JP4178651B2 - 車両位置確認システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば駐車場などで自分の自動車の位置を探したい場合などに好適な車両位置確認システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば空港、港、イベント会場、テーマパークなどの屋外の広い駐車場や、ビルやホテルの等の屋内の薄暗い駐車場などにおいては、自分の車がとめてある場所がわからなくなることが多々ある。
このため、離れた位置から自分の車の位置を見つけることができるようにした各種の技術が提案されている。
【0003】
例えばユーザーが離れた位置から車に対して自車位置の表明を求めることができるようにし、自動車はそれに応じてハザードランプを点滅させるシステムがある。或いはホーンを鳴らさせる方式もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ハザードランプで報知(位置表明)する場合は、例えば薄暗い屋内駐車場では有効ではあるが、明るくかつ広い屋外駐車場ではわかりにくいものであった。
また、ホーンについては騒音防止の観点からむやみに実行できないという事情もあった。
【0005】
さらに、ユーザーが自分の車にこれらの表明動作を実行させるための手段としては、セルラーやPHSなどの携帯用の電話システムを利用して車にトリガ信号を送信するものとされる。
ところが、当然ながら車に対するトリガ信号の送信は、公衆電話システムとしての基地局を経由して行われることになり、地下駐車場などで通話不能な場所や、電話システムとしてのサービスエリア外の地域では利用できない。つまりその様な場所では、ハザードやホーンによる位置表明動作を実行させることができない。
【0006】
また、このような公衆電話システムを利用せずに、駐車場内のローカルシステムとして通信基地局となる装置を用意し、各ユーザーからのトリガ信号を送信できるようにすることも考えられる。この場合、例えばユーザー側からのトリガ信号が駐車場内の基地局を経由して車まで届けられるため、広い駐車場や外部電波の届かない地下駐車場などでも利用できた。ところがこの場合、駐車場側に設備負担が生じるとともに、当然ながらその駐車場のみのサービスとなる。
【0007】
これらのことから、状況に応じた多様な位置表明動作ができるようにすることや、場所や地域によらずに動作可能となること、基地局などのインフラストラクチャーが不要であること、などの条件を満たした車両位置確認システムを実現することが求められている。
【0008】
また、ユーザーが駐車場などで自動車から離れた時などには、ドアロックやハンドブレーキをかけたか否かなどが不安になることがあり、わざわざ車まで戻るということもある。
このようなことから、車から離れた状態で車両状態を確認できるようにするシステムも望まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上のような要望に応じて、状況に応じた多様な位置表明動作ができるようにすることや、場所や地域によらずに動作可能となること、基地局などのインフラストラクチャーが不要であること、などの条件を満たした車両位置確認システムを実現することを目的とする。そして本発明では、これらの車両位置確認システムを、互いに双方向通信可能とされた車両内システムと携帯装置で構成する。
【0010】
そして本発明の車両位置確認システムでは、まず車両内システムには、携帯装置との間で直接双方向通信を行うことのできる通信手段と、通信手段で受信された位置表明要求信号に応じて、視覚的又は聴覚的な報知出力を実行できる複数の出力手段とが備えられるようにする。一方、携帯装置には、少なくとも車両の位置表明要求を指示できる操作手段と、車両内システムとの間で直接双方向通信を行うことができるとともに、操作手段による位置表明要求の指示操作に応じて、車両内システムに対して位置表明要求信号を送信することのできる通信手段とが備えられているようにする。
即ち車両内システムと携帯装置が双方向に直接通信を行うことで、電話基地局や駐車場システムなどのインフラストラクチャーを要求しないシステムとする。また車両内の各種装置をシステム化し、複数の出力手段により各種の態様で報知出力を行うことができるようにして、選択的又は複合的な位置表明動作が実行可能となるようにする。
【0011】
また本発明の他の車両位置確認システムとしては、車両内システムには、自車位置を判別し、地図データと現在位置情報に基づいて自車位置を示す自車位置地図画像情報を出力するとともに、自車位置地図画像情報を生成できないときは、不生成信号を出力することができる自車位置判別手段と、携帯装置との間で直接双方向通信を行うことができるとともに、受信された位置情報要求信号に応じて、自車位置判別手段から出力される自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を携帯装置に対して送信することができる通信手段とが備えられるようにする。一方、携帯装置には、少なくとも車両の位置情報要求を指示できる操作手段と、画像表示を行うことができる表示手段と、通信手段とを設ける。この通信手段は、車両内システムとの間で直接双方向通信を行うことができるとともに、操作手段による位置情報要求の指示操作に応じて、車両内システムに対して位置情報要求信号を送信し、さらに車両内システムから送信されてきた自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を受信して、前記表示手段に前記自車位置地図画像表示、又は自車位置地図画像不能を受信して、表示手段に表示させることのできるようにする。
この場合も、車両内システムと携帯装置が双方向に直接通信を行うことで、電話基地局や駐車場システムなどのインフラストラクチャーを要求しないシステムとする。そしてまた車両内の自車位置判別手段による自車位置地図画像を携帯装置側で表示させることで、ユーザーが車両位置を確認できるようにする。
【0012】
