JP4187020B2 - 空気調和装置およびその洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置およびその洗浄方法、特に、作動冷媒として二酸化炭素が利用される空気調和装置およびその洗浄方法に関する。
従来、冷凍サイクルにおいて用いられる冷媒として、熱エネルギを保持したまま効率よく運ぶ流体であるフロンが用いられていた。ところが、1987年にモントリオール議定書が採択されたことを受けて、このフロンの使用が削減されはじめ、冷媒としては、人工的に開発されたオゾン層破壊係数の低い代替フロンが用いられるようになっている。
例えば、以下に示す特許文献1では、代替フロンを採用して従来の空調設備を更新する方法として、冷媒中に不純物として混入している塩化鉄の除去方法が提案されている。ここでは、従来のCFC系冷媒やHCFC系冷媒を真空引きによって回収し、比較的環境にやさしいHFC系冷媒を一旦冷凍サイクルに導入し、塩化鉄を吸着除去するために回収して活性炭を通じた後、再度導入する方法が提案されている。
ところが、さらに、1997年に京都議定書が採択されたことを受けて、地球温暖化係数が比較的高いこの代替フロンについても使用が制限されつつあり、2001年には機器の廃棄時にフロンを適正に回収すること等を義務づけたフロン回収破壊法が公布され、新たな代替冷媒の開発、および、その利用技術に注目が集まっている。
そして、この代替冷媒としては、二酸化炭素、アンモニア、炭化水素(イソブタン、プロパン等)、水、空気等の自然冷媒がある。これらの自然冷媒は、上述したフロンや代替フロンと比較すると、GWP(Global Warming Potential・地球温暖化係数)値が非常に低いという性質を有する物質である。
なかでも、二酸化炭素は、オゾン層破壊係数がゼロであり、地球温暖化係数も従来の冷媒と比較して格段に低く、毒性もなく、不燃性であり、自然冷媒のなかでも高温を作り出すのに効率がよい物質として知られており、その環境・エネルギ面および安全面から、空気調和装置における冷媒として注目されている。
特開2004−218972号公報
しかし、上述した特許文献1に記載の方法では、充填されていた冷媒を回収する際には、冷凍サイクルを減圧して真空引きを行う処理が必須となっている。
また、スプリット式の空気調和装置を現地において施工する際には、作動冷媒が漏れることなく冷凍サイクルを循環するか否かチェックするために窒素等を用いた気密試験が行われるが、この場合、気密試験が終了した後に冷凍サイクル内の窒素を除去する必要がある。また、作動冷媒以外の成分は不純物となってしまうために空気についても除去する必要がある。このような場合でも、冷凍サイクルを減圧して真空引きを行う処理が必須となる。
このため、真空引きを行うために、真空引きのための操作、真空引きのための装置等が別途必要になってしまう。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、作動冷媒として二酸化炭素を用いる場合に、真空引きを行うことなく、既設の設備を用いたまま、冷凍サイクルに残留している不純物の量を低減させることが可能な空気調和装置およびその洗浄方法を提供することにある。
第1発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置の洗浄方法であって、以下の各ステップを備えている。充填ステップでは、冷凍サイクルに作動流体を充填させる。放出ステップでは、充填ステップの後に冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する。繰り返しステップでは、充填ステップおよび放出ステップを単位操作とした場合、単位操作を少なくとも1回以上行う。設定ステップでは、温度と圧力とのいずれか一方または両方を予め設定している場合には、該設定値と繰り返し回数との関係が略反比例の関係となるように前記繰り返し回数を設定する操作を行い、前記繰り返し回数を予め設定している場合には、該設定回数と前記温度と前記圧力とのいずれか一方または両方との関係が略反比例の関係となるように、前記温度と前記圧力とのいずれか一方または両方を設定する操作を行う。なお、ここでの洗浄用の作動流体としては、特に、空調時の冷媒としての機能を有している必要はなく、二酸化炭素や窒素等が含まれる。
ここでは、充填ステップにおいて冷凍サイクルに対して作動流体が充填されることで、冷凍サイクル内における不純物の相対的な濃度を低減させることができる。そして、放出ステップでは、従来のような冷凍サイクルの真空引きを行うことなく、冷凍サイクルに充填されている不純物を含んだ充填対象を冷凍サイクルの外に放出する。この際に、冷凍サイクル内に存在していた不純物の一部も冷凍サイクルの外に放出され、冷凍サイクル内における不純物の絶対量が低減される。そして、繰り返しステップでは、このような充填ステップと放出ステップによる単位操作を少なくとも1回以上繰り返す。
これにより、真空引きを行うことなく、二酸化炭素を作動冷媒として充填する既設の冷凍サイクル内の不純物の量を低減させることができる。
そして、充填ステップにおいて充填される作動流体の温度および/または充填ステップにおいて充填を止める際の冷凍サイクル内の圧力を上げる場合には、繰り返しステップにおける単位操作の繰り返し回数が少なくて済むことになる。また、逆に、繰り返しステップにおける単位操作の繰り返し回数が多い場合には、充填ステップにおいて充填される作動流体の温度および/または充填ステップにおいて充填を止める際の冷凍サイクル内の圧力を上げる程度が少なくて済むようになる。
これにより、温度/圧力と繰り返し回数との相関に応じた冷凍サイクル内の洗浄を行うことで、より確実な洗浄効果を得ることが可能になる。
第2発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置の洗浄方法であって、以下の各ステップを備えている。充填ステップでは、冷凍サイクルに作動流体を充填させる。放出ステップでは、充填ステップの後に冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する。繰り返しステップでは、充填ステップおよび放出ステップを単位操作とした場合、単位操作を少なくとも1回以上行う。設定ステップでは、充填される作動流体の温度、および/または、作動流体の充填後における冷凍サイクル内の圧力、に応じた回数分だけ単位操作を繰り返す。
ここでは、温度/圧力状況に応じた繰り返し回数が判断部によって定められるため、洗浄効果の信頼性を向上させることができる。
第3発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、第1発明または第2発明の空気調和装置の洗浄方法であって、繰り返しステップでは、予め定められた所定回数だけ単位操作を繰り返す。そして、充填ステップでは、所定回数に応じた温度でおよび/または所定回数に応じた冷凍サイクル内の圧力の条件に沿うように、作動流体を充填する。
ここでは、繰り返しステップの繰り返し回数を予め所定回数に固定しておく場合であっても、充填ステップでは、この所定回数に応じた温度でおよび/または所定回数に応じた冷凍サイクル内の圧力の条件に沿うように、作動流体が充填される。
これにより、繰り返し回数を一定に保つ場合であっても、一定の洗浄効果を得ることが可能になる。
第4発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、第1発明または第2発明の空気調和装置の洗浄方法であって、充填ステップでは、作動流体の充填時における所定温度および/または作動流体の充填時における冷凍サイクル内の所定圧力を予め定めた条件で行う。そして、繰り返しステップでは、所定温度および/または所定圧力に応じた回数分だけ単位操作を繰り返す。
ここでは、作動流体の充填時における温度を所定温度に予め固定したり、および/または、作動流体の充填時における冷凍サイクル内の圧力を所定圧力に予め固定したりする場合であっても、繰り返しステップにおいて、所定温度および/または所定圧力に応じた回数分だけ単位操作が繰り返される。
これにより、温度/圧力を所定値に予め固定して充填する場合であっても、一定の洗浄効果を得ることが可能になる。
発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、作動冷媒として二酸化炭素を利用される空気調和装置の洗浄方法であって、以下の各ステップを備えている。充填ステップでは、冷凍サイクルに作動流体を充填させる。放出ステップでは、充填ステップの後に冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する繰り返しステップでは、充填ステップおよび放出ステップを単位操作とした場合、単位操作を少なくとも2回以上行う。そして、充填ステップは、放出された充填媒体に含まれる成分のうち、作動冷媒以外であってかつ作動流体以外の成分である所定成分の濃度を検知し、検知される値に応じて、次に行われる充填ステップで充填される作動流体の温度および/または圧力を調節する。
