JP4178380B2 - メンテナンス管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種設備に対するメンテナンスを、そのメンテナンス計画に従って確実に実施するに好適なメンテナンス管理システムに関する。
【0002】
【関連する背景技術】
冷却水系やボイラ系等の水処理設備においては、水に含まれる各種の不純物によって配管内にスライムやスケールが発生したり、処理水の塩イオン濃度が上昇することがある。そこで水処理設備の稼働状況に応じて、その水処理対象水系にスケール除去剤等の水処理薬剤を注入(薬注)することが行われている。また水処理設備に組み込んだ各種センサにより求められる水質等の情報に従って、上述した薬注を自動制御することも行われている。
【0003】
また最近では上述したセンサを介して求められる水質の情報や設備機器の動作(制御)状態を示す情報を所定の通信回線(ネットワーク)を介して収集し、所定の管理センタにて上記水処理設備の稼働状態を監視すると共に、その監視結果に従って当該水処理設備に対して適宜メンテナンス員を派遣する管理システムも提唱されている(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−263605号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで水処理設備に対して予め設定したメンテナンス計画の下で定期的にメンテナンスに赴くように手配しても、そのメンテナンス項目が多岐に亘る場合、状況によっては全ての項目に亘ってメンテナンスを実施できないことや、メンテナンス項目の幾つかがメンテナンスから漏れる虞がある。このような場合には次回のメンテナンス計画を変更し、漏れた項目に対するメンテナンスを速やかに実施したり、或いは次回の定期メンテナンス時における重要点検項目とすることが要望される。
【0006】
しかしながら一般的には、メンテナンスを実施したメンテナンス員からその実施報告を受けるだけなので、管理者側にとってはメンテナンスの実施状況を的確に把握することが困難である。これ故、メンテナンス計画を的確に変更して対処することも困難である。またメンテナンスの実施中、例えば水処理設備に装着されたセンサを洗浄したり交換した際、一時的にそのセンサ出力が特異な値を示すことがあり、管理センタにおいてはこれを異常事態の発生として誤検出する虞もある。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、水処理設備等に対するメンテナンスを、そのメンテナンス計画に従って確実に実施することができ、しかもメンテナンス実施中における異常事態の誤検出を未然に防ぐことのできるメンテナンス管理システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係るメンテナンス管理システムは、所定の処理を実行する設備と、通信回線(ネットワーク等)を介して上記設備の稼働状態を示す情報(各種センサ出力)を収集して当該設備の稼働状態を管理する管理センタとからなり、
前記設備に、少なくとも当該設備のメンテナンス開始時にメンテナンス員によって手動操作されるメンテナンススイッチを設ける。
【0009】
また前記管理センタには、前記設備の仕様に応じて予め立案されたメンテナンス計画を登録して管理するデータベースを設ける。そして更に前記管理センタには、前記メンテナンス計画に従ってメンテナンスの実行を指示するメンテナンス指示手段と、このメンテナンス指示手段に従って実行したメンテナンス完了後の前記メンテナンススイッチの操作により前記通信回線を介して検出される前記設備の稼動状態からメンテナンスの実施状況を監視するメンテナンス監視手段を設ける共に、このメンテナンス監視手段にて監視されるメンテナンス実行内容と前記データベースに登録されたメンテナンス計画とを照合してメンテナンスの実行漏れの有無を判定し、その判定結果に基づいて次回のメンテナンス計画を作成するメンテナンス計画作成手段を設けることを特徴としている。
【0010】
