JP4182545B2 - カルバペネム誘導体 - Google Patents
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Description
本発明は、新規なカルバペネム(7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ−2−エン−2−カルボン酸)化合物、該化合物を有効成分として含有する抗菌剤および該化合物の製造方法に関する。
背景技術
近年、ペニシリン類およびセファロスポリン類と同じβ−ラクタム環を持ちながら、これらと基本骨格の異なった新規なβ−ラクタム抗生物質が次々と天然から発見されている。
例えば、ストレプトミセス カトレア(Streptomyces Cattleya)の醗酵より単離されたチエナマイシン(thienamycin)[ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(J.Am-Chem.Soc.)、第100巻、6491頁(1978年)]のような天然由来のカルバペネム化合物が挙げられる。チエナマイシンは、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して、広範囲にわたり優れた抗菌スペクトルと強い抗菌力を有し、有用性の高いβ−ラクタム剤としての開発が期待された、しかしながら、チエナマイシンそのものが化学的に不安定であり、またある種の生体内酵素、例えば腎デヒドロペプチダーゼI(以下、DHP−Iと略す)により分解されて、その抗菌活性の効力を減じ、尿中回収率が低いことが報告されている[アンチミクロビアル アジェンツ アンド ケモテラピィ(Antimicrob.Agents Chemother.)、第22巻、62頁(1982年);同、第23巻、300頁(1983年)]。
メルク(Merck)社では、チエナマイシンの優れた抗菌活性を維持し、かつ、その化学的安定性の確保を狙って、数多くのチエナマイシン類縁体を合成した。その結果、チエナマイシンのアミノ基をホルムイミドイル化したイミペネム[Imipepem:(5R,6S)−3−[2−(ホルムイミドイルアミノ)エチルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ−2−エン−2−カルボン酸・1水和物;ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Chem.)、第22巻、1435頁(1979年)]が医薬品としての実用化に至った。
イミペネムは、種々の菌種に対してチエナマイシンと同程度以上の抗菌活性およびβ−ラクタマーゼ抵抗性を保持し、特に緑膿菌に対しては、その抗菌作用が2〜4倍優れている。また、イミペネムの水溶液および固体としての安定性は、チエナマイシンに較べ著しく改善された。
しかしながら、イミペネムはチエナマイシン同様、人の腎臓でDHP−Iにより分解されるため、尿路感染症に使用できないだけでなく、分解産物による腎毒性を示す。そのためにイミペネムは、単独で投与することができず、シラスタチン(cilastatin)のようなDHP−I阻害剤と併用しなければならない[ジャーナル オブ アンチミクロビアル ケモテラピィ(J.Antimicrob.Chemother.)、第12巻(Suppl D)、1頁(1983年)]。また、近年、イミペネムは感染症の治療および予防に頻繁に使用され、イミペネムに耐性なメチシリン高度耐性黄色ブドウ球菌やイミペネム耐性緑膿菌が臨床の場で増加しつつあり、これら耐性菌にイミペネムは充分な治療効果を示していない。
本発明に最も類似する先行技術としては、特開昭63−179876号公報(以下、A公報という。)および特開平2−204490号公報(以下、B公報という。)が挙げられる。A公報には、カルバペネム化合物として、カルバペネムの2位に、基:A−X−R4なる置換基が置換したピロリジニルチオ基を有する化合物が記載されている。B公報には、カルバペネム化合物として、カルバペネムの2位に、基:A−O−R4なる置換基が置換したピロリジニルチオ基を有する化合物が記載されている。
しかしながら、A公報の記載によれば、当該置換基の置換部分R4の定義は、適当な置換基を有する低級アルキル基、適当な置換基によって置換されていてもよい複素環基または低級アルキルスルホニル基に限定されている。またB公報の記載も同様に置換部分R4の定義は、モノハロ(低級)アルキル基、モノ−またはジ(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル基、保護されたモノ(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル基、モノ−またはジ(低級)アルキルカルバモイル(低級)アルキル、もしくは保護されたまたは保護されていないカルボキシ(低級)アルキル基の置換低級アルキル基に限定されている。
さらには、上記のA公報およびB公報の先行技術には、その発明の有用性として、抗菌作用を有することが記載され、試験菌として、黄色ブドウ球菌または緑膿菌のデータが示されているにすぎない。
すなわち、これらの先行技術には、本発明の特徴であるカルバペネム骨格の置換基が、式
[式中、R3は水素原子または低級アルキル基、Arは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、カルバモイル低級アルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アミノ低級アルキル基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、低級アルキルスルホニル基およびジ低級アルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4およびA5は同一または異なって、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Hetは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基、ジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1、A2およびA3は同一または異なって、単結合または水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基および低級アルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wは硫黄原子、基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示す]である化合物のみならず、該化合物が、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌に顕著な効果を有することは、開示も示唆もされていない。
β−ラクタム抗生物質は、細菌にのみ選択毒性を示し、動物細胞に対しては影響を与えないことから、副作用の少ない抗生物質として細菌による感染症の治療に広く使用され、有用性の高い薬剤である。
しかしながら、近年、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin−resistant Staphylococcus aureus;以下、MRSAと略記する。)、メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(Methicillin−resistant coagulase negative Staphylococci;以下、MRCNSと略記する。)および耐性緑膿菌が免疫力の低下した患者から難治性感染症の起炎菌として、しばしば分離され、大きな社会問題になっている。更に、最近、MRSAに対して選択的に使用されているバンコマイシン(Vancomycin)は腎毒性が強く、またMRSA及びMRCNS病原菌による耐性が増加しつつあり、臨床上大きな問題になりつつある。従って、これらの耐性菌に対する優れた抗菌力を有する抗菌剤の開発が強く望まれているが、このような要求に応えるβ−ラクタム抗菌剤は未だ開発されていない。カルバペネム化合物においては、難治性感染症の起炎菌、特にMRSA及びMRCNSに対する抗菌力の改善、DHP−Iに対する安定性の向上、腎毒性の軽減、中枢神経系に対する副作用の無い薬剤の開発が強く望まれている。
発明の開示
本発明者等は、優れた抗菌力を有し、かつDHP−Iに耐性の新規なカルバペネム化合物を提供することを目的とし、鋭意研究した。その結果、カルバペネム骨格の2位に、式
[式中、R3、Ar、A1、A2、A3およびWは前記の意味を有する]で表される基を有する本発明のカルバペネム化合物は文献未記載の新規な化合物であり、MRSAを含むグラム陽性菌および緑膿菌を含むグラム陰性菌に対して、強い抗菌力を有し、更にDHP−Iに対しても優れた安定性を示すことを見出し、本発明を完成した。
本発明は、一般式
[式中、R1は水素原子または低級アルキル基、R2は水素原子または陰電荷、R3は水素原子または低級アルキル基、Arは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、カルバモイル低級アルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アミノ低級アルキル基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、低級アルキルスルホニル基およびジ低級アルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4およびA5は同一または異なって、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Hetは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基、ジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1、A2およびA3は同一または異なって、単結合または水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基および低級アルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wは硫黄原子、基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示す]で表される化合物、その医薬上許容される塩もしくはエステル、その製造法および抗菌剤としてのその用途に関する。
本明細書に記載された記号および用語について説明する。
本発明の化合物は基本構造
を有し、系統的に7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ−2−エン−2−カルボン酸と呼ばれる。本明細書では、簡易化のために慣用的に広く使用されているカルバペネムに基づく番号を付し、その基本構造を1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸と記載する。
本発明は、カルバペネム骨格の1位、5位、6位および8位の不斉炭素原子に基づく光学異性体および立体異性体を包含するが、これら異性体で好適な化合物は、チエナマイシンのような立体配置を有する5R,6S配置(5,6−トランス)で、かつ8位の炭素原子がR配置の化合物である(5R,6S,8R)配置の化合物、または1位にメチル基を有する場合は(1R,5S,6S,8R)配置の化合物を挙げることができる。
本発明は、カルバペネム核2位の置換ピロリジニルチオ基についても、置換ピロリジン核の不斉炭素に基づく異性体を包含するが、これら異性体で特に好適な化合物は(2’S,4’S)配置および(2’R,4’R)配置の化合物を挙げることができる。
カルバペネム2位側鎖のピロリジン環の置換様式は、特に限定されず、何れの位置にでも置換することができる。
好適な置換様式としては、
が挙げられ、特に
で示される置換様式が好適である。
低級アルキル基とは、炭素数1ないし6個の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、t-ブチル基等が好適である。
低級アルカノイル基とは、炭素数2ないし7個のアルカノイル基を示し、例えばアセチル基、プロペニル基、ブチリル基等が挙げられ、中でもアセチル基等が好適である。
ハロゲン原子とは、ふっ素原子、塩素原子、臭素原子、よう素原子等を示し、中でもふっ素原子、塩素原子、臭素原子等が好適である。
低級アルコキシ基とは、酸素原子に前記の低級アルキル基が置換した炭素数1ないし6個の直鎖状または分岐状のアルコキシ基を示し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペントキシ基、ヘトキシ基等が挙げられ、中でも、メトキシ基、エトキシ基、t-ブトキシ基等が好適である。
低級アルキルチオ基とは、硫黄原子に前記の低級アルキル基が置換した炭素数1ないし6個の直鎖状または分岐状のアルキルチオ基を示し、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、t-ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられ、中でも、メチルチオ基、エチルチオ基、t-ブチルチオ基等が好適である。
低級アルキルカルバモイル基とは、カルバモイル基に前記の低級アルキル基が置換した炭素数2ないし7個のアルキルカルバモイル基を示し、例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、sec-ブチルカルバモイル基、t-ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基、ヘキシルカルバモイル基等が挙げられ、中でも、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、t-ブチルカルバモイル基等が好適である。
ジ低級アルキルカルバモイル基とは、カルバモイル基に前記の低級アルキル基が二置換した炭素数3ないし13個のジアルキルカルバモイル基を示し、例えばジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、ジプロピルカルバモイル基、ジイソプピルカルバモイル基、ジブチルカルバモイル基、ジsec-ブチルカルバモイル基、ジt-ブチルカルバモイル基、ジペンチルカルバモイル基、ジヘキシルカルバモイル基、エチルメチルカルバモイル基、メチルプロピルカルバモイル基、t-ブチルメチルカルバモイル基等が挙げられ、中でも、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、ジt-ブチルカルバモイル基等が好適である。
低級アルキルアミノ基とは、アミノ基に前記の低級アルキル基が置換した炭素数1ないし6個のアルキルアミノ基を示し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプピルアミノ基、ブチルアミノ基、sec-ブチルアミノ基、t-ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基等が挙げられ、中でも、メチルアミノ基、エチルアミノ基、t-ブチルアミノ基等が好適である。
ジ低級アルキルアミノ基とは、アミノ基に前記の低級アルキル基が二置換した炭素数2ないし12個のジアルキルアミノ基を示し、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジsec-ブチルアミノ基、ジt-ブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ブチルメチルアミノ基、t-ブチルメチルアミノ基等が挙げられ、中でも、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジt-ブチルアミノ基等が好適である。
トリ低級アルキルアンモニオ基とは、アミノ基に前記の低級アルキル基が三置換した炭素数3ないし18個のトリアルキルアンモニオ基を示し、例えばトリメチルアンモニオ基、トリエチルアンモニオ基、トリプロピルアンモニオ基、トリイソプピルアンモニオ基、トリブチルアンモニオ基、トリsec-ブチルアンモニオ基、トリt-ブチルアンモニオ基、トリペンチルアンモニオ基、トリヘキシルアンモニオ基等が挙げられ、中でも、トリメチルアンモニオ基、トリエチルアンモニオ基、トリt-ブチルアンモニオ基等が好適である。
低級アルカノイルアミノ基とは、アミノ基に前記の低級アルカノイル基が置換した炭素数2ないし7個のアルカノイルアミノ基を示し、例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等が挙げられ、中でも、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等が好適である。
低級アルコキシカルボニル基とは、カルボニル基に前記の低級アルコキシ基が置換した炭素数2ないし7個のアルコキシカルボニル基を示し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、ペントキシカルボニル基、ヘトキシカルボニル基等が挙げられ、中でも、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基等が好適である。
カルバモイル低級アルキルアミノ基とは、前記の低級アルキルアミノ基にカルバモイル基が置換した炭素数2ないし7個のカルバモイルアルキルアミノ基を示し、例えばカルバモイルメチルアミノ基、1−カルバモイルエチルアミノ基、2−カルバモイルエチルアミノ基、1−カルバモイルプロピルアミノ基、2−カルバモイルプロピルアミノ基、3−カルバモイルプロピルアミノ基、2−カルバモイル−1−メチルエチルアミノ基、1−カルバモイルブチルアミノ基、2−カルバモイルブチルアミノ基、3−カルバモイルブチルアミノ基、4−カルバモイルブチルアミノ基、2−カルバモイル−1,1−ジメチルアミノ基、1−カルバモイルペンチルアミノ基、2−カルバモイルペンチルアミノ基、3−カルバモイルペンチルアミノ基、4−カルバモイルペンチルアミノ基、5−カルバモイルペンチルアミノ基、1−カルバモイルヘキシルアミノ基、2−カルバモイルヘキシルアミノ基、3−カルバモイルヘキシルアミノ基、4−カルバモイルヘキシルアミノ基、5−カルバモイルヘキシルアミノ基、6−カルバモイルヘキシルアミノ基等が挙げられ、中でも、カルバモイルメチルアミノ基、2−カルバモイルエチルアミノ基、2−カルバモイル−1,1−ジメチルアミノ基等が好適である。
アミノ低級アルキル基とは、前記の低級アルキル基にアミノ基が置換した炭素数1ないし6個のアミノアルキル基を示し、例えばアミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、1−アミノプロピル基、2−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、2−アミノ−1−メチルエチル基、1−アミノブチル基、2−アミノブチル基、3−アミノブチル基、4−アミノブチル基、2−アミノ−1,1−ジメチル基、1−アミノペンチル基、2−アミノペンチル基、3−アミノペンチル基、4−アミノペンチル基、5−アミノペンチル基、1−アミノヘキシル基、2−アミノヘキシル基、3−アミノヘキシル基、4−アミノヘキシル基、5−アミノヘキシル基、6−アミノヘキシル基等が挙げられ、中でも、アミノメチル基、2−アミノエチル基、2−アミノ−1,1−ジメチル基等が好適である。
カルボキシ低級アルキル基とは、前記の低級アルキル基にカルボキシ基が置換した炭素数1ないし6個のカルボキシアルキル基を示し、例えばカルボキシメチル基、1−カルボキシエチル基、2−カルボキシエチル基、1−カルボキシプロピル基、2−カルボキシプロピル基、3−カルボキシプロピル基、2−カルボキシ−1−メチルエチル基、1−カルボキシブチル基、2−カルボキシブチル基、3−カルボキシブチル基、4−カルボキシブチル基、2−カルボキシ−1,1−ジメチル基、1−カルボキシペンチル基、2−カルボキシペンチル基、3−カルボキシペンチル基、4−カルボキシペンチル基、5−カルボキシペンチル基、1−カルボキシヘキシル基、2−カルボキシヘキシル基、3−カルボキシヘキシル基、4−カルボキシヘキシル基、5−カルボキシヘキシル基、6−カルボキシヘキシル基等が挙げられ、中でも、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、2−カルボキシ−1,1−ジメチル基等が好適である。
カルバモイル低級アルキル基とは、前記の低級アルキル基にカルバモイル基が置換した炭素数1ないし6個のカルバモイルアルキル基を示し、例えばカルバモイルメチル基、1−カルバモイルエチル基、2−カルバモイルエチル基、1−カルバモイルプロピル基、2−カルバモイルプロピル基、3−カルバモイルプロピル基、2−カルバモイル−1−メチルエチル基、1−カルバモイルブチル基、2−カルバモイルブチル基、3−カルバモイルブチル基、4−カルバモイルブチル基、2−カルバモイル−1,1−ジメチル基、1−カルバモイルペンチル基、2−カルバモイルペンチル基、3−カルバモイルペンチル基、4−カルバモイルペンチル基、5−カルバモイルペンチル基、1−カルバモイルヘキシル基、2−カルバモイルヘキシル基、3−カルバモイルヘキシル基、4−カルバモイルヘキシル基、5−カルバモイルヘキシル基、6−カルバモイルヘキシル基等が挙げられ、中でも、カルバモイルメチル基、2−カルバモイルエチル基、2−カルバモイル−1,1−ジメチル基等が好適である。
ヒドロキシ低級アルキル基とは、前記の低級アルキル基に水酸基が置換した炭素数1ないし6個のヒドロキシアルキル基を示し、例えばヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル基、1−ヒドロキシペンチル基、2−ヒドロキシペンチル基、3−ヒドロキシペンチル基、4−ヒドロキシペンチル基、5−ヒドロキシペンチル基、1−ヒドロキシヘキシル基、2−ヒドロキシヘキシル基、3−ヒドロキシヘキシル基、4−ヒドロキシヘキシル基、5−ヒドロキシヘキシル基、6−ヒドロキシヘキシル基等が挙げられ、中でも、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル基等が好適である。
アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基とは、カルボニルアミノ基に前記のアミノ低級アルキル基が置換した炭素数2ないし7個のアミノアルキルカルボニルアミノ基を示し、例えばアミノメチルカルボニルアミノ基、1−アミノエチルカルボニルアミノ基、2−アミノエチルカルボニルアミノ基、1−アミノプロピルカルボニルアミノ基、2−アミノプロピルカルボニルアミノ基、3−アミノプロピルカルボニルアミノ基、2−アミノ−1−メチルエチルカルボニルアミノ基、1−アミノブチルカルボニルアミノ基、2−アミノブチルカルボニルアミノ基、3−アミノブチルカルボニルアミノ基、4−アミノブチルカルボニルアミノ基、2−アミノ−1,1−ジメチルカルボニルアミノ基、1−アミノペンチルカルボニルアミノ基、2−アミノペンチルカルボニルアミノ基、3−アミノペンチルカルボニルアミノ基、4−アミノペンチルカルボニルアミノ基、5−アミノペンチルカルボニルアミノ基、1−アミノヘキシルカルボニルアミノ基、2−アミノヘキシルカルボニルアミノ基、3−アミノヘキシルカルボニルアミノ基、4−アミノヘキシルカルボニルアミノ基、5−アミノヘキシルカルボニルアミノ基、6−アミノヘキシルカルボニルアミノ基等が挙げられ、中でも、アミノメチルカルボニルアミノ基、2−アミノエチルカルボニルアミノ基、2−アミノ−1,1−ジメチルカルボニルアミノ基等が好適である。
低級アルキルスルホニル基とは、スルホニル基に前記の低級アルキル基が置換した炭素数1ないし6個の直鎖状または分岐状のアルキルスルホニル基を示し、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、t-ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基等が挙げられ、中でも、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t-ブチルスルホニル基等が好適である。
ジ低級アルキルスルホニル基とは、スルホニル基に前記の低級アルキル基が二置換した炭素数2ないし12個のジアルキルスルホニル基を示し、例えばジメチルスルホニル基、ジエチルスルホニル基、ジプロピルスルホニル基、ジイソプロピルスルホニル基、ジブチルスルホニル基、ジsec-ブチルスルホニル基、ジt-ブチルスルホニル基、ジペンチルスルホニル基、ジヘキシルスルホニル基、エチルメチルスルホニル基、メチルプロピルスルホニル基、t-ブチルメチルスルホニル基等が挙げられ、中でも、ジメチルスルホニル基、ジエチルスルホニル基、ジt-ブチルスルホニル基等が好適である。
低級アルキルスルファモイル基とは、スルファモイル基に前記の低級アルキル基が置換した炭素数1ないし6個の直鎖状または分岐状のアルキルスルファモイル基を示し、例えばメチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、プロピルスルファモイル基、イソプロピルスルファモイル基、ブチルスルファモイル基、sec-ブチルスルファモイル基、t-ブチルスルファモイル基、ペンチルスルファモイル基、ヘキシルスルファモイル基等が挙げられ、中でも、メチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、t-ブチルスルファモイル基等が好適である。
ジ低級アルキルスルファモイル基とは、スルファモイル基に前記の低級アルキル基が二置換した炭素数2ないし12個のジアルキルスルファモイル基を示し、例えばジメチルスルファモイル基、ジエチルスルファモイル基、ジプロピルスルファモイル基、ジイソプロピルスルファモイル基、ジブチルスルファモイル基、ジsec-ブチルスルファモイル基、ジt-ブチルスルファモイル基、ジペンチルスルファモイル基、ジヘキシルスルファモイル基、エチルメチルスルファモイル基、メチルプロピルスルファモイル基、t-ブチルメチルスルファモイル基等が挙げられ、中でも、ジメチルスルファモイル基、ジエチルスルファモイル基、ジt-ブチルスルファモイル基等が好適である。
低級アルキルスルホニルアミノ基とは、アミノ基に前記の低級アルキルスルホニル基が置換した炭素数1ないし6個の直鎖状または分岐状のアルキルスルホニルアミノ基を示し、例えばメチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、プロピルスルホニルアミノ基、イソプロピルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、sec-ブチルスルホニルアミノ基、t-ブチルスルホニルアミノ基、ペンチルスルホニルアミノ基、ヘキシルスルホニルアミノ基等が挙げられ、中でも、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、t-ブチルスルホニルアミノ基等が好適である。
アリール基とは、炭素数6ないし12個のアリール基を示し、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でも、フェニル基等が好適である。
アリールオキシ基とは、酸素原子に前記のアリール基が置換した炭素数6ないし12個のアリールオキシ基を示し、例えばフェノキシ基、ナフトキシ基等が挙げられ、中でも、フェノキシ基等が好適である。
アリールチオ基とは、硫黄原子に前記のアリール基が置換した炭素数6ないし12個のアリールチオ基を示し、例えばフェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられ、中でも、フェニルチオ基等が好適である。
アリールカルバモイル基とは、カルバモイル基に前記のアリール基が置換した炭素数7ないし13個のアリールカルバモイル基を示し、例えばフェニルカルバモイル基、ナフチルカルバモイル基等が挙げられ、中でも、フェニルカルバモイル基等が好適である。
アリールスルホニル基とは、スルホニル基に酸素原子に前記のアリール基が置換した炭素数6ないし12個のアリールスルホニル基を示し、例えばフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等が挙げられ、中でも、フェニルスルホニル基等が好適である。
アリールオキシカルボニル基とは、カルボニルに前記のアリールオキシ基が置換した炭素数6ないし12個のアリールオキシカルボニル基を示し、例えばフェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基等が挙げられ、中でも、フェノキシカルボニル基等が好適である。
アリールスルホニルアミノ基とは、アミノ基に前記のアリールスルホニル基が置換した炭素数6ないし12個のアリールスルホニルアミノ基を示し、例えばフェニールスルホニルアミノ基、ナフチルスルホニルアミノ基等が挙げられ、中でも、フェニールスルホニルアミノ基等が好適である。
アラルキル基とは、炭素数7ないし14のアラルキル基を示し、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルプロピル基、ナフチルブチル基等が挙げられ、中でも、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が好適である。
アラルキルアミノ基とは、アミノ基に前記のアラルキル基が置換した炭素数7ないし14個のアラルキルアミノ基を示し、例えばベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基、フェニルプロピルアミノ基、フェニルブチルアミノ基、ナフチルメチルアミノ基、ナフチルエチルアミノ基、ナフチルプロピルアミノ基、ナフチルブチルアミノ基等が挙げられ、中でも、ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基、ナフチルメチルアミノ基、ナフチルエチルアミノ基等が好適である。
アロイル基とは、炭素数7ないし11個のアロイル基を示し、例えばベンゾイル基、トルオイル基、ナフチルカルボニル基等が挙げられる。
アロイルアミノ基とは、アミノ基に前記のアロイル基が置換した炭素数7ないし14個のアロイルアミノ基を示し、例えばベンゾイルアミノ基、トルオイルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等が挙げられ、中でもベンゾイルアミノ基等が好適である
低級アルキレン基とは、炭素数1ないし6の直鎖状または分岐状のアルキレン基を示し、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基等が挙げられ、中でもメチレン基、エチレン基、プロピレン基が好適である。
カルボキシル基の保護基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t-ブチル基等の低級アルキル基;例えば2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基等のハロ置換低級アルキル基;例えばアセトキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−アセトキシエチル基、1−プロピオニルオキシエチル基等の低級アルカノイルオキシアルキル基;例えば1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基等の低級アルコキシカルボニルオキシアルキル基;例えば2−プロペニル基、2−クロロ−2−プロペニル基、3−メトキシカルボニル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、シンナミル基等の低級アルケニル基;例えばベンジル基、p-メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、o-ニトロベンジル基、p-ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビス(p-メトキシフェニル)メチル基等のアラルキル基;例えば(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基等の(5−置換−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基;例えばトリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;インダニル基、フタリジル基、メトキシメチル基等が挙げられ、特に2−プロペニル基、p-ニトロベンジル基、p-メトキシベンジル基、ベンズヒドリル基、t-ブチルジメチルシリル基等が好ましい。
水酸基の保護基としては、例えばトリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基;例えばメトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基;例えばテトラヒドロピラニル基;例えばベンジル基、p-メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル基、o-ニトロベンジル基、p-ニトロベンジル基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基等のアシル基;例えばt-ブトキシカルボニル基、2−ヨードエトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基;例えば2−プロペニルオキシカルボニル基、2−クロロ−2−プロペニルオキシカルボニル基、3−メトキシカルボニル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−メチル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−ブテニルオキシカルボニル基、シンナミルオキシカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニル基;例えばベンジルオキシカルボニル基、p-メトキシベンジルオキシカルボニル基、o-ニトロベンジルオキシカルボニル基、p-ニトロベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基等が挙げられ、特に2−プロペニルオキシカルボニル基、p-ニトロベンジルオキシカルボニル基、t-ブチルジメチルシリル基等が好ましい。
アミノ基の保護基としては、例えばベンジリデン基、p-クロロベンジリデン基、p-ニトロベンジリデン基、サリチリデン基、α−ナフチリデン基、β−ナフチリデン基等のアラルキリデン基;例えばベンジル基、p-メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、o-ニトロベンジル基、p-ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビス(p-メトキシフェニル)メチル基、トリチル基等のアラルキル基;例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、オキサリル基、スクシニル基、ピバロイル基等の低級アルカノイル基;例えばクロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基等のハロ置換低級アルカノイル基;例えばフェニルアセチル基、フェノキシアセチル基等のアリールアルカノイル基;例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル基;例えば2−ヨードエトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等のハロ置換低級アルコキシカルボニル基;例えば2−プロペニルオキシカルボニル基、2−クロロ−2−プロペニルオキシカルボニル基、3−メトキシカルボニル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−メチル−2−プロペニルオキシカルボニル基、2−ブテニルオキシカルボニル基、シンナミルオキシカルボニル基等のアルケニルオキシカルボニル基;例えばベンジルオキシカルボニル基、o-ニトロベンジルオキシカルボニル基、p-ニトロベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;例えばトリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシリル基等が挙げられ、特に、2−プロペニルオキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、p-ニトロベンジルオキシカルボニル基等が好ましい。
R1は水素原子または低級アルキル基を示す。
R2は水素原子または陰電荷を示す。
R3は水素原子または低級アルキル基を示す。
Arはフェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4およびA5は同一または異なって、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Hetは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基、ジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)を示す。
上記のフェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4、A5およびHetは前記の意味を有する)におけるアリール基は、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有することができる。さらには、これらの置換基群のうち、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモイル基は、同一または異なって、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、カルバモイル低級アルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アミノ低級アルキル基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、低級アルキルスルホニル基およびジ低級アルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を1乃至3個有することができる。
該アリール基の置換基の中で好適な置換基は、例えば低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基およびスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基が挙げられ、中でもアミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基が好適である。
該アリール基の置換基に置換可能な置換基の中で好適な置換基は、例えば水酸基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基が挙げられ、中でもアミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基が好適である。
Arの中で、好適な置換基は、Araであり、例えば水酸基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基およびスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4aおよびA5aは同一または異なって、単結合、メチレン基またはエチレン基、Hetaは低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基、ピリジニオ基、モルホリニル基、キヌクリジニオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)が挙げられる。中でも、アミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモル基ならびにハロゲン原子、カルバモイル基およびスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4bおよびA5bは同一または異なって、単結合、メチレン基またはエチレン基、Hetbはヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)等で表されるArbが好適である。
A4およびA5は同一または異なって、例えば単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−等を示す。
A4およびA5の中で好適な置換基は、A4aおよびA5aならびにA4bおよびA5bであり、同一または異なって、例えば単結合、メチレン基またはエチレン基等が挙げられる。なお、A4およびA5が−CONH−または−NHSO2−の場合、ベンゼン環または複素環基への結合は、−CONH−もしくは−NHCO−または−NHSO2−もしくは−SO2NH−の順に炭素原子もしくは窒素原子または窒素原子もしくは硫黄原子によって結合する場合のいずれの場合も包含される。
Hetは例えばピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基等の複素環基を示し、これらの複素環基は同一または異なって、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基、ジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を1乃至3個有することができる。
該複素環基の中で好適な複素環基は、例えばイミダゾリオ基、ピリジニオ基、モルホリニル基、キヌクリジニオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基等であり、中でも例えばイミダゾリオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基等が好適である。
該複素環基の置換基の中で好適な置換基は、例えば低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基またはカルバモイル低級アルキル基等であり、中でも例えばヒドロキシ低級アルキル基またはカルバモイル低級アルキル基等が好適であり、これらの置換基の同一または異なる1乃至3個の置換基が該複素環基に置換することができる。
したがって、Hetの中で、好適な置換基はHetaであり、例えば低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基、ピリジニオ基、モルホリニル基、キヌクリジニオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基が挙げられ、中でも例えばヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基で表されるHetbが好適である。
A1、A2およびA3は同一または異なって、単結合または低級アルキレン基を示す。
該低級アルキレン基は、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基および低級アルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有することができ、これらの置換基のうち、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基およびは低級アルキルスルファモイル基(以下、置換基群Aと略す。)は、同一または異なって、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基の群(以下、置換基群Bと略す。)から選ばれる置換基を、1乃至3個有することができる。
置換基群Aの中、好適な置換基は、例えば低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基または低級アルキルスルファモイル基等が挙げられ、中でも例えば低級アルキル基等が好適である。
置換基群Bの中、好適な置換基は、例えば水酸基、カルバモイル基、アミノ基、低級アルキルアミノ基および低級アルキルチオ基等が挙げれられ、中でも例えばカルバモイル基、アミノ基または低級アルキルアミノ基等が好適である。
また、ピリジル基およびピリジニオ基は、低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有することができる。
したがって、A1、A2およびA3の中で、好適な置換基は、A1a、A2aおよびA3aであり、同一または異なって、例えば単結合または水酸基、カルバモイル基、アミノ基、低級アルキルアミノ基および低級アルキルチオ基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基および低級アルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)が挙げられる。中でも、同一または異なって、例えば単結合またはカルバモイル基、アミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)で表されるA1b、A2bおよびA3bが好適である。
Wは硫黄原子、基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示し、中でも硫黄原子が好ましい。ただし、基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)および単結合である化合物ならびに各化合物も良好な抗菌活性を示す。
ここで、一般式[I]の化合物を具体的に説明する。
一般式[I]の化合物の中、好適な化合物群は、一般式
[式中、R1aは低級アルキル基、R2aは水素原子または陰電荷、R3aは水素原子、Araは水酸基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基およびスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4aおよびA5aは同一または異なって、単結合、メチレン基またはエチレン基、Hetaは低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基、ピリジニオ基、モルホリニル基、キヌクリジニオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1a、A2aおよびA3aは同一または異なって、単結合または水酸基、カルバモイル基、アミノ基、低級アルキルアミノ基および低級アルキルチオ基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基および低級アルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Waは硫黄原子、基:N−Xa(ここにおいて、Xaは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示す]で表される化合物が挙げられ、中でも、Waが硫黄原子である化合物が好適であるが、Waが基:N−Xa(ここにおいて、Xaは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)もしくは単結合である化合物、基:N−Xa(ここにおいて、Xaは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基もしくはスルファモイル基を示す)である化合物、酸素原子である化合物、基:CH(OH)である化合物または単結合である化合物も良好な抗菌活性を有する。
一般式[I−a]の化合物の中、より好適な化合物群は、一般式
[式中、R1bは低級アルキル基、R2bは水素原子または陰電荷、R3bは水素原子、Arbはアミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモル基ならびにハロゲン原子、カルバモイル基およびスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4bおよびA5bは同一または異なって、単結合、メチレン基またはエチレン基、Hetbはヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1b、A2bおよびA3bは同一または異なって、単結合またはカルバモイル基、アミノ基および低級アルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wbは硫黄原子、基:N−Xb(ここにおいて、Xbは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示す]で表される化合物が挙げられ、中でも、Wbが硫黄原子である化合物が好適であるが、Wbが基:N−Xb(ここにおいて、Xbは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)もしくは単結合である化合物、基:N−Xb(ここにおいて、Xbは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基もしくはスルファモイル基を示す)である化合物、酸素原子である化合物、基:CH(OH)である化合物または単結合である化合物も良好な抗菌活性を有する。
具体的には、一般式[I]の化合物の好適な化合物としては、例えば(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルチオ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(3−アミノメチル−4−クロロフェニル)チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−2−スルファモイルフェニル)チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルカルバモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[[4−(2−アミノエチルカルバモイル)−2−スルファモイルフェニル]チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルオキシ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(3−アミノプロピオニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルフォニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−アミノメチルフェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルファモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(8−アミノメチル−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(3−アミノメチル−5−グリシルアミノ−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(3−アミノエチルスルフォニルアミノエチル)−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(3−アミノメチル−5−グリシルアミノメチル−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[6−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウム−1−イルメチル)−2−ナフチルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[3−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウム−1−イルメチル)−2−ナフチルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニルアミノメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチル−1−ナフチルアミノメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェノキシメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニルエチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルベンジル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチル−1−ナフチルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−5−フェニルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−1−ナフチルメチル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸または
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(5−アミノメチル−2−フルオロフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸である化合物があげられ、中でも
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルチオ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−2−スルファモイルフェニル)チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルカルバモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[[4−(2−アミノエチルカルバモイル)−2−スルファモイルフェニル]チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(3−アミノプロピオニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルフォニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−アミノメチルフェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルファモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(8−アミノメチル−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[6−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウム−1−イルメチル)−2−ナフチルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニルアミノメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルベンジル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸または(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸である化合物が好適である。
なお、一般式[I]の化合物は、本発明者らの鋭意なる研究の結果、一般式
[式中、R1cは水素原子または低級アルキル基、R2cは水素原子または陰電荷、R3cは水素原子または低級アルキル基、Arcは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、カルバモイル低級アルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アミノ低級アルキル基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、低級アルキルスルホニル基およびジ低級アルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4cおよびA5cは同一または異なって、単結合、メチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Hetcは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1c、A2cおよびA3cは同一または異なって、単結合または水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基および低級アルキルスルファモイル基ならびにピリジル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基は低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wcは硫黄原子を示す]で表される化合物、一般式
[式中、R1dは水素原子または低級アルキル基、R2dは水素原子、R3dは水素原子または低級アルキル基、R4dおよびR5dは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、カルバモイル基またはスルファモイル基、Xdは水素原子、低級アルキル基、ホルミル基または低級アルカノイル基、YdおよびZdの一方は水素原子であり、他方は基(d)
(式中、R6dおよびR7dは同一または異なって、水素原子または低級アルキル基を示すか、またはR6dおよびR7dが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、pdは0ないし3の整数を示す)、AdおよびBdは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5d、BdおよびZdは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、mdは1または2、ndは0または1を示す(ただし、Ydが水素原子であってZdとR5dが結合するか、Zdが水素原子であってYdとR4dが結合して、5乃至7員の含窒素複素環を形成してもよい。)]で表される化合物、一般式
[式中、R1eは水素原子または低級アルキル基、R2eは水素原子、R3eは水素原子または低級アルキル基、R4eおよびR5eは同一または異なって、水素原子、カルバモイル基またはスルファモイル基、YeおよびZeの一方は水素原子であり、
他方は基(e)
(式中、R6eおよびR7eは同一または異なって、水素原子または低級アルキル基を示すか、またはR6eおよびR7eが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、peは0ないし3の整数を示す)、AeおよびBeは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5e、BeおよびZeは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、meは1または2、neは0または1を示す(ただし、Yeが水素原子であってZeとR5eが結合するか、Zeが水素原子であってYeとR4eが結合して、5乃至7員の含窒素複素環を形成してもよい。)]で表される化合物、一般式
[式中、R1fは水素原子または低級アルキル基、R2fは水素原子、R3fは水素原子、低級アルキル基または低級アルケニル基、R4fおよびR5fは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基、カルバモイル基またはスルファモイル基、YfおよびZfの一方は水素原子であり、他方は基(f)
(式中、R6fおよびR7fは同一または異なって、水素原子または低級アルキル基を示すか、またはR6fおよびR7fが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、pfは0ないし3の整数を示す)、AfおよびBfは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5f、BfおよびZfは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、nfは1ないし3の整数を示す(ただし、Yfが水素原子であってZfとR5fが結合するか、Zfが水素原子であってYfとR4fが結合して、5ないし7員の含窒素複素環を形成してもよい。)]で表される化合物および一般式
[式中、R1gは水素原子または低級アルキル基、R2gは水素原子、R3gは水素原子または低級アルキル基、R4gおよびR5gは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基、カルバモイル基またはスルファモイル基、YgおよびZgの一方は水素原子であり、他方は基(g)
(式中、R6gおよびR7gは同一または異なって、水素原子または低級アルキル基を示すか、またはR6gおよびR7gが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、pgは0ないし3の整数を示す。)、R8gは水素原子、AgおよびBgは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5g、BgおよびZgは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、mgは1または2の整数、ngは0または1の整数を示す。(ただし、Ygが水素原子であってZgとR5gが結合するか、Zgが水素原子であってYgとR4gが結合して、5ないし7員の含窒素複素環を形成してもよい。)]で表される化合物から創出された化合物であり、当然一般式[I−c]の化合物、一般式[I−d]の化合物、一般式[I−e]の化合物、一般式[I−f]の化合物および一般式[I−g]の化合物は、一般式[I]の化合物に包含される。
一般式[I]の化合物は、カルバペネム2位側鎖のピロリジン環の置換様式は、特に限定されず、何れの位置にでも置換することができる。
したがって、一般式[I]の化合物は、一般式
