JP4172735B2 - マッサージ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マッサージ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特開平6−190012号公報に記載されているように、椅子の背もたれ部に対してマッサージ機構を上下移動自在に備えた椅子型マッサージ機が従来より知られており、このマッサージ機構は、使用者側に突出する左右一対のアームと、該アームの先端部に左右方向の軸心回りに回動自在に設けられた施療子とを備え、この施療子によって使用者の首、肩、背中、腰に対して揉みや叩き等のマッサージを行うようにしたものである。
【0003】
このマッサージ機では、施療子の移動や動作形態を予めプログラムとして保有することにより、このプログラムに基づく一連のマッサージ動作(揉み、叩き等の連続動作など)を自動実行する自動施療機能を備えている。
また、自動施療を行うに先立ち、施療子がマッサージ動作する高さを使用者の座高に応じて自動的に変更できるように、使用者の肩の高さを自動判別する機能と、首等の幅に応じた適切な揉み動作が行えるように、身体の幅形状を検出する機能とを有し、そのため、施療子が身体から受ける前後方向の圧力を検出する圧力センサー(以下、第1センサー)や、左右方向の圧力を検出する圧力センサー(以下、第2センサー)を備えている。
【0004】
具体的には、自動施療を行う前に、施療子の人体側への突出量を一定に保ったまま施療子を上下方向に移動させることにより、施療子が使用者の肩や背中から受ける前後方向の圧力を第1センサーで検出し、この検出した圧力の上下方向における分布から肩の位置を判別し、この位置をマッサージ動作の原点に設定するとともに、この原点を基準として上方又は下方へ向けてプログラムされた一連のマッサージ動作を順次実行するものであった。
また、第2センサーは、左右の施療子によって使用者の身体を挟み込む力を検出するものとなっており、この圧力が一定となるように左右施療子の間隔を調整しながら身体の側面に沿って上下方向に移動させることで、この左右施療子の間隔から身体の幅形状を判断し、このデータをフィードバックした制御を行うことで適切な揉み力でのマッサージを行えるようにしたものであった。また、第2センサーは、左右方向の圧力を検出するものであることから、揉みの強さ(揉み力)の検出も行い得るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のマッサージ機は、第1,第2センサーを用いて使用者の身体の形状等を認識することによって、適切なマッサージ動作が行える点で有用なものであるが、その圧力検出構造に次のような欠点があった。
すなわち、このマッサージ機は、施療子が身体から受ける前後方向又は左右方向の圧力によって、アームを前後揺動又は左右移動し、この揺動又は移動によって圧縮されるバネの変位を第1,第2センサーによって検出するように構成されており、第1,第2センサーと施療子との間には、アーム、バネ等の複数の部材が介在して構造が複雑になるとともに、アーム等の撓みや各部材の連結部位におけるガタ、遊びなどによって圧力が吸収され、検出精度を損なってしまうという問題を有するものとなっていた。
【0006】
そのため、身体の形状を正確に判別し難くなり、また、第2センサーにより揉み力を検出する場合には、その正確さを損なうものであった。
なお、施療子に対して圧力センサーを内蔵したものも従来より公知となっており(例えば、特許第2511451号公報参照)、これは、センサーと施療子との間に介在する部材が少ないことから検出精度の点では優位となるが、センサー内蔵のために、施療子の構造を複雑、特殊なものとする必要があり、また、施療子は回転動作するものであることから圧力センサーの配線構造も複雑になるという不都合を伴うものであった。
【0007】