ちなみに前記メンテナンス監視手段としては、メンテナンス実施中に検出される前記設備の稼動状態を示す情報(センサ出力)の変化からメンテナンスを実施した部位を特定すると共に、上記情報(センサ出力)が正常状態に戻ったことから当該部位のメンテナンスの完了を検出するように構成することが好ましい。
【0011】
尚、前記設備が水処理設備であり、前記設備の稼動状態を示す情報が上記水処理設備に設けられた各種センサの出力である場合、前記メンテナンス監視手段においては、例えばメンテナンス実施中に検出される前記設備からのセンサ出力の変化から、そのセンサ機能の点検(異常判定)やセンサの洗浄・交換の各態様を検出するように構成すれば良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るメンテナンス管理システムについて説明する。
図1は、この実施形態に係るメンテナンス管理システムの概略を示す全体的なシステム構成図の一例で、1は冷却水系またはボイラ系の水処理設備を示している。また2は上記水処理設備1の稼働状態を管理する管理センタである。この管理センタ2が管理する水処理設備1は、ここでは1つだけを示しているが、一般的には互いに異なる場所にそれぞれ設置された複数の水処理設備1からなり、管理センタ2はこれらの水処理設備1をそれぞれ集中管理する機能を担う。
【0013】
ちなみに水処理設備1は、基本的には図2に示すように制御盤11の制御の下で駆動されるポンプ12により、給水タンク13から供給される処理水をボイラ/冷却塔14に供給して所定の水処理(熱交換)を行う如く構成される。そしてボイラ/冷却塔14やその配管系に組み込まれた各種センサ15(15a〜15f)により検出される水質情報やスライム・スケール情報等に従い、その制御処理部16からその処理対象水系にスライム除去剤等の薬液を注入(薬注)するように構成される。
【0014】
尚、制御処理部16は、薬液タンク21に準備された薬液を処理対象水系に注入するポンプ22や、各種センサ15(15a〜15f)を介して処理対象水の水質等を検出するセンシング部23、このセンシング部23にて検出された情報に従って前記ポンプ22の作動、即ち、薬注を制御するCPU24等を備えている。そしてCPU24は、キーボード等の操作部25から入力される処理動作の指示や、メモリ26に登録された薬注制御条件を示す設定値等に従って薬注動作を制御する。またCPU24は通信端末27を作動させることで、上述した如く検出したセンシング情報や該制御処理部16の動作状態等の情報を、所定の通信回線を介して管理センタ2に通知する機能を備えている。
【0015】
また前記制御処理部16には、後述するメンテナンス時に、そのメンテナンス員によって手動操作されるメンテナンススイッチ28が設けられている。このメンテナンススイッチ28は、少なくとも当該水処理設備1のメンテナンスの開始時にオン操作され、その完了時に手動または自動的にオフ操作されるものであり、そのスイッチ情報もまた前記通信端末27を介して管理センタ2に通知されるようになっている。
【0016】
さて基本的には上述したように構成される水処理設備1の稼働状態を管理する管理センタ2は、後述するように水処理設備1の稼働状態を示す情報を所定の通信回線を介して収集する機能、収集した情報に従って該水処理設備1の稼働状態を認識してその稼働状態を管理する機能を備える。更に管理センタ2は、上述した如く認識した稼働状態を、例えばWEB情報の形態でインターネットを介して当該水処理設備1等に提示する機能、更には認識した稼働状態に従って当該水処理設備1の異常状態を検出したり不具合の発生を予知し、その水処理設備1を管理するサービスセンタまたはその作業者(メンテナンス員)4に向けてそのメンテナンスの実施を指示する機能等を備える。
【0017】
ちなみに上記稼働状態の認識やその異常状態等の検出は、管理センタ2が備えた設備データベース3aを参照して当該水処理設備1の仕様(設備構造)を求めると共に、配管やバルブ等の設備機器の施工内容を求め、これらの仕様情報に従って前記水処理設備1から収集したデータ(情報)を解析することによってなされる。この際、データベース3aに蓄積されている各種の異常や不具合に対しての適切な対処法や、他の設備機器に生じた不具合とその解決法等の事例を参照することで、当該水処理設備1に対して必要とするメンテナンスの内容が求められる。そして上記メンテナンス内容を示す情報と共に、当該水処理設備1を特定する情報(管理番号IDと設備現場の所在地を示す情報)をメンテナンス員4に対して通知することによって、水処理設備1の不具合(異常)に対するメンテナンスの指示が与えられる。
