JP4185664B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、像担持体上に形成され所定極性に帯電されたトナーからなる複数のトナー像を、該中間転写体上に順次重ね合わせて1次転写した後、転写材を該中間転写体に接触させる2次転写部材と該中間転写体との間の2次転写部に2次転写バイアスを形成し、該2次転写部に搬送される転写材上に該中間転写体上のトナー像を2次転写した後に、該中間転写体上に残留した転写残トナーを中間転写体用クリーニング装置により除去する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像形成装置としては、中間転写体の表面移動方向に沿って設置された複数個の画像形成ユニットを有し、各画像形成ユニットの像担持体としての感光体上に形成されたトナー像を中間転写体上に重ね合わせてそれぞれ1次転写し、転写材としての転写紙上に一括して2次転写するものが知られている。また、複数個の現像器を有するリボルバ現像装置等の現像ユニットの各現像器により単一の感光体上に順次形成される潜像を現像して、各トナー像を中間転写体上に重ね合わせてそれぞれ1次転写し、転写紙上に一括して2次転写するものも知られている。
【0003】
このような画像形成装置においては、感光体上に所定の潜像を形成してその潜像に対応した現像器で該潜像を現像し、各トナー像を中間転写体上に重ね合わせて1次転写する。そして、この中間転写体上のトナー像は、転写紙を中間転写体に接触させる2次転写ローラや2次転写ベルト等の2次転写部材と対向する2次転写部で、転写紙上に2次転写する。この2次転写の際、例えば、2次転写電源により2次転写ローラ等にバイアスを印加し、該2次転写ローラ等と中間転写体との間に2次転写バイアスを形成する。そして、上記2次転写部に所定のタイミングで転写紙を送り込み、上記2次転写バイアスにより、該転写紙上に中間転写体上のトナー像を移動させて2次転写を行う。2次転写後の中間転写体上に残留した転写残トナーは、中間転写体用クリーニング装置により除去され、該中間転写体は、次の画像形成工程に移行する。
【0004】
このような画像形成装置において、画像形成工程中に、紙搬送経路上でジャムが検出された場合や、上記感光体への帯電動作、書込動作、現像動作等でエラーが発生した場合、装置全体の画像形成動作を中断させるのが一般的である。例えば、感光体や中間転写体の駆動などの各駆動系を停止させたり、上記2次転写バイアスを形成するためのバイアス印加を停止させたりする。この画像形成動作中断時において、既に中間転写体上にトナー像が1次転写されてしまっている場合や、該動作異常の原因を解消して画像形成動作の再開した後に感光体上の既に形成されているトナー像が中間転写体上に付着してしまう場合がある。このような場合、次の画像形成を開始する前に、上記トナー像を中間転写体上から除去しなければならない。このため、従来では、このような画像形成に寄与しないトナーを上記中間転写体用クリーニング装置により除去していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記中間転写体用クリーニング装置は、通常の画像形成工程時に、中間転写体上に僅かに残留する転写残トナーを除去するためのものであるため、上記中間転写体用クリーニング装置により、2次転写されずにそのまま中間転写体上に残留した多量のトナーを一度に除去することは困難であった。特に、除去すべきトナー像が、複数色、例えば4色のトナー像が重なり合ったものである場合、このような多量のトナーを一度に除去するのは極めて困難である。このため、従来では、中間転写体を空回転させることにより、このような画像に寄与しないトナーを、複数回に分けて上記中間転写体用クリーニング装置で除去する方法が採られていた。しかし、この方法では、クリーニング効率が悪く、動作異常を解消してから次の画像形成工程が開始できる状態となるまでに時間がかかるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決する方法としては、例えば、上記中間転写体用クリーニング装置がクリーニングブレードにより中間転写体上のトナーを除去するものである場合、該ブレードの当接圧を高くすることによりクリーニング能力を向上させることができる。しかし、当接圧を高くすると、中間転写体表面を傷つけ、該中間転写体の駆動負荷が増大する結果を招くため、実用的でない。他のクリーニング装置を用いたとしても、2次転写されずにそのまま残った多量のトナーを一度に除去できるようなクリーニング能力を実現させるのは極めて困難である。
【0007】
また、新たに別のクリーニング装置を設け、2度に分けてクリーニングを行う方法も考えられるが、ジャム等の動作異常という緊急時にのみ使用するようなクリーニング装置を画像形成装置に配備しておくのは、装置が大型化し、コストが高くなる点で好ましくない。
【0008】
本発明は、上記背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ジャム等の動作異常により画像形成が中断されて画像形成に寄与しないトナーが中間転写体上に存在することとなった場合、装置を大型化せず、しかも低コストで、該トナーを中間転写体上から効率よく除去することができる画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、所定極性に帯電されたトナー粒子を絶縁性溶媒中に分散させた液体現像剤を用いて像担持体上の静電潜像を現像することにより得られる複数のトナー像を、該中間転写体上に順次重ね合わせて1次転写した後、2次転写バイアス印加手段により定電圧制御された2次転写バイアスを印加して、転写材を該中間転写体に接触させる2次転写部材と該中間転写体との間の2次転写部に、該中間転写体上のトナー像を該転写材上に2次転写させるための2次転写電界を形成し、該2次転写部に搬送される転写材上に該中間転写体上のトナー像を2次転写した後に、該中間転写体上に残留した転写残トナーを中間転写体用クリーニング装置により除去する画像形成装置において、動作異常により画像形成動作が中断されて画像形成に寄与しないトナーが上記中間転写体上に存在することとなった場合、該中間転写体上の該トナーの付着部分が上記2次転写部を通過するように該中間転写体を駆動する中間転写体駆動手段と、上記転写紙が該2次転写部に存在しない状態で該トナーの付着部分が該2次転写部を通過している間、該トナーを該中間転写体から上記2次転写部材側に移動させるクリーニングバイアスを印加するように、上記2次転写バイアス印加手段を制御するバイアス制御手段とを有し、該バイアス制御手段は、動作異常により画像形成動作が中断されたとき、クリーニングバイアスの印加により上記2次転写部内の液体現像剤中に形成される電界が2次転写バイアス印加時の電界に近づくように、2次転写バイアスよりも低いクリーニングバイアスを上記2次転写バイアス印加手段に印加させるように、該2次転写バイアス印加手段を制御することを特徴とするものである。
