JP4169875B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷媒を新規に交換して使用する冷凍サイクル装置に関するものである。さらに詳しくは、熱源機と室内機を新規の冷媒用のものに更新し、熱源機と室内機とを接続する接続配管は更新せずに、冷媒を新規に交換した冷凍サイクル装置で、接続配管内の残留油分等を分離、回収し、接続配管の再使用を可能にする冷凍サイクル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より一般に用いられている冷凍サイクルを備えた空気調和装置を図9に示す。図9において、Fは熱源機であり、圧縮機1、四方弁2、熱源機側熱交換器3、第1の操作弁4、第2の操作弁7、アキュムレータ8を内蔵している。Gは室内機であり、流量調整器5及び利用側熱交換器6を備えている。熱源機Fと室内機Gは、第1の接続配管C、第2の接続配管Dにより接続されて、冷凍サイクルを形成する。
【0003】
第1の接続配管Cの一端は熱源機側熱交換器3と第1の操作弁4を介して接続され、第1の接続配管Cの他の一端は流量調整器5と接続されている。第2の接続配管Dの一端は四方弁2と第2の操作弁7を介して接続され、第2の接続配管Dの他の一端は利用側熱交換器6と接続されている。また、アキュムレータ8のU字管状の流出配管の下部には返油穴8aが設けられている。
【0004】
この空気調和装置の冷媒の流れを図9に添って説明する。図中、実線矢印が冷房運転の流れを、破線矢印が暖房運転の流れを示す。
まず、冷房運転の流れを説明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は四方弁2を経て、熱源機側熱交換器3へと流入し、ここで媒体と熱交換して凝縮液化する。凝縮液化した冷媒は第1の操作弁4、第1の接続配管Cを経て流量調整器5へ流入し、減圧されて低圧二相状態となり、利用側熱交換器6で利用媒体と熱交換して蒸発・ガス化する。蒸発・ガス化した冷媒は第2の接続配管D、第2の操作弁7、四方弁2,アキュムレータ8を経て圧縮機1へ戻る。
【0005】
次に、暖房運転の流れを説明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は四方弁2、第2の操作弁7、第2の接続配管Dを経て、利用側熱交換器6へと流入し、利用媒体と熱交換して凝縮液化する。凝縮液化した冷媒は流量調整器5へ流入し、減圧されて低圧二相状態となり、第1の接続配管C、第1の操作弁4を経て、熱源機側熱交換器3で媒体と熱交換して蒸発・ガス化する。蒸発・ガス化した冷媒は四方弁2、アキュムレータ8を経て圧縮機1へ戻る。
【0006】
従来、このような空気調和装置では、冷媒としてCFC(クロロフルオロカーボン)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)が用いられてきたが、これらの冷媒に含まれる塩素が成層圏のオゾン層を破壊するため、生産規制対象さらには全廃対象となっている。
これらの冷媒の代替として、塩素を含まないHFC(ハイドロフルオロカーボン)を用いた空気調和装置が実現化されている。
【0007】
CFCやHCFCを用いた空気調和装置が老朽化した際には、新たな空気調和装置に入れ替える必要があるが、CFCやHCFCは全廃、生産規制の対象となっているため、HFC等の異なる冷媒を用いた空気調和装置に入れ替える必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱源機Fと室内機Gを接続する第1の接続配管Cと第2の接続配管Dは、熱源機Fや室内機Bと比べて利用可能期間が長く、老朽化もしないため、そのまま使用できれば簡略的に、また、低コストで空気調和装置の入れ替えが可能である。
【0009】
しかし、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置で使用していた接続配管C、接続配管Dには、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置の劣化した冷凍機油やCFCやHCFCが劣化して生成した塩素化合物やCFCやHCFCを用いていた空気調和装置の製造時に混入し劣化した塩素化合物や硫黄化合物等が残存している。
【0010】
接続配管C、接続配管Dに上記残留部が多く残存した状態で、例えばHFCを用いた空気調和装置を接続し、接続配管C、接続配管Dを使用すると、残存している劣化した冷凍機油や塩素化合物や硫黄化合物等がHFCを用いた空気調和装置用の冷凍機油に混入し、HFCを用いた空気調和装置用の冷凍機油の劣化が促進され、HFCを用いた空気調和装置の信頼性上好ましくない。
【0011】
このため、従来はCFCやHCFCを用いた空気調和装置で使用していた第1の接続配管Cと第2の接続配管DにHFCを用いた空気調和装置を接続し、接続配管C、接続配管Dを使用する場合には、接続配管C、接続配管Dを専用の洗浄剤で洗浄する必要があった。これらの洗浄作業は非常に煩雑であり、長時間を要するとともに、洗浄作業にかかるコストが高いという問題点があった。
【0012】
