JP2001041613A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JP2001041613A
JP2001041613A JP11219658A JP21965899A JP2001041613A JP 2001041613 A JP2001041613 A JP 2001041613A JP 11219658 A JP11219658 A JP 11219658A JP 21965899 A JP21965899 A JP 21965899A JP 2001041613 A JP2001041613 A JP 2001041613A
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設配管を使用してHFC冷媒を使う場合、
専用の洗浄剤で煩雑で、長時間を要する配管の洗浄をし
なければならなかった。 【解決手段】 冷凍サイクル装置に油回収装置を備え、
HFC冷媒とこの冷媒用の冷凍機油で洗浄運転すること
により、残留物を油回収装置で分離、回収し、洗浄終了
後に冷凍サイクル運転に入れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒を新規に交
換して使用する冷凍サイクル装置に関するものである。
さらに詳しくは、熱源機と室内機を新規の冷媒用のもの
に更新し、熱源機と室内機とを接続する接続配管は更新
せずに、冷媒を新規に交換した冷凍サイクル装置で、接
続配管内の残留油分等を分離、回収し、接続配管の再使
用を可能にする冷凍サイクル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より一般に用いられている冷凍サイ
クルを備えた空気調和装置を図9に示す。図9におい
て、Fは熱源機であり、圧縮機1、四方弁2、熱源機側
熱交換器3、第1の操作弁4、第2の操作弁7、アキュ
ムレータ8を内蔵している。Gは室内機であり、流量調
整器5及び利用側熱交換器6を備えている。熱源機Fと
室内機Gは、第1の接続配管C、第2の接続配管Dによ
り接続されて、冷凍サイクルを形成する。
【0003】第1の接続配管Cの一端は熱源機側熱交換
器3と第1の操作弁4を介して接続され、第1の接続配
管Cの他の一端は流量調整器5と接続されている。第2
の接続配管Dの一端は四方弁2と第2の操作弁7を介し
て接続され、第2の接続配管Dの他の一端は利用側熱交
換器6と接続されている。また、アキュムレータ8のU
字管状の流出配管の下部には返油穴8aが設けられてい
る。
【0004】この空気調和装置の冷媒の流れを図9に添
って説明する。図中、実線矢印が冷房運転の流れを、破
線矢印が暖房運転の流れを示す。まず、冷房運転の流れ
を説明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒
は四方弁2を経て、熱源機側熱交換器3へと流入し、こ
こで媒体と熱交換して凝縮液化する。凝縮液化した冷媒
は第1の操作弁4、第1の接続配管Cを経て流量調整器
5へ流入し、減圧されて低圧二相状態となり、利用側熱
交換器6で利用媒体と熱交換して蒸発・ガス化する。蒸
発・ガス化した冷媒は第2の接続配管D、第2の操作弁
7、四方弁2,アキュムレータ8を経て圧縮機1へ戻
る。
【0005】次に、暖房運転の流れを説明する。圧縮機
1で圧縮された高温高圧のガス冷媒は四方弁2、第2の
操作弁7、第2の接続配管Dを経て、利用側熱交換器6
へと流入し、利用媒体と熱交換して凝縮液化する。凝縮
液化した冷媒は流量調整器5へ流入し、減圧されて低圧
二相状態となり、第1の接続配管C、第1の操作弁4を
経て、熱源機側熱交換器3で媒体と熱交換して蒸発・ガ
ス化する。蒸発・ガス化した冷媒は四方弁2、アキュム
レータ8を経て圧縮機1へ戻る。
【0006】従来、このような空気調和装置では、冷媒
としてCFC(クロロフルオロカーボン)やHCFC
(ハイドロクロロフルオロカーボン)が用いられてきた
が、これらの冷媒に含まれる塩素が成層圏のオゾン層を
破壊するため、生産規制対象さらには全廃対象となって
いる。これらの冷媒の代替として、塩素を含まないHF
C(ハイドロフルオロカーボン)を用いた空気調和装置
が実現化されている。
【0007】CFCやHCFCを用いた空気調和装置が
老朽化した際には、新たな空気調和装置に入れ替える必
要があるが、CFCやHCFCは全廃、生産規制の対象
となっているため、HFC等の異なる冷媒を用いた空気
調和装置に入れ替える必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱源機
Fと室内機Gを接続する第1の接続配管Cと第2の接続配
管Dは、熱源機Fや室内機Bと比べて利用可能期間が長
く、老朽化もしないため、そのまま使用できれば簡略的
に、また、低コストで空気調和装置の入れ替えが可能で
ある。
【0009】しかし、CFCやHCFCを用いていた空
気調和装置で使用していた接続配管C、接続配管Dに
は、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置の劣化
した冷凍機油やCFCやHCFCが劣化して生成した塩
素化合物やCFCやHCFCを用いていた空気調和装置
の製造時に混入し劣化した塩素化合物や硫黄化合物等が
残存している。
【0010】接続配管C、接続配管Dに上記残留部が多
く残存した状態で、例えばHFCを用いた空気調和装置
を接続し、接続配管C、接続配管Dを使用すると、残存
している劣化した冷凍機油や塩素化合物や硫黄化合物等
がHFCを用いた空気調和装置用の冷凍機油に混入し、
HFCを用いた空気調和装置用の冷凍機油の劣化が促進
され、HFCを用いた空気調和装置の信頼性上好ましく
ない。
【0011】このため、従来はCFCやHCFCを用い
た空気調和装置で使用していた第1の接続配管Cと第2
の接続配管DにHFCを用いた空気調和装置を接続し、
接続配管C、接続配管Dを使用する場合には、接続配管
C、接続配管Dを専用の洗浄剤で洗浄する必要があっ
た。これらの洗浄作業は非常に煩雑であり、長時間を要
するとともに、洗浄作業にかかるコストが高いという問
題点があった。
【0012】この発明は、CFC、HCFC系冷媒を用
いた冷凍サイクル装置で使用した接続配管を、煩雑で、
長時間を要し、作業コストが高い、専用の洗浄剤による
洗浄を行わずに再使用できる、HFC等の冷媒を使用し
た冷凍サイクル装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明に
よる冷凍サイクル装置は、圧縮機、熱源側熱交換器等を
配管接続した熱源機と、流量調整器、利用側熱交換器等
を配管接続した室内機と、前記熱源機と前記室内機とを
接続する第1の接続配管及び第2の接続配管と、を備えた
冷凍サイクル装置において、蒸発器として使う前記熱源
側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は
蒸発器として使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧
縮機の入口間の配管に、細孔部材の間に吸着部材を配置
した第1のフィルタ−装置を有する第1の油回収装置、又
は、流入配管開口部に設けた第2のフィルタ−装置と冷