ここで、「画像形成に寄与しないトナー」には、画像形成動作の中断前に、既に中間転写体上に1次転写されたトナーだけでなく、その中断後における画像形成の再開の準備時に中間転写体上に移動したトナーも含まれる。
【0010】
この画像形成装置においては、ジャム、その他の不都合による動作異常により画像形成動作が中断されている間、中間転写体駆動手段により、中間転写体を駆動して該中間転写体上の画像形成に寄与しないトナーを2次転写部に移動させる。そして、このトナーが2次転写部を通過している間、2次転写バイアス印加手段により、該2次転写部にクリーニングバイアスを印加する。このクリーニングバイアスにより、上記トナーは、上記2次転写部材側に移動する。このトナーは、2次転写部に転写材が存在しない場合には該2次転写部材に付着する。これにより、画像形成に寄与しないトナーの少なくとも一部を中間転写体上から除去することができる。また、この2次転写部で除去しきれなかった中間転写体上のトナーは、上記中間転写体用クリーニング装置により除去することができる。尚、この画像形成装置においては、中間転写体上のトナーをクリーニングするためのクリーニング部材として既存の2次転写部材又は転写材を利用することができる。
【0014】
ここで、上記2次転写バイアス印加手段定電圧制御されている。そのため、クリーニング時には2次転写部に転写材が介在していないので、2次転写時すなわち転写材が介在しているときに好適な電界が形成されるように設定されている2次転写バイアスと同じようにクリーニングバイアスを印加すると、2次転写部に生じる電界が大きくなる。トナーの電気的特性に応じてトナーを移動させるのに好適な電界の大きさは決まっているため、この電界の変化によりクリーニング時のトナーの移動効率が落ちてしまう。また、電界が大きすぎて中間転写体上のトナーに電荷注入が行われることによっても、トナーの移動効率が落ちる。そこで、本請求項の画像形成装置においては、クリーニング時に、2次転写バイアスにより2次転写部に形成される電界と同様の電界が形成されるようなクリーニングバイアスを印加することで、トナーの移動効率の低下を防止する。
【0017】
また、請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、動作異常による画像形成動作の中断時に上記転写材が上記2次転写部に存在しない場合、該中断時に、上記中間転写体の駆動を停止させずにそのまま継続するように上記中間転写体駆動手段を制御し、かつ、該転写材の搬送を停止するように制御する制御手段を有することを特徴とするものである。
【0018】
この画像形成装置においては、画像形成動作の中断時に転写材が2次転写部に存在していないとき、その中断時に該転写材の搬送を停止して、2次転写部に該転写材が入り込まないようにする。また、2次転写部には転写材が存在していないので、中間転写体の駆動は他の画像形成動作が中断されても継続しつづけ、画像形成に寄与しないトナーをそのまま2次転写部に搬送し、該トナーを除去する。
【0019】
また、請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、動作異常による画像形成動作の中断時に上記転写材が上記2次転写部に存在する場合、該動作異常の原因が解消された後、上記中間転写体を駆動するように上記中間転写体駆動手段を制御するとともに、上記クリーニングバイアスを形成するように上記クリーニングバイアス形成手段を制御する制御手段を有することを特徴とするものである。
【0020】
ジャム等により転写材が2次転写部に介在している最中に画像形成動作が中断した場合、該転写材を2次転写部から搬出させることができないため、中間転写体上の画像形成に寄与しないトナーを2次転写部に付着させることができない。また、転写材が2次転写部に停止状態にあるので、上記クリーニングバイアスを印加したとしても、上記トナーを中間転写体上から効率よく除去することはできない。本請求項の画像形成装置においては、このような場合であっても、まず、上記転写材を利用者等に機外に取り出してもらい、2次転写部から転写材を排除して動作異常の原因が解消した後、画像形成動作の再開したときに、中間転写体を駆動するとともに、クリーニングバイアスを形成して該中間転写体上のトナーを2次転写部材に付着させて除去することができる。
【0023】
また、請求項の発明は、請求項1、2又の画像形成装置において、上記2次転写部材は、上記中間転写体上の上記トナーの付着部分が上記2次転写部を通過しているときに、該トナーに接触する表面が移動する部材で構成されていることを特徴とするものである。
【0024】
この画像形成装置においては、2次転写部材として、2次転写ローラや2次転写ベルト等の表面移動する部材を用いるため、トナーを付着していない表面を順次移動させることが可能であり、上記クリーニング電界により移動したトナーを該2次転写部材により多く付着させることができる。また、中間転写体上のトナーは、2次転写部材との間のファンデルワールス力によっても該2次転写部材表面に付着するため、トナーを付着していない表面を順次移動させることで、該ファンデルワールス力によっても該2次転写部材上にトナーを付着させることができる。
【0025】