また本発明のさらに他の車両位置確認システムとしては、車両内システムには、自車位置を判別し、地図データと現在位置情報に基づいて自車位置を示す自車位置地図画像情報を出力するとともに、自社位置地図画像情報を生成できないときは、不生成信号を出力することができる自車位置判別手段と、前記携帯装置との間で直接双方向通信を行うことができるとともに、受信された位置情報要求信号に応じて、前記自車位置判別手段から出力される前記自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を前記携帯装置に対して送信することができる通信手段と、前記通信手段で受信された位置表明要求信号に応じて、視覚的又は聴覚的な報知出力を実行できるとともに、着信信号を前記通信手段により出力するようにすることができる1又は複数の出力手段とが備えられるようにする。一方、携帯装置には、少なくとも車両の位置表明要求及び車両の位置情報要求を指示できる操作手段と、画像表示を行うことができる表示手段と、前記車両内システムとの間で直接双方向通信を行うことができる通信手段とを設ける。この通信手段は、車両内システムとの間で直接双方向通信を行うことができるとともに、操作手段による位置表明要求の指示操作に応じて車両内システムに対して位置表明要求信号を送信することができ、該位置表明要求信号を送信した後に、所定時間以上経過しても、前記車両システムからの着信信号が受信できなかった場合は、不着信であることを表示し、さらに、操作手段による位置情報要求の指示操作に応じて、車両内システムに対して位置情報要求信号を送信し、それに対して車両内システムから送信されてきた自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を受信して、前記表示手段に前記自車位置地図画像表示、又は自車位置地図画像不能表示させることができるようにする。
つまりこの場合は、車両位置の確認のために、自車位置の表明動作と、自車位置を示す自車位置地図画像表示の両方が実行可能となるようにする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両位置確認システム、車両状態確認システムの実施の形態としての通信システム及びその動作を説明していく。
説明は次の順序で行う。
1.車両内システムの構成
2.携帯装置の構成
3.車両位置表明動作
4.車両位置表示動作
5.車両位置確認動作の各種動作態様
6.車両状態提示動作
7.その他のキー操作にかかる動作
【0015】
1.車両内システムの構成
本例の車両内システムの構成を図1〜図3で説明する。
本例の場合、ユーザーの自動車内には、図1に模式的に示すように各種装置が搭載されており、これらがシステム化されているものとなる。
【0016】
まず車両1内には、通常、自動車に装備される部位のうちで本例の動作に関わる部位として、図示するようにフロントハザードランプ2F、リアハザードランプ2R、ドラロック機構17、ホーン(クラクション)18が設けられる。
これらは車内の各種動作制御を行うECU(Electronics Control Unit)10によって制御される。なお、ECU10としては通常自動車に配備される制御部位であり、既に公知の通り、エンジンコントロール系、ボディコントロール系など、制御系統に応じて設けられるものであり、これらの構成例は図2で後述する。
【0017】
ECU10はビークルバス6によりゲートウエイ11と接続される。そしてゲートウエイ11から各種の装置が制御バス(本例ではIEEE1394バス7とする)によりシステム接続されている。つまり、ゲートウエイ11はIEEE1394バス7に接続された各種装置と、ビークルバス6に接続されたECU10との間の各種通信の中継等を行うインターフェース部位となる。
【0018】
IEEE1394バス7には、ナビゲーション装置12、CDチェンジャー13、モニタ/ヘッドユニット14、DSP/アンプ15が接続される。
ナビゲーション装置12は、いわゆるGPS(Global Positioning System)を利用して自車位置等を判別する装置であり、GPSアンテナ4で受信される現在位置情報(緯度/経度)、速度情報等を取り込む。そして例えばCD−ROMなどに収録された地図データと現在位置情報に基づいて、ユーザーに対するガイド表示としての画像を出力する。そして既に公知のように、ナビゲーション装置12としては、現在位置のガイド表示だけでなく、目的位置への道順案内、地図表示、渋滞情報表示、音声によるガイド出力など、各種の機能が実現されている。
【0019】
CDチェンジャー13は、複数枚のCD(コンパクトディスク)を収納し、選択的に再生することのできる装置である。
なお、本例では音響ソースとしてCDチェンジャー13を搭載するものとしているが、もちろん1枚のCDを装填して再生可能なCDプレーヤや、MD(ミニディスク)に対応するMDプレーヤ、MDチェンジャー、さらにはカセットデッキ、ラジオチューナなどが搭載されてもよい。
後述する本例の位置表明動作では、CDチェンジャー13からの再生音声を出力するものとして説明するが、もちろんMD等の再生音声や、ラジオチューナによる受信音声を出力するという例も考えられる。
【0020】
モニタ/ヘッドユニット14はユーザーに対するインターフェース部位となり、例えば液晶モニタなどによる表示画面や、各種操作キーなどが配される部位となる。
ユーザー(運転者等)は、モニタ/ヘッドユニット14からの操作により、ナビゲーション装置12やCDチェンジャー13などの操作を行う。
また、ナビゲーション装置12により地図画像などはモニタ/ヘッドユニット14の表示画面に表示されることで、ユーザーがナビゲーションを受けることが可能となる。
【0021】
DSP/アンプ15は、音響処理部であり、CDチェンジャー13からの再生音声信号に対するイコライジング、リバーブなどの各種音響処理や、スピーカからの出力のための増幅動作(いわゆるパワーアンプ機能)を行う。そして図示していない内部スピーカにより車室内に再生音楽等を出力させる。
この図1に示す外部スピーカ3は、通常のカーオーディオ用のスピーカ(車室内向けのスピーカ)とは別に設けられた車外向けに音声出力を行うスピーカである。DSP/アンプ15がこの外部スピーカ3に再生音声出力を実行させることで、車外でCD再生音声等を聴くことができる。
【0022】
本例ではさらに、後述する携帯装置50との間の通信を介して各種動作を実現するために、無線送受信器(以下、ワイヤレストランシーバ)16が設けられている。
このワイヤレストランシーバ16は、例えば2.4GHz帯で26MHzの帯域幅を持つDSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)通信方式のワイヤレスLANの規格を利用する。プロトコルは、IEEE802.11無線LAN標準である。
