JP4173036B2 - 車両用ステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ステアリング装置に関し、とりわけ、チルト機構とテレスコピック機構の両方を備えたチルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、車両用ステアリング装置には、運転者の運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの傾斜角度を調整できるチルト機構と、ステアリングホイールの軸方向位置を調整できるテレスコピック機構を備えた、いわゆるチルト・テレスコピック式のステアリング装置があり、この一例としては、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
概略を説明すれば、ステアリングコラムを包囲するように、車体側ブラケットが設けられており、この車体側ブラケットの内側に、ステアリングコラムに固定したコラム側ブラケット(ディスタンスブラケット)が上下動自在に設けられている。また、車体側ブラケットの両側壁には、チルト長孔がそれぞれ形成されている一方、コラム側ブラケットの両側壁には、テレスコ長孔がそれぞれ形成されており、これらチルト長孔及びテレスコ長孔に、締結ボルトが挿通されている。この締結ボルトの一端にナットが螺着されていると共に、このナットに操作レバーが設けられている。
【0004】
したがって、操作レバーを締め付け方向に回動させると、車体側ブラケットがコラム側ブラケットに圧接し、チルト締め付け及びテレスコ締め付けの両方が同時に行える。一方、操作レバーを解除方向へ回動させると、車体側ブラケットとコラム側ブラケットとの圧接を解除し、ステアリングコラムをチルト長孔に沿って上下方向に移動させることができると共に、ステアリングコラムをテレスコ孔に沿って軸方向へ移動させることができるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−99640号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のチルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置にあっては、ステアリングコラムの下側にコラム側ブラケットが溶接などによって固定されており、チルト締め付け及びテレスコピック締め付けは、コラム側ブラケットを介して間接的に行っているため、ステアリングコラムの横方向の剛性が低くなっている。
【0007】
ところで、近時では車室内の静粛性の向上が求められており、特に、アイドリングによる上下方向の振動低減やドアの開閉時における左右方向の振動低減が求められており、ステアリングコラムのさらなる剛性向上が求められている。
【0008】
また、最近では、衝突安全性の向上が求められており、その中で、とりわけ、運転者の膝との間のクリアランスを十分に大きくしたいとの要求がある。
【0009】
本発明は、前記従来の車両用ステアリング装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、ステアリングコラムの支持剛性を高くすると共に、運転者の膝とのクリアランスを十分に確保し得る車両用ステアリング装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ステアリングシャフトに設けられたステアリングホイールを上下動あるいは軸方向に移動させて、チルト調整及びテレスコピック調整が可能な車両用ステアリング装置において、前記ステアリングシャフトを回転自在に支持すると共に一側面に軸方向のテレスコロック歯が設けられたステアリングコラムと、前記ステアリングコラムを挟むように配置されて、両側に保持孔が貫通形成されたコラムハウジングと、車体側に支持される上壁から延設されて前記コラムハウジングを挟むように配置された一対の側壁に上下方向のチルト長孔が形成されたアジャストブラケットと、前記ステアリングコラムの外周面を跨ぐように配置されかつステアリングコラムの左右方向へ移動可能に設けられると共に、内周面に前記テレスコロック歯に噛合可能なテレスコ係合歯が設けられた円環状の連係部材と、前記チルト長孔と前記保持孔をそれぞれ貫通して連係部材に連係された一対の軸部材と、前記アジャストブラケットの側壁のチルト長孔に沿って設けられたチルトロック歯と、前記軸部材の一方に設けられて、前記チルトロック歯に外側から噛合可能なチルト係合歯と、前記軸部材の他方側に設けられて、操作レバーの操作によって前記連係部材及び一対の軸部材をステアリングコラムの左右方向に移動させて、前記互いに対応する各ロック歯と各係合歯を噛合あるいは噛合を解除する移動手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