凍機油分離部材を有する第2の油回収装置、を備えたも
のである。
【0014】また、請求項2の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1の発明において、前記第1の油回収装置
の第1のフィルタ−装置の吸着部材が活性炭としたもの
である。
【0015】また、請求項3の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1の発明において、前記第1の油回収装置
の第1のフィルタ−装置の吸着部材が繊維状吸着材であ
るものである。
【0016】また、請求項4の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1、請求項2又は請求項3の発明におい
て、前記第1の油回収装置は、前記第1のフィルタ装置を
収容する容器と、前記容器下部に設けた、流入配管の開
口部と、前記容器上部に設けた、流出配管の開口部とを
備え、前記第1のフィルタ−装置を前記両開口部間に備
えたものである。
【0017】また、請求項5の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1の発明において、前記第2の油回収装
置の冷凍機油分離部材は、流体の分子の大きさが所定の
大きさ以下のものを透過するものである。
【0018】また、請求項6の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項の発明に
おいて、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器の出口か
ら前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器として使う前
記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口間の配管
に前記油回収装置とともに設けた所定の冷凍機油の油濃
度を検知する油濃度検知装置と、配管切換装置を介して
接続した前記油濃度検知装置と前記油回収装置とをバイ
パスするバイパス配管とを備え、前記油濃度検知装置の
所定の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合
に、前記配管切換装置により冷媒等の流れを前記油濃度
検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配
管側へ切換えるものである。
【0019】また、請求項7の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項6の発明において、前記油濃度検知装置
と前記油回収装置とを接続する配管で、前記両装置の上
流側と下流側にそれぞれ配管切離し装置を備え、前記油
濃度検知装置の所定の冷凍機油の検出濃度が所定値以下
となった場合に、前記配管切換装置により冷媒等の流れ
を前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前
記バイパス配管側へ切換え、かつ、前記配管切離し装置
により前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを切離す
ものである。
【0020】また、請求項8の発明による冷凍サイクル
装置は、圧縮機、熱源側熱交換器等を配管接続した熱源
機と、流量調整器、利用側熱交換器等を配管接続した室
内機と、前記熱源機と前記室内機とを接続する第1の接
続配管及び第2の接続配管と、を備えた冷凍サイクル装
置において、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器の出
口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器として使
う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口間の
配管に油回収装置を備え、前記第1の接続配管及び前記
第2の接続配管を既存の第1の冷媒のものを使用し、前記
熱源機及び前記室内機とを新しく使う第2の冷媒用のも
のに更新する冷凍サイクルで、前記第2の冷媒及びその
冷凍機油を用いて前記第1の接続配管及び第2の接続配管
を洗浄運転するものである。
【0021】また、請求項9の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項8の発明において、前記第2の冷媒とし
てハイドロフルオロカーボン、ハイドロカーボン、アン
モニア又は二酸化炭素を用いるものである。
【0022】また、請求項10の発明による冷凍サイク
ル装置は、請求項8の発明において、前記冷凍機油とし
てエーテル油、エステル油又はアルキルベンゼン油を用
いるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は
相当する部分には、同一符号を付して説明を省略または
簡略化する。実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1による冷凍サイクル装置の一例として、空気調和
装置の冷媒回路を示す図である。図1において、Aは熱
源機であり、圧縮機1、冷媒流れを切換える切換弁であ
る四方弁2、熱源機側熱交換器3、第1の操作弁4、第
2の操作弁7、アキュムレータ8、油分離器9、油濃度
検知装置10、第1の油回収装置11、配管切換装置で
ある配管切換弁12、第3の操作弁13、第4の操作弁
14、バイパス配管15を内蔵している。
【0024】油分離器9は、圧縮機1の吐出配管に設け
られ、圧縮機1から冷媒とともに吐出される冷凍機油を
分離する。油濃度検知装置10と第1の油回収装置11
とは四方弁2とアキュムレータ8の間に接続され、油濃
度検知装置10の一端は第3の操作弁13に接続され、
他の一端は第1の油回収装置11に接続されている。ま
た、第1の油回収装置11の一端は油検知装置10に、
他の一端は第4の操作弁14に接続されている。9a
は、一端が油分離器9の底部に接続され、他端が第1の
油分離装置11の出口より下流側に接続されたバイパス
路である。配管切換弁12は、四方弁2より流入する冷
媒および冷凍機油を第3の操作弁13、油濃度検知装置
10、第1の油回収装置11、第4の操作弁14を経て
アキュムレータ8へ流入する流路と、配管切換弁12、
バイパス配管15を経てアキュムレータ8へ流入する流
路と切り替えるために設けられたものである。また、ア
キュムレータ8のU字管状の流出配管の下部には返油穴
8aが設けられている。Bは室内機であり、流量調整器
5(あるいは流量調整弁5)、及び利用側熱交換器6を
備えている。
【0025】Cは、第1の接続配管であり、その一端は
熱源機側熱交換器3と第1の操作弁4を介して接続さ
れ、他の一端は流量調整器5と接続されている。Dは、
第2の接続配管であり、その一端は四方弁2と第2の操
作弁7を介して接続され、他の一端は利用側熱交換器6
と接続されている。熱源機Aと室内機Bは離れた場所に
設置され、第1の接続配管C、第2の接続配管Dにより
接続されていて、冷凍サイクルを形成する。なお、この
空気調和装置は冷媒としてHFCを使い、四方切換弁2
