JP4180485B2 - 硬質表面洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、金属、ガラス、陶磁器、プラスチック等の硬質表面の洗浄に用いられ、低温においても良好な洗浄力を有する硬質表面洗浄剤組成物、及び硬質表面洗浄剤キット、並びに硬質表面の洗浄方法に関する。
従来より、金属、ガラス、陶磁器、プラスチックス等の硬質表面の洗浄には、アルカリ洗浄剤が幅広く用いられている。アルカリ洗浄剤が使用されている分野では、洗浄性を向上させるために、室温より洗浄温度を上げて洗浄を行うことが多い。例えば、製鉄所等において鋼板(鋼帯)を連続洗浄する場合、一般的には洗浄液温度は70〜80℃である。また、外食産業等において自動食器洗浄機を用いて、ガラス、陶磁器、プラスチックス等を洗浄する場合、洗浄温度は60〜70℃が一般的である。しかし、洗浄コストの観点から、洗浄温度を低下させても、洗浄性が良好な硬質表面洗浄剤が求められていた。
これまで、低温洗浄能力に優れる硬質表面用のアルカリ洗浄剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン界面活性剤を含む洗浄剤組成物(特許文献1、特許文献2)等が知られているが、低温(50℃以下)での繰り返し洗浄性の観点から、いずれの組成物も充分とは言えない。
また、グリセリルエーテルを含む洗浄剤組成物(特許文献3、特許文献4)等も知られているが、いずれの組成物も、低温で洗浄する能力は、充分とは言えない。
特開平10−324900号公報 特開平10−280179号公報 特開平5−194999号公報 特開平11−189796号公報
本発明の課題は、金属、ガラス、陶磁器、プラスチックス等の硬質表面の洗浄において、低温(50℃以下、以下同じ)で十分な洗浄性能を有し、低温での繰り返し洗浄が可能な洗浄剤組成物を提供することにある。
本発明は、(A)一般式(I)
1OCH2−CH(OH)−CH2OH (I)
〔式中、R1は炭素数6〜11の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
で表されるグリセリルエーテル、(B)一般式(II)
2O−(EO)x−(PO)y−(EO)z−H (II)
〔式中、R2は炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、あるいは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を有するアルキルフェニル基を示し、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を示す。x及びzはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、x+z=6〜30である。yはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、0≦y<x+zである。尚、yが0でないとき、EO及びPOはランダム付加でもブロック付加でも良い。〕
で表される非イオン界面活性剤、及び(C)アルカリ剤を含有し、(A)成分と(B)成分の配合割合が、重量比で(A)/(B)=0.1〜10である、硬質表面洗浄剤組成物、更に、(D)水溶性高分子カルボン酸を含有する、硬質表面洗浄剤組成物、更に、(E)キレート剤を含有する、硬質表面洗浄剤組成物を提供する。
また本発明は、上記(A)成分及び(B)成分を、重量比で(A)/(B)=0.1〜10の割合で含有し、(C)成分とともに使用される硬質表面洗浄剤キット、並びにこの洗浄剤キットを、(C)成分と混合して使用する、硬質表面の洗浄方法を提供する。
本発明の特徴は、特定のグリセリルエーテルである(A)成分と、特定の非イオン界面活性剤である(B)成分を特定の比率で配合することにあり、これにより、(B)成分の乳化力、すすぎ易さを損なうことなく、(B)成分単独よりも表面張力を下げ、油汚れへの浸透力を上げることが可能となったのである。従って、本発明の洗浄剤組成物は、洗浄時間が最大でも数秒という極めて短い時間において、低温で効率よく鋼板等の硬質表面に付着した油分を洗浄することが可能であり、低温での繰り返し洗浄性が求められる工業用洗浄剤、特に非常に短時間で脱脂性を要求される鉄鋼等の鋼板用洗浄剤分野に有用である。
本発明の洗浄剤組成物は低温で、十分な洗浄性能を有するが、本発明の洗浄剤組成物を用いて50℃より高い温度で洗浄した場合においても、先に示した公知の硬質表面洗浄剤より優れた性能を示すことは言うまでもない。
本発明に用いられる(A)成分のグリセリルエーテルは、前記一般式(I)で表されるが、一般式(I)において、R1は、洗浄剤の低COD化、並びに洗浄性の観点から、炭素数6〜11の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、炭素数6〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、炭素数8〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が更に好ましく、炭素数8〜10の分岐鎖アルキル基が特に好ましい。R1の炭素数が、6以上であると、グリセリルエーテルが水中へ可溶化せず、高濃度にしなくても高い洗浄力を得ることができる。