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、上記中間転写体上の上記トナーの付着部分が上記2次転写部を通過している間、上記2次転写部材の表面移動速度を、画像形成動作時よりも速くする速度変更手段を有することを特徴とするものである。
【0026】
この画像形成装置においては、2次転写部材でトナーを中間転写体上から除去するときに、該2次転写部材の表面移動速度を高めることで、2次転写部において中間転写体上の単位面積当たりのトナーに接触する2次転写部材の表面積を多くすることができる。これにより、上記クリーニング電界により移動したトナーを該2次転写部材に更に多く付着させることができる。また、このように2次転写部における単位面積当たりのトナーに接触する2次転写部の表面積を多くすることで、ファンデルワールス力によるトナー付着も促進することができる。
【0027】
また、請求項の発明は、請求項又はの画像形成装置において、上記2次転写部材の表面は、JISで規定されている十点平均粗さRzが3μm以下であることを特徴とするものである。
【0028】
中間転写体上のトナーに2次転写部材を接触させ、該中間転写体と該2次転写部材との間に形成されるクリーニング電界は、これらの間の微小間隔に応じて変化する。この微小間隔は、2次転写部材表面に存在する凹凸により変化する。すなわち、中間転写体表面及び2次転写部材表面の山部の間隔と、該中間転写体表面及び該2次転写部材の谷部の間隔との間に差により、上記クリーニング電界にムラが生じることになる。特に、上記2次転写部材の表面の山部と谷部との差が大きい場合、該山部が中間転写体表面に当接して中間転写体の電位が2次転写部の電位と同電位となるときがあり、このとき、その当接部周辺でクリーニング電界が形成されず、トナーを移動させることができないという不具合が生じる。本請求項の画像形成装置においては、上記2次転写部材の表面がJISで規定されている十点平均粗さRzが3μm以下の平滑な面に形成されているので、該2次転写部材の表面の山部と谷部との差が非常に小さく、上述のようなクリーニング電界のムラを低減することができる。
また、この2次転写部材上に付着したトナーを該2次転写部材上から除去する場合、本請求項のように平滑な面であると、その谷部にトナーが入り込んでブレード等による掻き取りでは除去できないという不具合を低減することもできる。
【0029】
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5又の画像形成装置において、上記2次転写部材に付着したトナーを除去し、該2次転写部材をクリーニングするクリーニング手段を有することを特徴とするものである。
【0030】
この画像形成装置においては、上記クリーニングバイアスにより2次転写部材に付着したトナーを、クリーニング手段により、該2次転写部材から除去することができる。これにより、2次転写部材のクリーニング能力を維持することができるとともに、次の画像形成工程における2次転写時に、転写材の裏面にトナー汚れが生じることもない。
【0031】
また、請求項の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又の画像形成装置において、上記中間転写体上の上記トナーの付着部分が上記2次転写部を通過した後、該中間転写体表面から上記2次転写部材を離間させることが可能な接離手段を有することを特徴とするものである。
【0032】
上記トナー付着部分が2次転写部を通過した後も上記2次転写部材を中間転写体表面に近接又は接触させておくと、クリーニングバイアスにより該2次転写部材に付着したトナーが、ファンデルワールス力等により中間転写体上に逆転写したりすることがある。本請求項の画像形成装置においては、接離手段により、中間転写体上の画像形成に寄与しないトナー付着部分が2次転写部を通過した後に、該中間転写体表面から2次転写部材を離間させるので、上述のような2次転写部材に付着したトナーが中間転写体上に再付着するのを防ぐことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、画像形成装置である湿式電子写真複写機(以下、「複写機」という。)に適用した一実施形態について説明する。尚、本実施形態では、イエロー(以下、「Y」と省略する。)、マゼンタ(以下、「M」と省略する。)、シアン(以下、「C」と省略する。)、ブラック(以下、「Bk」と省略する。)の4色のトナーによるフルカラー画像を形成する場合について説明する。
【0034】
図1は、本実施形態に係る複写機の主要部の概略構成図である。この複写機は、4個の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Bk、レーザ光Lを照射する潜像形成手段としてのレーザ書込装置30、中間転写ユニット70、2次転写手段としての2次転写ユニット80、定着装置90、図示しない画像読取部、給紙部及び制御部等から構成されている。尚、4個の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Bkはそれぞれ同じ構成となっているので、以下、Yトナーを使用するY画像形成ユニット1Yについて説明する。
【0035】
図2は、Y画像形成ユニット1Yの概略構成図である。このY画像形成ユニット1Yは、像担持体としての感光体ドラム10Y、一様帯電手段としての帯電器20Y、液体現像装置40Y、除電手段としての除電装置50Y、クリーニングブレードを有する感光体クリーニング装置60Y、Y現像剤を収容する現像剤収容タンク100Y等で構成されている。
【0036】
上記液体現像装置40Yは、現像剤担持体としての現像ローラ41Y、液体現像剤を溜めておく現像タンク42Y、該現像タンク内の液体現像剤に浸漬するように配設された汲み上げローラ43Y、該汲み上げローラから汲み上げられた液体現像剤を薄層化して上記現像ローラ41Yに塗布する塗布ローラ44Y等から構成されている。本実施形態では、絶縁性溶媒であるキャリア液中に顕像化粒子であるトナー粒子が高濃度に分散された高粘度の液体現像剤を使用しており、このトナーは正極性に帯電している。
【0037】