そして後述する携帯装置50側とはDSSS方式により、直接双方向で通信可能とされる。
このためワイヤレストランシーバ16の送受信のために、2.4GHzヘリカルアンテナ5が設けられる。
【0023】
なお米国を考慮した場合、Unlicensed US/ISM帯である902〜928MHz帯を使用することも考えられ、この場合通信飛距離をより伸ばすことが可能となり、かつチェンネル数も多くとれるが、アンテナがロッドアンテナのように長くなる。本例の場合、ヘリカルアンテナ5により、例えばGPSアンテナ4と同一ハウジング内に収納して小型化することも可能となり、車両1に取り付ける装備の簡略化が可能となる。
【0024】
これらの各装置のシステム構成を図2に示す。
図示するようにビークルバス6には、各種の制御系についてのECU10a〜10dが接続される。
ECU10aはボディコントロール系の制御ユニットであり、ドアロック機構17の駆動制御、ハザードランプ2他各種ライト系のオン/オフ制御、ホーン18の駆動制御などを行う。
ECU10bは車室内のエアコンディショナーの制御ユニットである。
ECU10cは各種センサの制御ユニットであり、ハンドブレーキ、ライト、ドアロックなどの状態を検出する。
ECU10dはエンジンコントロール系の制御ユニットであり、エンジンのスタート/ストップ、走行中の速度制御(例えば定速走行システム)、回転数などの制御を行うとともに、フロントパネルにおける表示などを行う。
【0025】
これらのECU10a〜10dはゲートウエイ11のビークルバスインターフェース21に接続される。
一方、ゲートウエイ20から、CDチェンジャー13、モニタ/ヘッドユニット14、ナビゲーション装置12、ワイヤレストランシーバ16、DSP/アンプ15は、それぞれ各装置のIEEE1394インターフェース20がIEEE1394バス7により接続され、システム化されている。
これら各機器は電源ライン19によりバッテリーからの動作電源の供給を受ける。
【0026】
このような構成により、ゲートウエイ11を介してビークルバス6に接続されたシステムと、IEEE1394バス7に接続されたシステムが、相互に通信を行って連係動作を行うことも可能となる。
【0027】
図3は、本例の車両内システムのうちで、ワイヤレストランシーバ16内を詳しく示したブロック図である。
ワイヤレストランシーバ16には、切換器31、アップ/ダウンコンバータ32、QUAD中間周波変復調器33、ベースバンドプロセッサ34、デュアルシンセサイザ35、CPU36、ROM37、RAM38、接続部39を有する。
【0028】
CPU36はワイヤレストランシーバ16による後述する携帯装置50との間の送受信動作の制御や、接続部39内のIEEE1394インターフェース20を介して接続されている各種装置との間の通信動作の制御を行う部位となる。
ROM37にはCPU36が用いる動作プログラムや各種定数が格納される。またRAM38はCPU36のワーク領域や送受信データのバッファ領域として用いられる。
【0029】
携帯装置50からの受信時には、切換器31がRx側とされ、ヘリカルアンテナ5で受信された電波がアップ/ダウンコンバータ32に供給される。アップ/ダウンコンバータ32では受信電波の増幅や、デュアルシンセサイザ35からの同調周波数による同調/ダウンコンバートを行い受信信号をQUAD中間周波変復調器33に供給する。そしてQUAD中間周波変復調器33で中間周波復調処理が行われ、さらにベースバンドプロセッサ34でデスプレッディングが行われることでベースバンド信号とされる。
CPU36はベースバンド信号をコマンドインタープリターして、IEEE1394インターフェース20を介してIEEE1394バス7に接続された各機器のうちで対象となる機器(受信データ内容に応じた機器)にアシンクロナスパケット通信を行う。
例えば受信データが、CD再生を求めるものであれば、CDチェンジャー13に対してアシンクロナスパケット通信が行われることになる。
なお、車両内システムがスタンバイ状態(主電源オフ)にある場合は、ワイヤレストランシーバ16が携帯装置50からのコマンドを受けることに応じて、システムがウェイクアップ(電源オン)する。
【0030】
また携帯装置50に対する送信時には、CPU36はIEEE1394インターフェース20を介して所要機器から取り込まれた送信データをベースバンドプロセッサ34に供給してスプレッディングを実行させ、さらにQUAD中間周波変復調器33での中間周波変調処理、アップ/ダウンコンバータ32でのアップコンバート処理、送信増幅処理等を実行させ、Tx側とされている切換器31を介してヘリカルアンテナ5から送信させる。
例えば後述するようにステータス情報を送信する場合は、CPU36はゲートウエイ11からアシンクロナスパケット送信されてくるステータス情報を取り込み、ベースバンドプロセッサ34以降の送信処理を実行させ、携帯装置50に送信する。
【0031】
2.携帯装置の構成
次に図4、図5で携帯装置50の構成を説明する。
携帯装置50の外観例を図4に示すが、この携帯装置50は例えばキーホルダー型の小型の、ユーザーが自動車から離れたときに常に携帯できるような装置とされる。
【0032】
図4に示すように、携帯装置50にはアンテナ収納部60が設けられ、この内部に図5に示す2.4GHzヘリカルアンテナ52が収納される。
また上面には表示部として液晶ディスプレイ53が形成され、例えば図4(a)に示すように車両の位置情報(地図画像)や、図4(b)に示すように車両のステイタス情報が表示される。
なお、もちろん表示装置は液晶ディスプレイに限らず、小型の表示デバイスであれば、どのようなものが採用されてもよい。また本例では地図画像表示を実行可能とするために表示画面形態を採るが、例えば図4のようなステイタス表示のみを可能とすればよいのであるなら、LED等の発光素子を用いた表示構成をとることもできる。
【0033】
また携帯装置50には操作子としてサーチキー61、ステイタスキー62、ドアロックキー63、ドアアンロックキー64、エンジンスタートキー65、エンジンストップキー66などが形成される。
もちろんこれら以外に所要の操作キーや操作ダイヤル等が形成されても良い。
【0034】
図5には携帯装置50のブロック図を示すが、この携帯装置50内には、上述した車両内システムのワイヤレストランシーバ16との間で直接双方向の通信が可能な送受信器(以下、ワイヤレストランシーバ)51が設けられる。
