JP4173716B2 - 導波路型フォトダイオードおよびその製造方法 - Google Patents

導波路型フォトダイオードおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4173716B2
JP4173716B2 JP2002306292A JP2002306292A JP4173716B2 JP 4173716 B2 JP4173716 B2 JP 4173716B2 JP 2002306292 A JP2002306292 A JP 2002306292A JP 2002306292 A JP2002306292 A JP 2002306292A JP 4173716 B2 JP4173716 B2 JP 4173716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
type
inp
waveguide
ingaasp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002306292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004146408A (ja
Inventor
雅晴 中路
栄太郎 石村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2002306292A priority Critical patent/JP4173716B2/ja
Priority to US10/388,630 priority patent/US6734519B1/en
Publication of JP2004146408A publication Critical patent/JP2004146408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4173716B2 publication Critical patent/JP4173716B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/08Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors
    • H01L31/10Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors characterised by potential barriers, e.g. phototransistors
    • H01L31/101Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation
    • H01L31/102Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation characterised by only one potential barrier
    • H01L31/105Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation characterised by only one potential barrier the potential barrier being of the PIN type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/0232Optical elements or arrangements associated with the device
    • H01L31/02327Optical elements or arrangements associated with the device the optical elements being integrated or being directly associated to the device, e.g. back reflectors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は導波路型フォトダイオードおよびその製造方法に関し、より詳しくは、光通信システムなどに用いられる埋込み型の導波路型フォトダイオードおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速動作が要求される導波路型フォトダイオードにおいては、低容量化のために、半絶縁性のInP層の中にp/i/n接合部分を埋め込んだ構造がとられる。このような埋込み型の導波路型フォトダイオードの製造にあたっては、各層の形成は、一般に、有機金属気相成長法(metal organic chemical vapor deposition法)によって行われる。
【0003】
例えば、不純物としてFe(鉄)をドープしたInP基板の上に、n−InGaAsコンタクト層、n−InPクラッド層、n−InGaAsP光閉じ込め層、i−InGaAs光吸収層、p−InGaAsP光閉じ込め層、p−InPクラッド層およびp−InGaAsコンタクト層をそれぞれ1層づつエピタキシャル成長させる。次に、これらの層の所定領域をエッチングした後、n−InPクラッド層の上に、FeをドープしたInPブロック層(以下、Fe−InPブロック層という。)をエピタキシャル成長させる。その後、絶縁膜並びにp型電極およびn型電極を形成する。
【0004】
ここで、i−InGaAs光吸収層は、不純物が添加されていない層または低濃度のp型不純物層若しくはn型不純物層である。i−InGaAs光吸収層は、n−InGaAsP光閉じ込め層およびp−InGaAsP光閉じ込め層に挟まれており、これらでp/i/n接合を形成している。
【0005】
ところで、p−InGaAsP光閉じ込め層、p−InPクラッド層およびp型InGaAsコンタクト層には、p型の不純物として一般にZn(亜鉛)がドープされる。このために、これらの層からi−InGaAs光吸収層へZnが拡散してi−InGaAs光吸収層がp型化するという問題があった。
【0006】
p型ドーパントであるZnによる拡散の問題を解決する方法としては、Znの代わりにBe(ベリリウム)を用いる方法がある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、エピタキシャル成長中に、Znが、ドープを行ったp−InPクラッド層やp−InGaAsコンタクト層からドープを行わない光吸収層へ熱拡散することについて記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−64459号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、埋込み型の導波路型フォトダイオードにおいては、p−InPクラッド層およびp−InGaAsコンタクト層を形成した後に、Fe−InPブロック層を形成する。したがって、Fe−InPブロック層をエピタキシャル成長させる工程の熱履歴によって、ZnがFe−InPブロック層にも拡散するという問題があった。