[式中、R1、R2、R3、Ar、A1、A2,A3およびWは前記の意味を有する]で表される化合物からなり、特に一般式[I−s]の化合物が好適である。
一般式[I]の化合物の医薬として許容される塩としては、医薬上許容される慣用的なものを意味し、カルバペネム骨格の3位のカルボキシル基または2位側鎖のピロリジン塩基もしくは該ピロリジン核に置換する側鎖上の塩基における塩類を挙げることができる。
該カルボキシル基における塩基性付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩;ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、プロカイン塩等の脂肪族アミン塩;例えばN,N’−ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;例えばピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等の複素環芳香族アミン塩;例えばテトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩、リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
ピロリジン塩基または該ピロリジン核に置換する側鎖上の塩基における酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、りん酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、りんご酸塩、くえん酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸塩等が挙げられる。
一般式[I]の化合物の医薬として許容される無毒性エステルとしては、カルバペネム骨格の3位のカルボキシル基における医薬上許容される慣用的なものを意味し、例えばアセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基等のアルカノイルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基等のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、フタリジル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基等の(5−置換−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基等とのエステルを挙げることができる。
次に本発明化合物の製造法について説明する。
一般式[I]の化合物は、一般式
[式中、R1は水素原子または低級アルキル基、R10は水素原子または水酸基の保護基、R20は水素原子またはカルボキシル基の保護基を示す]で表される化合物またはその反応性誘導体と一般式
[式中、R30は水素原子、低級アルキル基またはイミノ基の保護基、Ar0は保護されていてもよい水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、保護されていてもよいカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、保護されていてもよいアミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、カルバモイル低級アルキルアミノ基、アロイルアミノ基、保護されていてもよいアミノ低級アルキル基、保護されていてもよいアミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、低級アルキルスルホニル基およびジ低級アルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルスルホニルアミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、アリールオキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基および低級アルキルスルファモイル基ならびに保護されていてもよい水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、保護されていてもよいカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、保護されていてもよいアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、保護されていてもよいアミノ低級アルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A40およびA50は同一または異なって、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、保護されていてもよいイミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Het0は保護されていてもよい水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、保護されていてもよいカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、保護されていてもよいアミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基、ジ低級アルキルスルファモイル基、低級アルキル基、保護されていてもよいヒドロキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A10、A20およびA30は同一または異なって、単結合または保護されていてもよい水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、保護されていてもよいアミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、トリ低級アルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、低級アルキルスルファモイル基およびジ低級アルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、低級アルキル基、低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルスルホニルアミノ基および低級アルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい低級アルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は低級アルキル基、保護されていてもよいカルボキシ低級アルキル基およびカルバモイル低級アルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、W0は硫黄原子、基:N−X0(ここにおいて、X0は水素原子、アミノ基の保護基、低級アルキル基、ホルミル基、低級アルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子)基:CH(OR8)(ここにおいて、R8は水素原子または水酸基の保護基を示す)または単結合を示す]で表される化合物とを反応させて、一般式
[式中、R1、R5、R20、R30、A10、A20、A30、Ar0およびW0は前記の意味を有する]で表される化合物とし、要すれば、一般式[IV]の化合物の保護基を除去し、更に要すれば、このようにして得られた化合物をその医薬として許容される塩または無毒性エステルに変換することにより製造することができる。
一般式
[式中、R1、R10およびR20は前記の意味を有する]で表される化合物に、不活性有機溶媒中、塩基の存在下で活性化試薬を反応させて、一般式
[式中、R1、R10およびR20は前記め意味を有し、Lは脱離基を示す]で表される反応性誘導体[II’]に誘導する。
上記反応で使用される不活性有機溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルりん酸トリアミドまたは上記溶媒の混合物が挙げられ、特にアセトニトリル、ベンゼンが好ましい。
反応で使用される塩基としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)等の第3級脂肪族アミン;例えばピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、ルチジン、キノリン、イソキノリン等の芳香族アミンが挙げられ、特にN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンが好ましい。
反応で使用される活性化試薬としては、例えばトリフルオロ酢酸無水物、メタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、p-トルエンスルホン酸無水物等の酸無水物;例えばメタンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリド、ジフェニルクロロホスファート等の酸クロリドが挙げられ、特にジフェニルクロロホスファートが好ましい。
一般式[II’]の基Lは脱離基を意味し、例えばトリフルオロアセトキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルオキシ基、ジフェノキシホスホリルオキシ基等が挙げられ、特にジフェノキシホスホリルオキシ基が好ましい。
反応は一般式[II]の化合物1モルに対して、塩基1〜3モル、好ましくは1〜1.5モル、活性化試薬1〜1.2モルが使用される。
反応は−40〜50℃、好ましくは−20〜20℃の温度範囲で行い、通常0.5〜3時間で定量的に完結する。
反応終了後、常法に従って処理して、一般式[II]の反応性誘導体[II’]が定量的に得られる。
反応性誘導体[II’]と一般式
[式中、R30、Ar0、A10、A20、A30およびW0は前記の意味を有する]で表される化合物との反応は、前記記載の不活性有機溶媒および塩基を用いて行われ、一般式
[式中、R1、R5、R20、R30、A10、A20、A30、Ar0およびW0は前記の意味を有する]で表される化合物とする。
反応は、反応性誘導体[II’]1モルに対して、塩基1〜2モル、好ましくは1〜1.5モル、一般式[III]の化合物1〜1.2モルが使用され、−40〜50℃、好ましくは−20〜20℃の温度範囲で行われ、通常0.5〜3時間で完結する。
また、一般式[IV]の化合物は、一般式[II]の化合物から、一段階で製造することもできる。即ち、一般式[II]の化合物から誘導した反応性誘導体[II’]を単離することなく、同一反応系で一般式[III]の化合物を反応させて、一般式[IV]の化合物を効率よく製造することができる。一段階で行う場合には、一般式[II]の化合物1モルに対して、塩基2〜4モル、好ましくは2.5〜3.5モルを用いる。
反応終了後、通常の処理を行い、一般式[IV]で表される化合物の粗生成物を得、精製することなく脱保護反応に付すことができるが、該粗生成物は結晶化またはシリカゲル等によるカラムクロマトグラフィーに付し、精製することが好ましい。
このようにして得られた一般式[IV]の化合物から、必要に応じて、水酸基、アミノ基およびカルボキシル基の保護基の除去反応を適宜組み合せて行い、更に必要に応じて、このようにして得られた化合物をその医薬として許容される塩または無毒性エステルに変換することにより、一般式[I]の化合物を製造することができる。
保護基の除去はその種類により異なるが、常法に従って、例えば加溶媒分解、化学的還元または水素化により行われる。
前記一般式[IV]において、水酸基および/またはアミノ基の保護基が、例えばベンジルオキシカルボニル基、p-ニトロベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基であり、カルボキシル基の保護基が、例えばベンジル基、p-ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基等のアラルキル基である場合には、例えば酸化白金、白金線、白金黒等の白金触媒;例えばパラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素等のパラジウム触媒を用いる接触水素化により保護基を除去することができる。
接触水素化反応に用いる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸等またはこれらの有機溶媒と水あるいはりん酸塩等の緩衝液との混合溶媒が挙げられる。
反応は、1〜4気圧の水素ガス気流下に0〜50℃の温度範囲で、0.5〜4時間で完結する。
前記一般式[IV]において、水酸基および/またはアミノ基の保護基が、例えばアリルオキシカルボニル基であり、カルボキシル基の保護基が、例えばアリル基である場合には、アリル基の捕捉剤を含有する不活性有機溶媒中、有機可溶性のパラジウム錯体触媒を反応させて保護基を除去することができる[W.マッコムビ(McCombie)等の方法、ザ ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Org.Chem.)、第47巻、587〜590頁(1982年)およびF.グイベ
等の方法、同一文献、第52巻、4984〜4993頁(1987年)参照]。
反応に用いる溶媒としては、例えば水、アセトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム等あるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。
この反応に使用される好適なパラジウム化合物錯体としては、例えばパラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素、塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリフェノキシホスフィン)パラジウム(0)、テトラキス(トリエトキシホスフィン)パラジウム(0)、ビス[エチレンビス(ジフェニルホスフィン)]パラジウム(0)、テトラキス[トリ(2−フリル)ホスフィン]パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)アセタート等が挙げられる。
アリル基の捕捉剤としては、例えばジメドン、ぎ酸、酢酸、ぎ酸アンモニウム、ぎ酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、ピロリジン、ピペリジン、水素化トリブチルすず等を挙げることができる。
反応は、一般式[IV]の化合物1モルに対して、触媒0.01〜0.5モル、求核剤1〜6モルを使用し、−10〜50℃の温度範囲、好ましくは0〜30℃の温度範囲で行われ、通常0.5〜3時間で完結する。
また、前記一般式[IV]において、水酸基および/またはアミノ基の保護基がo-ニトロベンジルオキシカルボニル基で、カルボキシル基の保護基がo-ニトロベンジル基である場合には、光反応によって保護基を除去することができる[アミット(Amit)等の方法、ザ ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Org.Chem.)、第39巻、192〜196頁(1974年)参照]。
保護基の除去反応の終了後、通常の処理法により、例えばシリカゲルまたは吸着樹脂等を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、または凍結乾燥または結晶化等の操作により、一般式[I]の化合物を単離することができる。
尚、一般式[IV]の化合物の3位のカルボキシル基の保護基が、例えばアセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基等の低級アルカノイルオキシアルキル基;例えばメトキシメチル基、インダニル基、フタリジル基等である場合、このようなエステルは生体内で生理的に加水分解されるので、保護基を除去することなく、直接、ヒトまたは動物に投与することができる。
一般式[I]の化合物は、常法により医薬として許容される塩またはエステルとすることができる。
一般式[II]で表される出発原料は、例えばR1が水素原子である場合、ザルツマン(Salzmann)等の方法[ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)、第102巻、6161〜6163頁(1981年)参照];R2がメチル基である場合、シー(Shih)等の方法[ヘテロサイクルズ(Heterocycles)、第21巻、29〜40頁(1984年)参照]またはそれらに準ずる方法に従い製造することができる。
一般式[III]で表される出発原料は、参考例に示した製造法に準じて各々製造することができる。
本発明の化合物は、MRSAを含む各種のグラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して強い抗菌活性を示す。
本発明の化合物の有用性を具体的に示すために、細菌に対する試験管内抗菌活性を下記の寒天平板希釈法により測定した[日本化学療法学会標準法:ケモテラピー(Chemotherapy)、第29巻、76〜79頁(1981年)]。ミューラー ヒントン ブロス(Mueller Hinton broth)中で一夜培養した各試験菌株の一白金耳(接種菌量:106CFU/ml)をミューラー ヒントン アガー(MH agar)に接種した。この培地には抗菌剤が各濃度で含まれており、37℃で16時間培養した後、最小発育阻止濃度(MIC:μg/ml)を測定した。本発明化合物の最小発育阻止濃度を、比較化合物としてイミペネム(imipenem)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
また、DHP−I感受性は、クロップ(Kropp)等の方法[アンチミクロビアル アジェント アンド ケモテラピィ(Antimicrob.Agents Chemother.)、第22巻、62〜70頁(1982年)]によって定量し、イミペネム(=1.0)との相対比を示し、数字が小さいほど安定性が高い。
本発明化合物のDHP−I感受性を、比較化合物としてイミペネムを用いて測定した。その結果を表2に示す。
本発明の化合物は、特にMRSAを含むグラム陽性菌に対して優れた抗菌活性を有し、これら病原菌を起炎菌とするヒトの細菌感染症の治療および予防のための抗菌剤として有用な化合物である。本発明の抗菌剤に感受性のある代表的な病原体としては、例えばスタフィロコッカス(Staphylococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、エシェリキア(Escherichia)属、エンテロバクター(Enterobacter)属、クレブシェラ(Klebsiella)属、セラチア(Serratia)属、プロテウス(Proteus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属等の菌種を挙げることができる。
さらには、本発明化合物は、イミペネムに比べて、中枢神経症状及び腎毒性が顕著に改善された化合物である。
本発明の化合物は、各々の化合物によって異なるが、DHP−Iに対して極めて安定であり、かつ物理化学的安定性および水に対する溶解性にも優れている。
本発明化合物は、当分野で公知の固体または液体の賦形剤の担体と混合し、非経口投与、経口投与、外部投与に適した医薬製剤の形で使用することができる。主なものは、局所的または注射による非経口的(静注または筋注)な投与である。医薬製剤としては、例えば注射剤、シロップ剤、乳剤等の液剤:錠剤、カプセル剤、粒剤等の固形剤;軟膏、坐剤等の外用剤が挙げられる。これらの製剤には、必要に応じて塩基、助剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤、界面活性剤等の通常使用される添加剤が含まれていてもよい。
添加剤としては、例えば注射用蒸留水、リンゲル液、グルコース、しょ糖シロップ、ゼラチン、食用油、カカオ脂、エチレングリコール、しょ糖、とうもろこし澱粉、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が挙げられる。
投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別、投与形態、投与回数等によって異なるが、通常、成人に対する好ましい日用量は有効成分約5〜50mg/kg、子供に対する好ましい日用量は約5〜25mg/kgの範囲にあり、1日当り1回または数回に分けて投与するのが好ましい。
本発明の化合物は、必要に応じてシラスタチン[(Z)−7−(L−アミノ−2−カルボキシエチルチオ)−2−(2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド)−2−ヘプテノイン酸ナトリウム]等のDHP−I阻害剤[特開昭56−81518号公報、欧州特許第28,778号、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J.Med.Chem.)、第30巻、1074頁(1987年)]と組合せて投与することもできる。
実施例および参考例
実施例および参考例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
実施例および参考例の薄層クロマトグラフは、プレートとしてSilicagel60F245(Merck)を、検出法としてUV検出器を用いた。カラム用シリカゲルとしては、WakogelTMC−300(和光純薬)を、逆相カラム用シリカゲルとしては、LC−SORBTMSP−B−ODS(Chemco)またはYMC−GELTMODS-AQ 120−S50(山村化学研究所)を用いた。高速液体クロマトグラフとしては、JASCO 800シリーズ(日本分光)を用いた。NMRスペクトルは、重ジメチルスルホキシドまたは重クロロホルム溶液で測定する場合には、内部基準としてテトラメチルシラン(TMS)を用い、重水溶液で測定する場合には、内部基準として2,2−ジメチル−2−シラペンタン−5−スルホナート(DSS)を用い、XL−200(200MHz;Varian)型スペクトロメータを用いて測定し、全δ値をppmで示した。
NMR測定における略号の意味を以下に示す。
s:シングレット
d:ダブレット
dd:ダブル ダブレット
m:マルチプレット
br:ブロード
J:カップリング定数
Hz:ヘルツ
CDCl3:重クロロホルム
D2O:重水
反応式における略号の意味を以下に示す。
Ac:アセチル基
All:アリル基
Alloc:アリルオキシカルボニル基
tBu:t-ブチル基
Boc:t-ブトキシカルボニル基
Me:メチル基
Ms:メタンスルホニル基(メシル基)
MOM:メトキシメトキシ基
Ph:フェニル基
PNB:p-ニトロベンジル基
PNZ:p-ニトロベンジルオキシカルボニル基
Tr:トリチル基
TBS:t-ブチルジメチルシリル基
TBDPS:t-ブチルジフェニルシリル基
THP;テトラヒドロピラニル基
実施例1
ナトリウム(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−5−(フェニルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート
(工程1)
p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(2.24g,3.78mmol)のアセトニトリル(70ml)溶液に、氷冷下、DIPA(0.9ml,5.16mmol)を加え、次いで(3S,5S)−3−メルカプト−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニル−5−(フェニルチオメチル)ピロリジン(1.39g,3.42mmol)のアセトニトリル(15ml)溶液を滴下した。反応液を5℃にて一夜撹拌後、反応液に酢酸エチル(300ml)を加えた。有機層を水及び飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン−酢酸エチル)にて精製し、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニル−5−(フェニルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(1.55g,収率:60%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3469,2969,1770,1704,1606,1519,1346,1209,1139,852,738
1H-NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,d,J=7.4Hz),1.36(3H,d,J=6.0Hz),2.50-2.70(1H,m),2.90-3.20(1H,m),3.20-3.70(5H,m),4.10-4.30(4H,m),5.10-5.30(3H,m),5.50-5.60(1H,m),7.20-7.30(6H,m),7.40-7.50(3H,m),7.60-7.70(2H,m),8.10-8.30(4H.m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(1.29g,1.70mmol)の0.2M MOPS緩衝液(pH7.0,45ml),THF(45ml)及びエタノール(9ml)の混液に10%パラジウム−炭素(1.3g)を加え、室温、3気圧の水素圧下、8時間接触還元反応を行った。触媒を濾去した後、減圧下濃縮した。得られた水溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液でpHを8にあわせた後、酢酸エチルで洗った。減圧下、濃縮し、生成した少量の不溶物を濾去した後、濾液を逆相カラムクロマトグラフィー(50ml,15%含水THFで溶出)で精製し、目的画分を集め、減圧下溶媒を留去し、凍結乾燥して標記化合物(96mg,収率:12%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3415,2965,1750,1590,1390,1285,1145,1085,745,605
1H-NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=7.3Hz),1.27(3H,d,J=6.3Hz),1.50-1.70(1H,m),2.50-2.70(1H,m),3.10-3.50(7H,m),3.50-3.60(1H,m),3.80-3.90(1H,m),4.10-4.30(2H,m),4.80(1H,s),7.30-7.50(6H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=6470)
実施例2
ナトリウム(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−5−(4−スルホンアミドフェニルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート
(工程1)
(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニル−2−(4−スルファモイルフェニル)チオメチルピロリジン(1.48g,2.82mmol)のメタノール(30ml)とクロロホルム(30ml)との混液に1N NaOH水溶液(3.11ml,3.11mmol)を5℃で窒素気流下加え、反応液を同温度で1時間撹拌した。反応液を1N HCl水溶液(3.11ml,3.11mmol)で中和した後、溶媒を減圧下、留去した。この残渣とp-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェニルホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(2.24g,3.78mmol)のアセトニトリル(50ml)溶液にDIPA(0.78ml,4.48mmol)を加え、反応液を一夜5℃で撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、10%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)で精製して、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニル−5−(4−スルファモイルフェニルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(1.57g,収率:67%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3392,1770,1699,1606,1519,1346,1209,1162,1139,1106
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.14(6H,d,J=7.1Hz),1.75-1.94(1H,m),2.44-2.74(1H,m),3.00-3.70(5H,m),3.88-4.30(5H,m),5.07(1H,d,J=5.3Hz),5.15-5.53(1H,m),7.32(2H,br s),7.35-7.77(8H,m),8.22(4H,d,J=8.6Hz)
(工程2)
工程1で得られた化合物(0.5g,0.62mmol)の0.5M MOPS緩衝液(pH7.0,9.8ml)、THF(27ml)、エタノール(14ml)の混液に10%パラジウム−炭素(0.50g)を加え、常温常圧下、室温で一夜接触還元を行った。触媒を濾去した後、濾液を減圧下濃縮し、その水溶液をメチレンクロリドで洗い、さらに濃縮した。生成した少量の不溶物を濾去した後、逆相カラムクロマトグラフィー(50ml,6−12%含水THFで溶出)で精製し、目的画分を集め、溶媒を留去し、凍結乾燥して、標記化合物(21mg,収率:64%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3382,2967,1745,1589,1392,1326,1159,1079,923
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.2Hz),1.24(3H,d,J=6.4Hz),1.40-1.55(1H,m),2.45-2.63(1H,m),2.93-3.04(1H,m),3.17-3.56(6H,m),3.67-3.83(1H,m),4.08-4.26(2H,m),7.51(2H,dd,J=2.1&6.8Hz),7.78(2H,dd,J=2.1&6.8Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10800)
実施例3
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルチオ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸一塩酸塩
(工程1)
(2S,4S)−4−トリチルチオ−1−(4−アリルオキシカルボニル)−2−[4−(2−アリルオキシカルボニルアミノエチルチオ)フェニルチオメチル]ピロリジン(1.53g,2.14mmol)のメチレンクロリド溶液(30ml)にトリエチルシラン(0.41ml)及びトリフルオロ酢酸(5ml)を5℃で加え、同温度で1時間撹拌した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を水、リン酸緩衝液(pH5.5)及び飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘプタン)で精製し、油状のチオール体0.71gを得た。このチオール体とアリル(1R,5S,6S)−2−ジフェニルホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(756mg,1.52mmol)のアセトニトリル(28ml)溶液に氷冷下、DIPA(0.317ml,1.80mmol)を加え、反応液を5℃で一夜撹拌した。反応液に酢酸エチル(100ml)を加え、混合物を水及び飽和食塩水で順次洗った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)で精製し、アリル(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−1-N-(アリルオキシカルボニル)−5−[4−(2−アミノエチルチオ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(590mg,収率:54%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3390,2960,1770,1704,1540,1405,1324,1274,1207,1139,1106,1045,983,933,813,769,719
1H-NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,d,J=5.1Hz),1.35(3H,d,J=6.3Hz),1.99(1H,m),2.56(1H,m),3.02(3H,m),3.20-3.40(5H,m),3.58(2H,m),3.90-4.30(4H,m),4.60-4.90(2H,m),5.10-5.50(7H,m),5.80-6.10(3H,m),7.29(4H,s)
(工程2)
工程1で得られた化合物(590mg,0.82mmol)のメチレンクロリド(15ml)溶液に水(0.1ml)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(21mg,0.03mmol)及びトリブチルチンヒドリド(1.1ml,4.1mmol)を氷冷、窒素気流下加えた。混合物を同温度で30分撹拌した後、リン酸緩衝液(0.3M,pH5.6,100ml×3)で抽出した。抽出液を減圧下濃縮した後、1N NaOH水溶液でpH8.9にあわせ、逆相クロマトグラフィー(14ml,4−15%含水THFで溶出)で精製し、目的画分を集め、1N HCl水溶液でpH6.6にあわせた後、減圧下溶媒を留去し、凍結乾燥して標記化合物(211mg,収率:47%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3384,2967,1751,1581,1392,1286,1265,1182,1149,1105,813
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.2Hz),1.28(3H,d,J=6.3Hz),1.69(1H,m),2.69(1H,m),3.15-3.65(10H,m),3.80(1H,m),3.95(1H,m),4.25(2H,m),7.48(4H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10700)
実施例4
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(3−アミノメチル−4−クロロフェニルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
(工程1)
(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−アリルオキシカルボニル−2−(3−アリルオキシカルボニルアミノメチル−4−クロロフェニル)チオメチルピロリジン(481mg,0.87mmol)のメタノール(4ml)及びTHF(2ml)の混液に窒素気流下で1N NaOH水溶液(0.95ml,0.95mmol)を加え、反応液を同温度で20分撹拌した。混合物を1N HCl水溶液(1.04ml,1.04mmol)で中和し、酢酸エチル及び水を加えた。有機層を水及び飽和食塩水で順次洗った後、溶媒を減圧下留去し、粗チオール体を得た。アリル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(478mg,0.96mmol)のアセトニトリル(7ml)溶液に上記チオールのアセトニトリル(7ml)溶液及びDIPA(0.227ml,1.31mmol)を窒素気流下で加え、反応液を−20〜−30℃で一液撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、有機層を水及び飽和食塩水で順次洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘプタン−酢酸エチル)で精製し、アリル(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(3S,5S)−1−アリルオキシカルボニル−5−(3−アリルオキシカルボニルアミノエチル−4−クロロフェニル)チオメチルピロリジン−3−イルチオ]−1−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(242mg,収率:39.4%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3420,1693,1549,1408,1340,1107,797,606
1H-NMR(CDCl3)δ:1.20-1.30(3H,m),1.40-1.50(3H,m),1.90-2.10(1H,m),2.50-2.60(1H,m),3.20-4.30(9H,m),4.40-4.60(8H,m),5.20-5.50(6H,m),5.81-6.10(3H,m),7.20-7.40(3H,m)
(工程2)
氷冷下工程1で得られた化合物(242mg,0.34mmol)のメチレンクロリド(6ml)溶液に水(0.03ml)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(4.8mg,0.0068mmol)とトリブチルチンヒドリド(0.302ml,1.12mmol)を窒素気流下加えた。混合物を0℃で10分、次いで室温で30分撹拌した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を1N炭酸水素ナトリウム水溶液に溶かし、溶液をヘプタンで3回洗った。水層を減圧下濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィー(14ml,9〜15%含水テトラヒドロフランで溶出)で精製し、目的画分を集め、溶媒を減圧下留去し、凍結乾燥して、標記化合物(84mg,収率:50%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3417,2968,1745,1585,1392,1281,1103,1047,770,606
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.0Hz),1.28(3H,d,J=6.3Hz),1.60-1.70(1H,m),2.60-2.70(1H,m),3.20-3.50(7H,m),3.70-3.80(1H,m),3.80-3.90(1H,m),4.20-4.30(3H,m),7.50-7.60(3H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=7950)
実施例5
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸一塩酸塩
(工程1)
(2S,4S)−4−アセチルチルチオ−2−[(4−p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチル]−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン(540mg,0.74mmol)のメタノール(10ml)及びTHF(2ml)溶液に1N NaOH水溶液(0.809ml,0.81mmol)を0℃で窒素気流下加え、反応液を同温度で45分撹拌した。反応液を1N HCl水溶液(0.883ml,0.88mmol)で中和した後、酢酸エチルを加え、有機層を水洗後、溶媒を減圧下、留去した。得られた残渣及びp-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェニルホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(438mg,0.74mmol)のアセトニトリル(16ml)溶液にDIPA(0.192ml,1.1mmol)を加え、反応液を一夜5℃で撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、10%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製して、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(190mg,収率:25%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3396,1768,1702,1521,1346,1110
(工程2)
同様の方法で別途に合成しておいたものとあわせて工程1で得られた化合物(250mg,0.24mmol)の0.2M MOPS緩衝液(pH7.0,6ml)、THF(6ml)及びエタノール(1.2ml)の混液に10%パラジウム−炭素(0.2g)を加え、常温常圧下、室温で一夜接触還元を行った。触媒を濾去した後、濾液を減圧下濃縮し、その水溶液をクロロホルムで洗い、さらに濃縮した。生成した少量の不溶物を濾去した後、逆相カラムクロマトグラフィー(14ml,6〜9%含水THFで溶出)で精製し、目的物を含む画分を集め、塩酸でpH6.2にあわせた後、減圧下濃縮、凍結乾燥して、標記化合物(66mg,収率:48%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3386,2968,1749,1579,1392,1331,1157
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.3Hz),1.22(3H,d,J=6.4Hz),1.73(1H,m),2.70(1H,m),3.25-3.45(3H,m),3.45-3.70(3H,m),385-4.05(2H,m),4.10-4.30,4.68,7.67(1H,d,J=8.0Hz),7.77(1H,d,J=8.0Hz),8.06(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=12200)
以下、R1およびR2なる置換基を有する式(A)で表される実施例6〜実施例64の化合物を実施例1〜5と同様の方法で合成した。
実施例6
IR(KBr)cm-1:3430,2970,1750,1590,1400,1290,1140,1090,740
1H-NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7.0Hz),1.25(3H,d,J=6.0Hz),1.80-2.00(2H,m),2.40(1H,m),2.80-3.40(8H,m),3.70(1H,m),4.10-4.30(2H,m),7.20-7.50(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=7310)
実施例7
IR(KBr)cm-1:3425,1750,1595,1395,1290,1080
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.2Hz),1.28(3H,d,J=6.4Hz),2.40-2.50(2H,m),2.60-2.70(2H,m),2.80-2.90(1H,m),3.00-3.50(4H,m),3.60-3.90(3H,m),4.10-4.30(2H,m),7.30-7.50(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=7330)
実施例8
IR(KBr)cm-1:3438,1745,1670,1620,1350
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.0Hz),1.28(3H,d,J=6.2Hz),1.58(3H,d,J=7.0Hz),2.40-2.90(4H,m),3.00-3.10(1H,m),3.20-3.50(4H,m),3.70-3.90(1H,m),4.10-4.30(3H,m),7.30-7.60(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=5500)
実施例9
IR(KBr)cm-1:3425,2965,1755,1590,1390,775,605
1H-NMR(D2O)δ:0.80-1.10(2H,m),1.18(3H,d,J=7.1Hz),1.28(3H,d,J=6.3Hz),1.50-1,70(1H,m),2.32(3H,s),2.50-2.70(1H,m),3.00-3.50(6H,m),3.50-3.60(1H,m),3.80-3.90(1H,m),4.10-4.30(2H,m),4.60-5.00(1H,m),7.10-7.20(1H,m),7.20-7.40(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=8880)
実施例10
IR(KBr)cm-1:3425,2964,1755,1597,1392,1266,1076,609
1H-NMR(D2O)δ:1.14(3H,d,J=7.4Hz),1.24(9H,s),1.26(3H,d,J=9.3Hz),1.40(1H,m),2.40(1H,m),2.90(1H,m),3.10-3.40(6H,m),3.63(1H,m),4.22(2H,m),7.38(4H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):296nm(ε=8000)
実施例11
IR(KBr)cm-1:3432,2967,2358,1753,1593,1452,1392,1255
1H-NMR(D2O)δ:1.21(3H,d,J=7.1Hz),1.31(3H,d,J=6.4Hz),1.47(1H,m),2.55(1H,m),2.98(1H,m),3.20-3.50(6H,m),3.78(1H,m),4.22(2H,m),6.95(1H,m),7.22(1H,m),7.62(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8780)
実施例12
IR(KBr)cm-1:3421,1749,1592,1452,1398,1284
1H-NMR(D2O)δ:0.90-1.40(1H,m),1.05(3H,d,J=6.7Hz),1.21(3H,d,J=6.2Hz),2.26-2.47(1H,m),2.86-2.91(1H,m),2.96-3.32(6H,m),3.43-3.61(1H,m),4.03-4.25(2H,m),7.04-7.46(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8100)
実施例13
IR(KBr)cm-1:3425,1750,1595,1400,1085,610
1H-NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=7.5Hz),1.27(3H,d,J=6.1Hz),2.30-2.50(1H,m),2.80-3.00(1H,m),3.00-3.50(6H,m),3.60-3.70(1H,m),4.20-4.40(2H,m),7.35(2H,d,J=8.7Hz),7.52(2H,d,J=8.7Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=6810)
実施例14
IR(KBr)cm-1:3420,2970,1750,1650,1600,1520,1400,1310,1180,780
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.0Hz),1.25(3H,d,J=6.0Hz),1.90(1H,m),2.50-2.80(3H,m),3.00-3.30(2H,m),3.40(1H,m),3.50-3.80(2H,m),3.90(1H,m),4.10-4.30(2H,m),5.55(1H,m),6.50(1H,m),7.20(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=9840)
実施例15
IR(KBr)cm-1:3430,2970,1750,1590,1490,1400,1280,1250,1080,830,610
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.0Hz),1.25(3H,d,J=6.0Hz),2.40(1H,m),2.85(1H,m),3.00-3.40(6H,m),3.65(1H,m),3.79(3H,s),4.10-4.30(2H,m),6.96(2H,d,J=9.0Hz),7.44(2H,d,J=9.0Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8110)
実施例16
IR(KBr)cm-1:1747,1737,1649,1591,1560,1543,1398,1290
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.0Hz),1.23(3H,d,J=6.5Hz),1.62(1H,m),2.60(1H,m),3.00-3.34(4H,m),3.40(1H,m),3.50(1H,m),3.62(1H,m),3.88(1H,m),4.10-4,24(2H,m),6.76(1H,d,J=7.4Hz),7.22(1H,dd,J=1.6&7.4Hz),7.47(1H,d,J=1.6Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):296nm(ε=7900)
実施例17
IR(KBr)cm-1:3419,1747,1593,1394,1282,1101,1065,770,606
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.3Hz),1.28(3H,d,J=6.4Hz),1.60-1.70(1H,m),2.60-2.70(1H,m),3.20-3.60(6H,m),3.70-3.80(1H,m),3.90-4.00(1H,m),4.20-4.30(2H,m),7.40-7.60(3H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8130)
実施例18
IR(KBr)cm-1:3421,3388,1751,1587,1567,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.23(3H,d,J=7.3Hz),1.32(3H,d,J=6.4Hz),1,76-1.82(1H,m),2.72-2.77(1H,m),3.32-3.66(6H,m),3.82-3.85(1H,m),3.98-4.03(1H,m),4.23-4.32(2H,m),7.43-7.67(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=9360)
実施例19
IR(KBr)cm-1:3419,2967,1751,1594,1479,1394,1286,1106,811
1H-NMR(D2O)δ:1.11(3H,d,J=7.1Hz),1.27(3H,d,J=6.2Hz),1.28(1H,m),2.35(1H,m),2.40(3H,s),2.85(1H,m),3.00-3.30(5H,m),3.34(1H,dd,J=2.2&6.0Hz),3.56(1H,m),4.20(2H,m),7.17(2H,d,J=8.5Hz),7.35(2H,d,J=8.5Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10800)
実施例20
IR(KBr)cm-1:3417,1745,1662,1591,1396,1290,1105,606
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.1Hz),1.29(3H,d,J=6.4Hz),1.30-1.40(1H,m),2.41-2.50(1H,m),2.80-3.00(1H,m),3.10-3.50(6H,m),3.70-3.80(1H,m),4.10-4.30(2H,m),7.50-7.60(3H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=10300)
実施例21
IR(KBr)cm-1:3421,2966,1765,1639,1593,1549,1396,1317,1147,1092,762,606
1H-NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=4.9Hz),1.25(3H,d,J=6.3Hz),1.60-1.80(1H,m),2.60-2.80(1H,m),2.90(3H,s),3.20-3.60(5H,m),3.70-3.80(1H,m),4.00-4.90(1H,m),4.15-4.30(2H,m),7.49(2H,d,J=5.6Hz),7.68(2H,d,J=6.0Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=12600)
実施例22
IR(KBr)cm-1:3419,1747,1603,1396,1267,1099,763,606
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.1Hz),1.27(3H,d,J=6.4Hz),1.70-1.80(1H,m),2.60-2.80(1H,m),3.00(3H,s),3.08(3H,s),3.30-3.40(3H,m),3.40-3.50(1H,m),3.50-3.60(2H,m),3.70-3.80(1H,m),3.90-4.00(1H,m),4.20-4.40(2H,m),7.41(2H,d,J=8.3Hz),7.54(2H,d,J=8.3Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9630)
実施例23
IR(KBr)cm-1:3394,2968,1045,1660,1593,1394,1282,1146,1088,804,770,606
1H-NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=7.4Hz),1.27(3H,d,J=6.4Hz),1.70-1.80(1H,m),2.70-2.80(1H,m),3.20-3.70(8H,m),3.70-3.80(1H,m),3.90-4.00(1H,m),4.20-4.30(2H,m),7.30(2H,d,J=8.1Hz),7.47(2H,d,J=6.2Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8190)
実施例24
IR(KBr)cm-1:3743,3490,1751,1743,1706,1597,1463,1394,1286
1H-NMR(D2O)δ:1.08(3H,d,J=7.0Hz),1.17(3H,d,J=6.4Hz),1.50-1.60(1H,m),2.50-2.65(1H,m),2.90-3.87(23H,m),4.05-4.20(2H,m),7.33(2H,d,J=8.3Hz),7.45(2H,d,J=8.3Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9940)
実施例25
IR(KBr)cm-1:3394,2968,1745,1670,1595,1398,1290,1103,606
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.1Hz),1.28(3H,d,J=6.4Hz),1.40-1.50(1H,m),2.41-2.60(1H)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):299nm(ε=10300)
実施例26
IR(KBr)cm-1:3453,1741,1646,1596,1538,1394,1344
1H-NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7.0Hz),1.27(4H,d,J=4.8Hz),1.80-2.00(1H,m),2.30-2.60(3H,m),2.80-3.00(2H,m),3.00-3.40(4H,m),3.70-3.80(2H,m),4.10-4.30(2H,m),7.20-7.60(7H,m),7.70-7.80(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=12900)
実施例27
IR(KBr)cm-1:3421,1745,1587,1386,1108,763,605
1H-NMR(D2O)δ:0.80(3H,d,J=7.4Hz),0.89(3H,d,J=6.4Hz),1.21-1.24(1H,m),2.26-2.31(1H,m),2.49(2H,d,J=7.3Hz),2.80-2.97(6H,m),3.04-3.07(1H,m),3.16-3.38(4H,m),3.40-3.58(5H,m),3.80-3.87(2H,m),7.06-7.14(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=9080)
実施例28
IR(KBr)cm-1:2360,2333,1751,1741,1691,1675,1643,1593,1562,1549,1514
1H-NMR(D2O)δ:1.07-1.21(6H,m),1.27-1.45(1H,m),2.72-2.82(1H,m),3.89-4.00(1H,m),4.09-4.12(1H,m),7.39-7.49(1H,m),7.52-7.77(1H,m),7.88-7.91(1H,m),8.44-8.46(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):296nm(ε=26200)
実施例29
IR(KBr)cm-1:1755,1633,1597,1550,1533,1394,1092
1H-NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=7.3Hz),1.24(3H,d,J=6.3Hz),1.77(1H,m),2.74(1H,m),3.23(2H,t,J=5.9Hz),3.30-3.45(4H,m),3.53-3.63(2H,m),3.68(2H,t,J=5.9Hz),3.83-4.04(2H,m),4.15-4.25(2H,m),7.53(2H,d,J=8.3Hz),7.75(2H,d,J=8.3Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=13700)
実施例30
IR(KBr)cm-1:3429,2927,1747,1684,1653,1541,1398
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.0Hz),1.23(3H,d,J=6.2Hz),1.75(1H,m),2.70(1H,m),3.20-3.45(5H,m),3.55-3.75(5H,m),3.95(2H,m),4.19(2H,m),7.77(1H,d,J=7.9Hz),7.98(1H,d,J=7.9Hz),8.37(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=18100)
実施例31
IR(KBr)cm-1:1755,1641,1628,1595,1550,1460,1389,1302,1250,1140
1H-NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=7.3Hz),1.25(3H,d,J=6.3Hz),1.82(1H,m),2.79(1H,m),3.25(2H,t,J=5.9Hz),3.30-3.45(3H,m),3.41(3H,s),3.55-3.75(3H,m),3.71(2H,t,J=5.9Hz),3.90-4.05(2H,m),7.73(1H,d,J=8.2Hz),8.05(1H,d,J=8.2Hz),8.37(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):301nm(ε=17300)
実施例32
IR(KBr)cm-1:3429,2968,1753,1643,1595,1541,1456,1394,1317,1153,1092
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.2Hz),1.23(3H,d,J=6.4Hz),1.79(1H,m),2.55(3H,s),2.76(1H,m),3.20-3.43(5H,m),3.60-3.84(5H,m),3.93-4.03(2H,m),4.13-4.22(2H,m),7.73(1H,d,J=8.4Hz),7.99(1H,dd,J=2.1&8.4Hz),8.32(1H,d,J=2.1Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=15900)
実施例33
IR(KBr)cm-1:3421,1747,1589,1408,1394,1282,1243
1H-NMR(D2O)δ:1.14(3H,d,J=7.1Hz),1.24(3H,d,J=6,4Hz),3.18-3.42(8H,m),3.55-3.62(1H,m),3.70-3.78(1H,m),3.88-3.95(2H,m),4.15-4.27(4H,m),7.01(2H,d,J=4.0Hz),7.49(2H,d,J=8.7Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=7660)
実施例34
IR(KBr)cm-1:2966,1749,1587,1394,1242