【0018】
また管理センタ2は、水処理設備1のメンテナンス計画を登録したメンテナンスデータベース3bを備える。このメンテナンス計画は、水処理設備1の仕様に応じて予め立案されるもので、例えば各種センサ15の検出特性を維持するために必要な洗浄時期や、その耐用期間(交換時期)等を考慮して設定される。そして管理センタ2は、上記メンテナンスデータベース3bに登録されたメンテナンス計画に従って、前記水処理設備1に対する定期的なメンテナンスの実施を指示するものとなっている。
【0019】
さてこのようなメンテナンス計画に従ってメンテナンス指示手段の下で前記水処理設備1へのメンテナンス員の派遣を促す指示(メンテナンスの指示)が発せられる。するとその作業者(メンテナンス員)4は上記水処理設備1を特定する情報(管理番号IDと設備現場の所在地を示す情報)に従って当該水処理設備1が設けられた現場に赴き、指示されたメンテナンス内容に従って当該水処理設備1に対して所定のメンテナンス、例えば流量の確認や各種センサ15の洗浄等を施すことになる。この場合、一般的には水処理設備1の作動を一時的に停止させて、そのメンテナンス作業が実施される。
【0020】
この際、メンテナンス員4は、予め前述したメンテナンススイッチ28を手動でオン操作することによりメンテナンスの実施開始を管理センタ2に通知する。この通知(メンテナンススイッチのオン)により、メンテナンス実施中においてセンサ15の取り外し等によってセンサ出力が一時的に特異な状態となった場合であっても、管理センタ2においては、これを異常の発生として誤検出することがないようになっている。
【0021】
そしてメンテナンス作業が完了したとき、上記メンテナンススイッチ28を手動でオフ操作することにより、或いはメンテナンスの所要時間を見込んだ一定時間後等にメンテナンススイッチ28を自動的にオフ操作することで管理センタ2に対してメンテナンスの実施完了が通知される。尚、水処理設備1の作動開始(再開)に関連させてメンテナンススイッチ28を自動的にオフ操作するようにしても良い。しかる後、水処理設備1を再起動すると、これによって水処理設備1はその制御処理部16の作動によって当該水処理設備1の稼働状態を示す情報を収集して管理センタ2に対して通知するので、管理センタ2においては当該水処理設備1の管理を再開する。
【0022】
この際、例えば作業者(メンテナンス員4)が、当該作業者が携帯する通信端末、例えば携帯電話機5のインターネット・アクセス機能を用いて管理センタ2をアクセスすれば、ID照合等のチェック処理を経て当該携帯電話機5に前記管理センタ2が収集した当該水処理設備1の稼働状態を示す情報が通知される。この結果、作業者4は携帯電話機5に通知された情報に基づいて、そのメンテナンスが効を奏したか否か、つまり水処理設備1の不具合や異常が解消されたか否かのメンテナンス結果を、その現場において知ることが可能となる。つまり水処理設備1が設置された現場において、そのメンテナンス結果を容易に確認することが可能となる。
【0023】
ここで上述した水処理設備1に対するメンテナンスの実施手順について図3を参照して詳しく説明すると、管理センタ2においてはメンテナンスデータベース3bから予め作成したメンテナンス計画を取得し〈ステップS1〉、或いは水処理設備1の稼動状態の監視からその異常状態を検出したとき〈ステップS2〉、メンテナンス員4に対して上記水処理設備1のメンテナンスを指示する〈ステップS3〉。この指示を受けて水処理設備1の設置現場にメンテナンス員4が赴くことになる。
【0024】
この際、メンテナンス員4が水処理設備1の具体的な設置場所を知らない場合には〈ステップS4〉、その設置場所に行くためのガイドが、例えばメンテナンス員4が携帯するPDA等の端末に与えられる〈ステップS5〉。具体的には設置現場の住所とその地図情報、更には水処理設備1の設置施設(プラントや工場等)内における建屋や階段、入口等の経路の情報がメンテナンス員4に対して与えられる。