【0010】
また、この熱履歴によって、先にi−InGaAs光吸収層に拡散したZnがさらに拡散するという問題もあった。
【0011】
このようにZnが拡散すると、ドープを行わないi−InGaAs光吸収層やFe−InPブロック層にまでZnが拡散する一方で、ドープを行ったp−InGaAsP光閉じ込め層、p−InPクラッド層およびp型InGaAsコンタクト層の中のZnの濃度が減少する。これによって、リーク電流が増加するなどの素子特性の低下が引き起こされたり、動作電圧の増加などが生じたりするという問題があった。
【0012】
一般に、導波路型フォトダイオードの光吸収層における不純物濃度は、電界吸収型光変調器(EA変調器)における光吸収層の不純物濃度よりも低いことが要求される。しかしながら、Fe−InPブロック層を形成した埋込み型のフォトダイオードにおいて、光吸収層の不純物濃度が1×1016cm−3以下である例については知られていなかった。
【0013】
また、Fe−InPブロック層へのZnの拡散は、ドーパントのないi−InGaAs光吸収層への熱振動による拡散とは異なるメカニズムによるものである。すなわち、ZnがドーパントであるFeと入れ替わることによって、Znの拡散が進行していく現象(相互拡散)が起こると考えられている。Feが位置していた場所にZnが替わって入ることによって、Zn濃度がFe濃度と同じになる領域を相互拡散領域といい、相互拡散領域が大きくなるとリーク電流は増大する。しかしながら、これまで、相互拡散領域と素子特性との定量的な関係について報告された例はなく、また、相互拡散領域を小さくすることのできるドーパントについても知られていなかった。
【0014】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、光吸収層およびブロック層への不純物の拡散が小さい導波路型フォトダイオードおよびその製造方法を提供することにある。
【0015】
また、本発明の目的は、相互拡散領域の小さい導波路型フォトダイオードおよびその製造方法を提供することにある。
【0016】
さらに、本発明の目的は、寄生容量を低減させることによって、良好な素子特性を有する導波路型フォトダイオードおよびその製造方法を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的および利点は以下の記載から明らかとなるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体基板上で、n型クラッド層、n型光閉じ込め層、i型光吸収層、p型光閉じ込め層およびp型クラッド層がこの順にFe−InPブロック層に埋め込まれている導波路型フォトダイオードにおいて、前記p型光閉じ込め層および前記p型クラッド層の少なくとも一方におけるp型不純物がBe、MgおよびCよりなる群から選ばれる1の材料であることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明は、半導体基板上で、n型クラッド層、n型光閉じ込め層、i型光吸収層、p型光閉じ込め層およびp型クラッド層がこの順にFe−InPブロック層に埋め込まれている導波路型フォトダイオードにおいて、前記p型クラッド層上にはp型コンタクト層が形成されていて、前記p型光閉じ込め層、前記p型クラッド層および前記p型コンタクト層の内の少なくとも1の層におけるp型不純物が、Zn、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれる少なくとも2の材料であることを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明は、半導体基板上で、n型クラッド層、n型光閉じ込め層、i型光吸収層、p型光閉じ込め層およびp型クラッド層がこの順にFe−InPブロック層に埋め込まれている導波路型フォトダイオードにおいて、前記Fe−InPブロック層におけるFeとp型不純物との相互拡散領域の幅が0.5μm以下であることを特徴とするものである。
【0021】
さらに、本発明は、半導体基板上で、n型クラッド層、n型光閉じ込め層、i型光吸収層、p型光閉じ込め層およびp型クラッド層がこの順にFe−InPブロック層に埋め込まれている導波路型フォトダイオードの製造方法であって、前記p型光閉じ込め層を、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれる1の材料をp型不純物として有機金属気相成長法によって形成する工程と、前記Fe−InPブロック層を有機金属気相成長法によって形成する工程とを有することを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図12を用いて、本実施の形態にかかる導波路型フォトダイオードおよびその製造方法について説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態にかかる埋込み型の導波路型フォトダイオードの斜視図の一例である。図において、導波路型フォトダイオード1は、半絶縁性のFe−InP基板2、n型電極3およびp型電極4を有している。導波路型フォトダイオード1に入射した光5は、導波路6を通じて素子の奥へ伝搬されながら吸収されて消滅していく。
【0024】
図2は、図1の導波路型フォトダイオードをA−A′線で切断した断面図である。また、図3は、図1の導波路型フォトダイオードをB−B′線で切断した断面図である。
【0025】
これらの図において、導波路型フォトダイオード1は、半絶縁性のFe−InP基板2の上に形成されたn−InGaAsコンタクト層7、n−InPクラッド層8、n−InGaAsP光閉じ込め層9、i−InGaAs光吸収層10、p−InGaAsP光閉じ込め層11、p−InPクラッド層12およびp−InGaAsコンタクト層13を有している。また、n−InPクラッド層8上の所定領域にはFe−InPブロック層14が形成されており、Fe−InPブロック層14上には絶縁膜15が形成されている。さらに、絶縁膜15の一部およびp−InGaAsコンタクト層13上には、p型電極4が形成されている。一方、n−InGaAsコンタクト層7上には、n型電極3が形成されている。また、図2の例では、n−InPクラッド層8およびFe−InPブロック層14の側面並びに絶縁膜15の上にもn型電極3が形成されている。
【0026】
本実施の形態においては、n−InGaAsP光閉じ込め層9、i−InGaAs光吸収層10およびp−InGaAsP光閉じ込め層11で、p/i/n接合を形成している。ここで、光閉じ込め層は、導波路である光吸収層における光の閉じ込め効率を向上させるために設けられるものである。このため、n−InGaAsP光閉じ込め層9およびp−InGaAsP光閉じ込め層11の厚さは、それぞれ0.2μm〜1.5μmとするのが好ましく、0.3μm〜1.2μmとするのがより好ましい。光閉じ込め層が薄くなりすぎると光の閉じ込め効率が低下するので好ましくない。また、光閉じ込め層が厚くなりすぎると、光の閉じ込め効率が低下するとともに抵抗が高くなることから同様に好ましくない。