1H-NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7.4Hz),1.23(3H,d,J=6.4Hz),1.67(1H,m),2.64(1H,m),3.20-3.40(5H,m),3.57(1H,m),3.78(1H,m),3.92(1H,m),4.12(2H,s),4.10-4.20(2H,m),7.04(2H,d,J=8.8Hz),7.06(2H,d,=8.4Hz),7.41(2H,d,J=8.4Hz)7.51(2H,d,J=8.8Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10000)
実施例35
IR(KBr)cm-1:3446,1629,1392,1089,1051
1H-NMR(D2O)δ:0.80-1.00(2H,m),1.17(3H,d,J=6.8Hz),1.27(3H,d,J=6.6Hz),1.40-1.80(2H,m),1.80-2.00(3H,m),2.80-2.90(5H,m),3.60-3.80(4H,m),6.80(2H,d,J=8.5Hz),7.34(2H,d,J=7.2Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=3610)
実施例36
IR(KBr)cm-1:1749,1668,1650,1589,1522,1471,1390,1308
1H-NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7.0Hz),1.23(3H,d,J=6.2Hz),1.48(1H,m),2.10(3H,s),2.45(1H,m),2.90(1H,m),3.10-3.22(3H,m),3.22-3.40(3H,m),3.70(1H,m),4.08-4.24(2H,m),7.27(1H,dd,J=1.5&8.8Hz),7.42(1H,d,J=8.8Hz),7.58(1H,d,J=1.5Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10900)
実施例37
IR(KBr)cm-1:3423,2967,1751,1646,1589,1527,1396,1319
1H-NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7.3Hz),1.26(3H,d,J=6.2Hz),1.60-1.80(1H,m),2.50-2.80(1H,m),3.20-3.70(6H,m),3.70-4.10(2H,m),4.10-4.30(3H,m),4.60-5.40(7H,m),7.50-7.70(6H,m),7.80-8.00(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=19200)
実施例38
IR(KBr)cm-1:3421,1747,1668,1591,1527,1494,1396,1344,727,698
1H-NMR(D2O)δ:1.10(3H,d,J=3.8Hz),1.26(3H,d,J=5.9Hz),2.20-2.50(1H,m),2.70-3.00(2H,m),3.00-3.40(6H,m),3.50-3.80(3H,m),4.00-4.30(3H,m),4.50-5.00(1H,m),7.10-7.50(10H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9610)
実施例39
IR(KBr)cm-1:3432,1741,1646,1585,1396,1124,1089,601
1H-NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7.1Hz),1.29(4H,d,J=6.4Hz),2.70-3.80(11H,m),4.10-4.40(3H,m),6.80-6.90(2H,m),7.20-7.40(2H,m),7.50-7.60(3H,m),7.80-7.90(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=6590)
実施例40
IR(KBr)cm-1:3421,2967,1751,1683,1591,1538,1496,1398,1288
1H-NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7.4Hz),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.70-1.90(1H,m),2.60-3.00(4H,m),3.20-3.50(9H,m),3.60-4.10(4H,m),4.20-4.30(3H,m),7.49(2H,d,J=8.8Hz),7.55(2H,d,J=8.6Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10800)
実施例41
IR(KBr)cm-1:3417,2360,1751,1695,1592,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.4Hz),1.32(3H,d,J=6.3Hz),1.70-1.80(1H,m),2.70-2.80(1H,m),3.30-4.10(9H,m),4.20-4.30(2H,m),4.60-5.00(4H,m),5.20(1H,s),7.30-7.70(10H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11800)
実施例42
IR(KBr)cm-1:3486,1731,1621,1151
1H-NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7.3Hz),1.26(3H,d,J=6.2Hz),1.67-1.70(1H,m),2.15-2.20(1H,m),2.64-2.71(1H,m),3.01(1H,t,J=7.2Hz),3.27-3.48(9H,m),3.50-3.64(3H,m),3.72-3.81(1H,m),3.91-4.00(2H,m),4.16-4.23(2H,m),7.27(2H,d,J=9.3Hz),7.52(2H,d,J=9.2Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9720)
実施例43
IR(KBr)cm-1:1749,1558,1396,1089
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.3Hz),1.28(3H,d,J=6.3Hz),1.60-1.70(1H,m),2.60-2.70(1H,m),3.20-3.40(3H,m),3.40-3.50(3H,m),3.60-4.00(2H,m),4.16(2H,s),4.15-4.30(2H,m),7.43(2H,d,J=8.6Hz),7.54(2H,d,J=8.6Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=8290)
実施例44
IR(KBr)cm-1:3359,2964,1745,1583,1641,1388,1346,1103,765
1H-NMR(D2O)δ:0.81(3H,d,J=7.3Hz),0.90(3H,d,J=6.3Hz),1.15-1.19(1H,m),2.25-2.31(1H,m),2.47-2.49(2H,m),2.85-2,98(2H,m),3.05-3.08(1H,m),3.12-3.20(1H,m),3.22-3.40(1H,m),3.49(2H,s),3.50-3.59(1H,m),3.79-3.89(4H,m),7.07(4H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=8840)
実施例45
IR(KBr)cm-1:1749,1585,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=7.0Hz),1.25(3H,d,J=6.4Hz),1.64-1.78(1H,m),2.61-2.73(1H,m),2.96(2H,t,J=7.3Hz),3.24(2H,t,J=7.3Hz),3.20-3.50(5H,m),3.58(1H,dd,J=6.5&12.5Hz),3.71-3.86(1H,m),3.89-4.00(1H,m),4.14-4.25(2H,m),7.30(2H,d,J=8.3Hz),7.47(2H,d,J=8.3Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=8820)
実施例46
IR(KBr)cm-1:1755,1587,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7.1Hz),1.26(3H,d,J=6.4Hz),1.67-1.80(1H,m),2.62-2.78(1H,m),2.68(3H,s),3.00(2H,t,J=7.4Hz),3.29(2H,t,J=7.0Hz),3.22-3.50(5H,m),3.60(1H,dd,J=6.4&12.3Hz),3.75-3.89(1H,m),3.89-4.00(1H,m),4.14-4.26(2H,m),7.30(2H,d,J=8.0Hz),7.49(2H,d,J=8.0Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=9140)
実施例47
IR(KBr)cm-1:1753,1593,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=7.4Hz),1.27(3H,d,J=6.4Hz),1.75(1H,m),2.70(1H,m),3.20-3.80(7H,m),3.80-4.05(2H,m),4.25(1H,m),4.60(2H,s),4.70(4H,br s),7.30-7.68(8H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8810)
実施例48
IR(KBr)cm-1:3421,1751,1589,1392
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.2Hz),1.27(3H,d,J=6.4Hz),1.73(1H,m),2.72(1H,m),3-25-4.30(6H,m),4.11(4H,s),4.48(2H,s),5.92(2H,s),7.50(2H,d,J=8.4Hz),7.58(2H,d,J=8.4Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9360)
実施例49
IR(KBr)cm-1:1755,1581,1387,1296
1H-NMR(D2O)δ:1.05(3H,d,J=7.0Hz),1.26(3H,d,J=6.4Hz),1.56-1.69(1H,m),2.55-2.68(1H,m),3.20-3.50(5H,m),3.56-3.67(1H,m),3.77-3.96(2H,m),4.11-4.30(2H,m),4.25(2H,s),4.5-5.0,7.40(2H,d,J=8.3Hz),7.50-7.60(4H,m),7.82(2H,d,J=6.6Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8950)
実施例50
IR(KBr)cm-1:3423,2967,1751,1679,1587,1454,1396
1H-NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=6.7Hz),1.32(3H,d,J=6.3Hz),1.70-1.80(1H,m),2.68-2.77(1H,m),3.30-3.55(2H,m),3.60-4.11(4H,m),4.20-4.30(3H,m),7.37(2H,d,J=9.3Hz),7.54(2H,d,J=9.3Hz)
実施例51
IR(KBr)cm-1:1753,1664,1595,1390,1288,1149
1H-NMR(D2O)δ:1.11(3H,d,J=7.1Hz),1.25(3H,d,J=6.1Hz),1.56-1.70(1H,m),2.54-2.70(1H,m),3.20-4.80(12H,m),4.42(3H,s),7.24-7.51(5H,m),8.40(2H,d,J=6.4Hz),8.90(2H,d,J=6.4Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10600)
実施例52
IR(KBr)cm-1:1749,1589,1387
1H-NMR(D2O)δ:1.11(3H,d,J=7.1Hz),1.21(3H,d,J=6.4Hz),1.59-1.60(1H,m),2.56-2.70(1H,m),3.20-3.32(3H,m),3.35-3.56(3H,m),3.68-3.80(1H,m),3.81(3H,s),3.84-3.93(1H,m),4.11-4.21(2H,m),5.31(2H,s),7.33(2H,d,J=8.6Hz),7.36-7.43(2H,m),7.48(2H,d,J=8.6Hz),8.69(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9520)
実施例53
IR(KBr)cm-1:1749,1668,1576,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7.1Hz),1.26(3H,d,J=6.1Hz),1.67-1.81(1H,m),2.64-2.80(1H,m),3.26-3.50(4H,m),3.50-3.62(2H,m),3.78-3.91(1H,m),3.92-4.02(1H,m),4.17-4.23(2H,m),4.23(2H,s),7.74(2H,s),7.91(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=10000)
実施例54
IR(KBr)cm-1:1753,1599,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7.0Hz),1.28(3H,d,J=6.0Hz),1.75(1H,m),2.73(1H,m),7.40-7.65(3H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=6130)
実施例55
IR(KBr)cm-1:3421,1749,1670,1589,1394,1288,1107,813
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.3Hz),1.28(3H,d,J=6.4Hz),1.38(1H,m),2.47(1H,m),2.92(1H,dd,J=3.7&12.3Hz),3.10-4.30(6H,m),3.67(2H,s),3.72(1H,m),4.20(2H,m),7.41(4H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=l0300)
実施例56
IR(KBr)cm-1:3386,1751,1591,1394,1288,1106,813
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=6.9Hz),1.29(3H,d,J=6.4Hz),1.39(1H,m),2.43(1H,m),2.93(1H,dd,J=3.6&12.0Hz),3.13(2H,t,J=6.2Hz),3.10-3.40(6H,m),3.70(1H,m),3.74(2H,t,J=6.2Hz),4.10-4.30(2H,m),7.41(4H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11100)
実施例57
IR(KBr)cm-1:1747,1718,1649,1633,1591,1560,1543,1394,1153
1H-NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7.0Hz),1.25(3H,d,J=6.4Hz),1.78(1H,m),2.75(1H,m),3.25-3.50(4H,m),3.56-3.70(2H,m),3.85-4.04(2H,m),4.15-4.26(2H,m),4.48(2H,s),7.61(1H,d,J=7.9Hz),7.76(1H,d,J=7.9Hz),8.05(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10800)
実施例58
IR(KBr)cm-1:3409,2967,1754,1579,1394,1309,1280,1151,1095,1078,763
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.3Hz),1.27(3H,d,J=6.4Hz),1.81(1H,m),2.79(1H,m),3.30-3.80(10H,m),3.95(2H,m).4.23(2H,m),7.67(2H,d,J=8.4Hz),7.92(2H,d,J=8.4Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=13910)
実施例59
IR(KBr)cm-1:3425,2968,2364,1753,1672,1605,1392,1284,1101
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.3Hz),1.29(3H,d,J=6.3Hz),1.70-1.80(1H,m),2.71-2.80(1H,m),3.20-3.70(8H,m),3.90-4.10(3H,m),4.20-4.30(2H,m),7.50-7.60(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10800)
実施例60
IR(KBr)cm-1:3421,2970,1749,1633,1597,1487,1394,1290,1255,1097
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.0Hz),1.29(3H,d,J=6.5Hz),1.70-1.80(1H,m),2.70-2.80(1H,m),3.30-3.70(8H,m),3.80-3.90(2H,m),3.95-4.05(1H,m),4.20-4.30(2H,m),7.50(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10100)
実施例61
IR(KBr)cm-1:3421,2966,1753,1587,1390,1255,1145,1085,765
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=5.8Hz),1.23(3H,d,J=4.8Hz),1.67(1H,m),2.67-2.70(3H,m),3.11-3.89(12H,m),4.10-4.20(2H,m),7.33(2H,d),7.44(2H,d)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):296nm(ε=7330)
実施例62
IR(KBr)cm-1:1753,1577,1392
1H-NMR(D2O)δ:1.08(3H,d,J=9.3Hz),1.12(3H,d,J=6.0Hz),1.20-1.65(2H,m),3.80-4.10(2H,m),4.90-5.05(1H,br),6.92(1H,d,J=8.1Hz),7.09-7.17(1H,m),7.40-7.57(4H,m),7.60-7.70(1H,m),8.36-8.40(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=18300)
実施例63
IR(KBr)cm-1:3421,2970,1745,1583,1390,1336,1157,1099
1H-NMR(D2O)δ:1.14(3H,d,J=7.2Hz),1.23(3H,d,J=6.3Hz),3.05-3.15(4H,m),3.30-3.45(4H,m),3.50-3.65(2H,m),3.80-4.00(2H,m),4.10-4.25(2H,m),7.60(2H,d,J=8.7Hz),7.80(2H,d,J=8.7Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11700)
実施例64
IR(KBr)cm-1:3375,2966,1751,1662,1600,1577,1394,1284,1261
1H-NMR(D2O)δ:1.14(3H,d,J=7.2Hz),1.24(3H,d,J=6.4Hz),1.63-1.73(1H,m),2.62-2.70(1H,m),3.15-3.19(2H,m),3.26-3.36(5H,m),3.40-3.47(2H,m),3.58(1H,m),3.78(1H,m),3.93(1H,m),4.15-4.22(2H,m),7.53-7.59(3H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=12700)
以下、R3およびR4なる置換基を有する式(B)で表される実施例65〜実施例68の化合物を実施例1〜5の方法と同様の方法で合成した。
実施例65
IR(KBr)cm-1:3420,2970,1750,1590,1390,1290,1150,740
1H-NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7.0Hz),1.22(3H,d,J=6.0Hz),2.00-2.20(2H,m),3.00-3.20(2H,m),3.20-3.30(2H,m),3.40(1H,m),3.55(1H,m),3.75(1H,m),3.90(1H,m),4.20(2H,m),7.20-7.50(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=9970)
実施例66
IR(KBr)cm-1:3420,2970,1750,1590,1400
1H-NMR(D2O)δ:1.11(3H,d,J=7.0Hz),1.26(3H,d,J=6.0Hz),1.80-2.00(2H,m),2.50(1H,m),2.70(1H,m),3.05(1H,m),3.15-3.50(4H,m),3.60-3.80(2H,m),4.00-4.25(2H,m),7.20-7.50(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):299nm(ε=7450)
実施例67
IR(KBr)cm-1:3420,2970,1750,1590,1390,1280,1180,1150;1070,740
1H-NMR(D2O)δ:1.09(3H,d,J=7.0Hz),1.23(3H,d,J=6.0Hz),1.70(1H,m),2.50(1H,m),3.10-3.50(6H,m),3.60(1H,m),3.80(1H,m),4.05(1H,m),4.20(1H,m),7.20-7.50(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=9150)
実施例68
IR(KBr)cm-1:3390,1753,1587,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.10(3H,d,J=6.0Hz),1.15(3H,d,J=6.0Hz),1.45(1H,m),2.45(1H,m),2.70-3.30(6H,m),3.60(1H,m),3.70(1H,m),4.00(2H,m),7.30(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=7780)
以下、R1およびR2なる置換基を有する式(A)で表される実施例69〜実施例123の化合物を実施例1〜5の方法で合成した。
実施例69
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:1755,1597,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.0Hz),1.26(3H,d,J=6.0Hz),3.22(1H,m),3.36(1H,m),4.43(1H,m),7.41(3H,m),7.62(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=7040)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:1755,1597,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.05(3H,d,J=7.0Hz),1.27(3H,d,J=6.0Hz),4.40(1H,m),7.43(3H,m),7.62(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=6530)
実施例70
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3047,1754,1594,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.10-1.30(6H,m),2.80-4.30(m),7.40-7.55(3H,m),7.70-7.85(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8100)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:3444,1756,1594,1392
1H-NMR(D2O)δ:1.10-1.40(6H,m),2.80-4.30(m),7.40-7.55(3H,m),7.70-7.90(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9220)
実施例71
IR(KBr)cm-1:1759,1600,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.21(3H,d,J=7.0Hz),1.31(3H,d,J=6.0Hz),1.77(1H,m),2.74(1H,m),3.65(1H,dd,J=3.0&8.0Hz),3.89(1H,m),4.00(1H,m),4.20-4.30(2H,m),7.44(1H,d,J=8.0Hz),7.55(2H.m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10400)
実施例72
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3425,2930,1750,1580,1460,1390,1280
1H-NMR(D2O)δ:1.21(3H,d,J=7.4Hz),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.60-2.10(3H,m),2.50-2.70(1H,m),3.10-3.80(9H,m),3.80-4.00(1H,m),4.10-4.30(2H,m),4.80(2H,s),7.40-7.50(3H,m),7.50-7.60(3H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):299nm(ε=9100)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:3420,2970,1755,1580,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=6.7Hz),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.80-2.10(2H,m),2.70-2.90(1H,m),3.10-3.60(8H,m),3.70-3.80(1H,m),3.90-4.10(1H,br),4.20-4.30(2H,m),4.80(3H,s),7.40-7.50(3H,m),7.50-7.60(3H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):299nm(ε=8690)
実施例73
IR(KBr)cm-1:1751,1583
1H-NMR(D2O)δ:1.29(3H,d),1.31(3H,d),2.19(1H,m),2.80(2H,m),3.30(5H,m),3.74(1H,m),4.23(2H,m),7.60(8H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11200)
実施例74
IR(KBr)cm-1:1745,1585
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d),1.28(3H,d),1.38(1H,m),2.20(1H,m),2.34(1H,m),2.59(2H,m),2.98(1H,m),3.45(4H,m),3.83(1H,m),4.22(2H,m),7.34(2H,m),7.56(6H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8000)
実施例75
IR(KBr)cm-1:1753,1677,1581
1H-NMR(D2O)δ:1.80(3H,d),1.31(3H,d),1.66(1H,m),2.63(1H,m),3.29(4H,m),3.46(1H,m),3.67(3H,m),3.79(1H,m),3.92(1H,m),4.21(4H,m),7.31(2H,m),7.52(6H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8010)
実施例76
IR(KBr)cm-1:3421,2966,1750,1580,1392
1H-NMR(D2O)δ:1.02(3H,d,J=6.8Hz),1.10(3H,d,J=6.3Hz),1.50-1.60(1H,m),2.25-2.41(3H,m),2.55-2.90(3H,m),3.08-3.48(5H,m),3.51-3.95(2H,m),4.95-5.04(1H,m),7.39-7.70(8H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9810)
実施例77
IR(KBr)cm-1:3427,2968,1755,1597,1160
1H-NMR(D2O)δ:1.04(3H,d,J=7.3Hz),1.21(3H,d,J=6.4Hz),1.58-1.67(1H,m),2.53-2.61(1H,m),3.20-3.60(6H,m),3.83(5H,brs),4.10-4.18(2H,m),5.38(2H,s),7.38-7.61(6H,m),7.72(1H,s),8.77(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10800)
実施例78
IR(KBr)cm-1:3435,1755,1699,1587,1390,1259,1171,1030
1H-NMR(D2O)δ:1.10(3H,d,J=7.3Hz),1.22(3H,d,J=6.5Hz),1.65-1.71(1H,m),2.10-2.16(1H,m),2.64-2.70(1H,m),2.92-2.98(1H,m),3.18-3.61(8H,m),3.86-4.38(16H,m),4.84(2H,br s),7.45-7.68(7H,m),7.95(1H,br s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8020)
実施例79
IR(KBr)cm-1:3405,2968,1749,1593,1541,1388
1H-NMR(D2O)δ:1.10(3H,d),1.20(3H,d),1.75(1H,m),2.70(1H,m),3.20-4.30(12H,m),7.40-8.10(7H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=7480)
実施例80
IR(KBr)cm-1:3419,1749,1594,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.10(6H,m),7.48(2H,m),7.54(2H,m),7.62(2H,m),7.72(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=18400)
実施例81
IR(KBr)cm-1:1753,1581
1H-NMR(D2O)δ:1.81(3H,d),1.29(3H,d),1.78(1H,m),1.90(1H,m),2.52(3H,s)2.76(1H,m),3.42(3H,m),3.63(2H,m),3.76(2H,m),3.98(2H,m),4.26(3H,m),7.59(8H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11100)
実施例82
IR(KBr)cm-1:3433,2968,1753,1659,1605,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.09(3H,d,J=7.0Hz),1.22(3H,d,J=6.3Hz),1.71(1H,m),2.67(1H,m),3.15(2H,t),3.20-3.40(6H,m),3.48(1H,m),3.56(1H,m),3.84(1H,m),3.92(1H,m),4.15(2H,m),7.54(2H,d,J=8.0Hz),7.63(2H,d,J=8.0Hz),7.75(2H,d)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=33500)
実施例83
IR(KBr)cm-1:3417,3386,2966,1753,1577,1452,1388,1263
1H-NMR(D2O)δ:1.07(3H,d,J=7.2Hz),1.21(3H,d,J=6.4Hz),1.57-1.75(1H,m),2.50-2.70(1H,m),3.13-3.66(6H,m),3.76-3.97(2H,m),4.02-4.23(2H,m),4.63(2H,s),7.52-7.55(1H,m),7.68-7.74(3H,m),8.04-8.09(1H,m),8.43-8.48(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):302nm(ε=16800)
実施例84
IR(KBr)cm-1:3430,2970,1750,1580,1450,1390,1280,1150,890
1H-NMR(D2O)δ:1.09(3H,d,J=7.0Hz),1.23(3H,d,J=6.0Hz),1.70(1H,m),2.60(1H,m),3.20-3.45(3H,m),3.45-3.65(3H,m),3.85-4.00(2H,m),4.10-4.30(2H,m),4.35(2H,s),4.41(2H,s),7.66(1H,d,J=8.0Hz),7.84(1H,s),7.97(1H,s),8.06(1H,d,J=9.0Hz),8.47(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=14000)
実施例85
IR(KBr)cm-1:3430,1754,1672,1592,1388
1H-NMR(D2O)δ:1.09-1.11(3H,m),1.23-1.25(3H,m),1.64-1.69(1H,m),2.53-2.60(1H,m),3.22-3.56(6H,m),3.67-3.73(1H,m),3.83-3.88(1H,m),4.13-4.21(2H,m),5.80-5.81(1H,m),7.54-7.67(3H,m),7.81(1H,d,J=7.0Hz),8.19(1H,d,J=8.8Hz),8.49-8.52(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):301nm(ε=17900)
実施例86
IR(KBr)cm-1:3390,2970,1750,1590,1390,1090
1H-NMR(D2O)δ:1.08(3H,d,J=7.4Hz),1.22(3H,d,J=6.5Hz),1.70-1.82(1H,m),2.65-2.75(1H,m),3.20-3.45(4H,m),3.55-3.65(2H,m),3.80-4.00(2H,m),4.10-4.20(2H,m),4.31(2H,s),7.50-7.60(2H,m),7.85-7.95(3H,m),7.99(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=14700)
実施例87
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3425,1747,1670,1585,1395
1H-NMR(D2O)δ:1.01(3H,d,J=6.1Hz),1.25(3H,d,J=6.5Hz),1.40-1.60(1H,m),2.10-2.80(3H,m),2.90-3.90(7H,m),4.00-4.30(2H,m),7.30-7.60(3H,m),7.70-8.10(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11600)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:3425,1747,1670,1590,1395
1H-NMR(D2O)δ:0.88(3H,d,J=6.8Hz),1.23(3H,d,J=6.1Hz),1.30-1.50(1H,m),2.20-2.70(3H,m),2.70-3.60(6H,m),3.60-3.80(1H,m),4.00-4.30(2H,m),7.20-7.70(6H,m),7.80-7.90(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11800)
実施例88
IR(KBr)cm-1:3415,2967,1750,1580,1450,1390,1285,1267,775
1H-NMR(D2O)δ:1.14(3H,d,J=7.1Hz),1.27(3H,d,J=6.4Hz),2.30-2.40(2H,m),2.80-2.90(2H,m),3.10-3.60(6H,m),3.70-3.80(2H,m),4.10-4.40(4H,m),7.50-7.70(4H,m),8.00-8.10(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=14200)
実施例89
IR(KBr)cm-1:3421,2969,1749,1585,1392,1317,1149
1H-NMR(D2O)δ:1.03(3H,d,J=7.1Hz),1.20(3H,d,J=6.2Hz),2.20-2.30(2H,m),2.70-2.90(2H,m),3.10-3.50(6H,m),3.70-3.80(1H,m),4.00-4.20(2H,m),4.30-4.40(2H,m),7.60(1H,d,J=8.0Hz),7.70-7.80(2H,m),8.20(1H,J=7.8Hz),8.70(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=17710)
実施例90
IR(KBr)cm-1:3428,2969,2362,1753,1606,1392
1H-NMR(D2O)δ:1.12(3H,d,J=7.2Hz),1.27(3H,d,J=6.2Hz),1.40-1.50(1H,m),2.50-2.60(1H,m),2.80-3.00(2H,m),3.20-3.30(2H,m),3.40-3.50(1H,m),3.50-3.60(1H,m),3.70-3.80(1H,m),3.80-3.90(1H,m),4.01(2H,s),4.10-4.30(2H,m),4.35(2H,s),4.20-4.80(5H,m),7.50-7.70(2H,m),7.80-8.00(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9040)
実施例91
6ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3390,2930,1755,1590,1385,1260
1H-NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=7.4Hz),1.28(3H,d,J=6.3Hz),1.60-2.00(3H,m),2.60-4.30(15H,m),4.80(1H,s),7.30-7.60(5H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=10140)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:3400,2965,1750,1590,1390,1075,750,610
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.5Hz),1.28(3H,d,J=6.3Hz),1.40-1.50(1H,m),2.40-2.60(1H,m),2.90-3.00(1H,m),3.20-3.50(6H,m),3.70-3.90(3H,m),4.10-4.30(2H,m),4.60-4.90(3H,m),7.30-7.50(3H,m),7.50-7.60(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=9070)
実施例92
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3340,2950,1750,1585,1385,1280,1140,1065,775
1H-NMR(D2O)δ:0.98(3H,d,J=6.6Hz),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.60-1.80(2H,m),1.90-2.10(1H,m),2.10-2.20(1H,m),2.50-2.70(1H,m),3.00-3.50(4H,m),3.50-3.70(2H,m),3.70-3.90(1H,m),4.10-4.30(1H,m),7.40-8.00(6H,m),8.30-8.40(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=14700)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:3410,2965,1755,1585,1390,1280,1145,1085,775
1H-NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=7.0Hz),1.29(3H,d,J=6.3Hz),1.70-2.20(3H,m),2.70-2.80(1H,m),3.20-3.50(5H,m),3.60-3.70(2H,m),3.90-4.10(1H,m),4.20-4.30(2H,m),7.50-7.80(3H,m),7.90(1H,m),8.00-8.10(2H,m),8.50-8.60(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):299nm(ε=14200)
実施例93
IR(KBr)cm-1:3430,2970,1750,1590,1400,1070
1H-NMR(D2O)δ:0.99(3H,d,J=6.0Hz),1.20(3H,d,J=6.0Hz),2.25(1H,m),2.70-3.60(9H,m),4.00-4.20(2H,m),7.20-7.90(7H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10860)
実施例94
IR(KBr)cm-1:3425,2967,1753,1596,1390,1079,754,703,605
1H-NMR(D2O)δ:1.03(1H,m),1.20(3H,d,J=7.4Hz),1.25(3H,d,J=6.0Hz),3.65(2H,m),4.13(1H,m),7.18-7.49(10H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8780)
実施例95
IR(KBr)cm-1:3419,1749,1595,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.10(3H,br d),1.25(3H,br d),1.75(1H,m),2.70(1H,m),3.40(6H,m),3.60(1H,m),3.85(3H,br s),3.90(1H,m),4.20(2H,m),5.42(2H,br s),7.40-7.80(10H,m),8.80(1H,br s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=19500)
実施例96
IR(KBr)cm-1:1743,1585
1H-NMR(D2O)δ:1.25(6H,m),1.79(1H,m),2.83(1H,m),2.85(6H,s),3.40(3H,s),3.80(12H,m),7.53(8H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10300)
実施例97
IR(KBr)cm-1:1743,1585
1H-NMR(DMSO-d6)δ:0.89(1H,m),1.05(3H,d,J=6.9Hz),1.13(3H,d,J=6.3Hz),1.92(1H,m),2.31(1H,m),2.48(1H,m),2.78(1H,m),3.37(5H,m),3.84(3H,s)3.89(1H,m),4.06(1H,m),7.43(6H,m),7.49(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=l0600)
実施例98
IR(KBr)cm-1:3421,2964,1747,1591,1386,1103,763,605
1H-NMR(D2O)δ:0.78(3H,d,J=7.0Hz),0.87(3H,d,J=6.3Hz),1.27-1.30(1H,m),2.26-2.31(1H,m),2.31-2.53(2H,m),2.90-2.95(2H,m),3.03-3.06(1H,m),3.18-3.34(2H,m),3.48(2H,s),3.52-3.57(1H,m),3.78-3.85(2H,m),7.03-7.45(4H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=8880)
実施例99
IR(KBr)cm-1:1751,1587,1384
1H-NMR(D2O)δ:1.16(3H,d,J=7.4Hz),1.26(3H,d,J=6.3Hz),1.68-1.80(1H,m),2.63-2.78(1H,m),2.90(6H,s),3.06(2H,t,J=7.4Hz),3.25-3.52(7H,m),3.61(1H,dd,J=6,6&12.5Hz),3.77-3.89(1H,m),3.90-4.00(1H,m),4.16-4.27(2H,m),7.32(2H,d,J=8.0Hz),7.49(2H,d,J=8.0Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=9580)
実施例100
IR(KBr)cm-1:3421,1741,1585,1461,1390,1340
1H-NMR(D2O)δ:1.01(3H,d),1.24(3H,d,J=6.1Hz),2.70-3.40(7H,m),4.00-4.30(2H,m),7.00-7.60(6H,m),7.86(2H,d,J=8.1Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8610)
実施例101
IR(KBr)cm-1:1768,1749,1649,1616,1595,1579,1562,1540,1105
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=7.1Hz),1.27(3H,d,J=6.4Hz),1.77(1H,m),2.74(1H,m),3.07(3H,s),3.29-3.47(4H,m),3.52-3.66(2H,m),3.83(1H,m),3.96(1H,m),4.17-4.27(2H,m),4.53(2H,s),7.57(1H,d,J=8.0Hz),7.72(1H,dd,J=1.9&8.0Hz),8.02(1H,d,J=1.9Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=10400)
実施例102
IR(KBr)cm-1:3423,2966,1755,1603,1458,1390,1327,1155
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=6.9Hz),1.23(3H,d,J=6.4Hz),1.68(1H,m),2.63(1H,m),2.70(2H,t,J=6.7Hz),3.12(2H,t,J=6.7Hz),3.25-3.70(6H,m),3.84(2H,s),3.91(2H,m),4.19(2H,m),7.62(1H,d,J=8.0Hz),7.70(1H,d,J=8.0Hz),8.00(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=13100)
実施例103
IR(KBr)cm-1:3419,2964,2925,1749,1733,1600,1540,1519,1506,1488
1H-NMR(D2O)δ:1.07(3H,d,J=7.1Hz),1.18(3H,d,J=6.3Hz),7.42-7.72(m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8000)
実施例104
IR(KBr)cm-1:3388,1741,1646,1587,1396,1072,765,607
1H-NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=6.6Hz),1.28(3H,d,J=6.3Hz),2.30-2.60(3H,m),3.10-3.50(6H,m),4.10-4.30(3H,m),7.30-7,40(7H,m),7.88(2H,d,J=7.7Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε:14200)
実施例105
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3442,1750,1590,1400,1065
1H-NMR(D2O)δ:0.80-1.30(m),1.50-4.30(m),7.00-7.60(m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=5000)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:3410,1740,1665,1621,1400
1H-NMR(D2O)δ:0.90-1.30(m),1.60-4.30(m),6.90-7.50(m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=3080)
実施例106
IR(KBr)cm-1:1756,1594,1257,1099
1H-NMR(D2O)δ:1.18(3H,d,J=6.3Hz),1.28(3H,d,J=6.4Hz),1.60(1H,m),2.55-2.90(3H,m),3.20-3.45(2H,m),3.50-4.00(12H,m)4.15-4.30(2H,m),6.70-6.80(2H,m),7.30(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=7930)
実施例107
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3415,1750,1640,1590,1395,1290
1H-NMR(D2O)δ:1.08(3H,d,J=7.0Hz),1.27(3H,d,J=6.2Hz),1.40-1.70(2H,m),1.81(3H,s),2.20-2.40(1H,m),2.80-3.00(1H,m),3.10-3.70(9H,m),4.10-4.30(2H,m),7.40-7.60(3H,m),7.80-7.90(3H,m),7.90(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11100)
ジアステレオマーB
1H-NMR(D2O)δ:1.00-4.50(m),7.40-7.60(m),7.70-8.00(m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=7370)
実施例108
IR(KBr)cm-1:1753,1579,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.09(3H,d,J=7.0Hz),1.19(3H,d,J=6.4Hz),1.50-1.67(5H,m),2.51-2.65(3H,m),2.82-2.95(2H,m),3.15-3.38(3H,m),3.44-3.53(1H,m),3.62-3.76(1H,m),3.80-3.90(1H,m),4.09-4.18(2H,m),7.20(2H,d,J=7.8Hz),7.37(2H,d,J=7.8Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=3470)
実施例109
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:3420,2970,1750,1590,1395,1310,1150
1H-NMR(D2O)δ:0.96(3H,d,J=5.0Hz),1.24(3H,d,J=6.1Hz),1.30-2.10(4H,m),2.92(3H,s),3.00-3.50(9H,m),4.00-4.20(2H,m),7.00-8.00(7H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11300)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:3490,1745,1641,1590,1390,1310,1150
1H-NMR(D2O)δ:0.93(3H,d,J=6.3Hz),1.24(3H,d,J=6.3Hz),1.10-2.30(4H,m),2.92(3H,s),2.90-3.10(4H,m),3.20-3.50(5H,m),4.00-4.30(2H,m),7.20-7.90(7H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8940)
実施例110
IR(KBr)cm-1:3421,1741,1645,1587,1566,1516,761,607
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=7.0Hz),1.22(3H,d,J=6.4Hz),1.50-1.65(1H,m),2.00-2.12(1H,m),2.52-2.70(1H,m),2.80-3.15(2H,m),3.21-3.44(2H,m),3.50-3.96(3H,m),4.12-4.22(1H,m),5.45(1H,s),7.26-7.60(6H,m),7.75-7.85(1H,m),8.40-8.48(1H,m),9.88(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=8190)
実施例111
IR(KBr)cm-1:3421,1749,1589,1509
1H-NMR(D2O)δ:1.20(3H,d,J=7.0Hz),1.28(3H,d,J=6.4Hz),1.65(1H,m),2.65-3.10(3H,m),3.25-3.65(4H,m),4.05(3H,s),3.75-4.30(6H,m),7.76(1H,d,J=1.2Hz),7.84(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):297nm(ε=9430)
実施例112
IR(KBr)cm-1:1749,1560,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.11(3H,d,J=7.3Hz),1.22(3H,d,J=6.4Hz),1.63-1.74(1H,m),2.59-2.72(1H,m),3.22-3.36(2H,m),3.37-3.49(2H,m),3.51-3.60(1H,m),3.72-3.85(1H,m),3.86-3.97(1H,m),4.12-4.23(2H,m),5.29(2H,s),7.23-7.41(4H,m),7.45(2H,d,J=8.7Hz),8.33(1H,s)
実施例113
IR(KBr)cm-1:3420,2970,1740,1645,1590,1515,1400,1340,1315,1150,1080
1H-NMR(D2O)δ:1.09(3H,d,J=7.0Hz),1.23(3H,d,J=6.0Hz),2.30-2.70(3H,m),2.92(3H,s),3.10-3.40(3H,m),3.65(1H,m),4.00-4.20(4H,m),7.40-7.60(3H,m),7.70(1H,m),7.85(1H,m),8.25(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11100)
実施例114
IR(KBr)cm-1:3384,1749,1581,1396,1301,1151,1097,1079,777
1H-NMR(D2O)δ:1.15-1.29(6H,m),1.45(1H,m),2.50(1H,m),2.95(1H,dd,J=3.8&12.8Hz),3.24(3H,s),3.15-3.45(5H,m),3.73(1H,m),4.07-4.25(3H,m),7.56(2H,d,J=8.6Hz),7.84(2H,d,J=8.6Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11800)
実施例115
IR(KBr)cm-1:3430,2970,1750,1690,1550,1450,1390,1270,1150,900
1H-NMR(D2O)δ:1.04(3H,d,J=7Hz),1.24(3H,d,J=7Hz),1.34(1H,m),2.47(1H,m),2.88(2H,d,J=7Hz),3.15-3.25(2H,m),3.37(1H,m),3.53(1H,m),3.75-3.9(2H,m),4.0-4.2(4H,m),4.21(2H,s),4.53(2H,s),7.5-7.7(2H,m),7.9-8.0(2H,m),8.02(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):294nm(ε=12700)
実施例116
IR(KBr)cm-1:3841,3426,2967,1749,1635,1542,1456,1394,1147
1H-NMR(D2O)δ:1.09(3H,d,J=7.1Hz),1.25(3H,d,J=6.4Hz),1.41-1.51(1H,m),2.43-2.55(1H,m),2.91-3.98(2H,m),3.16-3.27(2H,m),3.38-3.65(6H,m),3.70-3.88(2H,m),4.09-4.25(4H,m),4.66(2H,s),7.50-7.61(2H,m),7.86(1H,s),7.90-7.98(2H,m),7.99(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=9130)
実施例117
IR(KBr)cm-1:3425,2967,1749,1679,1560,1456,1394,1267
1H-NMR(D2O)δ:1.07(3H,d,J=7.25Hz),1.24(3H,d,J=6.4Hz),1.35(1H,m),2.50(1H,m),2.90(2H,d),3.16-3.31(2H,m),3.39(1H,dd),3.55(1H,m),3.78-3.90(4H,m),4.05-4.25(4H,m),4.55(2H,s),4.91(2H,s),7.51-7.60(2H,m),7.87-7.91(2H,m),8.13(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=11500)
実施例118
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[6−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウム−1−イルメチル)ナフタレン−2−イルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸ジクロリド
実施例1〜5の工程1の方法に準じて得られたp-ニトロベンジル(lR,5S.6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニル−5−[6−ヒドロキシメチル−2−イルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(1.81g,2.14mmol)のTHF(20ml)およびDMF(2ml)混液に、氷冷下、TEA(0.36ml,2.57mmol)を加え、次いでプロパンスルホン酸クロリド(0.33ml,2.57mmol)を滴下した。反応液を氷冷下30分撹拌した後、反応溶液を酢酸エチルと水の混液に注いだ。有機層を1N硫酸水素カリウム水溶液、飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、溶媒を留去した。得られた黄色油状残渣のアセトン(10ml)溶液に、氷冷下、ヨウ化ナトリウム(630mg,4.20mmol)を加え、反応液を同温度で20分撹拌した後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルと水の混液に注ぎ、有機層を分離し、2%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、溶媒を留去した。得られた黄色油状残渣のアセトニトリル(30ml)溶液に、1−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウムトリフラート(3.2g,10mmol)を加え、室温で一晩撹拌した後、溶媒を留去した。得られた残渣の0.25M MOPS緩衝液(pH7.0,80ml)、THF(80ml)およびエタノール(4ml)混液に、10%パラジウム炭素(2.0g)を加え、常圧下室温で4時間、接触還元反応を行った。触媒を濾去した後、減圧下濃縮した。得られた水溶液を酢酸エチルで洗った後、減圧下濃縮し、食塩を加えた。反応液を10分撹拌した後、過剰の食塩および少量の不溶物を濾去した。濾液を逆相カラムクロマトグラフィー(14ml,1〜2%THF水溶液)で精製し、凍結乾燥して標記化合物(209mg,収率13%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3444,2362,1747,1690,1651,1568,1541,1400
