JP4179528B2 - 二次電池の検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の検査方法に関し、詳しくは、不良電池を検査できる二次電池の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二次電池の製作は、まず、セパレータを介した状態の正極と負極とを電池ケース内に挿入し、この電池ケース内に電解液を注入する。その後、このケースの開口部を封止して電池ケースを密閉することで製作される。なお、電池ケースの開口部が封止された状態の電池は、化成処理が施されていないことから、初期充放電処理が施されて充放電が可能な二次電池となる。
【0003】
通常の二次電池は、電池を製作した後に充放電を行い、電池容量の検査を行っている。さらに、ある程度充電した状態で長期間保存し、電池電圧や電池容量の低下を測定する検査が施されていた。すなわち、二次電池としての信頼性を向上させるために、電池容量が低い電池、保存時に電池電圧の低下や自己放電が大きい二次電池を排除することが必須であるためである。
【0004】
たとえば、複数の二次電池を電気的に接続して組電池を形成したときに、組み合わせた二次電池の中に、不良電池があると、組電池の性能や安全性にきわめて大きな問題が生じるためである。
【0005】
従来の二次電池の電池電圧や電池容量の低下を調べる検査は、ある程度充電した状態で長期間保存することで行われていたため、充電状態での二次電池の保存が数週間にもおよび、多大な保存設備費と保存期間とが要求されていた。この保存に要するコストが、二次電池のコストを上昇させていた。
【0006】
また、リチウム二次電池においては、負極での被膜形成をともなう不可逆反応があること、充放電にともない正負極の電池材料の状態が変化して容量特性や内部抵抗が変化すること、などの理由から、初期に数サイクルに及ぶ電池充放電試験が施されている。
【0007】
ある程度充電した状態で二次電池を長期間保存する評価方法においては、充電状態での保存時間を短縮させることを目的として、二次電池の保存温度を高温とする保存方法がある。すなわち、高温とすることで二次電池の電極反応を促進する評価方法である。
【0008】
しかしながら、高温での二次電池の保存は、大きなエネルギーを持つ電池に熱エネルギーを加えることから、安全上の問題を有していた。すなわち、電池に充電されたエネルギーだけでなく、熱エネルギーによる電解液と電極材料の反応のエネルギーが加わるため、短絡等の異常があった場合、電池の発熱や内部圧力の上昇に至る可能性が高くなる。また、加熱により電解液と電極材料の間で副反応が起こり、電池容量の低下や抵抗上昇が起きる可能性がある。
【0009】
さらに、高温での二次電池の保存には、ヒーター等の加熱装置が必要となり、保存設備の設備費を増大させるという問題を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、安全かつ低コストで二次電池を検査できる二次電池の検査方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明者等は二次電池の検査方法について検討を重ねた結果、初期充放電処理が施された二次電池に特定の充放電条件で充放電を行う充放電工程を有する検査方法とすることでことで上記課題を解決できることを見出した。
【0012】
すなわち、本発明の二次電池の検査方法は、初期充放電処理が施された二次電池に、初期充放電処理の初期充放電電流より大きな電流値を有する充放電電流での充放電を行う充放電工程と、充放電工程が施された二次電池の電池電圧の低下量および/または自己放電量の低下を測定する測定工程と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の二次電池の検査方法は、初期充放電電流より大きな電流値を有する充放電電流で充放電を行うことで、電池内の微小な短絡箇所および将来短絡につながる可能性がある部分が短絡する。この短絡は、電池特性の低下を引き起こすため、その電池特性の低下として電池電圧の低下量および/または自己放電量の低下を測定することで、短時間で二次電池の検査を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の二次電池の検査方法は、充放電工程と、測定工程と、を有する。
【0015】
充放電工程は、初期充放電処理が施された二次電池に、初期充放電処理の充放電電流より大きな電流値を有する充放電電流で充放電を行う工程である。すなわち、充放電工程は、充放電電流で充放電を行うことで、電池内のより電流が流れやすい部分に充放電電流が集中し、この部分を強制的に短絡させる工程である。この結果、充放電工程が施された二次電池は、短絡により特性が低下する。
【0016】
詳しくは、充放電工程は、電池内の微小な短絡箇所および将来短絡につながる可能性がある部分を強制的に短絡させる。
【0017】
ここで、電池内の微小な短絡箇所とは、製造された段階や初期充放電により短絡を生じている箇所を示し、将来短絡につながる可能性がある部分とは、二次電池を使用して充放電を繰り返したときに短絡を生じるような部分を示す。
【0018】