【0027】
本実施の形態における導波路型フォトダイオードにおいては、p−InGaAsP光閉じ込め層11またはp−InPクラッド層12に、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)およびC(炭素)よりなる群から選ばれるいずれか1の不純物がドープされていることを特徴としている。また、p−InGaAsコンタクト層13に、これらの不純物の内のいずれかがドープされていてもよい。
【0028】
Be、MgおよびCは、Znに比較していずれも拡散係数が小さい。したがって、p型の不純物としてZnの代わりにBe、MgおよびCの内のいずれかを用いることによって、光吸収層やブロック層への不純物の拡散を低減させることができる。これにより、光吸収層を低電圧で空乏化させることが可能となるので、動作電圧の低下およびリーク電流の低減化を図ることができる。
【0029】
p−InGaAsP光閉じ込め層のキャリア濃度(p型不純物濃度)は、1×1017cm−3以上とするのが好ましく、5×1017cm−3〜1×1019cm−3とするのがより好ましい。キャリア濃度が高くなりすぎると拡散しやすくなるので好ましくない。一方、キャリア濃度が低くなりすぎると素子の抵抗が大きくなるので好ましくない。
【0030】
p−InPクラッド層およびp−InGaAsコンタクト層のキャリア濃度(p型不純物濃度)は、素子の低抵抗化の観点から高いほど好ましい。例えば、p−InPクラッド層では、キャリア濃度が1×1018cm−3以上であることが好ましい。尚、これらの層へドープ可能なBe濃度の限界を考えると、1×1018cm−3〜3×1018cm−3であることがより好ましい。
【0031】
本実施の形態においては、p−InGaAsP光閉じ込め層の下層にアンドープのInGaAsP層が形成されていてもよい。この場合、アンドープのInGaAsP層の厚さは、300nm以下であるのが好ましく、20nm〜100nmであるのがより好ましい。
【0032】
p−InGaAsP光閉じ込め層の下層にアンドープのInGaAsP層を形成することによって、アンドープ層を介してp型の不純物ドープ層と光吸収層とが位置することになる。したがって、不純物がドープ層から光吸収層へ拡散するのを一層抑制することが可能となる。
【0033】
光吸収層への不純物の拡散を抑えるためには、アンドープ層は厚い方が好ましい。しかしながら、アンドープ層は一般に高抵抗であるので、アンドープ層が厚くなるほど素子抵抗は増大する。すなわち、光吸収層への不純物の拡散と素子抵抗とはトレードオフの関係にある。
【0034】
本実施の形態においては、不純物としてBe、MgおよびCの内のいずれか1つを用いることによって、アンドープ層がない場合であっても光吸収層への不純物の拡散を低減させることができる。アンドープ層を設けた場合には、不純物の拡散をさらに低減させることができるが、上記の理由から本実施の形態においては厚いアンドープ層である必要はなく、薄いアンドープ層で十分に所望の効果を得ることができる。例えば、本実施の形態においては、20nm〜100nmの厚さを有するアンドープ層を設けることによって、不純物の拡散量を十分に低減させることができるとともに、アンドープ層を設けることによる素子抵抗の増大も抑えることが可能となる。
【0035】
また、本実施の形態においては、i−InGaAs光吸収層の厚さを1.5μm以下とするのが好ましく、1.0μm以下とするのがより好ましく、0.4μm〜0.6μmとするのがさらに好ましい。光吸収層は薄いほど周波数特性を向上させることができるが、薄すぎると素子の特性を悪化させることから好ましくない。
【0036】
導波路型フォトダイオードにおいて、光の進行方向と平行な方向のi−InGaAs光吸収層の長さを例えば16μmであるとした場合、この層の厚さが1.5μm以下であれば量子効率を50%以上とすることができる。また、i−InGaAs光吸収層の厚さが1.0μm以下であれば、量子効率を60%以上とすることができる。さらに、i−InGaAs光吸収層の厚さが0.4μm〜0.6μmの範囲内にあれば、量子効率を70%以上とすることができる。ここで、量子効率とは、導波路型フォトダイオードにおいて光が電流に変換される効率をいう。
【0037】
次に、図4を用いて、本実施の形態にかかる導波路型フォトダイオードの製造方法について説明する。
【0038】
まず、図4(a)に示すように、Feをドープした半絶縁性のInP基板(以下、Fe−InP基板という。)18を用意する。InP基板にFeをドープすることによって、高抵抗化させることができ、リーク電流を抑えることが可能となる。
【0039】
次に、Fe−InP基板18上に、n−InGaAsコンタクト層19、n−InPクラッド層20、n−InGaAsP光閉じ込め層21、i−InGaAs光吸収層22、アンドープのInGaAsP層23、p−InGaAsP光閉じ込め層24、p−InPクラッド層25およびp−InGaAsコンタクト層26をこの順に形成して、図4(b)の構造とする。具体的には、有機金属気相成長法を用いて、1層づつエピタキシャル成長させることにより形成する。尚、アンドープのInGaAsP層23は形成しなくてもよい。
【0040】
本実施の形態においては、p−InGaAsP光閉じ込め層24およびp−InPクラッド層25の不純物として、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれる1の材料をドープすることを特徴とする。また、p−InGaAsコンタクト層26に、これらの材料の内のいずれか1つを用いてドープしてもよい。
【0041】
Beの原料としては、例えば、ビスメチルシクロペンタジエニルベリリウム、ビスシクロペンタジエニルベリリウム、ジメチルベリリウムまたはジエチルベリリウムなどを用いることができる。また、Mgの原料としては、例えば、ビスメチルシクロペンタジエニルマグネシウム、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、ジメチルマグネシウムまたはジエチルマグネシウムなどを用いることができる。さらに、Cの原料としては、例えば、四塩化炭素または四臭化炭素などを用いることができる。
【0042】
一方、n−InGaAsコンタクト層19、n−InPクラッド層20およびn−InGaAsP光閉じ込め層21には、適当なn型の不純物をドープすることができる。本実施の形態において適当なn型の不純物としては、例えばS(硫黄)を挙げることができる。また、本実施の形態においては、i−InGaAs吸収層22には不純物をドープしない。
【0043】
次に、p−InGaAsコンタクト層26上に、SiOなどのマスク層となる層(図示せず)を形成する。その後、フォトリソグラフィー法などによってマスク層をパターニングし、マスクパターン27を形成する(図4(c))。