1H-NMR(D2O)δ:1.11(3H,d,J=7.3Hz),1.27(3H,d,J=6.7Hz),1.47(1H,m),2.60(1H,m),2.88(2H,m),3.27(2H,m),3.41(1H,dd,J=2.7&6.0Hz),3.60(1H,dd,J=6.6&12.5Hz),3.83(1H,m),3.90(1H,m),4.04(2H,s),4.11-4.30(14H,m),4.41(2H,s),5.00(2H,s),7.64(2H,dd,J=8.2&10.2Hz),7.94(1H,s),8.07(2H,dd,J=5.7&8.6Hz),8.15(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):290nm(ε=12000)
以下、R1およびR2なる置換基を有する式(A)で表される実施例119と実施例120の化合物を、実施例118と同様の方法で合成した。
実施例119
IR(KBr)cm-1:3361,1749,1697,1392,858,763
1H-NMR(D2O)δ:1.06(3H,d,J=7.0Hz),1.23(3H,d,J=6.4Hz),1.30(1H,m),2.38(1H,m),2,82(2H,m),3.18(2H,m),3.36(1H,m),3.50(1H,dd,J=6.5&12.4Hz),3.62(1H,m),3.78(1H,m),4.10-4.21(14H,m),4.37(2H,s),5.15(2H,s),7.67(2H,m),7.97(3H,m),8.19(1H,s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8640)
実施例120
IR(KBr)cm-1:3403,1743,1693,1647,1549,1407,1267
1H-NMR(D2O)δ:0.93(3H,d,J=7.3Hz),1.12(3H,d,J=7.0Hz),2.62(1H,m),3.20(2H,m),3.39(2H,m),3.66(2H,m),4.15(12H,m),4.33(2H,m),4.57(2H,s),7.64-8.20(6H,m),1.20(1H,m),2.90(2H.m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):295nm(ε=9620)
実施例121
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(アミノメチル)アニリノメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 一塩酸塩
(工程1)
窒素気流中、(2S,4S)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]アニリノメチル]−4−トリチルチオピロリジン(1.55g、1.85mmol)の塩化メチレン溶液(15ml)にトリフルオロ酢酸(1.37ml、1.85mmol)及びトリエチルシラン(0.443ml、2.78mmol)を0℃で順次滴下した。反応溶液を3時間撹拌した後、この反応溶液を水及びクロロホルムで希釈し、炭酸カリウムを用いてpH6.7にした。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、(2S,4S)−4−メルカプト−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]アニリノメチル]ピロリジンの粗生成物を得た。
窒素気流中、氷冷下、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(1.10g、1.85mmol)及び前記粗生成物のアセトニトリル溶液(30ml)にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.644ml、3.70mmol)を滴下した。同温度で24時間撹拌した後、水を加え反応を停止し、混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300、酢酸エチル)に付し、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−5−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]アニリノメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(913mg、収率:52.5%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=6.8Hz),1.37(3H,d,J=6.2Hz),1.80-2.01(1H,m),2.54-2.69(1H,m),3.25-3.41(4H,m),3.43-3.73(2H,m),3.80-4.60(6H,m),5.04-5.14(1H,m),5.19-5.30(5H,m),5.51(1H,d,J=13.8Hz),6.40-6.65(2H,m),6.94-7.11(2H,m),7.51(2H,d,J=8.7Hz),7.65(2H,d,J=8.8Hz),8.21(2H,d,J=8.7Hz),8.21(2H,d,J=8.8Hz)
(工程2)
工程1で得られた化合物(400mg、0.426mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)に、0.2N 3−モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝液(15ml、pH6.5)及び10%パラジウム−炭素触媒(400mg)を加え、この混合溶液を水素気流中、室温で20時間激しく撹拌した。触媒を濾別した後、有機溶媒を減圧下濃縮し、水溶液を得た。不溶物を濾別し、濾液を1N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH7.0とし、逆相カラムクロマトグラフィー(YMC・GELTMODS−AQ−120−S50,14ml,メタノール−水25:75)に付し、目的物を含む分画を濃縮、凍結乾燥して標記化合物(78.6mg、収率:38.2%)を得た。
IR(KBr)cm-1:1751,1614,1531,1389,1265
1H NMR(D2O)δ:1.17(3H,d,J=7.1Hz),1.24(3H,d,J=6.5Hz),1.69-1.82(1H,m),2.65-2.79(1H,m),3.15-3.45(3H,m),3.48-3.70(3H,m),3.84-4.13(2H,m),4.02(2H,s),4.14-4.23(2H,m),6.79(2H,d,J=8.6Hz),7.26(2H,d,J=8.6Hz)
以下、R5およびR6なる置換基を有する式(C)で表される実施例122〜実施例124の化合物を実施例121と同様の方法で合成した。
以下、R3およびR4なる置換基を有する式(B)で表される実施例125の化合物を実施例121と同様の方法で合成した。
実施例125
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:1741,1565,1340
1H-NMR(D2O)δ:0.97(3H,d,J=7Hz),1.15(3H,d,J=6Hz),4.05(2H,m),4.41(1H,m),6.75-6.92(3H,m),7.20-7.32(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=8630)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:1739,1533,1402
1H-NMR(D2O)δ:0.94(3H,d,J=7Hz),1.25(3H,d,J=6Hz),4.20(2H,m),6.80-6.95(3H,m),7.20-7.35(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=5080)
以下、R1およびR2なる置換基を有する式(A)で表される実施例126の化合物を実施例121と同様の方法で合成した。
実施例126
IR(KBr)cm-1:3382,2967,1751,1583,1537,1446,1390
1H-NMR(D2O)δ:1.13(3H,d,J=6.3Hz),1.22(3H,d,J=6.3Hz),1.75-1.89(1H,m),2.67-2.84(1H,m),3.20-3.44(3H,m),3.58-3.77(3H,m),3.95-4.23(4H,m),4.50(2H,s),6.71(1H,d,J=7.9Hz),7.46(1H,d,J=7.8Hz),7.57-7.68(2H,m),7.97(1H,d,J=8.3Hz),8.08(1H,d,J=8.2Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):300nm(ε=13400)
実施例127
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(アミノメチル)フェノキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 一塩酸塩
(工程1)
窒素気流中、氷冷下で、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェノキシメチル]ピロリジン(786mg,1.23mmol)のテトラヒドロフラン−メタノール溶液(1:1,20ml)に1N水酸化ナトリウム水溶液(1.48ml,1.48mmol)を加えた。反応液を2時間撹拌した後、1N塩酸(1.6ml,1.6mmol)を加え、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、(2S,4S)−4−メルカプト−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェノキシメチル]ピロリジンの粗生成物を得た。
窒素気流中、氷冷下で、前記粗生成物とp-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(731mg,1.23mmol)のアセトニトリル溶液(20ml)にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.257ml,1.48mmol)を滴下し、混合溶液を同温度で14時間撹拌した。反応溶液に水を加え反応を停止し、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:9)に付し、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−5−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェノキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(947mg,収率81.8%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.28(3H,d,J=7.1Hz),1.38(3H,d,J=6.3Hz),2.10-2.27(1H,m),2.55-2.70(1H,m),3.25-3.46(3H,m),3.62-3.78(1H,m),4.00-4.22(2H,m),4.23-4.36(2H,m),4.33(2H,d,J=5.9Hz),5.12-5.37(5H,m),5.51(1H,d,J=14.0Hz),6.71-6.91(2H,m),7.13-7.24(2H,m),7.42-7.57(4H,m),7.66(2H,d,J=8.8Hz),8.07-8.30(4H,m),8.21(2H,d,J=8.8Hz)
(工程2)
前工程で得られた化合物(420mg,0.446mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)に0.2N 3−モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝液(15ml,pH6.5)及び10%パラジウム−炭素触媒(400mg)を加え、混合溶液を水素気流中、室温で16時間激しく撹拌した。反応混合物から触媒を濾別し、濾液を減圧下濃縮し水溶液を得た。不溶物を濾別した後、濾液を1N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH7.0とし、逆層カラムクロマトグラフィー(YMC・GELTMODS−AQ−120−S50,14ml;メタノール−水=3:7)に付し、目的物を含む分画を濃縮、凍結乾燥して標記化合物(109mg,収率54.4%)を得た。
IR(KBr)cm-1:1753,1610,1516,1392,1248
1H-NMR(D2O)δ:1.19(3H,d,J=7.2Hz),1.25(3H,d,J=6.5Hz),1.85-1.97(1H,m),2.70-2.83(1H,m),3.30-3.46(3H,m),3.68(1H,dd,J1=12.0Hz,J2=6.0Hz),4.00-4.30(5H,m),4.10(2H,s),4.35-4.41(1H,m),7.06(2H,d,J=8.7Hz),7.39(2H,d,J=8.7Hz)
実施例128
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5S)−5−(フェノキシメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
実施例127と同様の反応により、標記化合物を得た。
IR(KBr)cm-1:3400,1750,1590
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.09(3H,d,J=6.7Hz),1.13(3H,d,J=6.1Hz),2.35-2.53(2H,m),2.78-2.85(1H,m),3.10-3.25(2H,m),3.30-3.80(3H,m),3.85-4.05(3H,m),4.05-4.12(1H,m),6.87-6.95(3H,m),7.22-7.30(2H,m)
以下、R3およびR4なる置換基を有する式(B)で表される実施例129の化合物を実施例127の方法と同様の方法で合成した。
実施例129
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:1751,1597,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=7Hz),1.26(3H,d,J=6Hz),3.77(1H,m),4.20(1H,m),5.30(1H,m),7.08(7H,m),7.38(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):299nm(ε=6790)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:1751,1596,1394
1H-NMR(D2O)δ:1.00(3H,d,J=7Hz),1.08(3H,d,J=6Hz),5.13(1H,m),6.97(3H,m),7.31(2H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):296nm(ε=6310)
実施例130
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5R)−5−[4−(アミノメチルフェネチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 一塩酸塩
(工程1)
窒素気流中、氷冷下で、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェネチル]ピロリジン(495mg,0.777mmol)のテトラヒドロフラン−メタノール溶液(2:1,15ml)に1N水酸化ナトリウム水溶液(1.5ml,1.5mmol)を加えた。同温度で反応溶液を2時間撹拌した後、1N塩酸水溶液(2.0ml,2.0mmol)を加え、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、(2R,4S)−4−メルカプト−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェネチル]ピロリジンの粗製物を得た。
窒素気流中、氷冷下、前記粗製物とp-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(462mg,0.777mmol)のアセトニトリル溶液(10ml)に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.176ml,1.01mmol)を加えた。反応溶液を12時間撹拌した後、反応溶液に水を加え、反応を停止した。反応混合溶液を酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル1:4)に付し、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5R)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−5−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェネチル]ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート(512mg,収率:70.1%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=6.8Hz),1.38(3H,d,J=6.0Hz),1.60-1.90(2H,m),2.10-2.70(4H,m),3.20-3.45(3H,m),3.50-3.66(1H,m),3.89-4.50(4H,m),4.36(2H,d,J=5.9Hz),5.10-5.40(5H,m),5.50(1H,d,J=14Hz),7.00-7.30(4H,m),7.40-7.60(4H,m),7.65(2H,d,J=8.6Hz),8.10-8.40(6H,m)
(工程2)
前工程で得られた化合物(306mg,0.326mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)に、0.2M 3−モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝液(10ml,pH6.5)および10%パラジウム−炭素触媒(300mg)を加え、反応溶液を水素気流中、室温で16時間激しく撹拌した。反応溶液から触媒を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、水溶液を得た。不溶物を濾別した後、濾液を逆相カラムクロマトグラフィー(YMC・GELTMODS−AQ−120−S50,14ml;メタノール−水35:75)に付し、目的物を含む分画を濃縮、凍結乾燥して、標記化合物(80.2mg,51.1%)を得た。
IR(KBr)cm-1:1751,1579,1392
1H-NMR(D2O)δ:1.15(3H,d,J=7.1Hz),1.24(3H,d,J=6.3Hz),1.56-1.70(1H,m),1.99-2.22(2H,m),2.62-2.73(3H,m),3.25-3.44(3H,m),3.55-3.75(2H,m),3.90-4.00(1H,m),4.12(2H,s),4.10-4.26(2H,m),7.32(2H,d,J=8.2Hz),7.37(2H,d,J=8.2Hz)
以下、R7およびR8なる置換基を有する式(D)で表される実施例131〜実施例134の化合物を実施例130と同様の方法で合成した。
実施例135
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5R)−5−[4−アミノメチル−1−ナフチルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 一塩酸塩
(工程1)
窒素気流中、氷冷下で、(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−1−ナフチルメチル]ピロリジン(144mg,0.21mmol)のメタノール−テトラヒドロフラン(3:1)溶液(4ml)に1N水酸化ナトリウム水溶液(0.24ml,0.24mmol)を加えた。反応溶液を10分間撹拌した後、1N塩酸(0.24ml,0.24mmol)を加え、この溶液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して、粗製の(2R,4S)−4−メルカプト−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−1−ナフチルメチル]ピロリジンの黄色油状物を得た。
窒素気流中、氷冷下で、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(127mg,0.21mmol)のアセトニトリル溶液(3ml)に、前記粗製物のアセトニトリル溶液(2ml)を滴下し、次いで、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(45μl,0.26mmol)を滴下した。同温度で18時間撹拌後、反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル1:2)に付し、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(3S,5R)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−5−[4−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−1−ナフチルメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(173mg,収率:82.9%)の黄色粉末を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,m),1.37(3H,d,J=7.1Hz),1.84(1H,m),2.16(1H,m),3.27(1H,m),3.34(1H,m),3.49(1H,m),3.63(1H,m),3.81-4.10(2H,m),4.26(2H,m),4.39(1H,m),4.82(2H,m),5.24(4H,m),5.32(1H,m),5.51(1H,m),7.22(2H,m),7.33(1H,m),7.51(5H,m),7.64(2H,m),8.01(2H,m),8.19(5H,m),8.51(1H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(171mg,0.18mmol)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)に0.2N 3−モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝液(5ml,pH6.4)および10%パラジウム−炭素触媒(60mg)を加え、常圧下、水素気流中、反応溶液を室温で21時間激しく撹拌した。反応溶液から触媒を濾別し、濾液を減圧下濃縮し水溶液を得た。不溶物を濾別した後、濾液を1N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6.4とし、逆相カラムクロマトグラフィー(YMC・GELTMODS−AQ−120−S50 14mlメタノール−水2:8)に付し、目的物を含む分画を濃縮、凍結乾燥して標記化合物(2.9mg,収率:3.4%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3386,1753,1591
1H-NMR(D2O)δ:0.98(3H,d,J=7.1Hz),1.10(3H,d,J=7.0Hz),1.62(1H,m),2.40(1H,m),3.16(4H,m),3.44(4H,m),3.73(1H,m),3.79(1H,m),3.99(2H,m),7.42(2H,m),7.59(2H,m),8.02(2H,m)
実施例136
(5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(3S,5R)−5−(1−ナフチルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
(工程1)
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-アリルオキシカルボニル−2−(1−ナフチルメチル)ピロリジン(610mg,1.53mmol)、アリル(5R,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(743mg,1.53mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.8ml,1.8mmol)、1N塩酸水溶液(1.8ml,1.8mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(800μl,4.59mmol)を用いて、実施例135−1と同様に反応を行い、アリル(5R,6S)−2−[(3S,5S)−N-(アリルオキシカルボニル)−5−(1−ナフチルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(633mg,収率:70.1%)の黄色粉末を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.32(3H,d,J=7.2Hz),1.81(1H,m),2.14(1H,m),3.03(4H,m),3.49(2H,m),4.26(5H,m),4.72(4H,m),5.36(4H,m),6.01(2H,m),7.46(4H,m),7.80(2H,m),8.36(1H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(310mg,0.53mmol)のジクロロメタン溶液(10ml)に窒素気流中、氷冷下で、水(47μl)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(18mg,0.026mmol)および水素化トリブチルすず(352μl,1.31mmol)を加え、この溶液を同温度で20分間撹拌した。反応混合物を水(80ml)で抽出し、水層をクロロホルムで2回洗浄し、次いで不溶物を濾別した。濾液を減圧下に約30mlまで濃縮後、得られた残渣を逆相カラムクロマトグラフィー(YMC・GELTMODS−AQ−120−S50 14mlメタノール−水1:1)に付し、目的物を含む分画を濃縮、凍結乾燥することにより標記化合物(15.0mg,収率:5.6%)を得た。
IR(KBr)cm-1:1756,1592,1081
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.10(3H,m),1.51(1H,m),2.22(1H,m),2.88-4.09(11H,m),7.46(4H,m),7.84(2H,m),8.21(1H,m)
実施例137
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5R)−N-アリル−5−(1−ナフチルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
(工程1)
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(アリルオキシカルボニル)−2−(1−ナフチルメチル)ピロリジン(536mg,1.34mmol)およびアリル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(670mg,1.34mmol)を用いて、実施例135−1と同様に反応を行い、アリル(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(3S,5R)−N-(アリルオキシカルボニル)−5−(1−ナフチルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(564mg,収率:69.3%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,d,J=7.0Hz),1.37(3H,d,J=6.6Hz),2.12(1H,m),2.90(1H,m),3.19-3.61(4H,m),3.96-4.44(6H,m),4.62-4.91(4H,m),5.21-5.50(4H,m),5.98(2H,m),7.43(4H,m),7.80(2H,m),8.36(1H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(564mg,0.93mmol)のジクロロメタン溶液(20ml)に窒素気流中、氷冷下で、水(84μl)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(35mg,0.05mmol)および水素化トリブチルすず(576μl,2.14mmol)を加え、この溶液を同温度で20分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣に水200mlを加え、1N塩酸水溶液でpH5.0の水溶液とした。この溶液を逆相カラムクロマトグラフィー(YMC・GELTMODS−AQ−120−S50メタノール−水1:1)に付し、目的物を含む分画を濃縮、凍結乾燥することにより、標記化合物(104mg,収率:23%)を得た。
IR(KBr)cm-1:1754,1592
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.03(3H,d,J=6.8Hz),1.14(3H,d,J=6.6Hz),1.40(1H,m),1.96(1H,m),2.40-4.10(12H,m),5.20(2H,m),5.90(1H,m),7.46(4H,m),7.82(2H,m),8.06(1H,m)
実施例138
(1R,5S,6S)−2−[5−(4’−アミノメチル−4−ビフェニルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 一塩酸塩
実施例135と同様の反応により、標記化合物を得た。
IR(KBr)cm-1:1755,1628
1H-NMR(DMSO-d6)δ:0.80(3H,d,J=6.6Hz),0.87(3H,d,J=6.0Hz),1.40-1.43(1H,m),2.29-2.34(1H,m),2.79-3.06(5H,m),3.22-3.29(1H,m),3.58-3.61(2H,m),3.79-3.85(4H,m),7.04-7.38(8H,m)
以下、R3およびR4なる置換基を有する式(B)で表される実施例139の化合物を実施例135と同様の方法で合成した。
実施例139
ジアステレオマーA
IR(KBr)cm-1:1749,1652,1558
1H-NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=7Hz),1.27(3H,d,J=6Hz),2.14(1H,m),3.00(1H,m),3.39(1H,m),3.46(2H,m),3.80(1H,m),4.14(1H,m),4.20(2H,s),4.24(1H,m),7.52(2H,d,J=8Hz),7.55(2H,d,J=8Hz)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=9910)
ジアステレオマーB
IR(KBr)cm-1:1749,1646,1558
1H-NMR(D2O)δ:1.22(3H,d,J=7Hz),1.27(3H,d,J=6.5Hz),2.51(1H,m),2.73(1H,m),3.30-3.50(3H,m),3.86(1H,dd,J=12.5&6Hz),4.20-4.30(5H,m),5.03(1H,dd,J=10.5&7Hz),7.52(4H,br s)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):298nm(ε=9520)
実施例140
(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[[4’−アミノメチル−4−ビフェニル]ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 一塩酸塩 ジアステレオマーI
(工程1)
窒素気流中、氷冷下で、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[ヒドロキシ[4’−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−4−ビフェニル]メチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーI(385mg,0.57mmol)のメタノール−ジクロロメタン(1:1,20ml)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(0.63ml,0.63mmol)を加えた。反応溶液を30分間撹拌した後、1N塩酸水溶液(0.63ml,0.63mmol)を加え、この反応溶液を酢酸エチルと水の混液にあけた。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、(2S,4S)−2−[ヒドロキシ[4’−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−4−ビフェニル]メチル]−4−メルカプト−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIの粗生成物を得た。この粗生成物のアセトニトリル溶液(13ml)に、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−2−ジフェノキシホスホリルオキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート(373.1mg,0.63mmol)を加え、次いで窒素気流中、氷冷下でN,N-ジイソプロピルアミン(0.13ml,0.74mmol)を加え、反応溶液を同温度で18時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,60ml;酢酸エチル)に付し、p-ニトロベンジル(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[(3S,5S)−5−[ヒドロキシ[4’−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−4−ビフェニル]メチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−3−イルチオ]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシラート ジアステレオマーIの淡黄色油状物(434mg,収率:74.8%)を得た。
IR(KBr)cm-1:2969,2362,1770,1704,1521
1H-NMR(CDCl3)δ:1.22-1.25(3H,m),1.38(3H,d,J=6.3Hz),1.71-1.75(1H,m),2.09-2.26(2H,m),3.12-3.51(4H,m),4.22-4.46(5H,m),5.20-5.62(8H,m),7.35-7.69(14H,m),8.20-8.27(6H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(430mg,0.42mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40ml)に、エタノール(20ml)および0.1N 3−モルホリノプロパンスルホン酸ナトリウム緩衝液(20ml,pH6.5)を加え、さらに10%パラジウム炭素触媒(150mg)を加えた後、水素気流中、加圧(45psi)下で激しく16時間撹拌した。反応混合物から触媒を濾別し、濾液を0.1N塩酸水溶液を用いてpH5.0とした後、反応溶液を減圧下濃縮し、水溶液を得た。不溶物を濾別した後、濾液を逆相カラムクロマトグラフィー(YMC・GELTMODS−AQ−120−S50,14ml,アセトニトリル−水=1:9)に付し、目的化合物を含む分画を濃縮、凍結乾燥して標記化合物(137mg,収率:57.9%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3781,2973,1751,1735,1491
1H-NMR(D2O)δ:0.79(3H,d,J=7.3Hz),0.88(3H,d,J=6.3Hz),1.57-1.65(1H,m),2.08-2.15(1H,m),2.91-3.07(3H,m),3.28-3.35(1H,m),3.57-3.85(6H,m),4.78-4.80(2H,m),7.16-7.41(8H,m)
以下、R7およびR8なる置換基を有する式(D)で表される実施例141〜実施例148の化合物を実施例140と同様の方法で合成した。
以下、R1およびR2なる置換基を有する式(A)で表される実施例148の化合物を実施例140と同様の方法で合成した。
実施例148
IR(KBr)cm-1:1755,1582,1392
1H-NMR(D2O)δ:1.21(3H,d,J=7Hz),1.31(3H,d,J=6.5Hz),1.77(1H,m),2.57(1H,m),3.39(1H,m),3.46(2H,m),3.73(1H,dd,J=12&6.5Hz),4.03(1H,m),4.15-4.30(5H,m),5.26(1H,d,J=8Hz),7.29(1H,t,J=9Hz),7.55(1H,m),7.62(1H,m)
UVλmax(0.1M MOPS緩衝液、pH7.0):299nm(ε=9460)
参考例1
(2S,4S)−4−メルカプト−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−(フェニルチオメチル)ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、氷冷下で(2S,4S)−2−メシルオキシメチル−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−4−トリチルチオピロリジン(9.6g,15.2mmol)のTHF溶液(190ml)に、チオフェノール(2.34ml,22.8mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(3.4ml,22.8mmol)を順次滴下した。反応溶液を室温で15時間撹拌した後、溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え、有機層を1N硫酸水素カリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル3:1)に付し、(2S,4S)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−フェニルチオメチル−4−トリチルチオピロリジン(9.24g,収率:94%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.58(1H,s),1.65-1.95(1H,m),2.00-2.15(1H,m),2.65-3.17(3H,m),3.20-3.55(1H,m),4.90-5.10(2H,m),7.05-7.55(22H,m),8.07-8.30(2H,m)
IR(KBr)cm-1:3056,1702,1604,1521,1440,1346,1103,742
(工程2)
工程1で得られた化合物(1.8g,2.78mmol)のジクロロメタン溶液(18ml)に、窒素気流中、氷冷下、トリフルオロ酢酸(18ml)を滴下した後にトリエチルシラン(0.32ml,3.06mmol)を加え、1時間撹拌した。溶媒を留去した後に残渣に酢酸エチルを加え、1Mリン酸緩衝液(pH5.5)と飽和食塩水で洗浄した後に、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル5:1)に付し、標記化合物(1.07g,収率:95%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.50-2.00(3H,m),3.05-3.65(3H,m),3.90-4.20(2H,m),5.05-5.20(2H,m),7.05-7.50(7H,m),8.10-8.25(2H,m)
参考例2
(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニル−2−(4−スルファモイルフェニル)チオメチルピロリジン
(工程1)
窒素気流中、室温で(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−メシルオキシメチルピロリジン(5.02g,12.3mmol)及びp-メルカプトベンゼンスルホンアミド(2.39g,12.6mmol)のTHF溶液(60ml)と−N,N-ジメチルホルムアミド(20ml)の混合溶液に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2.46ml,16.4ml)を滴下した。反応溶液を同温度で7時間撹拌した後、酢酸エチル及び水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル9:1→4:1→3:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−スルファモイルフェニル)チオメチルピロリジン(2.65g,収率:43.1%)の無色油状物を得た。
IR(KBr)cm-1:3336,3255,2929,1683,1579
1H-NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.85(9H,s),1.45(9H,s),1.85-2.15(2H,m),2.96-3.15(1H,m),3.28-3.60(3H,m),4.10-4.42(2H,m),4.72-4.86(2H,br s),7.38-7.58(2H,m),7.75-7.85(2H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(2.65g,5.28mmol)の5.4N塩化水素−メタノール溶液(40ml)を室温で18時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣をジオキサン(25ml)及び水(25ml)の混合液に溶解し、氷冷下、5N及び1N NaOH水溶液でpH8.0とした。この溶液に室温で炭酸水素ナトリウム(1.11g,13.2mmol)を加えた後、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(2.28g,10.6mmol)のジオキサン(5ml)溶液を滴下した。反応溶液を室温で2時間撹拌した後、減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N-p-ニトロベンジルオキシカルボニル−2−(4−スルファモイルフェニル)チオメチルピロリジン(2.12g,収率:86.0%)の淡黄色油状物を得た。
IR(KBr)cm-1:3367,3264,2942,1683
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.80-2.10(2H,m),3.03-3.61(4H,m),3.94-4.16(1H,m),4.20-4.13(1H,m),4.94-5.05(1H,m),5.15-5.30(1H,m),7.23-7.73(8H,m),8.23(2H,d,J=8.9Hz)
(工程3)
工程2で得られた化合物(2.09g,4.48mmol)及びトリエチルアミン(0.75ml,5.38mmol)のTHF(50ml)溶液に、窒素気流中、氷冷下で、メシルクロリド(0.35ml,4.52mmol)を滴下し、反応溶液を同温度で40分間撹拌した。更にトリエチルアミン(0.2ml,1.43mmol)、次いでメシルクロリド(0.11ml,1.42mmol)を追加し、氷冷下で20分間撹拌した。反応溶液に酢酸エチル(100ml)を加え、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で濃縮し、得られた残渣をN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)に溶解し、窒素気流下、60℃に加熱撹拌した。この溶液にチオ酢酸カリウム(781mg,6.84mmol)を加え、同温度で反応溶液を7時間撹拌した。反応溶液に酢酸エチルを加え、水、飽和炭酸水素ナトリウム、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル4:1)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニル−2−(4−スルファモイルフェニル)チオメチルピロリジン(1.51g,収率:64.4%)の淡黄色油状物を得た。
IR(KBr)cm-1:3365,3261,1697,1521
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.75-1.95(1H,m),2.33(3H,s),3.07-3.38(2H,m),3.48-3.70(1H,m),3.75-4.20(4H,m),5.15-5.32(2H,m),7.32(2H,br s),7.37-7.76(6H,m),8.23(2H,d,J=8.9Hz)
参考例3
(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[4−(2−アリルオキシカルボニルアミノエチルチオ)フェニルチオメチル]−4−トリチルチオピロリジン
(工程1)
(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−メシルオキシメチル−4−トリチルチオピロリジン(12.8g,23.8mmol)及び4−(2−ヒドロキシエチルチオ)チオフェノール(4.47g,25.6mmol)のTHF溶液(100ml)に、窒素気流中、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(4.11ml,26.1mmol)をゆっくりと滴下した。反応溶液を室温で終夜撹拌した後、溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を、水、10%くえん酸水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル2:1→1:1)に付し、(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[4−(2−ヒドロキシエチルチオ)フェニルチオメチル]−4−トリチルチオピロリジン(9.67g,収率:65%)を得た。
IR(KBr)cm-1:3428,1697,1442,1405,1353,1195,1106,746,702
1H-NMR(CDCl3)δ:1.76(1H,m),2.18(1H,m),2.70-2.90(4H,m),3.06(2H,t,J=6.0Hz),3.30(1H,m),3.72(2H,t,J=6.0Hz),3.78(1H,m),4.45(2H,m),5.23(2H,m),5.85(1H,m),7.20-7.50(15H,m)
(工程2)
工程1により得られた化合物(7.53g,12.0mmol)のジクロロメタン溶液に、氷冷下、メシルクロリド(0.975ml,12.6mmol)及びトリエチルアミン(1.93ml,13.8mmol)を順次加え、反応液を0℃で30分間撹拌した。反応液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、泡状固形物(8.10g)を得た。
この泡状固形物をジメチルスルホキシド(40ml)に溶かし、アジ化ナトリウム(90%含量,2.60g,36mmol)を加え、50℃から60℃に加温し2時間撹拌した。反応液を酢酸エチル中にあけ、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル5:1→4:1→3:1)に付し、(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[4−(2−アジドエチルチオ)フェニルチオメチル]−4−トリチルチオピロリジン(6.65g,収率:85%)を無色油状物として得た。
IR(KBr)cm-1:2100,1697,1405,1349,1319,1197,1105,744,702
1H-NMR(CDCl3)δ:1.72(1H,m),2.18(1H,m),2.70-3.00(4H,m),3.03(2H,t,J=7.0Hz),3.41(2H,t,J=7.0Hz),3.51(1H,m),3.81(1H,m),4.45(2H,m),5.21(2H,m),5.85(1H,m),7.10-7.50(15H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(3.26g,5.0mmol)のTHF溶液(50ml)にトリフェニルホスフィン(1.38g,5.25mmol)及び水(135mg,7.5mmol)を加え、室温にて反応溶液を一夜撹拌した。この反応溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.91ml,6.5mmol)及びクロロギ酸アリル(0.64ml,6.0mmol)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル溶液を水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル4:1→3:1→2:1)に付し、(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[4−(2−アリルオキシカルボニルアミノエチルチオ)フェニルチオメチル]−4−トリチルチオピロリジン(1.53g,収率:43%)を得た。
IR(KBr)cm-1:1716,1697,1405,1353,1321,1249,1197,1141,1105,989,929,811,744,702
1H-NMR(CDCl3)δ:1.75(1H,m),2.20(1H,m),2.70-3.00(4H,m),3.00(2H,t,J=6.2Hz),3.33(2H,t,J=6.2Hz),3.50(1H,m),3.79(1H,m),4.40-4.60(4H,m),5.10(1H,br m),5.20-5.30(4H,m),5.80-6.00(2H,m),7.20-7.50(15H,m)
参考例4
(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−アリルオキシカルボニル−2−(3−アリルオキシカルボニルアミノメチル−4−クロロフェニル)チオメチルピロリジン
(工程1)
窒素気流下、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−メシルオキシメチルピロリジン(6.43g,15.7mmol)のTHF(50ml)及びN,N-ジメチルホルムアミド(50ml)の混合溶液に、(4−クロロ−3−ヒドロキシ)チオフェノール(2.74g,15.7mmol)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(2.82ml,18.8mmol)を順次加え、反応溶液を室温で14時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチル及び水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル8:1→4:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−クロロ−3−ヒドロキシメチル)フェニルチオメチルピロリジン(7.12g,収率:87.5%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.80(9H,s),1.20-1.30(2H,m),1.39(9H,s),1.90-2.15(3H,m),3.10-3.55(3H,m),4.00-4.80(3H,m),7.10-7.50(3H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(1.33g,2.72mmol)のTHF溶液(25ml)に窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(417μl,2.99mmol)及びメシルクロリド(232μl,2.99mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で15分間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去し、粗メシル体を得た。
粗メシル体のジメチルスルホキシド溶液(10ml)にアジ化ナトリウム(530mg,8.16mmol)を加え、窒素気流下、70℃で反応溶液を2時間撹拌した。反応溶液を水(100ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽出し(50ml×3)、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(3−アジドメチル−2−クロロ)フェニルチオメチルピロリジンを含む黄色残渣を得た。
得られた残渣のTHF溶液(10ml)に水(73μl,4.08mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.07g,4.08mmol)を順次加え、反応溶液を室温で14時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、1.75N塩化水素−メタノール溶液(32ml)を加え室温で14時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し黄色残渣を得た。得られた残渣のジオキサン−水(2:1,50ml)溶液を5N NaOH水溶液でpH8.5とした。この溶液に氷冷下で5N NaOH水溶液でpH8.0〜9.0を維持しながらクロロギ酸アリル(787μl,6.53mmol)のジオキサン溶液(5ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル4:1→1:1)に付し、(2S,4R)−N-アリルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−[3−(N-アリルオキシカルボニルアミノメチル)−4−クロロ]フェニルチオメチルピロリジン(1.85g,収率:100%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.80-3.90(7H,m),4.40-4.70(5H,m),5.20-5.40(4H,m),5.80-6.00(2H,m),7.20-7.50(3H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(1.85g,2.7mmol)のTHF溶液(10ml)に窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(376μl,2.7mmol)及びメシルクロリド(209μl,2.7mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で15分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去し、粗メシル体を得た。
粗メシル体のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(10ml)にチオ酢酸カリウム(461mg,4.05mmol)を加え、反応溶液を70℃で3時間撹拌した。反応溶液に水を加えた後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル5:1→2:1)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−アリルオキシカルボニル−2−(3−アリルオキシカルボニルアミノメチル−4−クロロフェニル)チオメチルピロリジン(960mg,収率:69.0%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.20(2H,m),2.34(3H,s),2.50-4.20(5H,m),4.40-4.70(5H,m),5.20-5.40(4H,m),5.80-6.00(2H,m),7.20-7.50(3H,m)
参考例5
(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[(4−p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチル]−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン
(工程1)
窒素気流中、氷冷下で、(2S,4R)−2−アセチルチオメチル−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシピロリジン(3.9g,10mmol)のメタノール溶液(50ml)に1N NaOH水溶液(11.0ml,11mmol)を加えた。30分間撹拌した後、1N HCl水溶液(12.0ml,12mmol)を加え、この溶液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル及び水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−メルカプトメチルピロリジンの粗生成物を得た。
窒素気流中、氷冷下、前記粗生成物のヘキサメチルホスホルアミド溶液(20ml)に60%油性水素化ナトリウム440mg(11mmol)を加え10分間撹拌した後、4−クロロ−3−スルファモイル−1−安息香酸メチルエステル(2.75g,11mmol)を加え、反応溶液を同温度で一夜撹拌した後、反応溶液を酢酸エチルと水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300酢酸エチル−ヘプタン1:4→2:5)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−メトキシカルボニル−2−スルファモイル)フェニルチオメチルピロリジン(3.84g,収率:68.4%)の淡黄色油状物を得た。
IR(KBr)cm-1:3369,3267,2954,1724,1686
1H-NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.84(9H,s),1.44(9H,s),1.90-2.20(2H,m),3.10-3.25(1H,m),3.39(2H,d,J=3.4Hz),3.60(1H,dd,J=3.4&13.0Hz),3.91(3H,s),4.20-4.40(1H,m),4.35(1H,t,J=3.8Hz),5.41(2H,s),7.26(1H,d,J=9.0Hz),8.09(1H,d,J=9.0Hz),8.59(1H,s)
(工程2)
窒素気流中、氷冷下で水素化リチウムアルミニウム(207mg,5.46mmol)のエーテル懸濁液(60ml)に、工程1で得られた化合物(1.02g,1.82mmol)のエーテル溶液(20ml)を滴下し、反応溶液を1時間撹拌した。反応溶液にエーテル(30ml)を加えた後、硫酸ナトリウム10水和物(3.52g,10.9mmol)を徐々に加え、室温で反応溶液を一晩撹拌した。不溶物を濾別した後、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300酢酸エチル−ヘプタン2:3)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−ヒドロキシメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチルピロリジン(860mg,収率:88.7%)の白色結晶を得た。
IR(KBr)cm-1:3406,2929,1676,1589
1H-NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.86(9H,s),1.44(9H,s),1.95-2.20(2H,m),3.20(1H,m),3.35-3.55(3H,m),4.20(1H,m),4.35(1H,t,J=3.0Hz),4.71(2H,d,J=5.4Hz),5.40(2H,s),7.45-7.70(2H,m),8.01(1H,s)
(工程3)
工程2で得られた化合物(910mg,1.71mmol)のTHF溶液(40ml)に、トリフェニルホスフィン(538mg,2.05mmol)及びフタルイミド(302mg,2.05mol)を加えた。窒素気流中、反応溶液を室温にて1時間撹拌した後、この反応溶液にアゾジカルボン酸ジエチルを滴下し室温にて1時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300酢酸エチル−ヘプタン1:3→1:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−フタルイミドメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチルピロリジンを含む粗生成物を得た。
