JP4178727B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷データに基づいてノズル開口からインク滴を吐出することで記録用紙に印字を行う記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置に関し、特に装置の休止中における記録ヘッドからのインク溶媒の揮散を抑制し、また、インク溶媒の表面張力によって発生し得る泡の影響を回避し、印字障害の発生を防止できるようにしたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。このようなインクジェット式記録装置は、インクカートリッジからのインクの供給を受けるインクジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対して相対的に移動させる紙送り手段を備え、記録ヘッドをキャリッジ上で記録用紙の幅方向に移動させながら記録用紙に対してインク滴を吐出させることで記録が行われる。
【0003】
そして、キャリッジ上にブラックインクおよびイエロー、シアン、マゼンタの各カラーインクが吐出可能な記録ヘッドを搭載し、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりではなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0004】
前記した記録装置に搭載された記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズル開口からインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、ノズル開口からのインク溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、または塵埃の付着、さらにはインク流路への気泡の混入などにより、印刷不良を発生させるという問題を抱えている。
【0005】
このために、この種のインクジェット式記録装置には、非印刷時(休止時)に記録ヘッドのノズル形成面を封止するためのキャッピング手段と、必要に応じてノズル形成面を払拭して清掃するワイピング部材が備えられている。
【0006】
このキャッピング手段は、印刷の休止時に前記したノズル開口のインクの乾燥を防止する蓋体として機能し、記録ヘッドのノズル開口の乾燥による目詰まりを抑制させることで、印字の再開時においての印字動作の信頼性が確保できるようになされている。
【0007】
さらに、このキャッピング手段はノズル形成面を封止し、負圧発生手段としての吸引ポンプからの負圧により、ノズル開口からインクを吸引排出させてノズル開口のインク固化による目詰まりや、インク流路内への気泡混入によるインク吐出不良を解消するクリーニング手段としての機能をも備えている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、印刷動作の休止中においてキャッピング手段がノズル開口におけるインクの乾燥を防止する蓋体として有効に機能させるために、従来の記録装置においてはキャップ動作の直前に記録ヘッドから所定量のインクをキャッピング手段内に吐出させる制御シーケンスが採用されている。
【0009】
一方、キャッピング手段においては、矩形状に形成された内底部に、シート状に形成された多孔質発泡体によるインク吸収材を収納し、このインク吸収材によってインクを保持することにより、ノズル形成面を封止した状態におけるキャッピング手段の内部空間を湿潤状態に維持させるようになされている。
【0010】
ところで、キャッピング手段内を湿潤状態に保持させる印刷用インクには、水分の他に保湿剤としてグリセリンあるいはジエチレングリコールなどの多価アルコール類が混入されている。これらの多価アルコール類は空気中の水分を吸収する(抱き込む)性質を有しており、これをインク溶媒として用いることにより、インクの増粘および固化を抑制し、主に記録ヘッドにおける微細なノズル開口の目詰まりを防止するように配慮されている。
【0011】
しかしながら、前記したように多孔質発泡体によるインク吸収材がキャッピング手段内に配置されている状態においては、時間経過と共にインク吸収材より水分は蒸発するものの、前記した保湿剤はインク吸収材に残り、この組成比率は記録装置の使用時間の経過と共に逐次高くなる。
【0012】
したがって、前記した保湿剤が組成比率の高い状態でインク吸収材に残された場合においては、この保湿剤は記録ヘッドのキャッピング状態における内部空間の水分をむしろ吸収するように作用し、記録ヘッドのノズル開口におけるインクの乾燥を促進させるという問題に発展する。
【0013】
本発明にかかる第1態様の記録装置は、この種の印刷用インクに含まれる前記した保湿剤による悪影響に着目し、かかる技術的な観点からキャッピング手段の内底部に配置したインク吸収材を除去し、記録ヘッドからインクを吸引排出させる場合には、むしろキャッピング手段内にインクが残留しないように速やかに排出できるようにした構成を提供しようとするものであり、これにより記録ヘッドの印字の信頼性を確保することができるインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
一方、前記したようにキャッピング手段の内底部に配置されたインク吸収材を除去した構成においては、記録ヘッドのノズル形成面からキャッピング手段の封止を解いた場合に、キャッピング手段の封止面と記録ヘッドのノズル形成面との間に、インク溶媒の表面張力により、いわゆるシャボン玉状の大きな泡が発生するという問題が生ずる。これはインク吸収材としての多孔質部材が存在せず、キャッピング手段内が比較的滑らかな面により形成されるために発生するものと考えられる。
【0015】
図18乃至図21は、その様子を順を追って模式的に示したものである。ここで、図18は記録ヘッドのノズル形成面をキャッピング手段によって封止した状態を示している。また、図19から図21は、図18に示した上半部を省略し、記録ヘッドのノズル形成面からキャッピング手段の封止が解かれていくにしたがって、前記したシャボン玉状の大きな泡がキャッピング手段側に残される様子を示している。なお、以下に説明する図18乃至図21に示す構成においては、それぞれ同一部分は同一符号で示している。
【0016】
まず図18に示すように、記録ヘッド12を構成するヘッドケース12bの下側面には、記録ヘッドのノズル形成面を構成するノズルプレート12aが配置されており、このノズルプレート12aには、複数のノズル開口12cが形成されている。また、各ノズル開口に対応して例えば圧電振動子によるアクチェータ12dが、ヘッドケース12b内に配置されている。そして、ノズル開口12cとアクチェータ12d部分から、上部に向かってインク連絡流路12eがヘッドケース12b内に形成されている。