この電池内の微小な短絡箇所としては、たとえば、二次電池の製造時に二次電池内に残留した異物や電極からの剥落物により生じた短絡箇所をあげることができる。また、将来短絡につながる可能性がある部分とは、充放電を行うことで電極の表面に電解質や不純物が析出することで、この析出物が短絡を生じさせる部分や、電極が体積変化を生じることで短絡が生じる部分を示す。
【0019】
測定工程は、充放電工程が施された二次電池の電池特性の変化を測定する工程である。すなわち、測定工程が二次電池の電池特性の変化を測定することで、充放電工程において短絡が生じた二次電池を、電池特性の変化から検出することができる。
【0020】
すなわち、充放電工程において短絡を生じた二次電池は、短絡が生じていない二次電池と比較すると電池特性が低下している。このため、測定工程では、電池特性の変化を測定することで、電池特性が低下した電池を短絡が生じた二次電池として判別することができる。
【0021】
本発明の二次電池の検査方法は、充放電工程において二次電池内の微小な短絡箇所および将来短絡につながる可能性がある部分を強制的に短絡させ、測定工程において短絡を電池特性の低下として検知する検査方法である。本発明の二次電池の検査方法は、二次電池を強制的に短絡させているため、短絡による電池特性の変化が生じやすくなっている。すなわち、短時間で電池特性の変化が得られるため、従来の検査方法に要求された長時間の保存が必要なくなっている。この結果、本発明の二次電池の検査方法は、短時間で二次電池の検査を行うことができる。
【0022】
電池特性の変化は、二次電池の電池電圧の低下量および/または自己放電量の低下であることが好ましい。ここで、自己放電容量の変化は、保存の前後での容量の変化を示す。すなわち、測定工程において測定される電池特性の変化が、従来の検査方法において測定された電池電圧の低下量および/または自己放電量の低下の変化であることで、測定工程において二次電池の内部での短絡を検知できる。
【0023】
本発明の検査方法は、二次電池の検査方法であり、特にリチウム二次電池の検査に有効である。
【0024】
このリチウム二次電池としては、リチウム金属酸化物を有しているリチウム二次電池であれば、特に限定されるものではなく、通常のリチウム二次電池を用いることができる。
【0025】
また、リチウム金属酸化物についても、特に限定されるものではない。リチウム金属酸化物としては、たとえば、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn2O4等の化合物をあげることができる。
【0026】
リチウム二次電池の正極は、特に限定されるものではなく、通常のリチウム二次電池に用いられる正極を用いることができる。たとえば、Liの挿入脱挿入の機能を持つ正極活物質、電子の導電性を持たせるためのカーボン等の導電剤、電極形状を保持するためのPVDF等のバインダをNMP等の溶剤と混合して、ペースト化し、アルミニウムの集電体に塗工して乾燥させ、電池形状に合わせるためのスリットを形成し、粒子間と集電体との接触状態をよくしたり、電極密度を上げるためにプレスを行う工程を施すことで製造された正極をあげることができる。
【0027】
リチウム二次電池の負極は、特に限定されるものではなく、通常のリチウム二次電池に用いられる負極を用いることができる。たとえば、Liの挿入脱挿入あるいは析出、溶出の機能を持つ炭素等の負極活物質、電極形状を保持するためのPVDF等のバインダをNMP等の溶剤と混合、ペースト化した後、Cuの集電体に塗工して乾燥させ、電池形状に合わせるためのスリットを形成し、粒子間と集電体との接触状態をよくしたり、電極密度を上げるためにプレスを行う工程を施すことで製造された負極をあげることができる。
【0028】
さらに、リチウム二次電池としては、上述のように製造された正負両極を、セパレータを介して巻回や積層し、集電体と電極端子を溶接し、電池ケースに挿入し、電解液を注入し、レーザーやカシメにより電池ケースを封止する等の工程を施すことで製造された電池をあげることができる。
【0029】
上述のように製造されたリチウム二次電池において、周囲から混入した異物、集電体スリット時のバリや切りくず、正極および負極の活物質が集電体の表面や端面から剥離した物質が、初期および使用時にセパレータを貫通し、正負極間が接触し短絡を生じさせる。
【0030】
また、リチウム二次電池は、層構造を有するLiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、炭素等、スピネル構造を有するLiMn2O4等を主骨格とし、充放電時の結晶の変化を抑制するために種々の遷移金属を添加して形成された活物質が用いられる。
【0031】
リチウム二次電池に主に用いられる正極活物質は、Liの移動にともなう電圧の変化は異なるが、電池として使用する電位はおよそ3〜4.1Vである。また、リチウム二次電池に用いられる正極活物質は、Liの移動を行わない初期の正極の電位は約3.2Vだが、充電(Liを脱挿入)を開始すると電圧が急勾配で上昇し、その後、3.6〜4V程度の範囲で電圧は平坦に近いなだらかな上昇カーブを描く、さらに充電すると、4.1V付近で再び電圧の上昇カーブが急勾配となることが知られている。
【0032】
この電圧の変化は、正極活物質の結晶系の変化によることも知られている。すなわち、リチウム二次電池の正極活物質は、充放電の途中で結晶系が変化を生じるためである。