この発明は、CFC、HCFC系冷媒を用いた冷凍サイクル装置で使用した接続配管を、煩雑で、長時間を要し、作業コストが高い、専用の洗浄剤による洗浄を行わずに再使用できる、HFC等の冷媒を使用した冷凍サイクル装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明による冷凍サイクル装置は、圧縮機、熱源側熱交換器等を配管接続した熱源機と、流量調整器、利用側熱交換器等を配管接続した室内機と、前記熱源機と前記室内機とを接続するとともに、前記熱源機及び前記室内機の使用前に、塩素を含むCFCやHCFC等の第1の冷媒と前記第1の冷媒用の第1の冷凍機油とを用いて使用されていた第1の接続配管及び第2の接続配管と、を備え、塩素を含まないHFC等の第2の冷媒と前記第2の冷媒用の第2の冷凍機油とを使用した冷凍サイクル装置において、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器として使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管に設けられ、前記第1の冷媒と前記第1の冷凍機油とに起因する残留物を回収する油回収装置と、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器として使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管に、前記油回収装置とともに設けられ、前記第1の冷凍機油の油濃度を検知する油濃度検知装置と、配管切換装置を介して接続した前記油濃度検知装置と前記油回収装置とをバイパスするバイパス配管と、を備え、前記油濃度検知装置による前記第1の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、前記配管切換装置により、前記第2の冷媒等の流れを前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側へ切換えるものである。
【0019】
また、請求項2の発明による冷凍サイクル装置は、請求項1の発明において、前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを接続する配管で、前記両装置の上流側と下流側にそれぞれ配管切離し装置を備え、前記油濃度検知装置による前記第1の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、前記配管切換装置により前記第2の冷媒等の流れを前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側へ切換え、かつ、前記配管切離し装置により前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを切離すものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付して説明を省略または簡略化する。実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図である。
図1において、Aは熱源機であり、圧縮機1、冷媒流れを切換える切換弁である四方弁2、熱源機側熱交換器3、第1の操作弁4、第2の操作弁7、アキュムレータ8、油分離器9、油濃度検知装置10、第1の油回収装置11、配管切換装置である配管切換弁12、第3の操作弁13、第4の操作弁14、バイパス配管15を内蔵している。
【0024】
油分離器9は、圧縮機1の吐出配管に設けられ、圧縮機1から冷媒とともに吐出される冷凍機油を分離する。油濃度検知装置10と第1の油回収装置11とは四方弁2とアキュムレータ8の間に接続され、油濃度検知装置10の一端は第3の操作弁13に接続され、他の一端は第1の油回収装置11に接続されている。また、第1の油回収装置11の一端は油検知装置10に、他の一端は第4の操作弁14に接続されている。9aは、一端が油分離器9の底部に接続され、他端が第1の油分離装置11の出口より下流側に接続されたバイパス路である。配管切換弁12は、四方弁2より流入する冷媒および冷凍機油を第3の操作弁13、油濃度検知装置10、第1の油回収装置11、第4の操作弁14を経てアキュムレータ8へ流入する流路と、配管切換弁12、バイパス配管15を経てアキュムレータ8へ流入する流路と切り替えるために設けられたものである。また、アキュムレータ8のU字管状の流出配管の下部には返油穴8aが設けられている。
Bは室内機であり、流量調整器5(あるいは流量調整弁5)、及び利用側熱交換器6を備えている。
【0025】
Cは、第1の接続配管であり、その一端は熱源機側熱交換器3と第1の操作弁4を介して接続され、他の一端は流量調整器5と接続されている。
Dは、第2の接続配管であり、その一端は四方弁2と第2の操作弁7を介して接続され、他の一端は利用側熱交換器6と接続されている。
熱源機Aと室内機Bは離れた場所に設置され、第1の接続配管C、第2の接続配管Dにより接続されていて、冷凍サイクルを形成する。
なお、この空気調和装置は冷媒としてHFCを使い、四方切換弁2を切換えることにより、利用側熱交換器6を蒸発器として使用する冷房運転、また、凝縮器として使用する暖房運転を行うものであるが、この動作は一般的であるので説明を省略する。
【0026】
次に、CFCやHCFCを使った空気調和装置が老朽化等によりHFCを使う空気調和装置に更新する場合に、熱源機と室内機とはHFC用のものに更新し、熱源機Aと室内機B間の接続配管は専用の洗浄剤による洗浄を行わずに再使用する、この実施の形態の空気調和装置の交換手順を示す。
CFCやHCFCを使った空気調和装置に使用していたCFCまたはHCFCを回収し、CFCやHCFCを使った空気調和装置に使用していた熱源機と室内機を図1に示すこの実施の形態にける熱源機Aと室内機Bに交換する。第1の接続配管Cと第2の接続配管DはCFCやHCFCを使った空気調和装置のものを再利用する。熱源機Aには予めHFCが充填されているので、第1の操作弁4と第2の操作弁7は閉じたまま、室内機B、第1の接続配管C、第2の接続配管Dを接続状態で真空引きし、その後、第1の操作弁4と第2の操作弁7の開弁とHFCの追加充填を実施する。その後、この実施の形態の空気調和装置を運転することにより、CFCやHCFCを使った空気調和装置で使用した第1、第2の接続配管C、Dの洗浄運転を実施する。
【0027】
次に、この実施の形態の空気調和装置を運転することによる、CFCやHCFCを使った空気調和装置で使用した第1、第2の接続配管C、Dの洗浄運転の内容を図1に添って説明する。図中実線矢印が洗浄パターン1の流れを、破線矢印が洗浄パターン2の流れを示す。