【0025】
そして指定された水処理設備1にメンテナンス員4が到達した(辿り着いた)ならば、先ずその水処理設備1に設けられているメンテナンススイッチ28を手動でオン操作した後〈ステップS6〉、メンテナンス計画に示される実施項目に従って水処理設備1の各部をメンテナンスする〈ステップS7〉。このメンテナンス作業は、具体的には各種センサ15の機能チェックやその洗浄、必要に応じてセンサ15の交換、流量の確認、水漏れの有無の確認等からなる。そして所定のメンテナンスの実施が終了したならば、前記メンテナンススイッチ28を手動または自動的にオフ操作し〈ステップS8〉、例えば帳票型式のメンテナンスレポートにメンテナンスの実施内容を記載してメンテナンス完了報告を行うことになる〈ステップS9〉。
【0026】
この際、管理センタ2においては上述したメンテナンスの実施の有無に拘わることなく通信回線を介して水処理設備1の稼動状態を常時監視している〈ステップS10〉。そして特に管理センタ2は、前記メンテナンススイッチ28をオン操作を検出することでメンテナンスの実施開始を検出し、そのメンテナンス実施中における計測データをモニタすることで、例えばセンサ出力の変化の様子からそのメンテナンスの実施内容を監視し、更にメンテナンス後の動作確認等を行っている。そしてメンテナンススイッチ28がオフ操作されたとき、これを検出してメンテナンスの実施完了を検出している。
【0027】
このようにして監視されたメンテナンス内容は、例えば前述したメンテナンスレポートにより示される実施完了報告と照合され、更に前述したメンテナンス計画と照合する等して、メンテナンス漏れの項目があるか否か等の判定が行われる〈ステップS11〉。そしてメンテナンス漏れの項目が存在する場合には、当該項目のメンテナンスが緊急性を要するものであるか否かの判定が行われ〈ステップS12〉、緊急性がある場合には、メンテナンス員が現場にいるか否かに応じて〈ステップS13〉、直ちに現場にいるメンテナンス員が携帯している通信端末(携帯電話やPDA)に電子メールを入れる等してその旨を通知する。またメンテナンス員が現場を離れた後であるような場合には、再度、メンテナンス員4の派遣が指示される〈ステップS3〉。またメンテナンス項目に漏れがない場合や、漏れがある場合であっても緊急性がないような場合には、そのときのメンテナンス内容に応じて次回のメンテナンス計画が作成される〈ステップS14〉。このようにして作成された新たなメンテナンス計画が前述したメンテナンスデータベース3bに登録され、次回のメンテナンスに利用される。
【0028】
ここで前述したメンテナンス時における管理センタ2でのメンテナンス内容の監視について、具体的な例を用いて今少し詳しく説明する。水処理設備1のメンテナンスは、基本的には図5に示す手順に従って実行される。即ち、前述したようにメンテナンススイッチ28を手動でオン操作した後〈ステップS21〉、先ず水処理設備1を手動運転に切り換えて吐出量の確認を行う〈ステップS22〉。具体的にはサクションバルブを閉じ、ポンプを手動操作する。そしてそのときに計測される水処理設備1からの吐出量とその実測値とを比較し、吐出量が正常値の範囲であることを確認する。尚、吐出量が異常である場合には、例えばその配管のエア抜きを行い、流量センサを洗浄する等の作業を実施することで、異常状態から復旧させる。
【0029】
しかる後、処理水の電気伝導度を確認する〈ステップS23〉。この電気伝導度の確認は、例えばセンサによる自動計測値と、携帯したポータブル型の電気伝導系による計測値とを比較し、センサによる自動計測が正常に機能していることを確認する。そして異常時にはセンサを洗浄し、或いは交換する等して正常化する。次いで薬注すべき水処理薬品の在庫量を確認する〈ステップS24〉。この薬品在庫量の確認は、その液面レベルを検出するレベルセンサを上下動させる等して、その出力が変化するか否かを確認することによりなされる。
【0030】