本発明に用いられる(B)成分の非イオン界面活性剤は、前記一般式(II)で表されるが、一般式(II)において、R2は炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、あるいは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を有するアルキルフェニル基であり、好ましくは炭素数10〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。
一般式(II)において、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示すx及びzは、xとzの和が6〜30であり、乳化力を上げ、繰り返し洗浄性を高め、且つ操業時の泡立ち性を抑制する観点から、8〜20が好ましく、8〜16がより好ましく、10〜16が特に好ましい。更に、x及びzはそれぞれ1以上の数であることが好ましい。また、プロピレンオキサイドの平均付加モル数yは、0以上で、良好な洗浄性を得る観点から、エチレンオキサイドの平均付加モル数であるxとzの和より小さい数であり、操業時の泡立ち性を抑制する観点から、0〜6が好ましく、0〜5がより好ましい。また、yは0より大きいことが更に好ましい。
一般式(II)で表される非イオン界面活性剤において、yが0でないとき、EO及びPOはランダム付加体でもブロック付加体でも良いが、ブロック付加体が好ましく、(EO)x、(PO)y、(EO)zの順にブロック付加しているものが更に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中の(A)成分と(B)成分の配合割合は、乳化力、油汚れへの浸透力、被洗浄物からのすすぎ性及び洗浄性を全て満足させる観点から、(A)/(B)の重量比が0.1〜10であるが、更に高い洗浄性を得る観点からは、0.5〜9が好ましく、1〜7がより好ましく、1.5〜5が特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量は0.001〜10重量%が好ましく、洗浄性と経済性、低COD化の観点から0.01〜10重量%がより好ましく、0.1〜5重量%が特に好ましい。また、本発明の洗浄剤組成物中の(B)成分の含有量は0.001〜10重量%が好ましく、洗浄性と経済性、低COD化の観点から0.01〜10重量%がより好ましく、0.1〜5重量%が特に好ましい。
本発明に用いられる(C)成分としては、水溶性のアルカリ剤であればいずれのものも使用できる。具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、セスキ珪酸ナトリウム、一号珪酸ナトリウム、二号珪酸ナトリウム、三号珪酸ナトリウム等の珪酸塩、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等のリン酸塩、炭酸二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸二カリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩等が挙げられる。2種以上のアルカリ剤を組み合わせて用いても良い。これらのアルカリ剤のうち好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウムであり、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
本発明の洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量は、0.1〜50重量%が好ましく、洗浄性と経済性の観点から0.5〜10重量%がより好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、(D)成分として水溶性高分子カルボン酸を配合することにより、保存安定性や洗浄性能を更に向上させることができる。本発明に用いられる水溶性高分子カルボン酸としては、一般式(III)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004180485
〔式中、R3〜R8は同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、COOM又はOHを示し、Mは水素原子、アルカリ金属、炭素数1〜4のアルキルアミン又は炭素数1〜6のアルカノールアミンを示し、m及びnは、それぞれかっこ内の構成単位のモル数を示し、m/n(モル比)は0/10〜10/1である。〕
