JP4174206B2 - 変速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速装置において、確実にクラッチを切ってスムースに変速できるようにする技術に関し、特に、トラクタ等の作業車両における副変速装置を同期噛合式(シンクロメッシュ式)の変速装置として、ギヤ鳴り等が生じることなくスムースに変速ができるようにする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からクラッチペダル等の操作をすることなく、主変速装置や副変速装置をノークラッチで変速できるようにした技術が公知となっている。例えば、特開平8−128529号の技術である。この技術は、シンクロメッシュ式の主変速装置と副変速装置と、油圧式クラッチ装置とを備え、主変速装置と副変速は単一の変速レバーにより操作できるようにしており、該主変速装置にはアクチュエータが設けられて、該アクチュエータにより変速可能としている。そして、副変速装置はメインクラッチを切って変速レバーを回動して変速するようにしている。更に、変速レバーの把手部分にはスイッチが設けられて、該スイッチの操作によりシフトアップとシフトダウンを可能して、主変速を可能としている。このとき、主変速装置が切り替えられるときには、前後進切替装置の油圧クラッチが中立状態に切り替えられる。また、主変速装置及び副変速装置の変速位置やエンジンの回転数等を検出するセンサー等も配置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の歯車摺動式の副変速装置の場合、副変速装置を変速操作する場合には主クラッチを切り、走行を停止した状態でないと変速ができず、また、シンクロメッシュ式の場合であっても、クラッチペダル等を操作してクラッチを切らなければならないために、変速操作が面倒となりスムースな変速ができなかった。また、シンクロメッシュ式とした副変速装置の場合、無理に副変速レバーを回動して操作するとギヤ鳴りが発生し、焼き付等の問題が生じていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような手段を用いる。
【0005】
油圧式無段変速装置(25)よりなる主変速装置と、有段の副変速装置(50)とを備えた走行車両の変速装置において、該副変速装置(50)を同期噛合式とするとともに、油圧式無段変速装置の油圧モータ(28)から副変速装置(50)に動力を伝達し、該油圧モータ(28)の出力と副変速装置(50)の入力の間にクラッチ(39)を設け、前記副変速装置(50)を操作する副変速レバー(15)を設け、該副変速レバー(15)のグリップに、前記クラッチ(39)を断接する操作部材としてのクラッチスイッチボタン(74)を設け、該クラッチスイッチボタン(74)を、該副変速レバー(15)基部に設けたデテント第一規制ピン(91)と連動連結し、該第一規制ピン(91)により変速位置を維持し、前記副変速レバー(15)はパイプ状のシャフト(15a)の上部にグリップ(15b)を配置し、該シャフト(15a)内に摺動可能に摺動杆(15c)を挿入し、前記グリップ(15b)には側面に、前記クラッチ(39)を断接するクラッチスイッチボタン(74)を突設し、該クラッチスイッチボタン(74)の他端は斜面に構成してグリップ(15b)内に挿入し、前記摺動杆(15c)の上端に形成した斜面に当接し、前記シャフト(15a)の下部に、第一規制ピン(91)を、シャフト15aに対して直角方向に突出し、該第一規制ピン(91)は前記摺動杆(15c)の下端に固設し、シャフト(15a)下部に開口した上下方向の長孔(15d)より側方に突出され、前記副変速レバー(15)の回動基部を構成するガイド板(93)に形成したガイド溝(94)に挿入し、該第一規制ピン(91)は、副変速レバー(15)を変速位置に維持するデテント装置とし、前記シャフト(15a)下部より、該第一規制ピン(91)と平行に、第二規制ピン(92)を両側方に突出し、該第二規制ピン(92)の一側も前記ガイド溝(94)に挿入