込用凹部と隣接する係止用爪部における、板差込用凹部寄りの部分を切欠くことにより、力点と支点兼作用点間のテコの腕が従来よりも長くなるので、その分、小さな捻り力でも係止用爪部と係止溝部との係合状態を解除することができるようになる。
【0022】
この際、板差込用凹部に隣接する係止用爪部のみを短くしているので、電子部品収納用小ケース全体としての係止力が必要以上に弱まるのを防止しながら、小さな捻り力で係止用爪部と係止溝部との係合状態を解除することができるので、板状物によって板差込用凹部の周囲を損傷し難くなるという効果も得られる。
【0023】
また、請求項2に記載された発明では、前記係止用爪部の切欠きが、板差込用凹部へ近付くに従い、係止溝部の溝深さ方向に対する突出量が斜めに徐々に少なくなるテーパ部となっていることを特徴としている。
【0024】
このように構成された請求項2にかかる発明では、係止用爪部における切欠部分を板差込用凹部へ近付くに従い、係止溝部の溝深さ方向に対する突出量が斜めに徐々に少なくなるテーパ部とすることによりテーパ部と差込用凹部との係合力が小さくなり、テーパ部がない場合に比べて、係止用爪部と係止溝部との外れ易さを高めることが可能となると共に、テーパ部の反対側端部と差込用凹部との係合は従来構造と同様であるので、係止用爪部と係止溝部との係止力を従来通り保持することが可能となる。
【0025】
更に、請求項3に記載された発明では、インロー嵌め可能な上ケースと下ケースとのインロー嵌合部の一方に、複数の係止用爪部を形成すると共に他方に該各係止用爪部を係止可能な係止溝部をそれぞれ形成し、且つ、いずれか二つの隣接する係止用爪部および係止溝部間の位置に板状物の一部を差込んで捻ることにより隙間を開くための板差込用凹部を形成した電子部品収納用小ケースにおいて、前記板差込用凹部に隣接する係止用爪部のうちの少くとも一方を二つに分断することにより、板差込用凹部寄りの爪部片を、板差込用凹部へ外部の板状物を差込んで捻ることにより上ケースと下ケースとの間の隙間を開いた際に上ケースと下ケースのうちのどちらか一方の縁面に係止して隙間を開いた状態に保持可能な係止部としたことを特徴としている。
【0026】
このように構成された請求項3にかかる発明では、板差込用凹部に隣接する係止用爪部のうちの少くとも一方を二つに分断することにより、電子部品収納用小ケースを開けやすくする効果が得られる。
【0027】
即ち、板状物を捻ることにより板差込用凹部に隣接する係止用爪部と係止溝部との係合状態を解除した時に、分断された係止用爪部のうちの板差込用凹部寄りの係止部が、丁度良い具合に、上ケースまたは下ケースの縁面を係止して、上ケースと下ケースの板差込用凹部の周囲に形成される隙間が大きく開いた状態に保持され、板状物を外しても隙間が狭くならないようにすることができる。これにより、隙間に両方の親指の爪や指先などを差込んでこじ開けることが容易となり、簡単に電子部品収納用小ケースを開けることができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の具体的な実施の形態1について、図示例と共に説明する。
【0029】
図1〜図4は、この発明の実施の形態1を示すものである。なお、前記従来例と同一ないし均等な部分については、同一の符号を付して説明する。
【0030】
まず、構成を説明すると、この実施の形態1のものでは、上ケース4におけるコインなどの板形状をした板状物22の周縁の一部を差込んで捻ることにより隙間dを開くための板差込用凹部15に隣接する二つの係止用爪部25,26のうちの少なくとも一方の係止用爪部25,26における、板差込用凹部15寄りの部分を一部、係止溝部12の溝深さ方向に対する突出量が少なくなるように切欠くことにより、係止用爪部25,26の通常爪部分27,28(特に加工などがされていない通常の爪部分。以下同様)が、他の位置(特に対応する位置)にある別の係止用爪部11の通常爪部分と比べて短くなるようにする。好ましくは、係止用爪部25,26における、切欠部分を、板差込用凹部15へ近付くに従い、係止溝部12の溝深さ方向に対する突出量が斜めに少なくなるテーパ部29a,bとする。
【0031】
そして、板差込用凹部15に隣接する係止用爪部25,26(図2では係止用爪部26としている)のうちの少くとも一方の通常爪部分28を二つに分断することにより、板差込用凹部15寄りの爪部片を、板差込用凹部15へ外部の板状物22を差込んで捻ることにより上ケース4と下ケース7との間の隙間dを開いた際に上ケース4と下ケース7のうちのどちらか一方の周壁3,6(この場合は下ケース7の周壁6a)の縁面32に係止して隙間dを開いた状態に保持可能な(隙間保持用の)係止部30とする。なお、係止用爪部21の係止部30となっていない側の通常爪部分28における、板差込用凹部15寄りの部分に板差込用凹部15へ近付くに従い突出量が少なくなるテーパ部31を形成しても良い。