前記粗生成物のエタノール溶液(15ml)に抱水ヒドラジン(592mg,11.8mmol)を加えた。この溶液を4時間加熱還流した後、酢酸エチルと8%アンモニア水溶液の混液に注いだ。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下で濃縮し粗粉末を得た。この粗粉末をジオキサン(30ml)、水(30ml)の混合溶媒に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH8に保ちながら、4,6−ジメチル−2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン(655mg,2.05mmol)を加え、室温にて一夜撹拌した。反応終了後、反応液に酢酸エチルを加え、10%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300クロロホルム−メタノール100:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチルピロリジン(690mg,収率:57.3%)の淡黄色泡状粉末を得た。
IR(KBr)cm-1:3369,2933,1707,1524
1H-NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.85(9H,s),1.43(9H,s),1.90-2.10(2H,m),3.15(1H,m),3.30-3.55(3H,m),4.20(1H,m),4.30-4.45(3H,m),5.22(2H,s),5.40(2H,s),7.40-7.55(3H,m),7.65(1H,m),7.95(1H,s),8.22(2H,d,J=8.5Hz)
(工程4)
工程3で得られた化合物(690mg,0.98mmol)に氷冷下、1.75N HCl−メタノール溶液(6ml)を加え、室温にて一夜撹拌した。反応終了後、減圧下濃縮し粗粉末を得た。この粗粉末をジオキサン(10ml)及び水(10ml)の混液に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH8に保ちながら、4,6−ジメチル−2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルチオ)ピリミジン(375mg,1.17mmol)を加え、室温にて一夜撹拌した。反応終了後、反応液に酢酸エチルを加え、10%くえん酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300クロロホルム−メタノール100:3)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N-p-ニトロベンジルオキシカルボニル−2−(4−p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチルピロリジン(480mg,収率:41.6%)の無色泡状粉末を得た。
IR(KBr)cm-1:3390,1697,1520
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(2H,m),3.05(1H,m),3.40-3.80(3H,m),4.05(1H,m),4.25-4.45(3H,m),5.22(4H,s),6.07(2H,s),6.30(1H,s),7.35-7.60(5H,m),7.72(1H,d,J=9.0Hz),7.97(1H,d,J=2.0Hz),8.21(4H,d,J=7.5Hz)
(工程5)
窒素気流中、氷冷下でトリフェニルホスフィン(97.8mg,0.37mmol)のTHF溶液(5ml)にアゾジカルボン酸ジエチルを加え、同温度で反応溶液を30分間撹拌した後、この溶液に工程4で得られた化合物(210mg,0.31mmol)及びチオ酢酸(0.027ml,0.37mmol)のTHF溶液(5ml)を滴下し、1時間撹拌した。反応終了後、反応液を減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300酢酸エチル−ヘプタン1:2→2:1)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[(4−p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル−2−スルファモイル)フェニルチオメチル]−1−p-ニトロベンジルオキシカルボニルピロリジン(140mg,収率:61.4%)の黄色油状物を得た。
IR(KBr)cm-1:3340,1697,1518
1H-NMR(CDCl3)δ:2.05(1H,m),2.35(3H,s),2.60(2H,m),3.15(1H,m),3.35(1H,m),3.70(1H,m),3.90(1H,m),4.05(1H,m),4.50(1H,d,J=6.0Hz),5.22(4H,s),5.30(2H,s),7.40-7.80(6H,m),7.95(1H,s),8.20(4H,d,J=8.5Hz)
以下に実施例に用いたチオールまたはチオールの前駆体である参考例6〜参考例94の化合物の物理化学データを記す。
参考例6
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(2H,m),2.20-2.38(6H,m),2.68-2.89(3H,m),3.78-4.00(1H,m),4.01-4.23(2H,m),5.15(2H,s),6.90-7.53(9H,m),8.10-8.28(2H,m)
参考例7
IR(KBr)cm-1:3245,1695,1531,1255
1H-NMR(CDCl3)δ:2.35(3H,s),3.01-4.00(4H,m),4.10-4.31(4H,m),5.18(2H,s),7.10-7.85(12H,m),8.13-8.25(2H,m)
参考例8
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(1H,m),2.34(3H,s),2.43-2.69(1H,m),2.80-3.55(3H,m),3.78-4.20(3H,m),5.08-5.25(2H,m),5.25-5.34(2H,m),6.62-6.75(1H,m),7.17-7.63(8H,m),8.12-8.30(4H,m)
参考例9
1H-NMR(CDCl3)δ:2.04(2H,s),2.85-3.00(4H,m),3.12-3.35(2H,m),3.73-3.91(1H,m),4.46(2H,d,J=5.8Hz),4.95-5.10(2H,m),5.24(2H,s),7.13-7.57(25H,m),7.65-7.90(3H,m),8.05-8.25(4H,m)
参考例10
1H-NMR(CDCl3)δ:1.92-2.08(1H,m),2.34(3H,d,J=2.0Hz),2.85-3.53(3H,m),3.60-4.20(4H,m),5.13(2H,s),5.28(2H,s),6.65-6.80(1H,m),7.15-7.60(9H,m),8.10-8.30(4H,m)
参考例11
IR(KBr)cm-1:3425,1695,1519,1344,1162,759
1H-NMR(CDCl3)δ:1.85-2.06(1H,m),3.49(3H,s),2.90-3.60(4H,m),3.80-3.95(3H,m),5.10-5.25(2H,m),6.47-6.63(1H,m).6.85-7.04(2H,m),7.10-7.32(2H,m),7.40-7.59(5H,m),7.70-7.90(2H,m),8.15-8.26(2H,m)
参考例12
1H-NMR(CDCl3)δ:2.05-2.11(2H,m),2.51-2.70(2H,m),2.88-2.95(4H,m),3.14-3.33(2H,m),3.45-3.68(2H,m),3.74-3.93(1H,m),4.95-5.25(4H,m),7.15-7.65(24H,m),7.72-7.90(4H,m)
参考例13
1H-NMR(CDCl3)δ:1.55-1.95(2H,m),2.01-2.15(1H,m),2.65-3.90(7H,m),4.91-5.34(4H,m),6.17-6.30(1H,m),7.10-7.61(28H,m),8.05-8.28(4H,m)
参考例14
ジアステレオマーAの原料
1H-NMR(CDCl3)δ:1.67-2.05(2H,m),2.25-2.40(3H,m),2.45-2.71(1H,m),2.90-4.35(9H,m),4.91-5.25(4H,m),7.05-7.55(5H,m),8.05-8.26(4H,m)
ジアステレオマーBの原料
1H-NMR(CDCl3)δ:1.71-2.12(2H,m),2.20-2.48(3H,m),3.01-4.30(10H,m),5.02-5.25(4H,m),7.05-7.55(5H,m),8.06-8.28(4H,m)
参考例15
1H-NMR(CDCl3)δ:1.56(1H,s),2.50-2.95(4H,m),3.67-3.86(3H,m),4.53(2H,d,J=5.5Hz),4.92-5.10(2H,m),5.15-5.25(4H,m),7.02-7.90(26H,m),8.12-8.25(4H,m)
参考例16
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.80-1.95(1H,m),2.33(3H,d,J=1.2Hz),3.29-3.38(4H,m),3.80-4.12(3H,m),5.10-5.29(2H,m),7.25-7.96(11H,m),8.18(2H,d,J=7.9Hz),10.22(1H,s)
参考例17
ジアステレオマーAの原料
1H-NMR(CDCl3)δ:1.57(2H,s),1.80-2.10(6H,m),2.30-2.45(4H,m),3.70-3.87(1H,m),3.99-4.40(4H,m),4.68-4.99(2H,m),7.10-7.40(7H,m),8.10-8.17(2H,m)
ジアステレオマーBの原料
1H-NMR(CDCl3)δ:1.60(2H,s),1.85-2.10(6H,m),2.33-2.47(4H,m),3.67-3.85(1H,m),4.01-4.43(4H,m),4.70-5.02(2H,m),7.12-7.43(7H,m),8.12-8.20(2H,m)
参考例18
IR(KBr)cm-1:1705,1600,1520,1440,1400,1345,1105
1H-NMR(CDCl3)δ:2.65-3.01(4H,m),3.70-3.90(1H,m),4.05-4.21(2H,m),4.95-5.18(4H,m),5.18-5.28(2H,m),5.28-5.38(4H,s),7.15-7.60(23H,m),7.75-7.85(2H,m),8.15-8.29(4H,m)
参考例19
IR(KBr)cm-1:1705,1520,1345,1155,745
1H-NMR(CDCl3)δ:2.43-2.94(5H,m),3.68-3.82(1H,m),4.05-4.20(3H,m),4.93-5.39(8H,m),7.12-7.68(24H,m),8.05-8.24(5H,m),8.67-8.74(1H,m)
参考例20
1H-NMR(CDCl3)δ:2.35(3H,s),2.57-2.72(2H,m),3.00-3.10(1H,m),3.27-3.43(1H,m),3.68-3.76(1H,m),3.85-3.95(1H,m),4.08-4.28(2H,m),5.10-5.32(3H,m),7.47-7.50(4H,m),7.63(2H,d,J=5.4Hz),7.75(2H,d,J=8.5Hz),8.20(2H,d,J=8.5Hz),8.52(2H,d,J=6.4Hz)
参考例21
1H-NMR(CDCl3)δ:1.83-2.01(2H,m),2.30(3H,s),2.82-3.03(2H,m),3.14-3.28(1H,m),3.75-3.90(1H,m),3.98-4.15(2H,m),5.07-5.28(3H,m),7.19-7.64(7H,m),7.99(3H,br s),8.16(2H,d,J=8.9Hz),8.45-8.60(1H,m)
参考例22
1H-NMR(CDCl3)δ:1.80-1.95(1H,m),2.32(3H,s),2.40-2.80(2H,m),2.85-3.10(1H,m),3.15-3.25(1H,m),3.72(2H,s),3.80-4.15(3H,m),4.52-4.63(2H,m),5.18-5.35(2H,m),5.80-6.00(1H,m),7.20-7.40(5H,m)
参考例23
1H-NMR(CDCl3)δ:1.57(3H,d,J=6.4Hz),1.75-1.95(1H,m),2.32(3H,s),2.45-3.00(3H,m),3.11-3.24(1H,m),3.70-4.12(3H,m),4.49-4.70(2H,m),5.16-5.40(3H,m),5.72-6.17(1H,m),7.20-7.42(5H,m)
参考例24
1H-NMR(CDCl3)δ:1.89-2.05(1H,m),2.33(3H,s),2.40-2.65(1H,m),2.80-3.10(1H,m),3.15-3.30(1H,m),3.42-3.65(1H,m),3.75-4.15(3H,m),4.12-4.48(2H,m),5.16-5.37(2H,m),5.80-6.12(1H,m),7.19-7.42(4H,m)
参考例25
IR(KBr)cm-1:1700,1520,1345,1090
1H-NMR(CDCl3)δ:1.71-1.79(1H,m),1.89-2.13(1H,m),2.55-2.80(1H,m),3.10-3.68(4H,m),3.92-4.03(1H,m),4.10-4.28(1H,m),4.47-4.60(2H,m),4.92-5.15(2H,m),5.20-5.30(2H,m),7.15-8.30(14H,m)
参考例26
ジアステレオマーAの原料
IR(KBr)cm-1:1695,1515,1345
1H-NMR(CDCl3)δ:2.00-2.20(1H,m),2.34(3H,s),3.10-3.35(1H,m),3.60-3.85(1H,m),4.15-4.52(3H,m),5.05-5.75(3H,m),7.25-8.10(11H,m)
ジアステレオマーBの原料
IR(KBr)cm-1:1695,1520,1400,1345,1115
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95-2.25(1H,m),2.34(3H,s),3.05-3.35(1H,m),3.60-4.78(4H,m),5.10-5.95(3H,m),6.90-7.10(1H,m),7.35-8.05(10H,m)
参考例27
ジアステレオマーAの原料
1H-NMR(CDCl3)δ:1.70-1.95(2H,m),2.15-2.27(1H,m),2.36(3H,s),2.91-3.04(1H,m),3.39-3.58(2H,m),3.65-3.94(2H,m),4.08-4.22(1H,m),4.32-4.86(3H,m),5.00-5.25(3H,m),6.94-7.33(4H,m),7.40-7.70(5H,m),7.70-7.90(1H,m),8.05-8.28(4H,m),8.35-8.50(1H,m)
ジアステレオマーBの原料
1H-NMR(CDCl3)δ:1.70-2.05(3H,m),2.34(3H,s),2.50-2.70(1H,m),3.34-3.84(4H,m),3.95-4.35(2H,m),4.55-5.28(5H,m),6.95-7.10(1H,m),7.35-7.63(6H,m),7.65-7.92(3H,m),7.93-8.48(5H,m)
参考例28
1H-NMR(CDCl3)δ:1.65-2.09(3H,m),2.31(3H,s),2.85-3.39(3H,m),3.59-3.85(1H,m),3.92-4.42(4H,m),4.52-4.63(1H,m),5.07-5.35(3H,m),5.60-6.01(1H,m),7.09-7.50(10H,m)
参考例29
ジアステレオマーAの原料
IR(KBr)cm-1:1700,1525,1405,1345,1115
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49-2.10(6H,m),2.33(3H,s),2.51-2.72(1H,m),3.04-3.23(1H,m),3.34-3.82(3H,m),4.10-4.39(2H,m),4.95-5.30(2H,m),5.62-5.85(1H,m),7.05-7.19(1H,m),7.35-7.58(5H,m),7.60-7.85(3H,m),7.86-8.05(1H,m),8.15-8.30(1H,m)
ジアステレオマーBの原料
IR(KBr)cm-1:1700,1525,1420,1345,1115
1H-NMR(CDCl3)δ:1.52-1.71(1H,m),1.75-2.20(6H,m),2.35(3H,s),3.01-3.19(1H,m),3.45-4.05(4H,m),4.10-4.45(3H,m),4.60-4.72(1H,m),5.80-5.95(1H,m),6.90-7.00(1H,m),7.30-7.55(4H,m),7.60-7.85(4H,m),7.90-8.05(2H,m)
参考例30
ジアステレオマーAの原料
IR(KBr)cm-1:1700,1525,1410,1340,1115
1H-NMR(CDCl3)δ:1.70-2.05(2H,m),2.33(3H,s),2.55-2.70(1H,m),2.92(3H,s),3.05-3.52(3H,m),3.63-4.45(5H,m),4.52-5.30(3H,m),6.89-7.25(2H,m),7.35-8.00(8H,m),8.15-8.30(1H,m)
ジアステレオマーBの原料
IR(KBr)cm-1:1700,1520,1415,1340,1150,1115
1H-NMR(CDCl3)δ:1.65-2.25(4H,m),2.36(3H,s),2.93(3H,s),3.02-3.55(3H,m),3.65-4.05(2H,m),4.06-4.48(2H,m),4.55-5.01(2H,m),6.89-6.98(1H,d,J=8.7Hz),7.15-7.55(3H,m),7.61-7.78(3H,m),7.82-8.05(4H,m)
参考例31
IR(KBr)cm-1:3452,1743,1699,1404,1352,1230,1113,1045
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.05(1H,m),2.17(3H,s),2.34(3H,s),2.50-2.60(1H,m),2.90-4.20(6H,m),4.50-4.60(2H,m),5.15-5.35(4H,m),5.80-6.00(1H,m),7.25-7.50(3H,m)
参考例32
IR(KBr)cm-1:3435,1691,1406,1354,1115,606
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(1H,m),2.34(3H,s),2.60-2.75(1H,m),3.20-4.15(4H,m),4.50-4.65(2H,m),5.20-5.35(2H,m),5.75-6.00(2H,m),6.50-6.65(1H,m),7.30-7.70(3H,m)
参考例33
IR(KBr)cm-1:3452,1695,1647,1601,1531,1408,1346,1113
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95-2.05(1H,m),2.35(3H,s),2.50-2.65(1H,m),3.00(3H,s),3.05-4.20(6H,m),5.15-5.30(2H,m),6.00-6.10(1H,br s),7.40-8.25(8H,m)
参考例34
IR(KBr)cm-1:3454,1693,1593,1531,1518,1408,1346
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(1H,m),2.35(1H,s),2.50-2.60(1H,m),2.80-3.20(8H,m),3.20-4.20(4H,m),5.15-5.30(2H,m),7.20-8.30(8H,m)
参考例35
IR(KBr)cm-1:3454,1693,1601,1518,1408,1346,1113
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(1H,m),2.35(3H,s),2.50-2.65(1H,m),3.20-3.70(4H,m),3.80-4.20(2H,m),5.15-5.20(2H,m),5.30-5.40(2H,br),7.10-8.30(8H,m)
参考例36
IR(KBr)cm-1:3429,1676,1554,1408,1348,1120,768,608
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(1H,m),2.37(3H,s),2.60-3.00(3H,m),3.30-3.50(1H,m),3.70-4.20(4H,m),4.55-4.70(2H,m),5.20-5.40(2H,m),5.50-5.60(1H,br),5.80-6.00(1H,m),7.40-8.30(3H,m)
参考例37
IR(KBr)cm-1:1701,1439,1406,1321,1254,1146,1103,989
1H-NMR(CDCl3)δ:1.60-1.80(1H,m),2.15-2.25(1H,m),2.70-3.00(2H,m),3.50-3.80(7H,m),4.40-4.60(4H,m),5.15-5.50(5H,m),5.80-6.00(2H,m),6.05-6.25(1H,br),7.20-7.55(19H,m)
参考例38
IR(KBr)cm-1:2950,2450,1701,1439,1410,1329,1178,1103,989,704
1H-NMR(CDCl3)δ:1.70-1.85(1H,m),2.00-2.20(1H,m),2.70-3.00(5H,m),3.30-3.40(3H,m),3.75-3.90(1H,m),4.20-4.70(7H,m),5.15-5.30(4H,m),5.50-5.60(1H,m),5.70-5.90(3H,m),7.20-7.50(19H,m)
参考例39
1H-NMR(CDCl3)δ:2.32(3H,s),4.42(2H,br d),4.90-5.40(4H,m),7.10-7.60(12H,m),7.90-8.30(4H,m)
参考例40
IR(KBr)cm-1:3747,2925,1700,1519,1346,1247,1114,848,630
1H-NMR(CDCl3)δ:1.59(1H,s),2.34(3H,s),2.56(3H,t),2.88-3.10(2H,m),3.31-3.34(3H,m),3.49(1H,s),3.60(1H,s),3.65(2H,s),3.80-4.00(1H,m),5.18(4H,d,J=4.7Hz),7.23-7.52(8H,m),8.19-8.23(4H,d,J=8.7Hz)
参考例41
IR(KBr)cm-1:3500,2900,1695,1454,1430,1403
1H-NMR(CDCl3)δ:1.92-2.12(1H,m),2.34(3H,s),2.50-2.73(1H,m),2.86-3.06(1H,m),3.23-3.38(1H,m),3.49-4.25(4H,m),4.52-4.67(2H,m),5.18-5.41(2H,m),5.83-6.05(1H,m),7.00-7.72(4H,m)
参考例42
IR(KBr)cm-1:3330,3075,2925,1695,1604,1519
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95-2.20(1H,m),2.34(3H,s),2.46-2.73(1H,m),3.03-3.50(2H,m),3.62-4.28(4H,m),4.75-5.37(7H,m),7.10-7.83(8H,m),7.92-8.10(2H,m),8.14-8.31(3H,m),8.37-8.53(1H,m)
参考例43
1H-NMR(CDCl3)δ:1.80-1.90(1H,m),2.70-2.90(2H,m),3.30-3.50(3H,m),4.10-4.20(2H,m),4.80-5.00(2H,m),5.60-5.80(3H,m),6.10-6.20(1H,m)
参考例44
IR(KBr)cm-1:3344,2877,1695,1525,1403,1349,1238,1110,861
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(1H,m),2.34(3H,s),2.80-4.20(5H,m),5.10-5.30(5H,m),6.70-6.80(2H,m),7.20-7.50(6H,m),8.10-8.20(4H,m)
参考例45
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.10(1H,m),2.35(3H,s),2.90-3.30(6H,m),3.50-4.20(5H,m),5.16(2H,s),5.19(2H,s),5.50-5.70(1H,br),7.00-7.60(8H,m),8.20-8.30(4H,m)
参考例46
ジアステレオマーAの原料
1H-NMR(CDCl3)δ:2.36(3H,s),3.45-3.60(2H,m),3.70-4.00(3H,m),4.30(1H,m),4.58(2H,m),5.20-5.35(2H,m),5.91(1H,m),7.26-7.35(3H,m),7.40-7.55(2H,m)
参考例47
1H-NMR(CDCl3)δ:1.97(1H,m),2.33(3H,s),2.55(1H,m),2.97(1H,m),3.22(1H,m),3.58(1H,m),3.87(1H,m),4.04(2H,m),4.45-4.75(8H,m),5.15-5.38(4H,m),5.80-6.05(2H,m),7.10-7.40(3H,m)
参考例48
1H-NMR(CDCl3)δ:1.94(1H,m),2.33(3H,s),2.55(1H,m),2.80(1H,m),3.27(1H,m),3.70(1H,m),3.89(1H,m),4.02(2H,m),4.30-4.60(10H,m),5.15-5.35(6H,m),5.75-5.95(3H,m),7.22(2H,m),7.56(1H,s)
参考例49
IR(KBr)cm-1:2962,1704,1606,1523,1425,1402,1346,1199,1145,1106,1012,854,825,765,736,549
1H-NMR(CDCl3)δ:1.56(9H,s),1.71(1H,d,J=5.5Hz),1.90(1H,m),2.62(1H,m),3.10-3.20(3H,m),3.55(1H,m),4.00-4.20(2H,m),5.15(2H,s),7.24(2H,d,J=5.5Hz),7.33(2H,d,J=5.5Hz),7.49(2H,d,J=8.3Hz),8.21(2H,d,J=8.3Hz)
参考例50
IR(KBr)cm-1:1700,1606,1591,1571,1519,1454,1427,1402,1346,1257,1199,1147,1106,1022,894,852,804,767,736,599
1H-NMR(CDCl3)δ:1.77(1H,d,J=5.3Hz),1.92(1H,m),2.69(1H,m),3.10-3.30(3H,m),3.63(1H,dd,J=2.3&13.4Hz),4.00-4.20(2H,m),5.22(2H,s),6.74(1H,m),7.30-7.50(4H,m),8.22(2H,d,J=8.5Hz)
参考例51
IR(KBr)cm-1:2921,1695,1477,1403,1322,1197,1147,1106,987,933,810,769,495
1H-NMR(CDCl3)δ:1.69(1H,m),1.88(1H,m),2.46(3H,s),2.55(1H,m),3.00-3.30(3H,m),3.51(1H,m),3.90-4.10(2H,m),4.52(2H,m),5.23(2H,m),5.87(1H,m),7.20-7.30(4H,m)
参考例52
IR(KBr)cm-1:3448,2929,1691,1479,1421,1365,1197,1106,1047,1010,811,769
1H-NMR(CDCl3)δ:1.71(1H,m),1.89(1H,m),2.57(1H,m),3.00-3.30(6H,m),3.73(2H,t,J=5.9Hz),4.05(2H,m),4.53(2H,m),5.20-5.30(2H,m),5.91(1H,m),7.31(4H,s)
参考例53
IR(KBr)cm-1:3380,3183,1693,1631,1407,1195,1108,808
1H-NMR(CDCl3)δ:1.71(1H,d,J=6.3Hz),1.85(1H,m),2.59(1H,m),3.00-3.30(3H,m),3.58(2H,s),3.60(1H,m),4.05(2H,m),4.53(2H,m),5.25(2H,m),5.45(1H,m),5.90(1H,m),6.61(1H,m),7.20-7.40(4H,m)
参考例54
IR(KBr)cm-1:1700,1519,1402,1348,1253,1147,1095,852,763,738
1H-NMR(CDCl3)δ:1.78(1H,d,J=6.0Hz),1.85(1H,m),2.65(1H,m),3.10-3.40(5H,m),3.60-3.80(3H,m),4.00-4.20(2H,m),5.18(4H,s),5.59(1H,m),7.50(4H,d,J=8.0Hz),7.61(2H,d,J=8.4Hz),7.77(2H,d,J=8.4Hz),8.22(2H,d,J=8.0Hz)
参考例55
IR(KBr)cm-1:1700,1581,1519,1400,1348,1305,1199,1149,1095
1H-NMR(CDCl3)δ:1.77(1H,d,J=6.3Hz),1.87(1H,m),2.66(1H,m),3.03(3H,s),3.20-3.40(3H,m),3.76(1H,dd,J=2.8&13.7Hz),4.00-4.20(2H,m),5.15および5.23(それぞれ1H,ABq,J=12.0Hz),7.51(2H,d,J=8.7Hz),7.58(2H,d,J=8.5Hz),7.82(2H,d,J=8.5Hz),8.23(2H,d,J=8.7Hz)
参考例56
1H-NMR(CDCl3)δ:1.71-1.95(2H,m),2.55-2.69(1H,m),3.18-4.13(5H,m),4.86(1H,s),5.18(2H,s),5.29-5.33(4H,m),7.20-8.28(12H,m)
参考例57
1H-NMR(CDCl3)δ:1.84-1.96(2H,m),2.33(3H,s),2.53-4.13(16H,m),5.20-5.27(4H,m),7.37-8.28(12H,m)
参考例58
1H-NMR(CDCl3)δ:1.86-2.19(2H,m),2.35(3H,s),2.42-3.30(5H,m),3.67-3.95(3H,m),4.36-4.40(2H,m),5.20-5.22(4H,m),7.21-8.26(12H,m)
参考例59
1H-NMR(CDCl3)δ:1.80-1.99(2H,m),2.31(3H,s),2.49-3.28(5H,m),3.70-3.95(3H,m),5.18(2H,s),5.42(2H,s),7.39-7.62(6H,m),7.97-8.28(6H,m)
参考例60
IR(KBr)cm-1:3429,2368,1699,1522,1346
1H-NMR(CDCl3)δ:2.00(1H,m),2.36(3H,s),2.65(1H,m),3.18(1H,m),3.35(1H,dd,J=7.0&10.0Hz),3.49(2H,m),3.59(2H,m),3.75(1H,d,J=12.0Hz),3.94(1H,t,J=8.0Hz),4.05-4.25(2H,m),5.20(4H,d,J=5.2Hz),5.43(2H,m),5.52(1H,m),7.20(1H,s),7.45(2H,d,J=8.9Hz),7.50(2H,d,J=8.6Hz),7.75(1H,d,J=9.0Hz),7.88(1H,d,J=9.0Hz),8.09(2H,d,J=8.9Hz),8.21(2H,d,J=8.6Hz),8.31(1H,s)
参考例61
IR(KBr)cm-1:3697,1703,1524,1348,1093
1H-NMR(CDCl3)δ:2.05(1H,m),2.36(3H,s),2.57(3H,d,J=5.3Hz),3.15(1H,m),3.35(1H,m),3.50(2H,m),3.62(2H,m),3.78(1H,m),3.95(1H,t,J=7.0Hz),4.05-4.25(2H,m),5.23(4H,s),5.45(1H,br s),7.12(1H,br s),7.49(4H,d,J=9.3Hz),7.85(1H,d,J=9.3Hz),7.98(1H,d,J=9.3Hz),8.10-8.25(4H,m),8.30(1H,s)
参考例62
IR(KBr)cm-1:3388,1697,1578,1522,1346
1H-NMR(CDCl3)δ:1.97(1H,m),2.35(3H,s),2.60(1H,m),3.02-3.15(3H,m),3.25-3.40(3H,m),3.73(1H,dd,J=2.7&13.3Hz),3.91(1H,m),4.05-4.20(2H,m),4.92(1H,m),5.19(4H,s),5.24(1H,m),7.45-7.55(6H,m),7.73(1H,d,J=8.5Hz),8.22(2H,d,J=8.8Hz),8.23(2H,d,J=8.8Hz)
参考例63
1H-NMR(CDCl3)δ:2.00(1H,m),2.35(3H,s),2.45-2.70(3H,m),3.05-3.40(3H,m),3.70(2H,s),3.92(1H,m),4.03-4.25(2H,m),5.19(4H,d,J=8.3Hz),5.53(2H,s),7.47(1H,d,J=9.0Hz),7.52(4H,d,J=8.9Hz),7.75(1H,d,J=9.0Hz),7.90(1H,s),8.15-8.25(4H,m)
参考例64
IR(KBr)cm-1:1772,1747,1699,1686,1650,1574,1558
1H-NMR(CDCl3)δ:1.70(1H,m),1.85(1H,m),2.60(1H,m),2.90-3.50(4H,m),3.90-4.15(2H,m),5.15-5.50(4H,m),5.78-6.15(2H,m),6.76(1H,d,J=7.4Hz),7.22(1H,dd,J=1.6&7.4Hz),7.47(1H,d,J=1.6Hz)
参考例65
IR(KBr)cm-1:1695,1643,1533,1408,1092
1H-NMR(CDCl3)δ:1.85(1H,m),2.60(1H,m),3.00-3.35(3H,m),3.45(2H,m),3.55(2H,m),3.65(1H,m),3.95-4.20(2H,m),4.50-4.65(4H,m),5.15-5.40(4H,m),5.80-6.05(2H,m),7.45(2H,m),7.70(2H,m)
参考例66
IR(KBr)cm-1:1695,1593,1549,1531,1408,1311,1142
1H-NMR(CDCl3)δ:2.00(1H,m),2.65(1H,m),3.04(1H,m),3.22(3H,s),3.33(1H,m),3.46(2H,m),3.60(2H,m),3.80-4.00(2H,m),4.03-4.20(2H,m),4.53-4.75(4H,m),5.15-5.45(4H,m),5.80-6.10(2H,m),7.65(1H,d,J=8.2Hz),8.05(1H,d,J=8.2Hz),8.40(1H,br s)
参考例67
IR(KBr)cm-1:1684,1589,1520,1473,1408,1377,1117
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90(1H,m),2.18(3H,s),2.65(1H,m),3.00-3.85(4H,m),3.90-4.20(2H,m),4.45-4.60(2H,m),5.15-5.35(2H,m),5.80-6.00(1H,m),7.20-7.40(2H,m),7.60(1H,m)
参考例68
IR(KBr)cm-1:1697,1522,1346,1123
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95(1H,m),2.60(1H,m),2.70-3.45(3H,m),3.65-4.20(3H,m),4.65(1H,m),4.80(1H,m),5.05-5.25(4H,m),7.30-7.70(6H,m),8.10-8.30(5H,m)
参考例69
1H-NMR(CDCl3)δ:1.73(1H,d,J=6.3Hz),1.80-1.90(1H,m),2.60-2.70(1H,m),3.00-3.70(8H,m),3.90-4.10(2H,m),4.55(4H,d,J=5.4Hz),5.15(1H,br),5.20-5.30(4H,m),5.77(1H,br),5.84-5.96(2H,m),7.03(1H,br),7.30-7.70(3H,m)
参考例70
1H-NMR(CDCl3)δ:2.00(1H,m),2.34(3H,s),2.57(1H,m),2.75-3.60(3H,m),3.88(1H,m),4.10(2H,m),4.37(2H,m),5.15(2H,s),5.20(2H,s),5.10-5.30(1H,m),6.70-7.00(4H,m),7.15-7.60(8H,m),8.10-8.30(4H,m)
参考例71
1H-NMR(CDCl3)δ:2.05(1H,m),2.35(3H,s),2.60(1H,m),2.90-3.20(3H,m),3.20-3.70(4H,m),3.90(1H,m),4.10(2H,m),5.05-5.25(4H,m),5.90-6.15(2H,br),6.35-6.70(1H,br),7.20-7.80(11H,m),8.15(4H,m)
参考例72
1H-NMR(CDCl3)δ:1.70-2.01(1H,m),2.38-2.70(1H,m),3.75-4.00(9H,m),5.15-5.31(2H,m),6.48-6.61(2H,m),7.10-7.30(1H,m),7.41-7.55(2H,m),8.10-8.30(2H,m)
参考例73
1H-NMR(CDCl3)δ:2.01(1H,m),2.30(3H,s),2.53(1H,m),2.83(1H,m),2.91(1H,m),3.62(2H,m),3.71(3H,s),3.90(2H,m),5.10(2H,m),7.40(8H,m),8.19(4H,m)
参考例74
1H-NMR(CDCl3)δ:2.02(1H,m),2.16(6H,s),2.34(3H,s),2.59(1H,m),3.03(1H,m),3.26(1H,m),3.34(2H,s),3.67(1H,m),3.86(1H,m),4.12(2H,m),4.51(2H,m),5.25(2H,m),5.90(1H,m),7.19(1H,s),7.36(6H,m),7.58(1H,s)
参考例75
1H-NMR(CDCl3)δ:1.96(2H,m),2.03(3H,s),2.74(2H,m),3.06(1H,m),3.69(2H,m),3.96(1H,m),4.62(2H,m),5.10(2H,s),5.23(2H,s),5.84(1H,s),7.40(12H,m),8.19(4H,m)
参考例76
1H-NMR(CDCl3)δ:1.39(1H,m),2.02(1H,m),2.30(3H,s),2.50(1H,m),2.82(1H,m),2.96(1H,m),3.66(2H,m),3.91(1H,m),5.08(2H,s),5.46(2H,s),7.46(12H,m),8.21(4H,m)
参考例77
1H-NMR(CDCl3)δ:2.01(1H,m),2.36(3H,s),2.58(1H,m),2.74(3H,s),3.03(1H,m),3.29(1H,m),3.56(1H,m),3.89(1H,m),4.12(2H,m),4.46(2H,m),5.19(4H,m),7.42(12H,m),8.19(4H,m)
参考例78
1H-NMR(CDCl3)δ:1.86(1H,m),2.01(1H,m),2.86(1H,m),3.47(3H,m),3.76(2H,m),4.16(3H,m),4.34(1H,m),5.19(4H,s),5.52(1H,s),5.91(1H,s),7.40(12H,m),8.16(4H,m)
参考例79
IR(KBr)cm-1:3650,3080,2940,2870,1700,1510,1360,1090,960,850,740
1H-NMR(CDCl3)δ:1.68(1H,m),1.83(1H,m),2.25(1H,m),2.33(3H,s),2.58(1H,m),2.70-3.00(2H,m),3.19(1H,m),3.88(1H,m),4.00-4.15(2H,m),5.10-5.30(2H,m),7.15-7.40(5H,m),7.40-7.60(2H,m),8.10-8.30(2H,m)
参考例80
IR(KBr)cm-1:3750,2940,1770,1700,1520,1350,1260,1180,1090,850,740
1H-NMR(CDCl3)δ:1.75(1H,m),2.26(1H,m),2.70-3.10(3H,m),3.26,3.45(1H,m),3.86(1H,m),5.00-5.10(3H,m),5.30(4H,s),7.10-7.30(13H,m),7.37(1H,d,J=8.0Hz),7.43(6H,d,J=7.0Hz),7.52(4H,d,J=8.0Hz),8.10-8.30(6H,m)
参考例81
IR(KBr)cm-1:3650,3080,2940,1710,1510,1360,1290,1090,960,830,740
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95-2.10(1H,m),2.34(3H,s),2.40-2.70(1H,m),2.88,3.08(1H,m),3.20-3.50(2H,m),3.75(3H,s),3.87(1H,m),3.95-4.15(2H,m),5.00-5.20(2H,m),6.70-6.90(2H,m),7.25-7.50(4H,m),8.15-8.30(2H,m)
参考例82
IR(KBr)cm-1:3750,2950,1690,1520,1340,1290,1100,960,840,740
1H-NMR(CDCl3)δ:2.09(1H,m),2.33(3H,s),2.40(1H,m),2.92,3.07(1H,m),3.30-3.50(2H,m),3.87(1H,m),4.00-4.25(2H,m),5.10-5.25(2H,m),7.10-7.35(4H,m),7.40-7.50(3H,m),8.15-8.25(2H,m)
参考例83
IR(KBr)cm-1:3650,3080,2940,1710,1510,1360,1290,1090,960,830,730
1H-NMR(CDCl3)δ:2.09(1H,m),2.33(3H,s),2.41(1H,m),2.92,3.07(1H,m),3.30-3.50(2H,m),3.85(1H,m),4.00-4.25(2H,m),5.10-5.25(2H,m),7.10-7.35(4H,m),7.35-7.50(3H,m),8.15-8.25(2H,m)
参考例84
IR(KBr)cm-1:3650,3080,2940,1700,1510,1360,1290,1090,950,850,740
1H-NMR(CDCl3)δ:2.01(1H,m),2.34(3H,s),2.56(1H,m),2.98,3.10(1H,m),3.26(1H,m),3.42,3.58(1H,m),3.88(1H,m),4.00-4.20(2H,m),5.14(2H,s),7.10-7.35(4H,m),7.35-7.50(3H,m),8.15-8.25(2H,m)
参考例85
IR(KBr)cm-1:3750,2930,1700,1520,1440,1400,1340,1150,1090,750,700
1H-NMR(CDCl3)δ:1.69(1H,m),2.09(1H,m),2.45-2.60(2H,m),2.60-2.90(3H,m),3.00(3H,s),3.75(1H,d,J=14.0Hz),3.91(1H,m),4.49(1H,d,J=14.0Hz),5.04(2H,s),7.10-7.45(17H,m),7.45-7.65(3H,m),7.80-7.90(2H,m),8.10-8.25(3H,m),8.62(1H,s)
参考例86
IR(KBr)cm-1:3750,2940,1700,1520,1400,1350,1200,1100,960,850,740
1H-NMR(CDCl3)δ:2.08(1H,m),2.33(3H,m),2.50-2.75(1H,m),3.00-3.40(2H,m),3.15-3.50(1H,m),3.88(1H,m),4.00-4.30(2H,m),4.90-5.20(2H,m),7.25-7.50(5H,m),7.64(1H,m),7.70-7.95(3H,m),8.00,8.15(2H,d,J=8.0Hz)
参考例87
1H-NMR(CDCl3)δ:1.74(1H,m),2.30(3H,s),2.46(1H,m),3.20-3.70(4H,m),3.90-4.20(2H,m),4.60(2H,m),5.15-5.40(2H,m),5.90(1H,m),7.20-7.50(5H,m)
参考例88
1H-NMR(CDCl3)δ:1.76(1H,m),2.04(3H,s),2.28(1H,m),2.70-3.10(3H,m),3.60(1H,m),3.72(1H,m),4.40(3H,m),4.60(2H,m),4.86(2H,m),5.10-5.50(6H,m),5.60-6.15(3H,m),7.10-7.40(10H,m),7.40-7.70(10H,m),8.22(2H,m)
参考例89
IR(KBr)cm-1:3400,3330,3060,2940,1700,1520,1440,1402,1350,1250,1110,1050,850,740
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23(1H,m),2.24(1H,m),2.6-3.0(4H,m),3.65-3.9(3H,m),4.0-4.2(2H,m),4.4-4.7(3H,m),4.8-5.3(2H,m),5.14(2H,s),5.20(2H,s),5.7-6.1(2H,m),7.1-7.6(23H,m),7.7-8.1(3H,m),8.08(4H,d,J=8Hz),8.16(2H,d,J=8Hz),8.53(1H,m)
参考例90
IR(KBr)cm-1:1706,1519,1346
1H-NMR(CDCl3)δ:1.68(1H,m),2.25(1H,m),2.60-3.95(4H,m),3.15(2H,m),3.60(2H,m),3.70-4.00(2H,m),4.50(2H,m),4.80-5.30(4H,m),5.60-5.80(2H,m),7.10-7.50(21H,m),7.65-7.85(4H,m),7.95-8.23(4H,m)
参考例91
IR(KBr)cm-1:1700,1521,1346
1H-NMR(CDCl3)δ:1.69(1H,m),2.23(1H,m),2.65-2.98(5H,m),3.75-3.95(5H,m),4.60(2H,m),4.84(2H,m),5.06(4H,s),5.22(2H,s),7.15-7.55(23H,m),7.70-8.00(4H,m),8.04-8.20(5H,m)
参考例92
IR(KBr)cm-1:1697,1519,1403,1344,1199,1105,746,702
1H-NMR(CDCl3)δ:1.75(1H,m),2.18(1H,m),2.55-2.95(3H,m),3.65-3.90(3H,m),4.78-5.12(6H,m),7.00-7.50(17H,m),7.55-7.95(6H,m),8.20(2H,m)
参考例93
IR(KBr)cm-1:1695,1518,1404,1344,1200,1107,758,608
1H-NMR(CDCl3)δ:1.74(1H,m),2.56(1H,m),2.84(1H,m),3.07(1H,m),3.10-3.26(3H,m),4.92-5.08(5H,m),5.16(2H,s),7.47(4H,m),7.80-7.86(4H,m),8.19(2H,d,J=8.5Hz)
参考例94
IR(KBr)cm-1:1699,1519,1408,1346,1281,1184,1107,841,746,706
1H-NMR(CDCl3)δ:1.74(1H,m),2.20(1H,m),2.54-3.00(3H,m),3.58-3.85(3H,m),4.80-5.15(6H,m),7.10-7.55(17H,m),7.60-7.70(6H,m),8.08(2H,m)
参考例95
(2S,4S)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]アニリノメチル]−4−トリチルチオピロリジン
(工程1)
窒素気流中、−78℃でジメチルスルホキシド(1.06ml、14.9mmol)を2分間かけて、オキサリルクロリド(0.648ml、7.43mmol)の塩化メチレン溶液(40ml)に滴下した。反応溶液を同温度で10分間撹拌した後、この反応溶液に(2S,4S)−2−ヒドロキシメチル−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−4−トリチルチオピロリジン(2.47g、4.45mmol)の塩化メチレン溶液(10ml)を5分間かけて滴下した。反応混液を10分間撹拌し、次いでトリエチルアミン(3.11ml、22.3mmol)を2分間かけて滴下した。この反応溶液を30分間かけて室温まで昇温し、これに飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去し、(2S,4S)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−4−トリチルチオプロリナールの粗生成物を得た。
(工程2)
窒素気流中、工程1で得られた化合物のテトラヒドロフラン溶液(25ml)に、室温でナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.42g、668mmol)、4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]アニリン(1.61g、5.34mmol)、酢酸(0.306ml、5.34mmol)を順次加えた。反応溶液を20時間撹拌した後、反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300、クロロホルム−酢酸エチル85:15)に付し、標記化合物(1.57g、収率42.1%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.90-2.35(2H,m),2.70-3.40(4H,m),3.50-3.80(1H,m),3.84-4.04(1H,m),4.24(2H,d,J=5.6Hz),4.95-5.30(5H,m),6.35-6.62(2H,m),6.90-7.80(21H,m),8.05-8.30(4H,m)
参考例96
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジン
(工程1)
(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシプロリナール(990mg、3mmol)及びアニリン(0.3ml、3.3mmol)を用いて、参考例95−2と同様の反応を行い、(2S,4R)−2−アニリノメチル−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシピロリジンの黄色油状物(995mg、収率:82%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.86(9H,s),1.49(9H,s),1.70-2.11(3H,m),3.05-3.61(4H,m),4.07-4.40(2H,m),6.54-6.71(3H,m),7.08-7.25(2H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(945mg、2.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液(8ml)に、窒素気流中、氷冷下、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.8ml、4.6mmol)、次いでp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(750mg、3.45mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下した。反応溶液を同温度で2時間撹拌した後、減圧下濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルを加えた。有機層を1N硫酸水素カリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣に2N塩化水素−メタノール溶液(4ml)を加えた。反応溶液を室温で1時間30分撹拌し、次いで減圧下に濃縮した。得られた残渣にメタノールを加え、揮発成分を減圧下に留去した。得られた残渣にジオキサン−水(2:1,9ml)溶液を加え、この溶液を5N水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0とした。この溶液に氷冷下で、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0〜9.0を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(990mg、4.6mmol)のジオキサン溶液(4ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300、ヘプタン−酢酸エチル=3:1)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(1g、収率:94%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.01-2.20(3H,m),3.35-3.75(2H,m),3.83-4.29(3H,m),4.40-4.55(1H,m),5.05-5.21(4H,m),7.10-7.45(9H,m),8.05-8.20(4H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(1g、2.16mmol)のテトラヒドロフラン溶液(7ml)に窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(0.45ml、3.24mmol)及びメタンスルホニルクロリド(0.25ml、3.24mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で1時間30分撹拌した。反応溶液に水を加え、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、(2S,4R)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程4)
工程3で得られた化合物のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(6ml)にチオ酢酸カリウム(428mg、4.32mmol)を加えた。窒素気流中、60℃で5時間加熱した後、反応溶液を酢酸エチルと水の混合溶液に注いだ。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300、ヘプタン−酢酸エチル=1:1)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(732mg、収率:65%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.31(3H,s),3.95-4.20(4H,m),5.05(2H,s),5.19(2H,s),7.19-7.45(9H,m),8.08-8.21(4H,m)
参考例97
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−3−(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジン
(工程1)
(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシプロリナール(1.0g、3.03mmol)及びm-アミノ安息香酸エチル(550mg、3.33mmol)を用いて、参考例95−2と同様の反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[3−(エトキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(1.03g、収率:71%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.81(9H,s),1.32-1.41(3H,m),1.43(9H,s),1.65-2.10(3H,m),3.05-3.70(4H,m),4.20-4.40(4H,m),6.70-6.78(1H,m),7.03-7.31(3H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(1.03g、2.15mmol)のテトラヒドロフラン溶液(7ml)に、窒素気流中、氷冷下、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.75ml、4.30mmol)、次いでp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(694mg、3.22mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下した。反応溶液を同温度で1時間30分撹拌した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、有機層を1N硫酸水素カリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300、ヘプタン−酢酸エチル=2:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[3−エトキシカルボニル−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(1.17g、収率:89%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.85(9H,s),1.22-1.50(12H,m),1.85-2.03(1H,m),3.20-3.42(2H,m),3.88-4.23(4H,m),4.25-4.50(2H,m),5.22(2H,s),7.29-7.51(4H,m),7.85-8.02(2H,m),8.18(2H,d,J=8.5Hz)
(工程3)
工程2で得られた化合物(1.1g、1.8mmol)のエタノール溶液(4.2ml)に、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.8ml、1.8mmol)を加えた。反応溶液を3時間還流した後、反応溶液を室温まで戻し、これに1N塩酸(2ml、1.98mmol)を加えて酸性とし、この混液を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300、ヘプタン−酢酸エチル=2:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[3−カルボキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(850mg、収率:81%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.81(9H,s),1.31(9H,s),1.82-2.01(2H,m),3.15-3.38(2H,m),3.85-4.40(4H,m),5.20(2H,s),7.27-7.55(4H,m),7.90-8.05(2H,m),8.15(2H,d,J=8.3Hz)
(工程4)
工程3で得られた化合物(850mg、1.45mmol)のジクロロメタン溶液(4ml)に窒素気流中、氷冷下、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(35mg、0.29mmol)、p-ニトロベンジルアルコール(263mg、1.72mmol)及び1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を順次加えた。反応溶液を室温で15時間撹拌した後、減圧下に濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、有機層を1N硫酸水素カリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300、ヘプタン−酢酸エチル=3:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−3−(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(910mg、収率:87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.83(9H,s),1.57(9H,s),1.80-2.01(2H,m),3.20-3.40(2H,m),3.87-4.40(4H,m),5.21(2H,s),5.47(2H,s),7.30-7.65(6H,m),7.90-8.30(6H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(850mg、1.18mmol)を用いて、参考例96−2と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−3−(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(775mg、収率:90%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45-1.70(2H,m),3.30-3.69(2H,m),3.88-4.35(4H,m),4.40-4.55(1H,m),5.01-5.25(4H,m),5.40-5.49(2H,m),7.25-7.63(8H,m),7.85-8.28(8H,m)
