JP4186667B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、積層セラミックコンデンサ等の積層セラミック電子部品、特に焼成されて積層セラミック電子部品のセラミック層となるセラミックグリーンシートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
積層セラミック電子部品である積層セラミックコンデンサの構造について、図を参照して説明する。
【0003】
図2は積層セラミックコンデンサの構造を示す断面図である。
図2に示すように、積層セラミックコンデンサは、複数の内部電極3a,3bと複数のセラミック層2とを交互に積層してなるセラミック焼結体1と、該セラミック焼結体1の両端部にそれぞれ内部電極3a,3bに接続するように設けられた外部電極4a,4bからなる。ここで、内部電極3a,3bはセラミック層2を介して、所定面積で対向するように積層されている。
【0004】
このような積層セラミックコンデンサは次に示す方法で製造される。
まず、BaTiO3 等を主成分とするセラミック粉末と溶剤とを混合して粉砕した後、これにポリブチルビニラール(以下、単に「PVB」という。)等の有機バインダと、可塑剤と、溶剤とを混合してセラミックスラリーを作製する。そして、このセラミックスラリーを所定厚みに塗工、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する。
【0005】
次に、セラミックグリーンシートの表面に内部電極パターンを形成し、積層方向に隣り合う内部電極パターン同士が所定面積で重なり合うように所定枚数のセラミックグリーンシートを積層し、さらに、この上下層に内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを積層して加熱プレスすることで、セラミック積層体を形成する。このセラミック積層体を、それぞれが積層セラミックコンデンサとなる大きさの素体に切り分け、これら素体を焼成炉で焼成することによりセラミック焼結体を得る。このセラミック焼結体の両端部に内部電極に接続するように外部電極ペーストを塗布し、焼結することで外部電極を形成して、積層セラミックコンデンサを得る。
【0006】
このような従来の積層セラミックコンデンサ、特に、セラミック層の厚みが10μm程度の積層セラミックコンデンサでは、セラミックグリーンシートに含まれる有機バインダの含有率が3重量%程度であった。これは、有機バインダの含有量が多いと、焼成時に有機バインダがセラミック焼結体から抜け出しにくくなり内部に空隙が生じてしまうからであり、さらには、有機バインダが抜ける際に内部電極との界面から有機バインダのガスが抜けるため、その量が多ければ界面剥離が発生する可能性が大きいからである。また、有機バインダの含有量が少なければセラミックグリーンシートの流動性が高くなり、加熱プレス時に成形しやすくなる。すなわち、セラミック積層体の各層で内部電極パターンが互いに対向する対向部とともに、一方の内部電極パターンのみが積層される内部電極非対向部でセラミック層同士が接合しやすくなり、接合強度を強くすることができる。
【0007】
ところが、近年、積層セラミックコンデンサは、多層化、薄膜化傾向にあり、セラミック層の厚みが5μm以下のものも多く製造されており、さらに薄いものでは、2μm以下のセラミック層からなる積層セラミックコンデンサも製造されている。
【0008】
しかしながら、このように薄膜化が進むと、図3に示すように、高温負荷寿命が短くなる等の信頼性低下の問題が生じる。
【0009】
図3は、セラミック層の厚みによる高温負荷寿命の変化を示す図である。
【0010】
この問題を解決するセラミック電子部品の製造方法として、セラミックスラリーの作製時にセラミック粉末と溶剤とを高圧分散することで、セラミックスラリーを均質化し、薄膜であっても安定したセラミックグリーンシートを形成する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−99514号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような積層セラミックコンデンサの製造方法であっても、セラミック積層体の加熱プレス時に、前記対向部から前記非対向部に向けてセラミックグリーンシートが流れてしまう。このため、対向部と非対向部との境界部でセラミックグリーンシートの厚みがさらに薄くなり、内部電極の先端部がこれに積層方向に隣り合う内部電極における前記境界部付近に近接するように変形してしまう。このセラミック積層体を焼成してなるセラミック焼結体を用いて積層セラミックコンデンサを形成すると、前記境界部で短絡しやすくなり、短絡不良の発生率が増加してしまう。
【0013】
上述のセラミックグリーンシートの流れ込みを抑制するには、重合度の高い有機バインダを使用して、セラミックグリーンシートの流動性を低く抑えればよい。しかしながら、重合度を高くすることで、逆にセラミック積層体の非対向部で加熱プレスに、セラミックグリーンシートが変形せず、重なり合うセラミックグリーンシート同士での接合強度が低下してしまい層間剥離が発生する可能性がある。