一般式(III)の両末端は特に限定されないが、水素原子、OH、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はSO3M(Mは前記の意味を示す)等が挙げられ、同一でも異なっていても良い。また、一般式(III)で表される化合物の重量平均分子量(Mw)は1,000〜100,000が好ましく、3,000〜50,000がより好ましく、5,000〜20,000が特に好ましい。一般式(III)で表される化合物の重合形態はブロックでもランダムでもよい。
一般式(III)で表される化合物の具体例としては、アクリル酸ホモポリマー、アクリル酸−マレイン酸共重合体、α−ヒドロキシアクリル酸ホモポリマー、炭素数5のオレフィン−マレイン酸共重合体、イソブチレン−マレイン酸共重合体等、及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアミン塩等が挙げられる。好ましくはアクリル酸ホモポリマー、アクリル酸−マレイン酸共重合体、又はこれらのナトリウム塩である。具体的な製品名としては、花王(株)製ポイズ540、ポイズ530、ポイズ521、ポイズ520、日本パーオキサイド(株)製ペールプラック250、ペールプラック1200、ペールプラック5000、日本ゼオン(株)製クインフロー540、クインフロー542、クインフロー543、クインフロー560、クインフロー640、クインフロー750、東亞合成(株)製アロンT−40(M)、(株)クラレ製イソバン06、イソバン04、イソバン600、(株)日本触媒製アクアリックDL100等が挙げられる。2種以上の水溶性高分子カルボン酸を組み合わせて用いても良い。
本発明の洗浄剤組成物中の(D)成分の含有量は、水の軟水化性能、洗浄性及び低COD化の観点から、0.05〜1.0重量%が好ましく、0.1〜0.5重量%が更に好ましい。0.05重量%以上とすることで、工業用水等の硬度の高い水を用いた場合に、カルシウムイオンやマグネシウムイオンが汚れとして混入してくる脂肪酸等と水不溶性の塩を作り、洗浄不良となるのを効果的に抑制することができる。
本発明の洗浄剤組成物は、(E)成分としてキレート剤を配合することにより、更に洗浄性能を向上させることができる。キレート剤としては、グリセリン酸、テトロン酸、ペントン酸、ヘキソン酸、ヘプトン酸等のアルドン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二酢酸、テトラエチレンテトラミン六酢酸等のアミノカルボン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩、クエン酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩、アミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等のホスホン酸類のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩や、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩が挙げられる。これらのキレート剤のうち好ましくは、グルコン酸、グルコヘプトン酸、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、リンゴ酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸のアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩であり、特に好ましくは、グルコン酸ナトリウム、グルコヘプトン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸ナトリウムである。
本発明の洗浄剤組成物中の(E)成分の含有量は、洗浄性及び経済性の観点から0.01〜5重量%が好ましく、0.05〜2重量%が更に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物には、洗浄性を向上させる目的で、上記(A)成分及び(B)成分以外に、洗浄剤組成物に一般的に使用されている非イオン界面活性剤や、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤等を、COD及びコストの上昇を考慮した上で配合することも可能である。
硬質表面用の洗浄剤は濃縮製品として市販され、洗浄時に水等の水溶性媒体により希釈し、使用されるのが一般的である。本発明の洗浄剤組成物は、必要により、洗浄剤の分離を抑制するための可溶化剤や、洗浄剤を安定な懸濁状態にするスラリー化剤を用いて濃縮洗浄剤組成物の形態とすることもできる。
本発明に用いられる可溶化剤としては、下記一般式(IV)〜(VI)で表される化合物が挙げられる。
10−X−(CH2pCOOM1 (IV)
11COOM2 (V)
12SO33 (VI)
〔式中、R10、R11及びR12は、それぞれ炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又は炭素数5〜18の芳香族炭化水素基を示し、Xは基>NH、>N(CH2)qCOOM1又は>CHCOOM1を示し、M1、M2及びM3はそれぞれ水素原子、アルカリ金属、炭素数1〜4の脂肪族アミン、アンモニア又はアルカノールアミンを示し、p及びqはそれぞれ1〜3の整数を示す。〕