また、液晶ディスプレイ53に対する表示ドライブを行うLCDドライバ54や、上記各種操作キー(61〜66)の操作を検出するためのキースキャン部55が設けられる。
【0035】
ワイヤレストランシーバ51には、切換器61、アップ/ダウンコンバータ62、QUAD中間周波変復調器63、ベースバンドプロセッサ64、デュアルシンセサイザ65、CPU66、ROM67、RAM68、インターフェース部69が備えられる。
【0036】
CPU66はワイヤレストランシーバ51による前述した車両1側のワイヤレストランシーバ16との間の送受信動作の制御や、インターフェース部69を介して接続されているLCDドライバ54への画像データの供給動作、キースキャン部55からの操作情報の取込等の制御を行う。
ROM67にはCPU66が用いる動作プログラムや各種定数が格納される。またRAM68はCPU66のワーク領域や送受信データのバッファ領域として用いられる。
【0037】
車両1のワイヤレストランシーバ16からの受信時には、切換器31がRx側とされ、ヘリカルアンテナ52で受信された電波がアップ/ダウンコンバータ32に供給される。そして、上記ワイヤレストランシーバ16と同様に、アップ/ダウンコンバータ32では受信電波の増幅や、デュアルシンセサイザ65からの同調周波数による同調/ダウンコンバートを行い、受信信号をQUAD中間周波変復調器63に供給する。そしてQUAD中間周波変復調器63で中間周波復調処理が行われ、さらにベースバンドプロセッサ64でデスプレッディングが行われることでベースバンド信号とされる。
CPU66はベースバンド信号から送信されてきたデータをデコードし、送信データに応じて画像表示制御を行う。即ち図4(a)(b)に示したような表示のための画像データをLCDドライバ54に供給し、液晶ディスプレイ53上に所要の表示を実行させる。
【0038】
また車両1側のワイヤレストランシーバ16に対する送信時には、CPU36はキースキャン部55から供給された操作情報に応じて必要な送信データを生成し、ベースバンドプロセッサ34に供給してスプレッディングを実行させ、さらにQUAD中間周波変復調器33での中間周波変調処理、アップ/ダウンコンバータ32でのアップコンバート処理、送信増幅処理等を実行させ、Tx側とされている切換器31を介してヘリカルアンテナ5から送信させる。
例えばサーチキー61の操作に応じてサーチキー操作にかかるコマンドを車両1側に送信する。
【0039】
3.車両位置表明動作
以上のような車両1内のシステムと携帯装置50により実現される各種の動作について以下説明していく。
まずここでは、ユーザーが例えば広い駐車場などで自分の車を駐車した位置がわからなくなった場合などに好適な動作として、車両1に位置表明動作を実行させる動作について説明する。
【0040】
この車両位置表明動作は、ユーザーが携帯装置50のサーチキー61を操作することに応じて、車両1が何らかの位置表明動作を行うものである。位置表明動作とは、例えばハザードランプ2F,2Rを点滅させたり、ホーン18をならしたり、さらにはCDチェンジャー13による音楽等の再生音声を外部スピーカ3から出力させる動作となる。
【0041】
図6、図7は、車両位置表明動作の際の携帯装置50と車両1内のシステムの通信及び動作を示している。
ユーザーがサーチキー61を操作すると、ワイヤレストランシーバ51によって通信S1として位置表明を要求するコマンドが車両1側に送信される。
車両1のワイヤレストランシーバ16は、この通信S1を受信すると、その位置表明要求コマンドをアシンクロナスパケットとしてIEEE1394バス7に供給する。これに対してIEEE1394バス7に接続されたうちで1又は複数の機器が応答し、位置表明動作を行うことになる。
またワイヤレストランシーバ16は、着信応答として着信を確認させる通信S2を実行する。携帯装置50側では、通信S2(着信応答)を受信すると、CPU66は車両にコマンドが着信されたことをユーザーに提示するために、液晶ディスプレイ53に着信を示す画像又は文字を点滅表示させる。これによりユーザーは車両1側で位置表明動作が実行されることを確認できる。
【0042】
車両1側で実行される位置表明動作としては、例えば位置表明要求コマンドに対してゲートウエイ11が応答する場合は、ゲートウエイ11がECU10aにコマンドを伝えることでハザードランプ2F,2Rを点滅させることができる。或いは、ホーン18をならすことも可能となる。
また、位置表明要求コマンドに対してCDチェンジャー13及びDSP/アンプ15が応答する場合は、CDチェンジャー13で所要のCDに対して再生動作を行うとともに、そのCD再生音声を外部スピーカ3から出力するという動作が可能となる。
【0043】
このようにして、ハザードランプ点滅、ホーン音、CD再生音声のいづれか、又は複合的な動作が行われることにより、ユーザーは自分の車を見つけることができる。
なおこれらの動作が、実際にどのように実行されるかは各種の例が考えられ、その動作態様例については後述する。
【0044】
ところで、携帯装置50からの位置表明要求コマンドが車両1側で受信できないこともある。或いは何らかの事情で位置表明動作が実行不能の場合もある。
これらの場合を図7に示した。
即ち、携帯装置50側から通信S1として位置表明要求コマンドを送信した後に、所定時間以上経過しても、図6に示した着信応答(S2)が受信できなかった場合は、携帯装置50は何らかの事情で通信不能状態にあると判断する。
そしてその場合、つまり着信応答がない場合は、液晶ディスプレイ53に不着信(通信不能)であることをユーザーに提示する。
このように通信不能の場合はそれがユーザーに提示されることで、ユーザーは車両1が位置表明動作を行わないことを認識できる。
【0045】
一方、例えば位置表明動作としてCD再生のみが実行されるべく設定されている場合(例えばハザード点滅やホーン出力が禁止設定されている場合)に、CDチェンジャー13に1枚もCDが装填されていなかった場合などは、車両内システムは位置表明動作としてCD再生を行うことができない。
このような場合は、CDチェンジャー13は位置表明要求コマンドに対して動作不能の応答を発し、これをワイヤレストランシーバ16が通信S3の動作不能応答として送信してくることになる。
携帯装置50では、動作不能応答を受けたら、液晶ディスプレイ53に動作不能であることをユーザーに提示する。
このように動作不能の場合も、それがユーザーに提示されることで、ユーザーは車両1が位置表明動作を行わないことを認識できる。