【0032】
なお、下ケース7に関しては、従来例と同じものを使用する。
【0033】
次に、この実施の形態1の作動について、図2を用いながら説明する。
【0034】
電子部品収納用小ケース1を開閉する作動については図8、図9の場合と同様なので説明を省略する。
【0035】
本実施の形態の場合、コインなどの板形状をした板状物22の一部を差込んで捻ることにより隙間dを開くための板差込用凹部15に隣接する係止用爪部25,26における、板差込用凹部15寄りの部分を突出量が少なくなるように切欠くことにより、係止用爪部25,26の通常爪部分27,28を、他の位置にある別の係止用爪部11と比べて短くなるようにしているが、このようにすると、少ない力で板差込用凹部15へ差込んだコインなどの板状物22を捻る操作により上ケース4と下ケース7との係合の一部を容易に外すことが可能となる。
【0036】
即ち、板差込用凹部15へ差込んだコインなどの板状物22を捻る場合、図3に示すように、板差込用凹部15のほぼ中央部がテコの力点aとなり、板差込用凹部15に隣接する係止用爪部25,26における、板差込用凹部15側の端部が一時的にテコの支点兼作用点bとなるが、板差込用凹部15と隣接する係止用爪部25,26における、板差込用凹部15寄りの部分を切欠くことにより、力点aと支点兼作用点b(従来はb’)間のテコの腕が従来のc’からcへと長くなるので、その分、小さな捻り力でも係止用爪部25,26と係止溝部12との係合状態を解除することができるようになる。
【0037】
この際、板差込用凹部15に隣接する係止用爪部25,26のみを短くしているので、電子部品収納用小ケース1全体としての係止力が必要以上に弱まるのを防止しながら、小さな捻り力で係止用爪部25,26と係止溝部12との係合状態を解除することができるので、コインなどの板状物22によって板差込用凹部15の周囲を損傷し難くなるという効果も得られる。
【0038】
更に、係止用爪部25,26における切欠部分を板差込用凹部15へ近付くに従い、係止溝部12の溝深さ方向に対する突出量が斜めに少なくなるテーパ部29a,bとすることによりテーパ部29a,bと差込用凹部15との係合力が小さくなり、テーパ部29a,bがない場合に比べて、係止用爪部25,26と係止溝部12との外れ易さを高めることが可能となると共に、テーパ部29a,bの反対側端部と差込用凹部15との係合は従来構造と同様であるので、係止用爪部25,26と係止溝部12との係止力を従来通り保持することが可能となる。
【0039】
加えて、板差込用凹部15に隣接する係止用爪部25,26(図2では係止用爪部26としている)のうちの少くとも一方を二つに分断することにより、以下の効果が得られる。
【0040】
即ち、コインなどの板形状をした板状物22を捻ることにより板差込用凹部15に隣接する係止用爪部25,26と係止溝部12との係合状態を解除した時に、図4に示すように、分断された係止用爪部26のうちの板差込用凹部15寄りの係止部30が、丁度良い具合に、下ケース7の周壁6aの縁面32を係止する。これにより、上ケース4と下ケース7とは、板差込用凹部15の周囲に形成される隙間dが大きく開いた状態に保持され、且つ、コインなどの板形状をした板状物22を外した時に、必ず係止部30に下ケース7の周壁6aの縁面32が係止されるので、一度開いた隙間dが狭くなってしまうことが防止される。従って、隙間dに両方の親指の爪や指先などを差込んでこじ開けるのが容易化され、簡単に電子部品収納用小ケースを開けることができるようになる。
【0041】
なお、コインなどの板形状をした板状物22を捻ったときにできる上ケース4と下ケース7の隙間はあまり大きくなく、且つ、樹脂製の上ケース4と下ケース7の変形可能量にも限界があるので、従来の場合、板差込用凹部15に隣接する係止用爪部の全体で下ケース7の周壁6の縁面32を係止するような状態にはならず、即ち、一時係止されないので、コインなどの板状物22を外すと隙間は狭くなってしまい、結果としてケースを開けることが難しかった。
【0042】
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0043】
例えば、板状物22は円板状や多角形状など各種の形状のものを使用することが可能であり、板差込用凹部15も部分円弧状や部分多角形状とすることができる。
【0044】
以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、板状物の一部を差込んで捻ることにより隙間を開くための板差込用凹部に隣接する係止用爪部における、板差込用凹部寄りの部分を突出量が少なくなるように切欠いて、当該係止用爪部が、他の位置にある別の係止用爪部と比べて短くなるようにすることにより、少ない力で板差込用凹部へ差込んだ板状物を捻る操作によってケースを開けることが可能となる。即ち、板差込用凹部へ差込んだ板状物を捻る場合、板差込用凹部のほぼ中央部がテコの力点となり、板差込用凹部に隣接する係止用爪部における、板差込用凹部側の端部が一時的にテコの支点兼作用点となるが、板差込用凹部と隣接する係止用爪部における、板差込用凹部寄りの部分を切欠くことにより、力点と支点兼作用点間のテコの腕が従来よりも長くなるので、その分、小さな捻り力でも係止用爪部と係止溝部との係合状態を解除することができるようになる。