このようにして水処理設備1の各部に設けられたセンサ15がそれぞれ正常に機能するか否かを確認し、適宜その洗浄や交換を実施する。このような作業の他、水処理設備1の各部において水漏れが生じていないかを目視検査する〈ステップS25〉。そして一連のメンテナンス作業が終了したとき、前述したメンテナンススイッチ28をオフ操作し、メンテナンスの実施完了を管理センタ2に通知する〈ステップS26〉。
【0031】
一方、管理センタ2においては、先ずメンテナンススイッチ28のオン操作を示す信号を受信したとき、先ずそのオン信号が何処の水処理設備1から発せられたものであるかを、例えば当該情報にヘッダ等として付されているIDコード等から判定し、メンテナンスが実施される水処理設備1を特定する〈ステップS31〉。そしてそのメンテナンス実施中に水処理設備1から収集される各種のセンサ15からの情報(センサ出力)の変化を監視し、例えばその出力値が大幅に変化したり、或いは通常時には得られることのない出力値があるとき、そのセンサ出力を得たセンサ15の種類とその取り付け位置等から、どの部位に対するメンテナンスを実行しているかを特定する。この判定処理は、設備データベース3aを参照することによって行われる。
【0032】
そして、例えば前述した吐出量の確認を行っている場合には、そのセンサ出力が“0”であるとき、エアガミ若しくはセンサが故障していると判断する。逆にセンサ出力が正常値よりも大きい場合には、その配管系に水漏れがある、またはセンサが故障していると判断する〈ステップS32〉。そしてセンサの交換や水漏れ修理等によってセンサ出力が正常範囲に戻ったとき、これを正常な機能への復旧であると判定する。
【0033】
また電気伝導度の確認を行っている場合には、そのセンサ出力が“0”であるとき、空気中での計測状態であると判断し、またセンサ出力が異常に高い場合には、センサの故障であると判断する〈ステップS33〉。そしてセンサ出力が正常範囲に戻ったとき、同様にこれを正常な機能への復旧であると判定する。更には薬品在庫量の確認を行っている場合には、そのセンサ出力が変化することを確認して、センサ機能が正常に働いているか否かを判定する〈ステップS34〉。
【0034】
以上のような判定処理を順次実行し、メンテナンススイッチ28のオフ操作が検出されたとき、メンテナンス作業が終了したと判定して、通常の監視処理に戻る〈ステップS35〉。そして前述した如くメンテナンス実行中に検出したセンサ出力の変化や、そのセンサの設置場所等の情報をメンテナンス履歴として記憶し、更にメンテナンスの漏れがないかをチェックする〈ステップS36〉。その後、上述したメンテナンス実行中における計測データを抹消し、監視データ中に無駄な情報が含まれることを未然に防ぐ〈ステップS37〉。しかる後、メンテナンスレポートを作成して水処理設備1の管理者に報告すると共に〈ステップS38〉、次回のメンテナンス計画を作成して一連のメンテナンス管理を終了する〈ステップS39〉。
【0035】
かくして上述した如く機能するメンテナンス管理システムによれば、水処理設備1のメンテナンス時にメンテナンススイッチ28を操作するので、当該水処理設備1に対してメンテナンス計画に基づくメンテナンスが行われたか否かを管理センタ2において容易にモニタすることができる。しかもそのメンテナンス実施中における各種センサ出力の変化からそのメンテナンス箇所を特定し、更にそのメンテナンス結果を履歴として残してメンテナンス計画と照合するので、メンテナンス計画により指定されるメンテナンス項目の全てに対してメンテナンスが施されたか否かを容易に判定することができる。更にはセンサ出力のモニタにより、正常な機能に復旧したか否かを容易に判定することができる。
【0036】
従ってメンテナンスの実施内容を正確に把握することができるので、例えばメンテナンスをし忘れた項目に対して速やかにメンテナンス員を派遣して残された項目に対するメンテナンスを実施したり、或いは次回のメンテナンス時における重要メンテナンス項目としてマーキングすることが可能となる。その上で、その実施内容に応じて次回のメンテナンス計画を作成するので、抜けのない確実なメンテナンス管理を行うことが可能となる等の効果が奏せられる。特に各種センサ15の洗浄とその交換作業を適切に行い、水処理設備1の稼動信頼性を高めることが可能とる等の効果が奏せられる。