を切換えることにより、利用側熱交換器6を蒸発器とし
て使用する冷房運転、また、凝縮器として使用する暖房
運転を行うものであるが、この動作は一般的であるので
説明を省略する。
【0026】次に、CFCやHCFCを使った空気調和
装置が老朽化等によりHFCを使う空気調和装置に更新
する場合に、熱源機と室内機とはHFC用のものに更新
し、熱源機Aと室内機B間の接続配管は専用の洗浄剤に
よる洗浄を行わずに再使用する、この実施の形態の空気
調和装置の交換手順を示す。CFCやHCFCを使った
空気調和装置に使用していたCFCまたはHCFCを回
収し、CFCやHCFCを使った空気調和装置に使用し
ていた熱源機と室内機を図1に示すこの実施の形態にけ
る熱源機Aと室内機Bに交換する。第1の接続配管Cと
第2の接続配管DはCFCやHCFCを使った空気調和
装置のものを再利用する。熱源機Aには予めHFCが充
填されているので、第1の操作弁4と第2の操作弁7は
閉じたまま、室内機B、第1の接続配管C、第2の接続
配管Dを接続状態で真空引きし、その後、第1の操作弁
4と第2の操作弁7の開弁とHFCの追加充填を実施す
る。その後、この実施の形態の空気調和装置を運転する
ことにより、CFCやHCFCを使った空気調和装置で
使用した第1、第2の接続配管C、Dの洗浄運転を実施す
る。
【0027】次に、この実施の形態の空気調和装置を運
転することによる、CFCやHCFCを使った空気調和
装置で使用した第1、第2の接続配管C、Dの洗浄運転の
内容を図1に添って説明する。図中実線矢印が洗浄パタ
ーン1の流れを、破線矢印が洗浄パターン2の流れを示
す。まず、洗浄パターン1について説明する。圧縮機1
で圧縮された高温高圧のHFCのガス冷媒はエステル油
等のHFC用冷凍機油と共に圧縮機1を吐出され、油分
離器9へ流入する。
【0028】ここで、HFC用冷凍機油の大半は分離さ
れ、HFCのガス冷媒および若干のHFC用冷凍機油
が、四方弁2を経て、熱源機側熱交換器3へと流入し、
ここで空気・水などの媒体と熱交換して凝縮し液化す
る。液化した冷媒は、第1の操作弁4を経て第1の接続
配管Cに流入する。HFCの液冷媒およびHFC用冷凍
機油が第1の接続配管Cを流れるときに、第1の接続配
管Cに残留している劣化した鉱油等のCFCやHCFC
用冷凍機油および塩素化合物や硫黄化合物等(以後、残
留物と称す)の一部は、流動するHFCの液冷媒および
HFC用冷凍機油に溶解し、共に流れ、また一部はHF
Cの液冷媒およびHFC用冷凍機油の流動によるせん断
力により、共に流れ、流量調整器5へ流入する。ここで
HFCの液冷媒は低圧まで減圧されて低圧の気体と液体
の二相状態となり、利用側熱交換器6で空気などの利用
側媒体と熱交換して蒸発し、ガス化するが、上記残留物
の一部は、流動するHFCの液冷媒およびHFC用冷凍
機油部に溶解し、共に流れ、また一部はニ相状態または
ガス状態のHFC冷媒およびHFC用冷凍機油の流動に
よるせん断力により、共に流れる。
【0029】蒸発し、ガス化したHFC冷媒およびHF
C用冷凍機油は、第1の接続配管Cに残留していた残留
物と共に第2の接続配管Dに流入する。第2の接続配管
Dの残留物の一部は、ニ相状態のHFC冷媒やHFC用
冷凍機油に溶解し、共に流れ、また一部は、ニ相状態ま
たはガス状態のHFC冷媒やHFC用冷凍機油の流動に
よるせん断力により、共に流れ、第1の接続配管C内の
残留物と共に第2の操作弁7さらに四方弁2、配管切換
弁12、第3の操作弁13、油濃度検知装置10を経て
第1の油回収装置11へ流入する。
【0030】油濃度検知装置10では、HFC冷媒やH
FC用冷凍機油と共に流れていた特定の油分の濃度、例
えばCFCやHCFCを使った空気調和装置で使用さ
れ、接続配管中に残留していた鉱油等の冷凍機油の濃度
を検知でき、この実施の形態の空気調和装置を使用し
た、CFCやHCFCを使った空気調和装置で使用した
接続配管の洗浄運転において、接続配管に残留している
鉱油等の濃度を逐次に知ることができ、その濃度の変化
が洗浄運転における目標値に達した時点で、即ち、鉱油
等の有害な所定の冷凍機油の検出濃度が所定値以下とな
った場合に、洗浄時間を完了することができ、洗浄運転
の効率を高めることができる。また、第1の油回収装置
11では、第1の接続配管Cおよび第2の接続配管Dより
流入した残留物および残留物を溶解したHFC用冷凍機
油は、HFCのガス冷媒と分離され、回収され、CFC
やHCFCを使った空気調和装置で使用されていた接続
配管中に残留していた有害な残留物は回収される。その
後HFCのガス冷媒は、第4の操作弁14を経てアキュ
ムレータ8へと流入し、圧縮機1へ戻る。
【0031】所定の洗浄運転が終了すると、配管切換弁
12を油濃度検知装置10、第1の油回収装置11を経
る回路からバイパス配管15を経る回路へと切替え、通
常の空調運転が可能となる。なお、油濃度検知装置10
の検知方法、第1の油回収装置11の回収方法について
は、後に説明する。
【0032】次に洗浄パターン2の流れを説明する。圧
縮機1で圧縮された高温高圧のHFCのガス冷媒はHF
C用冷凍機油と共に圧縮機1を吐出され、油分離器9へ
流入する。ここで、HFC用冷凍機油の大半は分離さ
れ、HFCのガス冷媒および若干のHFC用冷凍機油
が、四方弁2、第2の操作弁7を経て第2の接続配管D
に流入する。
【0033】HFCのガス冷媒およびHFC用冷凍機油
が第2の接続配管Dを流れるときに、第2の接続配管D
に残留している残留物の一部は、流動するHFC用冷凍
機油に溶解し、共に流れ、また一部はHFCのガス冷媒
およびHFC用冷凍機油の流動によるせん断力により、
共に流れ、利用側熱交換器6へと流入する。ここでHF
Cのガス冷媒は利用媒体と熱交換して凝縮・液化し、凝
縮・液化した冷媒は、流量調整器5へ流入し、ここで低
圧まで減圧されて低圧の気体と液体の二相状態となり、
第1の接続配管Cに流入する。
【0034】接続配管Cの残留物の一部は、気体と液体
のニ相状態となったHFCの液冷媒およびHFC用冷凍
機油に溶解し、共に流れ、また一部は、ニ相状態のHF
C冷媒やHFC用冷凍機油の流動によるせん断力によ
り、共に流れ、接続配管Dの残留物と共に第1の操作弁
4を経て、熱源機側熱交換器3へと運ばれる。ここで、
気液二相状態の冷媒は、空気・水などの媒体と熱交換し
て蒸発し、ガス化する。ガス化したHFC冷媒は、HF
C用冷凍機油および残留物と共に四方弁2、配管切換弁
12、第3の操作弁13、油濃度検知装置10を経て第
1の油回収装置11に流入する。
【0035】油濃度検知装置10では、前記洗浄パター
ン1の洗浄運転と同様に、HFC冷媒やHFC用冷凍機
油と共に流れていた特定の油分の濃度を検知でき、接続
配管に残留している鉱油等の濃度を逐次に知ることがで
き、その濃度が洗浄運転における目標値に達した時点で
洗浄時間を完了することができ、洗浄運転の効率を高め
ることができる。また、第1の油回収装置11では、第2
の接続配管Dおよび第1の接続配管Cより流入した残留
物および残留物を溶解したHFC用冷凍機油は、ガス冷
媒と分離され、回収され、CFCやHCFCを使った空
気調和装置で使用されていた接続配管中に残留していた
有害な残留物は回収される。その後HFCのガス冷媒
は、第4の操作弁14を経てアキュムレータ8へと流入
し、圧縮機1へ戻る。