【0046】
4.車両位置表示動作
次に、本例の車両1内のシステムと携帯装置50により実現される動作として車両位置表示動作を説明する。
これも、ユーザーが例えば広い駐車場などで自分の車を駐車した位置がわからなくなった場合などに好適な動作であり、車両1の位置を示す地図画像を携帯装置50の液晶ディスプレイ53で表示させる動作である。
【0047】
この車両位置表示動作は、ユーザーが携帯装置50のサーチキー61を操作することに応じて、車両1から車両位置を示す地図としての画像データが送信され、携帯装置50がそれを表示するものである。
なお、この車両位置表示動作は、上記車両位置表明動作と同一の目的の動作、即ちユーザーが車を探すための動作である。従って実際のシステムでは、サーチキー61の操作に応じて、車両位置表示動作と車両位置表明動作の一方が行われるようにしてもよいし、また両方が行われるようにしてもよい。或いは車両位置表示動作を目的とする操作キーと、上記車両位置表明動作を目的とする操作キーがそれぞれ設けられるようにしてもよい。
【0048】
図8、図9は、車両位置表示動作の際の携帯装置50と車両1内のシステムの通信及び動作を示している。
ユーザーがサーチキー61を操作すると、ワイヤレストランシーバ51によって、まず通信S11として、車両位置情報を得ることのできる機器が存在するか否か(システム接続状態にあるか否か)を確認するコマンドが車両1側に送信される。
車両1のワイヤレストランシーバ16は、この通信S11を受信すると、その存在確認コマンドをアシンクロナスパケットとしてIEEE1394バス7に供給する。このときIEEE1394バス7にナビゲーション装置12が接続されていれば、ナビゲーション装置12が存在確認に応答することになる。すると、ナビゲーション装置12からの応答信号が通信12としてワイヤレストランシーバ16により携帯装置50に送信される。
【0049】
携帯装置50は通信S12の存在応答を受信したら、通信S13として位置情報を要求するコマンドを車両1側に送信する。
車両1のワイヤレストランシーバ16は、この通信S13を受信すると、その位置情報要求コマンドをアシンクロナスパケットとしてIEEE1394バス7に供給する。これに対してナビゲーション装置12が応答することになり、つまりナビゲーション装置12はGPSアンテナ4から受信される緯度/経度データや、CD−ROM地図情報から、駐車場内などでの車両の位置を示す地図画像を生成し、それをワイヤレストランシーバ16に供給する。ワイヤレストランシーバ16はナビゲーション装置12からの地図画像を通信S14として、携帯装置50側に送信する。
【0050】
携帯装置50側では、通信S14を受信すると、その通信により送られてきた画像データを取り込み、液晶ディスプレイ53に表示させることになる。
例えば受信した画像データを120×180画素程度のビットマップでRAM68にストアしておき、インターフェース部69はストアされた画像データを順次スキャンしてLCDドライバ54に転送することで、表示が実行される。
これにより例えば図4(a)に示したように地図画像が表示される。
【0051】
このようにして、自動車の位置を示す地図が携帯装置1側で表示されることで、ユーザーは自分の車の位置を正確に把握し、容易に見つけることができる。
なお動作態様例については後述する。
【0052】
ところで、携帯装置50からのコマンドが車両1側で受信できない場合や、或いはナビゲーション装置12が搭載されていない、又は接続されていない、又はGPS受信不能などの事情で地図画像の送信が実行不能の場合もある。
これらの場合は図8のようになる。
即ち、携帯装置50側から通信S11として存在確認コマンドを送信した後に、所定時間以上経過しても、図8に示した存在応答(S12)等の何らかの応答がが受信できなかった場合は、携帯装置50は通信不能状態にあると判断する。
そしてその場合は、液晶ディスプレイ53に不着信(通信不能)であることをユーザーに提示し、地図表示不能であることを認識させる。
【0053】
また、システム接続されたナビゲーション装置12が存在しない場合は、ワイヤレストランシーバ16は通信S15としてナビゲーション装置12が接続されていない旨の応答を携帯装置50に返信することになる。この場合携帯装置50は、液晶ディスプレイ53に動作不能であることを表示し、ユーザーに地図表示不能であることを認識させる。
さらに、ナビゲーション装置12が接続されていたとしても、地下駐車場などでGPSデータ受信不能の場合は、ナビゲーション装置12が自車位置を特定できず、地図画像を生成できない場合がある。このようなときはナビゲーション装置12は位置情報要求コマンド(S13)に対して動作不能の応答を発し、それがワイヤレストランシーバ16により通信S16として携帯装置50側に送信されてくる。この場合も携帯装置50は、液晶ディスプレイ53に動作不能であることを表示し、ユーザーに地図表示不能であることを認識させる。
【0054】
5.車両位置確認動作の各種動作態様
以上、ユーザーがサーチキー61を操作した場合の動作例として位置表明動作と位置表示動作を説明したが、上述のように本例のシステムにおいては位置表明動作と位置表示動作はどちらか一方が実行されるようにしてもよいし、両方実行されるようにしてもよい。
さらに本例のシステムで実行できる位置表明動作としては、CD再生、ハザード点滅、ホーン発生など複数種類が可能であり、これらの1つが実行されるようにしたり、或いは複合的に実行されるようにすることができる。
【0055】
まず位置表明動作と位置表示動作については、システム設定又はユーザーの選択により、図10(a)(b)(c)の動作態様が考えられる。
図10(a)は、サーチキー61の操作に応じて位置表明動作のみが行われる場合を示している。
また図10(b)はサーチキー61の操作に応じて位置表示動作のみが行われる場合を示している。
さらに図10(c)はサーチキー61の操作に応じて位置表明動作と位置表示動作の両方が実行される場合を示している。
【0056】
また位置表明動作が実行される場合としては、CD再生のみ、ハザード点滅のみ、ホーン発生のみなど、1つの動作が実行される例や、或いはCD再生とハザード点滅が行われるようにしたり、ホーン発生とハザード点滅が行われるようにするなど、複合的な動作例が考えられる。
また、優先順位を設定しておいて、例えば位置表明動作としてはまずCD再生が行われることを基本とするが、CD再生が不能な場合はハザード点滅又はホーン発生が行われるようにするなどの動作例も考えられる。