他方、前記従来のマッサージ機では、第2センサーを備えることによって適切な揉み力でマッサージできるようにしているものの、この第2センサーは、あくまで人体の幅形状等を検出するために用いられるものであって、使用者の肩の上下位置を検出する第1センサーとは個別に備えられるものであり、そのため、2種類のセンサーが必要となってコストが増大し、コンパクト化の妨げとなるものであった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、施療子に付与される負荷の検出構造を簡素なものとし、その検出を正確に行えるようにしたマッサージ機を提供することを第1の目的とする。
【0008】
また、本発明は、施療子に対する左右方向の負荷を検出する検出器を備えることで揉み強さ等の検出を可能としながら、この検出器を用いて使用者の肩等の高さ位置を判別することで、コスト減及びコンパクト化を図るマッサージ機を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記第1の目的を達成するために以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明にかかるマッサージ機は、使用者の身体をマッサージする施療子と、この施療子を支持軸を介して支持する支持体とが備えられ、前記支持軸の軸心方向における前記支持体と前記施療子との間に、該施療子に対して付与される前記軸心方向の負荷を検出する検出器が備えられていることを特徴とするものである。
【0010】
これによれば、施療子に対する支持軸の軸心方向の負荷を簡素な構造で検出できるとともに、検出器と施療子との間に介在される部材を皆無又は少なくできることから、検出精度の向上が可能となる。したがって、支持軸の軸心方向を左右方向(身体の幅方向)に向けて配置している場合には、施療子による揉みの強さを正確に判断できるようになり、この検出値をフィードバックした制御を行うことによって、より適切な揉み動作を行い得るものとなる。
また、本発明は、上記第2の目的を達成するために以下の技術的手段を講じている。
【0011】
すなわち、本発明に係るマッサージ機は、使用者の身体をマッサージする施療子が、身体に沿って高さ方向に移動自在に備えられているマッサージ機であって、
前記施療子に対して付与される左右方向の負荷を検出する検出器が備えられており、
前記施療子を高さ方向に移動しながら該施療子が身体から受ける左右方向の負荷を前記検出器によって検出し、この検出に基づき身体の特定部位の高さ方向における位置を判別するように構成したことを特徴とするものである。
【0012】
この場合、施療子で揉み動作を行った場合には、その揉み力の反力として施療子に左右方向の負荷がかかり、この負荷を前記検出器によって検出することで揉みの強さを判断できるものとなる。
他方、施療子を高さ方向に移動することによって該施療子にて身体を押圧すると、その反力として身体から施療子に負荷が付与されるが、この負荷は、通常、身体の前後方向(正面方向)や上下方向成分だけでなく、施療子の構造や支持軸の傾斜、その他要因に起因して左右方向成分を含み、また、この負荷によって左右方向の力が起生される場合もある。したがって、このような左右方向の負荷を検出器によって検出することで、この検出に基づいて身体の特定部位の高さ方向における位置を判別できるものとなる。
【0013】
例えば、使用者の肩の位置(高さ)を判別する場合には、施療子を使用者の頭部側から肩に向けて下降し、施療子を肩の上面側に当接する。この際、施療子が肩を押圧する力の反力として施療子に左右方向成分を有する負荷が付与され、この負荷を検出器によって検出するとともに、その検出したときの施療子の高さから肩の高さの判別を行うようにすればよい。
したがって、本発明にかかるマッサージ機は、揉み強さ等の検出を行い得る検出器を肩等の高さ位置の判別にも用いるようにしたものであり、これらを個別のセンサーを用いて行う場合に比べ、コスト減及びコンパクト化を図ることができるようになっている。
【0014】
上記の場合、施療子を、左右方向の軸心を有する支持軸を介して支持体に支持し、前記支持軸の軸心方向における支持体と施療子との間に、前記検出器を設けるのが好ましい。これによって、簡素な構造で正確な負荷の検出が行えるようになる。