(工程6)
工程5で得られた化合物(775mg、1.06mmol)を用いて、参考例96−3と同様の反応を行い、(2S,4R)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−3−(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応へ用いた。
(工程7)
工程6で得られた化合物を用いて、参考例96−4と同様の反応を行い、(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−3−(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アニリノメチル]ピロリジンの黄色油状物(410mg、収率:50%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.05(3H,s),3.08-3.22(1H,m),3.80-4.21(7H,m),5.02-5.50(6H,m),7.25-7.63(8H,m),7.85-8.30(8H,m)
以下に、実施例に用いたチオールまたはチオールの前駆体である参考例98および参考例99の化合物の物理化学データを記す。
参考例98
1H-NMR(CDCl3)δ:2.33(3H,s),3.36(1H,m),3.56(1H,m),3.80(2H,m),3.93(1H,m),4.20-4.35(2H,m),4.59(2H,m),5.15-5.25(2H,m),5.91(1H,m),6.61(2H,d,J=7.5Hz),6.77(1H,t,J=7.5Hz),7.17(2H,d,J=7.5Hz)
参考例99
IR(KBr)cm-1:3743,1693,1517,1344
1H-NMR(CDCl3)δ:1.68-1.84(1H,m),1.81(1H,d,J=6.6Hz),2.70-2.85(1H,m),3.19-3.61(4H,m),4.12-4.25(1H,m),4.43-4.55(1H,m),4.72(2H,d,J=5.5Hz),5.04(1H,br s),5.19-5.36(4H,m),6.11(1H,br s),6.45(1H,d,J=7.7Hz),7.23-7.33(1H,m),7.40-7.57(6H,m),7.84-7.97(2H,m),8.19-8.26(4H,m)
参考例100
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェノキシメチル]ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、氷冷下で、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−ヒドロキシメチルピロリジン(10.2g,30.2mmol;欧州公開公報第449191号 参考例1−3)の化合物)の塩化メチレン溶液(200ml)に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(21.1ml,121mmol)、メシルクロリド(4.67ml,60.3mmol)を順次加え、混合溶液を同温度で30分撹拌した。この反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(メシルオキシメチル)ピロリジンの残渣を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.86(9H,s),1.46(9H,s),1.95-2.10(2H,m),2.99(3H,s),3.30-3.40(2H,m),4.05-4.61(4H,m)
(工程2)
窒素気流中、室温で、p-ヒドロキシ安息香酸メチル(2.22g,1.46mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(80ml)に、水素化ナトリウム(635mg,15.9mmol)を加えた後、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(メシルオキシメチル)ピロリジン(5.00g,12.2mmol)を同温度で加え、これを60℃で10時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。混合溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=85:15)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−(メトキシカルボニル)フェノキシメチル]ピロリジン(3.62g,収率63.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.87(9H,s),1.45(9H,s),1.96-2.18(2H,m),3.26-3.50(2H,m),3.87(3H,s),3.96-4.32(3H,m),4.41-4.52(1H,m),6.90(2H,d,J=8.6Hz),7.96(2H,d,J=8.6Hz)
(工程3)
窒素気流中、氷冷下で、前工程で得られた化合物(2.00g,3.41mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40ml)に、水素化アルミニウムリチウム(388mg,10.2mmol)を加えた。反応液を2時間同温度で撹拌した後、硫酸ナトリウム・10水和物(20g)を加え反応を停止した。不溶物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−(ヒドロキシメチル)フェノキシメチル]ピロリジンの粗生成物を得た。
(工程4)
窒素気流中、氷冷下で、前工程で得られた粗生成物の塩化メチレン溶液(40ml)に、トリエチルアミン(2.39ml,13.7mmol)、メシルクロリド(0.529ml,6.83mmol)を順次加え、混合溶液を同温度で2時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合溶液をクロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−(メシルオキシメチル)フェノキシメチル]ピロリジンの粗生成物を得た。
(工程5)
窒素気流中、氷冷下で、前工程で得られた粗生成物のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(20ml)に、アジ化ナトリウム(666mg,10.2mmol)を加え、混合溶液を2時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=9:1)に付し、(2S,4R)−2−(4−アジドメチル)フェノキシメチル−N-t-ブトキシカルボニル−(4−t-ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン(1.01g,収率50.8%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.88(9H,s),1.46(9H,s),1.96-2.22(2H,m),3.25-3.60(2H,m),3.90-4.40(3H,m),4.26(2H,s),4.45-4.57(1H,m),6.90(2H,d,J=8.3Hz),7.25(2H,d,J=8.3Hz)
(工程6)
窒素気流中、室温で、前工程で得られた化合物(1.02g,1.75mmol)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)にトリフェニルフォスフィン(505mg,1.93mmol)、水(0.063ml,3.50mmol)を順次加えた。同温度で12時間撹拌した後、この反応溶液を氷冷下に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.610ml,3.50mmol)、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(370mg,1.93mmol)を順次加えた。混合溶液を同温度で15分間撹拌した。この反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=6:4)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェノキシメチル]ピロリジン(1.02g,収率75.9%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.88(9H,s),1.45(9H,s),1.97-2.26(2H,m),3.25-3.51(2H,m),3.90-4.40(3H,m),4.31(2H,d,J=5.9Hz),4.44-4.56(1H,m),5.09-5.20(1H,m),5.21(2H,s),6.86(2H,d,J=8.1Hz),7.19(2H,d,J=8.1Hz),7.50(2H,d,J=8.2Hz),8.20(2H,d,J=8.2Hz)
(工程7)
前工程で得られた化合物に2.17Nの塩化水素−メタノール溶液(15ml)を加えた。反応液を窒素気流中、室温で10時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。得られた残渣をジオキサン−水(2:1,30ml)に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH10とした。この溶液に氷冷下で1N水酸化ナトリウム水溶液でpH9〜10を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(385mg,2.01mmol)のジオキサン溶液(3ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=25:75)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェノキシメチル]ピロリジン(918mg,収率94.5%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.00-2.40(2H,m),3.53-3.76(2H,m),3.96-4.17(1H,m),4.32(2H,d,J=5.9Hz),4.25-4.45(1H,m),4.54-4.70(1H,m),4.96-5.42(5H,m),6.70-6.93(2H,m),7.11-7.24(2H,m),7.35-7.60(4H,m),8.02-8.30(4H,m)
(工程8)
窒素気流中、氷冷下で、前工程で得られた化合物の塩化メチレン溶液(20ml)にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.09ml,6.23mmol)、メシルクロリド(0.241ml,3.11mmol)を順次滴下し、混合溶液を同温度で2時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、(2S,4R)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェノキシメチル]ピロリジンの粗生成物を得た。
(工程9)
窒素気流中、室温で、前工程で得られた粗生成物のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(30ml)にチオ酢酸カリウム(534mg,4.67mmol)を加え、この反応液を60℃で3時間撹拌した。この反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:1)に付し、標記化合物(802mg,収率80.6%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.00-2.18(1H,m),2.50-2.70(1H,m),3.24-3.35(1H,m),3.80-4.40(5H,m),4.30(2H,d,J=5.8Hz),4.90-5.50(5H,m),6.70-7.00(2H,m),7.00-7.30(2H,m),7.30-7.60(4H,m),8.00-8.30(4H,m)
参考例101
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−4−(フェノキシメチル)ピロリジン
(工程1)
フェノール(710mg,7.54mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(10ml)に、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散,300mg,7.50mmol)を加えた。反応液を室温で30分間撹拌した後、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(メシルオキシメチル)ピロリジン(2.05g,5.00mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(5ml)を加え、混合溶液を70℃で一晩撹拌した。反応液を水及び酢酸エチルの混液にあけ、有機層を1N硫酸水素カリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=4:1→1:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(フェノキシメチル)ピロリジン(1.23g,収率60%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.88(9H,s),1.45(9H,s),1.95-2.20(2H,m),3.25-3.50(2H,m),3.90-4.30(3H,m),4.40-4.60(1H,m),6.80-7.00(3H,m),7.19-7.32(2H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(1.22g,2.97mmol)の2.0N塩化水素−メタノール溶液(50ml)を室温で5時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮した。残渣にメタノールを加え、揮発成分を減圧下に留去した。得られた残渣のジオキサン−水(2:1,30ml)溶液を5N水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0とした。この溶液に氷冷下で、5N水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0〜8.0を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(780mg,3.56mmol)のジオキサン溶液(5ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=4:1→1:1)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−フェノキシメチル−N-((p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.12g,収率100%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.35-3.75(2H,m),4.00-4.45(3H,m),4.55-4.70(1H,m),5.21(2H,s),6.75-7.00(3H,m),7.20-7.30(2H,m),7,40-7.50(2H,m),8.05-8.20(2H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(1.11g,2.96mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)に、窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(630μl,4.44mmol)及びメタンスルホニルクロリド(280μl,3.55mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で1時間30分間撹拌した。反応溶液に水を加えた後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮し、粗製の(2S,4R)−4−メシルオキシ−2−(フェノキシメチル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの黄色油状残渣(1.4g)を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程4)
工程3で得られた粗製物(1.4g)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(15ml)にチオ硫酸カリウム(683mg,5.98mmol)を加えた。反応液を窒素気流中、70℃で8時間加熱した後、酢酸エチルと水の混液に注いだ。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=9:1→2:1)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−(フェノキシメチル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.23g,収率96%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.34(3H,s),3.25-3.35(1H,m),3.70-4.35(7H,m),5.21(2H,s),6.80-7.00(2H,m),7.21-7.35(3H,m),7.43-7.53(2H,m),8.10-8.25(2H,m)
以下に、実施例に用いたチオールまたはチオールの前駆体である参考例102の化合物の物理化学データを記す。
参考例102
1H-NMR(CDCl3)δ:2.34(3H,s),3.52(1H,m),3.65-3.85(2H,m),3.98(1H,br t,J=8.5Hz),4.22(1H,m),4.58(2H,m),4.85(2H,m),5.15-5.35(2H,m),5.90(1H,m),6.85(2H,m),6.88(1H,br t,J=7.5Hz),7.27(2H,m)
参考例103
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェネチル]ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、−78℃で4−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)ブロモベンゼン(35.0g,116mmol)のテトラヒドロフラン溶液(700ml)に1.6Mブチルリチウム−ヘキサン溶液(72.5ml,l16mmol)を5分間かけて滴下した。反応溶液を10分間撹拌した後、(2S,4S)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(ホルミルメチル)ピロリジン(26.6g,77.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)を滴下し、反応溶液を20分間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン−メタノール(10:1 220ml)の混合溶媒に溶解し、この溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.46g,38.7mmol)を室温で加えた。反応溶液を18時間撹拌した後、10%くえん酸水溶液を加え反応を停止し、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル92:8→85:15)に付し、(2R,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(2R)−2−[ヒドロキシ−[4−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)フェニル]]エチル]ピロリジン ジアステレオマーA(非極性化合物13.1g,収率:31.5%)およびジアステレオマーB(極性化合物13.4g,収率:32.2%)を得た。
ジアステレオマーA
1H-NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.10(6H,s),0.88(9H,s),0.94(9H,s),1.49(9H,s),1.50-1.80(3H,m),1.98-2.10(1H,m),3.35-3.45(2H,m),4.30-4.45(2H,m),4.60-4.80(2H,m),4.72(2H,s),5.20-5.30(1H,m),7.28(2H,d,J=8.5Hz),7.34(2H,d,J=8.5Hz)
ジアステレオマーB
1H-NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.09(6H,s),0.87(9H,s),0.94(9H,s),1.46(9H,s),1.30-1.60(1H,m),1.65-1.80(2H,m),2.00-2.20(1H,m),3.30-3.50(2H,m),4.00-4.40(2H,m),4.60-4.85(1H,m),4.72(2H,s),7.20-7.40(4H,m)
(工程2)
工程1で得られたジアステレオマーA(3.00g,5.58mmol)の塩化メチレン溶液に、窒素気流中、氷冷下でN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.91ml,16.7mmol)およびメシルクロリド(0.648ml,8.37mmol)を順次加え、同温度で2時間撹拌した。この反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応を停止し、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル75:25→65:35)に付し、(4S,6R,8R)−8−t-ブチルジメチルシロキシ−4−[4−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)フェニル]−1−アザ−3−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン−2−オン(967mg,収率:37.4%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.00(12H,s),0.81(9H,s),0.84(9H,s),1.40-1.60(2H,m),1.95-2.04(1H,m),2.28-2.37(1H,m),3.29-3.33(1H,m),3.75(1H,dd,J=4.6&12.2Hz),3.93-4.06(1H,m),4.37-4.42(1H,m),4.64(2H,s),5.22(1H,dd,J=2.2&11.7Hz),7.22(2H,d,J=8.8Hz),7.26(2H,d,J=8.8Hz)
(工程3)
工程2で得られた化合物(824mg,1.78mmol)のテトラヒドロフラン−メタノール(1:1,30ml)混合溶液に、10%パラジウム−炭素触媒(420mg)を加え、反応混合溶液を水素気流中、室温で18時間撹拌した。反応混合物から触媒を濾別し、濾液を減圧下で濃縮し、(2R,4R)−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)フェネチル]ピロリジンの粗生成物を得た。
(工程4)
工程3で得られた粗生成物を水−ジオキサン(1:1,20ml)に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH10にした。この溶液に氷冷下で1N水酸化ナトリウム水溶液でpH9〜10を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(374mg,1.95mmol)のジオキサン溶液(5ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、(2R,4R)−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)フェネチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの粗生成物を得た。
(工程5)
工程4で得られた粗生成物の2.17M塩化水素−メタノール(30ml)溶液を室温で24時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮した後、酢酸エチル−水で希釈した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル2:8)に付し、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−[4−(ヒドロキシメチル)フェネチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(532mg,収率:74.8%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.50-1.95(4H,m),2.05-2.45(2H,m),2.45-2.65(2H,m),3.35-3.55(1H,m),3.55-3.75(1H,m),3.95-4.15(1H,m),4.40-4.50(1H,m),4.63(2H,s),5.05-5.30(2H,m),6.90-7.35(4H,m),7.35-7.60(2H,m),8.05-8.30(2H,m)
(工程6)
窒素気流中、氷冷下で前工程で得られた化合物(520mg,1.30mmol)の塩化メチレン溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.36ml,7.79mmol)、メシルクロリド(0.302ml,3.90mmol)を順次加えた。同温度で1時間撹拌した後、この反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、(2R,4R)−4−メシルオキシ−2−[4−(メシルオキシメチル)フェネチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの粗生成物を得た。
(工程7)
窒素気流中、氷冷下で、工程6で得られた粗生成物のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(10ml)に、アジ化ナトリウム(101mg,1.56mmol)を加え、反応混合溶液を同温度で2時間撹拌した。この反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、この混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し(2R,4R)−2−[4−(アジドメチル)フェネチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの粗生成物を得た。
(工程8)
窒素気流中、室温で、工程7で得られた粗生成物のテトラヒドロフラン溶液(10ml)にトリフェニルホスフィン(375mg,1.43mmol)および水(46.8μl,2.60mmol)を順次加えた。同温度で12時間撹拌した後、氷冷下で反応溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.679ml,3.89mmol)、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(273mg,1.43mmol)を順次加え、さらに反応溶液を1時間撹拌した。この反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル4:6)に付し、(2R,4R)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェネチル]ピロリジン(552mg,収率:64.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.60-1.80(1H,m),1.90-2.70(5H,m),3.02(3H,s),3.50-3.67(1H,m),3.97-4.16(2H,m),4.34(2H,d,J=6.4Hz),5.10-5.40(6H,m),7.00-7.30(4H,m),7.40-7.60(4H,m),8.10-8.30(4H,m)
(工程9)
窒素気流中、室温で、工程8で得られた化合物(540mg,0.822mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(20ml)にチオ酢酸カリウム(235mg,2.06mmol)を加え、反応混合溶液を55℃で3時間撹拌した。この反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止した。この混合溶液を酢酸エチルで抽出した後、有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘキサン−酢酸エチル1:1)に付し、(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]フェネチル]ピロリジン(505mg,収率:96.5%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.60-1.90(2H,m),2.50(3H,s),2.46-2.70(3H,m),3.17-3.26(1H,m),3.82-4.02(2H,m),4.08-4.18(1H,m),4.36(2H,d,J=5.9Hz),5.07-5.32(6H,m),7.00-730(4H,m),7.40-7.60(4H,m),8.12-8.34(4H,m)
参考例104
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]ベンジル]ピロリジン
(工程1)
(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(8.37g,25.4mmol)と4−(テトラヒドロピラニルオキシメチル)ブロモベンゼン(13.8g,50.9mmol)を用いて、参考例103−1と同様の反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[α−ヒドロキシ−4−(テトラヒドロピラニルオキシメチル)ベンジル]ピロリジン(7.67g,収率:57.7%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.85(9H,s),1.28-2.11(17H,m),3.20-3.63(3H,m),3.78-4.59(4H,m),4.69-4.93(3H,m),7.22-7.45(4H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(7.67g,14.7mmol)およびイミダゾール(10mg,0.15mmol)のテトラヒドロフラン溶液(150ml)に窒素気流中室温で、60%水素化ナトリウム(825mg,20.6mmol)を加えた。反応溶液を20分間撹拌した後、二硫化炭素(2.65ml,44mmol)を加え、反応溶液を30分間撹拌した。反応溶液によう化メチル(1.84ml,29.6mmol)を加え、さらに反応溶液を30分間撹拌した。この溶液を10%くえん酸水溶液および酢酸エチルの混液にあけた。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル8:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[α−(メチルチオチオカルボニルオキシ)−4−(テトラヒドロピラニルオキシメチル)ベンジル]ピロリジン(4.01g,収率:44.6%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.07(6H,s),0.87(9H,s),1.40-2.21(17H,m),2.65(3H,s),3.01-4.03(5H,m),4.36-4.70(2H,m),4.73-4.89(2H,m),7.19-7.52(4H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(4.01g,6.56mmol)のトルエン溶液(80ml)に窒素気流中、触媒量の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルおよび水素化トリブチルすず(12.0ml,44.6mmol)を順次加え、反応溶液を15時間還流した。反応溶液に室温でふっ化カリウム水溶液を加えセライト濾過し、濾液を酢酸エチルと水の混合溶液に注いだ。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル8:1)に付し、(2R,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−(テトラヒドロピラニルオキシメチル)ベンジル]ピロリジン(3.29g,収率:99.3%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.00(6H,s),0.82(9H,s),1.21-1.97(17H,m),2.61-2.82(1H,m),2.98-3.62(4H,m),3.89-4.25(3H,m),4.46(1H,d,J=11.9Hz),4.68-4.81(2H,m),7.06-7.37(4H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物(3.29g,6.51mmol)のメタノール溶液(250ml)に窒素気流中、室温でp-トルエンスルホン酸ピリジニウム(160mg,0.64mmol)を加えた。反応溶液を50℃で3.5時間撹拌した後、反応溶液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル4:1)に付し、(2R,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(4−ヒドロキシメチル)ベンジル]ピロリジン(2.1g,収率:76.6%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.84(9H,s),1.53(9H,s),1.68-1.91(2H,m),2.60-2.82(1H,m),2.99-3.41(3H,m),3.97-4.26(2H,m),4.69(2H,s),7.10-7.40(4H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(2.1g,4.99mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)に窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(880μl,6.31mmol)およびメシルクロリド(480μl,6.20mmol)を順次加えた。反応溶液を同温度で30分間撹拌した後、この溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣の(2R,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−メシルオキシメチルベンジル)ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程6)
工程5で得られた化合物とアジ化ナトリウム(405mg,6.23mmol)を用いて、参考例103−7と同様の反応を行い、(2R,4R)−2−(4−アジドメチルベンジル)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン(2.05g,収率:92.1%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.84(9H,s),1.53(9H,s),1.70-1.90(2H,m),2.63-2.86(1H,m),2.98-3.42(3H,m),3.95-4.24(2H,m),4.34(2H,s),7.11-7.32(4H,m)
(工程7)
工程6で得られた化合物(2.05g,4.6mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)に窒素気流中、室温で水(170μl,9.44mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.5g,5.72mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で17時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮した後、得られた黄色油状残渣を2.17N塩化水素−メタノール溶液(17ml)で溶かし、この溶液を室温で3時間撹拌し、次いで減圧下に濃縮した。残渣にジクロロメタンを加え、揮発成分を減圧下に留去し、(2R,4R)−2−(4−アミノメチルベンジル)−4−ヒドロキシピロリジン 二塩酸塩を含む黄色油状残渣を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程8)
工程7で得られた化合物のジオキサン−水(1:1,60ml)溶液を1N水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0とした。この溶液に室温で、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0〜9.0を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(2.1g,10.4mmol)のジオキサン溶液(5ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル1:4)に付し、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(2.9g,トリフェニルホスフィンオキサイドを含有)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.60-2.00(2H,m),2.69-2.80(1H,m),3.03-3.68(3H,m),4.20-4.32(2H,m),4.36(2H,d,J=5.9Hz),5.23(2H,s),5.28(2H,s),7.02-7.23(4H,m),8.18-8.30(4H,m)
(工程9)
工程8で得られた化合物(2.9g)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)に窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(670μl,4.81mmol)およびメシルクロリド(370μl,4.78mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で1時間撹拌した。この溶液を酢酸エチル及び水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル1:2)に付し、(2R,4R)−4−メシルオキシ−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(2.4g,収率:81.1%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.92-2.38(2H,m),2.72-2.88(1H,m),2.98(3H,s),3.02-3.50(2H,m),3.88-4.00(1H,m),4.25-4.43(3H,m),4.92(1H,br s),5.23(2H,s),5.29(2H,s),7.00-7.23(4H,m),8.12-8.30(4H,m)
(工程10)
工程9で得られた化合物(2.4g,3.73mmol)とチオ酢酸カリウム(930mg,8.16mmol)を用いて、参考例103−9と同様の反応を行い、(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]ベンジル]ピロリジンの赤色油状物(1.83g,収率:78.8%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.61-1.81(1H,m),2.20-2.42(4H,m),2.60-2.78(1H,m),3.12-3.45(2H,m),3.81-3.95(1H,m),4.02-4.25(2H,m),4.37(2H,d,J=6.0Hz),5.12-5.32(4H,m),7.00-7.31(4H,m),7.35-7.60(4H,m),8.11-8.32(4H,m)
参考例105
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]ベンジル]ピロリジン
(工程1)
(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(7.8g,23.7mmol)と3−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)ブロモベンゼン(13.7g,4.55mmol)を用いて、参考例103−1と同様の反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[3−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)−α−ヒドロキシベンジル]ピロリジン(11.3g,収率:86.5%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.00-0.16(12H,m),0.78-1.02(18H,m),1.42-2.12(11H,m),3.21-3.90(2H,m),4.08-4.58(2H,m),4.78(2H,s),7.18-7.40(4H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(11.3g,20.5mmol)、60%水素化ナトリウム(1.1g,27.5mmol)、二硫化炭素(3.5ml,58.2mmol)およびよう化メチル(2.45ml,39.4mmol)を用いて、参考例104−2と同様の反応を行い、(2S,4R)−N−t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[3−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)−α−(メチルチオチオカルボニルオキシ)ベンジル]ピロリジン(9.8g,収率:74.6%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.00-0.20(12H,m),0.82-1.10(18H,m),1.50-1.70(10H,m),1.90-2.20(1H,m),2.66(3H,s),4.30-4.68(2H,m),4.81(2H,s),7.10-7.50(4H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(9.8g,15.3mmol)、触媒量の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルおよび水素化トリブチルすず(27.0ml,100.4mmol)を用いて、参考例104−3と同様の反応を行い、(2R,4R)−N−t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[3−(t-ブチルジメチルシロキシメチル)ベンジル]ピロリジン(6.53g,収率:79.8%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.00-0.15(12H,m),0.80-1.00(18H,m),1.20-1.88(11H,m),2.55-3.40(4H,m),3.92-4.50(2H,m),4.70(2H,s),6.98-7.40(4H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物(6.5g,12.2mmol)の2.17N塩化水素−メタノール溶液(40ml)を室温で15時間撹拌し、次いで減圧下に濃縮した。残渣にジクロロメタンを加え、揮発成分を減圧下に留去し、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシベンジル)ピロリジン 一塩酸塩を含む黄色油状残渣を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程5)
工程4で得られた化合物のジオキサン−水(1:1,100ml)溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0とした。この溶液に室温で、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0〜9.0を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(2.7g,13.4mmol)のジオキサン溶液(5ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混合溶液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300酢酸エチル)に付し、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシメチルベンジル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(2.91g,収率:61.8%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.60-2.03(2H,m),2.58-2.80(1H,m),3.08-3.65(3H,m),4.22-4.35(2H,br s),4.65(2H,s),5.30(2H,s),6.98-7.30(4H,m),7.55(2H,d,J=8.6Hz),8.19-8.28(2H,m)
(工程6)
工程5で得られた化合物(1.21g,3.13mmol)、メシルクロリド(850μl,10.98mmol)およびトリエチルアミン(1.53ml,10.98mmol)を用いて、参考例103−6と同様の反応を行い、(2R,4R)−4−メシルオキシ−2−(3−メシルオキシメチルベンジル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程7)
工程6で得られた化合物およびアジ化ナトリウム(325mg,5.0mmol)を用いて、参考例103−7と同様の反応を行い、(2R,4R)−2−(3−アジドメチルベンジル)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.38g,収率:56.3%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95-2.40(2H,m),2.70-3.45(6H,m),3.89-4.02(1H,m),4.29(2H,s),5.00(1H,br s),5.30(2H,s),7.00-7.35(4H,m),7.56(2H,d,J=8.6Hz),8.25(2H,d,J=8.4Hz)
(工程8)
工程7で得られた化合物(1.38g,2.82mmol)、トリフェニルホスフィン(1.85g,7.05mmol)、水(170μl,9.4mmol)およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(1.04g,5.16mmol)を用いて、参考例103−8と同様の反応を行い、(2R,4R)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]ベンジル]ピロリジン(1.52g,トリフェニルホスフィンオキサイドを含有)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.98-2.40(2H,m),2.72-2.86(1H,m),2.97(3H,s),3.18-3.52(2H,m),4.25-4.40(2H,m),4.85-4.96(1H,m),5.29(2H,s),5.30(2H,s),6.94-7.31(4H,m),8.16-8.30(4H,m)
(工程9)
工程8で得られた化合物(1.52g)およびチオ酢酸カリウム(480mg,4.21mmol)を用いて、参考例103−9と同様の反応を行い、(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−[N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノメチル]ベンジル]ピロリジン(981mg,収率:56.1%)の赤色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.60-1.80(1H,m),2.34(3H,s),2.58-2.80(1H,m),3.12-3.50(2H,m),3.80-3.94(1H,m),4.05-4.21(2H,m),4.32-4.42(2H,m),5.08-5.31(5H,m),7.00-7.31(4H,m),7.48-7.60(4H,m),8.18-8.30(4H,m)
参考例106
(2R,4S)−4−アセチルチオ−2−ベンジル−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、−78℃で2.0Mフェニルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(22.8ml,45.6mmol)を15分間かけて、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(10g,30.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(200ml)に滴下した。反応溶液を徐々に昇温し、室温で3時間撹拌した。反応溶液に水を加え、この溶液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン:酢酸エチル4:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(α−ヒドロキシベンジル)ピロリジン(11.98g,収率:96.8%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.83(9H,s),1.54(9H,s),1.79-1.92(1H,m),2.83-3.84(3H,m),4.08-4.61(2H,m),4.84-5.34(1H,m),7.34(5H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(7.03g,17.3mmol)、二硫化炭素(3.12ml,51.9mmol)、60%水素化ナトリウム(1.04g,26.0mmol)およびよう化メチル(5ml,80mmol)を用いて参考例104−2と同様に反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(α−メチルチオチオカルボニルオキシ)ベンジル]ピロリジン(8.58g,収率:100%)の黄色油状物を得た。
(工程3)
工程2で得られた化合物(8.58g,17.3mmol)、水素化トリブチルすず(18.6ml,69.2mmol)およびα,α’−アゾビスイソブチロニトリル(284mg,1.73mmol)を用いて参考例104−3と同様に反応を行い、(2R,4R)−2−ベンジル−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン(4.81g,収率:71.1%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.83(9H,s),1.52(9H,s),1.81(2H,m),2.73(1H,m),3.06(1H,m),3.29(2H,m),4.11(2H,m),7.22(5H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物(2.4g,6.14mmol)および3.7N塩化水素−メタノール溶液を用いて、参考例105−4と同様に反応を行い、(2R,4R)−2−ベンジル−4−ヒドロキシピロリジン 一塩酸塩の粗製物(1.07g)の黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(D2O)δ:1.88-2.19(2H,m),3.04-3.32(3H,m),3.51−3.69(2H,m),4.17(1H,m),7.39(5H,m)
(工程5)
工程4で得られた粗製物(1.07g)およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(1.72g,8.0mmol)を用いて、参考例105−5と同様に反応を行い、(2R,4R)−2−ベンジル−4−ヒドロキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.52g,収率:70.0%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.80(2H,m),2.76(1H,m),3.03-3.41(2H,m),3.08(1H,m),4.29(2H,m),5.29(2H,s),7.19(5H,m),7.52(2H,m),8.23(2H,m)
(工程6)
工程5で得られた化合物(1.52g,4.27mmol)、トリエチルアミン(655μl,4.70mmol)およびメシルクロリド(364μl,4.70mmol)を用いて、参考例104−9と同様に反応を行い、粗製の(2R,4R)−2−ベンジル−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.84g)の黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.02(1H,m),2.22(1H,m),2.83(1H,m),2.97(3H,s),3.13(1H,m),3.40(1H,m),3.94(1H,m),4.33(1H,m),4.97(1H,m),5.28(2H,s),7.10(2H,m),7.26(3H,m),7.52(2H,m),8.23(2H,m)
(工程7)
工程6で得られた粗製物(2.06g,4.23mmol)およびチオ酢酸カリウム(1.45g,12.7mmol)を用いて、参考例103−9と同様に反応を行い、標記化合物(1.02g,収率:57.8%)の茶色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.73(1H,m),2.31(3H,s),2.36(1H,m),2.69(1H,m),3.28(2H,m),3.88(1H,m),4.11(2H,m),5.26(2H,m),7.21(5H,m),7.51(2H,m),8.23(2H,m)
参考例107
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−1−ナフチルメチル]ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、−72℃で4−ヒドロキシメチル−1−ブロモナフタレン(3g,12.7mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を30分間かけて、1.6Mブチルリチウム−ヘキサン溶液(20.6ml,32.9mmol)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)に滴下した。反応溶液を−72℃で30分間撹拌した後、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(4.17g,12.7mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を10分間かけて滴下した。反応溶液を−63℃で10分間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、この溶液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル3:1→2:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(4−ヒドロキシメチル−1−ナフチル)メチル]ピロリジン(2.71g,収率:44.0%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.79(9H,s),1.54(9H,s),2.01(2H,m),3.26-3.52(2H,m),4.03-4.68(2H,m),5.03-5.36(2H,m),5.94-6.29(1H,m),7.52(4H,m),8.09(1H,m),8.38(1H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(1.15g,2.37mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、イミダゾール(193mg,2.84mmol)およびt-ブチルジメチルシリルクロリド(393mg,2.61mmol)を加え、反応溶液を室温で2時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(4−t-ブチルジメチルシロキシメチル−1−ナフチル)ヒドロキシメチル]ピロリジンの黄色油状残渣(1.45g)を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程3)
60%水素化ナトリウム(142mg,3.56mmol)を工程2で得られた粗製物(1.45g)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)に加えた。反応溶液を室温で30分間撹拌した後、二硫化炭素(427μl,7.11mmol)を加え、反応溶液を同温度で30分間撹拌した。反応溶液に室温でよう化メチル(5ml,80.3mmol)を加えた。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル10:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(4−t-ブチルジメチルシロキシメチル−1−ナフチル)(メチルチオチオカルボニルオキシ)メチル]ピロリジン(1.19g,収率:72.4%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,m),0.13(6H,s),0.81(9H,m),0.96(9H,s),1.40(9H,m),2.00(1H,m),2.30(1H,m),2.58(3H,s),2.80-3.13(1H,m),3.28-3.60(1H,m),3.74-4.01(1H,m),4.51-4.88(2H,m),5.18(2H,m),7.52(4H,m),7.84-8.36(2H,m)
(工程4)
窒素気流中、水素化トリブチルすず(1.84ml,6.84mmol)およびα,α’−アゾビスイソブチロニトリル(28mg,0.17mmol)を工程3で得られた化合物(1.19g,1.71mmol)のトルエン溶液(30ml)に加えた。反応溶液を16時間加熱還流した後、ふっ化カリウム飽和水溶液にあけ、折出物を濾別した。濾液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン:酢酸エチル10:1)に付し、(2R,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(4−t-ブチルジメチルシロキシメチル−1−ナフチルメチル)ピロリジン(924mg,収率:92.4%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,m),0.12(6H,s),0.81(9H,s),0.96(9H,s),1.54(9H,s),1.68(1H,m),1.85(1H,m),2.82(1H,m),3.19-3.52(2H,m),3.80(1H,m),4.09-4.42(2H,m),5.19(2H,s),7.22(1H,m),7.51(3H,m),7.99(1H,m),8.23-8.46(1H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(906mg,1.55mmol)の2.7N塩化水素−ジオキサン溶液(30ml)を室温で49時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、粗製の(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシメチル−1−ナフチルメチル)ピロリジン 塩酸塩を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程6)
工程5で得られた粗製物のジオキサン−水(4:1,50ml)混合溶液を1N水酸化ナトリウム水溶液でpH10.0とした。氷冷下でこの溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0〜10.0を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(434mg,2.01mmol)のジオキサン溶液(2ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル1:4)に付し、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシメチル−1−ナフチルメチル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(191mg,収率:28.3%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.81(1H,m),1.93(1H,m),2.73(1H,m),3.61(1H,m),3.75(1H,m),4.03-4.52(2H,m),5.08-5.36(3H,m),7.20-7.64(5H,m),7.99-8.53(3H,m)