この液体現像装置40Yは、上記現像ローラ41Yを感光体ドラム10Yから接離させるためのカム45Y等からなる接離機構により、軸46Yを中心に図中反時計回り方向に回動可能となっている。カム受け47Yは、上記軸46Yを中心とした円の接線方向における図中反時計回り方向に、図示しないバネにより付勢されており、現像時には、カム45Yにより図2の状態に維持される。
【0038】
上記現像剤収容タンク100Yに収容された液体現像剤は、補給ポンプ101Yにより汲み上げられ、上記液体現像装置40Yの現像タンク42Yに供給される。また、上記感光体ドラム10Y上に1次転写されずに残留した残留現像剤は、上記感光体クリーニング装置60Yで回収された後、回収通路102Yを通って上記現像剤収容タンク100Y内に戻される。そして、回収された残留現像剤は、現像剤収容タンク100Y内の液体現像剤と混合されて、上記補給ポンプ101Yにより現像タンク42Y内に供給される。
【0039】
上記中間転写ユニット70は、中間転写体としての中間転写ベルト71と、該中間転写ベルトを張架する張架ローラ72,73,74,75,76,77、1次転写バイアス形成手段としての1次転写バイアスローラ78Y,78M,78C,78Bk、クリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング装置としてのベルトクリーニング装置79等から構成されている。
【0040】
上記中間転写ベルト71は、張架ローラ72,73,74,75,76,77及び各感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bkにより、所定の張力を有するように張架され、図1中矢印Aの方向に表面移動可能となっている。また、各1次転写バイアスローラ78Y,78M,78C,78Bkは、それぞれ感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bkに中間転写ベルト71を介して対向配置されている。これら1次転写バイアスローラ78Y,78M,78C,78Bkには、図示しない1次転写電源から所定の1次転写バイアスが印加される。
【0041】
図3は、上記2次転写ユニット80の概略構成図である。この2次転写ユニット80は、2次転写部材としての2次転写バイアスローラ81、該2次転写バイアスローラに接続されたバイアス印加手段としての2次転写電源86、該2次転写バイアスローラ表面をクリーニングするクリーニング手段としてのローラクリーニング装置87、接離手段としての接離機構88等から構成されている。
【0042】
上記2次転写バイアスローラ81は、JISで規定されている十点平均粗さRzが3μm以下である平滑な表面を有するように形成されている。この2次転写バイアスローラ81は、上記中間転写ユニット70の張架ローラ73に対向して配置されており、上記2次転写電源とともに2次転写バイアス形成手段を構成し、中間転写ベルト71との間に2次転写バイアスを形成する。また、上記2次転写電源86は、上記2次転写バイアスローラ81に、定電流制御されたバイアスを印加している。
【0043】
次に、本実施形態に係る複写機の画像形成動作について説明する。
上記複写機においては、図2に示すように、感光体ドラム10Yを矢印Bの方向に回転駆動しながら帯電器20Yで一様帯電した後、レーザ書込装置30からのレーザ光Lを照射して感光体ドラム10Y上にY静電潜像を形成する。一方、現像タンク42Y内の液体現像剤に浸漬されている汲み上げローラ43Yに付着した液体現像剤は、塗布ローラ44Yを介して現像ローラ41Y上に、例えば0.5〜20μm程度の厚さで塗布される。そして、この現像ローラ41Yを感光体ドラム10Yに接触させ、該感光体ドラム表面に形成されたY静電潜像にその液体現像剤中のトナーにより反転現像する。現像時には、現像ローラ41Yと感光体ドラムとの間に所定の現像バイアスが印加され、該現像ローラ上のトナーはキャリア液中を移動して、該感光体ドラム上のY静電潜像部分に静電的に吸着する。
【0044】
このように現像されて形成されたYトナー像は、図1に示すように、上記感光体ドラム10Yの回転に伴い、該感光体ドラムと上記中間転写ベルト71とが接触するY1次転写部に搬送される。このY1次転写部において、上記中間転写ベルト71の裏面には、上記1次転写バイアスローラ78Yにより負極性バイアス電圧、例えば−(マイナス)300〜−500Vが印加される。そして、このバイアス印加によって発生した1次転写電界により、上記感光体ドラム10Y上のYトナー像を中間転写ベルト71に引き寄せ、該中間転写ベルト上に1次転写する。以下、同様にして、Mトナー像、Cトナー像、Bkトナー像も、中間転写ベルト71上のYトナー像に順次重ね合うように1次転写される。
【0045】
このように、上記中間転写ベルト71上に4色重なり合ったトナー像は、該中間転写ベルトの回転に伴い、上記2次転写バイアスローラ81と対向する2次転写部に搬送される。また、この2次転写部には、図示しない給紙部から図1中矢印Cの方向から所定のタイミングでレジストローラ82により転写材としての転写紙Pが搬送される。上記2次転写バイアスローラ81は、所定のタイミングで上記接離機構88により、中間転写ベルト71に当接し、上記2次転写電源86により、負極性バイアス電圧、例えば−800〜−2000Vが印加される。そして、このバイアス印加によって発生した2次転写電界及び2次転写部での当接圧により、上記中間転写ベルト71上のトナー像を転写紙Pに引き寄せ、該転写紙上に一括して2次転写する。
【0046】
この後、トナー像が2次転写された転写紙Pは、分離装置85により中間転写ベルト71から分離され、定着装置90で定着処理がなされた後に装置本体から排出される。一方、1次転写後の感光体ドラム10Yは、図2に示す除電装置50Yで残留電荷が除電され、その表面を感光体クリーニング装置60Yによりクリーニングされ、残留現像剤が回収除去され、次の画像形成動作に備える。また、2次転写後の中間転写ベルト71は、図1に示すベルトクリーニング装置79によりクリーニングされ、残留現像剤が回収除去され、次の画像形成動作に備える。
【0047】
次に、本発明の特徴部分である動作異常時における上記複写機の動作について説明する。