【0017】
前記ヘッドケース12bの上面には、4本の中空状に形成されたインク導入針41が直立状態に配置されており、前記ヘッドケース12b内に形成された各インク連絡流路12eは、それぞれ各インク導入針41の中空路に連通されている。なお、各インク導入針41の頂部付近には、図には示されていないがインク導入孔が形成されており、インクカートリッジからのインクは、この導入孔を介してインク導入針41内に導入され、前記したインク連絡流路12eを介して記録ヘッドのアクチェータ12d部分に供給されるように構成されている。
【0018】
図18に示された左端のインク導入針41は、ブラックインクを受けるものであり、この左端のインク導入針41に向かって、その上部からブラックインクカートリッジ7が装着されている。また、カラーインクカートリッジ8には、図18において左から順にシアン、マゼンタ、イエローの各カラーインクが個別に収容されており、このカラーインクカートリッジ8も、図18に示されたように残りの3本のインク導入針41に向かって、その上部から装着されている。
【0019】
一方、キャッピング手段9は、ホルダ部材21と、このホルダ部材21の上面部に配置され、ゴム素材などによりその端面がほぼ方形状に成形されたキャップ部材22とにより構成されている。そしてホルダ部材21は、レバー42を介して円弧状軌跡をもって上下方向に移動できるスライダ43に収納されている。
【0020】
前記スライダ43の端部には、係合突起9eが配置されており、この係合突起9eは、記録ヘッドを搭載したキャリッジのホームポジション側(図中右側)への移動に伴って、ヘッドケース12bの一部に当接し、前記レバー42を介して上昇するキャップ部材22によって、記録ヘッド12のノズル形成面12aが封止されるように作用する。
【0021】
図18に示したキャッピング手段9によるノズル形成面12aの封止状態から、図19に示すようにキャリッジが印字領域側(図中左側)に若干移動されることにより、前記レバー42を介してキャッピング手段9が降下する。これにより、ノズル形成面12aに対するキャッピング手段9の封止が解かれる。そして、両者に若干の隙間が発生すると、当該隙間部分にキャッピング手段9内に排出されたインクの表面張力により膜Buが形成される。
【0022】
そして、この例に示すキャッピング手段9の構成においては、図20に示されたように、なおもキャッピング手段9が降下した場合には、キャッピング手段9は印字領域側に若干傾斜されるように、すなわち記録ヘッドのノズル形成面12aに対して非平行状態でノズル形成面から離間されるように構成されている。したがって、インク溶媒の表面張力により生成される膜Buは、ノズル形成面とキャッピング手段9との間隔が狭い、図中右側方向に移動し、いわゆるシャボン玉状の大きな泡Buに成長する。そして、図21に示すように、記録ヘッドを搭載したキャリッジが、さらに印字領域側へ移動することにより、前記大きな泡Buはキャッピング手段9側に取り残される。
【0023】
このように、キャッピング手段9にシャボン玉状の大きな泡が残された状態で、再び記録ヘッドのノズル形成面12aを封止した場合には、前記した大きな泡Buが消滅し、その瞬間にノズル開口に形成されているインクのメニスカスを破壊するという問題が招来される。これにより、ノズル開口からインク滴が正常に吐出できない、いわゆるドット抜けと称する印字障害が発生する。
【0024】
本発明にかかる第2態様の記録装置およびこれに適したインク組成物は、前記した作用によって生ずるシャボン玉状の大きな泡の発生によってもたらされる印字障害を回避することができる、もしくは大きな泡の発生を積極的に防止しようとするものであり、これによりドット抜けなどの印字障害の発生を防止し、前記した第1態様の装置と同様に、記録ヘッドの印字の信頼性を確保することができるインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされた本発明にかかる第1態様のインクジェット式記録装置は、印刷データに基づいてノズル開口からインク滴を吐出することで記録用紙に印字を行うインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止し、負圧発生手段からの負圧を受けてノズル開口から内部空間にインクを吸引排出させることができるキャッピング手段とを具備したインクジェット式記録装置であって、前記キャッピング手段における内部空間の底部には、前記負圧発生手段に連通するインク排出口が形成されると共に、記録ヘッドより前記内部空間に排出されたインクに毛細管作用を発生させて、内部空間のインクを前記インク排出口に誘導するインク誘導手段が形成された構成とされる。
また、好ましい実施形態においては、前記キャッピング手段は、少なくともキャッピング手段の内底面を形成するホルダ部材と、前記ホルダ部材の開口部に突出するようにして形成され、前記記録ヘッドのノズル形成面に当接して記録ヘッドを封止することができるキャップ部材とにより構成される。
また、この場合、前記キャッピング手段の少なくとも内底面を形成するホルダ部材と、前記記録ヘッドを封止することができるキャップ部材とが、互いに異なる素材により構成されていることが望ましい。特に、好ましくは前記キャッピング手段の少なくとも内底面を形成するホルダ部材が合成樹脂により成形され、前記記録ヘッドを封止することができるキャップ部材がゴム素材により成形される。
【0026】
この場合、好ましい実施の形態においては、前記キャッピング手段には、キャッピング手段の開口部から内部空間の底部に向かって傾斜する一対の傾斜面が形成されると共に、前記一対の傾斜面が交差する断面V字状の谷線を、毛細管作用を発生させるインク誘導手段として構成し、前記谷線の一部に接するようにインク排出口が形成された構成とされる。
【0027】
また、好ましい他の実施の形態においては、前記キャッピング手段は、その開口部が長方形状に形成され、長方形状の長辺方向に沿ってキャッピング手段の開口部から内部空間の底部に向かって傾斜する一対の傾斜面が形成されると共に、前記一対の傾斜面が交差する断面V字状の谷線を、毛細管作用を発生させるインク誘導手段として構成し、前記谷線の一部に接するようにインク排出口が形成された構成とされる。
【0028】
そして、前記断面V字状の谷線をさらにくりぬいた状態の溝部を形成した構成も好適に利用することができる。この場合、前記一対の傾斜面により断面V字状に構成される内角度が120度以下に形成されていることが好ましい。
【0029】
また、前記キャッピング手段における内部空間の底部には、インク排出口に向かって複数条の溝部がそれぞれ形成され、前記各溝部を毛細管作用を発生させるインク誘導手段とした構成も利用することができる。この場合、前記各溝部は、インク排出口に向かってそれぞれ溝幅が漸次狭くなるように構成されていることが望ましい。