ここでは、充填ステップにおいて、放出された充填媒体に含まれる所定成分の濃度の検知を行っており、この値を、次の充填ステップにおける作動流体の温度および/または圧力の調節に利用している。
これにより、作動流体の充填状況と不純物の除去効果とを考慮して、より効率的に不純物を回収するための充填条件や繰り返し回数を特定することが可能になる。
発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、第発明に係る空気調和装置の洗浄方法であって、所定成分には、水分が含まれている。そして、充填ステップでは、冷凍サイクル内の温度が、冷凍サイクル内の圧力に応じた水分の沸点を超える温度となるように加熱する。なお、ここでの冷凍サイクル内の圧力は、冷凍サイクル内の水分の分圧であってもよい。また、加熱する対象は、充填する作動流体であっても、冷凍サイクルの一部であってもよい。
ここでは、冷凍サイクル内に存在する不純物として水分が含まれている場合に、充填ステップにおける冷凍サイクル内の圧力の上昇にしたがって、水の沸点も上昇する。これに対して、ここでは、冷凍サイクル内の圧力に応じて冷凍サイクル内を加熱することで温度を上昇させ水が気体状態で存在しやすくなるようにしている。
これにより、作動流体を充填することにより冷凍サイクル内の不純物を低減させる場合において、放出対象に水分を多く含ませることができ、冷凍サイクル内の水分を確実に低減させることが可能になる。このように冷凍サイクル内の水分が低減されることで、冷凍サイクルでの凍結の発生を防止したり、冷媒配管と水分とが接触することで生じる酸化物等を低減させて、装置の腐食を防止させることが可能になる。
発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、第発明または第発明の空気調和装置の洗浄方法であって、冷凍サイクルは、1台の熱源ユニットと、複数台の利用ユニットと、1台の熱源ユニットに対して複数台の利用ユニットを並列に接続するために分岐部分が設けられている連絡配管と、を有している。そして、充填ステップ、放出ステップおよび繰り返しステップを、少なくとも分岐部分を対象として行う。
1台の熱源ユニットに対して複数の利用ユニットが接続されて構成される分岐部分を有する冷凍サイクルを対象として、従来のような真空引きによる洗浄を行うとすると、流通抵抗の小さい部分における洗浄については十分な効果が得られても、流通抵抗の大きい分岐部分においては、十分な洗浄効果を得ることが困難である。そして、このような分岐部分では、不純物が残存してしまうおそれがある。
これに対して、ここでは、このような分岐部分を対象として、作動流体を充填し、充填対象を放出するというステップを繰り返しているため、流通抵抗の大きい分岐部分であっても、洗浄効果を向上させることが可能になる。
発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、第1発明から第発明のいずれかの空気調和装置の洗浄方法であって、作動流体は、作動冷媒と同一成分の二酸化炭素である。
ここでは、冷凍サイクル内を洗浄するために用いる作動流体として、作動冷媒と同一成分である二酸化炭素を用いている。このため、充填ステップにおいて冷凍サイクル内に充填された作動流体が、放出ステップの後に残留したとしても、最終的に作動冷媒として利用されることになるため、問題ないことになる。
これにより、冷凍サイクル内の洗浄のための作動流体が放出ステップ後に冷凍サイクル内に残存してしまうことを回避することが可能になり、洗浄効果を高めることができる。
なお、例えば、1つの室外機に対して複数の室内機が連絡配管で接続された冷凍サイクルにおいて、上述のような空気調和装置の洗浄方法を実行すると、複数の室内機に接続するために、冷媒配管が分岐している部分において、従来の真空引きよりも、高い洗浄効果が得られる。すなわち、従来行われている真空引きでは、洗浄効果は、配管のうち流体が流れやすい部分のみが向上するおそれがあり、配管の分岐部分等における洗浄効果を向上させたい場合がある。これに対して、ここでは、冷凍サイクル内の圧力が大気圧以上となるまで作動流体が充填されるため、配管の分岐部分等の流体が流れにくい部分に存在する不純物についても、作動流体と混ざり合ったり、作動流体に溶け込む等して、効率的に放出することが可能になる。
発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、第1発明から第発明のいずれかの空気調和装置の洗浄方法であって、作動流体は、窒素である。
ここでは、洗浄用の動作流体として、空調運転時に利用される作動流体とは異なる窒素を用いている。この窒素は、配管中の不純物等に対する化学的な反応性が乏しいため、窒素の充填量に応じた洗浄効果を得ることができる。そして、作動冷媒として利用される二酸化炭素は、この窒素が充填されている冷凍サイクル内から充填対象を回収しつつ、充填すればよい。
これにより、冷凍サイクルの洗浄に際して放出される二酸化炭素の量を低減させることが可能になる。
また、窒素は、不活性であるため、不純物と化学反応することにより配管壁を腐食させてしまうこと等を回避できる。
10発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置の洗浄方法であって、以下の各ステップを備えている。第1充填ステップでは、冷凍サイクルに窒素を充填させる。第1放出ステップでは、第1充填ステップの後に冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する。第1繰り返しステップでは、第1充填ステップおよび第1放出ステップを単位操作とした場合、単位操作を少なくとも1回以上行う。第2充填ステップでは、第1繰り返しステップの後、冷凍サイクルに二酸化炭素を充填させる。第2放出ステップでは、第2充填ステップの後に冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する。第2繰り返しステップでは、第2充填ステップおよび第2放出ステップを単位操作とした場合、単位操作を少なくとも1回以上行う。
ここでは、窒素により水分を減少させつつ、より水溶性のある二酸化炭素によって洗浄仕上げを行うことが可能になる。
11発明に係る空気調和装置の洗浄方法は、第1発明から第10発明のいずれかの空気調和装置の洗浄方法であって、充填ステップでは、冷凍サイクル内の圧力が少なくとも大気圧を超える圧力になるまで作動流体の充填を行う。放出ステップでは、冷凍サイクル内の圧力が略大気圧になるまで充填対象の放出を行う。ここでの充填ステップにおける大気圧以上の圧力としては、好ましくは5気圧以上、より好ましくは7気圧以上である。
ここでは、大気圧を超える圧力になるまで、作動流体を充填し続けるため、冷凍サイクル内に残存する不純物の濃度をより一層低減させることができる。そして、このようにして不純物の相対濃度を低減させる充填ステップが終了した後に、放出ステップにおいて、冷凍サイクル内の圧力が略大気圧となるまで充填対象の放出が行われ、多くの作動流体の放出に伴って、多くの不純物を冷凍サイクルの外へ放出することが可能になる。
これにより、冷凍サイクル内の不純物をより効率的に低減させることが可能になる。
なお、例えば、1つの室外機に対して複数の室内機が連絡配管で接続された冷凍サイクルにおいて、上述のような空気調和装置の洗浄方法を実行すると、複数の室内機に接続するために、冷媒配管が分岐している部分において、従来の真空引きよりも、高い洗浄効果が得られる。すなわち、従来行われている真空引きでは、洗浄効果は、配管のうち流体が流れやすい部分のみが向上するおそれがあり、配管の分岐部分等における洗浄効果を向上させたい場合がある。これに対して、ここでは、冷凍サイクル内の圧力が大気圧以上となるまで作動流体が充填されるため、配管の分岐部分等の流体が流れにくい部分に存在する不純物についても、作動流体と混ざり合ったり、作動流体に溶け込む等して、効率的に放出することが可能になる。
12発明に係る空気調和装置は、作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置であって、冷凍サイクルと、カウンタと、判断部とを備えている。冷凍サイクルは、作動流体を充填可能であり、充填された充填対象を放出可能なものである。カウンタは、作動流体を充填した後に充填対象を放出するという単位操作が行われた回数をカウントして出力する。判断部は、カウンタの出力によって得られる回数に基づいて、充填される作動流体の温度、および/または、作動流体の充填後における冷凍サイクル内の圧力、に応じた回数分だけ前記単位操作が繰り返されることになるように単位操作の繰り返しを終えるか否か判断する。なお、ここでのカウンタによる出力には、ディスプレイ等の表示装置に対するカウントデータの出力だけでなく、他の装置に対してカウントデータを送信する場合等も含まれる。また、ここでの洗浄用の作動流体としては、特に、空調時の冷媒としての機能を有している必要はなく、二酸化炭素や窒素等が含まれる。