この発明によれば、運転者がチルト調整またはテレスコピック調整を行う場合には、操作レバーを解除方向へ回動させると、移動手段によって連係部材及び一対の軸部材がステアリングコラムの左右方向(直径水平方向)の一方側へ移動する。これによって、連係部材の一端部に有するテレスコ係合歯がステアリングコラムのテレスコロック歯から離間して両者の噛合を解除すると同時に、軸部材に設けられたチルト係合歯がアジャストブラケットのチルトロック歯から離間して両者の噛合を解除する。
【0012】
このように、かかる各歯の噛合状態がそれぞれ同時に解除されることから、ステアリングコラムを運転者の高さや姿勢に合わせて上下動あるいは軸方向へ移動させることが可能になる。
【0013】
また、ステアリングコラムの上下位置あるいは軸方向位置を決定した後に、操作レバーを締め付け方向へ回動させると、前述とは逆の作用によって移動手段が連係部材をステアリングコラムの左右方向(直径水平方向)の他方側へ移動させて、前記各歯を互いに噛合させる。これによって、確実かつ安定したチルト・テレスコピック調整が可能になる。
【0014】
しかも、この発明にあっては、従来のようなコラム側ブラケット(ディスタンスブラケット)を用いることなく、ステアリングコラムを挟むようにコラムハウジングを配置したので、連係部材をステアリングコラムの径方向に移動させることによって、テレスコ係合歯とチルト係合歯のそれぞれを前記対応する各歯に噛合させると同時に、コラムハウジングがステアリングコラムを締め付けるように作用するため、ステアリングコラムをその横方向で直接的に支持することができることから、ステアリングコラムの支持剛性を十分に高くすることができる。
【0015】
また、コラムハウジング、連係部材、軸部材及び移動手段をステアリングコラムの左右方向(水平位置)に配置したので、ステアリングコラムの下側に構成部材が存在しなくなり、これによって、運転者の膝回りのスペースを十分に確保できる。
【0016】
さらに、この発明では、ステアリングコラムの側部に長手方向の溝などを設けることなく、テレスコロック歯を設けるようにしたことから、該ステアリングコラムの剛性をさらに高くすることが可能になる。
【0017】
請求項2に記載の発明にあっては、前記移動手段は、前記アジャストブラケットの一方の側壁と前記軸部材の他方の端面との間に設けられたカム機構によって構成したことを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の発明は、前記連係部材を介して前記テレスコ係合歯とチルト係合歯がそれぞれテレスコロック歯とチルトロック歯から離間して噛合を解除する方向へ付勢するばね部材を設けたことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るチルト・テレスコピック式の車両用ステアリング装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、このステアリング装置は、電動パワーステアリングに適用されたものである。
【0020】
図2〜図4は本発明の第1の実施形態を示し、図中1は車体の前後方向に沿って配置され、内部にステアリングシャフト2をベアリングを介して回転自在に支持したステアリングコラム、3は該ステアリングコラム1の前端方向に設けられた電動パワーステアリング機構、4はステアリングコラム1の後端部に設けられたチルト・テレスコピック機構である。
【0021】
前記ステアリングコラム1は、鋼管製のチューブによって形成され、前記電動パワーステアリング機構3の後述する下部ケーシング5bの両側部に有するヒンジボルト6,7に結合されたマウンティングブラケット8によって車体側メンバに取り付けられていると共に、前記両ヒンジボルト6,7を中心として、電動パワーステアリング機構3及びチルト・テレスコピック機構4とともに上下に回動自在に設けられている。
【0022】
前記ステアリングシャフト2は、後端部に図外のステアリングホイールが取り付けられていると共に、前端部側が電動パワーステアリング機構3に連係している。
【0023】
前記電動パワーステアリング機構3は、内部に電動モータや制御装置を収容した上部ケーシング5aと、内部に前記ステアリングシャフト2の下端部が連係した減速機を収容した下部ケーシング5bとを備えている。
【0024】
前記マウンティングブラケット8は、水平方向に沿って延長されて車体側のメンバーにそれぞれボルト固定される第1支持部8a、8aと第2支持部8b、8bとを有している。
【0025】
前記チルト・テレスコピック機構4は、図1〜図4にも示すように、前記マウンティングブラケット8の下面に固定され、下方に延伸してステアリングコラム1の左右を挟むように配置されたほぼコ字形状のアジャストブラケット9と、該アジャストブラケット9とステアリングコラム1との間に配置されたアルミ合金製のコラムハウジング10と、該コラムハウジング10のステアリングホイール側の後端側の後述する収容室20内に収容されて、前記ステアリングコラム1の外周を包囲する連係部材11と、前記アジャストブラケット9の一側面側に有する操作レバー12の回動に伴い前記連係部材11を、ステアリングコラム1の左右方向(直径水平方向)へ移動させる移動手段であるカム機構13とから主として構成されている。