【0030】
さらに、前記キャッピング手段における内部空間の底部には、インク排出口に向かって複数条の突起リブがそれぞれ形成され、隣接する各突起リブによって形成される隙間部分を毛細管作用を発生させるインク誘導手段とした構成も利用することができる。この場合においても、前記各突起リブによって形成される隙間部分の間隔が、インク排出口に向かって漸次狭くなるように構成されていることが望ましい。そして、前記したいずれの構成を採用するにしても、キャッピング手段の内面には、撥水処理が施されていることが望ましい。
【0031】
また、本発明にかかるインクジェット式記録装置におけるキャッピング手段からのインク排出方法は、前記した構成のキャッピング手段が用いられ、記録ヘッドより排出されたインクがキャッピング手段に形成された内部空間に貯留された状態で、記録ヘッドのノズル形成面からのキャッピング状態を解除し、前記負圧発生手段の駆動によりキャッピング手段に形成されたインク排出口よりインクを負圧発生手段側に吸引させるに際し、前記インク排出口の上部におけるインク表面に、吸い込み渦を形成しない低速度の吸引速度で前記負圧発生手段を駆動制御するようになされる。
【0032】
以上のように構成された第1態様のインクジェット式記録装置によると、これに搭載されたキャッピング手段における内部空間の底部には、負圧発生手段に連通するインク排出口が形成され、毛細管作用を呈するインク誘導手段により、キャッピング手段内に排出されたインクは残留することなく速やかにインク排出口に円滑に誘導される。
【0033】
したがって、インクに含まれる前記した保湿剤がキャッピング手段内に蓄積されて、序々に高濃度に残留するのを抑制することができ、キャッピング状態における記録ヘッドのノズル開口におけるインク溶媒(水分)を吸収して固化させるという問題を回避することができる。
【0034】
この場合、前記したようにキャッピング手段の内面に撥水処理を施すことにより、ノズル開口から排出されたインクをインク排出口に向かってより円滑に誘導させることができる。
【0035】
また、本発明にかかるインク排出方法を併用した場合には、インク排出口の上部におけるインク表面に、吸い込み渦を形成しない程度の低速度の吸引速度でキャッピング手段よりインクの排出がなされるので、キャッピング手段内のインクは均一に液面が下がり、最後に残る僅かなインクもそれらの表面張力の働きによってインク排出口に向かって引き寄せられ、キャッピング手段内にインクの残る確率を大幅低減させることができる。
【0036】
一方、前記した目的を達成するためになされた本発明にかかる第2態様のインクジェット式記録装置は、キャッピング手段におけるインク排出口に負圧を印加して、記録ヘッドのノズル開口よりインクを吸引排出させると共に、記録ヘッドへの封止を解除してキャッピング手段内のインクを排出させる空吸引動作を実行する制御手段がさらに具備され、前記制御手段は再び記録ヘッドのノズル形成面を封止してインクの小吸引動作が実行されるように構成される。
【0037】
また、キャッピング手段は、記録ヘッドの移動に伴い記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態でノズル形成面から離間されるように構成され、好ましくは前記ノズル形成面から離間される場合におけるノズル形成面とキャッピング手段との間隔がより狭い端部に対応する位置に、前記インク排出口を形成した構成とされる。
【0038】
さらに、キャッピング手段が記録ヘッドの移動に伴い記録ヘッドのノズル形成面に対してほぼ平行状態でノズル形成面から離間されるように構成される場合においては、好ましくは前記記録ヘッドの移動方向に対応するキャッピング手段の両端部に、前記インク排出口がそれぞれ形成される。
【0039】
さらにまた、前記キャッピング手段内には、インク溶媒の表面張力により発生する泡の生成を阻止する突起部が形成された構成も好適に利用することができる。この場合、前記キャッピング手段における開口部が長方形状に形成され、長方形状の長辺方向に沿ってキャッピング手段の開口部から内部空間の底部に向かって傾斜する一対の傾斜面が形成されると共に、前記一対の傾斜面にそれぞれ前記突起部を形成した構成とするのが望ましい。
【0040】
加えて、前記した第2態様の記録装置において用いられる各インク組成物には、界面活性剤が0.2〜1.5重量%含有されていることが望ましい。
【0041】
以上のように構成された第2態様のインクジェット式記録装置によると、クリーニング動作の実行によって、記録ヘッドのノズル開口よりインクを吸引排出させた後、空吸引動作によりキャッピング手段内のインクが排出される。その後に再び記録ヘッドよりインクの小吸引動作が実行される。したがって、初めの吸引動作によって排出されたインクの表面張力によって、いわゆるシャボン玉状の大きな泡が生成される。そして、再びキャッピングされた際、これによりノズル開口のインクのメニスカスが破壊されても、その後に実行されるインクの小吸引動作によって、メニスカスを回復させることができる。
【0042】
そして、この時に実行されるインクの小吸引動作においては、キャッピング手段内に残留するインク量は僅少であり、したがって、再びシャボン玉状の大きな泡が生成される度合いをきわめて少なくすることができる。
【0043】
また、キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で離間される構成の記録装置においては、その離間状態において、ノズル形成面とキャッピング手段との間隔がより狭い端部に対応する位置に、前記インク排出口を形成させることで、吸引動作の実行によりシャボン玉状の大きな泡内の空気を積極的に排出させることができる。これにより、シャボン玉は収縮され前記した大きな泡による印字障害の発生を回避させることができる。
【0044】
一方、キャッピング手段が記録ヘッドのノズル形成面に対してほぼ平行状態で離間される構成の記録装置においては、記録ヘッドの移動方向に対応するキャッピング手段の両端部に、前記インク排出口をそれぞれ形成させることで、吸引動作の実行によりシャボン玉状の大きな泡内の空気を積極的に排出させることができる。これにより、同様にシャボン玉は収縮され前記した大きな泡による印字障害の発生を回避させることができる。
【0045】
さらに、キャッピング手段内に突起部を形成した構成においても、この突起部の存在によってインク溶媒の表面張力により発生する大きな泡を消滅、または生成し難くすることができ、同様に印字障害の発生を回避させることができる。
【0046】
