JP4175365B2 - 埋込光ファイバケーブル用コンセント - Google Patents

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Description

本発明は、壁面や床面等に埋設され、外部から例えばPOF(Plastic Optical fiber)ケーブル等の光ファイバケーブルのプラグが接続される埋込光ファイバケーブル用コンセントに関する。
従来から、例えばPOF(Plastic Optical fiber)ケーブル等の光ファイバケーブルを用いた光通信がオフィス等で用いられており、光ファイバケーブル同士を接続する光ファイバケーブル用コネクタが種々開発されている。このような光ファイバケーブル用コネクタとしては、例えば特許文献1に記載されているような、埋込POFコンセントが知られている。埋込POFコンセントは一方のPOFケーブルの端部に成端されて接続されたプラグ差込口を有しており、壁面や床面に埋設されている。そして、POFコンセントに他方のPOFケーブルのプラグが差し込まれることにより両方のPOFケーブルが互いに接続される。
図11は、上述のような従来の埋込POFコンセントを示す。この埋込POFコンセントは、ボディ81と、ボディ81に保持されるプラグ差込口85と、ボディ81の背面に固定されるケーブル固定部材87を備えており、外部から敷設されるPOFケーブル810の端部にプラグ差込口85が成端されて接続されるものである。この埋込POFコンセントは、壁材825の表側にボディ81の正面が向くように、枠体821に保持されている。また、ケーブル固定部材87は壁材825の内側に埋設されている。さらに、壁材825の裏側には、壁内埋込ボックス820が取り付けられており、ケーブル固定部材87の背面が保護されている。
ボディ81及びケーブル固定部材87はそれぞれPOFケーブル810の最小曲げ半径と略同寸法の円弧状に形成されたケーブルガイド面81a,87bを有している。ケーブル固定部材87はボディ81に固定される固定部87aを有しており、このケーブルガイド面87bがケーブルガイド面81aに連設されるようにボディ81に固定されている。このケーブルガイド面81a,87bは、埋込POFコンセントの正面から背面に向けて一つの半円弧状のケーブルガイド部を構成している。POFケーブル810は、このケーブルガイド部を構成するケーブルガイド面81a,87bに沿うように、埋込POFコンセントの正面から背面に向けて半円状に曲げられてこの埋込POFコンセントに配され、固定部87cで狭持されて固定されている。このようにPOFケーブル810を配することにより、POFケーブル810が最小曲げ半径より小さい半径で湾曲して損傷したり、また、このPOFケーブル810が外部から引っ張られて損傷したりすることを防止している。
特開2003−98383号公報
しかしながら、上述のような埋込POFコンセントにおいては、POFケーブル810が埋込POFコンセントの正面から背面に向けて半円状に縦巻きとなるように曲げられてケーブル固定部材87に固定されているので、正面から背面に向けての奥行きの寸法が大きくなるという問題があった。埋込POFコンセントの奥行きの寸法が大きいと、図に示すような壁内埋込ボックス820よりも浅型の壁内埋込ボックス920等は、POFケーブル10及びケーブル固定部材87と干渉するため用いることができず、また、壁材825の裏側に十分な隙間がないとき等には埋込POFコンセントの設置が困難になる。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、奥行き寸法を小さくして、浅型の壁内埋込ボックスにも余裕を持って収納可能であり、設置するための空間の奥行き寸法が小さくても設置可能である埋込光ファイバケーブル用コンセントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、正面及び背面に開口部を有するボディと、ボディ正面側に露出してボディ正面側からプラグ差込可能にされるプラグ差込口と、前記ボディ背面に装着され、ディ背面の開口部にボディ背面側から敷設されてボディ内部のプラグ差込口に接続される光ファイバケーブルをその曲げ半径が最小曲げ半径より大きくなるようにして固定するためのケーブル固定部材を備え、前記ケーブル固定部材は、前記光ファイバケーブルを前記プラグ差込口からボディ背面側に向けて略弦巻線状にがるようにガイドし得るケーブルガイド面と、前記ボディ背面端部近傍にこの光ファイバケーブルを固定する固定部を有しているものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ケーブル固定部材は、前記ケーブルガイド面のうち前記光ファイバケーブルをガイドする面の内側において