【0026】
具体的に説明すれば、前記ステアリングコラム1は、図1及び図6に示すように、アジャストブラケット9の後述する一方側のチルト長孔14と対応する一側部に軸方向のテレスコロック歯16が固定されている。
【0027】
このテレスコロック歯16は、矩形状のベース16aの外面に歯部16bが波形状に形成されていると共に、ベース16aの後面に一体に有する突起16cが前記ステアリングコラム1の一側部に穿設された孔に圧入固定されている。
【0028】
また、前記アジャストブラケット9は、図1〜図3にも示すように、マウンティングブラケット8の下面に近接配置された上壁9aと、該上壁9aの両側縁から斜め下方へ延設された両側壁9b、9bとを備え、この両側壁9b、9bのほぼ中央位置に、上下方向に長いチルト長孔14、15がそれぞれ貫通形成されていると共に、一側壁9bの外面には、図6にも示すように、上下方向のチルトロック歯17が設けられている。このチルトロック歯17は、矩形状の基部17aの中央上下方向に沿って形成された摺動用孔17bの両側部外面に歯部17c、17cが波形状に形成されていると共に、基部17aの背面側に一体に設けられた突部17d、17dを介して前記一方のチルト長孔14の孔縁に圧入固定されている。前記歯部17c、17cの側面には、壁部17e、17eが平行に形成されている。この壁部17e、17eは、後述のチルト係合歯25を回転不能に案内する。
【0029】
なお、チルト長孔14,15の縁に直接チルトロック歯17を形成するようにしてもよい。
【0030】
前記コラムハウジング10は、図2及び図5にも示すように、前記下部ケーシング5bの後端筒部5cに軸方向から嵌合する筒状部18と、該筒状部18の後端部の左右から後方へ延伸する両側壁19,19とを有し、該両側壁19,19の後端部の対向内面とほぼ中央部の対向内面に、それぞれ前記ステアリングコラム1の両側面を挟持状態に支持する支持壁19a,19a、19b,19bが対向配置されていると共に、該各支持壁19a,19a、19b,19bの間に前記連係部材11等を収容する収容室20が隔成されている。
【0031】
なお、筒状部18の一側面には、キーロックユニットのキーシリンダを固定するための取付部18bが設けられている。
【0032】
前記各支持壁19a,19a、19b,19bは、各対向内面が前記ステアリングコラム1の両側面の曲率に応じた円弧面状に形成されていると共に、該対向内面の上下方向のほぼ中央位置に該各内面に沿った円弧状の切欠溝19c,19c、19d,19dが形成されている。
【0033】
また、テレスコロック歯16と対向する一方側の切欠溝19c、19dには、テレスコロック歯16が嵌合して軸方向へ移動可能に案内する案内溝19eがそれぞれ形成されている。この案内溝19eは、側面がテレスコロック歯16の側面と常に当接することで、ステアリングコラム1の回転を阻止するストッパの役割を有している。
【0034】
また、前記両側壁19,19の収容室20が位置する前後ほぼ中央の対向した位置に保持孔21a,21bが貫通形成されている。
【0035】
前記連係部材11は、図1に示すように、横長の楕円環状の8角形状に形成され、自身の径方向(図1中左右方向)の移動を確保するために、内周面と前記ステアリングコラム1の外周面との間に所定の移動用隙間Cが形成されている。また、連係部材11のほぼ垂直な両側部の一側部11aに前記ステアリングコラム1に設けられたテレスコロック歯16と左右方向から噛合あるいは噛合が解除されるほぼ矩形板状のテレスコ係合歯22が溶接固定されている一方、他方側には内周に雌ねじが切られたねじ孔11cが貫通形成されている。
【0036】
なお、テレスコ係合歯22は、連係部材11の一側部11aの内面に直接形成してもよい。
【0037】
また、前記テレスコ係合歯22には、前記アジャストブラケット9の一方のチルト長孔14(摺動用孔17b)とコラムハウジング10の一方の保持孔21bとを外側から挿通した軸部材である第1ボルト23の先端部が螺着固定されるねじ孔が形成されており、前記第1ボルト23の軸部に挿入されると共に、頭部の端面と前記チルトロック歯17との間に配置された円筒部24を有し、この円筒部24のチルトロック歯17と対向する端面に、該チルトロック歯17と径方向から噛合あるいは噛合が解除されるチルト係合歯25が設けられている。
【0038】
さらに、前記カム機構13は、チルト長孔15と保持孔21aを貫通し、先端の雄ねじが前記ねじ孔11cに螺着固定されて、前記操作レバー12の基端部を貫通した軸部材である第2ボルト26と、該第2ボルト26の軸部に挿入されて、前記他方の保持孔15の孔縁に回転不能に嵌合された第1カム部材27と、前記操作レバー12の基端部に一体的に固定され、前記第1カム部材27と第2のボルト26の頭部端面との間に配置された第2カム部材28とを備えている。
【0039】