【0033】
たとえば、LiCoO2系の活物質は、Liを充電末期まで脱挿入(充電)すると、その結晶系が六方晶から単斜晶へと、それぞれの結晶系の共存領域を経て変化する。また、LiNiO2系の活物質は、初期の状態からLiが脱挿入(充電)するのにともない、六方晶から単斜晶を経て六方晶に、それぞれの結晶系の共存領域を経て変化する。さらに、LiMn2O4系の活物質は、Li金属電位に対して4V付近(対極カーボンを使用した電池の電位は3.7〜4V)において、2相の立方晶が存在する領域があらわれる。
【0034】
このようなリチウム二次電池の正極活物質の結晶系の変化は、電池の耐久特性を悪化させることが知られている。この結晶系の変化を抑制するために、遷移金属等の元素を添加する方法があるが、X線回折等で詳細に評価すると、結晶系の変化を完全になくすことはできなかった。
【0035】
さらに、リチウム二次電池において、負極活物質として用いられる炭素も、Liの挿入量が少ない初期状態および放電状態の領域では、急激な電位変化を生じることが知られている。
【0036】
リチウム二次電池の電極活物質の電位変化が大きい領域では、電極内で電位の分布が起こりやすいため、充放電を行うと電流の流れやすい電位部分に電流が集中することになる。また、結晶系が変化している電位では、微視的に見ると、電極内、活物質粒子内で結晶系の異なる部分が混在することとなり、電極内の電池反応に偏りが起こり、微視的な電流の集中が起きやすくなる。また、電極が突出している部分では、電極間隔が狭くなり、さらに電流の集中が起きやすくなる。
【0037】
このように、電極内で微視的に見て局所的な電流の集中が起きると、たとえば、局所的な発熱が生じて正負極間を絶縁しているセパレータが溶解して、短絡が起こりやすくなる。
【0038】
また、充電時には、負極の電位が局所的に低下することで、負極上へLiや不純物の析出が起こり、セパレータを貫通した析出物により短絡が起こるようになる。
【0039】
さらに、結晶構造の変化が起きる電位で急激な充放電を行うと、結晶の格子定数の変化および活物質の体積変化を生じさせるため、セパレータに物理的なストレスが加わり、セパレータの破損が生じることによる短絡が起こりやすくなる。
【0040】
本発明の二次電池の検査方法は、上述の現象を利用して、電池電圧の変化が大きい特定の電圧領域や、活物質の結晶系が変化する電圧領域で、局所的な電流の集中が起きる特定の電流で充放電することで、電池内での活物質の脱落物や、異物が付着し、微小短絡が起きている電池や、使用中に短絡に陥る可能性が高い電池を、強制的に短絡させるため、短期間の保存で検査をすることができる検査方法である。
【0041】
充放電工程は、リチウム二次電池の電圧変化ΔE/ΔQ(E:リチウム二次電池の電池電圧、Q:リチウム金属酸化物中のLi移動量)が1.0以上となる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。ここで、ΔE/ΔQが1.0以上となる範囲は、リチウム金属酸化物が異なる2相以上の結晶相を混在した範囲であり、電極内で電位の偏りが存在する範囲である。この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0042】
充放電工程は、充放電時に電極活物質の結晶系の変化が起きる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。すなわち、この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0043】
充放電工程は、充電状態が充電深度(SOC)が20%以下となる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。すなわち、この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0044】
充放電工程は、充電状態が充電深度(SOC)が80%以上となる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。すなわち、この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0045】
二次電池が、正極にリチウムニッケル酸化物を有し、充放電工程が、Li金属に対する正極の電位が3.7〜3.9Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。すなわち、Li金属に対する正極の電位が3.7〜3.9Vの範囲は、リチウムニッケル酸化物が六方晶と単斜晶の2相が混在する範囲であり、電極内で電位の偏りが存在する範囲である。この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0046】
二次電池が、正極にリチウムニッケル酸化物を、負極にカーボンを、有し、充放電工程が、二次電池の電池電圧が0.8〜3.9Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。すなわち、二次電池の電池電圧が0.8〜3.9Vの範囲は、リチウムニッケル酸化物が六方晶と単斜晶の2相が混在する範囲であり、電極内で電位の偏りが存在する範囲である。この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0047】