し、該ガイド溝(94)によって副変速レバー(15)の回動を規制すべく構成し、該第二規制ピン(92)の他方は、副変速装置(50)を変速操作するガイドアーム(95・96)のガイド溝(95a・96a)に挿入され、該ガイド溝(95a)は側面視逆T字状に構成され、該ガイド溝(96a)は側面視T字状に構成され、該T字状の縦溝部分が重なるように構成し、第二規制ピン(92)は副変速段を選択する規制部材としたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を作業車両としてトラクタを実施例とした場合について説明する。
【0007】
図1は本発明の変速装置を装備したトラクタの側面図、図2はミッションケースの側面断面図である。
【0008】
図3は副変速装置の変速部の拡大断面図、図4はシフター軸部の平面図、図5は副変速レバーの側面図、図6は副変速レバーの後面断面図である。
【0009】
図7はガイド板の側面図、図8は副変速レバーとリンク機構の分解斜視図である。
【0010】
図1において、トラクタ1の全体構成から説明する。
本機の前後に前輪2及び後輪3を支承し、前部のボンネット4内部にはエンジン5を配置し、該ボンネット4の後部にはダッシュボード23を設け、該ダッシュボード23上にステアリングハンドル6を設けており、該ステアリングハンドル6の後方には座席シート7を配設している。また、座席シート7の側部には主変速レバー14や副変速レバー15や昇降レバー等が配設されている。
【0011】
また、前記エンジン5はフロントフレーム8上に防振支持され、該エンジン5の後部に伝動ケース9を介してミッションケース11が配設され、エンジン5からの動力を変速して後輪2に伝達して駆動し、さらにミッションケース11より伝動装置を介して前輪2にも同時に駆動力を伝達することを可能としている。
【0012】
また、エンジン5の駆動力は、ミッションケース11後端から突出したPTO軸35に伝達されて、該PTO軸35からユニバーサルジョイント等を介して機体後端に配置した作業機装着装置13を介して装着した作業機を駆動するように構成している。また、ミッションケース11上部には油圧ケース10が載置され、該油圧ケース10内にシリンダを収納してリフトアーム19・19を回動可能とし、前記作業機装着装置13は、トップリンク20とロアリンク21・21より構成して、前記リフトアーム19の回動をリフトロッドを介してロアリンク21・21を回動して、作業機装着装置13を昇降可能としている。
【0013】
次に、伝動ケース9及びミッションケース11内の構成を図2より説明する。前記伝動ケース9前部内に主変速装置となる油圧式無段変速装置25が収納され、該油圧式無段変速装置25はセンタープレート26の前面に油圧ポンプ27を取り付け、後部に油圧モータ28を取り付けて、油圧ポンプ27は可変容量型として、側面より可動斜板を傾倒するための変速軸(トラニオン軸)を突出し、該変速軸はリンク機構を介して主変速レバー14と連結されている。
【0014】
該油圧ポンプ27の入力軸30の前端はダンパー31を介してエンジン5の出力軸と接続され、該入力軸30はセンタープレート26を貫通して、その後端には伝動軸32が接続され、該伝動軸32よりPTOクラッチ33、伝動軸34、減速歯車を介してPTO軸35に動力が伝えられるようにしている。
【0015】
前記油圧モータ28は固定容量型として、前記油圧ポンプ27の変速軸の回動によって圧油の送油方向と送油量が変更されて、油圧モータ28の出力軸36の回転方向と回転数を変更可能としている。該出力軸36の後端に伝動軸37が連結され、該伝動軸37の後部にクラッチ39を介して副変速装置50の入力軸となる副変速駆動軸40と連結されている。前記クラッチ39は油圧湿式クラッチにより構成して、後述する電磁バルブを切り換えて断接できるようにしている。該副変速駆動軸40及び副変速軸44が前後水平方向にミッションケース11に平行に回転自在に支持され、該副変速駆動軸40及び副変速軸44上に副変速装置50が構成されている。該副変速駆動軸40上には1速歯車41、2速歯車42、3速歯車43が一体的に固設または成形され、該1速歯車41、2速歯車42、3速歯車43はそれぞれ副変速軸44上に遊嵌した従動1速歯車45、従動2速歯車46、従動3速歯車47と噛合されている。