まず、洗浄パターン1について説明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のHFCのガス冷媒はエステル油等のHFC用冷凍機油と共に圧縮機1を吐出され、油分離器9へ流入する。
【0028】
ここで、HFC用冷凍機油の大半は分離され、HFCのガス冷媒および若干のHFC用冷凍機油が、四方弁2を経て、熱源機側熱交換器3へと流入し、ここで空気・水などの媒体と熱交換して凝縮し液化する。液化した冷媒は、第1の操作弁4を経て第1の接続配管Cに流入する。
HFCの液冷媒およびHFC用冷凍機油が第1の接続配管Cを流れるときに、第1の接続配管Cに残留している劣化した鉱油等のCFCやHCFC用冷凍機油および塩素化合物や硫黄化合物等(以後、残留物と称す)の一部は、流動するHFCの液冷媒およびHFC用冷凍機油に溶解し、共に流れ、また一部はHFCの液冷媒およびHFC用冷凍機油の流動によるせん断力により、共に流れ、流量調整器5へ流入する。ここでHFCの液冷媒は低圧まで減圧されて低圧の気体と液体の二相状態となり、利用側熱交換器6で空気などの利用側媒体と熱交換して蒸発し、ガス化するが、上記残留物の一部は、流動するHFCの液冷媒およびHFC用冷凍機油部に溶解し、共に流れ、また一部はニ相状態またはガス状態のHFC冷媒およびHFC用冷凍機油の流動によるせん断力により、共に流れる。
【0029】
蒸発し、ガス化したHFC冷媒およびHFC用冷凍機油は、第1の接続配管Cに残留していた残留物と共に第2の接続配管Dに流入する。第2の接続配管Dの残留物の一部は、ニ相状態のHFC冷媒やHFC用冷凍機油に溶解し、共に流れ、また一部は、ニ相状態またはガス状態のHFC冷媒やHFC用冷凍機油の流動によるせん断力により、共に流れ、第1の接続配管C内の残留物と共に第2の操作弁7さらに四方弁2、配管切換弁12、第3の操作弁13、油濃度検知装置10を経て第1の油回収装置11へ流入する。
【0030】
油濃度検知装置10では、HFC冷媒やHFC用冷凍機油と共に流れていた特定の油分の濃度、例えばCFCやHCFCを使った空気調和装置で使用され、接続配管中に残留していた鉱油等の冷凍機油の濃度を検知でき、この実施の形態の空気調和装置を使用した、CFCやHCFCを使った空気調和装置で使用した接続配管の洗浄運転において、接続配管に残留している鉱油等の濃度を逐次に知ることができ、その濃度の変化が洗浄運転における目標値に達した時点で、即ち、鉱油等の有害な所定の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、洗浄時間を完了することができ、洗浄運転の効率を高めることができる。また、第1の油回収装置11では、第1の接続配管Cおよび第2の接続配管Dより流入した残留物および残留物を溶解したHFC用冷凍機油は、HFCのガス冷媒と分離され、回収され、CFCやHCFCを使った空気調和装置で使用されていた接続配管中に残留していた有害な残留物は回収される。その後HFCのガス冷媒は、第4の操作弁14を経てアキュムレータ8へと流入し、圧縮機1へ戻る。
【0031】
所定の洗浄運転が終了すると、配管切換弁12を油濃度検知装置10、第1の油回収装置11を経る回路からバイパス配管15を経る回路へと切替え、通常の空調運転が可能となる。
なお、油濃度検知装置10の検知方法、第1の油回収装置11の回収方法については、後に説明する。
【0032】
次に洗浄パターン2の流れを説明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のHFCのガス冷媒はHFC用冷凍機油と共に圧縮機1を吐出され、油分離器9へ流入する。ここで、HFC用冷凍機油の大半は分離され、HFCのガス冷媒および若干のHFC用冷凍機油が、四方弁2、第2の操作弁7を経て第2の接続配管Dに流入する。
【0033】
HFCのガス冷媒およびHFC用冷凍機油が第2の接続配管Dを流れるときに、第2の接続配管Dに残留している残留物の一部は、流動するHFC用冷凍機油に溶解し、共に流れ、また一部はHFCのガス冷媒およびHFC用冷凍機油の流動によるせん断力により、共に流れ、利用側熱交換器6へと流入する。ここでHFCのガス冷媒は利用媒体と熱交換して凝縮・液化し、凝縮・液化した冷媒は、流量調整器5へ流入し、ここで低圧まで減圧されて低圧の気体と液体の二相状態となり、第1の接続配管Cに流入する。
【0034】
接続配管Cの残留物の一部は、気体と液体のニ相状態となったHFCの液冷媒およびHFC用冷凍機油に溶解し、共に流れ、また一部は、ニ相状態のHFC冷媒やHFC用冷凍機油の流動によるせん断力により、共に流れ、接続配管Dの残留物と共に第1の操作弁4を経て、熱源機側熱交換器3へと運ばれる。ここで、気液二相状態の冷媒は、空気・水などの媒体と熱交換して蒸発し、ガス化する。ガス化したHFC冷媒は、HFC用冷凍機油および残留物と共に四方弁2、配管切換弁12、第3の操作弁13、油濃度検知装置10を経て第1の油回収装置11に流入する。
【0035】
油濃度検知装置10では、前記洗浄パターン1の洗浄運転と同様に、HFC冷媒やHFC用冷凍機油と共に流れていた特定の油分の濃度を検知でき、接続配管に残留している鉱油等の濃度を逐次に知ることができ、その濃度が洗浄運転における目標値に達した時点で洗浄時間を完了することができ、洗浄運転の効率を高めることができる。また、第1の油回収装置11では、第2の接続配管Dおよび第1の接続配管Cより流入した残留物および残留物を溶解したHFC用冷凍機油は、ガス冷媒と分離され、回収され、CFCやHCFCを使った空気調和装置で使用されていた接続配管中に残留していた有害な残留物は回収される。その後HFCのガス冷媒は、第4の操作弁14を経てアキュムレータ8へと流入し、圧縮機1へ戻る。
【0036】