上記複写機において、転写紙Pの搬送経路上に設けられたレジストセンサ83や分離センサ91、搬送経路外に設けられたベルト巻込センサ92やローラ巻込センサ84等によりジャムが検知された場合や、上記感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bkへの帯電動作、書込動作、現像動作等でエラーが発生した場合、画像形成動作を中断させるために、制御部から、各駆動系や1次転写バイアスの印加等を緊急停止させる緊急停止命令が出される。
【0048】
〔制御例1〕
まず、図示しない給紙部とレジストローラ82との間の搬送経路上で転写紙Pがジャムしたり、該給紙部から転写紙Pが取り出せなかったりしたことが原因で、転写紙Pが2次転写部に搬送される前にジャムした場合の当該複写機の制御動作の制御例(以下、本制御例を「制御例1」という。)について説明する。このようなジャムが発生した場合、上記制御部は、上記レジストセンサ83が予定の給紙タイミングを経過しても転写紙Pを検知しないときに出力される検知信号により、ジャムを認識する。
【0049】
図4は、本制御例における制御部による制御の流れを示すフローチャートである。制御部は、上記検知信号を受信すると(S1)、各部に緊急停止命令を各部に出力する(S2)。これにより、各部の画像形成動作が中断するが、中間転写ベルト71上に付着しているトナーを除去するクリーニング動作は継続され、該中間転写ベルトのクリーニングが行われる(S3)。
【0050】
図5は、中間転写ベルト71のクリーニングに関連する各部の動作を示すタイミングチャートである。光書込動作や、転写材搬送手段による転写材の搬送動作等の当該クリーニング動作に関与しない画像形成動作は、上記緊急停止命令を受けると中断される。尚、各1次転写部における1次転写バイアスも停止してもよいが、1次転写バイアスを停止すると、中間転写ベルト71上に付着したトナーがその下流側にある1次転写部で感光体ドラム上に付着する逆転写が発生するおそれがあるので、該下流側にある1次転写部の1次転写バイアスの印加は継続して行うようにしてもよい。
【0051】
上記中間転写ベルト71を駆動する図示しない中間転写体駆動手段は、上記緊急停止命令を受けても、通常の画像形成動作と同じの動作を継続する。また、この中間転写ベルト71と連れ回っている上記感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bkも同様に駆動を継続する。また、上記2次転写ユニット80の2次転写電源86及び接離機構88は、上記緊急停止命令を受けても動作を継続する。ここで、上記2次転写電源86は通常の画像形成動作と同じ動作を行うが、上記接離機構88は、通常の画像形成動作(図5の破線部分)よりも僅かに早く上記2次転写バイアスローラ81を中間転写ベルト71から離間させるように動作する(図5の実線部分)。この離間タイミングは、上記中間転写ベルト71上のトナー付着部分が上記2次転写部を通過した直後である。これにより、2次転写部材に一旦付着したトナーが該中間転写ベルト上に再付着するのを防ぐことができる。
【0052】
本制御例のように、画像形成動作中断時に、中間転写ベルト71の駆動を継続することで、該中間転写ベルト上のトナーは、通常の画像形成動作時と同様にして2次転写部に移動される。そして、この2次転写部では、通常の画像形成動作時と同様に2次転写電界が形成され、上記中間転写ベルト71上のトナーが、この電界により、上記2次転写バイアスローラ81側に移動する。この2次転写部には転写紙Pが存在しないため、中間転写ベルト71上のトナーは、2次転写バイアスローラ81に付着することになる。この2次転写部のクリーニングにより、中間転写ベルト71上のトナーの一部は、該中間転写ベルト上から除去される。
【0053】
尚、中間転写ベルト71上のトナーを2次転写部でクリーニングするとき、上記2次転写バイアスローラ81の表面移動速度を速めるようにしてもよい。この場合、2次転写部において中間転写ベルト71上の単位面積当たりのトナーに接触する2次転写バイアスローラ81表面の接触面積を多くすることができ、より多くのトナーを該2次転写バイアスローラに付着させることができる。したがって、2次転写バイアスローラ81によるクリーニング効果を向上させることができる。
【0054】
この2次転写部で除去しきれなかった中間転写ベルト71上のトナーは、該中間転写ベルトの駆動に伴って上記ベルトクリーニング装置79により除去される。尚、このベルトクリーニング装置79との対向部までやってきた中間転写ベルト71上のトナーは、その一部が2次転写部において除去されているため、該ベルトクリーニング装置によるクリーニングで、該中間転写ベルトを十分にクリーニングすることができる。
【0055】
また、上記2次転写バイアスローラ81に付着したトナーは、上記ローラクリーニング装置87により、該2次転写バイアスローラ上から除去され回収される。このローラクリーニング装置87は、上記2次転写バイアスローラ81に接触してその接触部で、該2次転写バイアスローラと逆方向に表面移動するように回転するクリーニングローラ87aと、該クリーニングローラに所定のバイアスを印加する図示しない電源と、該クリーニングローラ表面に当接するブレード87bと、該ブレードにより掻き取られたトナーを収容する収容部87cとから構成されている。上記2次転写バイアスローラ81に付着したトナーは、上記電源のバイアス印加により、該トナーを該2次転写バイアスローラから上記クリーニングローラ87a側に移動させる電界が形成される。そして、上記トナーは、この電界及びクリーニングローラ87aによる摺擦力により、該2次転写バイアスローラ上から除去される。そして、このクリーニングローラ87aに付着したトナーは、上記ブレード87bにより掻き取られ、上起き収容部87cに落下して回収される。
【0056】