【0016】
前記副変速装置50は、図3に示すように、シンクロメッシュ式の変速装置により構成されており、従動1速歯車45、従動2速歯車46の間の副変速軸44上にシンクロナイザハブ51が固設(本実施例ではスプライン嵌合)され、従動3速歯車47の側部にシンクロナイザハブ52が固設(本実施例ではスプライン嵌合)されている。該従動1速歯車45、従動2速歯車46、従動3速歯車47にはそれぞれシンクロナイザハブ側の側部に小歯車45a・46a・47aが形成され、該小歯車45a・46a・47aとシンクロナイザハブ51・52の間にシンクロナイザリング53・54・55が配置され、前記シンクロナイザハブ51・52上にそれぞれシンクロナイザスリーブ56・57がスプライン嵌合され、該シンクロナイザスリーブ56・57はそれぞれシフタフォーク58・59(図4)に嵌合されている。
【0017】
このような構成において、1速に変速するときには、シンクロナイザスリーブ56を図3における右側に摺動させると、シンクロナイザリング53に係合し、該シンクロナイザリング53が1速歯車41に押し付けながら同期作用を行い、更にシンクロナイザスリーブ56を摺動させて小歯車45aに噛み合わせて変速する。こうしてエンジン5からの動力は、副変速駆動軸40より1速歯車41→従動1速歯車45→小歯車45a→シンクロナイザスリーブ56→シンクロナイザハブ51→副変速軸44と伝えられる。2速の場合には、シンクロナイザスリーブ56を左側に摺動させて、前記同様に同期されて噛合され、副変速駆動軸40より2速歯車42→従動2速歯車46→小歯車46a→シンクロナイザスリーブ56→シンクロナイザハブ51→副変速軸44と伝えられる。3速の場合も同様にシンクロナイザスリーブ57を左側に摺動させて、副変速駆動軸40より3速歯車43→従動3速歯車47→小歯車47a→シンクロナイザスリーブ57→シンクロナイザハブ52→副変速軸44と伝えられる。
【0018】
そして、前記副変速軸44の後端に、ピニオン49が一体的に構成され、該ピニオン49よりデフ装置及び減速機構を介して後輪3・3の車軸に動力を伝達する。また、前記副変速軸44の前部上には歯車60が固設され、図2に示すように、該歯車60は副変速軸44と平行に配置した前輪出力軸61上に遊嵌した歯車62と噛合され、該前輪出力軸61の前端はミッションケース11より前方に突出し、伝動軸を介して前輪2・2を駆動可能としている。そして、前記歯車62は、前輪出力軸61上にスプライン嵌合した爪付き摺動体63の爪と噛合可能に構成され、4駆切替レバーの操作で爪付き摺動体63を摺動させて、前方へ摺動させたときは後輪のみの2輪駆動となり、後方へ摺動させたときには歯車60→歯車62→爪付き摺動体63→前輪出力軸61と伝えて前輪を駆動し、4輪駆動となる。
【0019】
また、前記シンクロナイザスリーブ56・57に嵌合したシフタフォーク58・59は図4に示すように、ミッションケース11に横架したシフター軸64・65に固定され、該シフタフォーク58・59の基部はシフト軸66・67に固設したアーム68・69に係合されている。該シフト軸66・67は、シフター軸64・65に対して直角方向に配置されてミッションケース11に回転自在に支持され、該シフト軸66・67の先端は、ミッションケース11より外側に突出してそれぞれアーム70・71を固設している。
【0020】