【0014】
この発明の目的は、層間剥離や短絡等の構造欠陥の発生を抑制し、高信頼性を有する、薄膜多層の積層セラミック電子部品を製造することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は、セラミック粉末と、有機バインダおよび可塑剤を含む樹脂と、溶剤とを混合してなるセラミックスラリーを均一な厚みのセラミックグリーンシートに形成する工程と、該セラミックグリーンシート表面に内部電極ペーストを印刷し、所定枚数積層してセラミック積層体を形成する工程と、該セラミック積層体を所定形状に切断して、焼成することで、セラミック層と内部電極とが交互に積層するセラミック焼結体を形成する工程と、該セラミック焼結体に前記内部電極に接続する外部電極を形成する工程とを含む積層セラミック電子部品の製造方法であって、セラミック層の厚みに応じて、有機バインダを含む樹脂の含有率を次のように設定してセラミックグリーンシートを形成することを特徴としている。
ここで、セラミック層の厚みをdとし、含有率(重量%)をそれぞれwとすると、
(1)d≒1μmならば、13.5%≦w<16.0%、
(2)d≒2μmならば、13.5%≦w<16.0%、
(3)d≒4μmならば、8.5%≦w<10.0%、
(4)d≒5μmならば、7.8%≦w<10.0%とする。
【0016】
この構成では、形成されるセラミック層の厚みに応じて、有機バインダを含む樹脂の含有量が異なることにより、その厚みに応じて、加熱プレス時にセラミックグリーンシートを必要十分に変形させてセラミック層間の接合強度を得る。さらに、セラミックの流動性を適度に抑え、内部電極対向部と非対向部との境界部でセラミック層の厚みを確保して、短絡の発生を抑制する。
【0017】
また、有機バインダを含む樹脂の含有量が上述のように従来品よりも高くしても、積層セラミック電子部品が薄膜多層であるので、セラミック層と内部電極との界面が多層化した分増加し、バインダがセラミック焼結体から抜け出しやすくなり、セラミック焼結体内の空隙の発生や界面剥離の発生を抑制する。
【0018】
さらに、バインダとして重合度1000以下、または、異なる重合度のバインダを混合して平均重合度を1000以下にするのが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本実施形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法について図を参照して説明する。なお、本実施形態では、積層セラミック電子部品として、積層セラミックコンデンサを例に説明する。
図1は、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造工程を示すフローチャートである。
まず、BaTiO3 を主成分とするセラミック粉末と溶剤とを混合して粉砕し、さらに重合度が約1000のPVBからなる有機バインダとフタル酸ジオクチルからなる可塑剤とが所定の比率で混合された樹脂と、溶剤とを混合してセラミックスラリーを作製する(s1)。
【0020】
次に、セラミックスラリーをドクターブレード法等を用いて、支持フィルム表面に均一な厚みで塗工し、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する(s2)。
【0021】
ここで、セラミックグリーンシートにおける樹脂(有機バインダと可塑剤の混合体)の含有量(重量%)は、後にセラミック焼結体になった状態でのセラミック層の厚みに応じて、次のように設定する。
【0022】
ここで、セラミック層の厚みをdとし、含有率(重量%)をそれぞれwとすると、
(1)d≒1μmならば、13.5%≦w<16.0%、
(2)d≒2μmならば、13.5%≦w<16.0%、
(3)d≒3μmならば、9.8%≦w<12.8%、
(4)d≒4μmならば、8.5%≦w<10.0%、
(5)d≒5μmならば、7.8%≦w<10.0%とする。
【0023】
次に、このセラミックグリーンシートの表面に、Ni等の金属粉末、前記有機バインダ、および溶剤を混合してなる導電性ペーストを所定パターンでスクリーン印刷して、乾燥することで内部電極パターンを形成する(s3)。なお、導電性ペーストの塗工方法は、スクリーン印刷に限らず、蒸着法やメッキ法等を用いてもよい。
【0024】
このように内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを、積層方向に隣り合う内部電極パターン同士がセラミックグリーンシートを介して所定面積で重なり合うように、内部電極パターンの位置をずらしながら、所定枚数積層する。さらに、その上下層に所定枚数、内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを積層して、セラミック積層体を形成する(s4)。
【0025】
次に、このセラミック積層体を弾性体シートで挟み込み、さらに剛体板で挟み込んで、所定温度に加熱しながら剛体板により積層方向に加圧することで、セラミック積層体の加熱プレスを行う(s5)。