二次電池が、正極にリチウムマンガン酸化物を有し、充放電工程が、Li金属に対する正極の電位が3.9〜4.1Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。すなわち、Li金属に対する正極の電位が3.9〜4.1Vの範囲は、リチウムマンガン酸化物が六方晶と単斜晶の2相が混在する範囲であり、電極内で電位の偏りが存在する範囲である。この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0048】
二次電池が、正極にリチウムマンガン酸化物を、負極にカーボンを、有し、充放電工程が、二次電池の電池電圧が3.6〜4.1Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うことが好ましい。すなわち、二次電池の電池電圧が3.6〜4.1Vの範囲は、リチウムニッケル酸化物が六方晶と単斜晶の2相が混在する範囲であり、電極内で電位の偏りが存在する範囲である。この範囲で3C以上の電荷を有する充放電電流で充放電を行うと、電極のより電流の流れやすい電位部分、すなわち、電極材料の滑落物や導電性の異物が付着し微小に短絡している部分や使用中に短絡となり得る部分に電流が集中し、この集中した部分で短絡が生じるようになる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できる。
【0049】
充放電工程は、0℃で施されることが好ましい。充放電工程が10℃以下で施されることで、電解液の抵抗が高くなる、電解液と電極材料との反応面積が減少することから、より局所的な電流が流れやすくなり、短絡が生じやすくなる。この結果、その後の測定工程で短絡が検知できるようになる。
【0050】
測定工程は、25〜45℃で施されることが好ましい。すなわち、測定工程が25℃以上で施されることで、二次電池の自己放電が促進され、電池特性の変化がより促進される。この結果、測定工程において、電池特性の変化がより検知しやすくなる。なお、測定工程の温度の上限は、二次電池が過熱されることにより損傷を生じない程度の温度でよい。
【0051】
本発明の二次電池の検査方法は、充放電工程において初期充放電より大きな電流値を有する充放電電流で充放電を行うことで電池内の微小な短絡箇所および将来短絡につながる可能性がある部分を短絡させ、この短絡による電池電圧の低下量および/または自己放電量の低下を測定工程において測定することで、短時間で二次電池の検査を行うことができる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0053】
本発明の実施例として、正極活物質にリチウムニッケル酸化物、負極活物質にグラファイトを用いた18650サイズのリチウム二次電池を製造し、充放電工程及び測定工程を施した。
【0054】
(リチウム二次電池の製造)
まず、正極活物質としてLiNi0.8Co0.15Al0.05O2を85重量部、導電剤としてカーボンを10重量部、結着剤としてPVDFを5重量部の配合でN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液に溶解させ、正極活物質ペーストを作製した。このペーストをコンマコータにてアルミ箔の両面に塗布した。
【0055】
次に、この電極をロールプレス機に通して荷重をかけ、電極密度を向上させた正極板を作成した。その後、この正極板は、電極面積が900cm2となるように所定の大きさにカットされ、電流取り出し用のリードタブ溶接部となる部分の電極合剤を掻き取ることでシート状正極が製造された。
【0056】
つづいて、負極活物質としてグラファイトを92.5重量部、結着剤としてPVDFを7.5重量部、をNMP溶液に溶解させ、負極活物質ペーストを作製した。このペーストを、正極と同様にコンマコータを用いて銅箔表面の両面に塗布した。その後、このペーストが塗布された銅箔をロールプレス機に通して荷重をかけ、電極密度を上昇させた負極板を作製した。
【0057】
次に、この負極板を所定の大きさにカットし、電流取り出し用のリードタブ溶接部となる部分の電極合剤を掻き取ることでシート状負極が製造された。
【0058】
つづいて、シート状正極およびシート状負極を、厚さが25μmのポリエチレン製の微孔フィルムよりなるセパレータを介した状態で巻回させて、巻回型電極体を形成した。得られた巻回型電極体は、ケースの内部に挿入され、ケース内に保持された。このとき、シート状正極およびシート状負極のリードタブ溶接部に一端が溶接された集電リードは、ケースの正極端子あるいは負極端子に接合された。
【0059】
その後、30vol%のエチレンカーボネートと70vol%のジエチルカーボネートとの混合溶媒に、電解質であるLiPF6が1mol/Lとなるように溶解した電解液が、巻回型電極体が保持されたケース内に注入され、ケースが密閉、封止された。
【0060】
以上の手順により、φ18mm、軸方向の長さ65mmの円筒形リチウム二次電池が製造された。なお、通常のリチウム二次電池の製作においては、通常電極の切断や、プレス等の後に、清掃、異物除去を行うが、本実施例のリチウム二次電池においては、清掃、異物除去は行わなかった。