次に、副変速レバー15の構成について図5、図6、図7より説明する。副変速レバー15はパイプ状のシャフト15aの上部にグリップ15bを配置し、該シャフト15a内に摺動可能に摺動杆15cを挿入し、前記グリップ15bには側面に操作部材となるクラッチスイッチボタン74が突出して設けられ、該クラッチスイッチボタン74の他端は斜面に構成してグリップ15b内に挿入され、前記摺動杆15cの上端に形成した斜面に当接させている。なお、この斜面の傾斜は後述する第一規制ピン91が摺動してガイド溝94(図7)に設けた凹部94a・94b・94c・94dを乗り越えられる程度のストロークが発生するように形成している。そして、グリップ15b内にクラッチスイッチ75を配置してクラッチスイッチボタン74が押されたことを検知できるようにしている。該クラッチスイッチ75は近接スイッチや近接センサーやマイクロスイッチ等で構成することができ限定するものではなく、また、クラッチスイッチ75とクラッチスイッチボタン74を一体的に構成することもできる。該クラッチスイッチ75はコントローラを介して電磁バルブのソレノイドと接続され、該電磁バルブは前記クラッチ39への圧油の送油を切り換えて、クラッチ39を断接できるようにし、クラッチスイッチ75がONのときクラッチ39を切るようにしている。
【0021】
前記シャフト15aの下部には回動規制部材となる第一回動規制ピン91と第二回動規制ピン92がシャフト15aに対して直角方向に突出され、第一回動規制ピン91は前記摺動杆15cの下端に固設されて、シャフト15a下部に開口した上下方向の長孔15dより側方に突出され、後述するガイド板93に形成したガイド溝94に挿入されている。なお、回動規制部材はピンにより構成しているが、突起やボルト等で構成することも可能であり限定するものではない。また、シャフト15a下部より第一回動規制ピン91と平行に第二回動規制ピン92が両側方に突出され、一側が前記ガイド溝94に挿入されている。つまり、回動規制部材となる第一回動規制ピン91と第二回動規制ピン92はガイド溝94に挿入されて、該ガイド溝94によって副変速レバー15の回動が規制される。第二回動規制ピン92の他方は、図8に示すように、ガイドアーム95・96のガイド溝95a・96aに挿入されて、副変速段を選択できるようにしている。該ガイド溝95aは側面視逆T字状に構成され、ガイド溝96aは側面視T字状に構成され、縦溝部分が重なるように配置される。
【0022】
そして、ガイドアーム95・96の下部は支点軸77に枢支され、図5に示すように、該ガイドアーム95・96の下部よりそれぞれアーム95b・96bが突設され、該アーム95bには連結ロッド97を介して前記アーム70と連結され、アーム96bは連結ピン98を介して前記アーム71と連結されている。また、前記副変速レバー15のシャフト15aの下部はブラケット76に支持されており、該ブラケット76は正面視逆U字状に構成されて、該ブラケット76の下部がミッションケース11上部に支持した支点軸77に枢支されている。該ブラケット76の上下中途部に支持プレート76aを水平に固設して、その中央にシャフト15aの下部をブッシュを介して挿入して上下方向に摺動可能に支持している。
【0023】
該ブラケット76の一側面には長孔76bを上下方向に開口して、前記第二回動規制ピン92を挿入し、他側面にも長孔76cを上下方向に開口して、該長孔76cに前記第一回動規制ピン91と第二回動規制ピン92を挿入している。そして、シャフト15a下部にステー79を固定し、シャフト15a上部を支持プレート80で支持して、該支持プレート80をブラケット76上部に固定し、該ブラケット76と前記ステー79との間にスプリング81を介装して、シャフト15aを上方へ摺動するように付勢している。
【0024】
また、前記ガイド板93は、副変速レバー15の回動基部となる位置に配置され、ミッションケース11の上部に固定されている。図7に示すように、該ガイド板93下部に前記支点軸77を枢支する支持孔93aが設けられている。該ガイド板93の中央部にはガイド溝94が開口され、該ガイド溝94は上部溝と下部溝とを有し、それぞれ第一回動規制ピン91と第二回動規制ピン92が変速回動時に挿入可能としており、両溝は括れ部94eにおいて連続的に通過できるように形成されている。該上部溝の上部内周は支持孔93aを中心とする円弧状に形成して、この円弧部の中央と両側に前記第一回動規制ピン91が嵌合する凹部94a・94b・94cが形成され、下部溝の上部の一側に凹部94dが形成されている。