所定の洗浄運転が終了すると、配管切換弁12を第1の油回収装置11を経る回路からバイパス配管15を経る回路へと切替え、通常の空調運転が可能となる。
【0037】
なお、上記のように洗浄パターン1では、第1の接続配管Cは高圧液冷媒、第2の接続配管Dは低圧ガス冷媒が流れ、洗浄パターン2では、第1の接続配管Cは低温低圧の気液二相冷媒、第2の接続配管Dは高温高圧ガス冷媒が流れ、洗浄パターンにより洗浄効果が変化するが、洗浄する接続配管の状況に応じて、洗浄効果の高い洗浄パターンを選択することができ、組み合わせることもできる。
即ち、洗浄運転初期では、接続配管に鉱油が多く存在しており、流速の早いガス冷媒で洗浄運転する方が洗浄効果が高い(押し流すことができる)、また、鉱油が微量でも二相で洗浄すると、せん断力により配管から剥離した鉱油は比重が冷媒より軽く、液冷媒の上に浮上し、運ばれていくため、良く洗浄できる、等により洗浄パタ−ンの選択、組合せを考慮できる。
【0038】
なお、洗浄運転中、油分離器9より第2の接続配管Dに流出したHFC用冷凍機油が第1の油回収装置11で分離、回収されるため、圧縮機1に充填されていたHFC用冷凍機油が時間の経過と共に減少するが、洗浄運転時間内に減少する量のHFC用冷凍機油を洗浄運転開始時より追加充填しておくと問題ない。
また、所定の洗浄運転が終了した後に、配管切換弁12を油濃度検知装置10および第1の油回収装置11を経る回路からバイパス配管15を経る回路へと切替えることにより、配管切離し装置である操作弁13および操作弁14より油濃度検知装置10および第1の油回収装置11を取り外すことができ、取り外した油濃度検知装置10および第1の油回収装置11はこの実施の形態の他製品に再利用可能で、低コストでこの実施の形態の油濃度検知装置10および第1の油回収装置11を提供することができる。
【0039】
次に、油濃度検知装置10について説明する。図2は油濃度検知装置10の例を図示したものである。
10aは円筒状の容器、10bは容器10aの上部に設けられた流入配管で先端部には金網状の金属製のフィルタ10fが設けられている。10cは容器10aの上部に設けられた流出配管、10dは容器10aの下部に設けられた配管で、先端部にはバルブ10eが設けられている。10gおよび10hは可視光を発する光源10iからの光を透過する石英ガラス等からなる小窓である。また10jは光源10iからの可視光の透過強度を検知する検知器である。
【0040】
流入配管10bより流入したHFCのガス冷媒、HFC用冷凍機油、残留物は、フィルタ10fに到達し、ここでHFC用冷凍機油および残留物に含まれる鉱油等の冷凍機油は泡状もしくは油滴となりフィルタ10fを通過し、容器10aの底部に落下する。また、フィルタ10fを通過したHFCのガス冷媒は、HFC用冷凍機油および残留物に含まれる鉱油等の冷凍機油および残留物の一部と共に流出配管10cより流出する。
【0041】
本実施の形態のHFC冷媒を使用した空気調和装置に使用される代表的冷凍機油であるエステル油は、波長が540nmの可視光に対する屈折率は1.454であり、また、CFCおよびHCFC冷媒を使用した空気調和装置で使用されていた接続配管Cおよび接続配管Dに残留している油分の主成分はCFCおよびHCFC冷媒を使用した空気調和装置で使用されていた冷凍機油であり、その代表的冷凍機油である鉱油は、波長が540nmの可視光に対する屈折率は1.498である。図3はエステル油中の鉱油濃度とその混合液の、波長が540nmの可視光に対する屈折率の関係である。図に示した関係より、エステル油と鉱油の混合液において、その混合液の波長が540nmの可視光に対する屈折率を測定することにより、エステル油と鉱油の濃度を知ることができる。ここでは、光源から発する可視光の波長が540nmの場合について示したが、光源から発するいずれの波長の可視光についても同様の関係が成り立つ。
【0042】
したがって、光源10iより特定の波長の可視光を発し、小窓10g、容器10a内に蓄積されたエステル油と鉱油の混合液、小窓10hを経て検出器10jにて光の透過強度を検知し、エステル油と鉱油の混合液の屈折率を計算することにより、容器10a中のエステル油および鉱油の濃度を知ることができる。
【0043】
容器10a中に蓄積されたエステル油と鉱油の混合液の光の透過強度からその屈折率を計算する方法を図4に基づいて説明する。
図4において、10iは特定の波長の可視光を発する光源、10gはその波長に対する屈折率がn1の小窓、10hはその波長に対する屈折率がn1の小窓、10jは可視光10iの強度を検知する検知器で、n0は空気中のその波長に対する屈折率である。また、10k、10l、10m、10nは空気と小窓10gとの界面10k、小窓10gとHFC用冷凍機油と鉱油の混合液との界面10l、HFC用冷凍機油と鉱油の混合物と小窓10hとの界面10m、小窓10hと空気との界面10nである。
【0044】
一般的に、ある波長の光に対する吸収が十分小さく、その波長の光に対する屈折率がna、nbと異なる媒体中に可視光を通すと、透過した光の透過率Tは以下のようになる。
T=(4nanb)/(na+nb)2
【0045】
したがって、図4に示すように光源10iからある波長の光を発すると界面10k、界面10l、界面10m、界面10nでその波長の光の透過強度が上式にしたがって減少し、検知器10jにて検出されるその波長の光の透過率Tは以下のようになる。
T={(4n0n1)/(n0+n1)2}2×{(4n1n2)/(n1+n2)2}2
【0046】
ここで、n0は、その波長の光に対する空気の屈折率であるため既知の値で、n1はその波長の光に対する屈折率の既知の材料の小窓を使用することにより、エステル油と鉱油の混合液の屈折率n2を求めることができる。
【0047】
このように、光源10iより特定の波長の光を発し、検知器10jによりその波長の光の透過率を検知し、エステル油と鉱油の混合液の屈折率n2を求めることが可能で、図3に示した様なエステル油中の鉱油濃度と屈折率の関係より、容器10aに蓄積した油分中の鉱油の濃度を知ることができる。