また、本発明は、前記施療子が、前記支持軸の軸心回りに回動自在に備えられ、前記検出器が、前記支持軸の軸心回りの移動が規制された状態で前記支持体側に設けられていることを特徴とするものである。これによって、検出器の配線等も簡素な構造で容易に行えるようになる。
【0015】
そして、本発明は、前記検出器が、予圧を付与された状態で設けられていることを特徴とするものであり、これによって、支持体と施療子との間の軸心方向のガタや遊びに起因して検出精度が損なわれるようなことを防止できるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図5は、本発明にかかるマッサージ機1を示しており、このマッサージ機1は、使用者が着座する座面部2と、使用者の背中を支持する背もたれ部3とを有する椅子本体(施療台)4を具備した椅子型マッサージ機とされている。
前記椅子本体4の背もたれ部3には、その内部で移動駆動部5により高さ方向へ移動可能に設けられた移動機枠6が設けられ、この移動機枠6に対してマッサージ機構7が設けられている。また、このマッサージ機構7の前面側は、布製、革製等の可撓性を有するカバー部材15によって覆われている。
【0017】
前記椅子本体4は、背もたれ部3、座面部2の他に、フットレスト8を有しているとともに、座面部2の両側に肘置き部9を一体に備えた脚体10が設けられている。そして、背もたれ部3及びフットレスト8は、リクライニングのための適宜電動駆動機構、流体圧駆動機構又は手動構造等により、座面部2に対する角度変更が可能となっている。
移動駆動部5は、背もたれ部3の高さ方向に沿って回転自在に設けられた縦送りネジ軸11と、この縦送りネジ軸11を正逆回転可能にする減速機付き電動機等よりなる原動部12とを有しており、縦送りネジ軸11は、マッサージ機構7又は移動機枠6の適所へ上下貫通状に螺合されている。また、図3及び図4に示すように、移動機枠6の左右両側部には、上下一対の走行ローラ13が設けられ、この走行ローラ13は、背もたれ部3内に高さ方向に設けられた2本の案内レール14に転動自在に取り付けられている。而して、マッサージ機構7は、移動駆動部5の作動により、座面部2に着座した使用者の上体背面に沿って首側又は腰側へ高さ方向に移動させられる。
【0018】
なお、前記マッサージ機構7の高さ方向の移動位置(移動量)は、図示しない上下位置検出手段によって検出されるようになっており、この上下位置検出手段としては、例えば、縦送りネジ軸11や原動部12の回転数や回転角度をロータリーエンコーダ等によってパルス化するとともにそのパルス数をカウントする構成や、マッサージ機構7の高さ位置を光電センサ等によって光学的に検出する構成など、適宜手段が採用される。
また、移動駆動部5としては、巻掛駆動機構やラックとピニオンの噛合構造、または流体圧シリンダ等を用いた昇降駆動構造等に置換可能である。
【0019】
前記移動機枠6は、左右枠体6A、6Aの上下両端が上下枠体6B、6Bによって連結されてなる方形状を呈し、マッサージ機構7は、左右両側へ揉み動作軸21及び叩き動作軸22を突出させた駆動ユニット20と、該駆動ユニット20に連結された電動モータよりなる原動部23と、上記の各動作軸21,22によって保持された左右方向(使用者の身体の幅方向)一対の駆動アーム24と、各駆動アーム24の先端部に連結された支持アーム(支持体)25と、該支持アーム25の上下両端部に、左右方向の支持軸30を介して回転自在に取り付けられたローラー状の施療子26とを有している。
【0020】
前記揉み動作軸21及び叩き動作軸22は、上下方向の間隔をおいて互いに左右方向に平行となるように配置されている。また、前記駆動ユニット20内には、原動部23の出力がベルト伝動機構等を介して入力され、ユニット20内の伝動軸、ギヤ、クラッチ等を介して揉み動作軸21又は叩き動作軸22を選択的に回転駆動可能としている。
揉み動作軸21の両端には、その回転軸心に対して偏心・偏角するように傾斜された傾斜軸部21aが設けられ、この傾斜軸部21aに対して、駆動アーム24の後端がベアリングを介して取り付けられるようになっている。
【0021】