【0025】
このような構成において、副変速がニュートラルの位置のとき、第一回動規制ピン91は凹部94aに嵌合して、副変速レバー15は前後中央部に位置している。このとき、副変速装置50のシンクロナイザスリーブ56・57も中立位置にあり噛合していない。そして、変速する場合に、まず、クラッチスイッチボタン74を押すと、クラッチスイッチ75がONして油圧クラッチが「断」となり副変速駆動軸40に動力が伝えられなくなる。
【0026】
そして同時に、クラッチスイッチボタン74の摺動により摺動杆15c上部の斜面が押されて、摺動杆15cは下降し第一回動規制ピン91も下降して凹部94aより外れる。この状態から副変速レバー15を後方へ回動して1速(F1)に変速すると、第一回動規制ピン91及び第二回動規制ピン92は上部溝内を後方へ移動する。この副変速レバー15の回動時において、第二回動規制ピン92の他端はガイドアーム96のガイド溝96aの前後方向の長孔内を移動してガイドアーム96を回動することはなく、第二回動規制ピン92の他端がガイドアーム95の縦溝に位置して回動してアーム95bが回動する。この回動により連結ロッド97を介してアーム70を回動し、更に、シフト軸66、アーム68、シフター軸64を介してシフタフォーク58を摺動して変速し、前述の如くシンクロナイザスリーブ56を摺動して1速の変速ができ、従動1速歯車45より副変速軸44に動力を伝えられるようにしている。
【0027】
この時、主クラッチペダルを踏むことなく、クラッチスイッチボタン74を押すだけで容易に変速ができるのである。そして、クラッチスイッチボタン74を放すことで第一回動規制ピン91が凹部94bに嵌合して、その変速位置を維持することができ、クラッチスイッチボタン74を押さない限り変速することができないのである。
【0028】
また、2速(F2)に変速する場合には、前記同様に、クラッチスイッチボタン74を押して副変速レバー15を前方に回動することによって、前記同様にガイドアーム96は回動されず、ガイドアーム95を回動して、アーム95b、連結ロッド97、アーム70、シフト軸66、アーム68、シフター軸64、シフタフォーク58を介してシンクロナイザスリーブ56を摺動して2速の変速ができ、従動2速歯車46より副変速軸44に動力を伝える。
【0029】
また、3速(F3)に変速する場合には、クラッチスイッチボタン74を押して、副変速レバー15を下方に押し下げてから前方へ回動する。このとき、十分(第二規制ピン92が92’の位置まで)副変速レバー15を押し下げていないと、第一回動規制ピン91または第二回動規制ピン92が括れ部94eに当たり、前方へ回動できない構成としている。つまり、第二回動規制ピン92は1速・2速と3速の変速段の変速位置を規制するように構成している。
【0030】
そして、前記副変速レバー15を押し下げた状態での前方への回動により、第二回動規制ピン92はガイドアーム95の前後方向のガイド溝95a内を回動してガイドアーム95は回動せず、ガイドアーム96の縦溝に当接して回動する。この回動によって、アーム96bが回動されてアーム71を回動し、更に、シフト軸67、アーム69、シフター軸65、シフタフォーク59を介して、シンクロナイザスリーブ57を摺動して3速の変速ができて、従動3速歯車47より副変速軸44に動力を伝える。
【0031】
このように、クラッチスイッチボタン74を押すことによって、クラッチ39が切れて(断となり)クラッチペダルの操作することなくギヤ鳴りもなく副変速操作をすることが可能となり、副変速装置50はシンクロメッシュ式としているため、走行を停止した状態でなくても変速することができるのである。
【0032】
また、前記ガイド板93に設ける凹部94a・94b・94c・94dの深さを深くすると、前述のようにクラッチスイッチボタン74を押さないと変速できない構成となっている。しかし、該凹部94a・94b・94c・94dを半円状に浅く形成して円弧端を丸くすることによって、係合状態とすることができ、デテントとして作用させることができ、クラッチスイッチボタン74を操作することなく変速するようにすることもできる。究極的にはクラッチスイッチボタン74をなくすことができる。