前記ボディの一部に係合されて前記ボディ背面に装着されているものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記ボディに軸支され、前記ボディ正面の開口部を開閉自在に設けられたカバーをさらに備え、前記プラグ差込口は、前記カバーに保持されており、カバーが閉じているときには前記ボディ内部に埋入され、カバーが開いているときにはボディ正面に露出してボディ正面側からプラグ差込可能に構成されているものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記ケーブルガイド面は、前記カバーの開閉状態に係わらず、プラグ差込口から固定部までの部分に遊びがあるように光ファイバケーブルをガイドし得る形状とされているものである。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記ケーブルガイド面は、光ファイバケーブルが配される所定位置を示す目安線を有しているものである。
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記ケーブル固定部材は、前記ケーブルガイド面の光ファイバケーブルが配される所定位置近傍に、このケーブルガイド面に略垂直に立設するリブを有しているものである。
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6の発明において、前記ケーブルガイド面は、ボディ正面側からボディ背面に向けてボディ正面に平行な面の断面積が増えるような略半球面状の曲面と、鉛直方向に立設しており、上面から見て略ハ字型に、ボディ正面側からボディ背面に向けて左右中央から側縁の方に広がる略円筒面状の2つの曲面とを組み合わせて形成されているものである。
請求項8の発明は、請求項6の発明において、前記ケーブル固定部材は、前記リブのボディ背面側端部及び/又はボディ前面側端部から前記ケーブルガイド面に向けて立設された突起部を有しているものである。
請求項9の発明は、請求項1乃至請求項8の発明において、前記ケーブル固定部材は、ボディ背面側端部に光ファイバケーブルの巻き取りが可能なように断面略楕円形状に形成された巻取り部を備えているものである。
請求項1の発明によれば、ケーブル固定部材のケーブルガイド面が、光ファイバケーブルをプラグ差込口から外部に向けて略弦巻線状にひねって曲がるようにガイドし得るので、光ファイバケーブルの最小曲げ半径より大きい曲げ半径を維持しつつ、埋込光ファイバケーブル用コンセントの奥行き寸法を小さくすることが可能となり、浅型の壁内埋込ボックスにも余裕を持って収納し、設置するための空間の奥行き寸法が小さくても設置することが可能となる。
請求項2の発明によれば、ケーブル固定部材がケーブルガイド面の内側でボディ背面に装着されるので、ボディ背面からのケーブル固定部材の張り出し量が小さくなり埋込光ファイバケーブル用コンセントの奥行き寸法をより小さくすることが可能となる。
請求項3の発明によれば、プラグ差込口が、カバーが閉じているときにはボディ内部に埋入され、カバーが開いているときにはボディ正面から外部に露出する埋込光ファイバケーブル用コンセントにおいて、光ファイバケーブルが略弦巻線上に曲がるようガイドされて固定部に固定される。従って、埋込光ファイバケーブル用コンセントの奥行き寸法を小さくすることが可能となると共に、カバー開閉時に、光ファイバケーブルがケーブルガイド面から離れてボディに擦れることがなくなり、光ファイバケーブルの摩耗による不具合の発生を防止することが可能となる。
請求項4の発明によれば、カバーの開閉状態に係わらず、ケーブルガイド面が光ファイバケーブルをプラグ差込口から固定部までの部分に遊びがあるようにガイドし得るので、カバーの開閉に伴いプラグ差込口の位置が変わっても光ファイバケーブルが突っ張って張力が発生することがない。そのため、カバーの開閉動作が光ファイバケーブルの張力により妨げられることを防止することができる。
請求項5の発明によれば、ケーブルガイド面に目安線が設けられているので、この目安線に光ファイバケーブルが沿うようにして、光ファイバケーブルがカバーの開閉動作を妨げないように容易に光ファイバケーブルを配設することが可能となる。
請求項6の発明によれば、ケーブルガイド面の光ファイバケーブルが配される所定位置近傍に、このケーブルガイド面に略垂直に立設するリブが設けられているので、このリブの表面とケーブルガイド面に光ファイバケーブルが沿うようにして、光ファイバケーブルがカバーの開閉動作を妨げないように容易に光ファイバケーブルを配設することが可能となる。