また、支持アーム25は板材により形成され、その板面部を左右方向に向けた上下方向に長い側面視く字状を呈しており、その上下中途部が駆動アーム24の先端に左右方向の支軸24aを介して軸心回りに回動自在に枢結されている。また、支軸24aの下側では、支持アーム25と駆動アーム24とに亘って引っ張りコイルバネ27が架設されており、支持アーム25の上部側が前方突出する方向への弾性が付与されている。
前記叩き動作軸22の両端には、その回転軸心に対して互いに逆方向に偏心された偏心軸部22aが設けられており、この偏心軸部22aに、ベアリングを介して連結ロッド28の下端が揺動自在に連結され、連結ロッド28の上端が駆動アーム24の下面部に玉継手等を介して揺動自在に連結されている。
【0022】
上記構成により、原動部23が揉み動作軸21を回転駆動すると、揉み動作軸21両端の傾斜軸部21aによって、左右に対応する施療子26が相互近接・相互離反するような左右移動を含む円周運動をし、これによって揉み動作を行う。
また、叩き動作軸22が回転駆動すると、その両端の偏心軸部22aによって、連結アーム28を介して駆動アーム24を上下に往復揺動し、この駆動アーム24に枢結された支持アーム25を介して施療子26が叩き動作を行うようになっている。
【0023】
なお、前記揉み動作軸21及び叩き動作軸22には、原動部23からの動力が駆動ユニット20内のクラッチを介して選択的に伝達されるようになっているが、各動作軸21,22に対して個別、専用の原動部を備えるようにしてもよい。本発明のマッサージ機1には、左右支持アーム25の上部側に備えた各施療子26の両方又は片方に対し、当該施療子26に付与される左右方向の負荷を検出する検出器40が備えられている。
この施療子26の取付構造を示す図1及び図2において、前記支持アーム25には、左右方向の軸心を有する前記支持軸30が左右内方に突出して備えられ、前記施療子26は、その中央にボス体31を有しており、このボス体31が前記支持軸30に回動自在に套嵌されている。また、支持軸30の先端部には、施療子26の抜止をなす取付ナット32がワッシャ(押さえ部材)32aを介して螺合されている。
【0024】
ボス体31は、施療子26の中央に形成した貫通孔の内周に嵌合される筒部31aと、この筒部31aの左右両側で施療子26を挟み込む鍔部31bとを有しており、筒部31aの中央部分は左右に2分割された形体とされている。また、前記施療子26の外周面は、左右内方側に向けて径方向内方に移行するような円弧状の傾斜面26aに形成されている。
前記検出器40としては、例えば、図2(b)に示すように、絶縁体としてのゴム等の弾性材料に対して導電性粒子を配合した感圧導電性エラストマー40aを一対の電極40b間に貼り付けてなる圧力(感圧)センサーが用いられている。そして、この圧力センサー40は、支持アーム25とボス体31との間で支持軸30に套嵌するようにドーナツ円盤型に形成され、その左右外側面が支持アーム25の左右内側面に接触するようになっている。
【0025】
圧力センサー40の左右内側面は、ドーナツ円盤型の覆板36によって覆われており、この覆板36の左右内側面がボス体31に接触している。覆板36の外側面には複数の回り止め突部42が突出され、支持アーム25に形成した挿通孔43に支持軸30の軸心方向に移動自在に挿通されている。
これによって、覆板36は支持軸30回りの回動が規制された状態で圧力センサー40を左右外側へと押圧できるようになっている。
なお、覆板36は、圧力センサー40を押圧する押圧部材としての機能だけでなく、回転する施療子26と圧力センサー40との直接的な接触を防止して圧力センサー40の摩耗等を防止する保護部材としての機能を有している。
【0026】
前記ボス体31とワッシャ32aとの間には、両者の間隔を保持するためのスペーサ部材35,41が支持軸30に套嵌して備えられている。
このスペーサ部材35,41は、ポリエチレン等の合成樹脂材によりドーナツ円盤型に形成された第1部材35と、ポリエチレンゴム、スポンジゴム等の弾性材料にて形成された第2部材41とを有し、第1部材35の左右内側面がボス体31に接触するようになっている。