【0033】
この場合、摺動杆15cまたは第一回動規制ピン91の摺動をクラッチスイッチ75が検知するように副変速レバー15またはブラケット76近傍にクラッチスイッチ75を配設する。こうすることによって、変速するときに副変速レバー15を回動すると、第一回動規制ピン91は凹部94a・94b・94c・94dのいずれかを乗り越えようとして第一回動規制ピン91が下がり摺動杆15cが摺動して、クラッチスイッチ75がその移動を検知してONとなり、このクラッチスイッチ75がONすることによって自動的にクラッチ39を切ることができる。つまり、クラッチスイッチ75は副変速レバー15の回動、言い換えれば、副変速操作を検知することができ、この変速操作を検知してクラッチ39を切ることができる。こうして、クラッチペダルを操作したりクラッチスイッチボタンを操作したりすることなく、変速時には副変速レバーを回動するだけでクラッチ操作することなく変速できるようになるのである。なお、主変速はHSTにより構成しているため、主変速レバー14の回動によりクラッチ操作することなく無段階で変速操作することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したことにより、次のような効果が得られる。
油圧式無段変速装置(25)よりなる主変速装置と、有段の副変速装置(50)とを備えた走行車両の変速装置において、該副変速装置(50)を同期噛合式とするとともに、油圧式無段変速装置の油圧モータ(28)から副変速装置(50)に動力を伝達し、該油圧モータ(28)の出力と副変速装置(50)の入力の間にクラッチ(39)を設け、前記副変速装置(50)を操作する副変速レバー(15)を設け、該副変速レバー(15)のグリップに、前記クラッチ(39)を断接する操作部材としてのクラッチスイッチボタン(74)を設け、該クラッチスイッチボタン(74)を、該副変速レバー(15)基部に設けたデテント第一規制ピン(91)と連動連結し、該第一規制ピン(91)により変速位置を維持するので、油圧式変速装置により主変速操作をクラッチ操作なしで無段変速操作できるとともに、更に、走行を停止することなく、走行中であってもクラッチを切ることによってスムースに副変速操作が可能となる。また、同期噛合式としているため副変速操作時には副変速ギヤにかかるトルクを減らすことができる。
【0035】
また、前記クラッチを断接する操作部材を副変速レバーに設けたので、副変速操作時に握っているその状態で操作部材の操作でクラッチを切ることができて、持ち替えることなく簡単な操作でクラッチを切ることができ、副変速操作を容易にすることができる。
【0036】
また、前記副変速レバー(15)はパイプ状のシャフト(15a)の上部にグリップ(15b)を配置し、該シャフト(15a)内に摺動可能に摺動杆(15c)を挿入し、前記グリップ(15b)には側面に、前記クラッチ(39)を断接するクラッチスイッチボタン(74)を突設し、該クラッチスイッチボタン(74)の他端は斜面に構成してグリップ(15b)内に挿入し、前記摺動杆(15c)の上端に形成した斜面に当接し、前記シャフト(15a)の下部に、第一規制ピン(91)を、シャフト15aに対して直角方向に突出し、該第一規制ピン(91)は前記摺動杆(15c)の下端に固設し、シャフト(15a)下部に開口した上下方向の長孔(15d)より側方に突出され、前記副変速レバー(15)の回動基部を構成するガイド板(93)に形成したガイド溝(94)に挿入し、該第一規制ピン(91)は、副変速レバー(15)を変速位置に維持するデテント装置としたので、操作部材は副変速レバーのグリップにおいて邪魔にならず操作がし易く容易に構成することができ、ボタン操作であるため簡単に操作が行なえる。
また、ボタンと回動規制部材を連動連結したので、回動規制部材の解除が容易にできるようになり、ボタン操作をしないかぎり変速操作できないようにすることができ意図しない操作を防止することができる。