上記2次転写バイアスローラ81をクリーニングするクリーニング手段としては、例えばクリーニングブレードを該2次転写バイアスローラに当接させて該ローラ上のトナーを掻き取るクリーニング装置などの他のクリーニング装置を適用することができる。このクリーニングブレードとしては、ウレタン材料で形成したものを利用することができる。尚、本実施形態で使用されているトナーは、平均粒径が1〜2μmである。このため、Rzが3μm以下である平滑な表面を有する2次転写バイアスローラ81においては、その表面の谷部にトナーが完全に入り込んで、上記クリーニングブレードによる掻き取りができないという不具合はほとんど発生しない。よって、上記谷部に入り込んだトナーが次の画像形成工程における転写紙Pの裏面に付着して該裏面のトナー汚れとなるのを抑制することができる。
【0057】
以上のようにして、ベルトクリーニング装置79により中間転写ベルト71上のトナーが除去されると、各感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bk及び中間転写ベルト71の駆動を停止する。これにより、中間転写ベルト71のクリーニングを終了する。
【0058】
上記制御部は、中間転写ベルト71のクリーニングを終了すると、当該複写機の図示しない表示パネルにジャムが発生した旨及びジャム発生箇所等を表示し(S4)、利用者に該複写機内に紙詰まりしている転写紙Pを取り除いてもらう。そして、利用者が転写紙Pを取り除き、複写機のカバーを閉じたり、所定のボタンを押したりすることにより、画像形成動作の再開の所定の準備を行う(S5)。そして、この準備を終えて画像形成動作を再開することで、ジャムにより画像形成できなかった画像の画像形成動作を再度行う(S6)。
【0059】
以上、本制御例によれば、ジャムにより画像形成動作中断後、連続的に中間転写ベルト71のクリーニングを行うため、転写紙Pを取り除いた後の再開準備時に行っていた従来のものよりも、その再開準備の時間を大幅に短縮することができる。また、ジャムにより中間転写ベルト71上に付着した不要なトナーは、2次転写部の2次転写バイアスローラ81と、ベルトクリーニング装置79とにより、2回に分けてクリーニングされるため、従来のように中間転写ベルト71を空回転させる必要もなく、中間転写ベルトのクリーニングに要する時間はかなり短くなる。
【0060】
また、転写紙Pの後端が2次転写部を通過した後、例えば定着装置90の部分でジャムが発生した場合も、本制御例と同様に2次転写部に転写紙Pが存在しないため、上記制御部は、本制御例の制御動作を実行することができる。尚、この場合において、単一コピー時には、中間転写ベルト71上にトナーが付着しないため、2次転写バイアスローラ81を用いた中間転写ベルト71のクリーニングを行う必要はない。しかし、連続コピー時には、転写紙Pが2次転写部通過後であっても、次の画像形成動作によるトナーが中間転写ベルト71に付着することになるため、本制御例と同様の制御動作を行う。
【0061】
〔制御例2〕
次に、転写紙Pが分離装置85の部分でジャムしたり、定着装置90の部分でジャムしたりしたことが原因で、2次転写中すなわち転写紙Pの後端が2次転写部に存在しているときにジャムした場合の当該複写機の制御動作の制御例(以下、本制御例を「制御例2」という。)について説明する。このようなジャムが発生した場合、上記制御部は、上記レジストセンサ83により転写紙Pの後端が予定通りにレジストローラ82を抜けたことは検知されたが、上記分離センサ91が予定の搬送タイミングを経過しても転写紙Pを検知しないときに出力される検知信号、あるいは、上記分離センサ91が予定の搬送時間を過ぎても転写紙Pを検出し続けていたときに出力される検出信号により、ジャムを認識する。
【0062】
図6は、本制御例における制御部による制御の流れを示すフローチャートであり、図7は、中間転写ベルト71のクリーニングに関連する各部の動作を示すタイミングチャートである。上記制御部は、上記検知信号を受信すると(S1)、各部に緊急停止命令を各部に出力する(S2)。これにより、図7に示すように、各感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bk及び中間転写ベルト71の駆動、2次転写ユニット80の動作、その他のすべての画像形成動作動作が中断される。
【0063】
ここで、本実施形態の感光体ドラムの駆動系には、フライホイールを使用しているため、この緊急停止命令が出されても、感光体ドラム表面は10〜20mm程度移動してから停止し、該感光体ドラムと連れ回る中間転写ベルト71も同じタイミングで停止する。上記2次転写電源86による2次転写バイアスローラ81へのバイアス印加を、上記緊急停止命令と同時に停止させると、該緊急停止命令後における上記中間転写ベルトの惰性回転分の表面に付着したトナーが、そのまま2次転写部を通過し、下流のベルトクリーニング装置79により除去しきれない場合がある。そこで、本制御例では、図7に示すように、2次転写電源86によるバイアス印加、2次転写バイアスローラ81の駆動等の上記2次転写ユニットの動作を、上記緊急停止命令を受けてから上記中間転写ベルトの惰性回転時間が経過するまで継続し、その後停止するようにしている。これにより、緊急停止命令後に2次転写部を通過するトナーも、2次転写バイアスローラ81により中間転写ベルト71上から除去することができる。
【0064】
上記制御部は、すべての画像形成動作動作を中断した後、当該複写機の図示しない表示パネルにジャムが発生した旨及びジャム発生箇所等を表示する(S3)。そして、利用者に当該複写機内に紙詰まりしている転写紙Pを取り除いてもらう。利用者が転写紙Pを取り除き、複写機のカバーを閉じたり、所定のボタンを押したりすることにより、画像形成動作の再開の準備を行う(S4)。
【0065】
この再開の準備において、上記制御部から再開の準備命令が出力されると、各感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bkや上記中間転写ベルト71等の駆動系、その他の所定部が再開の所定の準備を行う。尚、この準備を開始したときには、中間転写ベルト71上のトナー付着部分の先端は、2次転写部の直前に位置している。したがって、上記2次転写電源86は、上記再開の準備命令を受けると同時に、2次転写バイアスローラ81にバイアス印加を開始する。これにより、中間転写ベルト71上のトナーは、準備の開始と同時に2次転写バイアスローラ81により除去され、残りのトナーは上記ベルトクリーニング装置79により除去される。そして、この準備を終えて画像形成動作を再開することで、ジャムにより画像形成できなかった画像の画像形成動作を再度行う(S5)。