一般式(IV)で表される化合物としては、例えば、炭素数6〜18のアルケニルコハク酸及びその塩、又は下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004180485
一般式(V)で表される化合物としては、例えば、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、酪酸、吉草酸、イソ酪酸、2−エチルヘキサン酸及びその塩が挙げられる。一般式(VI)で表される化合物としては、上記一般式(V)で表されるカルボン酸のカルボキシル基をスルホン酸基に変更したものが挙げられる。
上記一般式(IV)〜(VI)におけるM1、M2及びM3の具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、他の炭素数2〜10のアルカノールアミン、カリウム、ナトリウム、水素原子等が挙げられる。
本発明に用いられるスラリー化剤としては、前記(D)成分の水溶性高分子カルボン酸や、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンジスルホン酸もしくはフタル酸及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアミン塩等が挙げられる。
また、本発明の洗浄剤組成物には、洗浄の工程で発生する泡を抑制する消泡剤、例えば、シリコン系消泡剤、高級アルコール系消泡剤、高級脂肪酸及びその塩、プルロニック型コポリマー、テトラニック型コポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を配合することもできる。
本発明の洗浄剤組成物を濃縮洗浄剤の形態で提供する場合には、その組成は特に限定されないが、優れた製品安定性及び配管輸送性を得る観点から、(A)成分の含有量は、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましく、0.5〜5重量%が特に好ましい。(B)成分の含有量は、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましく、0.5〜5重量%が特に好ましい。(C)成分の含有量は、1〜50重量%が好ましく、15〜45重量%がより好ましい。(D)成分を含有させる場合は、その含有量は、0.5〜10重量%が好ましく、1.0〜8重量%がより好ましく、1.0〜6重量%が特に好ましい。また、(E)成分を含有させる場合はその含有量は、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましい。可溶化剤もしくはスラリー化剤の含有量は、0.05〜40重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましいが、洗浄剤組成物が安定であれば可溶化剤又はスラリー化剤は用いなくてもよい。
本発明においては、上記(A)成分及び(B)成分を、重量比で(A)/(B)=0.1〜10の割合で含有する洗浄剤キットを、実際の洗浄時に(C)成分と混合して用いることも可能である。本発明の洗浄剤キット中の(A)成分の含有量は、0.1〜91重量%が好ましく、0.5〜88重量%がより好ましく、0.5〜83重量%が特に好ましい。(B)成分の含有量は、0.1〜91重量%が好ましく、0.5〜88重量%がより好ましく、0.5〜83重量%が特に好ましい。また、(A)成分と(B)成分の割合は、重量比で(A)/(B)=0.1〜10であり、更に高い洗浄性を得る観点からは、0.5〜9が好ましく、1〜7がより好ましく、1.5〜5が特に好ましい。
本発明の洗浄剤キットを用いて、鋼板等の硬質表面を洗浄する際には、この洗浄剤キットを、(C)成分と混合し、必要に応じて更に水等で希釈して洗浄液として用いる。この時の(C)成分の混合割合は、上記本発明の洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量と同様である。
本発明の硬質表面洗浄剤組成物又は洗浄剤キットは、金属、ガラス、陶磁器、プラスチックス等を低温で洗浄する際に有効であり、特に製鉄所等における鋼板の連続洗浄、すなわち浸漬洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、電解洗浄等においてその効果を発揮することができる。
本発明の硬質表面洗浄剤組成物又は洗浄剤キットは、製鉄所において鋼板(鋼帯)を連続洗浄する場合、特に電解洗浄する際に用いられる鋼板用アルカリ洗浄剤として好ましい。鋼板の洗浄設備は通常、コイル状に巻き取られた鋼板(鋼帯)を連続して洗浄する構造になっており、30〜1100m/分程度の速度で操業される。従って、鋼板の洗浄時間は最大でも数秒という極めて短い時間である。鋼板用の洗浄剤は、そのような短時間の間に鋼板表面に付着している0.1〜3g/m2の油分を落とさなければならず、非常に高い洗浄性が要求される。本発明の洗浄剤組成物又は洗浄剤キットは、洗浄時間が最大でも数秒という極めて短い時間において、低温で効率よく鋼板表面に付着した油分を洗浄することが可能である。