【0061】
また、本実施例において、電池の1Cは1000mAとした。上記手段で製作したリチウム二次電池を、実施例および比較例に示された条件で初期充放電処理および検査を行った。
【0062】
(実施例1)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0063】
初期充放電処理は、5サイクルの充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)を、5サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0064】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、本発明の検査方法で検査した。
【0065】
詳しくは、リチウム二次電池に、6Cの大電流で2分間充電した後、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間6H)の処理を施した。なお、6Cの大電流で2分間充電した後の開回路電圧を測定すると3.47Vとなり、SOC(充電震度)は約20%を示した。また、3.75Vの充電によりSOCは約60%を示した。
【0066】
この充放電が施されたリチウム二次電池30個を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。測定結果を表1および図1に示した。
【0067】
なお、電池電圧の測定は、デジタルマルチメータ(アドバンテスト)により電池の開回路電圧を測定した。
【0068】
また、比較例1として、以下に示した初期充放電工程を施した実施例の電池を、従来の検査方法で検査した。
【0069】
(比較例1)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0070】
初期充放電処理は、4サイクルの充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)の処理を施した。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。また、4サイクル目の放電後の電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0071】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、従来の二次電池の検査方法で検査した。
【0072】
詳しくは、初期充放電処理が施されたリチウム二次電池に、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1.5H)を行い、実施例1の検査方法と同様に、30個の電池を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。この電池電圧の測定は、実施例1と同様の手段で行われた。測定結果を表1および図1にあわせて示した。
【0073】
【表1】
【0074】
表1および図1より、実施例1の検査方法を用いるた電池は、30セル中3セルの電池に、急激な電圧の低下が見られ、その電圧の低下量は、約3日で80mV以上であった。すなわち、これら電池は、6Cの大電流で2分間充電したことにより、電池内の微小な短絡箇所および将来短絡につながる可能性がある部分が強制的に短絡させられ、電圧が低下している。また、この3セル以外の27セルの電池は、30日以上放置しても、電池電圧に大きな低下は見られず、リチウム二次電池として十分な性能を示す。
【0075】
また、比較例1の条件で検査を行った電池は、電圧が徐々に低下した電池が30セル中2セル存在した。これらの電池は、電圧の低下は微量であるが、30日で約100mVも電池電圧が低下した。すなわち、放置されたことで、電池内の微小な短絡箇所および将来短絡につながる可能性がある部分が短絡を生じ、電池電圧が低下した。また、この2セル以外の28セルの電池は、30日以上放置しても、電池電圧に大きな低下は見られず、リチウム二次電池として十分な性能を示した。
【0076】
以上のことから、従来の検査方法である比較例1の検査方法ではおよそ30日と長時間を有するが、本発明の検査方法である実施例1の検査方法を用いることで、良品電池と不良品電池を短時間で選別することができることがわかる。
【0077】
(実施例2)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0078】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0079】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、本発明の検査方法で検査した。
【0080】
詳しくは、初期充放電処理が施されたリチウム二次電池に、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.8V(SOC70%)、充電時間1.5H)を行った後、6Cの大電流で2分間充電し、1Cで3Vまで定電流放電後、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1H)を行った。