【0066】
尚、本制御例においても、上記中間転写ベルト71上のトナー付着部分が上記2次転写部を通過した直後に、上記2次転写バイアスローラ81は、上記接離機構88により中間転写ベルト71から離間する。
【0067】
以上、本制御例によれば、ジャムにより中間転写ベルト71上に付着した不要なトナーは、2次転写部の2次転写バイアスローラ81と、ベルトクリーニング装置79とにより、2回に分けてクリーニングされるため、従来のように中間転写ベルト71を空回転させる必要もなく、中間転写ベルトのクリーニングに要する時間はかなり短くなり、転写紙Pを機外に取り除いた後の再開準備の時間を短縮することができる。
【0068】
また、2次転写中に、転写紙Pが先端が上記2次転写バイアスローラ81に巻き込まれたことが原因でジャムが発生した場合、図3に示すローラ巻込センサ84によりジャム検知され、その検出信号が制御部に送られる。この場合も、本制御例と同様の制御動作を行う。
【0069】
〔制御例3〕
次に、転写紙Pが分離装置85の部分で中間転写ベルト71から分離できずに、該中間転写ベルトに貼り付いたまま、該中間転写ベルトに巻き込まれたことが原因で、2次転写中にジャムした場合の当該複写機の制御動作の制御例(以下、本制御例を「制御例3」という。)について説明する。このようなジャムが発生した場合、上記制御部は、上記ベルト巻込センサ92により転写紙Pが検知されたときに出力される検知信号により、ジャムを認識する。
【0070】
本制御例による中間転写ベルト71のクリーニング動作は、図4及び図5に示した上記制御例1と同様である。すなわち、上記制御部は、上記検知信号を受信すると、各部に緊急停止命令を各部に出力することで、各感光体ドラム10Y,10M,10C,10Bk及び上記中間転写ベルト71の駆動並びに2次転写ユニット80の動作は継続し、他の画像形成動作は中断する。緊急停止命令後、中間転写ベルト71の駆動が継続されると、該中間転写ベルトに貼り付いている転写紙Pは、該中間転写ベルトの表面移動に伴って搬送される。このとき、2次転写電源86によるバイアス印加も継続されているため、2次転写部には、2次転写電界が形成される。したがって、中間転写ベルト71上のトナーは、通常の画像形成動作と同様に、該中間転写ベルト表面に貼り付いて搬送されている転写紙P上に2次転写される。これにより、中間転写ベルト71上のトナーは、転写紙Pに付着して除去される。
【0071】
尚、本制御例と上記制御例1の違いは、上記転写紙Pの後端が2次転写部を通過した直後に、中間転写ベルト71の駆動を停止させる点で、該中間転写ベルトの停止タイミングが上記制御例1よりも早いことである。尚、このようにして中間転写ベルト71が停止して、すべての画像形成動作を中断したら、当該複写機の図示しない表示パネルにジャムが発生した旨及びジャム発生箇所等を表示し、利用者に該複写機内に紙詰まりしている転写紙Pを取り除いてもらう。以後の動作は、上記制御例1と同様である。
【0072】
以上、本制御例によれば、転写紙Pが中間転写ベルト71に巻き込まれてジャムが発生した場合の画像形成動作中断後、連続的に中間転写ベルト71のクリーニングを行うため、転写紙Pを取り除いた後の再開準備時に該クリーニングを行っていた従来のものよりも、その再開準備の時間を大幅に短縮することができる。また、ジャムにより中間転写ベルト71上に付着した不要なトナーは、2次転写部の転写紙Pと、ベルトクリーニング装置79とにより、2回に分けてクリーニングされるため、従来のように中間転写ベルト71を空回転させる必要もなく、中間転写ベルトのクリーニングに要する時間はかなり短くなる。
【0073】
尚、本実施形態では、湿式画像形成装置について説明したが、乾式画像形成装置においても適用することができる。また、本実施形態では、タンデム型の画像形成装置について説明したが、リボルバ現像装置等の現像ユニットの各現像器により単一の感光体ドラム上に順次形成される潜像を現像して、各トナー像を中間転写体上に重ね合わせるものにおいても同様に適用することができる。
【0074】
また、本実施形態における2次転写電源は、上記2次転写バイアスローラ81に、定電流制御されたバイアスを印加しているが、定電圧制御されたバイアスを印加するものであってもよい。定電圧制御の場合、クリーニング時には2次転写部に転写紙Pが介在していないため、2次転写時よりも2次転写部に生じる電界が大きくなるので、クリーニング時のトナーの移動効率が落ちる。このトナー移動効率の低下を防止するため、クリーニング時には、2次転写時の電界と同様の電界が形成されるようなクリーニングバイアスを印加するように制御すると好ましい。尚、クリーニング時において2次転写部に転写紙Pが介在している上記制御例3においては、定電圧制御による2次転写電源86のバイアスを制御する必要はない。
【0075】
【発明の効果】
請求項1乃至の発明によれば、動作異常により画像形成が中断されたときの中間転写体上のトナーを、まず、2次転写部材あるいは転写材に付着させ、その後中間転写体用クリーニング装置により回収するという2回のクリーニング作業に分けて除去することができるため、該トナーを中間転写体上から効率よく除去することができるという優れた効果がある。更に、2次転写部材あるいは転写材に付着させるために必要なクリーニング部材は、既存のものを利用するため、装置を大型化せず、しかも低コストで済むという優れた効果もある。
しかも、クリーニングバイアス形成手段も既存のものを用いるため、更に、装置の小型化、低コスト化を図ることができるという優れた効果もある。
更には、定電流制御により2次転写バイアスを形成する装置で発生し得るクリーニング時のトナー移動効率の低下を防止でき、2次転写部におけるクリーニング効果の低下を防ぐことができるという優れた効果がある。
また、請求項2の発明によれば、画像形成動作の中断時から継続して中間転写体上のトナーを除去するクリーニング作業を行うことができるので、次の画像形成工程に移行する時間を短縮することができるという優れた効果がある。