【0036】所定の洗浄運転が終了すると、配管切換弁
12を第1の油回収装置11を経る回路からバイパス配
管15を経る回路へと切替え、通常の空調運転が可能と
なる。
【0037】なお、上記のように洗浄パターン1では、
第1の接続配管Cは高圧液冷媒、第2の接続配管Dは低圧
ガス冷媒が流れ、洗浄パターン2では、第1の接続配管
Cは低温低圧の気液二相冷媒、第2の接続配管Dは高温
高圧ガス冷媒が流れ、洗浄パターンにより洗浄効果が変
化するが、洗浄する接続配管の状況に応じて、洗浄効果
の高い洗浄パターンを選択することができ、組み合わせ
ることもできる。即ち、洗浄運転初期では、接続配管に
鉱油が多く存在しており、流速の早いガス冷媒で洗浄運
転する方が洗浄効果が高い(押し流すことができる)、
また、鉱油が微量でも二相で洗浄すると、せん断力によ
り配管から剥離した鉱油は比重が冷媒より軽く、液冷媒
の上に浮上し、運ばれていくため、良く洗浄できる、等
により洗浄パタ−ンの選択、組合せを考慮できる。
【0038】なお、洗浄運転中、油分離器9より第2の
接続配管Dに流出したHFC用冷凍機油が第1の油回収
装置11で分離、回収されるため、圧縮機1に充填され
ていたHFC用冷凍機油が時間の経過と共に減少する
が、洗浄運転時間内に減少する量のHFC用冷凍機油を
洗浄運転開始時より追加充填しておくと問題ない。ま
た、所定の洗浄運転が終了した後に、配管切換弁12を
油濃度検知装置10および第1の油回収装置11を経る
回路からバイパス配管15を経る回路へと切替えること
により、配管切離し装置である操作弁13および操作弁
14より油濃度検知装置10および第1の油回収装置1
1を取り外すことができ、取り外した油濃度検知装置1
0および第1の油回収装置11はこの実施の形態の他製
品に再利用可能で、低コストでこの実施の形態の油濃度
検知装置10および第1の油回収装置11を提供するこ
とができる。
【0039】次に、油濃度検知装置10について説明す
る。図2は油濃度検知装置10の例を図示したものであ
る。10aは円筒状の容器、10bは容器10aの上部
に設けられた流入配管で先端部には金網状の金属製のフ
ィルタ10fが設けられている。10cは容器10aの
上部に設けられた流出配管、10dは容器10aの下部
に設けられた配管で、先端部にはバルブ10eが設けら
れている。10gおよび10hは可視光を発する光源1
0iからの光を透過する石英ガラス等からなる小窓であ
る。また10jは光源10iからの可視光の透過強度を
検知する検知器である。
【0040】流入配管10bより流入したHFCのガス
冷媒、HFC用冷凍機油、残留物は、フィルタ10fに
到達し、ここでHFC用冷凍機油および残留物に含まれ
る鉱油等の冷凍機油は泡状もしくは油滴となりフィルタ
10fを通過し、容器10aの底部に落下する。また、
フィルタ10fを通過したHFCのガス冷媒は、HFC
用冷凍機油および残留物に含まれる鉱油等の冷凍機油お
よび残留物の一部と共に流出配管10cより流出する。
【0041】本実施の形態のHFC冷媒を使用した空気
調和装置に使用される代表的冷凍機油であるエステル油
は、波長が540nmの可視光に対する屈折率は1.4
54であり、また、CFCおよびHCFC冷媒を使用し
た空気調和装置で使用されていた接続配管Cおよび接続
配管Dに残留している油分の主成分はCFCおよびHC
FC冷媒を使用した空気調和装置で使用されていた冷凍
機油であり、その代表的冷凍機油である鉱油は、波長が
540nmの可視光に対する屈折率は1.498であ
る。図3はエステル油中の鉱油濃度とその混合液の、波
長が540nmの可視光に対する屈折率の関係である。
図に示した関係より、エステル油と鉱油の混合液におい
て、その混合液の波長が540nmの可視光に対する屈
折率を測定することにより、エステル油と鉱油の濃度を
知ることができる。ここでは、光源から発する可視光の
波長が540nmの場合について示したが、光源から発
するいずれの波長の可視光についても同様の関係が成り
立つ。
【0042】したがって、光源10iより特定の波長の
可視光を発し、小窓10g、容器10a内に蓄積された
エステル油と鉱油の混合液、小窓10hを経て検出器1
0jにて光の透過強度を検知し、エステル油と鉱油の混
合液の屈折率を計算することにより、容器10a中のエ
ステル油および鉱油の濃度を知ることができる。
【0043】容器10a中に蓄積されたエステル油と鉱
油の混合液の光の透過強度からその屈折率を計算する方
法を図4に基づいて説明する。図4において、10iは
特定の波長の可視光を発する光源、10gはその波長に
対する屈折率がn1の小窓、10hはその波長に対する
屈折率がn1の小窓、10jは可視光10iの強度を検
知する検知器で、n0は空気中のその波長に対する屈折
率である。また、10k、10l、10m、10nは空
気と小窓10gとの界面10k、小窓10gとHFC用
冷凍機油と鉱油の混合液との界面10l、HFC用冷凍
機油と鉱油の混合物と小窓10hとの界面10m、小窓
10hと空気との界面10nである。
【0044】一般的に、ある波長の光に対する吸収が十
分小さく、その波長の光に対する屈折率がna、nbと異
なる媒体中に可視光を通すと、透過した光の透過率Tは
以下のようになる。 T=(4nab)/(na+nb2
【0045】したがって、図4に示すように光源10i
からある波長の光を発すると界面10k、界面10l、
界面10m、界面10nでその波長の光の透過強度が上
式にしたがって減少し、検知器10jにて検出されるそ
の波長の光の透過率Tは以下のようになる。 T={(4n01)/(n0+n12}2×{(4n12
/(n1+n 22}2
【0046】ここで、n0は、その波長の光に対する空
気の屈折率であるため既知の値で、n1はその波長の光
に対する屈折率の既知の材料の小窓を使用することによ
り、エステル油と鉱油の混合液の屈折率n2を求めるこ
とができる。
【0047】このように、光源10iより特定の波長の
光を発し、検知器10jによりその波長の光の透過率を
検知し、エステル油と鉱油の混合液の屈折率n2を求め
ることが可能で、図3に示した様なエステル油中の鉱油
濃度と屈折率の関係より、容器10aに蓄積した油分中
の鉱油の濃度を知ることができる。
【0048】このように、HFC用冷凍機油と鉱油の混
合液中に特定の波長の光を通し、混合液の透過率を測定
し、屈折率を計算することにより、鉱油等の油の濃度を
検知することができる。ここでは、光源から発する光が
可視光である場合について説明したが、光源から発する
光は赤外線、紫外線等のいずれの光であっても良く、そ
れに対応した検知器を用いることにより、同様に鉱油等
の油の濃度を検知することができる。また、ここではエ
ステル油と鉱油の混合液中の鉱油濃度の検知手段を示し
たが、他の成分の油の混合液についても同様に混合油分
の濃度が検知可能である。
【0049】また、バルブ10eより容器10a内に蓄
積したエステル油や鉱油を排出することができ、これら
の蓄積したエステル油と鉱油を排出した後に、さらに回
収されるエステル油および鉱油の濃度を検知することが
でき、一定時間の洗浄運転の後に回収される鉱油濃度を
高精度で検知することができ、鉱油の濃度が目標値以下
になっていれば洗浄運転を完了することができ、洗浄運