【0048】
このように、HFC用冷凍機油と鉱油の混合液中に特定の波長の光を通し、混合液の透過率を測定し、屈折率を計算することにより、鉱油等の油の濃度を検知することができる。
ここでは、光源から発する光が可視光である場合について説明したが、光源から発する光は赤外線、紫外線等のいずれの光であっても良く、それに対応した検知器を用いることにより、同様に鉱油等の油の濃度を検知することができる。
また、ここではエステル油と鉱油の混合液中の鉱油濃度の検知手段を示したが、他の成分の油の混合液についても同様に混合油分の濃度が検知可能である。
【0049】
また、バルブ10eより容器10a内に蓄積したエステル油や鉱油を排出することができ、これらの蓄積したエステル油と鉱油を排出した後に、さらに回収されるエステル油および鉱油の濃度を検知することができ、一定時間の洗浄運転の後に回収される鉱油濃度を高精度で検知することができ、鉱油の濃度が目標値以下になっていれば洗浄運転を完了することができ、洗浄運転の時間の短縮化が図れる。
【0050】
次に第1の油回収装置11について説明する。図5は第1の油回収装置11の例を図示したものである。
11aは円筒状の容器、11bは流出配管、11cは容器11aの下部に設けられた流入配管で、先端部には下方向に流入物が噴射されるような小穴11dが設けられている。11eおよび11iは細孔部材であるフィルタであり、焼結金属で形成され、フィルタ11eおよび11iの間隙は10ミクロン程度で、これ以上の大きさの固体粒子はフィルタ11eおよび11iを通過できない。11fはポリプロピレン製繊維であり、11gは活性炭であり、これらが吸着部材である。11hは活性炭の流出を防ぐためのフィルタであり、ガラスウールで構成されている。細孔部材11e、11i、吸着部材11f、11g及びフィルタ11hで第1のフィルタ−装置を構成するが、少なくとも細孔部材11e、11i間に吸着部材11f、11gの一方が配置されておれば第1のフィルタ−の役割ははたす。
【0051】
流入配管11cより流入したHFC冷媒、HFC用冷凍機油、接続配管中の残留物は小穴11dより容器11a下方に向かって噴射されるように流入する。容器11aに吹き付けられたHFC用冷凍機油、鉱油等の接続配管中の残留物の油滴は容器11aの底部に滞留し、ガス冷媒と分離される。ここで、接続配管中の残留物に含まれる固形異物の一部は、HFC用冷凍機油、鉱油等とともに沈殿する。
【0052】
容器11aの底部に沈殿しきれなかったHFC用冷凍機油、鉱油等の残留物はHFCとともに容器11a内を上昇し、フィルタ11eに達する。ここでは、大きさが10ミクロン以上の粒子は通過できない。フィルタ11eを通過したHFC、HFC用冷凍機油、接続配管C、D中の残留物は吸着材11fに達する。
【0053】
ポリプロピレン製繊維である吸着部材11fは親油性であり、HFC用冷凍機油、接続配管C、D中の残留物に含まれる鉱油等の油分を吸着する。また、鉱油等の油中に溶解している塩素化合物及び硫黄化合物を除去できる。さらに、接続配管中の残留物に含まれる固形異物の一部も吸着部材11fにより吸着される。
【0054】
吸着部材11fを透過したHFCおよびHFC用冷凍機油、鉱油等は活性炭11gへ達する。
活性炭11fは広大な比表面積および細孔構造を有し、HFC用冷凍機油、鉱油等を吸着する。活性炭11gは極性分子よりもむしろ非極性分子を吸着する性質を有しており、非極性である鉱油は、より選択的に吸着される。
【0055】
さらに活性炭11gは接続配管中に残留している有害な塩素化合物や硫黄化合物を吸着する。図6は活性炭による塩素化合物の吸着性能を示したものであり、縦軸は単位活性炭当たりの塩素化合物吸着量を、横軸は塩素化合物の濃度を示している。ここでは、活性炭の塩素化合物に対する吸着特性を示したが、硫黄化合物についても同様の吸着性能を有している。
このように活性炭11gを用いることにより、有害な油分、塩素化合物、硫黄化合物をを吸着させることができ、効率良く有害成分を除去できる。
【0056】
活性炭11gを透過したHFCはフィルタ11h、フィルタ11iを経て容器11a内上部に達し、流出配管11bより流出する。なお、油回収装置として、前記の第1の油回収装置の代わりに後述の(実施の形態2に記載)第2の油回収装置を使っても、ほぼ同様な効果が得られる。即ち、第1の油回収装置と第2の油回収装置とは相互に交換してもよい。
【0057】
この第1の油回収装置では吸着部材11fとして繊維状吸着材であるポリプロピレン製繊維を用いたが、吸着部材としてその他にセルロ−ス繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、グラスウ−ル等の繊維状吸着材を用いても同様の効果が期待できる。
【0058】
さらに、第1の接続配管Cおよび第2の接続配管Dに残存している残留物を効率良く洗浄、回収するために、この実施の形態の冷媒回路内に洗浄効果を有する成分を添加し、洗浄運転を実施してもよく、そのような場合においては、添加した成分は吸着材11fおよび活性炭11gにより分離、回収可能である。
【0059】
以上のように、油濃度検知装置10、第1の油回収装置11を冷媒回路内に設置することにより、第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留している有害な油分、塩素化合物、硫黄化合物等を分離、回収でき、冷媒回路内の特定の油分濃度が検知でき、CFC、HCFC系冷媒を用いた冷凍サイクル装置で使用した第1、第2の接続配管C、Dを、煩雑で、長時間を要し、作業コストが高い、専用の洗浄液による洗浄を行わずに使用できる、HFC等の異なる冷媒を使用した冷凍サイクル装置を提供するものである。