例中の%は、特記しない限り重量%である。
実施例1〜15及び比較例1〜6
表1に示す組成を有する本発明及び比較の洗浄剤組成物(残量は脱イオン水である)を調製し、下記方法により、鋼板洗浄試験を行い、鋼板の洗浄性を評価した。結果を表1に示す。
<鋼板洗浄試験>
(1)被洗浄鋼板
被洗浄鋼板はすべて、厚さ0.5mmに冷間圧延された、付着油分量200mg/m2の鋼板を縦50mm×横25mmの大きさに切断して用いた。
(2)疑似劣化洗浄液の調製
圧延機に付着し堆積したスカムから油分を溶剤で抽出して得たスカム抽出油1.0重量%を、洗浄剤組成物に添加し、十分撹拌して疑似劣化洗浄液を調製した。
(3)洗浄及びすすぎ方法
洗浄剤組成物(汚れ無し洗浄液)及び疑似劣化洗浄液中に、それぞれ設置した縦100mm×横50mmの大きさの電極板1対(電極板間距離は20mm)から等距離かつ中心に被洗浄鋼板を1秒浸漬し、その後電流密度10A/dm2で鋼板電位を負から正に一度切り替えて、それぞれ 0.5秒ずつ電流を流し電解洗浄した。その後引き続きスプレーヘッドから10cmの位置で1秒間水スプレーリンス(水温20℃、水圧0.2MPa)し、温風乾燥した。なお、試験洗浄液の温度は40℃であった。
(4)残存付着油分量測定方法
汚れ無し洗浄液及び疑似劣化洗浄液について、それぞれ洗浄及びすすぎ後の鋼板付着油分量を鋼板付着油分量測定装置EMIA−111((株)堀場製作所製)を用い測定し、5枚の平均を測定値とし、下記基準で鋼板の洗浄性を評価した。
×:残存付着油分量が20mg/m2以上
○:残存付着油分量が10mg/m2以上20mg/m2未満
◎:残存付着油分量が10mg/m2未満
尚、疑似劣化洗浄液を用いた評価は、繰り返し洗浄性を評価するために行った。即ち、繰り返し洗浄性評価は、鋼板表面に付着した油分が洗浄槽に蓄積した場合の洗浄性評価であるので、疑似劣化洗浄液を用いて行った。
Figure 0004180485
*:実施例3のR2は1−ヘキシルオクチル基、実施例8のR2はノニルフェニル基であり、その他は直鎖アルキル基である。また、y≠0の時は、(EO)x、(PO)y、(EO)zの順にブロック付加している。
実施例16〜19
表2に示す希釈前の組成を有する洗浄剤組成物(残量は脱イオン水)を調製後、表2に示す希釈後の濃度になるように脱イオン水にて希釈して試験洗浄液を調製した。実施例16は表2に示す組成の洗浄剤組成物を直接調製して、試験洗浄液とした。これらの洗浄液について、被洗浄鋼板として付着油分量400mg/m2のものを用いる以外は実施例1〜15と同様にして鋼板洗浄試験を行い、鋼板の洗浄性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 0004180485

Claims (4)

  1. (A)一般式(I)
    1OCH2−CH(OH)−CH2OH (I)
    〔式中、R1は炭素数6〜11の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。〕
    で表されるグリセリルエーテル、(B)一般式(II)
    2O−(EO)x−(PO)y−(EO)z−H (II)
    〔式中、R2は炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、あるいは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基を有するアルキルフェニル基を示し、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を示す。x及びzはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、x+z=6〜30である。yはプロピレンオキサイドの平均付加モル数を示す数で、0≦y<x+zである。尚、yが0でないとき、EO及びPOはランダム付加でもブロック付加でも良い。〕
    で表される非イオン界面活性剤、(C)アルカリ剤、及び(D)アクリル酸ホモポリマー、アクリル酸−マレイン酸共重合体及びこれらのナトリウム塩から選ばれる水溶性高分子カルボン酸を含有し、(A)成分と(B)成分の配合割合が、重量比で(A)/(B)=0.1〜10、(C)成分の含有量が組成物中1〜50重量%である、鋼板用洗浄剤組成物。
  2. 更に、(E)キレート剤を含有する、請求項記載の鋼板用洗浄剤組成物。
  3. 請求項1記載の(A)成分及び(B)成分を、重量比で(A)/(B)=0.1〜10の割合で含有し、請求項1記載の(C)成分及び(D)成分とともに使用される鋼板用洗浄剤キット。
  4. 請求項記載の洗浄剤キットを、請求項1記載の(C)成分及び(D)成分と混合して使用する、鋼板の洗浄方法。
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