請求項7の発明によれば、ケーブルガイド面が、略半球面状の曲面と略円筒面状の2つの曲面とを組み合わせて形成されているので、ケーブルガイド面の奥行き寸法を、ガイドする光ファイバケーブルの曲げ半径を維持しつつ効率良く小さくすることが可能となる。従って、埋込光ファイバケーブル用コンセントの奥行き寸法をより小さくすることが可能となる。
請求項8の発明によれば、リブの背面側端部及び/又は前面側端部からケーブルガイド面に向けて突起部が立設されているので、カバー開閉時等に光ファイバケーブルがケーブルガイド面から離れても、突起部に当接する。従って、光ファイバケーブルがケーブルガイド面より抜け落ちてしまうことを防止することが可能となり、光ファイバケーブルがボディに擦れたりして損傷することを確実に防止することができる。
請求項9の発明によれば、ケーブル固定部材は、背面側端部に、断面略楕円形状に形成された巻取り部を備えているので、例えば光ファイバケーブルが長すぎたときに、光ファイバケーブルを巻取り部に巻きつけることが可能となる。従って、埋込光ファイバケーブル用コンセントに、敷設する光ファイバケーブルの長さを容易に調節可能となり、光ファイバケーブルを取り付けて敷設する作業をより容易に行うことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1乃至図6は、本実施形態に係る埋込POF(Plastic Optical fiber)コンセント(埋込光ファイバケーブル用コンセント)の一構成例を示す。この埋込POFコンセントは、ボディ1と、ボディ1に軸支されるカバー2と、ボディ1にカバー2を軸支する軸3と、カバー2の開閉動作を付勢するスプリング4と、プラグ差込口5と、押さえ金具6と、ケーブル固定部材7とを備えている。この埋込POFコンセントには、後述するように、外部から敷設されるPOFケーブル(光ファイバケーブル)10の端部にプラグ差込口5が成端されて接続される。
ボディ1は、その正面1a及び背面1bの上方に開口部1fを有している。正面1aの上部にはカバー2を軸支するための穴を有する軸支部1cが設けられており、正面1aの下部には、カバー2を係止するためのカバー係止部1dが設けられている。また、ボディ1の背面1bの開口部1fの下方には、背面1bに略鉛直に突出する2つの係止爪1eが設けられており、この係止爪1eを用いてケーブル固定部材7を固定する。
カバー2の上部には、ボディ1の軸支部1cの穴と同軸となる穴を有する蝶番部2aが形成されている。カバー2は、軸3がボディ1の軸支部1cの穴とカバー2の蝶番部2aの穴を連通するように挿篏されることでボディ1に軸支される。カバー2はこの軸3を中心に回動自在とされ、ボディ1の正面1aの開口部1fを開閉自在に覆っている。ここで、カバー2がボディ1に軸支される部分には、軸3と同軸となりカバー2の開閉動作に応じて捻られるスプリング4が配されており、カバー2がボディ1の正面1aの開口部1fを開く方向にカバー2を付勢している。カバー2が閉じた状態ではこのカバー2の下側がボディ1のカバー係止部1dに係止された状態とされており、カバー係止部1dが外部から操作されることで、カバー2の下側の係止が開放されてカバー2が開く。カバー2の下部には、ボディ1の正面1aの開口部1fに向けてブラケット部2bが立設されている。このブラケット部2bの内面はプラグ差込口5と係合するような形状に形成されており、後述するようにしてプラグ差込口5を保持する。
プラグ差込口5は、例えばSMI(Small Multimedia Interface)型のものであり、外部からプラグが差し込まれる下部5aと、この下部5aと連着して外部から敷設されるPOFケーブル10の端部に成端される上部5bとに分かれている。このプラグ差込口5は、下部5a及び上部5bがともにカバー2のブラケット部2bの内面に、その下部5aがカバー2裏側の下側に面するように嵌めこまれる。押さえ金具6は、上述のようにプラグ差込口5がブラケット部2bに配されてカバー2の裏面と当接した状態でブラケット部2bの内側に嵌め込まれ、ブラケット部2bの外側からねじ込まれるネジ6aによってブラケット部2bと螺結される。プラグ差込口5は、ブラケット部2bの内面と係合され、押さえ金具6とカバー2の裏面で狭持された状態となり、カバー2から脱落することなく保持される。
ケーブル固定部材7は、ボディ1の係止爪1eと係合する係合部7aと、ケーブルガイド面7bと、固定部7c,7dとを有している。このケーブル固定部材7は、その中心を通り前面に垂直な鉛直面に対して対称形状である。ケーブルガイド面7bは、前面から背面に向けて前面に平行な面の断面積が増えるような略半球面状の曲面と、鉛直方向に立設しており、上面から見て略ハ字型に、前面から背面に向けて左右中央から側縁の方に広がる略円筒面状の2つの曲面を組み合わせて形成されている。固定部7cは、ケーブル固定部材7の背面の左右端部近傍に一箇所ずつ設けられており、POFケーブル10を狭持できるような幅の断面略コ字状に形成されている。また、固定部7dは、ケーブル固定部材7の背面の中心部下端近傍に一箇所設けられており、固定部7cと同様に断面略コ字状に形成されてPOFケーブル10を狭持可能に形成されている。図に示すように、ケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bを構成する略半球面状の曲面の背面側端部は、断面略楕円形状(直線と円弧状の曲線とで構成される形状を含む)に形成された巻取り部7gとなっており、POFケーブルの巻取りが可能に構成されている。