転の時間の短縮化が図れる。
【0050】次に第1の油回収装置11について説明す
る。図5は第1の油回収装置11の例を図示したもので
ある。11aは円筒状の容器、11bは流出配管、11
cは容器11aの下部に設けられた流入配管で、先端部
には下方向に流入物が噴射されるような小穴11dが設
けられている。11eおよび11iは細孔部材であるフ
ィルタであり、焼結金属で形成され、フィルタ11eお
よび11iの間隙は10ミクロン程度で、これ以上の大
きさの固体粒子はフィルタ11eおよび11iを通過で
きない。11fはポリプロピレン製繊維であり、11g
は活性炭であり、これらが吸着部材である。11hは活
性炭の流出を防ぐためのフィルタであり、ガラスウール
で構成されている。細孔部材11e、11i、吸着部材
11f、11g及びフィルタ11hで第1のフィルタ−
装置を構成するが、少なくとも細孔部材11e、11i
間に吸着部材11f、11gの一方が配置されておれば
第1のフィルタ−の役割ははたす。
【0051】流入配管11cより流入したHFC冷媒、
HFC用冷凍機油、接続配管中の残留物は小穴11dよ
り容器11a下方に向かって噴射されるように流入す
る。容器11aに吹き付けられたHFC用冷凍機油、鉱
油等の接続配管中の残留物の油滴は容器11aの底部に
滞留し、ガス冷媒と分離される。ここで、接続配管中の
残留物に含まれる固形異物の一部は、HFC用冷凍機
油、鉱油等とともに沈殿する。
【0052】容器11aの底部に沈殿しきれなかったH
FC用冷凍機油、鉱油等の残留物はHFCとともに容器
11a内を上昇し、フィルタ11eに達する。ここで
は、大きさが10ミクロン以上の粒子は通過できない。
フィルタ11eを通過したHFC、HFC用冷凍機油、
接続配管C、D中の残留物は吸着材11fに達する。
【0053】ポリプロピレン製繊維である吸着部材11
fは親油性であり、HFC用冷凍機油、接続配管C、D
中の残留物に含まれる鉱油等の油分を吸着する。また、
鉱油等の油中に溶解している塩素化合物及び硫黄化合物
を除去できる。さらに、接続配管中の残留物に含まれる
固形異物の一部も吸着部材11fにより吸着される。
【0054】吸着部材11fを透過したHFCおよびH
FC用冷凍機油、鉱油等は活性炭11gへ達する。活性
炭11fは広大な比表面積および細孔構造を有し、HF
C用冷凍機油、鉱油等を吸着する。活性炭11gは極性
分子よりもむしろ非極性分子を吸着する性質を有してお
り、非極性である鉱油は、より選択的に吸着される。
【0055】さらに活性炭11gは接続配管中に残留し
ている有害な塩素化合物や硫黄化合物を吸着する。図6
は活性炭による塩素化合物の吸着性能を示したものであ
り、縦軸は単位活性炭当たりの塩素化合物吸着量を、横
軸は塩素化合物の濃度を示している。ここでは、活性炭
の塩素化合物に対する吸着特性を示したが、硫黄化合物
についても同様の吸着性能を有している。このように活
性炭11gを用いることにより、有害な油分、塩素化合
物、硫黄化合物をを吸着させることができ、効率良く有
害成分を除去できる。
【0056】活性炭11gを透過したHFCはフィルタ
11h、フィルタ11iを経て容器11a内上部に達
し、流出配管11bより流出する。なお、油回収装置と
して、前記の第1の油回収装置の代わりに後述の(実施
の形態2に記載)第2の油回収装置を使っても、ほぼ同様
な効果が得られる。即ち、第1の油回収装置と第2の油回
収装置とは相互に交換してもよい。
【0057】この第1の油回収装置では吸着部材11f
として繊維状吸着材であるポリプロピレン製繊維を用い
たが、吸着部材としてその他にセルロ−ス繊維、ナイロ
ン繊維、ポリエステル繊維、グラスウ−ル等の繊維状吸
着材を用いても同様の効果が期待できる。
【0058】さらに、第1の接続配管Cおよび第2の接
続配管Dに残存している残留物を効率良く洗浄、回収す
るために、この実施の形態の冷媒回路内に洗浄効果を有
する成分を添加し、洗浄運転を実施してもよく、そのよ
うな場合においては、添加した成分は吸着材11fおよ
び活性炭11gにより分離、回収可能である。
【0059】以上のように、油濃度検知装置10、第1
の油回収装置11を冷媒回路内に設置することにより、
第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留している有
害な油分、塩素化合物、硫黄化合物等を分離、回収で
き、冷媒回路内の特定の油分濃度が検知でき、CFC、
HCFC系冷媒を用いた冷凍サイクル装置で使用した第
1、第2の接続配管C、Dを、煩雑で、長時間を要し、作
業コストが高い、専用の洗浄液による洗浄を行わずに使
用できる、HFC等の異なる冷媒を使用した冷凍サイク
ル装置を提供するものである。なお、第1の油回収装置
は、容器内の吸着部材上部及び下部に空間を設け、動圧
が吸着部材にかからない構造としている。吸着部材(特
に活性炭)は油等との接触時間が長いほど、吸着し易い
ので、流入部分に空間を設けて、流速を落として(安定
させてから)吸着部材に流入するようにしている。円筒
容器を用いた場合、径が大きほど流速が遅くなり、吸着
効率が良くなる。また、流入配管11cを容器内部まで
入れて、開口部11dを下向きに設け、流入した油滴を
容器内壁に当てることにより、油滴を冷媒から分離する
ことができる。また、吸着部材より下部で、容器下部に
流入配管開口部を設け、吸着部材より上部で、容器上部
に流出配管の開口部を設けることにより、容器下部に油
を溜める構造としている。そこで、容器下部の流入管開
口部から出た油分は容器の下部に溜り、冷媒ガスととも
に容器内を上昇する鉱油等が減少でき、過剰な吸着部材
を必要としない。また、この実施の形態では、油濃度検
知装置10と第1の油回収装置11とをこの順に直列に接
続した例を示したが、第3の操作弁13と第4の操作弁1
4間で並列に配管接続したり、油濃度検知装置10をバイ
パスする配管を介して、第1の油回収装置11を接続し
て、油濃度検知装置10は、開閉弁で油濃度を検知する時
のみ冷媒等を流すようにしてもよい。
【0060】この実施の形態では、第1の油回収装置1
1の設置場所については、前記のように冷媒流れを切換
える四方弁2とアキュムレ−タ8入口との間の配管が最
も望ましいが、その他に、四方弁2と圧縮機1の入口の間
の配管、さらに蒸発器として使う熱源側熱交換器3の出
口から圧縮機1の入口の間の配管又は蒸発器として使う
利用側熱交換器6の出口から圧縮機1の入口の間の配管
(但し、第2の接続配管は当然除く)であってもよく、
要するに冷媒状態がガス状態を主とする場所であればよ
い。第1の油回収装置11の設置場所を蒸発器として使
う熱源側熱交換器3の出口から圧縮機1の入口の間の配
管とした場合は、洗浄運転は、洗浄パタ−ン2から行
い、設置場所を蒸発器として使う利用側熱交換器6の出
口から圧縮機1の入口の間の配管とした場合は、洗浄パ
タ−ン1から行うことにより残留物を含んだ冷媒は第1
の油回収装置11を経由してから圧縮機1へ戻るように
でき、圧縮機への悪影響はなくすことができる(本第1
の油回収装置11の設置場所については、後述の実施の
形態2の第2の油回収装置16についても同様である)。
また、この実施の形態では、切換弁である四方弁2によ
り冷媒流れを切換え、利用側熱交換器6を蒸発器とする
冷房運転と凝縮器とする暖房運転(熱源機側熱交換器3