【0026】
次に、この加熱プレスされたグリーンシート積層体を、それぞれが積層セラミックコンデンサとなる大きさに切り分けて複数の素体を得る(s6)。
【0027】
そして、これら素体を匣等に積載して焼成炉に投入する。焼成炉内は所定の雰囲気に設定されており、まず所定の酸素濃度を有するN2 雰囲気中で約350℃まで昇温して素体を加熱し、素体に含まれる有機バインダを燃焼させ、飛散させた後、還元性雰囲気中で約1000℃〜1100℃の所定温度で焼成を行うことで素体を焼結し、セラミック焼結体を得る(s7)。
【0028】
このセラミック焼結体の内部電極が露出した対向する両端面に、Cu等の金属粉末と、B2 3 −Li2 O−SiO2 −BaO系等のガラスフリットとを含有する導電性ペーストを浸漬法等を用いて塗布し、N2 雰囲気中で所定温度で焼結させて、外部電極を形成する(s8→s9)。
【0029】
そして、外部電極の表面には、必要に応じ、Ni、Cu、Ni−Cu合金等からなる下地メッキを施し(s10)、さらに、このメッキの表面にSnまたはSn−Pbからなる半田メッキを施す(s11)。
【0030】
なお、前述の製造方法では、素体の焼結と外部電極の焼結とを別工程で行ったが、素体の焼結を行わない状態で外部電極用の導電性ペーストを塗布し、素体と外部電極とを同時に焼結してもよい。
【0031】
次に、セラミックグリーンシートにおける樹脂の含有量が積層セラミックコンデンサの構造欠陥および信頼性に及ぼす影響について実験した結果を以下に示す。ここで、サンプルとなる積層セラミックコンデンサは、樹脂の含有率を複数種類異ならせて作製したセラミックスラリーを用い、上述の製造方法で作製した。なお、樹脂の含有率は、重量%(w)にして、8重量%〜18重量%とし、それぞれセラミック層の厚みが1.0μm、2.0μm、3.0μm、4.0μm、5.0μmの積層セラミックコンデンサを作製した。
【0032】
このように作製されたサンプルについて、積層不良、短絡不良、クラック不良、高温負荷寿命について観測した。
ここで、積層不良では、グリーンシート積層体形成時に、重なり合うセラミックグリーンシート同士が接合しているかどうかを観察し、接合していないものをN.G.とした。また、短絡不良では、温度が25℃の雰囲気中において、実効電圧が1Vで周波数が1kHzの交流電圧をサンプルに印加して短絡しているかどうかを測定した。また、クラック不良では、サンプルの側壁を実体顕微鏡で観察し、層間剥離(ハガレ)の有無を確認した。
また、高温負荷寿命試験では、サンプルを抵抗値が10kΩの保護抵抗に直列に接続し、温度が150℃の雰囲気中で直流電圧12kV/mmの電圧を印加し続け、絶縁抵抗値が20kΩ以下となった時点で故障と判断した。この故障時間を試験を行った全てのサンプルについて測定し、その平均時間を高温負荷寿命とした。
この結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0004186667
【0034】
表1に示すように、セラミック層の厚みが約1.0μmの場合には、樹脂の含有率を多くすることで、短絡不良が低下し、高温負荷寿命が向上する。これは、バインダ量を増加することによりセラミックグリーンシートの流動性を低くし、加熱プレス時における内部電極の対向部の境界部でのセラミックグリーンシートの流動を防ぎ、セラミック層が極端に薄くなることを抑制するからである。また、樹脂が増加することでクラック不良の発生も抑制される。これは、セラミックグリーンシート同士の接着性に影響を与える樹脂が多く含まれていることにより、セラミック層が薄くても、隣り合うセラミック層同士で十分に接合するからである。このように、樹脂の含有率を13.5重量%以上とすることで、短絡不良、およびクラック不良を抑制し、高温負荷寿命が向上する。
【0035】
一方、樹脂の含有率を18重量%以上にすると積層不良が発生する。これは、セラミックグリーンシートに含有される樹脂量が多いため、加熱プレス時の熱によるセラミックグリーンシートの熱収縮が大きく、変形して重なり合うセラミックグリーンシート同士で接合しにくくなるためである。
【0036】
このように、セラミック層の厚みが約1μmの場合、樹脂の含有率を13.5重量%以上、18重量%未満とすることで、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0037】
同様に、セラミック層の厚みが約2μmの場合についても、樹脂の含有率を13.5重量%以上にすればよい。
しかし、セラミック層の厚みが約2μmの場合には、樹脂の含有率が16.5重量%以上になると、クラック不良が発生する。これは、セラミック層の厚みが大きくなることにより、含有される樹脂量に対して、主となる飛散経路である内部電極との界面の割合が低くなってしまい、樹脂成分が飛散しきれず、セラミック焼結体内に残り、界面剥離等を生じるためである。この現象は、セラミック層の厚みが厚くなり、内部電極との界面が少なくなるほど発生しやすくなる。