この第2カム部材28は、前記操作レバー12の回動操作によって、カム山28aとカム溝28bが前記第1カム部材27のカム山27aとカム溝27bに適宜乗り上げあるいは嵌合することにより、第2ボルト26を介して前記連係部材11及び第1ボルト23をステアリングコラム1の左右方向に移動させるようになっている。
【0040】
また、前記第1ボルト23の円筒部24の内周面に形成された円筒状溝の底面と一方の保持孔21bの孔縁との間には、コイルスプリング29が弾装されている。このコイルスプリング29は、前記連係部材11と第1ボルト23及び第2ボルト26とを図1中右方向へ付勢して、つまり、前記テレスコ係合歯22とチルト係合歯25を対応するテレスコロック歯16及びチルトロック歯17から離間させて噛合解除方向へ付勢するようになっている。
【0041】
なお、前記ステアリングコラム1は、図2に示すように、前記コラムハウジング10の筒状部18の一側部に設けられた突起片18aとマウンティングブラケット8の一方側の第2支持部8bの側縁に一体に設けられた係止片8cとの間に改装されたスプリング30によって上方へ引き上げられている。
【0042】
以下、本実施形態の作用について説明する。
【0043】
すなわち、まず、運転者がチルト・テレスコピック調整を行うために、操作レバー12を一方向へ回動させると、第2カム部材28も一緒に回動してカム山28aが第1カム部材27のカム溝27bに嵌入する。これによって、該第2カム部材28と第2ボルト26がコイルスプリング29のばね力によって同方向に移動すると共に、連係部材11及び第1ボルト23も同方向に移動する。これによって、連係部材11のテレスコ係合歯22がステアリングコラム1のテレスコロック歯16から離間して両者の噛合を解除すると同時に、連係部材11と結合された第1ボルト23側のチルト係合歯25がアジャストブラケット9のチルトロック歯17から離間してそれぞれの噛合を解除する。
【0044】
したがって、かかる各歯の噛合がそれぞれ同時に解除されることから、その後、ステアリングコラム1を運転者の高さや姿勢に合わせて上下動あるいは軸方向へ移動させることが可能になる。
【0045】
そして、ステアリングコラム1の上下位置あるいは軸方向位置を決定した後に、操作レバー12を他方向へ回動させると、前述とは逆に、第2カム部材28のカム山28aが第1カム部材27のカム山27aに乗り上げて、該第2カム部材28と第2ボルト26がコイルスプリング29のばね力に抗して図1中左方向へ移動する。これによって連係部材11及び第1ボルト23も左方向に移動して、前記各歯16,17,22,25を互いに噛合させる。また、このとき、アジャストブラケット9の両側壁9b、9bは、それぞれ第1カム部材27とチルト係合歯25から受ける力によって互いに近づく方向に撓み、これによって、コラムハウジング10の支持壁19a、19bがステアリングコラム1の外周面を締め付ける。これによって、ステアリングコラム1の支持剛性を高めることができると共に、確実かつ安定したチルト・テレスコピック調整が可能になる。
【0046】
しかも、この発明にあっては、従来のコラム側ブラケット(ディスタンスブラケット)を用いることなく、ステアリングコラム1の一側面にテレスコロック歯16を設けると共に、アジャストブラケット9にチルトロック歯17を設け、前述のように、連係部材11をステアリングコラム1の左右方向に移動させることによって、テレスコ係合歯22とチルト係合歯25のそれぞれを前記対応する各歯に噛合させると共に、コラムハウジング10がステアリングコラム1の外周面を締め付けているので、ステアリングコラム1をその横方向で直接的に支持することができることから、該ステアリングコラム1の支持剛性を十分に高くすることができる。
【0047】
また、ステアリングコラム1の一側面にテレスコロック歯16を設けるだけで、軸方向に長いスライド用の長孔などを形成していないことから、ステアリングコラム1の全体の剛性がさらに高くなり、振動による異音の発生を十分に防止することが可能になる。
【0048】
また、前記コラムハウジング10を設けて、各支持壁19a,19a、19b,19b間にステアリングコラム1を挿通支持させると共に、収容室20内に連係部材11を収容するようになっているため、これらの各構成部品の組立作業性が良好になる。
【0049】
また、チルト・テレスコピック機構をステアリングコラム1の下方ではなく、直径水平方向位置に配置したことから、ステアリングコラム1の下方のスペースを大きく取ることが可能になり、運転者の膝との間のスペースを広くすることができる。
【0050】
さらに、ステアリングコラム1のテレスコロック歯16が連係部材11のテレスコ係合歯17に噛合しかつアジャストブラケット9のチルトロック歯17に第1ボルト23のチルト係合歯25がそれぞれ強固に噛合していることから、例えば二次衝突時にステアリングホイールからステアリングコラム1に上方の分力が作用しても、該ステアリングコラム1の上方への移動を確実に防止することができる。
【0051】