【0044】
続いて、マスクパターン27を用いて、n−InPクラッド層20、n−InGaAsP光閉じ込め層21、i−InGaAs光吸収層22、アンドープのInGaAsP層23、p−InGaAsP光閉じ込め層24、p−InPクラッド層25およびp−InGaAsコンタクト層26について選択的なエッチングを行う。n−InPクラッド層20を所定の深さまで露出させたところでエッチングを終了して図4(d)の構造とする。
【0045】
次に、有機金属気相成長法を用いて、マスクパターン27の形成されていない領域にFe−InPブロック層28を形成する。その後、マスクパターン27を剥離する。続いて、全面に絶縁膜29を形成し、フォトリソ法によって絶縁膜29をエッチングした後、p−InGaAsコンタクト層26の上にp型電極30を形成し、図4(e)の構造とする。この際、図3に示すように、後工程での実装のし易さを考慮して、p型電極16の周縁部が絶縁膜15の上に重なるようにして形成することが好ましい。
【0046】
その後、絶縁膜29およびFe−InPブロック層28をそれぞれ所望の形状にエッチングして、図4(f)の構造とする。この際、後で形成するn型電極が断線等することのない様に、n−InPクラッド層20およびFe−InPブロック層28をテーパ状にエッチングしておくことが好ましい。
【0047】
続いて、n−InGaAsコンタクト層19上にn型電極31を形成し、図4(g)の構造とする。この際、後工程での実装のし易さを考慮して、n−InPクラッド層20およびFe−InPブロック層28の側面並びに絶縁膜29上にもn型電極31が形成されるようにすることが好ましい。その後、公知の方法に従い、必要な各工程を経ることによって、本発明にかかる導波路型フォトダイオードが製造される。
【0048】
尚、n型電極31は、n−InPクラッド層20およびFe−InPブロック層28の側面並びにFe−InPブロック層28の上面に形成してもよい。この場合、続いて、絶縁膜29およびn型電極31の上の所望の領域に、フォトリソグラフィー法などによって絶縁膜32を形成して、(図4(g)の構造ではなく)図4(h)の構造とする。
【0049】
次に、本発明にかかる導波路型フォトダイオードにおけるBeの拡散について述べる。
【0050】
図5は、二次イオン質量分析法(SIMS法)を用いてBeの拡散を調べるために作製した試料の断面図である。図の例では、n型不純物としてSを用いている。また、i−InGaAs光吸収層の上には、厚さ100nm程度のアンドープのInGaAsP層(i−InGaAsP層)を挟んでBe−InGaAsP層が形成されている。
【0051】
試料の作製にあたっては、まず、Fe−InP基板33上に、S−InGaAs層34、S−InP層35、S−InGaAsP層36、i−InGaAs層37、i−InGaAsP層38、Be−InGaAsP層39、Be−InP層40およびBe−InGaAs層41をこの順に有機金属気相成長法によって形成する(図5(a))。
【0052】
また、実際の導波路型フォトダイオードでは、図2に示すように、Be−InP層クラッド層12およびBe−InGaAsP光閉じ込め層11は、Fe−InPブロック層14に接している。そこで、図5において、Be−InP層40およびBe−InGaAsP層39からのBeの拡散を調べるために、Be−InGaAs層41をエッチングによって除去した後、Be−InP層40の上にFe−InP層42を有機金属気相成長法によって形成する(図5(b))。
【0053】
以上のようにして試料を作製することによって、各層は、実際の導波路型フォトダイオードと同様の熱履歴を経ることができる。尚、試料における各層の厚さは、実際の導波路型フォトダイオードでの厚さにそれぞれ対応させたものとする。
【0054】
図6は、図5(b)の試料を用いて、二次イオン質量分析法により測定した結果の一例である。図の例では、Be−InP層を形成する際のキャリア濃度を1×1018cm−3としている。
【0055】
また、図7は、Znをドープして作製した従来の導波路型フォトダイオードに対応する試料についての測定結果の一例である。Znドープの試料は、上述したBeドープの試料と同様の方法によって作成する。
【0056】
まず、p−InPクラッド層およびp−InGaAsP閉じ込め層からi−InGaAs吸収層へのBeの拡散をZnの拡散と比較して説明する。
【0057】
一般に、導波路型フォトダイオードにおける吸収層の不純物濃度は、電界吸収型光変調器(EA変調器)における吸収層の不純物濃度よりも低いことが要求される。具体的には、電界吸収型光変調器に要求される不純物濃度は例えば1×1016cm−3以下である。これに対して、導波路型フォトダイオードでは3×1015cm−3以下であることが好ましい。
【0058】
図7において、p−InPクラッド層に相当するのはZn−InP層42であり、p−InGaAsP光閉じ込め層に相当するのはZn−InGaAsP層43である。i−InGaAsP層44はアンドープ層である。
【0059】
図7から分かるように、Znはi−InGaAsP層44およびi−InGaAs層45の全域に亘って拡散しており、i−InGaAsP層44からi−InGaAs層45へ行くにしたがって少なくなるものの、i−InGaAs45層におけるZnは平均して1×1016cm−3を超える濃度を有する。
【0060】
一方、図6において、p−InPクラッド層に相当するのはBe−InP層46であり、p−InGaAsP光閉じ込め層に相当するのはBe−InGaAsP層47である。i−InGaAsP層48はアンドープ層である。
【0061】
図6から分かるように、Beはi−InGaAsP層48およびi−InGaAs層49に拡散してはいるものの、i−InGaAs層49への拡散の程度はZnの場合と比較して明らかに小さくなっている。すなわち、i−InGaAsP層48とi−InGaAs層49との界面付近でのBe濃度は1×1017cm−3を超える値を示しているが、i−InGaAs層49中でのBe濃度は深さとともに急激に減少する。具体的には、i−InGaAsP層48との界面からの深さが約80nmより大きくなるとBe濃度は1.0×1017cm−3以下となり、約0.2μmより大きくなるとBe濃度は1.0×1016cm−3以下となる。さらに、深さが約0.25μmより大きくなると、Be濃度は平均して1×1015cm−3より低い値を示す。尚、図6の例において、i−InGaAs吸収層49の厚さは0.85μm程度である。
【0062】
すなわち、Znをp型の不純物としてドープした従来の例では、光吸収層の全体に亘って1×1016cm−3を超える濃度のZnが見られ、Znが光吸収層に広く拡散していることが分かる。一方、本実施の形態によれば、Beの拡散は光吸収層全体の4分の1程度までの領域に留まっており、Znをドープした場合と比較すると、明らかに拡散量が低減していることが分かる。
【0063】