係合部7aは、このケーブル固定部材7の中央より下側のケーブルガイド面7bの内側に設けられている。ケーブル固定部材7は、ケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bの前面側の部分よりも背面側となる面でボディ1の背面1bと接触して、ケーブル固定部材7の係合部7aがボディ1の係止爪1eと係合してボディ1に装着される。ケーブル固定部材7とボディ1が固定されると、ケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bの前面部分がボディ1の背面1bの開口部1fからボディ1の内部に埋入され、カバー2に配されたプラグ差込口5の上部に近づいた状態となる。
この埋込POFコンセントは、図5(a)に示すように、壁材25の表側にボディ1の正面が向くようにして枠体21に保持されて壁材25に埋設されており、壁材25の裏側から壁内埋込ボックス20が取り付けられることで背面が保護されている。この埋込POFコンセントと壁内埋込ボックス20で囲まれた内部には、POFケーブル10が外部から引き込まれてボディ1の背面1bの開口部1fからボディ1内部に敷設され、POFケーブル10の端部にプラグ差込口5が成端されて、POFケーブル10が接続されている。
このPOFケーブル10は、図5(a)及び(b)に示すように、プラグ差込口5から外部に向けてケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bに沿うようにして配設されており、固定部7c、固定部7dの順にそれぞれ狭持されて、ケーブル固定部材7に固定される。このようにケーブルガイド面7bに沿って配設されることで、POFケーブル10はプラグ差込口5から外部に向けて略弦巻線状にひねって曲げられた形状でケーブル固定部材7に固定される。この埋込POFコンセントの使用時にカバー係止部1dが操作されてカバー2が開くと、図6(a)に示すように、カバー2の裏面下側からプラグ差込口5が露出して、外部から別のPOFケーブルのプラグがこのプラグ差込口5に差し込み可能となる。ここで、ケーブルガイド面7bはPOFケーブル10をその曲げ半径が最小曲げ半径より大きくなるように沿わせて配設させるような形状とされている。これにより、POFケーブル10に外部から引っ張られる等の力が加わったときでも、POFケーブル10がその最小曲げ半径以下の曲げ半径で曲げられて損傷してしまうことを防止している。なお、POFケーブル10を配設する際、例えばPOFケーブル10が長すぎて埋込POFコンセントの背面側で弛んでしまうようなときには、POFケーブル10を巻取り部7gに巻着してその長さを調節可能である。すなわち、この埋込POFコンセントは、POFケーブル10の長さを容易に調節可能であり、POFケーブル10の敷設作業を容易に行うことが可能となるように構成されている。
ここで、上述のようにPOFケーブル10がケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bに配設されるとき、このPOFケーブル10のプラグ差込口5から固定部7cまでの部分に遊びがあるように配置される。すなわち、例えば図6(b)に示すように、POFケーブル10がケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bに密着して配されるのではなく、図6(a)及び図5(a)及び(b)に示すように、POFケーブル10がケーブルガイド面7bに接しながらも、カバー2の開閉状態に応じて可撓となるように配される。これにより、カバー2の開閉に伴ってプラグ差込口5の位置が変わるとき、POFケーブル10が突っ張って張力が発生することがなくなり、カバー2の開閉動作がPOFケーブル10の張力によって妨げられるという不具合が防止される。