ここでは、冷凍サイクルに対して作動流体が充填されることで、冷凍サイクル内における不純物の相対的な濃度を低減させることができる。そして、従来のような冷凍サイクルの真空引きを行うことなく、冷凍サイクルに充填されている不純物を含んだ充填対象を冷凍サイクルの外に放出することで、冷凍サイクル内に存在していた不純物の一部も冷凍サイクルの外に放出され、冷凍サイクル内における不純物の絶対量が低減させることができる。このような動作流体を充填した後に充填対象を放出するという単位操作を少なくとも1回以上繰り返していくことで、冷凍サイクル内における不純物の量をさらに低減させることが可能になる。ここで、カウンタによって、単位操作が行われた回数を把握することができるため、冷凍サイクル内に残存する不純物の量を予想することが可能になる。
これにより、真空引きを行うことなく、二酸化炭素を作動冷媒として充填する既設の冷凍サイクル内の不純物の量を低減させることが可能になる。そして、冷凍サイクル内における不純物の量を予想可能にすることで、冷凍サイクル内の不純物の量の許容範囲を満たすために必要となる単位操作の繰り返し回数を予想することが可能になる。
そして、温度/圧力状況に応じた繰り返し回数が判断部によって定められるため、洗浄効果の信頼性を向上させることができる。
13発明に係る空気調和装置は、作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置であって、冷凍サイクルと、カウンタと、判断部とを備えている。冷凍サイクルは、作動流体を充填可能であり、充填された充填対象を放出可能なものである。カウンタは、作動流体を充填した後に充填対象を放出するという単位操作が行われた回数をカウントして出力する。判断部は、カウンタの出力によって得られる回数に基づいて、温度と圧力とのいずれか一方または両方を予め設定している場合には、該設定値と繰り返し回数との関係が略反比例の関係となって単位操作を終えることができるように単位操作の繰り返しを終えるか否か判断し、繰り返し回数を予め設定している場合には、該設定回数と温度と圧力とのいずれか一方または両方との関係が略反比例の関係となって単位操作を終えることができるように単位操作の繰り返しを終えるか否か判断する。なお、ここでのカウンタによる出力には、ディスプレイ等の表示装置に対するカウントデータの出力だけでなく、他の装置に対してカウントデータを送信する場合等も含まれる。また、ここでの洗浄用の作動流体としては、特に、空調時の冷媒としての機能を有している必要はなく、二酸化炭素や窒素等が含まれる。
ここでは、冷凍サイクルに対して作動流体が充填されることで、冷凍サイクル内における不純物の相対的な濃度を低減させることができる。そして、従来のような冷凍サイクルの真空引きを行うことなく、冷凍サイクルに充填されている不純物を含んだ充填対象を冷凍サイクルの外に放出することで、冷凍サイクル内に存在していた不純物の一部も冷凍サイクルの外に放出され、冷凍サイクル内における不純物の絶対量が低減させることができる。このような動作流体を充填した後に充填対象を放出するという単位操作を少なくとも1回以上繰り返していくことで、冷凍サイクル内における不純物の量をさらに低減させることが可能になる。ここで、カウンタによって、単位操作が行われた回数を把握することができるため、冷凍サイクル内に残存する不純物の量を予想することが可能になる。
これにより、真空引きを行うことなく、二酸化炭素を作動冷媒として充填する既設の冷凍サイクル内の不純物の量を低減させることが可能になる。そして、冷凍サイクル内における不純物の量を予想可能にすることで、冷凍サイクル内の不純物の量の許容範囲を満たすために必要となる単位操作の繰り返し回数を予想することが可能になる。
そして、温度/圧力状況に応じた繰り返し回数が判断部によって定められるため、洗浄効果の信頼性を向上させることができる。
14発明に係る空気調和装置は、第12発明または第13発明に係る空気調和装置であって、放出された充填媒体に含まれる成分のうち、作動冷媒以外であってかつ作動流体以外の成分である所定成分の濃度を検知する検知部をさらに備えている。そして、判断部は、検知部が検知する所定成分の濃度に応じた回数分だけ単位操作が繰り返されるように判断する。なお、所定成分が水分である場合は、例えば、水分の濃度が10ppm以下、より好ましくは100ppm以下になるまで繰り返す等が含まれる。
ここでは、判断部が、検知部によって検知される所定成分の濃度に応じて単位操作を繰り返すように判断するため、洗浄効果の信頼性をさらに向上させることが可能になる。
15発明に係る空気調和装置は、第12発明から第14発明のいずれかに係る空気調和装置であって、冷凍サイクルは、1台の熱源ユニットと、複数台の利用ユニットと、1台の熱源ユニットに対して複数台の利用ユニットを並列に接続するために分岐部分が設けられている連絡配管と、を有している。そして、作動流体を充填した後に充填対象を放出するという単位操作を、少なくとも分岐部分を対象として、少なくとも1回以上行う。
1台の熱源ユニットに対して複数の利用ユニットが接続されて構成される分岐部分を有する冷凍サイクルを対象として、従来のような真空引きによる洗浄を行うとすると、流通抵抗の小さい部分における洗浄については十分な効果が得られても、流通抵抗の大きい分岐部分においては、十分な洗浄効果を得ることが困難である。そして、このような分岐部分では、不純物が残存してしまうおそれがある。
これに対して、ここでは、このような分岐部分を対象として、作動流体を充填し、充填対象を放出するというステップを繰り返しているため、流通抵抗の大きい分岐部分であっても、洗浄効果を向上させることが可能になる。
16発明に係る空気調和装置は、第12発明から第15発明に係る空気調和装置であって、冷凍サイクルに対する作動流体の充填、および、その後の冷凍サイクルからの充填対象の放出を行う充填放出制御を行い、判断部において単位操作の繰り返しを終えると判断された場合に充填放出制御を止める制御部をさらに備えている。
ここでは、判断部が繰り返しを終えると判断した場合に、制御部が、充填放出制御を止めることで、充填放出処理の終了を自動化させることが可能になる。
第1発明の空気調和装置の洗浄方法では、真空引きを行うことなく、二酸化炭素を作動冷媒として充填する既設の冷凍サイクル内の不純物の量を低減させることができ、温度/圧力と繰り返し回数との相関に応じた冷凍サイクル内の洗浄を行うことで、より確実な洗浄効果を得ることが可能になる。
第2発明の空気調和装置の洗浄方法では、洗浄効果の信頼性を向上させることができる。
第3発明の空気調和装置の洗浄方法では、繰り返し回数を一定に保つ場合であっても、一定の洗浄効果を得ることが可能になる。
第4発明の空気調和装置の洗浄方法では、作動流体の充填時における温度を所定温度に予め固定したり、および/または、作動流体の充填時における冷凍サイクル内の圧力を所定圧力に予め固定したりする場合であっても、繰り返しステップにおいて、所定温度および/または所定圧力に応じた回数分だけ単位操作が繰り返される。
発明の空気調和装置の洗浄方法では、作動流体の充填状況と不純物の除去効果とを考慮して、より効率的に不純物を回収するための充填条件や繰り返し回数を特定することが可能になる。
発明の空気調和装置の洗浄方法では、作動流体を充填することにより冷凍サイクル内の不純物を低減させる場合において、冷凍サイクル内の水分を確実に低減させることが可能になる。
発明の空気調和方法では、流通抵抗の大きい分岐部分であっても、洗浄効果を向上させることが可能になる。
発明の空気調和装置の洗浄方法では、冷凍サイクル内の洗浄のための作動流体が放出ステップ後に冷凍サイクル内に残存してしまうことを回避することが可能になり、洗浄効果を高めることができる。
発明の空気調和装置の洗浄方法では、冷凍サイクルの洗浄に際して放出される二酸化炭素の量を低減させることが可能になる。
10発明の空気調和装置の洗浄方法では、窒素により水分を減少させつつ、より水溶性のある二酸化炭素によって洗浄仕上げを行うことが可能になる。
11発明の空気調和装置の洗浄方法では、冷凍サイクル内の不純物をより効率的に低減させることが可能になる。
12発明の空気調和装置では、真空引きを行うことなく、二酸化炭素を作動冷媒として充填する既設の冷凍サイクル内の不純物の量を低減させることが可能になる。そして、冷凍サイクル内における不純物の量を予想可能にすることで、冷凍サイクル内の不純物の量の許容範囲を満たすために必要となる単位操作の繰り返し回数を予想することが可能になり、温度/圧力状況に応じた繰り返し回数が判断部によって定められるため、洗浄効果の信頼性を向上させることができる。
13発明の空気調和装置では、真空引きを行うことなく、二酸化炭素を作動冷媒として充填する既設の冷凍サイクル内の不純物の量を低減させることができ、温度/圧力と繰り返し回数との相関に応じた冷凍サイクル内の洗浄を行うことで、より確実な洗浄効果を得ることが可能になる。
14発明の空気調和装置では、洗浄効果の信頼性をさらに向上させることが可能になる。
15発明の空気調和装置では、流通抵抗の大きい分岐部分であっても、洗浄効果を向上させることが可能になる。
16発明の空気調和装置では、判断部が繰り返しを終えると判断した場合に、制御部が、充填放出制御を止めることで、充填放出処理の終了を自動化させることが可能になる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる空気調和装置の実施形態について説明する。