そして、前記した第2態様の記録装置に用いられるインク組成に、界面活性剤を所定量含有させることにより、シャボン玉状の大きな泡の発生度合いを低減させることに寄与でき、前記第2態様の記録装置の構成による作用と相乗して、印字障害の発生をより効果的に回避させることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は本発明が適用された記録装置本体の全体構成を斜視図によって示したものである。図1において符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案内されてプラテン5の軸方向に往復移動されるように構成されている。
【0048】
キャリッジ1の記録用紙6に対向する下側面には、後述するインクジェット式記録ヘッドが搭載され、またその上部には記録ヘッドにインクを供給するブラックインクカートリッジ7、およびカラーインクカートリッジ8が着脱可能に装填されている。
【0049】
図中符号9は、非印字領域(ホームポジション)に配置されたキャッピング手段であって、このキャッピング手段9は記録ヘッドが直上に移動した時に、上方に進出して記録ヘッドのノズル形成面を封止することができるように構成されている。そしてキャッピング手段9の下方には、キャッピング手段9の内部空間に負圧を与えるための負圧発生手段としての吸引ポンプ10が配置されている。
【0050】
前記キャッピング手段9は、記録装置の休止期間中において、記録ヘッドのノズル形成面を封止してノズル開口からのインク溶媒の蒸発を抑制させる蓋体として作用すると共に、記録ヘッドに印刷とは関係のない駆動信号を印加してインク滴を空吐出させるフラッシング動作時のインク受けとして機能し、さらに前記吸引ポンプ10からの負圧を記録ヘッドに作用させて、インクを吸引排出させるクリーニング機能も兼ね備えている。
【0051】
そして、図1に示すようにキャッピング手段9に隣接した印字領域側には、ゴムなどの弾性板からなるワイピング部材11が配置されていて、キャリッジ1がキャッピング手段9側に往復移動する際に、記録ヘッドのノズル形成面を払拭して清掃するワイピング動作がなされるように構成されている。
【0052】
図2は、前記キャリッジ1の移動に伴うキャッピング手段9の昇降機構の例を模式図によって示したものである。符号1は前記したキャリッジを示しており、このキャリッジ1の下側面には記録ヘッド12が搭載されている。そして、キャリッジ1のホームポジション側への進行方向の前端部には、係止突起1aが配置されている。
【0053】
一方、キャッピング手段9には、基台9aに対してレバー9bを介して円弧軌跡をもって上下方向に移動できるスライダ9cが具備されており、このスライダ9cに収納された後述するホルダ部材の上面には、ゴム素材などによりその端面がほぼ方形状に成形されたキャップ部材9dが配置されている。また、スライダ9cの上面には、前記キャリッジ1に配置された当接部材1aによって当接される係合突起9eが配置されている。
【0054】
前記レバー9bは基台9a側において支持軸9fによって軸支されており、またレバー9bの自由端側において支持軸9gによってスライダ9cを軸支している。さらに、スライダ9cの端部下側面には突起9hが形成されており、この突起9hは、基台9aに形成された傾斜面9iに沿って摺動されるように構成されている。
【0055】
したがって、キャリッジ1がホームポジション側、すなわち矢印A方向に移動した場合には、キャリッジ1に配置された当接部材1aが、キャッピング手段9側に配置された係合突起9eに当接し、キャリッジ1がさらに矢印A方向に進行することにより、スライダ9cを支えるレバー9bは矢印B方向に回動される。また、スライダ9cの端部下側面に形成された突起9hは、基台9aに形成された傾斜面9iに沿って摺動する。
【0056】
よって、スライダ9cは、キャリッジ1の進行に伴ってほぼ水平状態の姿勢を保持したまま上部に移動し、これによりスライダ9cに配置されたキャップ部材9dによって、記録ヘッド12のノズル形成面12aが封止され、キャッピング状態になされる。
【0057】
このキャッピング状態において、図示せぬキャリッジロック機構によってキャリッジ1の移動がロックされ、キャッピング状態が維持される。そして、印字動作に入る場合には、前記したキャリッジロック機構が解除され、キャリッジモータによってキャリッジ1は、矢印Aとは逆方向に移動されるため、スライダ9cは図示せぬ戻しバネの作用によって降下する。
【0058】
次に図3乃至図10は、本発明にかかる第1態様の記録装置を説明するものである。まず、図3および図4は、前記した記録装置に搭載されるキャッピング手段の第1の実施の形態を示したものである。なお、図3はキャッピング手段を縦断面図で示しており、また図4はこれを上面方向から視た平面図で示している。このキャッピング手段9は、ほぼ直方体状に形成されたホルダ部材21と、このホルダ部材21の上面部に配置され、ゴム素材などによりその端面がほぼ方形状に成形されたキャップ部材22とにより構成されている。そして、このキャップ部材22は、図3に示すようにホルダ部材21の上面部の周縁に沿って埋め込まれた状態でホルダ部材21に取付けられている。
【0059】
なお、このキャップ部材22は図2において説明したキャップ部材9dと同一のものである。そして、このキャップ部材22は前記した記録ヘッド12のノズル形成面12aを封止する開口部を構成している。
【0060】
また、ホルダ部材21は例えば合成樹脂により成形されており、図3に示すようにこのホルダ部材21には内部空間23が形成されており、その底部にはインク排出口24が形成されている。そして、インク排出口24が形成されたホルダ部材21の下側面には、吸引パイプ25がホルダ部材21と一体に成形されており、前記インク排出口24は吸引パイプ25に形成された管路25aに連通されている。また、吸引パイプ25の下端部にはチューブ26が接続されており、このチューブ26は負圧発生手段としての前記した吸引ポンプ10に接続されている。
【0061】
図4に示すように、キャッピング手段9は、開口部が長方形状に形成され、長方形状の長辺方向に沿って開口部から底部に向かって傾斜する一対の傾斜27a,27bが形成されている。そして一対の傾斜面27a,27bが交差することにより形成された断面V字状の谷線28の一部がインク排出口24に接するように構成されている。
【0062】
前記一対の傾斜面27a,27bによって形成される谷線28は、インク誘導手段を構成しており、この谷線28に沿って残留するインクに対して毛細管作用を与え、これにより谷線28に沿って残留するインクは谷線28に接する排出口24に向かって誘導される。
【0063】
ここで、キャッピング手段9の内面、特に一対の傾斜面27a,27bには撥水処理が施されていることが望ましい。この傾斜面27a,27bに撥水処理を施すことにより、後述するようにキャッピング手段よりインクを排出させた場合において、当該インクは撥水処理が施された傾斜面27a,27bに張り付くことなく、その表面張力により球状に近い状態となってインク誘導手段を構成する谷線28に向かって円滑に移動する。