を蒸発器とする)の両方が可能な冷凍サイクルについて
記載したが、例えば、前記の切換弁なしに、利用側熱交
換器6を蒸発器としてのみ使用する冷房専用の冷凍サイ
クル等にも本技術は適用できる。この場合は、洗浄運転
は、当然前記冷凍サイクルの冷媒流れと一致した洗浄パ
タ−ン1又は2となる(本件も後述の実施の形態2にお
いても同様である)。また、室内機Bが1台接続された
例について説明したが、室内機Bが並列または直列に複
数台接続された空気調和装置でも同様の効果を奏するこ
とはいうまでもない。また、熱源機側熱交換器3と直列
または並列に氷蓄熱槽や水蓄熱槽が設置されていても同
様の効果を奏することは明らかである。また、熱源機A
が複数台並列に接続された空気調和装置においても同様
の効果を奏することは明らかである。また、この実施の
形態では空気調和装置について説明したが、冷凍機やチ
ラーについても同様の効果が得られる。
【0061】特に、冷凍機油としてエーテル油またはエ
ステル油またはアルキルベンゼン油を用いた場合、これ
らの冷凍機油には既存の第1の冷媒であるCFCやHC
FCを用いていた空気調和装置で使用していた既存の第
1の接続配管C、第2の接続配管Dに残留する、CFCや
HCFCを用いていた空気調和装置の冷凍機油である鉱
油が溶解しないため、CFCやHCFCを用いていた空
気調和装置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続
配管Dを使用する場合、空気調和装置の冷凍サイクルに
おいて、残留物である鉱油が分離し、冷凍サイクルに悪
影響を及ぼす可能性があり、十分な洗浄が必要であり、
この実施の形態の空気調和装置による洗浄運転は特に有
効である。また、冷媒として新しく使う第2の冷媒であ
るハイドロフルオロカーボンまたはハイドロカーボンま
たはアンモニアまたは二酸化炭素を用いた空気調和装置
においては、CFCやHCFCを用いていた空気調和装
置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管Dに
残留する鉱油や塩素系化合物や硫黄系化合物がハイドロ
フルオロカーボンまたはハイドロカーボンまたはアンモ
ニアまたは二酸化炭素の冷媒に溶解しにくく、冷凍サイ
クルに悪影響を及ぼす可能性があり、十分な洗浄が必要
であり、この実施の形態の空気調和装置による、新しく
使用する冷媒及びその冷凍機油による洗浄運転は特に有
効である。
【0062】実施の形態2.図7は、この発明の実施の
形態2による冷凍サイクル装置の一例として、空気調和
装置の冷媒回路を示す図である。図7において、符号B
〜D、1〜9、12〜15及び9aは、実施の形態1と
同様のものであるため、詳細な説明を省略する。図7に
おいて、Eは熱源機、16は第2の油回収装置であり、
第2の油回収装置16は、四方弁2とアキュムレータ8
の間にそれぞれ第3の操作弁13、第4の操作弁14を
介して設けられている。
【0063】また、図中の実線矢印が洗浄パターン1の
流れを、破線矢印が洗浄パターン2の流れを示し、実施
の形態1と同様の洗浄パターンであるため、詳細な説明
を省略する。
【0064】第2の油回収装置16について説明する。
図8は第2の油回収装置16を図示したものである。1
6aは円筒状の容器、16bは容器16aの上部に設け
られた流入配管で先端部には第2のフィルタ−装置であ
る金網状の金属製フィルタ16fが設けられている。1
6cは容器16aの上部に設けられた流出配管、16d
は容器16aの下部に設けられた配管で、先端部にはバ
ルブ16eが設けられている。16gは容器16a内面
に設置された冷凍機油分離部材であるゴム分離膜であ
る。
【0065】流入配管16bより流入したHFCガス冷
媒、HFC用冷凍機油、残留物は、フィルタ16fに到
達し、ここでHFC用冷凍機油および鉱油は泡状もしく
は油滴となりフィルタ16fを通過し、ゴム分離膜16
gに至る。
【0066】ゴム分離膜は、分子の大きさが一定の大き
さ以下の液体を透過する。鉱油の主成分の分子量はおよ
そ200〜600であり、代表的HFC用冷凍機油エス
テル油の主成分の分子量はおよそ700〜800である
ため、分子量650以下の成分が通過できるゴム分離膜
11gを使用することにより、鉱油のみがゴム分離膜1
1gを通過でき容器16の底部に蓄積される。ゴム分離
膜11gを通過できないエステル油の一部はHFCガス
冷媒とともに流出配管16cより流出し、一部はゴム分
離膜16g上に滞留する。
【0067】このようにして、容器16aの内部でHF
C冷媒、HFC用冷凍機油と鉱油は分離される。また、
容器16a底部に蓄積された鉱油は配管16dを経て、
バルブ16eを開けることにより回収することができ
る。
【0068】このように、ゴム分離膜を選択することに
より、分子の大きさが一定の大きさ以下の鉱油等を選択
的に分離、回収できる。
【0069】以上のように、第2の油回収装置16を冷
媒回路内に設置することにより、第1の接続配管C、第
2の接続配管Dに残留している有害な鉱油等の油分を効
率よく分離、回収でき、CFC、HCFC系冷媒を用い
た冷凍サイクル装置で使用した接続配管を、煩雑で、長
時間を要し、作業コストが高い、専用の洗浄液による洗
浄を行わずに使用できる、HFC等の異なる冷媒を使用
した冷凍サイクル装置を提供するものである。
【0070】この実施の形態では、油回収装置として第
2の油回収装置の例を示したが、前記実施の形態1で記載
した第1の油回収装置を第2の油回収装置の代わりに使用
しても、また、前記の実施の形態1において第1の油回収
装置の代わりに第2の油回収装置を使ってもよい。ま
た、この実施の形態では、室内機Bが1台接続された例
について説明したが、室内機Bが並列または直列に複数
台接続された空気調和装置でも同様の効果を奏すること
はいうまでもない。また、熱源機側熱交換器3と直列ま
たは並列に氷蓄熱槽や水蓄熱槽が設置されていても同様
の効果を奏することは明らかである。また、熱源機Aが
複数台並列に接続された空気調和装置においても同様の
効果を奏することは明らかである。また、この実施の形
態では空気調和装置について説明したが、冷凍機やチラ
ーについても同様の効果が得られる。
【0071】特に、冷凍機油としてエーテル油またはエ
ステル油またはアルキルベンゼン油を用いた場合、これ
らの冷凍機油にはCFCやHCFCを用いていた空気調
和装置で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管
Dに残留する、CFCやHCFCを用いていた空気調和
装置の冷凍機油である鉱油が溶解しないため、CFCや
HCFCを用いていた空気調和装置で使用していた第1
の接続配管C、第2の接続配管Dを使用する場合、空気
調和装置の冷凍サイクルにおいて、残留物である鉱油が
分離し、冷凍サイクルに悪影響を及ぼす可能性があり、
十分な洗浄が必要であり、この実施の形態の空気調和装
置による洗浄運転は特に有効である。また、冷媒として
ハイドロフルオロカーボンまたはハイドロカーボンまた
はアンモニアまたは二酸化炭素を用いた空気調和装置に
おいては、CFCやHCFCを用いていた空気調和装置
で使用していた第1の接続配管C、第2の接続配管Dに残
留する鉱油や塩素系化合物や硫黄系化合物がハイドロフ