<空気調和装置1の概略構成>
図1は、空気調和装置1の冷媒回路の概略図である。
空気調和装置1は、ビル等の建物内の冷暖房等の空気調和に用いられるマルチタイプの装置であり、1台の熱源ユニット2と、作動冷媒として二酸化炭素が用いられており、それに並列に接続される複数(本実施形態では、2台)の利用ユニット5と、熱源ユニット2と利用ユニット5とを接続するための液冷媒配管6およびガス冷媒配管7、サービスポートSおよび制御装置70を備えている。
(熱源ユニット)
熱源ユニット2は、建物の屋上等に設置され、主に、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器23と、熱源側膨張弁24と、液側閉鎖弁25と、ガス側閉鎖弁26と、これらを接続する冷媒配管とから構成されている。
圧縮機21は、ガス冷媒を吸入して圧縮するための機器である。四路切換弁22は、冷房運転と暖房運転との切り換え時に、冷媒回路内における冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。この四路切換弁は、冷房運転時には圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器23のガス側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側とガス側閉鎖弁26とを接続し、暖房運転時には圧縮機21の吐出側とガス側閉鎖弁26とを接続するとともに圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器23のガス側とを接続することが可能である。熱源側熱交換器23は、空気や水を熱源として、冷媒を蒸発または凝縮させるための熱交換器である。熱源側膨張弁24は、熱源側熱交換器23の液側に設けられた冷媒圧力や冷媒流量の調節を行うための弁である。液側閉鎖弁25およびガス側閉鎖弁26は、それぞれ、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7に接続されている。
(利用ユニット)
利用ユニット5は、建物内の各所に設置され、主に、利用側膨張弁51と、利用側熱交換器52と、これらを接続する冷媒配管とから構成されている。
利用側熱交換器52は、冷媒を蒸発または凝縮させて室内空気の冷却または加熱を行うための熱交換器である。利用側膨張弁51は、利用側熱交換器52の液側に設けられた冷媒圧力や冷媒流量の調節を行うための弁である。
(冷媒配管)
液冷媒配管6およびガス冷媒配管7は、熱源ユニット2と利用ユニット5とを接続する冷媒配管であり、その大部分が建物内の壁内や天井裏に配置される。ここでは、図1に示すように、1つの熱源ユニット2に対して、複数の利用ユニット5が接続されているため、冷媒配管には、分岐部分Bが設けられている。
(サービスポート)
サービスポートSは、冷凍サイクルに対して作動冷媒を充填したり、放出したりするための接続ポートであり、液側閉鎖弁25の利用側熱交換器52側に隣接して設けられた液管側サービスポートS6と、ガス側閉鎖弁26の利用側熱交換器52側に隣接しており冷房運転時における圧縮機21の吸引側に設けられたガス管側サービスポートS7と、を有している。
液管側サービスポートS6には、図1に示すように、冷媒充填時等において着脱自在に取り付けられ、取り付け状態で液冷媒配管6と通じた状態となる放出側配管34が設けられている。この放出側配管34は、液管側サービスポートS6側の端部とは反対側の端部において放出端36が形成され、液管側サービスポートS6側の端部と放出端36との間には放出側電磁弁35が設けられ、後述する制御装置70によって放出をコントロールすることができるようになっている。この放出側配管34には、図1に示すように、冷媒の温度を検知する温度センサT、および、冷媒の圧力を検知する圧力センサPが、それぞれ設けられている。さらに、この放出側配管34には、後述する放出ステップS30において冷凍サイクル内の充填対象を放出する際に、この放出対象に含まれる窒素の濃度を検知する濃度センサCが設けられている。
ガス管側サービスポートS7には、図1に示すように、冷媒充填時等において着脱自在に取り付けられ、取り付け状態でガス冷媒配管7と通じた状態となる充填側配管32が設けられている。この充填側配管32は、ガス管側サービスポートS7側の端部とは反対側の他端は、後述する二酸化炭素ボンベ30の二酸化炭素が封入されたボンベ本体31と接続されている。このガス管側サービスポートS7側の端部とボンベ本体31との間には充填側電磁弁33が設けられ、後述する制御装置70によって充填をコントロールすることができるようになっている。
(制御装置)
制御装置70は、後述する空調動作や洗浄制御を行う装置であって、図2に示すように、主として、制御部71、メモリ72、ディスプレイ73、カウンタ74、温度検知部75、圧力検知部76、濃度取得部77、設定入力部78等を、それぞれ有している。制御部71は、冷凍サイクルについて、空調動作の制御を行ったり、洗浄処理の制御を行ったりする。メモリ72は、設定入力部78等から入力されたデータや、カウンタ74によるカウントデータ等を格納する。ここで、カウンタ74は、後述する、充填ステップS10、待機ステップS20および放出ステップS30の3つの処理を単位操作としてカウントを行う。ディスプレイ73は、制御部71からの指示を受けて、カウンタ74によるカウントデータ等についてメモリ72の格納内容に従った表示を行う。温度検知部75は、温度センサTから得られるデータを取得する。圧力検知部76は、圧力センサPから得られるデータを取得する。濃度取得部78は、濃度センサCから得られるデータを取得する。
<空気調和装置1の空調動作>
次に、建物に対する据付が完了した状態における空気調和装置1の冷房運転動作について、図1を用いて説明する。冷房運転における各種構成機器の制御は、通常制御手段として機能する空気調和装置1の制御部71によって行われる。
液側閉鎖弁25、ガス側閉鎖弁26を全開状態として、制御部71から、冷房運転の運転指令がされると、圧縮機21が起動する。すると、低圧の冷媒は、圧縮機21に吸入されて臨界圧力を超える圧力まで圧縮された高圧の冷媒となる。その後、高圧の冷媒は、室外熱交換器23に送られて、冷却器として機能する室外熱交換器23において室外空気と熱交換を行って冷却される。
そして、室外熱交換器23において冷却された高圧の冷媒は、液冷媒配管6および液側閉鎖弁25を通過して、利用ユニット5に送られる。この利用ユニット5に送られた高圧の冷媒は、利用側膨張弁51に送られて、利用側膨張弁51によって臨界圧力よりも低い圧力(すなわち、圧縮機21の吸入圧力近くの圧力)になるまで減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となった後に、室内熱交換器52に送られ、蒸発器として機能する室内熱交換器52において室内空気と熱交換を行って蒸発して低圧の冷媒となる。
そして、室内熱交換器52において蒸発した低圧の冷媒は、熱源ユニット2に送られ、ガス冷媒配管7およびガス側閉鎖弁26を通過して、再び、圧縮機21に吸入される。
このようにして、空気調和装置1の空調動作が行われる。
<窒素ガスによる気密試験>
ここで、上述のような空調動作を行う空気調和装置1は、熱源ユニット2、利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7、の主に4つの要素が互いに接続されて構成されており、建物に据え付けられている。そして、まず、利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7の3つの各要素について、気密性の有無をチェックする。ここでは、図1にように、利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7が互いに接続された状態で、液側閉鎖弁25からガス側閉鎖弁26に至るまでの全配管部分を対象として、気密性をチェックする。
ここでの気密性の試験は、互いに接続されている利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7を対象として、配管内に窒素ガスを充填させることで行う。この際の漏れの有無は、適当な濃度の石鹸水(およびこれに数滴のグリセリンを混合したもの)等の発泡液を、各ネジ込み部、継手部、溶接部、その他漏れが予想されるすべての箇所に十分に流布しておき、発泡液による発泡の有無を調べることにより、判断する。
以上の気密試験によって気密性が確認されると、作動冷媒を充填して運転を行ったとしても作動冷媒が漏れるおそれのない空気調和装置1であることを認定できる。
<空気調和装置1の洗浄処理>
上述のようにして、利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7について、気密試験を行い、冷凍サイクルを構成するこれらの3つの要素について、気密性が確保されていることを確認した状態では、この3つの要素の内部に、気密試験で使用した空気等の不凝縮ガス(主に、窒素ガス)が残存したままの状態になってしまっている。