(工程7)
窒素気流中、氷冷下で、工程6で得られた化合物(191mg,0.44mmol)のジクロロメタン溶液(5ml)にトリエチルアミン(244μl,1.75mmol)およびメシルクロリド(85μl,1.10mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で10分間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。粗製の(2R,4R)−4−メシルオキシ−2−(4−メシルオキシメチル−1−ナフチルメチル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程8)
工程7で得られた粗製物のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(5ml)に、アジ化ナトリウム(57mg,0.88mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。粗製の(2R,4R)−2−(4−アジドメチル−1−ナフチルメチル)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.12(2H,m),2.79(1H,m),3.61-3.90(1H,m),4.01-4.12(1H,m),4.23(1H,m),4.50(1H,m),4.66(1H,m),5.13-5.36(2H,m),7.20-7.71(5H,m),8.03(2H,m),8.20-8.51(3H,m)
(工程9)
工程8で得られた粗製物(341mg)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)にトリフェニルホスフィン(392mg,1.50mmol)および水(3ml)を順次加えた。室温で23時間撹拌した後、反応溶液を減圧下に濃縮した。得られた残渣をジクロロメタン(10ml)に溶解し、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(242mg,1.12mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(391μl,2.25mmol)を順次加えた。反応溶液を室温で10分間撹拌し、次いで減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル2:3)に付し、トリフェニルホスフィンオキシドを含む、(2R,4R)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−1−ナフチルメチル]ピロリジン(493mg)の黄色油状物を得た。
(工程10)
工程9で得られた混合物(493mg)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(10ml)にチオ酢酸カリウム(343mg,3.0mmol)を加え、3時間加熱還流した後、反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン−酢酸エチル1:1)に付し、標記化合物(14.4mg)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.81(1H,m),2.16(1H,m),2.83(1H,m),3.42(1H,m),3.90(1H,m),4.09-4.28(2H,m),4.36(1H,m),4.73(2H,m),5.16(1H,m),5.24(2H,m),5.31(2H,m),7.31(1H,m),7.55(6H,m),8.01(2H,m),8.23(4H,m),8.56(1H,m)
参考例108
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-アリルオキシカルボニル−2−(1−ナフチルメチル)ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、室温で、1−ブロモナフタレン(12.6g,60.8mmol)のジエチルエーテル溶液(160ml)にマグネシウム(3.4g,140mmol)および1,2−ジブロモエタン(5.3ml,60.8mmol)のジエチルエーテル溶液(40ml)を順次加え、反応溶液を3時間加熱還流した。反応溶液を徐々に冷やし、氷冷下で、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシリル)プロリナール(10g,30.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40ml)を10分間かけて滴下した。反応溶液を同温度で10分間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300ヘプタン:酢酸エチル50:1→5:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(1−ナフチル)メチル]ピロリジン(12.36g,収率:89%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.80(9H,s),1.55(9H,s),1.60(1H,m),2.08(1H,m),3.20-3.78(2H,m),4.03-4.71(2H,m),6.08(1H,m),7.49(3H,m),7.81(3H,m),8.29(1H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(8.29g,18.2mmol)、二硫化炭素(3.27ml,54.5mmol)、60%水素化ナトリウム(1.09g,27.2mmol)およびよう化メチル(10ml,159mmol)を用いて参考例107−3と同様の反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(メチルチオチオカルボニルオキシ)(1−ナフチル)メチル]ピロリジンの黄色油状物(5.18g,収率:52.2%)を得た。
(工程3)
工程2で得られた化合物(5.18g,9,47mmol)、水素化トリブチルすず(19.5ml,72.6mmol)およびα,α’−アゾビスイソブチロニトリル(156mg,0.95mmol)を用いて、参考例107−4と同様に反応を行い、(2R,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(1−ナフチルメチル)ピロリジン(4.2g,収率:100%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.80(9H,s),1.53(9H,s),1.61(1H,m),1.83(1H,m),2.83(1H,m),3.14-3.60(2H,m),3.79(1H,m),4.03-4.46(2H,m),7.36(1H,m),7.40(3H,m),7.80(2H,m),8.31(1H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物(4.23g,9.60mmol)および2N塩化水素−ジオキサン溶液(100ml)を用いて、参考例107−5と同様に反応を行い、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(1−ナフチルメチル)ピロリジン一塩酸塩を含む茶色粉末を得た。
1H-NMR(D2O)δ:1.73-2.08(2H,m),3.02-3.29(2H,m),3.49(2H,m),4.08-4.52(2H,m),7.43(4H,m),7.80(2H,m),8.03(1H,m)
(工程5)
工程4で得られた粗製物のジクロロメタン懸濁液(50ml)にトリエチルアミン(6.7ml,48.0mmol)およびアリルオキシカルボニルクロリド(2.04ml,19.2mmol)を順次加え、反応溶液を室温で10分間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して、粗製の(2R,4R)−N-アリルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−(1−ナフチルメチル)ピロリジン(3.16g)の黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.96(1H,m),2.74(2H,m),3.56(2H,m),4.06(1H,m),4.40(2H,m),4.70(2H,m),5.31(2H,m),6.02(1H,m),7.40(4H,m),7.79(2H,m),8.18-8.51(1H,m)
(工程6)
工程5で得られた粗製物(3.16g)、トリエチルアミン(1.48ml,10.6mmol)およびメシルクロリド(820μl,10.6mmol)を用いて、参考例107−7と同様に反応を行い、(2R,4R)−N-アリルオキシカルボニル−4−メシルオキシ−2−(1−ナフチルメチル)ピロリジン(1.61g)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.09(1H,m),2.74(1H,m),2.92(3H,s),3.61(1H,m),3.87-4.28(3H,m),4.47(1H,m),4.73(2H,m),5.13(1H,m),5.21-5.51(2H,m),6.01(1H,m),7.38(4H,m),7.76(2H,m),8.12-8.47(1H,m)
(工程7)
工程6で得られた化合物(1.61g,3.83mmol)とチオ酢酸カリウム(1.31g,11.5mmol)を用いて、参考例107−10と同様に反応を行い、標記化合物(1.15g,収率:75.0%)の黄色固体を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.73(1H,m),2.16(1H,m),2.38(3H,s),2.83(1H,m),3.40(1H,m),3.91(1H,m),4.03-4.42(3H,m),4.73(2H,m),5.19-5.52(2H,m),6.01(1H,m),7.41(4H,m),7.73(2H,m),8.19-8.56(1H,m)
参考例109
(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4’−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−4−ビフェニルメチル]ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、−78℃でp-ブロモヨードベンゼン(9.44g,33.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を15分間かけて、1.6Mブチルリチウム−ヘキサン溶液(19.0ml,30.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)に滴下した。反応溶液を−78℃で40分間撹拌した後、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(5.0g,15.2mmol)のテトラヒドロフラン溶液(17ml)を10分間かけて滴下した。−78℃で1時間30分間撹拌した後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム溶液を加えた。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,200ml酢酸エチル−ヘプタン2:3→3:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(4−ブロモフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(6.30g,収率:85.3%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.85(9H,s),1.52(9H,s),1.76-2.08(2H,m),2.86-6.15(5H,m),7.28-7.58(4H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(4.46g,9.17mmol)の1,2−ジメトキシエタン溶液(40ml)にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(508.5mg,4.8mol%)を加え、反応溶液を15分間撹拌した。反応溶液に4−[t-ブチルジフェニルシロキシメチル]フェニルほう酸(4.12g,10.5mmol;米国特許第5,192,758号参照,)のエタノール−1,2−ジメトキシエタン(1:1,30ml)溶液を加えた。反応溶液を15分間撹拌した後、反応溶液に2M炭酸カリウム水溶液(40ml)を加え、窒素気流中、l10℃で19時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300 200ml酢酸エチル−ヘプタン2:3→3:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[[4’−(t-ブチルジフェニルシロキシメチル)−4−ビフェニル]ヒドロキシメチル]ピロリジン(5.42g,収率:78.5%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.84(9H,s),1.11(9H,s),1.58(9H,s),1.82-1.95(2H,m),2.89-5.99(7H,m),7.34-7.75(18H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(1.0g,1.33mmol)、水素化ナトリウム(79.8mg,1.99mmol)、二硫化炭素(0.24ml,3.99mmol)およびヨウ化メチル(0.83ml,13.3mmol)を用いて、参考例107−3と同様の反応を行い、(2S,4R)−N−t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[[4’−(t-ブチルジフェニルシロキシメチル)−4−ビフェニル](メチルチオチオカルボニルオキシ)メチル]ピロリジンの淡黄色油状物(1.02g,収率:91.1%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.09(6H,s),0.80-0.89(9H,m),1.13(9H,s),1.51-1.54(9H,m),1.75-2.36(4H,m),2.62(3H,s),3.05-3.83(2H,m),4.30-4.63(1H,m),4.72(2H,s),6.86-7.76(18H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物(1.0g,1.19mmol)、水素化トリブチルすず(2.56ml,9.5mmol)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(20mg)を用いて、参考例107−4と同様の反応を行い、(2R,4R)−2−[4’−(t-ブチルジフェニルシロキシメチル)−4−ビフェニルメチル]−N−t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)ピロリジンの淡黄色油状物(894mg,収率:100%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.82(9H,s),1.11(9H,s),1.52(9H,s),1.84-1.88(2H,m),2.71-3.41(4H,m),4.02-4.27(1H,m),4.78-4.82(3H,m),7.22-7.76(18H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(874mg,1.19mmol)および1.75N塩化水素−メタノール溶液(30ml)を用いて、参考例107−5と同様の反応を行い、粗製の(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(4’−ヒドロキシメチル−4−ビフェニルメチル)ピロリジン 一塩酸塩の黄色油状残渣を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程6)
工程5で得られた化合物、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(307.2mg,1.42mmol)および炭酸水素ナトリウム(1.0g,11.8mmol)を用いて、参考例107−6と同様の反応を行い、(2R,4R)−4−ヒドロキシ−2−(4’−ヒドロキシメチル−4−ビフェニルメチル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの淡黄色油状物(401mg,収率:73.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.68-1.99(2H,m),2.76-3.68(4H,m),4.28-4.41(2H,m),4.75-4.77(2H,m),5.29(2H,s),7.15-7.58(10H,m),8.20-8.24(2H,m)
(工程7)
工程6で得られた化合物(485mg,1.05mmol)、メシルクロリド(0.20ml,2.62mmol)およびトリエチルアミン(0.44ml,3.15mmol)を用いて、参考例107−7と同様の反応を行い、粗製の(2R,4R)−4−メシルオキシ−2−(4’−メシルオキシメチル−4−ビフェニルメチル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの黄色油状残渣を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程8)
工程7で得られた残渣とアジ化ナトリウム(136.3mg,2.10mmol)を用いて、参考例107−8と同様の反応を行い、(2R,4R)−2−(4’−アジドメチル−4−ビフェニルメチル)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの淡黄色油状物(573mg,収率:96.6%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.09-2.41(2H,m),2.81-3.50(4H,m),2.99(3H,s),3.93-4.41(3H,m),5.04(1H,s),5.31(2H,s),7.13-7.60(10H,m),8.22-8.29(2H,m)
(工程9)
工程8で得られた化合物(565mg,1.00mmol)、トリフェニルホスフィン(471.6mg,1.80mmol)、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(247.7mg,1.15mmol)およびトリエチルアミン(0.18ml,1.30mmol)を用いて、参考例107−9と同様の反応を行い、(2R,4R)−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4’−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−4−ビフェニルメチル]ピロリジンの淡黄色油状物(557mg,収率:77.6%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.07-2.43(2H,m),2.84-2.95(1H,m),2.99(3H,s),3.08-3.50(2H,m),3.95-4.48(4H,m),5.04-5.33(5H,m),7.12-7.58(12H,m),8.21-8.26(4H,m)
(工程10)
工程9で得られた化合物(550mg,0.77mmol)およびチオ酢酸カリウム(262.2mg,2.30mmol)を用いて、参考例107−10と同様の反応を行い、(2R,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4’−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノメチル)−4−ビフェニルメチル]ピロリジンの淡黄色油状物(483mg,収率:90.3%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.71-2.22(2H,m),2.35(3H,s),2.68-3.29(4H,m),3.41-3.96(2H,m),4.10-4.47(3H,m),5.16-5.27(5H,m),7.16-7.63(12H,m),8.19-8.24(4H,m)
以下に、実施例に用いたチオールまたはチオール前駆体である参考例110の化合物の物理化学データを記す。
参考例110
ジアステレオマーA
1H-NMR(CDCl3)δ:1.86(1H,m),2.30(3H,s),2.80(1H,m),3.42(1H,dd,J=11&8.5Hz),3.97(1H,m),4.20-4.65(7H,m),7.15-7.30(4H,m)
MS:419(M+H)
ジアステレオマーB
1H-NMR(CDCl3)δ:2.25(1H,m),2.32(3H,s),3.62(1H,m),4.06(2H,m),4.34(2H,m),4.40-4.70(4H,m),4.85-5.40(6H,m),7.20-7.40(2H,m)
MS:419(M+H)
参考例111
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[ヒドロキシ[4’−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−4−ビフェニル]メチル]ピロリジン ジアステレオマーI
(工程1)
窒素気流中、−78℃で4−ブロモ−1−ヨードベンゼン(9.44g,33.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を15分間かけて、1.6M n-ブチルリチウム−ヘキサン溶液(19.0ml,30.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)に滴下した。
反応溶液を−78℃で40分間撹拌した後、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(5.0g,15.2mmol)のテトラヒドロフラン溶液(17ml)を10分間かけて滴下した。反応溶液を−78℃で1時間30分間撹拌した後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム溶液を加えた。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,200ml;酢酸エチル−ヘプタン=2:3→3:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(4−ブロモフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(6.30g,収率:85.3%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.85(9H,s),1.52(9H,s),1.76-2.08(2H,m),2.86-6.15(5H,m),7.28-7.58(4H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(4.46g,9.17mmol)の1,2−ジメトキシエタン溶液(40ml)にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(O)(508.5mg,4.8mol%)を室温で加え、反応溶液を15分間撹拌した。反応溶液に4−(t-ブチルジフェニルシロキシメチル)フェニルほう酸(4.12g,10.5mmol;米国特許第5,192,758号公報参照)のエタノール−1,2−ジメトキシエタン(1:1,30ml)溶液を加えた。反応溶液を15分間撹拌した後、2M炭酸カリウム水溶液(40ml)を加え、反応溶液を窒素気流中、110℃で19時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,200ml;酢酸エチル−ヘプタン=2:3→3:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[[4’−(t-ブチルジフェニルシロキシメチル)−4−ビフェニル]ヒドロキシメチル]ピロリジン(5.42g,収率:78.5%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.84(9H,s),1.11(9H,s),1.58(9H,s),1.82-1.95(2H,m),2.89-5.99(7H,m),7.34-7.75(18H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(2.50g,3.32mmol)のジクロロメタン溶液(30ml)に、窒素気流中、氷冷下で、4−N,N-ジメチルアミノピリジン(609mg,5.00mmol)および無水酢酸(0.38ml,4.00mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で10分間撹拌した。反応溶液を徐々に昇温し、室温で1時間30分間撹拌した後、反応溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,100ml;酢酸エチル−ヘプタン=3:17→1:4)に付し、(2S,4R)−2−[アセトキシ[4’−(t-ブチルジフェニルシロキシメチル)−4−ビフェニル]メチル]−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン ジアステレオマーIの淡黄色油状物(高極性化合物,1.09g,収率:41.3%)およびジアステレオマーIIの淡黄色油状物(低極性化合物,1.38g,収率:52.3%)を得た。
ジアステレオマーI
1H-NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s),0.95(9H,s),1.11(9H,s),1.57(9H,s),1.65-1.76(1H,m),2.16(3H,s),2.18-2.24(1H,m),3.33-3.56(2H,m),4.27-4.50(2H,m),4.81(2H,s),6.38(1H,s),7.27-7.72(18H,m)
ジアステレオマーII
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.80(9H,s),1.15(9H,s),1.59(9H,s),1.81-2.11(2H,m),2.16-2.20(3H,m),3.05-3.71(3H,m),4.31-4.45(1H,m),4.86(2H,s),6.12-6.23(1H,m),7.32-7.85(18H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物(ジアステレオマーI:740mg,0.93mmol)のテトラヒドロフラン溶液(13ml)に、氷冷下で、酢酸(43μl,0.75mmol)および1.0Mテトラブチルアンモニウムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液(3.72ml,3.72mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で15分間撹拌した後、35℃で4時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,100ml;酢酸エチル−ヘプタン=9:1)に付し、(2S,4R)−2−[アセトキシ(4’−ヒドロキシメチル−4−ビフェニル)メチル]−N-t-ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピロリジン ジアステレオマーIの淡黄色油状物(高極性化合物,420mg,収率:99.9%)を得た。同様の反応を、工程3で得られた化合物(ジアステレオマーII:1.06g,1.33mmol)、酢酸(0.06ml,1.07mmol)および1.0Mテトラブチルアンモニウムフルオリド−テトラヒドロフラン溶液(5.34ml,5.34mmol)を用いて行い、(2S,4R)−2−[アセトキシ(4’−ヒドロキシメチル−4−ビフェニル)メチル]−N-t-ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピロリジン ジアステレオマーIIの淡黄色化合物(低極性化合物,593mg,収率:99.8%)を得た。
ジアステレオマーI
1H-NMR(CDCl3)δ:1.58(9H,s),1.72-2.37(2H,m),2.18(3H,s),3.43-4.52(4H,m),4.74-4.79(2H,m),6.49(1H,s),7.32-7.60(8H,m)
ジアステレオマーII
1H-NMR(CDCl3)δ:1.55(9H,s),1.68-2.09(2H,m),2.15(3H,s),2.99-4.44(4H,m),4.75(2H,s),6.21(1H,s),7.31-7.60(8H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(ジアステレオマーI:420mg,1.01mmol)のジクロロメタン溶液(15ml)に氷浴中でトリフルオロ酢酸(10ml)を加え45分間撹拌した後、減圧下に濃縮した。残渣のジオキサン−水(4:3,45ml)溶液に、氷浴中、炭酸水素ナトリウム(845mg,10.1mmol)およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(249.4mg,1.16mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で10分間撹拌した。反応溶液を徐々に昇温し、室温で1時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,100ml;アセトン−酢酸エチル=1:1)に付し、(2S,4R)−2−[アセトキシ(4’−ヒドロキシメチル−4−ビフェニル)メチル]−4−ヒドロキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIの淡黄色油状物(高極性化合物,433mg,収率:81.4%)を得た。同様の反応を、工程4で得られた化合物(ジアステレオマーII:593mg,1.42mmol)、炭酸水素ナトリウム(1.19g,14.2mmol)およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(352.1mg,1.63mmol)を用いて行い、(2S,4R)−2−[アセトキシ(4’−ヒドロキシメチル−4−ビフェニル)メチル]−4−ヒドロキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIIの淡黄色油状物(低極性化合物,612mg,収率:81.5%)を得た。
ジアステレオマーI
1H-NMR(CDCl3)δ:1.74-2.39(2H,m),2.16(3H,s),3.38-4.53(4H,m),4.72-4.76(2H,m),5.30(2H,s),6.45-6.53(1H,m),7.39-8.27(12H,m)
ジアステレオマーII
1H-NMR(CDCl3)δ:1.79-2.18(2H,m),2.10(3H,s),3.01-4.62(4H,m),4.72-4.77(2H,m),5.27-5.31(2H,m),6.17-6.20(1H,m),7.30-8.26(12H,m)
(工程6)
工程5で得られた化合物(ジアステレオマーI:433mg,0.82mmol)のジクロロメタン−N,N-ジメチルホルムアミド(10:3,13ml)溶液に、氷冷下で、トリエチルアミン(0.34ml,2.46mmol)およびメシルクロリド(0.16ml,2.05mmol)を窒素気流中、順次加え、反応溶液を同温度で15分間撹拌した。反応溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、粗製の(2S,4R)−2−[アセトキシ(4’−メシルオキシメチル−4−ビフェニル)メチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIの黄色油状残渣を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程7)
工程6で得られた化合物(ジアステレオマーI)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(11ml)に、氷冷下で、アジ化ナトリウム(106.5mg,1.64mmol)を窒素気流中加え、同温度で1時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、粗製の(2S,4R)−2−[アセトキシ(4’−アジドメチル−4−ビフェニル)メチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIの黄色油状残渣を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程8)
工程7で得られた化合物(ジアステレオマーI)のジクロロメタン−メタノール(1:1,30ml)溶液に、氷冷下で、0.2M炭酸カリウム水溶液(10ml)を加え、反応溶液を同温度で20分間撹拌した。反応溶液を徐々に昇温し、室温で1時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,100ml;酢酸エチル−ヘプタン=4:1)に付し、(2S,4R)−2−[(4’−アジドメチル−4−ビフェニル)ヒドロキシメチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIの淡黄色油状物(423mg,収率:88.8%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.28-3.02(2H,m),2.99(3H,s),3.42-4.41(5H,m),5.20-5.42(4H,m),7.38-8.29(12H,m)
(工程9)
工程8で得られた化合物(ジアステレオマーI;418mg,0.72mmol)のテトラヒドロフラン−水(2.4:1,17ml)溶液にトリフェニルホスフィン(339.3mg,1.29mmol)を室温で加え、反応溶液を18時間撹拌した。反応溶液に、氷冷下で、トリエチルアミン(0.13ml,0.93mmol)およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(178.2mg,0.83mmol)を順次加え、同温度で10分間撹拌した。反応溶液を徐々に昇温し、室温で1時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,60ml;酢酸エチル−ヘプタン=4:1)に付し、(2S,4R)−2−[ヒドロキシ[4’−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−4−ビフェニル]メチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIの淡黄色油状物(495mg,収率:93.7%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.17-3.04(2H,m),3.00(3H,s),3.42-4.46(5H,m),5.21-5.39(7H,m),7.35-8.28(16H,m)
(工程10)
工程9で得られた化合物(ジアステレオマーI:490mg,0.67mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(20ml)にチオ酢酸カリウム(761.7mg,6.7mmol)を室温で加えた。窒素気流中、反応溶液を70℃で3時間加熱した後、反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,60ml;酢酸エチル−ヘプタン=4:1)に付し、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[ヒドロキシ[4’−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−4−ビフェニル]メチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンジアステレオマーIの淡黄色油状物(390mg,収率:81.8%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.10-2.20(1H,m),2.31(3H,s),2.94-3.25(1H,m),3.70-4.31(3H,m),4.44-4.47(2H,m),5.19-5.34(6H,m),7.37-7.62(12H,m),8.20-8.27(4H,m)
参考例112
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[ヒドロキシ[5−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−3−ビフェニル]メチル]ピロリジン
(工程1)
(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(20g,60.8mmol)、1,3,5−トリブロモベンゼン(19.13g,60.8mmol)および1.6M n-ブチルリチウム−ヘキサン溶液(49.4ml,79.04mmol)を用いて、参考例111−1と同様に反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(α−ヒドロキシ−3,5−ジブロモベンジル)ピロリジン(19.6g,収率:56.9%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.86(9H,s),1.53(9H,s),1.63-2.14(2H,m),2.88-3.64(2H,m),3.92-4.58(2H,m),4.82-5.50(1H,m),7.56(3H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(19.6g,34.6mmol)、フェニルほう酸(2.11g,17.3mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(O)(1.2g,1.04mmol)および炭酸ナトリウム(3.3g,31.2mmol)を用いて、参考例111−2と同様に反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(5−ブロモ−3−ビフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(5.9g,収率:30.0%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.84(9H,s),1.51(9H,s),1.85(2H,m),2.71-3.61(2H,m),3.80-4.60(2H,m),4.81-5.49(1H,m),7.49(8H,m)
(工程3)
窒素気流中、−78℃で工程2で得られた化合物(5.7g,10.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)を30分間かけて、1.6M n-ブチルリチウム−ヘキサン溶液(19ml,30.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液に滴下した。反応溶液を同温度で30分間撹拌した後、ジメチルホルムアミド(5ml)を1分間かけて滴下した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=5:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(5−ホルミル−3−ビフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン(1.16g,22.3%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.81(9H,s),1.51(9H,s),1.82(1H,m),2.74-3.94(3H,m),4.08-4.73(2H,m),5.01-5.58(1H,m),7.46(3H,m),7.61(2H,m),7.84(2H,m),8.02(1H,m),10.09(1H,s)
(工程4)
工程3で得られた化合物(1.15g,2.25mmol)テトラヒドロフラン溶液に、氷冷下で、水素化ほう素ナトリウム(128mg,3.37mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(5−ヒドロキシメチル−3−ビフェニル)メチル]ピロリジン(1.02g)の黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.0l(6H,s),0.81(9H,s),1.52(9H,s),1.83(1H,m),2.86-3.59(2H,m),3.81-4.80(5H,m),4.92-5.32(1H,m),7.19-7.64(8H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(1.01g,1.97mmol)のジクロロメタン溶液(20ml)に窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(330μl,2.36mmol)およびメシルクロリド(152μl,1.97mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で10分間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮することにより、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(5−メシルオキシ−3−ビフェニル)メチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程6)
工程5で得られた化合物およびアジ化ナトリウム(384mg,5.91mmol)を用いて、参考例111−7と同様の反応を行い、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(5−アジドメチル−3−ビフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程7)
工程6で得られた化合物、トリフェニルホスフィン(1.03g,3.94mmol)およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(552mg,2.56mmol)を用いて、参考例111−8と同様に反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ[5−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−3−ビフェニル]メチル]ピロリジン(1.06g,収率:78.1%)の白色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.80(9H,s),1.40(9H,s),1.80(1H,m),2.84-4.31(5H,m),4.42(2H,m),4.84-5.36(3H,m),7.40(10H,m),8.21(2H,m)
(工程8)
工程7で得られた化合物(1.05g,1.52mmol)の2.6N塩化水素−メタノール溶液を室温で20分間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、粗製の(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[ヒドロキシ[5−[p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−3−ビフェニル]メチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程9)
工程8で得られた粗製物のジオキサン−水(5:1,30ml)溶液を1N水酸化ナトリウム水溶液でpH10.0とした。この溶液に氷冷下で、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0−10.0を維持しながらp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(426mg,1.96mmol)のジオキサン溶液(2ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:3)に付し、(2S,4R)−2−[ヒドロキシ[5−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−3−ビフェニル]メチル]−4−ヒドロキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(718mg,収率:72.0%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.77(1H,m),3.10-3.80(2H,m),4.16-4.51(4H,m),4.63(1H,m),5.26(4H,m),5.88(1H,m),7.36(12H,m),8.21(4H,m)
(工程10)
工程9で得られた化合物(703mg,1.07mmol)、トリエチルアミン(178.4μl,1.28mmol)およびメシルクロリド(83μl,1.07mmol)を用いて、参考例112−5と同様に反応を行い、粗製の(2S,4R)−2−[ヒドロキシ[5−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−3−ビフェニル]メチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程11)
工程10で得られた粗製物およびチオ酢酸カリウム(367mg,3.21mmol)を用いて、参考例111−10と同様に反応を行い、標記化合物(218mg,収率:28.3%)の茶色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.01(1H,m),2.30(3H,s),3.12(1H,m),3.72(1H,m),4.21(2H,m),4.41(2H,m),5.26(5H,m),5.78(1H,m),7.40(12H,m),8.21(4H,m)
参考例113
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[ヒドロキシ(2−ナフチル)メチル]ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、室温で、2−ブロモナフタレン(12.6g,60.8mmol)のジエチルエーテル溶液(160ml)に、マグネシウム(3.4g)および1,2-ジブロモエタン(5.3ml,60.8mmol)のジエチルエーテル溶液(40ml)を順次加え、反応溶液を2時間30分間加熱還流した。反応液を徐々に冷やし、氷冷下で、反応溶液に(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(10g,30.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(50ml)を30分間かけて滴下し、反応溶液を室温で1時間撹拌した。反応溶液に水を加えて減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=4:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(2−ナフチル)メチル]ピロリジン(9.38g,収率:67.5%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.76(9H,s),1.51(9H,s),1.86(1H,m),2.83(1H,m),3.28(1H,m),3.46-3.84(1H,m),4.03-4.44(1H,m),4.46-4.73(1H,m),5.01-5.43(1H,m),7.46(3H,m),7.80(4H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(2.17g,4.74mmol)および2N塩化水素−ジオキサン溶液(50ml)を用いて、参考例112−8と同様に反応を行い、粗製の(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[ヒドロキシ(2−ナフチル)メチル]ピロリジン 一塩酸塩の淡赤色粉末を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(D2O)δ:1.71-2.03(1H,m),2.04-2.31(1H,m),3.33(1H,m),3.54(1H,m),4.39(1H,m),4.62(1H,m),4.99-5.40(1H,m),7.62(3H,m),7.98(4H,m)
(工程3)
工程2で得られた粗製物およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(1.33g,6.16mmol)を用いて、参考例112−9と同様に反応を行い、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[ヒドロキシ(2−ナフチル)メチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.68g,収率:84.0%)の白色固体を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.51-1.96(1H,m),2.11-2.42(1H,m),3.18-3.68(2H,m),4.28-4.61(2H,m),4.98-5.47(3H,m),7.51(5H,m),7.80(4H,m),8.26(2H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物(1.68g,3.98mmol)、トリエチルアミン(555μl,3.98mmol)およびメシルクロリド(308μl,3.98mmol)を用いて、参考例112−5と同様に反応を行い、粗製の(2S,4R)−2−[ヒドロキシ(2−ナフチル)メチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.57g)の茶色粉末を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.91(1H,m),2.42(1H,m),2.96(3H,s),3.03(1H,m),3.60(1H,m),4.02(1H,m),4.46(1H,m),5.16-5.53(3H,m),7.51(5H,m),7.83(4H,m),8.26(2H,m)
(工程5)
工程4で得られた粗製物(1.57g,3.98mmol)およびチオ酢酸カリウム(1.36g,11.9mmol)を用いて、参考例111−10と同様に反応を行い、標記化合物(615mg,収率:32.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.02(2H,m),2.31(3H,s),2.91-3.37(1H,m),3.75(1H,m),4.04-4.41(2H,m),4.83-5.52(3H,m),7.46(5H,m),7.80(4H,m),8.23(2H,m)
参考例114
(2S,4S)−4−アセチルチオ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[ヒドロキシ[4−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−1−ナフチル]メチル]ピロリジン ジアステレオマーI
(工程1)
(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(4.17g,12.7mmol)、4−ヒドロキシメチル−1−ブロモナフタレン(3g,12.7mmol)および1.6M n-ブチルリチウム−ヘキサン溶液(20.6ml,39.9mmol)を用いて、参考例111−1と同様に反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(4−ヒドロキシメチル−1−ナフチル)メチル]ピロリジン(2.71g,収率:44.0%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.79(9H,s),1.54(9H,s),2.01(2H,m),3.26-3.52(2H,m),4.03-4.68(2H,m),5.03-5.36(2H,m),5.94-6.29(1H,m),7.52(4H,m),8.09(1H,m),8.38(1H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(1.56g,3.20mmol)、トリエチルアミン(535μl,3.84mmol)およびメシルクロリド(248μl,3.20mmol)を用いて、参考例112−5と同様に反応を行い、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(4−メシルオキシメチル−1−ナフチル)メチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程3)
工程2で得られた粗製物およびアジ化ナトリウム(624mg,9.6mmol)を用いて、参考例111−7と同様に反応を行い、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ(4−アジドメチル−1−ナフチル)メチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程4)
工程3で得られた化合物およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(897mg,4.16mmol)を用いて、参考例111−9と同様に反応を行い、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[ヒドロキシ[4−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−1−ナフチル]メチル]ピロリジン(570mg)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.40(1H,m),2.03(1H,m),3.19-3.72(2H,m),4.12(1H,m),4.43(1H,m),4.82(2H,m),5.23(2H,m),6.00(1H,m),7.51(6H,m),7.92-8.43(4H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(570mg,0.857mmol)および2.7N塩化水素メタノール溶液(20ml)を用いて、参考例112−8と同様に反応を行い、粗製の(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[ヒドロキシ[4−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−1−ナフチル]メチル]ピロリジンの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程6)
工程5で得られた粗製物およびp-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(240mg,1.11mmol)を用いて、参考例112−9と同様に反応を行い、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[ヒドロキシ[4−[p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−1−ナフチル]メチル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーI(265mg,収率:49.1%)の無色油状物およびジアステレオマーII(86mg,収率:15.9%)の無色油状物を得た。
ジアステレオマーI
1H-NMR(CDCl3)δ:1.38(1H,m),2.33(2H,m),3.68(2H,m),4.50(2H,m),4.82(2H,m),5.12-5.48(4H,m),7.38-7.69(8H,m),8.00(1H,m),8.21(4H,m),8.50(1H,m)
ジアステレオマーII
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(1H,m),2.38(1H,m),3.50(1H,m),3.73(1H,m),4.21(1H,m),4.70(3H,m),5.27(4H,m),5.96(1H,m),7.54(8H,m),7.96(1H,m),8.22(4H,m),8.40(1H,m)
(工程7)
工程6で得られた化合物(ジアステレオマーI,265mg,0.42mmol)、トリエチルアミン(70μl,0.51mmol)およびメシルクロリド(33μl,0.42mmol)を用いて、参考例112−5と同様に反応を行い、粗製の(2S,4R)−2−[ヒドロキシ[4−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]−1−ナフチル]メチル]−4−メシルオキシ−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーIの黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
(工程8)
工程7で得られた化合物およびチオ酢酸カリウム(114mg,1.26mmol)を用いて、参考例111−10と同様に反応を行い、標記化合物(127mg,収率:43.9%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.72(1H,m),2.13(1H,m),2.31(3H,s),3.28(1H,m),3.71(2H,m),4.25(1H,m),4.38(1H,m),4.83(2H,m),5.13-5.42(4H,m),7.36-7.72(8H,m),8.02(1H,m),8.22(4H,m),8.42(1H,m)
参考例115
(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[α−ヒドロキシ−3−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーAおよびB
(工程1)
窒素気流中、−78℃で、3−(テトラヒドロピラニルオキシメチル)ブロモベンゼン(11.8g,43.5mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)を15分間かけて、1.6M n-ブチルリチウム−ヘキサン溶液(30ml,48mmol)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)に滴下した。反応溶液を−78℃で40分間撹拌した後、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(7.2g,21.9mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)を20分間かけて滴下した。反応溶液を−78℃で30分間撹拌した後、徐々に昇温し、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。この溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=6:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[α−ヒドロキシ−3−(テトラヒドロピラニルオキシメチル)ベンジル]ピロリジン(6.3g,収率:55.0%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.02(6H,s),0.82(9H,s),1.38-2.00(17H,m),3.19-3.98(5H,m),4.08-4.56(4H,m),4.62-5.17(3H,m)
(工程2)
工程1で得られた化合物(6.3g,12.1mmol)のメタノール溶液(270ml)に窒素気流中、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(275mg,1.09mmol)を室温で加え、反応溶液を55℃で5時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチル−水の混液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:2)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[α−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルベンジル]ピロリジン(2.0g,収率:35.5%)の淡黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.85(9H,s),1.38-1.92(11H,m),2.86-3.93(3H,m),4.09-4.62(2H,m),4.73(2H,s),4.90-5.28(1H,m),6.10-6.20(1H,m),7.21-7.53(4H,m)
(工程3)
工程2で得られた化合物(2.0g,4.58mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)に、窒素気流中、氷冷下で、トリエチルアミン(700μl,5.02mmol)およびメシルクロリド(390μl,5.04mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で20分間撹拌した。この溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[α−ヒドロキシ−3−(メシルオキシメチル)ベンジル]ピロリジンの淡黄色油状物を得、精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.03(6H,s),0.84(9H,s),1.42-1.68(10H,m),1.78-1.91(1H,m),2.95(3H,s),3.26-3.95(3H,m),4.10-4.76(2H,m),4.92-5.31(2H,m),6.21-6.30(1H,m),7.31-7.48(4H,m)