なお、第1の油回収装置は、容器内の吸着部材上部及び下部に空間を設け、動圧が吸着部材にかからない構造としている。吸着部材(特に活性炭)は油等との接触時間が長いほど、吸着し易いので、流入部分に空間を設けて、流速を落として(安定させてから)吸着部材に流入するようにしている。円筒容器を用いた場合、径が大きほど流速が遅くなり、吸着効率が良くなる。
また、流入配管11cを容器内部まで入れて、開口部11dを下向きに設け、流入した油滴を容器内壁に当てることにより、油滴を冷媒から分離することができる。
また、吸着部材より下部で、容器下部に流入配管開口部を設け、吸着部材より上部で、容器上部に流出配管の開口部を設けることにより、容器下部に油を溜める構造としている。そこで、容器下部の流入管開口部から出た油分は容器の下部に溜り、冷媒ガスとともに容器内を上昇する鉱油等が減少でき、過剰な吸着部材を必要としない。
また、この実施の形態では、油濃度検知装置10と第1の油回収装置11とをこの順に直列に接続した例を示したが、第3の操作弁13と第4の操作弁14間で並列に配管接続したり、油濃度検知装置10をバイパスする配管を介して、第1の油回収装置11を接続して、油濃度検知装置10は、開閉弁で油濃度を検知する時のみ冷媒等を流すようにしてもよい。
【0060】
この実施の形態では、第1の油回収装置11の設置場所については、前記のように冷媒流れを切換える四方弁2とアキュムレ−タ8入口との間の配管が最も望ましいが、その他に、四方弁2と圧縮機1の入口の間の配管、さらに蒸発器として使う熱源側熱交換器3の出口から圧縮機1の入口の間の配管又は蒸発器として使う利用側熱交換器6の出口から圧縮機1の入口の間の配管(但し、第2の接続配管は当然除く)であってもよく、要するに冷媒状態がガス状態を主とする場所であればよい。第1の油回収装置11の設置場所を蒸発器として使う熱源側熱交換器3の出口から圧縮機1の入口の間の配管とした場合は、洗浄運転は、洗浄パタ−ン2から行い、設置場所を蒸発器として使う利用側熱交換器6の出口から圧縮機1の入口の間の配管とした場合は、洗浄パタ−ン1から行うことにより残留物を含んだ冷媒は第1の油回収装置11を経由してから圧縮機1へ戻るようにでき、圧縮機への悪影響はなくすことができる(本第1の油回収装置11の設置場所については、後述の実施の形態2の第2の油回収装置16についても同様である)。
また、この実施の形態では、切換弁である四方弁2により冷媒流れを切換え、利用側熱交換器6を蒸発器とする冷房運転と凝縮器とする暖房運転(熱源機側熱交換器3を蒸発器とする)の両方が可能な冷凍サイクルについて記載したが、例えば、前記の切換弁なしに、利用側熱交換器6を蒸発器としてのみ使用する冷房専用の冷凍サイクル等にも本技術は適用できる。この場合は、洗浄運転は、当然前記冷凍サイクルの冷媒流れと一致した洗浄パタ−ン1又は2となる(本件も後述の実施の形態2においても同様である)。
また、室内機Bが1台接続された例について説明したが、室内機Bが並列または直列に複数台接続された空気調和装置でも同様の効果を奏することはいうまでもない。
また、熱源機側熱交換器3と直列または並列に氷蓄熱槽や水蓄熱槽が設置されていても同様の効果を奏することは明らかである。また、熱源機Aが複数台並列に接続された空気調和装置においても同様の効果を奏することは明らかである。
また、この実施の形態では空気調和装置について説明したが、冷凍機やチラーについても同様の効果が得られる。
【0061】
特に、冷凍機油としてエーテル油またはエステル油またはアルキルベンゼン油を用いた場合、これらの冷凍機油には既存の第1の冷媒であるCFCやHCFCを用いていた空気調和装置で使用していた既存の第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留する、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置の冷凍機油である鉱油が溶解しないため、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管Dを使用する場合、空気調和装置の冷凍サイクルにおいて、残留物である鉱油が分離し、冷凍サイクルに悪影響を及ぼす可能性があり、十分な洗浄が必要であり、この実施の形態の空気調和装置による洗浄運転は特に有効である。
また、冷媒として新しく使う第2の冷媒であるハイドロフルオロカーボンまたはハイドロカーボンまたはアンモニアまたは二酸化炭素を用いた空気調和装置においては、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留する鉱油や塩素系化合物や硫黄系化合物がハイドロフルオロカーボンまたはハイドロカーボンまたはアンモニアまたは二酸化炭素の冷媒に溶解しにくく、冷凍サイクルに悪影響を及ぼす可能性があり、十分な洗浄が必要であり、この実施の形態の空気調和装置による、新しく使用する冷媒及びその冷凍機油による洗浄運転は特に有効である。
【0062】
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図である。
図7において、符号B〜D、1〜9、12〜15及び9aは、実施の形態1と同様のものであるため、詳細な説明を省略する。
図7において、Eは熱源機、16は第2の油回収装置であり、第2の油回収装置16は、四方弁2とアキュムレータ8の間にそれぞれ第3の操作弁13、第4の操作弁14を介して設けられている。
【0063】
また、図中の実線矢印が洗浄パターン1の流れを、破線矢印が洗浄パターン2の流れを示し、実施の形態1と同様の洗浄パターンであるため、詳細な説明を省略する。
【0064】
第2の油回収装置16について説明する。図8は第2の油回収装置16を図示したものである。