ルオロカーボンまたはハイドロカーボンまたはアンモニ
アまたは二酸化炭素の冷媒に溶解しにくく、冷凍サイク
ルに悪影響を及ぼす可能性があり、十分な洗浄が必要で
あり、この実施の形態の空気調和装置による洗浄運転は
特に有効である。
【0072】
【発明の効果】この発明は以上のように構成されている
ので、以下のような効果を奏する。本願の請求項1の発
明による冷凍サイクル装置は、圧縮機、熱源側熱交換器
等を配管接続した熱源機と、流量調整器、利用側熱交換
器等を配管接続した室内機と、前記熱源機と前記室内機
とを接続する第1の接続配管及び第2の接続配管と、を備
えた冷凍サイクル装置において、蒸発器として使う前記
熱源側熱交換器又は前記利用側熱交換器の出口から前記
圧縮機の入口間の配管に、細孔部材の間に吸着部材を配
置した第1のフィルタ−装置を有する第1の油回収装置、
又は、流入配管開口部に設けた第2のフィルタ−装置と
冷凍機油分離部材を有する第2の油回収装置、を備えた
ので、冷凍サイクルの第1の接続配管及び第2の接続配管
を既設のものを使い、冷媒及びその冷媒用の冷凍機油を
新規なものに変更しても、第1の油回収装置又は第2の油
回収装置において、既設の第1の接続配管及び第2の接続
配管の変更前の冷媒及び冷凍機油に起因する残留物が変
更後の冷媒ガスから分離回収でき、特に、吸着部材、冷
凍機油分離部材により変更前の冷凍機油をそれぞれ吸着
除去、透過除去でき、既設配管の有害性を低減できる。
【0073】また、請求項2の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1の発明において、前記第1の油回収装置
の第1のフィルタ−装置の吸着部材が活性炭としたの
で、塩素を含む冷媒に使われる鉱油を吸着除去でき、
又、塩素を含む冷媒が劣化して生じる塩素化合物や硫黄
化合物を吸着除去できる。
【0074】また、請求項3の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1の発明において、前記第1の油回収装置
の第1のフィルタ−装置の吸着部材が繊維状吸着材とし
たので、塩素を含む冷媒に使われる鉱油を吸着除去でき
る。又、油中に溶解している塩素化合物及び硫黄化合物
を吸着除去できる。
【0075】また、請求項4の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1、請求項2又は請求項3の発明におい
て、前記第1の油回収装置は、前記第1のフィルタ装置を
収容する容器と、前記容器下部に設けた、流入配管の開
口部と、前記容器上部に設けた、流出配管の開口部とを
備え、前記第1のフィルタ−装置を前記両開口部間に備
えたので、容器下部の流入管開口部から出た油分は容器
の下部に溜り、冷媒ガスと共に容器内を上昇する鉱油等
が減少でき、過剰な吸着部材を必要とせず、確実に吸着
され、冷媒ガスから分離除去される。
【0076】また、請求項5の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1の発明において、前記第2の油回収装
置の冷凍機油分離部材は、流体の分子の大きさが所定の
大きさ以下のものを透過するので、例えば、分子のより
大きなエステル油と分子のより小さな鉱油とを分離し、
鉱油を除去できるように分子量の異なる冷凍機油の有害
な冷凍機油を分離除去できる。
【0077】また、請求項6の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項の発明に
おいて、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器又は前記
利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口間の配管に
前記油回収装置とともに設けた所定の冷凍機油の油濃度
を検知する油濃度検知装置と、配管切換装置を介して接
続した前記油濃度検知装置と前記油回収装置とをバイパ
スするバイパス配管とを備え、前記油濃度検知装置の所
定の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、
前記配管切換装置により冷媒等の流れを前記油濃度検知
装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側
へ切換えるので、冷凍サイクル装置に有害である所定の
冷凍機油の洗浄が終了したことを知ることができ、冷媒
等が流れる配管をバイパス配管に切換えることにより冷
凍サイクルの流路抵抗を低減できる。
【0078】また、請求項7の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項6の発明において、前記油濃度検知装置
と前記油回収装置とを接続する配管で、前記両装置の上
流側と下流側にそれぞれ配管切離し装置を備え、前記油
濃度検知装置の所定の冷凍機油の検出濃度が所定値以下
となった場合に、前記配管切換装置により冷媒等の流れ
を前記油濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前
記バイパス配管側へ切換え、かつ、前記配管切離し装置
により前記油濃度検知装置と前記油回収装置とを切離す
ので、請求項6の発明の効果に加えて、油濃度検知装置
と油回収装置とを他の既設配管を使用する冷凍サイクル
の更新時の洗浄に利用できる。
【0079】また、請求項8の発明による冷凍サイクル
装置は、圧縮機、熱源側熱交換器等を配管接続した熱源
機と、流量調整器、利用側熱交換器等を配管接続した室
内機と、前記熱源機と前記室内機とを接続する第1の接
続配管及び第2の接続配管と、を備えた冷凍サイクル装
置において、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器又は
前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口間の配
管に油回収装置を備え、前記第1の接続配管及び前記第2
の接続配管を既存の第1の冷媒のものを使用し、前記熱
源機及び前記室内機とを新しく使う第2の冷媒用のもの
に更新する冷凍サイクルで、前記第2の冷媒及びその冷
凍機油を用いて前記第1の接続配管及び第2の接続配管を
洗浄運転するので、煩雑で、長時間を要し、作業コスト
の高い専用の洗浄剤による洗浄をする必要がなく、新し
く使う第2の冷媒及びその冷凍機油による洗浄により、
前に使っていた第1の冷媒及びその冷凍機油に起因する
残留物を油回収装置により分離、除去し、そのまま冷凍
サイクル装置の運転が可能となる。
【0080】また、請求項9の発明による冷凍サイクル
装置は、請求項8の発明において、前記第2の冷媒とし
てハイドロフルオロカーボン、ハイドロカーボン、アン
モニア又は二酸化炭素を用いるので、これらの冷媒に溶
解しない有害な油分、塩素化合物、硫黄化合物を除去す
ることができる。
【0081】また、請求項10の発明による冷凍サイク
ル装置は、請求項8の発明において、前記冷凍機油とし
てエーテル油、エステル油又はアルキルベンゼン油を用
いるので、これらの冷凍機油に溶解しない有害な油分、
塩素化合物、硫黄化合物を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による冷凍サイクル