【0037】
また管理センタ2にとっては、メンテナンスの実施によって異常なセンサ出力が検出されるような場合であっても、これをメンテナンスの実施に起因するものであると判断することができるので、これを異常事態の発生と誤検出して異常検出信号を出力する等の不具合を生じることがない。そしてメンテナンス実行中における監視データを無視することで、信頼性の高い管理を行うことが可能となる等の効果が奏せられる。
【0038】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここでは水処理設備1に対するメンテナンスの管理を例に説明したが、他の処理設備に対するメンテナンス管理にも同様に適用可能である。またメンテナンススイッチについてはオン/オフ切換型の機械式スイッチのみならず、キーボード等を利用したソフトスイッチとして実現することも可能である。
【0039】
また上述した例では設備として冷却水系やボイラ系を用いて説明したが、これに限らず用水処理系や排水処理系、プロセス系等の他の水処理設備に対しても同様に適用することができる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、処理設備のメンテナンス時にメンテナンススイッチを用いてその実施を管理センタに通知するので、処理設備の稼動状態を信頼性良く管理しながら、そのメンテナンスの実施を的確に管理することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水処理設備の管理システムの概略構成図。
【図2】水処理設備の構成例を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係るメンテナンス管理システムの概略的な管理処理手順を示す図。
【図4】メンテナンスの実行に伴うメンテナンス管理の処理手順を示す図。
【符号の説明】
1 水処理設備
2 管理センタ
3a 設備データベース
3b メンテナンスデータベース
15 センサ
23 センシング部
27 通信端末
28 メンテナンススイッチ
Claims (4)
- 所定の処理を実行する設備と、所定の通信回線を介して上記設備の稼働状態を示す情報を収集して当該設備の稼働状態を管理する管理センタとからなり、
前記設備は、少なくとも当該設備のメンテナンス開始時に手動操作されるメンテナンススイッチを備え、
前記管理センタは、前記設備の仕様に応じて予め立案されたメンテナンス計画を登録して管理するデータベースと、前記メンテナンス計画に従って前記設備に対するメンテナンスの実行を指示するメンテナンス指示手段と、前記通信回線を介して検出される前記メンテナンススイッチの操作状態から前記設備におけるメンテナンスの実施を検出すると共に、メンテナンス実施中に前記通信回線を介して検出される前記設備の稼動状態からメンテナンスの実施状況を監視するメンテナンス監視手段と、メンテナンスの実施完了後に前記メンテナンス監視手段にて監視されたメンテナンス実施内容と前記データベースに登録されたメンテナンス計画とを照合してメンテナンスの漏れの有無を判定し、その判定結果に応じて次回のメンテナンス計画を作成して前記データベースに登録するメンテナンス計画作成手段とを具備したことを特徴とするメンテナンス管理システム。 - 前記メンテナンス監視手段は、メンテナンス実施中に検出される前記設備の稼動状態を示す情報の変化からメンテナンスを実施した部位を特定すると共に、当該部位のメンテナンスの完了を検出するものである請求項1に記載のメンテナンス管理システム。
- 前記メンテナンス監視手段は、メンテナンス実施中に検出される前記設備からのセンサ出力の変化から、そのセンサの点検・洗浄・交換の各態様を検出するものである請求項1に記載のメンテナンス管理システム。
- 前記設備は水処理設備であって、前記設備の稼動状態を示す情報は上記水処理設備に設けられた各種センサの出力である請求項1に記載のメンテナンス管理システム。
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