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば連係部材11を必ずしも楕円環状に形成する必要はなく、単純な円弧状片などによって構成することも可能であり、また、移動手段は、前記カム機構13以外の構造とすることも可能である。
【0052】
また、本発明は電動パワーステアリング機構を備えないステアリング装置にも適用可能である。さらに、コラムハウジング10は、円筒部18と両側壁19,19がそれぞれ分離した構造であってもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、ステアリングコラムは、コラムハウジングの締め付けと各歯の噛み合いによってロックされているので、ステアリングコラムの剛性を十分高くすることが可能になる。
【0054】
また、各構成部品の組立作業能率が向上すると共に、チルト・テレスコピック機構をステアリングコラムの下方ではなく、直径水平方向位置に配置したことから、ステアリングコラムの下方のスペースを大きく取ることが可能になり、運転者の膝との間のクリアランスを十分に大きくすることができる。
【0055】
請求項2に記載の発明によれば、移動手段をカム機構によって構成したことから、構造が簡単になるとともに、小さな操作角度でも連係部材の確実な移動性を得ることができる。
【0056】
請求項3に記載の発明によれば、ばね部材の付勢力によってチルト・テレスコピックの解除操作が容易になる。また、ロック解除時の操作レバーのがた付きを軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3のA−A線断面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両用ステアリング装置の斜視図である。
【図3】同車両用ステアリング装置を示す側面図である。
【図4】同車両用ステアリング装置を示す底面図である。
【図5】本実施形態に供されるコラムハウジングの矢視図である。
【図6】本実施形態に供されるステアリングコラムとチルト機構を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1…ステアリングコラム
2…ステアリングシャフト
4…チルト・テレスコピック機構
8…マウンティングブラケット
9…アジャストブラケット
10…コラムハウジング
11…連係部材
12…操作レバー
13…カム機構(移動手段)
16…テレスコロック歯
17…チルトロック歯
22…テレスコ係合歯
25…チルト係合歯
29…コイルスプリング

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトに設けられたステアリングホイールを上下動あるいは軸方向に移動させて、チルト調整及びテレスコピック調整が可能な車両用ステアリング装置において、
    前記ステアリングシャフトを回転自在に支持すると共に一側面に軸方向のテレスコロック歯が設けられたステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムを挟むように配置されて、両側に保持孔が貫通形成されたコラムハウジングと、
    車体側に支持される上壁から延設されて前記コラムハウジングを挟むように配置された一対の側壁に上下方向のチルト長孔が形成されたアジャストブラケットと、
    前記ステアリングコラムの外周面を跨ぐように配置されかつステアリングコラムの左右方向へ移動可能に設けられると共に、内周面に前記テレスコロック歯に噛合可能なテレスコ係合歯が設けられた円環状の連係部材と、
    前記チルト長孔と前記保持孔をそれぞれ貫通して連係部材に連係された一対の軸部材と、
    前記アジャストブラケットの側壁のチルト長孔に沿って設けられたチルトロック歯と、
    前記軸部材の一方に設けられて、前記チルトロック歯に外側から噛合可能なチルト係合歯と、
    前記軸部材の他方側に設けられて、操作レバーの操作によって前記連係部材及び一対の軸部材をステアリングコラムの左右方向に移動させて、前記互いに対応する各ロック歯と各係合歯を噛合あるいは噛合を解除する移動手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用ステアリング装置。
  2. 前記移動手段は、前記アジャストブラケットの一方の側壁と前記軸部材の他方の端面との間に設けられたカム機構によって構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ステアリング装置。
  3. 前記テレスコ係合歯とチルト係合歯がそれぞれテレスコロック歯とチルトロック歯から離間して噛合を解除する方向へ前記連係部材及び一対の軸部材を付勢するばね部材を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ステアリング装置。
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