【0081】
なお、6Cの大電流で2分間充電した後の開回路電圧を測定すると3.98Vとなり、SOCは約90%を示した。この電池は、約3.8〜3.98Vの電圧範囲においては電池電圧の変化が生じ、電圧の変化をΔE/ΔQ(E:電池電圧、Q:リチウム金属酸化物中のLi移動量)で計算すると、この電圧範囲では、1.1〜1.7であった。
【0082】
この充放電が施されたリチウム二次電池30個を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。測定結果を表1にあわせて示した。
【0083】
(比較例2)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0084】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0085】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、以下に示した検査方法で検査した。
【0086】
詳しくは、初期充放電処理が施されたリチウム二次電池に、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.6V(SOC60%)、充電時間1H)を行った後、6Cの大電流で2分間充電し、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1H)を行った。この電池を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電圧を測定した。なお、6Cの大電流で2分間充電した後の開回路電圧を測定すると3.75Vであり、SOCは約60%を示した。
【0087】
この電池は、約3.6〜3.8Vの電圧範囲においては電池電圧の変化は小さく、電圧の変化をΔE/ΔQ(E:電池電圧、Q:リチウム金属酸化物中のLi移動量)で計算すると、この電圧範囲では、1.0未満であった。
【0088】
この充放電が施されたリチウム二次電池30個を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。測定結果を表1に示した。
【0089】
表1より、実施例2の検査方法を用いた電池は、30セル中4セルの電池に、急激な電圧の低下が見られ、その電圧の低下量は、約3日で80mV以上であった。また、この4セル以外の26セルの電池は、30日以上放置しても、電池電圧に大きな低下は見られず、リチウム二次電池として十分な性能を示すことがわかる。
【0090】
また、比較例2の条件で検査を行った電池は、電圧の低下量が約3日で80mV以上低下する電池が30セル中1セル存在したが、電圧が徐々に低下してくる電池も30セル中2セル存在した。また、この3セル以外の27セルの電池は、30日以上放置しても、電池電圧に大きな低下は見られず、リチウム二次電池として十分な性能を示した。
電圧の低下量が約3日で80mV以上低下する電池が30セル中1セル存在したが、電圧が徐々に低下してくる電池も30セル中2セル存在した。
【0091】
以上のことから、ΔE/ΔQが1.0以上の電圧範囲において、大電流を流すことで、短時間で良品電池と不良品電池と祖検査できることがわかった。
【0092】
(実施例3)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0093】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0094】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、以下に示した各条件での充電を行う検査方法で検査した。
【0095】
詳しくは、初期充放電処理が施されたリチウム二次電池に、2Cで6分間、4Cで4分間、6Cで2分間、12Cで1分間の大電流で充電した後、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1H)を行った。なお、各条件の大電流で充電した後の開回路電圧は、約3.73V(SOC約60%)を示した。
【0096】
各条件の充放電が施されたリチウム二次電池それぞれ30個を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。測定結果を表1にあわせて示した。
【0097】
表1より、充電電流が2Cの条件で行った電池の中には、電圧の低下量が約3日で80mV以上低下する電池は存在せず、電圧が徐々に低下してくる電池も30セル中2セル存在した。また、充電電流が4Cの条件では30セル中2セルが3日で80mV以上低下した。電圧が徐々に低下してくる電池も30セル中1セル存在した。6Cと12Cでは、電圧の低下量が3日で80mV以上低下する電池はともに30セル中3セルで、電圧が徐々に低下する電池はなかった。
【0098】
これにより、電流値は大きいほど効果があり、好ましくは4C以上必要であることがわかった。
【0099】
(実施例4)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0100】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0101】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、以下に示した各条件での充電を行う検査方法で検査した。