本実施の形態によれば、Be−InP層のキャリア濃度を1×1018cm−3〜3×1018cm−3、Be−InGaAsP層のキャリア濃度を5×1017cm−3〜1×1019cm−3とし、i−InGaAsP層の厚さを20nm〜100nmとすることによって、i−InGaAs層中でBe濃度が1.0×1016cm−3より大きい値を示す領域を、i−InGaAsP層との界面から所定の狭い範囲の深さに限定することができる。そして、i−InGaAs層の大部分の領域におけるBe濃度を3×1015cm−3以下とすることができる。
【0064】
次に、図8および図9を用いて、p−InPクラッド層およびp−InGaAsP光閉じ込め層からFe−InPブロック層へのBeの拡散をZnの拡散と比較して説明する。
【0065】
図9より、Fe−InP層50にZnが拡散していることがわかる。図の例(p−InP層のキャリア濃度が1×1018cm−3)では、Znは、Zn−InP層51とFe−InP層50の界面から1.5μm程度の深さまで拡散している。
【0066】
ここで、Fe−InP層へのZnの拡散は、ドーパントのないi−InGaAsP層やi−InGaAs層への熱振動による拡散とは異なるメカニズムによると考えられる。すなわち、ZnがドーパントであるFeと入れ替わることによって、Znの拡散が進行していくと考えられる。この際、Feが位置していた場所にZnが代わって入ることによって、Zn濃度がFe濃度と同じになる領域(相互拡散領域)が大きくなるとリーク電流が大きくなる。したがって、相互拡散領域は小さくなるほど好ましい。具体的には、相互拡散領域の幅は0.5μm以下であることが好ましい。
【0067】
図9のFe−InP層50において、Znが殆ど拡散していないと考えられる領域におけるFeの濃度は4×1016cm−3程度である。そして、ZnがFeと同じ4×1016cm−3程度となる相互拡散領域の幅は1μm以上にも及ぶ。
【0068】
一方、図8を見ると、Fe−InP層52へのBeの拡散は、Znの場合よりも大きく低減されていることが分かる。図の例(p−InP層のキャリア濃度が1×1018cm−3)では、Beの拡散深さは、Be−InP層53とFe−InP層52の界面から1μm以下である。したがって、本実施の形態によれば、p型不純物としてBeを用いることによって、Fe−InPブロック層への拡散を低減させることが可能となる。
【0069】
また、図8より、BeがFeと同じ4×1016cm−3程度となる相互拡散領域の幅は0.5μm以下である。したがって、本実施の形態によれば、リーク電流の低減が可能となり、高周波特性や信頼性などの素子特性を向上させることができる。
【0070】
以上の二次イオン質量分析法による測定の結果において、光閉じ込め層からブロック層へのBeまたはZnの拡散はクラッド層を介して行われたものである。実際の導波路型フォトダイオードでは、光閉じ込め層はブロック層と直接的に接する構造であるために、ブロック層への拡散量は多くなることが予想される。しかしながら、4種の元素からなるInGaAsP層と2種の元素からなるInP層とではFeとBeまたはZnとの入れ替わり易さが異なり、InGaAsP層の方が入れ替わりに難いと考えられる。したがって、実際の導波路型フォトダイオードにおいてもBeの拡散量はZnと比較して低いだけでなく、その絶対値も低くなると考えられる。
【0071】
図10は、本実施の形態によるBeドープ導波路型フォトダイオードの暗状態での電流−電圧特性の一例である。また、比較として、Znをドープした従来の導波路型フォトダイオードの例も示している。図10において、バイアス電圧を3V印加したときの電流(リーク電流)の大きさを比較すると、従来例では10μA以上であるのに対して、本実施の形態では1μA未満である。すなわち、本実施の形態によれば、従来例よりもリーク電流の大きさを10分の1以下に低減させることができる。
【0072】
また、図11は、本実施の形態によるBeドープ導波路型フォトダイオードの周波数に対するレスポンスの変化の一例である。また、比較として、Znをドープした従来の導波路型フォトダイオードの例も示している。
【0073】
図11において、周波数0(ゼロ)におけるレスポンスが3dB低下するまでの周波数幅(3dB帯域)を見ると、従来例では22GHz程度であるのに対して、本実施の形態による場合には36GHz程度である。したがって、本実施の形態によれば、3dB帯域を1.5倍以上向上させることができる。
【0074】
さらに、図12は、本実施の形態によるBeドープ導波路型フォトダイオードの電圧と帯域との関係を示す図である。また、比較として、Znをドープした従来の導波路型フォトダイオードの例も示している。
【0075】
一般に、半導体フォトダイオードにおいては、i型層内に拡散する不純物の濃度を低減させることはデバイスの低電圧駆動に繋がる。図12を見ると、本実施の形態の導波路型フォトダイオードによれば、バイアス電圧が−3V程度でレスポンスが飽和に達している。一方、従来の導波路型フォトダイオードでは、レスポンスが飽和に達するのに−4V程度のバイアス電圧を要する。すなわち、本実施の形態によれば、デバイスの動作電圧を20%程度低下させることができる。
【0076】
本実施の形態においては、Znの代わりにBeをドープした例について述べたが、MgやCをドープした場合にも本実施の形態で述べた導波路型フォトダイオードと同じ構成をとることによって、同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、本実施の形態においては、p型クラッド層およびp型光閉じ込め層に、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれるいずれか1のp型不純物をドープする例について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。p型クラッド層またはp型光閉じ込め層のいずれか一方にZnをドープし、他方にBe、MgおよびCよりなる群から選ばれるいずれか1のp型不純物をドープしてもよい。これにより、全体のキャリア濃度を増やすことができるので、素子の低抵抗化を図ることができる。この場合、光吸収層への不純物の拡散を低減化させる観点からは、p型クラッド層にZnをドープするのが好ましい。
【0078】
また、本実施の形態においては、光吸収層の上に形成するアンドープ層が1層からなる例について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。アンドープ層は、2以上の層からなっていてもよい。例えば、不純物が拡散し難い層と、光閉じ込め効率が高い層とをアンドープ層として用いてもよい。このような構成とすることによって、不純物の拡散を低減するとともに量子効率を高くすることが可能となる。
【0079】
以上述べたように、本実施の形態によれば、光吸収層およびブロック層へのp型不純物濃度の小さい導波路型フォトダイオードを得ることができるので、リークパスを低減して低電圧動作可能となる。
【0080】
実施の形態2.