もちろん、実行させる動作や、優先順位などはユーザーが任意に設定可能としてもよい。
さらに、複合的な動作として、順次動作を切り換えて実行することも可能である。例えば位置表明要求があった場合に、まず最初の所定時間はCD再生、続いて所定時間のハザード点滅、さらに続いて所定時間のホーン発生というように、順次実行していく例である。
【0057】
このように位置表明動作や位置表示動作として、実際の動作態様は非常に多様に考えられるが、ユーザーの設定やシステム動作上のプログラム設定、接続機器の状況、場所や地域の状況、各動作の利点などに応じて選択されるようにすることが考えられる。
【0058】
例えばユーザーが予め実行させる動作を、地図表示、CD再生、ハザード点滅、ホーン発生のうちから選択しておくことを可能とすれば、そのユーザーにとって好適な位置確認のための動作が実現される。例えば地図表示による確認が得意な人は地図表示を、一方、地図が得意でない人はCD再生を予め選択しておくといったような使い分けも考えられる。
さらに携帯装置50側にこれら4つの動作をそれぞれ別々に指示できる操作子を用意し、ユーザーが状況に応じて使い分けることができるようにしてもよい。
【0059】
また、各動作はそれぞれ次のような利点があるため、それをに応じて使い分けることも好適である。
【0060】
地図表示の場合は、ユーザーは表示された地図により正確に自分の車の位置を確認できるという利点がある。またホーン発生のように周囲の人に対して騒音となるような迷惑をかけることは全くない。
但し、GPS電波が届かない地下駐車場などでは実行不能となる。
【0061】
CD再生の場合は、ユーザーが自分の所有するCDを再生させることになるため、自分の知っている曲が流れることで、自分の車の位置を探しやすいものとなる。また、ホーン発生に比べて周囲の人に不快な思いをさせることが少ない。
もちろんGPS電波等の外部通信電波が届かない位置でも実行可能であり、また屋内駐車場などの薄暗いところでもわかりやすい。
【0062】
ハザード点滅の場合は、薄暗い屋内駐車場ではわかりやすいが、壁や柱が障害となってユーザーの位置から見えないこともある。また晴天の日の屋外駐車場などではハザード点滅が確認しにくい。ただしホーン発生のように周囲の人に迷惑をかけることはない。もちろんGPS電波が届かない場所でも実行可能である。また、CDチェンジャー13やナビゲーション装置12等の装備が無くても実行可能な動作となる。
【0063】
ホーン発生の場合は、周囲の人に対する迷惑となる場合があるが、屋内、屋外に限らず有効な手段となる。またこれも、CDチェンジャー13やナビゲーション装置12等の装備が無くても実行可能な動作となる。また、例えば5秒程度の間隔など、一定時間毎に軽くならす程度の動作を繰り返すようにすれば、騒音防止の観点からもさほど問題とはならない。
【0064】
これらの長所、短所を考慮することで、最も効果的な動作を選択することも可能となる。
例えばシステム動作として、ナビゲーション装置12による地図表示を最優先させるが、GPS受信不能の場合はCDチェンジャー13によるCD再生に切り換え、さらにCD再生不能の場合には、ハザード点滅、又はホーン発生を実行する。
さらに例えば周囲の光量を検出するセンサを設け、屋外などで非常に明るい場合はホーン発生とし、そうでない場合はハザード点滅とすることなども考えられる。
もちろん上記のように、携帯装置50側にこれら4つの動作をそれぞれ別々に指示できる操作子を用意して実行させる動作をその都度選択できるようにした場合は、上記長所・短所に応じてユーザーが好適な動作を選択できるものとなる。
【0065】
6.車両状態提示動作
次に、本例で実現できる車両状態提示動作について説明する。
この車両状態提示動作は、ユーザーが車から離れた後に、車の状態、例えばドアロックやハンドブレーキの状態を確認できるようにする動作である。
【0066】
図11、図12は、車両状態提示動作の際の携帯装置50と車両1内のシステムの通信及び動作を示している。
ユーザーがステイタスキー62を操作すると、ワイヤレストランシーバ51によって通信S21としてステイタスデータを要求するコマンドが車両1側に送信される。
車両1のワイヤレストランシーバ16は、この通信S21を受信すると、そのステイタス要求コマンドをアシンクロナスパケットとしてIEEE1394バス7に供給する。これに対してIEEE1394バス7に接続されているゲートウエイ11が応答する。
【0067】
即ちゲートウエイ11はビークルバス6を介して例えばECU10cから所要のステイタスデータを受け取り、これを出力する。ワイヤレストランシーバ16は、ゲートウエイ11から出力されたステイタスデータを、通信S22として携帯装置50側に送信する。
携帯装置50では、通信S22(ステイタスデータ)を受信すると、CPU66は受信したステイタスデータに応じた画像データを生成し、液晶ディスプレイ53で表示させ、ユーザーに提示する。
【0068】
例えば図4(b)に示すように、ステイタス表示として、ドアロック状況、ハンドブレーキ状況、ライト点灯/消灯状態、ギアポジション、室外温度(又は室内温度)、ナンバープレートが表示される。
もちろんこれに限らず、エンジン状況や、スモールライト/メインライト/室内灯などのライト別の状況など、より詳しくステイタス表示させることも可能である。即ちECU10a〜10dによって検出可能なステイタスであれば、どのようなステイタスも提示可能となる。
【0069】
このようなステイタス表示が実行されることで、ユーザーは車両1から離れた位置で車の状況を確認でき、例えば確認のためにわざわざ車の位置まで戻るといったことも不要となる。
なお本例では表示出力によりステイタスデータをユーザーに提示するものとしているが、例えば携帯装置50に音声合成部やスピーカやイヤホン接続手段を備えるようにし、音声により各種状況を提示するようにしてもよい。
【0070】
ところで、携帯装置50からのステイタスデータ要求コマンドが車両1側で受信できないこともあるが、その場合は図12のようになる。
即ち、携帯装置50側から通信S21としてステイタスデータ要求コマンドを送信した後に、所定時間以上経過しても、図11に示したステイタスデータの送信(S22)が受信できなかった場合は、携帯装置50は何らかの事情で通信不能状態にあると判断する。
そしてその場合、つまり着信応答がない場合は、液晶ディスプレイ53に不着信(通信不能)であることをユーザーに提示する。