【0102】
詳しくは、初期充放電処理が施されたリチウム二次電池に、6Cで、10秒、20秒、40秒、1分間、2分間、4分間のそれぞれの時間で充電し、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1H)を行った。なお、各条件の大電流で充電した後の開回路電圧は、充電時間が10秒の電池では約3.15V(SOC約1.7%)、20秒の電池では約3.2V(SOC約3.3%)、40秒の電池では約3.25V(SOC約6.7%)、1分の電池では約3.4V(SOC約10%)、2分の電池では約3.5V(SOC約20%)、4分の電池では約3.6V(SOC約40%)を示した。
【0103】
各条件の充放電が施されたリチウム二次電池それぞれ30個を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。測定結果を表1にあわせて示した。
【0104】
表1より、充電時間が10秒の条件で行った電池の中には、電圧の低下量が約3日で80mV以上低下する電池が存在しなかったが、充電時間が20秒の条件では、30セル中2セルが3日で80mV以上低下した。さらに、40秒、1分間、2分間、4分間で充電した電池においても、電圧の低下量が3日で80mV以上低下する電池はともに30セル中2〜4セルで、電圧が徐々に低下する電池はなかった。これにより、大電流での充電容量は、電池容量の1/30C以上必要であることがわかった。
【0105】
(実施例5)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0106】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0107】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、以下に示した各条件での充電を行う検査方法で検査した。
【0108】
詳しくは、初期充放電処理が施されたリチウム二次電池に、6Cの定電流で2分間充電した後、6Cの定電流で2分間の放電、さらに6Cの定電流で2分間充電を行っ後、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1H)を行った。
【0109】
上述の充放電が施されたリチウム二次電池30個を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。測定結果を表1にあわせて示した。
【0110】
表1より、電圧の低下量が約3日で80mV以上低下する電池が30セル中2セル存在し、その他の電池は電圧の低下は起きなかった。これより、大電流での充電だけでなく、放電を交えた検査方法であっても、短絡を生じさせる効果が得られることがわかった。
【0111】
(実施例6)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0112】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0113】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、以下に示した各条件での充電を行う検査方法で検査した。
【0114】
詳しくは、初期充放電処理が施されたリチウム二次電池に、0℃の恒温槽内で6Cの定電流で2分間充電した後、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1H)を行った。この電池をふたたび、室温で放置し、放置時間と電圧の低下量を測定した。
【0115】
表1より、実施例6の条件で充放電した電池の電圧低下は、電圧の低下量が室温で大電流充電した物よりも電圧の低下量が大きくなり、約3日で100mV以上低下する電池が30セル中2セル存在し、その他の電池は電圧の低下は起きなかった。これより、低温で大電流を流すとさらに電流の部分的な集中が起きやすくなり、電池の選別がより短時間で行うことができた。
【0116】
(実施例7)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0117】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0118】
初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、以下に示した各条件での充電を行う検査方法で検査した。
【0119】
3.75Vに電池電圧を調整した電池を、45℃で放置し、放置時間と電圧の低下量を測定した。
【0120】
表1より、実施例7の条件で充放電した電池の電圧低下は、電圧の低下量が室温で大電流充電した電池よりも電圧の低下量が大きくなり、約3日で100mV以上低下する電池が30セル中2セル存在した。その他の電池は、電圧の低下は起きなかった。これより、高温で保存することにより電池反応が活性化し、電池の選別をより短時間で行うことができた。
【0121】
(実施例8)
まず、実施例の電池に、初期充放電処理を施した。