実施の形態1において、p型クラッド層およびp型光閉じ込め層の少なくとも一方に、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれるいずれか1のp型不純物をドープすることを述べた。本実施の形態では、p型クラッド層またはp型光閉じ込め層の少なくとも一方の層に、2種類以上のp型不純物をドープすることを特徴としている。ここで、p型不純物の内の少なくとも1種類は、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれるいずれか1のp型不純物であることが好ましい。
【0081】
本実施の形態にかかる導波路型フォトダイオードとしては、実施の形態1で説明した図2に示すものを用いることができる。すなわち、本実施の形態において、導波路型フォトダイオードは、n−InGaAsコンタクト層7、n−InPクラッド層8、n−InGaAsP光閉じ込め層9、i−InGaAs光吸収層10、p−InGaAsP光閉じ込め層11、p−InPクラッド層12およびp−InGaAsコンタクト層13を有している。また、n−InPクラッド層8上の所定領域にはFe−InPブロック層14が形成されており、Fe−InPブロック層14上には絶縁膜15が形成されている。さらに、絶縁膜15の一部およびp−InGaAsコンタクト層13上にはp型電極4が形成されている。一方、n−InGaAsコンタクト層7上には、n型電極3が形成されている。また、図2の例では、n−InPクラッド層8およびFe−InPブロック層14の側面並びに絶縁膜15の上にもn型電極3が形成されている。
【0082】
本実施の形態においては、p−InPクラッド層12またはp−InGaAsP光閉じ込め層11にBeおよびZnをドープすることができる。p−InPクラッド層12およびp−InGaAsP光閉じ込め層11の両方の層にBeおよびZnをドープしてもよい。
【0083】
p型層にドープするZnの量が多いほど素子の抵抗値を下げることができる。しかしながら、Znの量が多くなると、p型層からi−InGaAs光吸収層およびFe−InPブロック層へ拡散するZnの量も多くなり、素子のリーク電流の増加などに繋がる。したがって、所望の素子の特性を考えて、適当量のZnをドープすることが好ましい。
【0084】
一方、BeはZnに比較して拡散係数が小さいが、ドープできる濃度も小さい。したがって、ZnとBeの両方をドーパントとして用いることによって、キャリア濃度を増やすことができるとともに、光吸収層やブロック層への不純物の拡散を低減させることができる。光吸収層およびブロック層中の不純物濃度を低くすることができると、光吸収層を低電圧で空乏化させることが可能となる。したがって、ZnおよびBeをドープすることによって、素子の低抵抗化を図ることができるとともに、動作電圧の低下およびリーク電流の低減化も可能となる。
【0085】
また、本実施の形態においては、Beの代わりにMgまたはCを用い、これとZnをp−InPクラッド層12および/またはp−InGaAsP閉じ込め層11にドープさせてもよい。MgおよびCもZnに比較して拡散係数が小さいので、Znと一緒にドープすることによってBeの場合と同様の効果を得ることができる。
【0086】
Be、MgまたはCと一緒にドープするドーパントは、Znに限られるものではない。キャリア濃度を大きくすることができるものであれば他のドーパントであってもよい。尚、本実施の形態において「キャリア濃度を大きくすることができるドーパント」とは、p型層にドープ可能なキャリア濃度の最大値がBe、MgおよびCに比較して大きいドーパントをいう。
【0087】
また、本実施の形態においては、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれる少なくとも2種類のドーパントを、p−InPクラッド層12および/またはp−InGaAsP光閉じ込め層11にドープしてもよい。これらはいずれも拡散係数が小さいドーパントである。また、これらを一緒にドーパントとして用いることによって、キャリア濃度を増やすことができる。したがって、光吸収層およびブロック層中の不純物濃度を低くした状態で、素子の低抵抗化を図ることが可能となる。
【0088】
さらに、本実施の形態においては、Znなどのキャリア濃度を大きくすることのできる少なくとも1種類のドーパントと、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれる少なくとも2種類のドーパントとを、p−InPクラッド層12および/またはp−InGaAsP光閉じ込め層11にドープしてもよい。
【0089】
本実施の形態においては、n−InGaAsP光閉じ込め層9およびp−InGaAsP光閉じ込め層11の厚さは、それぞれ0.2μm〜1.5μmとするのが好ましく、0.3μm〜1.2μmとするのがより好ましい。光閉じ込め層が薄くなりすぎると光の閉じ込め効率が低下するので好ましくない。また、光閉じ込め層が厚くなりすぎると、光の閉じ込め効率が低下するとともに抵抗が高くなることから同様に好ましくない。
【0090】
本実施の形態においては、i−InGaAs光吸収層10とp−InGaAsP光閉じ込め層11の間に、アンドープのInGaAsP層が形成されていることが好ましい。アンドープのInGaAsP層は1層からなっていてもよく、2層以上からなっていてもよい。また、アンドープのInGaAsP層の厚さは、300nm以下であるのが好ましく、20nm〜100nmであるのがより好ましい。
【0091】
i−光吸収層の上にアンドープ層を形成することによって、アンドープ層を介してp型の不純物ドープ層と光吸収層が位置することになる。したがって、キャリア濃度を増やすために拡散係数の大きいドーパントを用いた場合であっても、光吸収層への不純物の拡散を低減させることが可能となる。
【0092】
光吸収層への不純物の拡散を抑えるためには、アンドープ層は厚い方が好ましい。しかしながら、アンドープ層は一般に高抵抗であるので、アンドープ層が厚くなるほど素子抵抗は増大する。したがって、所望の素子の特性から不純物の拡散と抵抗とを比較考量し、アンドープ層の厚さを決定することが好ましい。
【0093】
また、本実施の形態においては、i−InGaAs光吸収層10の厚さを1.5μm以下とするのが好ましく、1μm以下とするのがより好ましく、0.4μm〜0.6μmとするのがさらに好ましい。光吸収層は薄いほど周波数特性を向上させることができるが、薄すぎると素子の特性を悪化させることから好ましくない。
【0094】
導波路型フォトダイオードにおいて、光の進行方向と平行な方向のi−InGaAs光吸収層10の長さを例えば16μmであるとした場合、この層の厚さが1.5μm以下であれば量子効率を50%以上とすることができる。また、i−InGaAs光吸収層の厚さが1μm以下であれば、量子効率を60%以上とすることができる。さらに、i−InGaAs光吸収層の厚さが0.4μm〜0.6μmの範囲内にあれば、量子効率を70%以上とすることができる。
【0095】
また、本実施の形態においては、p型コンタクト層に、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれる少なくとも2種類のドーパントをドープしてもよい。また、p型コンタクト層に、Be、MgおよびCよりなる群から選ばれる少なくとも1種類のドーパントと、Znなどのキャリア濃度を大きくすることのできるドーパントをドープしてもよい。これによって、ブロック層や光吸収層への不純物の拡散を低減できるとともに、p型コンタクト層中のキャリア濃度を大きくしてp型コンタクト層とp型電極との接触抵抗を低くすることが可能となる。
【0096】
本実施の形態にかかる導波路型フォトダイオードの製造方法は、実施の形態1で説明した方法と同様である。
【0097】
本実施の形態によれば、キャリア濃度を大きくすることのできるドーパントと拡散係数の小さいドーパントをp型クラッド層および/またはp型閉じ込め層にドープすることによって、光吸収層およびブロック層中の不純物濃度を低くすることができるとともに、p型層の素子の低抵抗化を図ることができる。
【0098】
また、本実施の形態によれば、キャリア濃度を大きくすることのできるドーパントと拡散係数の小さいドーパントをp型コンタクト層にドープすることによって、吸収層およびブロック層中の不純物濃度を低くすることができるとともに、p型コンタクト層とp型電極との接触抵抗の低下を図ることができる。
【0099】