【0045】
この際、板差込用凹部に隣接する係止用爪部のみを短くしているので、電子部品収納用小ケース全体としての係止力が必要以上に弱まるのを防止しながら、小さな捻り力で係止用爪部と係止溝部との係合状態を解除することができるので、板状物によって板差込用凹部の周囲を損傷し難くなるという効果も得られる。
【0046】
また、請求項2の発明によれば、係止用爪部における切欠部分を板差込用凹部へ近付くに従い、係止溝部の溝深さ方向に対する突出量が斜めに少なくなるテーパ部とすることによりテーパ部と差込用凹部との係合力が小さくなり、テーパ部がない場合に比べて、係止用爪部と係止溝部との外れ易さを高めることが可能となると共に、テーパ部の反対側端部と差込用凹部との係合は従来構造と同様であるので、係止用爪部と係止溝部との係止力を従来通り保持することが可能となる。
【0047】
さらに、請求項3の発明によれば、板差込用凹部に隣接する係止用爪部のうちの少くとも一方を二つに分断することにより、電子部品収納用小ケースを開けやすくする効果が得られる。即ち、板状物を捻ることにより板差込用凹部に隣接する係止用爪部と係止溝部との係合状態を解除した時に、分断された係止用爪部のうちの板差込用凹部寄りの係止部が、丁度良い具合に、上ケースまたは下ケースの縁面を係止して、上ケースと下ケースの板差込用凹部の周囲に形成される隙間が大きく開いた状態に保持され、板状物を外しても隙間が狭くならないようにすることができる。これにより、隙間に両方の親指の爪や指先などを差込んでこじ開けることが容易となり、簡単に電子部品収納用小ケースを開けることができるようになる、という実用上有益な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の電子部品収納用小ケースの部分拡大斜視図である。
【図2】図1の上ケースの底面図である。
【図3】図1の上ケースの概略側面図である。
【図4】図1の電子部品収納用小ケースを開く状態を示す概略正面図である。
【図5】従来例の電子部品収納用小ケースにかかる上ケースの底面図である。
【図6】従来例の電子部品収納用小ケースにかかる下ケースの平面図である。
【図7】従来例の電子部品収納用小ケースの部分断面図である。
【図8】従来例の電子部品収納用小ケースを組立てる作動を示す概略斜視図である。
【図9】従来例の電子部品収納用小ケースを分解する作動を示す概略斜視図である。
【図10】従来例の電子部品収納用小ケースを開く状態を示す概略正面図である。
【符号の説明】
4 上ケース
7 下ケース
9,10 インロー嵌合部
11 係止用爪部
12 係止溝部
15 板差込用凹部
22 板状物
25,26 係止用爪部
27,28 通常爪部分
29a,29b テーパ部(切欠)
30 係止部
32 縁面
Claims (3)
- インロー嵌め可能な上ケースと下ケースとのインロー嵌合部の一方に、複数の係止用爪部を形成すると共に他方に該各係止用爪部を係止可能な係止溝部をそれぞれ形成し、且つ、いずれか二つの隣接する係止用爪部および係止溝部間の位置に板状物の一部を差込んで捻ることにより隙間を開くための板差込用凹部を形成した電子部品収納用小ケースにおいて、
前記板差込用凹部に隣接する二つの係止用爪部のうちの少なくとも一方の係止用爪部の、板差込用凹部寄りの部分を一部、係止溝部の溝深さ方向に対する突出量が少なくなるように切欠くことにより、当該係止用爪部が、他の位置にある別の係止用爪部と比べて短くなるようにしたことを特徴とする電子部品収納用小ケース。 - 前記係止用爪部の切欠きが、板差込用凹部へ近付くに従い、係止溝部の溝深さ方向に対する突出量が斜めに徐々に少なくなるテーパ部となっていることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納用小ケース。
- 前記板差込用凹部に隣接する係止用爪部のうちの少くとも一方を二つに分断することにより、板差込用凹部寄りの爪部片を、板差込用凹部へ外部の板状物を差込んで捻ることにより上ケースと下ケースとの間の隙間を開いた際に上ケースと下ケースのうちのどちらか一方の縁面に係止して隙間を開いた状態に保持可能な係止部としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品収納用小ケース。
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