そして、本実施形態の空気調和装置1は、作動冷媒として二酸化炭素を用いる冷凍サイクルを構成しているため、このような残存空気(主として、窒素)等は、作動冷媒の二酸化炭素に対する不純物として位置付けられるものである。このような不純物が冷凍サイクルに存在した状態のままで作動冷媒としての二酸化炭素を充填して空調運転を行うと、高圧圧力が異常に高くなってしまったり、消費電力の増大、空調能力の低下等の各要素における不具合が生じてしまう。
このため、ここでは、空気調和装置1を構成する利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7の各配管内に残存している空気(主として、窒素等)を除去する必要があり、作動冷媒と同一成分の二酸化炭素を洗浄剤として利用して、空気を排出する洗浄処理が行われる。
(洗浄処理に用いられる構成)
ここで、図1に示すように、洗浄処理は、充填側について、ガス管側サービスポートS7が充填側配管32を介して二酸化炭素ボンベ30に接続され、放出側については、液管側サービスポートS6が放出側配管34に接続されることで実行される。
放出側配管34は液管側サービスポートS6に接続されており、充填時においては、放出端36からの冷媒の放出を止めるために、放出側電磁弁33は、制御部71によって閉じた状態となるように開閉制御される。
ここで、二酸化炭素ボンベ30は、図1に示すように、ボンベ本体31と、充填側配管32と、充填側電磁弁33と、を有している。ボンベ本体31には、二酸化炭素が高圧状態で封入されている。充填側配管32は、空気調和装置1の作動冷媒と同一成分の二酸化炭素が封入されているボンベ本体31と、上述したガス管側サービスポートS7と、を接続することで、ガス管側サービスポートS7を介して、ガス状態の二酸化炭素を充填していく。充填側電磁弁33は、制御部71によって開閉制御されることで、二酸化炭素の充填量が調節されて、冷凍サイクル内の圧力も調節される。
ここで、図1に示すように、制御装置70の温度取得部75は温度センサTと、圧力取得部76は圧力センサSと、濃度取得部77は濃度センサCと、それぞれ接続されている。そして、制御部71は、温度センサT、圧力センサSおよび濃度センサCが取得する各データに基づいて、冷凍サイクルの洗浄処理の制御を行う。具体的には、制御部71は、圧力取得部76が取得する圧力データに基づいて充填側電磁弁33の開度を制御し、濃度取得部77が取得する窒素濃度に基づいて放出側電磁弁の開度を制御することで、洗浄処理における充填放出制御を行う。これにより、洗浄処理において冷凍サイクル内の圧力を自動的に調整でき、洗浄処理の繰り返し回数を調節できる。
(洗浄処理のフローチャート)
図3に、制御装置70による洗浄処理のフローチャートを示す。
ここでは、二酸化炭素ボンベ30が充填側サービスポートS7に接続された状態からスタートし、制御装置70が行う制御の流れを説明する。また、ここでの洗浄処理は、冷凍サイクルにおける残留窒素濃度が100ppm以下になることを目標として行う場合において、洗浄処理を行う前にサービスエンジニアが制御装置70の設定入力部78を操作して入力することで、充填における所定圧力を10気圧として設定した場合について説明する。
(S10:二酸化炭素の自動充填ステップ)
まず、ステップS10では、制御装置70は、冷凍サイクルに設けられている全ての弁(具体的には、熱源側膨張弁24、液側閉鎖弁25、ガス側閉鎖弁26および利用側膨張弁51等)を全開状態とし、このような全開状態の冷凍サイクルに対して二酸化炭素ガスの充填を開始するために充填側電磁弁33が「開」状態となるようにして、放出側電磁弁35が「閉」状態となるようにして、自動充填制御する。各弁が「開」状態であるため、二酸化炭素ガスは、冷凍サイクルの冷凍サイクルの利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7のすみずみまで行き渡る。このため、空気調和装置1の作動冷媒と同一成分である二酸化炭素ガスが冷凍サイクル内に加圧充填された状態となる。これにより、冷媒配管が分岐して複雑な構成になっている分岐部分Bにおいても、二酸化炭素ガスと不純物としての窒素とが十分に混ざり合う。そして、制御部71は、圧力取得部76の取得する圧力値が所定圧力として設定された10気圧になるまで充填側電磁弁33を「開」状態として充填を続ける制御を行い、所定圧力である10気圧に達した際に充填側電磁弁33を「閉」状態として、充填を終了する制御を行う(ここでも、放出側電磁弁35は「閉」状態に維持される)。この段階では、カウンタ74は、カウントデータを「1回」として、メモリ72に格納させており、制御部71は、メモリ72に格納されているカウントデータに従って、単位操作が1回目であることを示すために、ディスプレイ73に「1回」と表示させる。
(S20:待機ステップ)
次に、ステップS20では、制御装置70は、冷凍サイクル中に二酸化炭素ガスが所定圧力(10気圧)充填された状態を、所定時間(例えば、10分)維持する。これにより、冷凍サイクルに充填された二酸化炭素ガスと、冷凍サイクル内に残留している窒素とが十分に混ざり合う。ここでの待機時間は、充填される二酸化炭素ガスの圧力や温度状態に応じて、例えば、高圧力・高温度の場合には、適当な時間に短縮する等の調節を行うようにしてもよい。
(S30:充填対象の自動放出ステップ)
そして、ステップS30では、制御装置70の制御部71は、待機時間が所定時間を超えたと判断すると、放出側電磁弁35を「開」状態として、冷凍サイクルの冷凍サイクルの利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7に充填されている二酸化炭素ガスおよび不純物としての窒素を、放出端36から放出する。ここでの放出は、圧力取得部76が取得する圧力センサPの値に基づいて、制御部71によって大気圧まで下がったと判断されるまで行う。
以上の処理において、充填ステップS10では、例えば、冷凍サイクルの全圧が10気圧とされた場合に不純物である窒素分圧は0.5気圧となって、不純物の全圧に対する分圧の比が小さくなっている。そして、放出ステップS30による充填対象の放出において冷凍サイクル内を大気圧に戻すと、例えば、全圧が1気圧の冷凍サイクル中の窒素分圧は0.05気圧程度に低減される。このようにして冷凍サイクルは、洗浄されている。
(S40:充填対象中における窒素の濃度判定および繰り返し処理)
ステップS40では、濃度取得部77は、上記放出ステップS30で放出された成分中の窒素濃度を濃度センサCから取得する。そして、制御装置70の制御部71は、濃度取得部77が取得した窒素濃度が、目標許容範囲の残留窒素濃度である100ppm以下となっているか否か判断する。ここで、100ppm以下となっていない場合には、ステップS10に戻って、再び二酸化炭素ガスの充填および充填対象の放出による洗浄処理を繰り返す。この場合、カウンタ74は、カウントデータを繰り上げて「2回」として、メモリ72に格納させ、制御部71は、メモリ72に格納されているカウントデータに従って、単位操作が2回目になることを示すために、ディスプレイ73に「2回」と表示させる。他方、100ppm以下となっている場合には、冷凍サイクルから十分に窒素を取り除けたと判断して、洗浄処理を終了する。
<作動冷媒としての二酸化炭素の追加充填>
このようにして建物に据え付けられて残留窒素濃度が100ppm以下になるように洗浄された冷凍サイクルにおいては、配管長等が様々な形態をとること等に起因する最適な冷媒充填量に調節する必要がある。このため、熱源ユニット2が予め備えている作動冷媒としての二酸化炭素冷媒の量のみでは不足する分の冷媒を、液側閉鎖弁25およびガス側閉鎖弁26を開けてさらに冷凍サイクルに追加充填する。ここでの二酸化炭素の追加充填量は、冷凍サイクルにおける冷凍能力が最大限に発揮され、圧力異常等の問題が生じない量とされる。これにより、不純物が除去された冷凍サイクルを用いて、上述した空調動作を行うことが可能になる。
<本実施形態の空気調和装置1の洗浄処理の特徴>
(1)
従来の空気調和装置では、気密試験によって気密性を確認した冷凍サイクル中に残存している窒素を除去するために、冷凍サイクル中の気圧を下げて不純物を取り去る真空引きを行っている。このため、真空引きのための操作、真空引きのための装置等が別途必要になってしまっている。このような真空引きを行う真空ポンプは、−100kPa程度まで真空状態にする必要があり、大型の装置が必要となってしまう。
これに対して、本実施形態の空気調和装置1の洗浄方法によると、作動冷媒と同一成分の二酸化炭素ガスを充填しており、加圧充填により冷凍サイクル内の隅々まで行き渡らせている。このため、二酸化炭素ガスと窒素とを十分に混ざり合わせることができる。これにより、充填対象を放出する際に、冷凍サイクル内に残存している窒素の一部は、加圧充填されていた二酸化炭素ガスとともに、冷凍サイクルの外に排出され、冷凍サイクル内における窒素の絶対量を低減させることができる。これにより、冷凍サイクルの利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7に残存している窒素を、従来のような冷凍サイクルの真空引きを行うことなく、冷凍サイクルの外に排出している。