本発明は、実施の形態1および実施の形態2で述べた導波路型フォトダイオードに限られるものではない。p/i/n接合が半絶縁性のブロック層に挟まれた構造を有する導波路型半導体光デバイスであれば、本発明を適用することが可能である。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、p型層から光吸収層およびブロック層への不純物の拡散を低減することができるので、リーク電流を低くして素子特性を向上させることができる。
【0101】
また、本発明によれば、光吸収層およびブロック層中のp型不純物の濃度を低くするとともに、p型層のキャリア濃度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる導波路型フォトダイオードの斜視図の一例である。
【図2】 本発明にかかる導波路型フォトダイオードの断面図の一例である。
【図3】 本発明にかかる導波路型フォトダイオードの断面図の一例である。
【図4】 本発明にかかる導波路型フォトダイオードの製造工程の一例を示す図である。
【図5】 実施の形態1における二次イオン質量分析用測定試料の断面図の一例である。
【図6】 実施の形態1において、二次イオン質量分析の測定結果の一例である。
【図7】 実施の形態1において、二次イオン質量分析の測定結果の一例である。
【図8】 実施の形態1において、二次イオン質量分析の測定結果の一例である。
【図9】 実施の形態1において、二次イオン質量分析の測定結果の一例である。
【図10】 本発明にかかる導波路型フォトダイオードの電圧−電流特性の一例を示す図である。
【図11】 本発明にかかる導波路型フォトダイオードの周波数応答特性の一例を示す図である。
【図12】 本発明にかかる導波路型フォトダイオードの電圧−帯域特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 導波路型フォトダイオード、 2,18 Fe−InP基板、 3,31n型電極、 4,30 p型電極、 5 光、 6 導波路、 7,19 n−InGaAsコンタクト層、 8,20 n−InPクラッド層、 9,21n−InGaAsP光閉じ込め層、 10,22 i−InGaAs光吸収層、 11,24 p−InGaAsP光閉じ込め層、 12,25 p−InPクラッド層、 13,26 p−InGaAsコンタクト層、 14,28 Fe−InPブロック層、 15,29,32 絶縁膜、 23 アンドープのInGaAsP層、 27 マスク層。

Claims (10)

  1. 半導体基板上で、n型クラッド層、n型光閉じ込め層、i型光吸収層、p型光閉じ込め層およびp型クラッド層がこの順にFe−InPブロック層に埋め込まれている導波路型フォトダイオードにおいて、
    前記p型光閉じ込め層および前記p型クラッド層の少なくとも一方におけるp型不純物がMg又はCであり、
    前記p型クラッド層上に、前記Fe−InPブロック層に埋め込まれない状態で、p型コンタクト層が形成されていて、
    前記p型コンタクト層におけるp型不純物がMg又はCであることを特徴とする導波路型フォトダイオード。
  2. 前記i型光吸収層と前記p型光閉じ込め層の間にアンドープ層が形成されている請求項1に記載の導波路型フォトダイオード。
  3. 前記アンドープ層の厚さが20nm〜100nmである請求項2に記載の導波路型フォトダイオード。
  4. 半導体基板上で、n型クラッド層、n型光閉じ込め層、i型光吸収層、p型光閉じ込め層およびp型クラッド層がこの順にFe−InPブロック層に埋め込まれている導波路型フォトダイオードにおいて、
    前記p型クラッド層上にはp型コンタクト層が形成されていて、
    前記p型光閉じ込め層、前記p型クラッド層および前記p型コンタクト層の内の少なくとも1の層におけるp型不純物がMg又はCであり、
    前記p型クラッド層上に、前記Fe−InPブロック層に埋め込まれない状態で、p型コンタクト層が形成されていて、
    前記p型コンタクト層におけるp型不純物がMg又はCであることを特徴とする導波路型フォトダイオード。
  5. 前記i型光吸収層と前記p型光閉じ込め層の間にアンドープ層が形成されている請求項4に記載の導波路型フォトダイオード。
  6. 半導体基板上で、n型クラッド層、n型光閉じ込め層、i型光吸収層、p型光閉じ込め層およびp型クラッド層がこの順にFe−InPブロック層に埋め込まれている導波路型フォトダイオードの製造方法であって、
    前記p型光閉じ込め層を、Mg又はCをp型不純物として有機金属気相成長法によって形成する工程と、
    前記Fe−InPブロック層を有機金属気相成長法によって形成する工程と、
    前記p型クラッド層上に、Mg又はCをp型不純物として、前記Fe−InPブロック層に埋め込まれない状態で、p型コンタクト層を形成する工程とを有することを特徴とする導波路型フォトダイオードの製造方法。
  7. 前記i型光吸収層と前記p型光閉じ込め層の間にアンドープ層を形成する工程をさらに有する請求項6に記載の導波路型フォトダイオードの製造方法。
  8. 前記p型クラッド層を、Mg又はCをp型不純物として有機金属気相成長法によって形成する工程をさらに有する請求項6または7に記載の導波路型フォトダイオードの製造方法。
  9. 前記アンドープ層の厚さは20nm〜100nmであり、
    前記p型光閉じ込め層の前記p型不純物の濃度は5×1017cm−3〜1×1019cm−3であり、
    前記p型クラッド層の前記p型不純物の濃度は1×1018cm−3〜3×1018cm−3である請求項8に記載の導波路型フォトダイオードの製造方法。
  10. 前記n型クラッド層はn−InP層であり、
    前記n型光閉じ込め層はn−InGaAsP層であり、
    前記i型光吸収層はi−InGaAs層であり、
    前記アンドープ層はInGaAsP層であり、
    前記p型光閉じ込め層はp−InGaAsP層であり、
    前記p型クラッド層はp−InP層である請求項9に記載の導波路型フォトダイオードの製造方法。
JP2002306292A 2002-10-21 2002-10-21 導波路型フォトダイオードおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP4173716B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002306292A JP4173716B2 (ja) 2002-10-21 2002-10-21 導波路型フォトダイオードおよびその製造方法
US10/388,630 US6734519B1 (en) 2002-10-21 2003-03-17 Waveguide photodiode

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002306292A JP4173716B2 (ja) 2002-10-21 2002-10-21 導波路型フォトダイオードおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004146408A JP2004146408A (ja) 2004-05-20
JP4173716B2 true JP4173716B2 (ja) 2008-10-29

Family

ID=32089432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002306292A Expired - Lifetime JP4173716B2 (ja) 2002-10-21 2002-10-21 導波路型フォトダイオードおよびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6734519B1 (ja)
JP (1) JP4173716B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006066488A (ja) 2004-08-25 2006-03-09 Mitsubishi Electric Corp 半導体受光素子およびその製造方法
KR100670827B1 (ko) * 2005-12-10 2007-01-19 한국전자통신연구원 광흡수층을 중심으로 경사형 굴절율 분포를 갖는 도파로형p-i-n 포토다이오드
JP5294558B2 (ja) * 2006-12-19 2013-09-18 三菱電機株式会社 埋込導波路型受光素子とその製造方法