この埋込POFコンセントにおいては、上述のように、ケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bが、POFケーブル10をプラグ差込口5から外部に向けて略弦巻線状にひねって曲がるように沿わせてガイドするので、この埋込POFコンセントの背面側へのPOFケーブル10の張り出し量が少なくなり、奥行き寸法を小さくすることが可能となる。これにより、この埋込POFコンセントを浅型の壁内埋込ボックス20にも余裕を持って収納することが可能となり、設置空間の奥行き寸法が小さくても設置可能となる。また、ケーブル固定部材7が、ケーブルガイド面7bの内側でボディ1の背面1bに装着されるので、ボディ1の背面1bからのケーブル固定部材7の張り出し量が小さくなり、埋込POFコンセントの奥行き寸法をより小さくすることが可能となる。また、POFケーブル10は固定部7c,7dに固定されているので、カバー2の開閉時に、POFケーブル10がケーブルガイド面7bから離れてボディ1に擦れることがなく、POFケーブル10の摩耗による不具合の発生を防止することが可能となる。
ここで、図7(a)及び(b)に示すように、ケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bのPOFケーブル10が配される所定位置に目安線7eを印しておいてもよい。この目安線7eは、POFケーブル10をこの目安線7eに沿って配したときに、上述のようにプラグ差込口5から固定部7cまでの部分で遊びがある状態になる位置に印される。このようにケーブルガイド面7bに目安線7eを設けることで、POFケーブル10がカバー2の開閉動作を妨げないように、容易にPOFケーブル10を配設することが可能となる。
また、図8に示すように、ケーブル固定部材7のケーブルガイド面7bのPOFケーブル10が配される所定位置近傍に、このケーブルガイド面に略垂直に立設されるリブ7fを設けてもよい。図9(a)及び(b)及び図10(a)及び(b)はこのようなケーブル固定部材7を備える埋込POFコンセントを示す。このリブ7fは、POFケーブル10が上述のように遊びがあるようにケーブルガイド面7bに配されるとき、POFケーブル10の曲げ半径がその状態から大きくならないように規制するような位置に立設されている。すなわち、POFケーブル10をこのリブ7fの内面とケーブルガイド面7bに沿うようにして配設することで、POFケーブル10がカバー2の開閉動作を妨げないように、容易に配設作業を行うことが可能となる。ここで、この埋込POFコンセントのケーブル固定部材7には、上述した固定部7cの替わりに、リブ7fの背面側端部にケーブルガイド面7bに向けて突起部7hが立設されている。そのため、例えばカバー2の開閉時等に、POFケーブル10が弛んでケーブルガイド面7bから離れても、突起部7hとリブ7fとに当接し、背面側や上面側に抜け落ちてしまうことがなくなる。従って、POFケーブル10がボディ1に擦れたりして損傷してしまうことを確実に防止することが可能となる。なお、この突起部7hは、リブ7fの前面側端部に設けられていても、リブ7fの背面側端部及び前面側端部に設けられていてもよい。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の範囲を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、この埋込POFコンセントのプラグ差込口5は、SMI型の形状に限らず、他の種々の規格に対応するものであってもよい。また、この埋込POFコンセントは、カバー2を備えておらず、プラグ差込口5がボディ1に対する位置が変わらないように保持されているようなものであってもよい。すなわち、本発明は、例えばカバー付きSCレセプタクル型のコンセントや、カバーなしのコンセントにも適用可能なものである。また、本発明に適用可能な光ファイバケーブルも、POFケーブルに限られるものではなく、いわゆる光コードやインドアケーブルであってもよい。すなわち、いずれの構成であっても、上述のようにケーブル固定部材7によって光ファイバケーブルが略弦巻線状にひねって曲げられて固定されることで、埋込光ファイバケーブル用コンセントの奥行き寸法を小さくすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る埋込POFコンセントを示す分解斜視図。 (a)は同上コンセントを背面側から見たときを示す斜視図、(b)は同コンセントを正面側から見たときを示す斜視図。 (a)は同上コンセントの正面図、(b)は(a)のA‐A線断面図、(c)はその背面図、(d)はその下面図。 (a)は同上コンセントのカバー2が開いた状態を示す正面図、(b)は(a)のA‐A線断面図、(c)はその背面図。 (a)は同上コンセントにPOFケーブル10が配されたときを示す側断面図、(b)はその背面図。 (a)は図5(a)のカバー2が開いた状態を示す側断面図、(b)は同上コンセントにPOFケーブル10をケーブルガイド面7bに密着するように配したときを示す側断面図。 (a)は同上の一変形例に係る埋込POFコンセントを示す側断面図、(b)はその背面図。 同上とはさらに別の変形例に係る埋込POFコンセントのケーブル固定部材7を示す斜視図。 (a)は同上コンセントを背面側から見たときを示す斜視図、(b)は同コンセントを正面側から見たときを示す斜視図。 (a)は同上コンセントのカバー2が開いた状態を示す側断面図、(b)はその背面図。 従来の埋込POFコンセントの一例を示す側断面図。