このように通信不能の場合はそれがユーザーに提示されることで、ユーザーは車両1からステイタスデータを受け取れないことを認識できる。
【0071】
7.その他のキー操作にかかる動作
以上、本例の特徴的な動作を説明してきたが、本例のシステムでは、携帯装置50からの操作により、離れた位置でドアロックやエンジンのスタート/ストップを行うことができる。
【0072】
即ちユーザーがドアロックキー63を操作すると、携帯装置1から車両1のワイヤレストランシーバ16に対してドアロックコマンドが送信される。するとワイヤレストランシーバ16で受信されたドアロックコマンドに対してゲートウエイ11が応答動作としてECU10aに指示を出し、ドアロック機構17を駆動させ、ドアロックを行う。
従って上記ステイタス表示によりユーザーがドアロックされていないことを確認した場合などは、ドアロックキー63を押すことで、離れた位置からドアロックを行うことができる。
【0073】
例えば従来より知られているいわゆるキーレスエントリーの場合、赤外線信号でドアロック等を実行させることができるが、赤外線信号の場合到達距離はせいぜい10m前後となる。ところが本例のようにワイヤレスLAN通信のシステムによれば、かなり離れた位置からでも制御できることになり、非常に便利なものとなる。
【0074】
また同様に、ユーザーがドアアンロックキー64を操作すると、携帯装置1から車両1のワイヤレストランシーバ16に対してドアアンロックコマンドが送信され、これに応じてゲートウエイ11がECU10aに指示を出してドアロック機構17を駆動させることで、ドアロック解除が実行される。
つまり離れた位置からドアロック解除を行うことができる。
【0075】
さらにエンジンスタートキー65、エンジンストップキー66を操作した場合も同様にコマンドが送信され、ゲートウエイ11がECU10dに指示を出すことで、エンジン始動又はエンジン停止が実行される。
これによってエンジンを切り忘れたときのエンジン停止や、運転前にエンジンを始動させてアイドリングを実行させておくなどの動作も可能となる。
【0076】
以上各種動作を説明してきたが、以上説明した構成や動作は一例にすぎない。本発明の車両位置確認システム、車両状態確認システムとしては、そのシステム構成や実行する動作として多様な例が考えられる。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように本発明の車両位置確認システム、車両状態確認システムでは、それぞれ次のような各種効果を得ることができ、これらにより非常に有用なシステムとすることができる。
【0078】
請求項1の発明によれば、ユーザーが携帯装置から位置表明要求信号を出力させる操作を行うことによって、車両内システムにその位置表明要求信号が送信され、車両内システムが位置表明動作を行うことになる。従って広い駐車場などで車の場所がわからなくなっても、ユーザーは車を容易に見つけることができるようになる。
そしてさらに、車両内システムと携帯装置は双方向の直接通信が可能とされるシステムであり、公衆通信回線システムや駐車場などのローカルシステムを利用するものではない。従って、システム実現には基地局等を含めたインフラストラクチャーの整備は不要であり、容易に実現できる。また外部との通信は不要であるため、例えば携帯電話システムの電波が届かない場所や地域などでも利用できる。またユーザーの所有する車両と携帯装置によりシステム構成が完結されるため、そのユーザーはどのような場所でも常に本発明のシステムを利用できることになる。
さらに複数の出力手段を備え、車両内がシステム化されていることで、位置表明動作としては各種の態様の動作が可能となる。例えば上述したように音楽等を再生させたり、ハザードランプを点滅させたり、ホーンを鳴らすことなどが可能となる。従って、これらの位置表明動作を複合的に実行したり、選択的に実行することで、状況に応じた適切な位置表明が可能となる。例えばハザードランプ点滅のような視覚的な動作や、音楽再生やホーン音発生のような聴覚的な動作を使い分けることなども可能となる。
【0079】
請求項2の発明によれば、ユーザーが携帯装置から位置情報要求信号を出力させる操作を行うことによって、車両内システムにその位置情報要求信号が送信され、それに対して車両内システムが位置情報としての画像情報を送信してくることになる。そしてその画像情報(地図画像等)が携帯装置の表示手段で表示される。
従ってこの場合も、広い駐車場などで車の場所がわからなくなっても、ユーザーは車を容易に見つけることができる。特に画像表示による位置ガイドとなるため、正確なガイドとなる。
そしてこの場合も、車両内システムと携帯装置は双方向の直接通信が可能とされるシステムであり、かつユーザーの所有する車両と携帯装置によりシステム構成が完結されるものであるため、システムの実現性が容易であり、また動作実現可能な場所や地域を選ばずに、さらにはユーザーにとっては常に、本システムを利用できることになる。
また自車位置判別手段(いわゆるナビゲーション装置)としては車両側の装置を利用し、携帯装置側での画像表示に関しては、送信されてきた画像情報を表示するのみでよい。従って携帯装置の装置構成の簡略化や小型化が容易である。例えば携帯用ナビゲーション装置のようにGPS、CD−ROM、ナビゲーションコントローラなど、比較的大規模な装置構成をとる必要はない。つまり本発明では携帯装置は、ナビゲーション画像を表示する機能を有するにも関わらず、携帯に便利な非常に小型のサイズとすることができる。
【0080】
請求項3の発明によれば、ユーザーが携帯装置から位置表明要求信号を出力させる操作を行うことによって、車両内システムにその位置表明要求信号が送信され、車両内システムが位置表明動作を行うことになる。
さらにユーザーが携帯装置から位置情報要求信号を出力させる操作を行うことによって、車両内システムにその位置情報要求信号が送信され、それに対して車両内システムが位置情報としての画像情報を送信してくることになる。そしてその画像情報(地図画像等)が携帯装置の表示手段で表示される。
つまり上記請求項1の発明と請求項2の発明の動作の両方が可能となり、広い駐車場などで車の場所がわからなくなっても、ユーザーは車を容易に見つけることができる。
もちろん上記請求項1の発明と請求項2の発明の効果として述べた各種効果を得ることができる。
そしてさらにこの場合は、位置表明動作と位置情報の表示動作を複合的又は選択的に行うことができる。複合的に行うことによってユーザーはより車の位置を見つけやすいものとなる。