さらに、以上の操作を繰り返しステップS40によって繰り返すことで、冷凍サイクル中に残存している窒素濃度を目的とする濃度まで低減できる。
これにより、真空引きを行うことなく、冷凍サイクル中の残留窒素濃度を効果的に低減させることができる。
なお、上述のように、冷凍サイクル中の窒素の除去において従来のような真空引きを行う必要がないことから、真空引きを行う際に要していた電力が不要となり、施工時の消費電力を削減できる。さらに、真空ポンプが不要となるため、従来の真空引きを行う洗浄方法と比較してイニシャルコストが低減され、メンテナンス性が向上されている。
(2)
本実施形態の空気調和装置1の洗浄方法では、冷凍サイクルの洗浄に二酸化炭素ガスを用いているが、冷凍サイクル内に二酸化炭素が残留したとしても、本実施形態の空気調和装置1の作動冷媒が同一成分の二酸化炭素であるため、冷凍サイクル内における不純物となることはなく、冷凍サイクル中の不純物の相対濃度を問題が生じないようにしつつ低減させていくことができる。
また、上述と同様にして、作動冷媒と同一成分の二酸化炭素を充填し、放出する処理を繰り返すことで、不純物としての窒素だけでなく、水分、ゴミ、スケール等についても、冷凍サイクル中における相対濃度を低減させていき、洗浄することができる。
(3)
本実施形態の空気調和装置1の洗浄方法では、冷凍サイクルに充填する成分として水溶性が窒素よりも高い二酸化炭素を採用している(例えば、1気圧1リットルの水に対する溶解度は、常温で、窒素が0.0007molであるのに対して、二酸化炭素は0.053molである)。冷凍サイクルにおいては、水分も不純物として取り除くことが好ましいが、このような冷凍サイクル中に残留している水分についても、充填される二酸化炭素ガスと一緒になって、効果的に排出することができる。これにより、二酸化炭素を充填して放出する本実施形態の洗浄方法では、冷凍サイクル中に残留している水分についても効果的に排出できるため、冷凍サイクルの洗浄効果を向上できる。
なお、空気調和装置1の作動冷媒としてエタン等の炭化水素系を用いる場合と比較して、二酸化炭素を作動冷媒として用いる場合には、通常の空調運転の際に、冷凍サイクルの残留している水分を吸収しやすく、炭酸となって内部から冷媒配管を腐食させてしまうおそれがある。これに対して、上記実施形態の洗浄方法によると、作動冷媒としての二酸化炭素を充填して通常の空調運転を行う前に、冷凍サイクル中の水分が十分に除去されており、配管の腐食等の問題が生じにくくなっている。
(4)
本実施形態の空気調和装置1の洗浄方法では、冷凍サイクルを真空引きする従来の方法と異なり、冷凍サイクルに対して二酸化炭素ガスを加圧して充填しており、冷凍サイクル内の隅々まで二酸化炭素ガスを行き渡らせている。このため、冷凍サイクルの冷媒配管において分岐部分B等のように流体が直進的に流れることができない複雑な部分があったとしても、二酸化炭素ガスと不純物としての窒素とを十分に混ざり合わせて排出させることができる。これにより、冷媒配管の分岐部分Bについても十分に洗浄できる。
(5)
本実施形態の空気調和装置1の洗浄方法では、カウンタ74によって洗浄処理の単位操作の処理回数がカウントされて、ディスプレイに表示されているため、洗浄処理を行う者は、容易に洗浄回数を確認でき、どの程度洗浄されているのかについて把握することができる。
<変形例>
(A)
上記実施形態の空気調和装置1では、作動冷媒と同一成分である二酸化炭素を冷凍サイクルに加圧充填し、充填対象を放出することで冷凍サイクル内の不純物である窒素を低減させる場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図4のフローチャートにおいて示すように、上述した冷凍サイクルにおける窒素濃度を低減化させる処理の前に、冷凍サイクルにおける窒素以外の不純物(例えば水分)を除去するために、冷凍サイクルに対して不活性ガス(冷媒配管内における不純物に対する化学的な反応性に乏しいガス)である窒素を加圧充填して、放出する処理を繰り返すようにしてもよい。充填ガスとして不活性ガスを採用することによって、不純物と化学反応することにより配管壁を腐食させてしまうこと等を回避でき、用いた不活性ガスの量に応じた適切な洗浄効果が得られる。
具体的には、図4に示すように、上述した二酸化炭素の充填ステップS10、待機ステップS20、放出ステップS30および繰り返しステップS40を行う前に、窒素ガスによるステップS1からステップS4の同様の水分除去処理を行う。
(S1:窒素の自動充填ステップ)
まず、ステップS1では、制御装置70は、冷凍サイクルに設けられている全ての弁(具体的には、熱源側膨張弁24、液側閉鎖弁25、ガス側閉鎖弁26および利用側膨張弁51等)を全開状態とし、このような全開状態の冷凍サイクルに対して窒素ガスの充填を開始するために充填側電磁弁33が「開」状態となるようにして、放出側電磁弁35が「閉」状態となるようにして、自動充填制御する。冷凍サイクルの各弁が「開」状態であるため、窒素ガスは、冷凍サイクルの各部分のすみずみまで行き渡る。これにより、冷媒配管が分岐して複雑な構成になっている分岐部分Bにおいても、窒素ガスと不純物としての水分とが十分に混ざり合う。そして、制御部71は、圧力取得部76の取得する圧力値が所定圧力として設定された10気圧になるまで充填側電磁弁33を「開」状態として充填を続ける制御を行い、所定圧力である10気圧に達した際に充填側電磁弁33を「閉」状態として、充填を終了する制御を行う(ここでも、放出側電磁弁35は「閉」状態に維持される)。この段階では、カウンタ74は、カウントデータを「1回」として、メモリ72に格納させており、制御部71は、メモリ72に格納されているカウントデータに従って、単位操作が1回目であることを示すために、ディスプレイ73に「1回」と表示させる。
(S2:待機ステップ)
次に、ステップS2では、制御装置70は、冷凍サイクル中に窒素ガスが所定圧力(10気圧)充填された状態を、所定時間(例えば、10分)維持する。これにより、冷凍サイクルに充填された窒素ガスと、冷凍サイクル内に残留している水分とが十分に混ざり合う。ここでの待機時間は、充填される窒素ガスの圧力や温度状態に応じて、例えば、高圧力・高温度の場合には、適当な時間に短縮する等の調節を行うようにしてもよい。
(S3:充填対象の自動放出ステップ)
そして、ステップS3では、制御装置70の制御部71は、待機時間が所定時間を超えたと判断すると、放出側電磁弁35を「開」状態として、冷凍サイクルの冷凍サイクルの利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7に充填されている窒素ガスおよび不純物としての水分を、放出端36から放出する。ここでの放出は、圧力取得部76が取得する圧力センサPの値に基づいて、制御部71によって大気圧まで下がったと判断されるまで行う。
以上の処理において、充填ステップS1では、例えば、冷凍サイクルの全圧が10気圧とされた場合に不純物である水の分圧は0.5気圧となって、不純物の全圧に対する分圧の比が小さくなっている。そして、放出ステップS3による充填対象の放出において冷凍サイクル内を大気圧に戻すと、例えば、全圧が1気圧の冷凍サイクル中の水の分圧は0.05気圧程度に低減される。このようにして冷凍サイクルは、洗浄されている。
(S4:充填対象中における水分の濃度判定および繰り返し処理)
ステップS4では、濃度取得部77は、上記放出ステップS3で放出された成分中の窒素濃度を濃度センサCから取得する。そして、制御装置70の制御部71は、濃度取得部77が取得した窒素濃度が、目標許容範囲の残留窒素濃度である100ppm以下となっているか否か判断する。ここで、100ppm以下となっていない場合には、ステップS1に戻って、再び窒素ガスの充填および充填対象の放出による洗浄処理を繰り返す。この場合、カウンタ74は、カウントデータを繰り上げて「2回」として、メモリ72に格納させ、制御部71は、メモリ72に格納されているカウントデータに従って、単位操作が2回目になることを示すために、ディスプレイ73に「2回」と表示させる。他方、100ppm以下となっている場合には、冷凍サイクルから十分に水分を取り除けたと判断して、水分についての洗浄処理を終了し、図4に示すように、窒素の洗浄処理を行うためにステップS10に以降する。ここで、制御部71は、カウンタ74によるカウントデータをリセットし、メモリ72のカウントデータをゼロに戻す。
以降、充填ステップS10、待機ステップS20、放出ステップS30および繰り返しステップS40の各処理は上記実施形態と同様である。
これにより、冷凍サイクル内の水分濃度を低減させると共に窒素濃度も低減させる洗浄を行う場合において、放出されるトータルの排出二酸化炭素量を削減させることができる。
また、他の例として、水分除去のために窒素以外の水分吸着性を有する成分を充填物として採用してもよい。これにより、充填対象を放出する際に、より多くの水分を吸着性成分の放出に伴って排出でき、冷凍サイクルにおける水分除去を効果的に行うことができる。
さらに、他の例として、水分に限らず、他の成分の不純物に対して選択的吸着性もしくは選択的吸収性を有する作動流体を採用して、冷凍サイクルに対して充填することにより、冷凍サイクルを洗浄するようにしてもよい。