また、請求項3の発明によれば、画像形成動作中断時に2次転写部に転写材が介在していても、2次転写部におけるクリーニングを行うことができるという優れた効果がある。
また、請求項4乃至6の発明によれば、2次転写部材により多くのトナーを付着させることができるので、該2次転写部材によるクリーニング効果を高めることができるという優れた効果がある。
また、請求項7の発明によれば、2次転写部材によるクリーニング能力を維持することができるとともに、次の画像形成工程における2次転写時に転写材の裏面にトナー汚れが生じないという優れた効果がある。
また、請求項8の発明によれば、2次転写部材に付着したトナーが中間転写体上に再付着するのを防ぐことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の主要部の概略構成図。
【図2】同複写機におけるY画像形成ユニットの概略構成図。
【図3】同複写機における2次転写ユニットの概略構成図。
【図4】制御例1における制御部による制御の流れを示すフローチャート。
【図5】同制御例における緊急停止命令を受けたときの中間転写ベルトクリーニングに関連する各部の動作を示すタイミングチャート。
【図6】制御例2における制御部による制御の流れを示すフローチャート。
【図7】同制御例における緊急停止命令を受けたときの中間転写ベルトクリーニングに関連する各部の動作を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1 画像形成ユニット
10 感光体ドラム
20 帯電器
30 レーザ書込装置
40 液体現像装置
41 現像ローラ
50 除電装置
60 感光体クリーニング装置
70 中間転写ユニット
71 中間転写ベルト
79 ベルトクリーニング装置
80 2次転写ユニット
81 2次転写バイアスローラ
82 レジストローラ
83 レジストセンサ
84 ローラ巻込センサ
85 分離装置
86 2次転写電源
87 ローラクリーニング装置
88 接離機構
91 分離センサ
92 ベルト巻込センサ
90 定着装置

Claims (8)

  1. 所定極性に帯電されたトナー粒子を絶縁性溶媒中に分散させた液体現像剤を用いて像担持体上の静電潜像を現像することにより得られる複数のトナー像を、該中間転写体上に順次重ね合わせて1次転写した後、2次転写バイアス印加手段により定電圧制御された2次転写バイアスを印加して、転写材を該中間転写体に接触させる2次転写部材と該中間転写体との間の2次転写部に、該中間転写体上のトナー像を該転写材上に2次転写させるための2次転写電界を形成し、該2次転写部に搬送される転写材上に該中間転写体上のトナー像を2次転写した後に、該中間転写体上に残留した転写残トナーを中間転写体用クリーニング装置により除去する画像形成装置において、
    動作異常により画像形成動作が中断されて画像形成に寄与しないトナーが上記中間転写体上に存在することとなった場合、該中間転写体上の該トナーの付着部分が上記2次転写部を通過するように該中間転写体を駆動する中間転写体駆動手段と、
    上記転写紙が該2次転写部に存在しない状態で該トナーの付着部分が該2次転写部を通過している間、該トナーを該中間転写体から上記2次転写部材側に移動させるクリーニングバイアスを印加するように、上記2次転写バイアス印加手段を制御するバイアス制御手段とを有し、
    該バイアス制御手段は、動作異常により画像形成動作が中断されたとき、クリーニングバイアスの印加により上記2次転写部内の液体現像剤中に形成される電界が2次転写バイアス印加時の電界に近づくように、2次転写バイアスよりも低いクリーニングバイアスを上記2次転写バイアス印加手段に印加させるように、該2次転写バイアス印加手段を制御することを特徴とする画像形成装置
  2. 求項1の画像形成装置において、
    動作異常による画像形成動作の中断時に上記転写材が上記2次転写部に存在しない場合、該中断時に、上記中間転写体の駆動を停止させずにそのまま継続するように上記中間転写体駆動手段を制御し、かつ、該転写材の搬送を停止するように制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    動作異常による画像形成動作の中断時に上記転写材が上記2次転写部に存在する場合、該動作異常の原因が解消された後、上記中間転写体を駆動するように上記中間転写体駆動手段を制御するとともに、上記クリーニングバイアスを形成するように上記バイアス制御手段に指示する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置
  4. 求項1、2又の画像形成装置において、
    上記2次転写部材は、上記中間転写体上の上記トナーの付着部分が上記2次転写部を通過しているときに、該トナーに接触する表面が移動する部材で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項の画像形成装置において、
    上記中間転写体上の上記トナーの付着部分が上記2次転写部を通過している間、上記2次転写部材の表面移動速度を、画像形成動作時よりも速くする速度変更手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項又はの画像形成装置において、
    上記2次転写部材の表面は、JISで規定されている十点平均粗さRzが3μm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5又の画像形成装置において、
    上記2次転写部材に付着したトナーを除去し、該2次転写部材をクリーニングするクリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又の画像形成装置において、
    上記中間転写体上の上記トナーの付着部分が上記2次転写部を通過した後、該中間転写体表面から上記2次転写部材を離間させることが可能な接離手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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