(工程4)
工程3で得られた化合物のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(20ml)に、窒素気流中、アジ化ナトリウム(360mg,5.54mmol)を室温で加え、反応溶液を70℃で2時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=10:1)に付し、(2S,4R)−2−(3−アジドメチル−α−ヒドロキシベンジル)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン(2.0g,収率:94.5%)の黄色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.82(9H,s),1.48-1.90(11H,m),2.80-3.89(3H,m),4.04-4.60(4H,m),7.20-7.42(4H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(2.5g,5.41mmol)のテトラヒドロフラン溶液(25ml)に、窒素気流中、室温で水(200μl,11.1mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.8g,6.86mmol)を順次加え、反応溶液を同温度で15時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、黄色油状残渣を得た。この残渣の2.17N塩化水素−メタノール溶液(19ml)を室温で4時間撹拌した。反応溶液を減圧下に濃縮し、得られた残渣にジクロロメタンを加え、揮発成分を減圧下に留去し、油状残渣(4.2g)を得た。この残渣のジオキサン−水(1:1,40ml)溶液を、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0とした。この溶液に、室温で、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0−9.0を維持しながら、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(2.4g,11.9mmol)のジオキサン溶液(5ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:4→酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[α−ヒドロキシ−3−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーAの淡黄色油状物(低極性化合物,807mg,収率:25.7%)およびジアステレオマーBの淡黄色油状物(高極性化合物,978mg,収率:31.2%)を得た。
ジアステレオマーA
1H-NMR(CDCl3)δ:1.72-1.92(1H,m),2.01-2.20(1H,m),3.28-3.71(2H,m),4.16-4.50(4H,m),5.15-5.32(5H,m),8.12-8.30(4H,m)
ジアステレオマーB
1H-NMR(CDCl3)δ:1.47-1.70(1H,m),1.98-2.20(1H,m),3.37-3.80(2H,m),4.10-4.66(4H,m),5.27(2H,s),5.30(2H,s),5.82(1H,br s),8.12-8.28(4H,m)
(工程6)
工程5で得られた化合物のジアステレオマーA(807mg,1.39mmol)およびジアステレオマーB(978mg,1.69mmol)をそれぞれ参考例112−10および112−11と同様の反応を用いて、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[α−ヒドロキシ−3−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン ジアステレオマーA(345mg,収率:44.3%)およびジアステレオマーB(356mg,収率:38.0%)の赤色油状物を得た。
ジアステレオマーA
1H-NMR(CDCl3)δ:1.89-2.10(1H,m),2.30(3H,s),2.90-3.19(1H,m),3.61-3.80(1H,m),4.08-4.26(2H,m),4.37(2H,d,J=5.9Hz),5.07-5.38(6H,m),7.12-7.31(5H,m),7.41-7.62(3H,m),8.12-8.30(4H,m)
ジアステレオマーB
1H-NMR(CDCl3)δ:1.89-2.06(1H,m),2.32(3H,s),3.16-3.28(1H,m),3.68-3.81(1H,m),4.08-4.31(2H,m),4.40(2H,d,J=6.1Hz),5.09-5.38(5H,m),5.72(1H,br s)
参考例116a〜117
参考例115と同様の反応を行い、下記化合物を製造した。
参考例118
(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、−78℃で、1−ブロモ−4−(メトキシメトキシメチル)ベンゼン(38.6g,167mmol)のテトラヒドロフラン溶液(350ml)に1.6M n-ブチルリチウム−ヘキサン溶液(104ml,167mmol)を30分間かけて滴下した。反応溶液を−70℃で30分間撹拌した後、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(27.5g,83.5mmol)のテトラヒドロフラン溶液(300ml)を1時間かけて滴下した。反応溶液を−70℃で2時間撹拌した後、昇温し、−20℃で飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。反応混合物に酢酸エチルおよび水の混液を0℃で加え、有機層を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=4:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[α−ヒドロキシ−4−(メトキシメトキシメチル)ベンジル]ピロリジン(24.1g,収率:59.8%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.00(6H,s),0.85(6H,s),1.50(9H,s),3.40(3H,s),4.57(2H,s),4.70(2H,s),6.02(1H,s),7.33(4H,br s)
(工程2)
ジメチルスルホキシド(12ml,170mmol)の塩化メチレン溶液(300ml)に−78℃でオキサリルクロリド(7.7ml,90mmol)を15分間かけて滴下し、この溶液を同温度で30分間撹拌した。反応溶液に、−70℃で、工程1で得られた化合物(24.1g,50mmol)の塩化メチレン溶液(250ml)を30分間かけて滴下し、反応溶液を同温度で30分間撹拌した。反応溶液に−70℃でトリエチルアミン(48ml,350mmol)を滴下した後、反応溶液を昇温し、0℃で水(300ml)を加えた。有機層を水、希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[4−(メトキシメトキシメチル)ベンゾイル]ピロリジン(25g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.08(6H,s),0.90(9H,s),1.25(5H,s),1.47(4H,s),1.98(1H,m),2.23(1H,m),3.43(3H,s),3.66-3.82(1H,m),4.43(1H,m),4.66(2H,s),4.73(2H,s),5.26-5.48(1H,m),7.45(1H,d,J=8.3Hz),7.48(1H,d,J=8.3Hz),7.92(1H,d,J=8.3Hz),7.95(1H,d,J=8.3Hz)
(工程3)
工程2で得られた化合物(10.08g,21mmol)のテトラヒドロフラン溶液(200ml)に−78℃で1.0M L−SelectrideTM−テトラヒドロフラン(32.7ml,32.7mmol)を加えた。同温度で4時間撹拌した後、反応溶液を昇温し、−20℃で飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。反応溶液に酢酸エチルおよび水の混液を加え、有機層を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、粗製の(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[α−ヒドロキシ−4−(メトキシメトキシメチル)ベンジル]ピロリジン(13.0g)を無色油状物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.00(6H,s),0.85(6H,s),1.49(9H,s),3.40(3H,s),4.57(2H,s),4.70(2H,s),6.02(1H,s),7.33(4H,br s)
(工程4)
工程3で得られた化合物(13.0g)のピリジン溶液(100ml)に無水酢酸(20ml)、4−N,N-ジメチルアミノピリジン(800mg,6.5mmol)を加えた。反応溶液を室温で一晩撹拌した後、減圧下に溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルおよび3N塩酸を加えた。有機層を希塩酸、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(LobarTMLiChroprepTMSi60,ヘプタン−酢酸エチル=4:1)に付し、(2S,4R)−2−[(S)−α−アセトキシ−4−(メトキシメトキシメチル)ベンジル]−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)ピロリジン(低極性化合物,5.11g,収率:46%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:-0.08(6H,br s),0.80(9H,br s),1.58(9H,br s),2.14(3H,br s),3.42(3H,s),4.59(2H,s),4.71(2H,s),7.20-7.41(4H,m)
(工程5)
工程4で得られた化合物(4.81g,9.18mmol)のメタノール溶液(40ml)に、炭酸カリウム(4.0g,28.9mmol)の水溶液(30ml)を室温で加えた。反応混合物にメタノール(40ml)を加えた。室温で反応溶液を40分間撹拌した後、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=4:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−(メトキシメトキシメチル)ベンジル]ピロリジン(4.3g,収率:97%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.05(6H,s),0.87(9H,s),1.56(9H,s),3.36(1H,m),3.46(3H,s),3.57(1H,m),4.13(1H,m),4.29(1H,m),4.58(1H,m),4.64(2H,s),4.76(2H,s),6.07(1H,br s),7.39(4H,br s)
(工程6)
工程5で得られた化合物(1.72g,3.57mmol)のメタノール溶液(40ml)に2N塩化水素−メタノール溶液(20ml)を加えた。室温で一晩撹拌した後、反応溶液を減圧濃縮し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ベンジル]ピロリジン一塩酸塩の固化残渣を得、精製することなく次工程に用いた。
(工程7)
工程6で得られた残渣のジオキサン(50ml)および水(30ml)の溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH10.0とした。この溶液に、氷冷下で、1N水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0−10.0を維持しながら、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(856mg,4.0mmol)のジオキサン溶液(30ml)を滴下した。反応溶液を酢酸エチル−水の混液に注ぎ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:1→酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−(ヒドロキシメチル)ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(1.11g,収率:77%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.44(1H,m),3.71(1H,m),4.21(1H,m),4.37(1H,m),4.62(1H,m),4.68(2H,s),5.30(2H,s),5.57(1H,br s),7.32(4H,br s),7.54(2H,d,J=8.8Hz),8.24(2H,d,J=8.8Hz)
(工程8)
工程7で得られた化合物(990mg,2.46mmol)の塩化メチレン(15ml)−アセトン(5ml)溶液に0℃でp-トルエンスルホニルクロリド(495mg,2.6mmol)およびトリエチルアミン(0.36ml,2.6mmol)を加えた。反応溶液を5℃で2日間撹拌した後、減圧濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルおよび水の混液を加えた。有機層を希塩酸、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:1→1:4)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−(p-トルエンスルホニルオキシメチル)ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(362mg,収率:26%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.08(3H,s),4.51(2H,s),5.32(2H,s),7.35(4H,br s),7.57(2H,d,J=8.0Hz),8.26(2H,d,J=8.0Hz)
(工程9)
工程8で得られた化合物のジメチルスルホキシド溶液(5ml)にアジ化ナトリウム(143mg,2.2mmol)を加えた。60℃で15分間撹拌した後、反応溶液を氷浴で冷却し、酢酸エチルおよび水の混液に注いだ。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮し、粗製の(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−(アジドメチル)ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(300mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.47(1H,m),3.76(1H,m),4.25(1H,m),4.35(2H,s),4.70(1H,m),5.33(2H,s),5.62(1H,br s),7.34(4H,m),7.57(2H,d,J=8.8Hz),8.27(2H,d,J=8.8Hz)
(工程10)
工程9で得られた化合物(300mg)のテトラヒドロフラン溶液(5ml)に室温でトリフェニルホスフィン(275mg,1.05mmol)および水(40μl,2.1mmol)を加え、反応溶液を同温度で一晩撹拌した。反応混合物にトリエチルアミン(0.18ml,1.3mmol)、p-ニトロベンジルオキシカルボニルクロリド(153mg,0.71mmol)を室温で加えた。同温度で30分間撹拌した後、反応溶液を濃縮し、酢酸エチルおよび水の混液を加えた。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=1:2→酢酸エチル)に付し、(2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(328mg,収率:87%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.45(1H,m),3.74(1H,m),4.23(1H,m),4.37(2H,d,J=5.9Hz),4.62(1H,m),5.23(2H,s),5.30(2H,s),5.65(1H,m),7.27(4H,m),7.53(4H,d,J=8.0Hz),8.22(4H,d,J=8.0Hz)
(工程11)
工程10で得られた化合物(325mg,0.57mmol)を参考例112−10および112−11と同様の反応を行うことにより、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[(S)−α−ヒドロキシ−4−[(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル]ベンジル]−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(110mg,収率:29%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.01(1H,m),2.32(3H,s),3.22(1H,m),3.76(1H,m),4.21(2H,m),4.38(2H,d,J=6.0Hz),4.70(1H,m),5.15(1H,m),5.23(2H,s),5.28(2H,d,J=2.7Hz),5.62(1H,m),7.20-7.35(4H,m),7.53(4H,d,J=8.0Hz),8.23(4H,d,J=8.6Hz)
参考例119
(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−(α−ヒドロキシベンジル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
(工程1)
窒素気流中、−78℃で、2.0Mフェニルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(22.8ml,45.6mmol)を15分間かけて、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−(t-ブチルジメチルシロキシ)プロリナール(10g,30.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(200ml)に滴下した。反応溶液を徐々に昇温し、室温で3時間撹拌した。反応溶液に水を加え、この溶液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよび水の混液にあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(WakogelTMC−300,ヘプタン−酢酸エチル=4:1)に付し、(2S,4R)−N-t-ブトキシカルボニル−4−t-ブチルジメチルシロキシ−2−(α−ヒドロキシベンジル)ピロリジン(12.0g,収率:96.8%)の無色油状物を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.01(6H,s),0.83(9H,s),1.54(9H,s),1.79-1.92(1H,m),2.83-3.84(3H,m),4.08-4.61(2H,m),4.84-5.34(1H,m)
(工程2,3)
参考例112−8,112−10および112−11と同様の反応を行い、(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−(α−ヒドロキシベンジル)−N-(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンを得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.86(1H,m),2.32(3H,s),2.71(1H,m),3.38-3.39(1H,m),4.01-4.33(2H,m),4.66-4.83(1H,m),5.13-5.37(3H,m),7.32(5H,m),7.54(2H,m),8.26(2H,m)
以下に、実施例に用いたチオールまたはチオールの前駆体である参考例120の化合物の物理化学データを示す。
参考例120
1H-NMR(CDCl3)δ:1.52(1H,m),2.05(1H,m),2.31(3H,s),3.22(1H,m),3.75(1H,m),4.17(1H,m),4.20-4.40(3H,m),4.55-4.70(4H,m),5.01(1H,br d,J=8Hz),5.10-5.40(4H,m),5.85-6.15(2H,m),6.98(1H,t,J=8.5Hz),7.20(1H,m),7.42(1H,m)
産業上の利用可能性
本発明の化合物は、文献未記載の新規化合物であり、MRSAを含むグラム陽性菌およびグラム陰性菌に対する強い抗菌力、β−ラクタマーゼおよびDHP−Iに対する優れた安定性を有するので、抗菌剤として有用であり、特にMRSAによる難治性感染症の治療に多大な貢献が期待される。
Claims (30)
- 一般式
[式中、R1は水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R2は水素原子または陰電荷、R3は水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、Arは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、炭素数2乃至7のカルバモイルアルキルアミノ基、アロイルアミノ基、炭素数1乃至6のアミノアルキル基、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、炭素数2乃至7のアルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4およびA5は同一または異なって、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Hetは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基、炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のヒドロキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1、A2およびA3は同一または異なって、単結合または水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のカルボキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wは硫黄原子、基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示す]で表される化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - Wが硫黄原子である請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wが基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合である請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wが基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)である請求項3記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wが酸素原子である請求項3記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wが基:CH(OH)である請求項3記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wが単結合である請求項3記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- 一般式
[式中、R1aは炭素数1乃至6のアルキル基、R2aは水素原子または陰電荷、R3aは水素原子、Araは水酸基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基および炭素数1乃至6のアルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基およびスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4aおよびA5aは同一または異なって、単結合、メチレン基またはエチレン基、Hetaは炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のヒドロキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基、ピリジニオ基、モルホリニル基、キヌクリジニオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1a、A2aおよびA3aは同一または異なって、単結合または水酸基、カルバモイル基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基および炭素数1乃至6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のカルボキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Waは硫黄原子、基:N−Xa(ここにおいて、Xaは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示す]で表される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - Waが硫黄原子である請求項8記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- W a が基:N−Xa(ここにおいて、Xaは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合である請求項8記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- W a が基:N−Xa(ここにおいて、Xaは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)である請求項10記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Waが酸素原子である請求項10記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Waが基:CH(OH)である請求項10記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Waが単結合である請求項10記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- 一般式
[式中、R1bは炭素数1乃至6のアルキル基、R2bは水素原子または陰電荷、R3bは水素原子、Arbはアミノ基および炭素数1乃至6のアルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびにハロゲン原子、カルバモイル基およびスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4bおよびA5bは同一または異なって、単結合、メチレン基またはエチレン基、Hetbは炭素数1乃至6のヒドロキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、イミダゾリオ基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1b、A2bおよびA3bは同一または異なって、単結合またはカルバモイル基、アミノ基および炭素数1乃至6のアルキルアミノ基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のカルボキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wbは硫黄原子、基:N−Xb(ここにおいて、Xbは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示す]で表される請求項8記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - Wbが硫黄原子である請求項15記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wbが基:N−Xb(ここにおいて、Xbは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合である請求項15記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wbが基:N−Xb(ここにおいて、Xbは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)である請求項17記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wbが酸素原子である請求項17記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wbが基:CH(OH)である請求項17記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- Wbが単結合である請求項17記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- 一般式
[式中、R1cは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R2cは水素原子または陰電荷、R3cは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、Arcは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、炭素数2乃至7のカルバモイルアルキルアミノ基、アロイルアミノ基、炭素数1乃至6のアミノアルキル基、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、炭素数2乃至7のアルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4cおよびA5cは同一または異なって、単結合、メチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Hetcは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1cA2cおよびA3cは同一または異なって、単結合または水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびにピリジル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキレン基(ただし、該ピリジル基は炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のカルボキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wcは硫黄原子を示す]で表される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - 一般式
[式中、R1dは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R2dは水素原子、R3dは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R4dおよびR5dは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、カルバモイル基またはスルファモイル基、Xdは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基または炭素数2乃至7のアルカノイル基、YdおよびZdの一方は水素原子であり、他方は基(d)
(式中、R6dおよびR7dは同一または異なって、水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基を示すか、またはR6dおよびR7dが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、pdは0ないし3の整数を示す)、AdおよびBdは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5d、BdおよびZdは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、mdは1または2、ndは0または1を示す]で表される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - 一般式
[式中、R1eは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R2eは水素原子、R3eは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R4eおよびR5eは同一または異なって、水素原子、カルバモイル基またはスルファモイル基、YeおよびZeの一方は水素原子であり、他方は基(e)
(式中、R6eおよびR7eは同一または異なって、水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基を示すか、またはR6eおよびR7eが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、peは0ないし3の整数を示す)、AeおよびBeは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5e、BeおよびZeは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、meは1または2、neは0または1を示す]で表される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - 一般式
[式中、R1fは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R2fは水素原子、R3fは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基または炭素数2乃至6のアルケニル基、R4fおよびR5fは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1乃至6のアルキル基、カルバモイル基またはスルファモイル基、YfおよびZfの一方は水素原子であり、他方は基(f)
(式中、R6fおよびR7fは同一または異なって、水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基を示すか、またはR6fおよびR7fが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、pfは0ないし3の整数を示す)、AfおよびBfは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5f、BfおよびZfは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、nfは1ないし3の整数を示す]で表される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - 一般式
[式中、R1gは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R2gは水素原子、R3gは水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R4gおよびR5gは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1乃至6のアルキル基、カルバモイル基またはスルファモイル基、YgおよびZgの一方は水素原子であり、他方は基(g)
(式中、R6gおよびR7gは同一または異なって、水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基を示すか、またはR6gおよびR7gが互いに結合してC2-6アルキレン基を形成し、pgは0ないし3の整数を示す。)、R8gは水素原子、AgおよびBgは同一または異なって、フェニル基またはナフチル基(ただし、R5g、BgおよびZgは一緒になって水素原子を形成してもよい。)、mgは1または2の整数、ngは0または1の整数を示す。]で表される請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。 - (1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルチオ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(3−アミノメチル−4−クロロフェニル)チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−2−スルファモイルフェニル)チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルカルバモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[[4−(2−アミノエチルカルバモイル)−2−スルファモイルフェニル]チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルオキシ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(3−アミノプロピオニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルフォニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−アミノメチルフェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルファモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(8−アミノメチル−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(3−アミノメチル−5−グリシルアミノ−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(3−アミノエチルスルフォニルアミノエチル)−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(3−アミノメチル−5−グリシルアミノメチル−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[6−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウム−1−イルメチル)−2−ナフチルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[3−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウム−1−イルメチル)−2−ナフチルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニルアミノメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチル−1−ナフチルアミノメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェノキシメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニルエチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルベンジル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチル−1−ナフチルメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−5−フェニルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−1−ナフチルメチル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸または(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(5−アミノメチル−2−フルオロフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒトロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸である請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- (1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルチオ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[(4−アミノメチル−2−スルファモイルフェニル)チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルカルバモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[[4−(2−アミノエチルカルバモイル)−2−スルファモイルフェニル]チオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(3−アミノプロピオニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルフォニルアミノ)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−アミノメチルフェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[4−(2−アミノエチルスルファモイル)フェニルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒトロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(8−アミノメチル−2−ナフチルメチルチオメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−[6−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンジウム−1−イルメチル)−2−ナフチルメチルチオメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニルアミノメチル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルベンジル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸、(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸または(1R,5S,6S)−2−[(3S,5S)−5−(4−アミノメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピロリジン−3−イルチオ]−6−[(1R)−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸である請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステル。
- 一般式
[式中、R1は水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、R10は水素原子または炭素数1乃至6のアルキルシリル基、炭素数2乃至7のアルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される水酸基の保護基、R20は水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のハロ置換アルキル基、炭素数3乃至13のアルカノイルオキシアルキル基、炭素数3乃至13のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、炭素数2乃至6のアルケニル基、アラルキル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、インダニル基、フタリジル基およびメトキシメチル基からなる群より選択されるカルボキシル基の保護基を示す]で表される化合物または一般式[II′]
[式中、Lはトリフルオロメチルカルボニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基またはジフェニルホスフィニルオキシ基を示し、他の記号は前記に同じ]で表される式[II]の反応性誘導体と一般式
[式中、R30は水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基またはアラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数1乃至6のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択されるイミノ基の保護基、Ar0は水酸基(該水酸基は、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、炭素数2乃至7のアルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基(該カルボキシル基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のハロ置換アルキル基、炭素数3乃至13のアルカノイルオキシアルキル基、炭素数3乃至13のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、炭素数2乃至6のアルケニル基、アラルキル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、インダニル基、フタリジル基およびメトキシメチル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基(該アミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、炭素数1乃至6のカルバモイルアルキルアミノ基、アロイルアミノ基、炭素数1乃至6のアミノアルキル基(該炭素数1乃至6のアミノアルキル基中のアミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基(該炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基のアミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基およびジ炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびに水酸基(該水酸基は、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、炭素数2乃至7のアルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基(該カルボキシル基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のハロ置換アルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイルオキシアルキル基、炭素数3乃至13のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、炭素数2乃至6のアルケニル基、アラルキル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、インダニル基、フタリジル基およびメトキシメチル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基(該アミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、ジ炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、炭素数2乃至7のアルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基(該炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基中のアミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、スルファモイル基およびジ炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A40およびA50は同一または異なって、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、イミノ基(該イミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、低級アルカノイル基、ハロ置換低級アルカノイル基、アリールアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、ハロ置換低級アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および低級アルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Het0は水酸基(該水酸基は、低級アルキルシリル基、低級アルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、低級アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基(該カルボキシル基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のハロ置換アルキル基、炭素数3乃至13のアルカノイルオキシアルキル基、炭素数3乃至13のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、炭素数2乃至6のアルケニル基、アラルキル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、インダニル基、フタリジル基およびメトキシメチル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基(該アミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基、炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のヒドロキシアルキル基(該炭素数1乃至6のヒドロキシアルキル基中のヒドロキシ基は、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、炭素数2乃至7のアルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A10、A20およびA30は同一または異なって、単結合または水酸基(該水酸基は、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、炭素数2乃至7のアルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基(該アミノ基は、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のカルボキシアルキル基(該炭素数1乃至6のカルボキシルアルキル基中のカルボキシ基は、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のハロ置換アルキル基、炭素数3乃至13のアルカノイルオキシアルキル基、炭素数3乃至13のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、炭素数2乃至6のアルケニル基、アラルキル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、インダニル基、フタリジル基およびメトキシメチル基からなる群より選択される基で保護されていてもよい)、および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、W0は硫黄原子、基:N−X0(ここにおいて、X0は水素原子、またはアラルキリデン基、アラルキル基、低級アルカノイル基、ハロ置換低級アルカノイル基、アリールアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、ハロ置換低級アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および低級アルキルシリル基からなる群より選択されるアミノ基の保護基、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OR8)(ここにおいて、R8は水素原子または低級アルキルシリル基、低級アルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、低級アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される水酸基の保護基を示す)または単結合を示す]で表される化合物とを反応させて、一般式
[式中、R1、R20、R30、A10.A20、A30、Ar0およびW0は前記の意味を有する]で表される化合物とし、及び/又は、一般式[IV]の化合物の炭素数1乃至6のアルキルシリル基、炭素数2乃至7のアルコキシメチル基、アラルキル基、アシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基およびアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選択される水酸基の保護基、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のハロ置換アルキル基、炭素数3乃至13のアルカノイルオキシアルキル基、炭素数3乃至13のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、炭素数2乃至6のアルケニル基、アラルキル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、炭素数1乃至6のアルキルシリル基、インダニル基、フタリジル基およびメトキシメチル基からなる群より選択されるカルボキシル基の保護基、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択されるイミノ基の保護基、アラルキリデン基、アラルキル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルカノイル基、アリールアルカノイル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、炭素数2乃至7のハロ置換アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基および炭素数1乃至6のアルキルシリル基からなる群より選択されるアミノ基の保護基を除去し、及び/又は、一般式[IV]中の保護基を除去した化合物をその医薬として許容される塩または無毒性のカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステルに変換することを特徴とする、一般式
[式中、R2は水素原子または陰電荷、R3は水素原子または炭素数1乃至6のアルキル基、Arは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、炭素数2乃至7のカルバモイルアルキルアミノ基、アロイルアミノ基、炭素数1乃至6のアミノアルキル基、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基、ピリジル基、ピリジルカルボニルアミノ基、ピリジニオカルボニルアミノ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、スルホ基、アミノスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびに水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、ピペラジノカルボニル基、アミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、スルホアミノ基、炭素数2乃至7のアルカノイルアミノ基、アラルキルアミノ基、アロイルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、炭素数2乃至7のアミノアルキルカルボニルアミノ基、スルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至5個有していてもよい、フェニル基、ナフチル基または基:
(式中、A4およびA5は同一または異なって、単結合、メチレン基、エチレン基、酸素原子、イミノ基、硫黄原子、スルホニル基、−CONH−または−NHSO2−、Hetは水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基、炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のヒドロキシアルキル基および炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を、同一または異なって、1乃至3個有していてもよい、ピロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、イミダゾリオ基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリジニオ基、ピラジニル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラシニル基、モルホリニル基、ベンゾチアゾリル基、イソインドリル基、キヌクリジニル基、キヌクリジニオ基、ベンゾチアゾール−1,1−ジオキソ−6−イル基または1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル基を示す)、A1、A2およびA3は同一または異なって、単結合または水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数2乃至7のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数3乃至13のジアルキルカルバモイル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数2乃至12のジアルキルアミノ基、炭素数3乃至18のトリアルキルアンモニオ基、ホルムイミドイルアミノ基、アセトイミドイルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、スルホ基、スルファモイル基、炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基および炭素数2乃至12のジアルキルスルファモイル基からなる群から選ばれる置換基を、同一もしくは異なって、1乃至3個有していてもよい、炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数2乃至7のアルキルカルバモイル基、炭素数1乃至6のアルキルアミノ基、炭素数1乃至6のアルコキシ基、炭素数1乃至6のアルキルチオ基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニル基、炭素数1乃至6のアルキルスルホニルアミノ基および炭素数1乃至6のアルキルスルファモイル基ならびにピリジル基およびピリジニオ基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい炭素数1乃至6のアルキレン基(ただし、該ピリジル基およびピリジニオ基は炭素数1乃至6のアルキル基、炭素数1乃至6のカルボキシアルキル基ならびに炭素数1乃至6のカルバモイルアルキル基からなる群から選ばれる置換基を有していてもよい。)、Wは硫黄原子、基:N−X(ここにおいて、Xは水素原子、炭素数1乃至6のアルキル基、ホルミル基、炭素数2乃至7のアルカノイル基またはスルファモイル基を示す)、酸素原子、基:CH(OH)または単結合を示し、R1は前記の意味を有する]で表される化合物またはその医薬上許容される塩もしくはカルバペネム骨格の3位のカルボキシル基のエステルの製造法。
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