16aは円筒状の容器、16bは容器16aの上部に設けられた流入配管で先端部には第2のフィルタ−装置である金網状の金属製フィルタ16fが設けられている。16cは容器16aの上部に設けられた流出配管、16dは容器16aの下部に設けられた配管で、先端部にはバルブ16eが設けられている。16gは容器16a内面に設置された冷凍機油分離部材であるゴム分離膜である。
【0065】
流入配管16bより流入したHFCガス冷媒、HFC用冷凍機油、残留物は、フィルタ16fに到達し、ここでHFC用冷凍機油および鉱油は泡状もしくは油滴となりフィルタ16fを通過し、ゴム分離膜16gに至る。
【0066】
ゴム分離膜は、分子の大きさが一定の大きさ以下の液体を透過する。鉱油の主成分の分子量はおよそ200〜600であり、代表的HFC用冷凍機油エステル油の主成分の分子量はおよそ700〜800であるため、分子量650以下の成分が通過できるゴム分離膜11gを使用することにより、鉱油のみがゴム分離膜11gを通過でき容器16の底部に蓄積される。ゴム分離膜11gを通過できないエステル油の一部はHFCガス冷媒とともに流出配管16cより流出し、一部はゴム分離膜16g上に滞留する。
【0067】
このようにして、容器16aの内部でHFC冷媒、HFC用冷凍機油と鉱油は分離される。また、容器16a底部に蓄積された鉱油は配管16dを経て、バルブ16eを開けることにより回収することができる。
【0068】
このように、ゴム分離膜を選択することにより、分子の大きさが一定の大きさ以下の鉱油等を選択的に分離、回収できる。
【0069】
以上のように、第2の油回収装置16を冷媒回路内に設置することにより、第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留している有害な鉱油等の油分を効率よく分離、回収でき、CFC、HCFC系冷媒を用いた冷凍サイクル装置で使用した接続配管を、煩雑で、長時間を要し、作業コストが高い、専用の洗浄液による洗浄を行わずに使用できる、HFC等の異なる冷媒を使用した冷凍サイクル装置を提供するものである。
【0070】
この実施の形態では、油回収装置として第2の油回収装置の例を示したが、前記実施の形態1で記載した第1の油回収装置を第2の油回収装置の代わりに使用しても、また、前記の実施の形態1において第1の油回収装置の代わりに第2の油回収装置を使ってもよい。
また、この実施の形態では、室内機Bが1台接続された例について説明したが、室内機Bが並列または直列に複数台接続された空気調和装置でも同様の効果を奏することはいうまでもない。
また、熱源機側熱交換器3と直列または並列に氷蓄熱槽や水蓄熱槽が設置されていても同様の効果を奏することは明らかである。また、熱源機Aが複数台並列に接続された空気調和装置においても同様の効果を奏することは明らかである。
また、この実施の形態では空気調和装置について説明したが、冷凍機やチラーについても同様の効果が得られる。
【0071】
特に、冷凍機油としてエーテル油またはエステル油またはアルキルベンゼン油を用いた場合、これらの冷凍機油にはCFCやHCFCを用いていた空気調和装置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留する、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置の冷凍機油である鉱油が溶解しないため、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管Dを使用する場合、空気調和装置の冷凍サイクルにおいて、残留物である鉱油が分離し、冷凍サイクルに悪影響を及ぼす可能性があり、十分な洗浄が必要であり、この実施の形態の空気調和装置による洗浄運転は特に有効である。
また、冷媒としてハイドロフルオロカーボンまたはハイドロカーボンまたはアンモニアまたは二酸化炭素を用いた空気調和装置においては、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留する鉱油や塩素系化合物や硫黄系化合物がハイドロフルオロカーボンまたはハイドロカーボンまたはアンモニアまたは二酸化炭素の冷媒に溶解しにくく、冷凍サイクルに悪影響を及ぼす可能性があり、十分な洗浄が必要であり、この実施の形態の空気調和装置による洗浄運転は特に有効である。
【0072】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。本願の請求項1の発明による冷凍サイクル装置は、圧縮機、熱源側熱交換器等を配管接続した熱源機と、流量調整器、利用側熱交換器等を配管接続した室内機と、前記熱源機と前記室内機とを接続するとともに、前記熱源機及び前記室内機の使用前に、塩素を含むCFCやHCFC等の第1の冷媒と前記第1の冷媒用の第1の冷凍機油とを用いて使用されていた第1の接続配管及び第2の接続配管と、を備え、塩素を含まないHFC等の第2の冷媒と前記第2の冷媒用の第2の冷凍機油とを使用した冷凍サイクル装置において、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器又は前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管に設けられ、前記第1の冷媒と前記第1の冷凍機油とに起因する残留物を回収する油回収装置と、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器又は前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管に、前記油回収装置とともに設けられ、前記第1の冷凍機油の油濃度を検知する油濃度検知装置と、配管切換装置を介して接続した前記油濃度検知装置と前記油回収装置とをバイパスするバイパス配管と、を備え、前記油濃度検知装置による前記第1の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、前記配管切換装置により、前記第2の冷媒等の流れを前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側へ切換える。