このように、セラミック層の厚みが約2μmの場合、樹脂の含有率を13.5重量%以上、16.5重量%未満とすることで、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0038】
次に、セラミック層の厚みが約3μmに場合においては樹脂量が9.8重量%未満になると短絡不良が増加してしまい、樹脂量が12.8重量%以上になるとクラック不良が発生してしまう。
このように、セラミック層の厚みが約3μmの場合、樹脂の含有率を9.8重量%以上、12.8重量%未満とすることで、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0039】
同様に、セラミック層の厚みが約4μmに場合においては樹脂量が8.5重量%未満になると短絡不良が増加してしまい、樹脂量が11.5重量%以上になるとクラック不良が発生してしまう。
このように、セラミック層の厚みが約4μmの場合、樹脂の含有率を8.5重量%以上、11.5重量%未満とすることで、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0040】
また、セラミック層の厚みが約5μmに場合においては樹脂量が7.8重量%未満になると短絡不良が増加してしまい、樹脂量が10.8重量%以上になるとクラック不良が発生してしまう。
このように、セラミック層の厚みが約5μmの場合、樹脂の含有率を7.8重量%以上、10.8重量%未満とすることで、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0041】
以上のように、セラミック層の厚みに応じて、セラミックグリーンシートにおける樹脂量すなわち有機バインダおよび可塑剤の量を調整することにより、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0042】
なお、上述の実施形態では、有機バインダとして、重合度1000のPVB樹脂を用いたが、それぞれ異なる重合度を有する複数の樹脂を混合して、平均重合度が約1000となるようにした混合樹脂を用いてもよい。
【0043】
また、上述の実施形態では、積層セラミックコンデンサを例に説明したが、セラミック層を積層してなる他の積層セラミック電子部品についても上述の効果を適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
この発明によれば、セラミック層の厚みに応じて、セラミックグリーンシートにおける樹脂量すなわち有機バインダおよび可塑剤の量を調整することにより、短絡不良やクラック不良等の構造欠陥の発生を抑制することができる。また、高温負荷寿命を向上することができる。特に、セラミック層の厚みが1μm〜5μm程度の薄膜多層の積層セラミックコンデンサにおいては、構造欠陥の抑制および高温負荷寿命の向上に大きな効果を得ることができる。これにより、信頼性に優れた薄膜多層の積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造工程を示すフローチャート
【図2】積層セラミックコンデンサの構造を示す断面図
【図3】セラミック層の厚みによる高温負荷寿命の変化を示す図
【符号の説明】
1−セラミック焼結体
2−セラミック層
3a,3b−内部電極
4a,4b−外部電極

Claims (2)

  1. セラミック粉末と、有機バインダおよび可塑剤を含む樹脂と、溶剤とを混合してなるセラミックスラリーを均一な厚みのセラミックグリーンシートに形成する工程と、該セラミックグリーンシート表面に内部電極パターンを印刷し、所定枚数積層してセラミック積層体を形成する工程と、該セラミック積層体を所定形状に切断して、焼成することで、セラミック層と内部電極とが交互に積層するセラミック焼結体を形成する工程とを含む積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記セラミック層の厚みが略1μmである場合に、前記セラミックグリーンシートに含まれる前記樹脂の重量%(w)が、13.5%≦w<16.0%であり、
    前記セラミック層の厚みが略2μmである場合に、前記セラミックグリーンシートに含まれる前記樹脂の重量%(w)が、13.5%≦w<16.0%であり、
    前記セラミック層の厚みが略4μmである場合に、前記セラミックグリーンシートに含まれる前記樹脂の重量%(w)が、8.5%≦w<10.0%であり、
    前記セラミック層の厚みが略5μmである場合に、前記セラミックグリーンシートに含まれる前記樹脂の重量%(w)が、7.8%≦w<10.0%であることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記バインダは、重合度が約1000以下のバインダ、または、重合度の異なるバインダを混合して平均重合度を1000以下にしたバインダであることを特徴とする請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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