符号の説明
1 ボディ
1a (ボディ1の)正面
1b (ボディ1の)背面
1c 軸支部
1f 開口部
2 カバー
5 プラグ差込口
7 ケーブル固定部材
7b ケーブルガイド面
7c,7d 固定部
7e 目安線
7f リブ
7g 巻取り部
7h 突起部
10 POF(Plastic Optical fiber)ケーブル(光ファイバケーブル)

Claims (9)

  1. 正面及び背面に開口部を有するボディと、
    ボディ正面側に露出してボディ正面側からプラグ差込可能にされるプラグ差込口と、
    前記ボディ背面に装着され、ディ背面の開口部にボディ背面側から敷設されてボディ内部のプラグ差込口に接続される光ファイバケーブルをその曲げ半径が最小曲げ半径より大きくなるようにして固定するためのケーブル固定部材を備え、
    前記ケーブル固定部材は、前記光ファイバケーブルを前記プラグ差込口からボディ背面側に向けて略弦巻線状にがるようにガイドし得るケーブルガイド面と、
    前記ボディ背面端部近傍にこの光ファイバケーブルを固定する固定部を有していることを特徴とする埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  2. 前記ケーブル固定部材は、前記ケーブルガイド面のうち前記光ファイバケーブルをガイドする面の内側において前記ボディの一部に係合されて前記ボディ背面に装着されていることを特徴とする請求項1記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  3. 前記ボディに軸支され、前記ボディ正面の開口部を開閉自在に設けられたカバーをさらに備え、
    前記プラグ差込口は、前記カバーに保持されており、カバーが閉じているときには前記ボディ内部に埋入され、カバーが開いているときにはボディ正面に露出してボディ正面側からプラグ差込可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  4. 前記ケーブルガイド面は、前記カバーの開閉状態に係わらず、プラグ差込口から固定部までの部分に遊びがあるように光ファイバケーブルをガイドし得る形状とされていることを特徴とする請求項3記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  5. 前記ケーブルガイド面は、光ファイバケーブルが配される所定位置を示す目安線を有していることを特徴とする請求項4記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  6. 前記ケーブル固定部材は、前記ケーブルガイド面の光ファイバケーブルが配される所定位置近傍に、このケーブルガイド面に略垂直に立設するリブを有していることを特徴とする請求項4記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  7. 前記ケーブルガイド面は、ボディ正面側からボディ背面に向けてボディ正面に平行な面の断面積が増えるような略半球面状の曲面と、鉛直方向に立設しており、上面から見て略ハ字型に、ボディ正面側からボディ背面に向けて左右中央から側縁の方に広がる略円筒面状の2つの曲面とを組み合わせて形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  8. 前記ケーブル固定部材は、前記リブのボディ背面側端部及び/又はボディ前面側端部から前記ケーブルガイド面に向けて立設された突起部を有していることを特徴とする請求項6に記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
  9. 前記ケーブル固定部材は、ボディ背面側端部に光ファイバケーブルの巻き取りが可能なように断面略楕円形状に形成された巻取り部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項8に記載の埋込光ファイバケーブル用コンセント。
JP2005359010A 2005-03-25 2005-12-13 埋込光ファイバケーブル用コンセント Expired - Fee Related JP4175365B2 (ja)

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