【0064】
前記した撥水処理を施す手段としては、ホルダ部材21を構成する素材に撥水性の高い材料を用いる手段、またはホルダ部材21の特に前記した傾斜面27a,27bに、例えば含フッ素重合体により後処理を行う手段を挙げることができる。前者のように撥水性の高い材料を用いる場合においては、ポリプロピレン、ポリアセタールなどの高分子樹脂を用いることにより、撥水性を良好に維持させることができる。
【0065】
また、後者のように含フッ素重合体により後処理を行う場合においては、ポリジパーフルオロアルキルフマレート、テフロンAF(Du Pont社商標)、サイトップ(旭硝子株式会社商標)のような含フッ素重合体、あるいは、ジパーフルオロアルキルフマレートとスチレンの交互共重合体、三フッ化塩化エチレンとビニールエーテルとの交互共重合体、四フッ化塩化エチレンとビニルエステルとの交互共重合体などの含フッ素エチレンと炭化水素系エチレンとの交互共重合体もしくはその類似体ないし誘導体、フマライト(日本油脂株式会社商標)が好適に利用できる。
【0066】
具体的な一例として、前記サイトップを用いる場合には、サイトップCTX−100Aの3%溶液に、前記ホルダ部材21を浸漬して引き上げた後、例えば90℃の雰囲気で1時間程度乾燥させることで、その表面に撥水層を形成させることができる。
【0067】
また、前記キャップ部材22においても、撥水処理を施すことが有効である。この場合のキャップ部材22を構成する素材としては、シリコンゴム、フッ素ゴム、エラストマ材料、あるいはフッ素系やシリコン系の撥水剤微粉末をベースのゴム材料に内添して成形することで実現させることができる。
【0068】
さらに、前記した含フッ素重合体を適宜選択し、ゴム材料により形成された前記キャップ部材22を、同様にデップコート(浸漬引き上げ)を行った後に、所定の温度の雰囲気中で乾燥させることで、撥水処理を施すことができる。
【0069】
以上の構成において、前記キャッピング手段によって記録ヘッドのノズル形成面を封止して負圧を印加するクリーニング動作が実行された場合、前記記録ヘッドより負圧により吸引排出されたインクは、キャッピング手段に形成された内部空間に貯留され、この状態で記録ヘッドのノズル形成面からのキャッピング状態が解除される。
【0070】
そして、再び負圧発生手段としての吸引ポンプが駆動されることにより、キャッピング手段内に貯留されたインクはインク排出口より排出される。この時、キャッピング手段内に形成された傾斜面27a,27bには、前記したように撥水処理が施されているので、排出によって残り少なくなったインクは、その表面張力により球状に近い状態となって重力方向に配置された谷線28に入り込む。そして、谷線28に入り込んだインクは、谷線28において発生する毛細管作用によって排出口24に向かって誘導され、前記吸引ポンプの吸引動作により排出される。
【0071】
この結果、キャッピング手段内にはインク滴は殆ど残らずにインク排出口24より排出され、これにより、インク中に含まれる前記した保湿剤がキャッピング手段内に時間経過と共に高濃度で蓄積されるという問題を回避することができる。したがって、キャッピング状態における記録ヘッドのノズル開口におけるインクは、残留する保湿剤による影響を受けることはなく、ノズル開口におけるインクの増粘または固化に至る度合いを効果的に低減させることができる。
【0072】
次に図5および図6は、前記した記録装置に搭載されたキャッピング手段の第2の実施の形態を示したものである。なお、図5はキャッピング手段を上面から視た状態の平面図で示しており、また図6は、図5におけるC−C線を矢印方向に視た断面図で示している。そして、図3および図4に示した第1の実施の形態に相当する各部は、同一符号で示している。
【0073】
この第2の実施の形態におけるキャッピング手段9は、図4に示した断面V字状の谷線28に、さらに矩形状の溝部30をくりぬいた状態で構成しており、他の構成は第1の実施の形態と同様である。このような溝部30を構成することで、溝部30に入り込んだインクに対する毛細管作用を助長させることができ、キャッピング手段内に残留するインクをインク排出口24に向かって誘導させる作用を効果的に高めることができる。
【0074】
なお、図5および図6に示した溝部30は、断面が矩形状に形成されているが、この溝部の断面形状はこれに限られるものではない。
【0075】
ここで、図6に示すように一対の傾斜面27a,27bによって断面V字状に構成される内角度θは、120度以下に形成されることが望ましい。すなわち、それぞれの傾斜面27a,27bは、代表して図6に断面状態で示すように水平方向に対して30度以上の傾斜角度をもって形成される。
【0076】
これは、ホルダ部材21を主に合成樹脂またはゴム素材により形成する場合において、実験の結果求められたものであり、前記内角度θが120度を超える場合においては、各傾斜面27a,27bにインク滴が残留する度合いが極端に多くなり、本発明の初期の目的を達成することは困難となる。
【0077】
しかも、図5および図6に示した形態のように、その開口部が長方形状に形成されたキャッピング手段においては、前記各傾斜面27a,27bは、長方形状の長辺方向に沿って形成されるのが好ましい。換言すれば、図6に示すように短辺方向の断面状態において、各傾斜面27a,27bがV字状を形成するように構成される。このような構成により、一対の傾斜面27a,27bによって断面V字状に構成される内角度θを所定の角度に形成しつつ、ホルダ部材21の高さ方向の寸法を低減させることが可能であり、装置の小型化に寄与することができる。
【0078】
なお、前記した内角度θの範囲、および長方形状に形成されたキャッピング手段における各傾斜面27a,27bの好ましい配置方向については、図3および図4に基づいて説明した第1の実施の形態においても同様である。
【0079】
次に図7乃至図9は、前記した記録装置に搭載されたキャッピング手段の第3の実施の形態を示したものである。なお、図7はキャッピング手段を縦断面図で示しており、図8はこれを上面から視た状態の平面図で示しており、さらに図9は、図8におけるD−D線を矢印方向に視た断面図で示している。そして、図3および図4に示した第1の実施の形態に相当する各部は、同一符号で示している。
【0080】
この第3の実施の形態においては、図7および図9で理解できるように、キャッピング手段9の内底部32はほぼ平面状に形成されており、この平面状の内底部32には、図8に示すようにインク排出口24に向かってインク誘導手段としての複数条の溝部33が、それぞれ放射状を形成するように配置されている。そして、それぞれの溝部33はインク排出口24に向かってそれぞれ溝幅が漸次狭くなるように構成されている。