(B)
上記実施形態の空気調和装置1では、充填する冷媒の温度状態については特に考慮することなく洗浄を行う場合について例に挙げて説明した。
ここで、上記実施形態において、充填ステップS20における充填圧力をあまりに上げすぎてしまうと、冷凍サイクル内に残存している水分が気化できず、水分が液状態のままで存在してしまうことがある。この場合には、放出ステップS30において大気圧化させて充填対象を冷凍サイクルから放出する際に、水分を充填対象に含ませて排出することができなくなるおそれがある。このため、冷凍サイクル内の水分を低減させることが困難になることがある。
これに対して、本発明の変形例(B)の空気調和装置1の洗浄方法としては、例えば、冷凍サイクルに不純物として存在している水分を、加熱によって液状態から気体状態として放出対象に多く含ませるようにし、冷凍サイクルにおける水分除去が効果的になるようにしてもよい。
具体的には、例えば、上述した充填ステップS10において充填される二酸化炭素の温度を、充填される二酸化炭素の圧力状態に対応した水の沸点よりも高温度状態となるように二酸化炭素を冷凍サイクルに充填する。すなわち、充填ステップS10においては、冷凍サイクル内が大気圧を超える圧力に加圧されることになるが、これに伴い、水の沸点も上昇することになる。このため、上述した充填ステップS10が終了して待機ステップS20における冷凍サイクル中の冷媒圧力に応じた水の沸点を特定し、この圧力状態に対応する水の沸点以上に冷媒を加熱して充填する。したがって、冷凍サイクル中に存在する水分は、液体状態よりも気体状態として存在しやすくなり、充填されている二酸化炭素冷媒と十分に混合させることができる。
例えば、圧力センサPによって検知される冷凍サイクル内の圧力が0.169MPa(約1.7気圧)になるまで二酸化炭素の充填を行った場合には、水の沸点は115℃となっている。このため、充填ステップS10においては、二酸化炭素を加熱し、115℃以上の状態にして冷凍サイクルに充填する。これにより、水蒸気となって存在している水分と二酸化炭素とを十分に混ぜ合わせることができる。
以上のように処理することで、放出ステップS30における放出対象には、不純物として窒素だけでなく、水分も多く含ませることができる。これにより、窒素だけでなく、水分についても、冷凍サイクルの利用ユニット5、液冷媒配管6およびガス冷媒配管7から外部に効果的に排出することができる。
また、ここでは、冷凍サイクルにおける温度が、圧力条件に対応した水の沸点以上の温度となればよいため、充填される冷媒を加熱する他に、冷凍サイクル自体を加熱するヒータ等を設置するようにしてもよい。
このように冷凍サイクル内の水分が低減されることで、冷凍サイクルでの凍結の発生を防止したり、冷媒配管と水分とが接触することで生じる酸化物等を低減させて、装置の腐食を防止させることができる。
(C)
上記実施形態の空気調和装置1では、制御装置70が空気調和装置1に設けられている場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、制御装置70は、例えば、二酸化炭素ボンベ30に対して設けられている構成であってもよい。この場合には、空気調和装置1においてこのような制御装置を設けることなく、配管洗浄を行うための二酸化炭素ボンベ30を用意するだけで、上記実施形態と同様の効果が得られる。
(D)
上記実施形態の空気調和装置1では、繰り返しステップS40において、放出される充填対象中の窒素濃度を測定し、測定値が許容範囲を満たすまで、充填ステップS10、待機ステップS20および放出ステップS30を繰り返す場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、充填対象の濃度測定等の処理を行うことなく、充填ステップS10の加圧充填として設定されている冷凍サイクル内の圧力の値に応じて、制御部71が、充填ステップS10、待機ステップS20および放出ステップS30の単位操作を繰り返す回数について、決定するようにしてもよい。
なお、この場合、充填処理における冷凍サイクル内の圧力が毎回異なるようにしてもよい。例えば、繰り返しの回数を重ねる毎に次第に冷凍サイクル内の圧力が高くなるように、充填処理を行ってもよい。また、各回の放出ステップS30において濃度センサCにより検知される充填対象の不純物濃度に応じて、制御部71が、次回の充填ステップS10の圧力条件や温度条件を決定するようにしてもよい。この場合には、冷凍サイクル内における窒素濃度が高い場合には、洗浄に要する二酸化炭素の量を低減できる。また、洗浄処理を繰り返すことで冷凍サイクル内の窒素濃度が低くなってきた場合には、冷凍サイクル内の二酸化炭素ガスの圧力をより一層上げることにより、不純物としての窒素の排出をより効果的に促すことができる。
また、繰り返し回数を予め設定入力により固定しておき、この設定入力された繰り返し回数だけで、目標とする不純物の濃度以下にできるように、充填ステップS10における充填圧力の値や温度を制御部71が定めるようにしてもよい。
(E)
上記実施形態の空気調和装置1では、1台の熱源ユニット2に対して複数台の利用ユニット5が接続されたマルチタイプの空気調和装置1について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、1台の熱源ユニットに対して1台の利用ユニット5が接続されたペアタイプの空気調和装置を対象として、上記実施形態の洗浄方法を適用するようにしてもよい。
なお、このようなペアタイプの空気調和装置の場合には、連絡配管の長さも膨大ではないため、気密試験は、据付後に行うようにしてもよい。
(F)
上記実施形態では、窒素を不純物とした場合の洗浄処理について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、不純物は、窒素を含む空気としてもよい。
(G)
上記実施形態の洗浄方法では、放出ステップS30において放出された放出対象に存在する不純物の濃度を濃度センサCによって検知して、繰り返しステップS40によって、目標となる残留濃度の条件を満たすまで、充填ステップS10、待機ステップS20および放出ステップS30を繰り返す場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、メモリ72に、予め、図5に示すような、充填(チャージ)と放出(ベント)を繰り返す回数と、冷凍サイクルの充填時の圧力と、不純物である窒素の冷凍サイクル中の残量と、の関係を示すデータベースを格納しておいてもよい。
そして、ユーザが設定入力部78から目標残留濃度と充填ステップS10における充填圧力とを入力することにより、制御部71が、図5の表を参照して、繰り返しステップS40において必要となる繰り返し回数を自動的に特定するようにしてもよい。ここで、図5に示すように、不純物の濃度を所定の目標以下にするために必要な繰り返し回数は、充填ステップS10における充填圧力の値に対して反比例する関係にある。そして、制御部71は、特定された回数だけ充填ステップS10、待機ステップS20および放出ステップS30を自動的に繰り返すようにしてもよい。
(H)
上記実施形態の洗浄方法では、ガス管側サービスポートS7を介して冷凍サイクルに二酸化炭素を充填し、液管側サービスポートS6を介して冷凍サイクルから充填対象を放出する場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、液側サービスポートS6を介して冷凍サイクルに二酸化炭素を充填し、ガス管側サービスポートS7を介して充填対象を放出するようにしてもよい。
さらに、液管側サービスポートS6のみで充填と放出との両方を行う構成としたり、ガス管側サービスポートS7のみで充填と放出の両方を行う構成としてもよい。これによっても、上記実施形態と同様に、洗浄効果が得られる。
本発明を利用すれば、真空引きを行うことなく、既設の設備を用いたまま、冷凍サイクルに残留している不純物の量を低減させることができるため、特に、作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置の洗浄方法として有用である。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路を示す図である。 空気調和装置の制御装置のブロック図である。 冷凍サイクル洗浄処理のフローチャートである。 変形例(A)に係る冷凍サイクルの洗浄処理のフローチャートである。 変形例(G)に係る冷凍サイクルの洗浄方法における条件別の充填・放出を繰り返す回数を示す図である。
符号の説明
1 空気調和装置
70 制御装置(配管洗浄制御装置)
71 制御部(配管洗浄制御装置)
74 カウンタ
77 濃度取得部(検知部)
B 分岐部分
C 濃度センサ
P 圧力センサ
S サービスポート
S6 放出側サービスポート
S7 充填側サービスポート
T 温度センサ

Claims (16)

  1. 作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置(1)の洗浄方法であって、
    冷凍サイクルに作動流体を充填させる充填ステップ(S10)と、