【0122】
初期充放電処理は、実施例1の4サイクル目までの初期充放電と同様な充放電を行うことでなされた。詳しくは、1サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1/4C、電圧4.1V、充電時間6H)、定電流放電(電流1/3C、電圧3Vまで)の充放電を、2〜3サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)、定電流放電(電流1C、電圧3Vまで)を、4サイクル目は、定電流−定電圧充電(電流1C、電圧4.1V、充電時間2.5H)を行った。なお、それぞれの充放電後には、10分間の無負荷期間を設けた。4サイクル目放電後電池の開回路電圧は約3.1Vを示した。
【0123】
上述の初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、以下に示した各条件での充電を行う検査方法で検査した。
【0124】
詳しくは、初期充放電処理が施された実施例のリチウム二次電池を、6Cの定電流で2分間充電した後、1Cで定電流−定電圧充電(電流1C、電圧3.75V、充電時間1H)を行った。
【0125】
上述の充放電が施されたリチウム二次電池30個を25℃の恒温槽内に放置し、放置時間と電池電圧を測定した。測定結果を表1にあわせて示した。
【0126】
表1より、電圧の低下量が約3日で80mV以上低下する電池が30セル中2セル存在し、その他の電池は電圧の低下は起きなかった。しかし、電池組み付け後に大電流で充電した電池は、電圧の低下量が多くなり、その後に容量測定したところ約3%の低下が起きていることがわかった。これは、大電流で充電したため、充電初期に負極の被膜形成反応が不均一となり、副反応の増加による容量低下、被膜生成物の分解反応等による電圧低下が起きたためと考えられる。
【0127】
【発明の効果】
本発明の二次電池の検査方法は、電池内の微小な短絡箇所および将来短絡につながる可能性がある部分が短絡させることで、電池電圧の低下および/または自己放電量の低下を引き起こしている。このため、短時間で二次電池の検査を行うことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の検査結果を示した図である。
Claims (12)
- 初期充放電処理が施された二次電池に、該初期充放電処理の初期充放電電流より大きな電流値を有する充放電電流での充放電を行う充放電工程と、
該充放電工程が施された該二次電池の電池電圧の低下量および/または自己放電量の低下を測定する測定工程と、
を有することを特徴とする二次電池の検査方法。 - 前記二次電池は、リチウム金属酸化物を有するリチウム二次電池である請求項1記載の二次電池の検査方法。
- 前記充放電工程は、前記リチウム二次電池の電圧変化ΔE/ΔQ(E:該リチウム二次電池の電池電圧、Q:リチウム金属酸化物中のLi移動量)が1.0以上となる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜2記載の二次電池の検査方法。
- 前記充放電工程は、充放電時に電極活物質の結晶系の変化が起きる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜2記載の二次電池の検査方法。
- 前記充放電工程は、充電状態が充電深度(SOC)が20%以下となる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜2記載の二次電池の検査方法。
- 前記充放電工程は、充電状態が充電深度(SOC)が80%以上となる範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜2記載の二次電池の検査方法。
- 前記二次電池が、正極にリチウムニッケル酸化物を有し、
前記充放電工程が、Li金属に対する該正極の電位が3.7〜3.9Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜6記載の二次電池の検査方法。 - 前記二次電池が、正極にリチウムニッケル酸化物を、負極にカーボンを、有し、
前記充放電工程が、該二次電池の電池電圧が0.8〜3.9Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜7記載の二次電池の検査方法。 - 前記二次電池が、正極にリチウムマンガン酸化物を有し、
前記充放電工程が、Li金属に対する該正極の電位が3.9〜4.1Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜6記載の二次電池の検査方法。 - 前記二次電池が、正極にリチウムマンガン酸化物を、負極にカーボンを、有し、
前記充放電工程が、該二次電池の電池電圧が3.6〜4.1Vの範囲を少なくともまたがった電圧範囲であり、かつ3C以上の電荷を有する前記充放電電流で充放電を行う請求項1〜6、9記載の二次電池の検査方法。 - 前記充放電工程は、0℃で施される請求項1〜10記載の二次電池の検査方法。
- 前記測定工程は、25〜45℃で施される請求項1〜11記載の二次電池の検査方法。
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