【0037】
また、前記シャフト(15a)下部より、該第一規制ピン(91)と平行に、第二規制ピン(92)を両側方に突出し、該第二規制ピン(92)の一側も前記ガイド溝(94)に挿入し、該ガイド溝(94)によって副変速レバー(15)の回動を規制すべく構成したるガイドアーム(95・96)のガイド溝(95a・96a)に挿入され、該ガイド溝(95a)は側面視逆T字状に構成され、該ガイド溝(96a)は側面視T字状に構成され、該T字状の縦溝部分が重なるように構成し、第二規制ピン(92)は副変速段を選択する規制部材としたので、変速操作における変速位置の間違いがなくなり、ギヤ抜けもなく、確実に変速操作ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の変速装置を装備したトラクタの側面図である。
【図2】 ミッションケースの側面断面図である。
【図3】 副変速装置の変速部の拡大断面図である。
【図4】 シフター軸部の平面図である。
【図5】 副変速レバーの側面図である。
【図6】 副変速レバーの後面断面図である。
【図7】 ガイド板の側面図である。
【図8】 副変速レバーとリンク機構の分解斜視図である。
【符号の説明】
15 副変速レバー
25 油圧式無段変速装置
27 油圧ポンプ
28 油圧モータ
36 出力軸
39 クラッチ
40 変速駆動軸
50 副変速装置
56・57 シンクロナイザスリーブ
74 クラッチスイッチボタン
75 クラッチスイッチ
91 第一規制ピン
92 第二規制ピン
93 ガイド板
94ガイド溝

Claims (1)

  1. 油圧式無段変速装置(25)よりなる主変速装置と、有段の副変速装置(50)とを備えた走行車両の変速装置において、該副変速装置(50)を同期噛合式とするとともに、油圧式無段変速装置の油圧モータ(28)から副変速装置(50)に動力を伝達し、該油圧モータ(28)の出力と副変速装置(50)の入力の間にクラッチ(39)を設け、前記副変速装置(50)を操作する副変速レバー(15)を設け、該副変速レバー(15)のグリップに、前記クラッチ(39)を断接する操作部材としてのクラッチスイッチボタン(74)を設け、該クラッチスイッチボタン(74)を、該副変速レバー(15)基部に設けたデテント第一規制ピン(91)と連動連結し、該第一規制ピン(91)により変速位置を維持し、前記副変速レバー(15)はパイプ状のシャフト(15a)の上部にグリップ(15b)を配置し、該シャフト(15a)内に摺動可能に摺動杆(15c)を挿入し、前記グリップ(15b)には側面に、前記クラッチ(39)を断接するクラッチスイッチボタン(74)を突設し、該クラッチスイッチボタン(74)の他端は斜面に構成してグリップ(15b)内に挿入し、前記摺動杆(15c)の上端に形成した斜面に当接し、前記シャフト(15a)の下部に、第一規制ピン(91)を、シャフト15aに対して直角方向に突出し、該第一規制ピン(91)は前記摺動杆(15c)の下端に固設し、シャフト(15a)下部に開口した上下方向の長孔(15d)より側方に突出され、前記副変速レバー(15)の回動基部を構成するガイド板(93)に形成したガイド溝(94)に挿入し、該第一規制ピン(91)は、副変速レバー(15)を変速位置に維持するデテント装置とし、前記シャフト(15a)下部より、該第一規制ピン(91)と平行に、第二規制ピン(92)を両側方に突出し、該第二規制ピン(92)の一側も前記ガイド溝(94)に挿入し、該ガイド溝(94)によって副変速レバー(15)の回動を規制すべく構成し、該第二規制ピン(92)の他方は、副変速装置(50)を変速操作するガイドアーム(95・96)のガイド溝(95a・96a)に挿入され、該ガイド溝(95a)は側面視逆T字状に構成され、該ガイド溝(96a)は側面視T字状に構成され、該T字状の縦溝部分が重なるように構成し、第二規制ピン(92)は副変速段を選択する規制部材としたことを特徴とする変速装置。
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