JP2010010450A (ja) 2008-06-27 2010-01-14 Mitsubishi Electric Corp 導波路型受光素子
JP5077158B2 (ja) * 2008-09-09 2012-11-21 三菱電機株式会社 受光素子
JP7094082B2 (ja) * 2017-06-14 2022-07-01 日本ルメンタム株式会社 光半導体素子、光サブアセンブリ、及び光モジュール
JP7056827B2 (ja) * 2018-05-09 2022-04-19 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 光導波路型受光素子
CN112289873B (zh) * 2020-10-30 2022-05-20 浙江晶科能源有限公司 太阳能电池
JP2023178006A (ja) * 2022-06-03 2023-12-14 浜松ホトニクス株式会社 半導体受光素子

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05218591A (ja) * 1992-01-31 1993-08-27 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体レーザ素子および半導体受光素子
JPH0818089A (ja) * 1994-06-29 1996-01-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体光検出器
JPH0964459A (ja) * 1995-08-29 1997-03-07 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JPH09116233A (ja) 1995-10-24 1997-05-02 Nec Corp 3−5族光半導体素子および3−5族光半導体集積素子
JPH09283786A (ja) * 1996-04-19 1997-10-31 Nec Corp 導波路型半導体受光素子とその製造方法
JP3505186B2 (ja) * 1996-06-13 2004-03-08 古河電気工業株式会社 半導体導波路型受光素子とその製造方法
JP2817713B2 (ja) 1996-06-17 1998-10-30 日本電気株式会社 半導体光変調器
JPH1022579A (ja) * 1996-07-03 1998-01-23 Mitsubishi Electric Corp 光導波路構造とこの光導波路構造を用いた半導体レーザ、変調器及び集積型半導体レーザ装置
JP3691631B2 (ja) * 1997-04-30 2005-09-07 古河電気工業株式会社 導波路型半導体受光素子
JP2950801B2 (ja) * 1997-09-16 1999-09-20 株式会社エイ・ティ・アール環境適応通信研究所 超格子半導体装置
JP3688952B2 (ja) 1999-10-05 2005-08-31 日本電信電話株式会社 ヘテロ接合バイポーラトランジスタ集積化受光回路及びその製造方法
JP3544352B2 (ja) * 2000-10-30 2004-07-21 日本電気株式会社 半導体受光素子
US6709881B2 (en) * 2000-11-28 2004-03-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for manufacturing semiconductor and method for manufacturing semiconductor device
DE60212755T2 (de) * 2001-04-18 2006-11-16 Nippon Telegraph And Telephone Corp. Optische Halbleitervorrichtung und Herstellungsverfahren

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004146408A (ja) 2004-05-20
US20040075154A1 (en) 2004-04-22
US6734519B1 (en) 2004-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5568501A (en) Semiconductor laser and method for producing the same
US7060518B2 (en) Semiconductor optical device and the fabrication method
US7835413B2 (en) Semiconductor laser
EP0437836A2 (en) Optical semiconductor device
US20100189154A1 (en) Semiconductor optical device
US7855400B2 (en) Semiconductor light detecting element and method for manufacturing the semiconductor light detecting element
US5880489A (en) Semiconductor photodetector
US7504664B2 (en) Semiconductor optical device having an improved current blocking layer and manufacturing method thereof
JP4173716B2 (ja) 導波路型フォトダイオードおよびその製造方法
US8847357B2 (en) Opto-electronic device
EP1286435A2 (en) Semiconductor optical device and method of manufacturing the same
WO2020240644A1 (ja) 光半導体装置および光半導体装置の製造方法
US6556605B1 (en) Method and device for preventing zinc/iron interaction in a semiconductor laser
CN112436376B (zh) 掩埋型半导体光学装置
US20020168856A1 (en) Semi-insulating substrate, semiconductor optical device and fabrication method of semiconductor thin film
US20060146902A1 (en) Distributed feedback laser including AlGaInAs in feedback grating layer
US7615791B2 (en) Semiconductor optical device
KR20010070459A (ko) Iii-v 구조에 사용하기 위한 불순물 확산 장벽층
EP1320158A1 (en) Means of controlling dopant diffusion in a semiconductor heterostructure
JPH05291605A (ja) 半導体受光素子
JP2685720B2 (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JPH07193321A (ja) 半導体レーザの製造方法
JP2004109594A (ja) 導波路型半導体素子
EP1400836A1 (en) Waveguide-type semiconductor optical device and process of fabricating the same
JPH08111564A (ja) 半導体素子とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080331

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080702

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080812

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4173716

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term