【0081】
この構成によって、キャッピング手段9の内底部32に残留しようとするインクは、いずれかの溝部33に入り込み、この溝部33を伝わってインク排出口24に誘導される。また、前記したように各溝部33はインク排出口24に向かってそれぞれ溝幅が漸次狭くなるように構成されているので、溝部33に入り込んだインクに対する毛細管作用を助長させることができ、キャッピング手段内に残留するインクをインク排出口24に向かって誘導させる作用を効果的に高めることができる。
【0082】
なお、前記した第3の実施の形態においては、インク排出口24に向かって複数条の溝部33を形成するように構成されているが、この溝部に代えてインク排出口に向かって複数条の突起リブ33をそれぞれ形成させてもよい。この構成によると隣接する各突起リブ33によって形成される隙間部分において毛細管作用が発生し、インクはこの隙間部分を伝わってインク排出口24に誘導される。
【0083】
そして、同様に各突起リブ33によって形成される隙間部分の間隔が、インク排出口24に向かって漸次狭くなるように構成させることで、各突起リブ33の隙間部分に入り込んだインクに対する毛細管作用を助長させることができ、キャッピング手段内に残留するインクをインク排出口24に向かって誘導させる作用を効果的に高めることができる。
【0084】
図10は、以上のように構成された各キャッピング手段を用いた場合において、負圧を作用させて記録ヘッドからインクを吸引排出させた後において実行されるキャッピング手段からのインクの排出方法の好ましい態様を示したものである。なお図10において、既に説明した各部に相当する部分は同一符号で示している。
【0085】
この図10は、記録ヘッドより排出されたインクがキャッピング手段に形成された内部空間に貯留された状態で、記録ヘッドのノズル形成面からのキャッピング状態を解除した状態であり、続いて負圧発生手段としての吸引ポンプの駆動によりキャッピング手段に形成されたインク排出口よりインクを吸引ポンプ側に吸引させる状態を示している。
【0086】
この場合、吸引ポンプにより比較的高速度でインクを吸引した場合には、インク排出口24の上部におけるインク表面に、吸い込み渦Ibが形成されることが判明している。すなわち、図10に示すようにインクの吸い込み速度が早いためにインクの液面が漏斗状に破壊され、インク排出口24より一部空気を吸い込むような作用となる。
【0087】
このような態様でインクを排出させた場合には、キャッピング手段内のインクの残留量が少量となった時点においては、インク排出口24方向へのインクの流が途切れ、インク滴が幾つかの島状に残るという現象が見出されている。
【0088】
一方、インク表面に前記した吸い込み渦Ibを形成しない程度の低速度の吸引速度で前記吸引ポンプを駆動制御した場合には、キャッピング手段9内に貯留されたインクは均一に液面Iaが下がり、キャッピング手段内のインクの残留量が少量となった時点においては、インク排出口24に向かうインクの流れに引きずられるようにして残りのインクもインク排出口24に向かうように作用することが判明した。そして、結果としてインク滴がキャッピング手段内に幾つかの島状に残るという現象は発生せず、インクの残留量は皆無、またはこれに近い程度に排出されることが判明した。
【0089】
したがって、前記した構成のキャッピング手段を採用し、さらに前記したインクの排出方法を併せて採用することで、キャッピング手段に残留するインクの量を極端に低減させることができる。
【0090】
次に図11乃至図17は、本発明にかかる第2態様の記録装置を説明するものである。前記した第1態様の記録装置において用いられるキャッピング手段においては、インク吸収材が除去されている関係で、インク溶媒の表面張力によりキャッピング手段内に、いわゆるシャボン玉状の比較的大きな泡が生成される。本発明にかかる第2態様の記録装置は、この泡による印字障害の発生を回避するものであり、これにより第1態様の装置と同様に、記録ヘッドの印字の信頼性を確保することができるインクジェット式記録装置を提供することができる。
【0091】
図11は、前記したシャボン玉状の比較的大きな泡が生成された場合において、記録ヘッドによる印字障害が回避できる制御手段を具備した記録装置を示したものであり、当該制御手段によってなされる記録ヘッドのクリーニングシーケンスを示している。すなわち制御手段は、クリーニング処理の指令を受けると、ステップS11に示すように、キャリッジ1を移動させて、キャリッジに搭載された記録ヘッド12のノズル形成面をワイピング部材11により払拭させるワイピング動作を実行する。
【0092】
このステップS11に示すワイピング動作は、次に続くキャッピング手段により記録ヘッドからインクを強制的に吸引排出させる処理において、キャップ部材に対するノズル形成面の密着性を向上させるためになされる。
【0093】
続いてステップS12においては、記録ヘッド12はキャッピング手段9の上部に移動し、これに伴って記録ヘッドのノズル形成面は、キャッピング手段によって封止される。そして、吸引ポンプ10が所定時間駆動されることによって、記録ヘッドから比較的大量のインクを吸引排出させる本吸引の動作が実行される。このステップS12に続くステップS13においては所定時間待機され、この待機時間においてキャッピング手段内にインクが排出され、これに伴ってキャッピング手段内の負圧が大気圧に近ずく。
【0094】
そして、ステップS14においては、キャリッジ1は印字領域側に移動され、これに伴ってキャッピング手段9が降下することで、記録ヘッドのノズル形成面に対する封止状態が解除される。この時、すでに説明した図21に示すように、シャボン玉状の大きな泡Buが、キャッピング手段9内に生成される。そして、再び吸引ポンプ10が駆動されることによって、空吸引が実行されキャッピング手段9内に排出されたインクが排出される。なおこの時、泡Buの内部にインク排出口24が位置していない構成では、泡Buが収縮することなく残存する。
【0095】
そして、キャリッジは再びホームポジションに移動され、記録ヘッドはキャッピング手段によって封止される。この時、キャッピング手段に生成された前記泡Buが消滅し、その瞬間にノズル開口に形成されているインクのメニスカスが破壊されるという問題が発生する。しかしながら、次に続くステップS15において、記録ヘッドよりインクの少量吸引動作(微量吸引1)が実行され、この微量吸引により破壊されたメニスカスが回復される。
【0096】
前記ステップS15に続くステップS16においては所定時間待機され、この待機時間においてキャッピング手段内にインクが排出され、これに伴ってキャッピング手段内の負圧が解除される。ステップS16に続くステップS17において、再び空吸引動作が実行されるが、この時におけるキャッピング手段内のインクの残留量はきわめて少ないために、再び前記した大きな泡Buが発生する度合いはきわめて少ない。