    前記充填ステップの後に前記冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する放出ステップ(S30)と、
    前記充填ステップおよび前記放出ステップを単位操作とした場合、前記単位操作を少なくとも1回以上行う繰り返しステップ(S40)と、
    温度と圧力とのいずれか一方または両方を予め設定している場合には、該設定値と繰り返し回数との関係が略反比例の関係となるように前記繰り返し回数を設定する操作を行い、前記繰り返し回数を予め設定している場合には、該設定回数と前記温度と前記圧力とのいずれか一方または両方との関係が略反比例の関係となるように、前記温度と前記圧力とのいずれか一方または両方を設定する操作を行う、設定ステップと、
    を備えた空調調和装置の洗浄方法。
  2. 作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置(1)の洗浄方法であって、
    冷凍サイクルに作動流体を充填させる充填ステップ(S10)と、
    前記充填ステップの後に前記冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する放出ステップ(S30)と、
    前記充填ステップおよび前記放出ステップを単位操作とした場合、前記単位操作を少なくとも1回以上行う繰り返しステップ(S40)と、
    前記充填される作動流体の温度、および/または、前記作動流体の充填後における前記冷凍サイクル内の圧力、に応じた回数分だけ前記単位操作を繰り返す設定ステップと、
    を備えた空調調和装置の洗浄方法。
  3. 前記繰り返しステップ(S40)では、予め定められた所定回数だけ前記単位操作を繰り返し、
    前記充填ステップ(S10)では、前記所定回数に応じた温度で、および/または、前記所定回数に応じた前記冷凍サイクル内の圧力の条件に沿うように、前記作動流体を充填する、
    請求項1または2に記載の空調調和装置の洗浄方法。
  4. 前記充填ステップ(S10)では、前記作動流体の充填時における所定温度、および/または、前記作動流体の充填時における前記冷凍サイクル内の所定圧力を予め定めた条件で行い、
    前記繰り返しステップ(S40)では、前記所定温度および/または所定圧力に応じた回数分だけ前記単位操作を繰り返す、
    請求項1または2に記載の空調調和装置の洗浄方法。
  5. 作動冷媒として二酸化炭素を利用される空気調和装置(1)の洗浄方法であって、
    冷凍サイクルに作動流体を充填させる充填ステップ(S10)と、
    前記充填ステップの後に前記冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する放出ステップ(S30)と、
    前記充填ステップおよび前記放出ステップを単位操作とした場合、前記単位操作を少なくとも2回以上行う繰り返しステップ(S40)と、
    を備え、
    前記充填ステップ(S10)は、前記放出された充填媒体に含まれる成分のうち、前記作動冷媒以外であってかつ前記作動流体以外の成分である所定成分の濃度を検知し、前記検知される値に応じて、次に行われる充填ステップ(S10)で充填される作動流体の温度および/または圧力を調節する、
    空調調和装置の洗浄方法。
  6. 前記所定成分には、水分が含まれ、
    前記充填ステップ(S10)では、前記冷凍サイクル内の温度が、前記冷凍サイクル内の圧力に応じた前記水分の沸点を超える温度となるように加熱する、
    請求項に記載の空調調和装置の洗浄方法。
  7. 前記冷凍サイクルは、1台の熱源ユニット(2)と、複数台の利用ユニット(5)と、1台の前記熱源ユニットに対して前記複数台の利用ユニットを並列に接続するために分岐部分(B)が設けられている連絡配管(6、7)と、を有しており、
    前記充填ステップ(S10)、前記放出ステップ(S30)および前記繰り返しステップ(S40)を、少なくとも前記分岐部分(B)を対象として行う、
    請求項またはに記載の空気調和装置の洗浄方法。
  8. 前記作動流体は、前記作動冷媒と同一成分の二酸化炭素である、
    請求項1からのいずれか1項に記載の空調調和装置の洗浄方法。
  9. 前記作動流体は、窒素である、
    請求項1からのいずれか1項に記載の空調調和装置の洗浄方法。
  10. 作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置(1)の洗浄方法であって、
    冷凍サイクルに窒素を充填させる第1充填ステップ(S1)と、
    前記充填ステップの後に前記冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する第1放出ステップ(S3)と、
    前記第1充填ステップおよび前記第1放出ステップを単位操作とした場合、前記単位操作を少なくとも1回以上行う第1繰り返しステップ(S4)と、
    前記第1繰り返しステップ(S4)の後、前記冷凍サイクルに二酸化炭素を充填させる第2充填ステップ(S10)と、
    前記第2充填ステップの後に前記冷凍サイクルに充填されている充填対象を放出する第2放出ステップ(S30)と、
    前記第2充填ステップおよび前記第2放出ステップを単位操作とした場合、前記単位操作を少なくとも1回以上行う第2繰り返しステップ(S40)と、
    を備えた空気調和装置の洗浄方法。
  11. 前記充填ステップでは、前記冷凍サイクル内の圧力が少なくとも大気圧を超える圧力になるまで前記作動流体の充填を行い、
    前記放出ステップでは、前記冷凍サイクル内の圧力が略大気圧になるまで前記充填対象の放出を行う、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の空調調和装置の洗浄方法。
  12. 作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置(1)であって、
    作動流体を充填可能であり、前記充填された充填対象を放出可能な冷凍サイクルと、
    前記作動流体を充填した後に前記充填対象を放出するという単位操作が行われた回数をカウントして出力するカウンタ(74)と、
    前記カウンタ(74)の出力によって得られる回数に基づいて、前記充填される作動流体の温度、および/または、前記作動流体の充填後における前記冷凍サイクル内の圧力、に応じた回数分だけ前記単位操作が繰り返されることになるように前記単位操作の繰り返しを終えるか否か判断する判断部(70)と、
    を備えた空調調和装置(1)。
  13. 作動冷媒として二酸化炭素を用いる空気調和装置(1)であって、
    作動流体を充填可能であり、前記充填された充填対象を放出可能な冷凍サイクルと、
    前記作動流体を充填した後に前記充填対象を放出するという単位操作が行われた回数をカウントして出力するカウンタ(74)と、
    前記カウンタ(74)の出力によって得られる回数に基づいて、温度と圧力とのいずれか一方または両方を予め設定している場合には、該設定値と繰り返し回数との関係が略反比例の関係となって前記単位操作を終えることができるように前記単位操作の繰り返しを終えるか否か判断し、前記繰り返し回数を予め設定している場合には、該設定回数と前記温度と前記圧力とのいずれか一方または両方との関係が略反比例の関係となって前記単位操作を終えることができるように前記単位操作の繰り返しを終えるか否か判断する判断部(70)と、
    を備えた空調調和装置(1)。
  14. 前記放出された充填媒体に含まれる成分のうち、前記作動冷媒以外であってかつ前記作動流体以外の成分である所定成分の濃度を検知の濃度を検知する検知部(77)をさらに備え、
    前記判断部(70)は、前記検知部(77)が検知する所定成分の濃度に応じた回数分だけ前記単位操作が繰り返されるように判断する、
    請求項12または13に記載の空気調和装置(1)。
  15. 前記冷凍サイクルは、1台の熱源ユニット(2)と、複数台の利用ユニット(5)と、1台の前記熱源ユニットに対して前記複数台の利用ユニットを並列に接続するために分岐部分が設けられている連絡配管(6、7)と、を有しており、
    前記作動流体を充填した後に充填対象を放出するという単位操作を、少なくとも前記分岐部分を対象として、少なくとも1回以上行う、
    請求項12から14のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  16. 前記冷凍サイクルに対する前記作動流体の充填、および、その後の前記冷凍サイクルからの充填対象の放出を行う充填放出制御を行い、前記判断部において前記単位操作の繰り返しを終えると判断された場合に前記充填放出制御を止める制御部(71)をさらに備えた、
    請求項12から15のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
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