このため、冷凍サイクルの第1の接続配管及び第2の接続配管を既設のものを使い、上記第1の冷媒と第1の冷凍機油とから上記第2の冷媒と第2の冷凍機油とに変更しても、油回収装置において、変更前の冷媒及び冷凍機油に起因する残留物が変更後の冷媒ガスから分離回収でき、既設配管の有害性を低減できる。
また、冷凍サイクル装置に有害である第1の冷凍機油の洗浄が終了したことを知ることができ、第2の冷媒等が流れる配管をバイパス配管に切換えることにより、冷凍サイクルの流路抵抗を低減できる。
【0078】
また、請求項2の発明による冷凍サイクル装置は、請求項1の発明において、前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを接続する配管で、前記両装置の上流側と下流側にそれぞれ配管切離し装置を備え、前記油濃度検知装置による前記第1の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、前記配管切換装置により前記第2の冷媒等の流れを前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側へ切換え、かつ、前記配管切離し装置により前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを切離すので、請求項1の発明の効果に加えて、油濃度検知装置と油回収装置とを他の既設配管を使用する冷凍サイクルの更新時の洗浄に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図。
【図2】 この発明の実施の形態1の油濃度検知装置を示した図。
【図3】 この発明の実施の形態1のHFC用冷凍機油の鉱油濃度に対する屈折率の関係を示した図。
【図4】 この発明の実施の形態1の油濃度検知装置のHFC用冷凍機油と鉱油混合物の屈折率測定方法示した図。
【図5】 この発明の実施の形態1の第1の油回収装置を示した図。
【図6】 この発明の実施の形態1の第1の油回収装置の活性炭による塩素化合物の吸着性能を示した図。
【図7】 この発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図。
【図8】 この発明の実施の形態2の第2の油回収装置を示した図。
【図9】 従来の空気調和の冷媒回路を示す図。
【符号の説明】
A 熱源機、 B 室内機、 C 第1の接続配管、 D 第2の接続配管、 E 熱源機、 1 圧縮機、 2 切換弁、 3 熱源機側熱交換器、 5 流量調整器、 6 利用側熱交換器、 10 油濃度検知装置、 11 第1の油回収装置、 16 第2の油回収装置、 8 アキュムレータ、 11a 容器、11d 開口部、 11e 細孔部材、 11f 吸着部材(プロピレン製不職布)、 11g 吸着部材(活性炭)、 11i 細孔部材、 12 配管切換装置、 13、14 配管切離し装置、 15 バイパス配管、 16f 第2のフィルタ−装置、 16g 冷凍機油分離部材。
Claims (2)
- 圧縮機、熱源側熱交換器等を配管接続した熱源機と、
流量調整器、利用側熱交換器等を配管接続した室内機と、
前記熱源機と前記室内機とを接続するとともに、前記熱源機及び前記室内機の使用前に、塩素を含むCFCやHCFC等の第1の冷媒と前記第1の冷媒用の第1の冷凍機油とを用いて使用されていた第1の接続配管及び第2の接続配管と、
を備え、
塩素を含まないHFC等の第2の冷媒と前記第2の冷媒用の第2の冷凍機油とを使用した冷凍サイクル装置において、
蒸発器として使う前記熱源側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器として使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管に設けられ、前記第1の冷媒と前記第1の冷凍機油とに起因する残留物を回収する油回収装置と、
蒸発器として使う前記熱源側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器として使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管に、前記油回収装置とともに設けられ、前記第1の冷凍機油の油濃度を検知する油濃度検知装置と、
配管切換装置を介して接続した前記油濃度検知装置と前記油回収装置とをバイパスするバイパス配管と、
を備え、
前記油濃度検知装置による前記第1の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、前記配管切換装置により、前記第2の冷媒等の流れを前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側へ切換えることを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを接続する配管で、前記両装置の上流側と下流側にそれぞれ配管切離し装置を備え、前記油濃度検知装置による前記第1の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、前記配管切換装置により前記第2の冷媒等の流れを前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側へ切換え、かつ、前記配管切離し装置により前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを切離すことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
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