また選択的に行うことによって、状況に応じた車両位置確認が可能となる。例えば車両内システムの自車位置判別手段が自車位置が確認できる場合は、画像情報を携帯装置に送信して、地図画像を表示させることで、正確なガイドができ、一方、自車位置が確認できない場合は、位置表明動作を行ってユーザーに位置を知らせるなど、フレキシブルに対応することも可能となる。
【0081】
請求項4の発明によれば、ユーザーが携帯装置から状態情報要求信号を出力させる操作を行うことによって、車両内システムにその状態情報要求信号が送信され、それに対して車両内システムが検出手段で検出した状態情報を送信してくることになる。そしてその状態情報が携帯装置側で出力(表示や音声出力)される。これによりユーザーは、車から離れた位置で車の状態、例えばドアロックやハンドブレーキの状態などを確認することができる。
そしてこの場合も、車両内システムと携帯装置は双方向の直接通信が可能とされるシステムであり、かつユーザーの所有する車両と携帯装置によりシステム構成が完結されるものであるため、システムの実現性が容易であり、また動作実現可能な場所や地域を選ばずに、さらにはユーザーにとっては常に、本システムを利用できることになる。
さらに、車両内がシステム化されていることで多様な状態情報が検知可能となり、ユーザーは車の状態として詳しい内容を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の車両内システムの概要の説明図である。
【図2】実施の形態の車両内システム構成のブロック図である。
【図3】実施の形態の車両内システム構成のワイヤレストランシーバのブロック図である。
【図4】実施の形態の携帯装置の説明図である。
【図5】実施の形態の携帯装置のブロック図である。
【図6】実施の形態の位置表明動作のための通信の説明図である。
【図7】実施の形態の位置表明動作のための通信の説明図である。
【図8】実施の形態の位置画像表示動作のための通信の説明図である。
【図9】実施の形態の位置画像表示動作のための通信の説明図である。
【図10】実施の形態の状態情報表示動作のための通信の説明図である。
【図11】実施の形態の状態情報表示動作のための通信の説明図である。
【図12】実施の形態の車両位置確認動作の各種動作態様の説明図である。
【符号の説明】
1 車両、2F,2R ハザードランプ、3 外部スピーカ、4 GPSアンテナ、5 ヘリカルアンテナ、6 ビークルバス、7 IEEE1394バス、10,10a,10b,10c,10d ECU、11 ゲートウエイ、12 ナビゲーション装置、13 CDチェンジャ、14 モニタ/ヘッドユニット、15 DSP/アンプ、16 ワイヤレストランシーバ、17 ドアロック機構、18 ホーン、20 1394インターフェース、21 ビークルインターフェース、50 携帯装置、51 ワイヤレストランシーバ、52 ヘリカルアンテナ、53 ディスプレイ、54 LCDドライバ、55 キースキャン部、61 サーチキー、62 ステイタスキー、63 ドアロックキー、64 ドアアンロックキー、65 エンジンスタートキー、66 エンジンストップキー
Claims (2)
- 車両内システムと携帯装置で構成される車両位置確認システムであって、
前記車両内システムには、
自車位置を判別し、地図データと現在位置情報に基づいて自車位置を示す自車位置地図画像情報を出力するとともに、自社位置地図画像情報を生成できないときは、不生成信号を出力することができる自車位置判別手段と、
前記携帯装置との間で直接双方向通信を行うことができるとともに、受信された位置情報要求信号に応じて、前記自車位置判別手段から出力される前記自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を前記携帯装置に対して送信することができる通信手段と、
が備えられ、
前記携帯装置には、
少なくとも車両の位置情報要求を指示できる操作手段と、
画像表示を行うことができる表示手段と、
前記車両内システムとの間で直接双方向通信を行うことができるとともに、前記操作手段による位置情報要求の指示操作に応じて、前記車両内システムに対して位置情報要求信号を送信し、さらに前記車両内システムから送信されてきた前記自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を受信して、前記表示手段に前記自車位置地図画像表示、又は自車位置地図画像不能表示させることのできる通信手段と、
が備えられていることを特徴とする車両位置確認システム。 - 車両内システムと携帯装置で構成される車両位置確認システムであって、
前記車両内システムには、
自車位置を判別し、地図データと現在位置情報に基づいて自車位置を示す自車位置地図画像情報を出力するとともに、自社位置地図画像情報を生成できないときは、不生成信号を出力することができる自車位置判別手段と、
前記携帯装置との間で直接双方向通信を行うことができるとともに、受信された位置情報要求信号に応じて、前記自車位置判別手段から出力される前記自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を前記携帯装置に対して送信することができる通信手段と、
前記通信手段で受信された位置表明要求信号に応じて、視覚的又は聴覚的な報知出力を実行できるとともに、着信信号を前記通信手段により出力するようにすることができる1又は複数の出力手段と、
が備えられ、
前記携帯装置には、
少なくとも車両の位置表明要求及び車両の位置情報要求を指示できる操作手段と、
画像表示を行うことができる表示手段と、
前記車両内システムとの間で直接双方向通信を行うことができるとともに、前記操作手段による位置表明要求の指示操作に応じて前記車両内システムに対して位置表明要求信号を送信することができ、該位置表明要求信号を送信した後に、所定時間以上経過しても、前記車両システムからの着信信号が受信できなかった場合は、不着信であることを表示し、さらに、前記車両内システムから送信されてきた前記自車位置地図画像情報、又は前記不生成信号を受信して、前記表示手段に前記自車位置地図画像表示、又は自車位置地図画像不能表示させることのできる通信手段と、
が備えられていることを特徴とする車両位置確認システム。
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