【0097】
そして、ステップS18において、記録ヘッド12はワイピング部材11上を通過してワイピング部材による払拭動作を受け、ノズル形成面に付着したインクは、このワイピング動作によって取り除かれる。
【0098】
続いて、ステップS19において再び記録ヘッドはキャッピング手段によってインクの少量吸引動作(微量吸引2)を受ける。そして、同様にステップS20およびステップS21に示すように待機動作および空吸引動作が実行され、続くステップS22において、記録ヘッドはワイピング部材上を通過する仕上げのワイピング動作を受けて、ステップS24に移行し、記録ヘッドはキャッピング手段によって封止されてクリーニング処理が終了する。
【0099】
以上説明した図11に示す制御シーケンスから理解されるように、インクの大量吸引後に生成される大きな泡がキャッピング手段により壊され、それに伴うメニスカスの破壊は、次に実行されるインクの微量吸引動作によって回復させることができ、これにより記録ヘッドの印字障害の発生を効果的に回避することができる。
【0100】
次に図12および図13は、前記したシャボン玉状の比較的大きな泡が生成された場合において、この泡を吸引することによって縮小または消滅させて、印字障害が回避できるキャッピング手段の第1の実施の形態を示している。なお、図12はキャッピング手段を縦断面図で示しており、図13は平面図で示している。そして、すでに説明した各部に相当する部分は同一符号で示している。
【0101】
この図12および図13に示したキャッピング手段は、すでに図18乃至図21で説明したように、ノズル形成面に対して非平行状態でキャッピング手段が離間する構成に利用することで、以下のような独自の作用効果が発揮し得る。この図12および図13に示すキャッピング手段の構成は、図5乃至図7に示した構成に比較すると、インク排出口24の位置が記録ヘッドの移動方向において逆方向、すなわちホームポジション側に形成されている。
【0102】
この構成によるキャッピング手段9を、図18乃至図21で説明した構成に採用することで、ノズル形成面への封止が解除される場合におけるノズル形成面とキャッピング手段との間隔がより狭い端部に対応する位置に、インク排出口24が配置される。したがって、図21に示すようにキャッピング手段9において取り残される大きな泡Buの直下にインク排出口24が位置することになり、吸引ポンプの駆動により、確実に前記泡Buを消滅または縮小させることができる。これにより、キャッピング手段9に生成される前記した大きな泡Buによる印字障害の発生度合いを大幅に低減させることができる。
【0103】
次に図14および図15は、前記したシャボン玉状の比較的大きな泡が生成された場合において、この泡を吸引することによって縮小または消滅させて、印字障害が回避できるキャッピング手段の第2の実施の形態を示している。なお、図14はキャッピング手段を縦断面図で示しており、図15は平面図で示している。そして、すでに説明した各部に相当する部分は同一符号で示している。
【0104】
この図14および図15に示したキャッピング手段は、すでに図2で説明したように、ノズル形成面に対してほぼ平行状態でキャッピング手段が離間する構成に利用することで、以下のような独自の作用効果が発揮し得る。この図14および図15に示すキャッピング手段の構成は、インク排出口24が記録ヘッドの移動方向に対応するキャッピング手段の両端部にそれぞれ配置されている。
【0105】
ここで、前記した図2に示す構成によると、記録ヘッドのノズル形成面に対してキャッピング手段がほぼ平行状態の姿勢を保ったまま、接離されるようになされるため、キャッピング手段がノズル形成面から離間した場合に生成される泡の位置は、必ずしも特定な位置には定まらない。むしろ、記録ヘッドが移動する方向、すなわち印字領域側に引きずられて、当該位置に生成される場合もある。
【0106】
このような作用に対応して、図14および図15に示したように、インク排出口24を記録ヘッドの移動方向に対応するキャッピング手段の両端部に配置し、これら2つのインク排出口24を、吸引ポンプにより吸引することで、確実に前記泡Buを消滅または縮小させることができる。これにより、キャッピング手段9に生成される前記した大きな泡Buによる印字障害の発生度合いを大幅に低減させることができる。
【0107】
次に図16および図17は、前記したシャボン玉状の比較的大きな泡が生成された場合において、この泡を消滅させて、印字障害が回避できるキャッピング手段の第3の実施の形態を示している。なお、図16はキャッピング手段を縦断面図で示しており、図17は平面図で示している。そして、すでに説明した各部に相当する部分は同一符号で示している。
【0108】
この図16および図17に示したキャッピング手段は、すでに説明した図3および図4に示すキャッピング手段に比較した場合、一対の傾斜面27a,27bのほぼ中央部に、それぞれ突起部35が鉛直方向に形成されている。この構成によると、キャッピング手段内に取り残される比較的大きな泡は、前記した一対の突起部35の存在により、これを消滅させる度合いを高めることができる。これにより、キャッピング手段9に生成される前記した大きな泡Buによる印字障害の発生度合いを低減させることができる。
【0109】
なお、前記した突起部35は、図12および図13、または図14および図15に示した各実施の形態に採用することも効果的であり、これを併用した場合においては相乗的に泡による印字障害の発生度合いを低減させることに寄与できる。
【0110】
以上説明した本発明にかかる第2態様の構成は、いずれもシャボン玉状の比較的大きな泡が生成された場合の対処に観点がおかれているが、前記した泡の発生度合いを低くすることができる、または泡を早期に自然消滅させることができるインク組成を考察することも効果的である。
【0111】
このような観点から考察した結果、顔料を用いたインク組成中に、界面活性剤を0.2〜1.5重量%含有させることで、発泡作用の小さい、もしくは消泡作用を呈するインク組成を見出だすことができた。これに用いられる界面活性剤としては、例えばオレフィンSTG(製造元:信越化学株式会社)を好適に利用することができる。この場合の好ましいインク組成を示すと、次の表1のようになる。
【0112】
なお、表1において、B,Y,M,Cは、それぞれブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクを示しており、TEG−mBEは、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを表している。また、サーフィノール 465は、製造元:Air Product and Chemicals, Inc. 発売元:信越化学株式会社を用い、Proxel XL-2 はZENECA社製を用いた。また、各組成の数値は、全て重量%で示している。