装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図。
【図2】 この発明の実施の形態1の油濃度検知装置を
示した図。
【図3】 この発明の実施の形態1のHFC用冷凍機油
の鉱油濃度に対する屈折率の関係を示した図。
【図4】 この発明の実施の形態1の油濃度検知装置の
HFC用冷凍機油と鉱油混合物の屈折率測定方法示した
図。
【図5】 この発明の実施の形態1の第1の油回収装置
を示した図。
【図6】 この発明の実施の形態1の第1の油回収装置
の活性炭による塩素化合物の吸着性能を示した図。
【図7】 この発明の実施の形態2による冷凍サイクル
装置の一例として、空気調和装置の冷媒回路を示す図。
【図8】 この発明の実施の形態2の第2の油回収装置
を示した図。
【図9】 従来の空気調和の冷媒回路を示す図。
【符号の説明】
A 熱源機、 B 室内機、 C 第1の接続配管、
D 第2の接続配管、E 熱源機、 1 圧縮機、 2
切換弁、 3 熱源機側熱交換器、 5 流量調整
器、 6 利用側熱交換器、 10 油濃度検知装置、
11 第1の油回収装置、 16 第2の油回収装置、
8 アキュムレータ、 11a 容器、11d 開口
部、 11e 細孔部材、 11f 吸着部材(プロピ
レン製不職布)、 11g 吸着部材(活性炭)、 1
1i 細孔部材、 12 配管切換装置、 13、14
配管切離し装置、 15 バイパス配管、 16f
第2のフィルタ−装置、 16g 冷凍機油分離部材。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、熱源側熱交換器等を配管接続し
    た熱源機と、流量調整器、利用側熱交換器等を配管接続
    した室内機と、前記熱源機と前記室内機とを接続する第
    1の接続配管及び第2の接続配管と、を備えた冷凍サイク
    ル装置において、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器
    の出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器とし
    て使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口
    間の配管に、細孔部材の間に吸着部材を配置した第1の
    フィルタ−装置を有する第1の油回収装置、又は、流入
    配管開口部に設けた第2のフィルタ−装置と冷凍機油分
    離部材を有する第2の油回収装置、を備えたことを特徴
    とする冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の油回収装置の第1のフィルタ−
    装置の吸着部材が活性炭であることを特徴とする請求項
    1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の油回収装置の第1のフィルタ−
    装置の吸着部材が繊維状吸着材であることを特徴とする
    請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の油回収装置は、前記第1のフィ
    ルタ装置を収容する容器と、前記容器下部に設けた、流
    入配管の開口部と、前記容器上部に設けた、流出配管の
    開口部とを備え、前記第1のフィルタ−装置を前記両開
    口部間に備えたことを特徴とする請求項1、請求項2又
    は請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の油回収装置の冷凍機油分離部
    材は、流体の分子の大きさが所定の大きさ以下のものを
    透過することを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイク
    ル装置。
  6. 【請求項6】 蒸発器として使う前記熱源側熱交換器の
    出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器として
    使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口間
    の配管に前記油回収装置とともに設けた所定の冷凍機油
    の油濃度を検知する油濃度検知装置と、配管切換装置を
    介して接続した前記油濃度検知装置と前記油回収装置と
    をバイパスするバイパス配管とを備え、前記油濃度検知
    装置の所定の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった
    場合に、前記配管切換装置により冷媒等の流れを前記油
    濃度検知装置と前記油回収装置側の配管から前記バイパ
    ス配管側へ切換えることを特徴とする請求項1から請求
    項5のうちいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 【請求項7】 前記油濃度検知装置と前記油回収装置と
    を接続する配管で、前記両装置の上流側と下流側にそれ
    ぞれ配管切離し装置を備え、前記油濃度検知装置の所定
    の冷凍機油の検出濃度が所定値以下となった場合に、前
    記配管切換装置により冷媒等の流れを前記油濃度検知装
    置と前記油回収装置側の配管から前記バイパス配管側へ
    切換え、かつ、前記配管切離し装置により前記油濃度検
    知装置と前記油回収装置とを切離すことを特徴とする請
    求項6に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 【請求項8】 圧縮機、熱源側熱交換器等を配管接続し
    た熱源機と、流量調整器、利用側熱交換器等を配管接続
    した室内機と、前記熱源機と前記室内機とを接続する第
    1の接続配管及び第2の接続配管と、を備えた冷凍サイク
    ル装置において、蒸発器として使う前記熱源側熱交換器
    の出口から前記圧縮機の入口の間の配管又は蒸発器とし
    て使う前記利用側熱交換器の出口から前記圧縮機の入口
    間の配管に油回収装置を備え、前記第1の接続配管及び
    前記第2の接続配管を既存の第1の冷媒のものを使用し、
    前記熱源機及び前記室内機とを新しく使う第2の冷媒用
    のものに更新する冷凍サイクルで、前記第2の冷媒及び
    その冷凍機油を用いて前記第1の接続配管及び第2の接続
    配管を洗浄運転することを特徴とする冷凍サイクル装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第2の冷媒としてハイドロフルオロ
    カーボン、ハイドロカーボン、アンモニア又は二酸化炭
    素を用いることを特徴とする請求項8に記載の冷凍サイ
    クル装置。
  10. 【請求項10】 前記冷凍機油としてエーテル油、エス
    テル油又はアルキルベンゼン油を用いることを特徴とす
    る請求項8に記載の冷凍サイクル装置。
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