【0113】
【表1】
Figure 0004178727
【0114】
前記した界面活性剤としてのオレフィンSTGの含有量が、0.2重量%に満たない場合には、実用上において発泡作用を低減させる、もしくは消泡作用を増大させる効果が期待できないことが実験の結果見出だされた。また、前記オレフィンSTGの含有量が、1.5重量%を超える場合には、インクとして本来要求される画質特性が損なわれる結果となった。具体的には、浸透性が大きく上がることで紙面上で滲みが生じたり、隣り合うインク間での混じり現象(ブリード)が顕著になった。
【0115】
前記したように、この発明にかかる第2態様の記録装置において、組成中に界面活性剤を0.2〜1.5重量%含有させたインクを用いることにより、シャボン玉状の大きな泡の発生度合いを低減させることに寄与でき、第2態様の記録装置の構成による作用と相乗して、印字障害の発生をより効果的に回避させることができる。
【0116】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明にかかる第1態様のインクジェット式記録装置によると、キャッピング手段における内部空間の底部には、負圧発生手段に連通するインク排出口が形成されると共に、記録ヘッドより排出されたインクに毛細管作用を発生させて、内部空間のインクを前記インク排出口に誘導するインク誘導手段を形成したので、キャッピング手段内のインクは毛細管作用によりインク排出口に誘導され、負圧発生手段により即座に排出させることができる。
【0117】
これに加え、負圧発生手段の駆動によりキャッピング手段よりインクを排出させるに際し、インク排出口の上部におけるインク表面に、吸い込み渦を形成しない低速度の吸引速度で前記負圧発生手段を駆動制御させることで、キャッピング手段内へのインクの残留を大幅に低減させることができ、長期の使用においても、インク溶媒に含まれる前記した保湿剤がキャッピング手段の内部空間に蓄積される問題を回避することができる。
【0118】
また、本発明にかかる第2態様のインクジェット式記録装置によると、大吸引動作に続いて小吸引動作が実行されるクリーニング制御手段を用いることにより、キャッピング手段に生成されたインクの泡による印字障害を効果的に回復させることができる。そして、キャッピング手段に形成されるインク排出口の配置位置を工夫したことにより、前記した泡を効率的に除去または縮小させることが可能となる。加えて、前記構成における記録装置に所定量の界面活性剤を添加したインク組成物を用いることにより、相乗的にインクの泡による印字障害の発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された記録装置本体の全体構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置に搭載されたキャッピング手段における昇降手段の概略構成を示した模式図である。
【図3】本発明にかかる第1態様の記録装置におけるキャッピング手段の第1の実施の形態を示した縦断面図である。
【図4】同じく平面図である。
【図5】本発明にかかる第1態様の記録装置におけるキャッピング手段の第2の実施の形態を示した平面図である。
【図6】図5におけるC−C線部分から矢印方向に視た断面図である。
【図7】本発明にかかる第1態様の記録装置におけるキャッピング手段の第3の実施の形態を示した縦断面図である。
【図8】同じく平面図である。
【図9】図8におけるD−D線部分から矢印方向に視た断面図である。
【図10】本発明にかかる第1態様の記録装置におけるキャッピング手段からの好ましいインクの排出方法を模式的に示した断面図である。
【図11】本発明にかかる第2態様の記録装置において実行される好ましいクリーニング動作を示したフローチャートである。
【図12】本発明にかかる第2態様の記録装置におけるキャッピング手段の第1の実施の形態を示した縦断面図である。
【図13】同じく平面図である。
【図14】本発明にかかる第2態様の記録装置におけるキャッピング手段の第2の実施の形態を示した縦断面図である。
【図15】同じく平面図である。
【図16】本発明にかかる第2態様の記録装置におけるキャッピング手段の第3の実施の形態を示した縦断面図である。
【図17】同じく平面図である。
【図18】記録ヘッドのキャッピング状態を示した縦断面図である。
【図19】図18に示すキャッピング状態から若干封止を解いた状態を示した縦断面図である。
【図20】図19に示す状態から、さらにキャッピング手段が降下した状態を示した縦断面図である。
【図21】図20に示す状態から、さらに記録ヘッドが印字領域側に移動した状態を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
6 記録用紙
7 ブラックインクカートリッジ
8 カラーインクカートリッジ
9 キャッピング手段
10 吸引ポンプ(負圧発生手段)
11 ワイピング部材
12 記録ヘッド
12a ノズル形成面
12c ノズル開口
21 ホルダ部材
22 キャップ部材(開口部)
23 内部空間
24 インク排出口
25 吸引パイプ
25a 管路
26 チューブ
27a,27b 傾斜面
28 谷線(インク誘導手段)
30 溝部(インク誘導手段)
33 溝部、突起リブ(インク誘導手段)
35 突起部
41 インク導入針
42 レバー
43 スライダ
Bu 泡

Claims (1)

  1. 印刷データに基づいてノズル開口からインク滴を吐出することで記録用紙に印字を行うインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止し、負圧発生手段からの負圧を受けてノズル開口から内部空間にインクを吸引排出させることができるキャッピング手段とを具備したインクジェット式記録装置であって、
    前記キャッピング手段は、前記記録ヘッドの移動に伴い前記記録ヘッドのノズル形成面に対して非平行状態で前記ノズル形成面から離間されるように構成され、
    前記キャッピング手段が前記ノズル形成面から離間される場合における前記ノズル形成面と前記キャッピング手段との間隔がより狭い端部に対応する位置であって、前記キャッピング手段における内部空間の底部には、前記負圧発生手段に連通するインク排出口が形成され、
    前記キャッピング手段が前記ノズル形成面から離間する際に、前記ノズル形成面と前記キャッピング手段との間隔がより狭い端部に生成された大きな泡が前記キャッピング手段に取り残された状態で前記負圧発生手段を駆動して前記大きな泡を消滅または縮小することを特徴とするインクジェット式記録装置。
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