第2部材41は、支持軸30に対して取付ナット32を締め付けることによって軸心方向に圧縮されるとともに、その弾性復元力によって第1部材35、ボス体31及び覆板36を介して圧力センサー40を押圧するようになっており、従って、圧力センサー40には、施療子26が左右方向の外力を受けていない状態でも予め圧力が付与されるようになっている。
【0027】
なお、第1部材35及び覆板36は、摩擦抵抗の小さい材質によって形成するか、少なくともボス体31への接触面に低摩擦処理を施した構成とするのが好ましく、これによって、施療子26の支持軸30回りの回転を円滑に行えるようになる。
上記構成により、施療子26に揉み動作を行わせると、その左右方向の移動に対する使用者側からの反力で、施療子26には左右方向の負荷が付与される。この際施療子26は、覆板36を介して圧力センサー40を押圧することから、その圧力が圧力センサー40によって検出される。
【0028】
このように検出された圧力は、その大小が揉みの強さに比例するものとなるため、この検出値を制御部にフィードバックすることによって、適切な揉み制御(例えば、検出値が大きい場合には、速度を遅くするような制御等)を行うことが可能となり、より効果的な揉み動作を行い得るものとなる。
圧力センサー40には、予かじめ圧力が付与された状態となっていることから、例えば、施療子26と支持アーム25との軸心方向間のガタや遊びに起因して施療子26が受ける負荷の検出精度を損なうようなこともなく、正確な圧力検出が行えるようになる。
【0029】
圧力センサー40は、支持軸30回りに回転する施療子26側ではなく、支持アーム25側(実質的には支持軸30)に設けられ、しかも覆板36が支持軸30回りの回動を規制されているため、圧力センサー40も施療子26の回転によって回動することなく位置規制されるようになり、これによって、圧力センサー40の配線が容易に行えるとともに、施療子26の形状を特に複雑化するようなことも無いようにしている。
上記圧力センサー40は、使用者の体格に応じたマッサージ動作を行うべく、使用者の肩S等の高さ位置を判別するために利用することができるようになっている。
【0030】
すなわち、マッサージ動作を開始するに当たり、施療子26を使用者の頭部側から下方に移動することによって、支持アーム25上側の施療子26を肩Sに当接すると、肩Sに作用する押圧力の反力として施療子26に対して負荷Fが付与される。
そして、この負荷Fは主に上下方向成分を有するものとなるが、施療子26はその左右外側で片持ち状に支持されていることから、矢示Mで示すようなモーメントが発生し、更にこのモーメントMによって、支持軸30とボス体31との隙間等を介して施療子26の上部側を左右外側に傾けるような力が起生される。
【0031】
また、前記負荷Fは、施療子26外周の傾斜面26aや支持軸30に付与される若干の傾斜、施療子26自体の弾性変形等の要因によって、実質的には2点鎖線で示すように、施療子26を左右外側に押圧するような左右方向成分を含むものとなる。
そして、施療子26を傾ける力や左右外側へ押圧する力は、覆板36を介して圧力センサー40にて検出され、その検出したときのマッサージ機構7(施療子26)の移動位置(高さ)によって使用者の肩Sの高さを判断することができるようになる。したがって、この肩Sの高さをマッサージ動作の基準位置として設定することによって、使用者の体格に応じたマッサージを行い得るものとなる。
【0032】
すなわち、本発明に係る圧力センサー40は、揉み動作における負荷の検出と、肩の高さの判別との両方に用いられるものとなっており、これらを別々の圧力センサーを用いて行う場合に比べて、コスト低減、コンパクト化等を図ることが可能となっている。
なお、上記では、使用者の肩Sから受ける負荷を圧力センサー40により検出することで、肩Sの高さ位置を判別するものとしているが、使用者の背中や腰から受ける負荷を圧力センサー40で検出するとともに、その圧力分布を分析することによって腰等の高さ位置を判別するように構成してもよい。
【0033】
また、施療子26を使用者の腰側から上方移動する過程で肩の高さ位置を判別するように構成してもよく、この場合、施療子26が肩から上方に離れて負荷が検出されなくなったときの施療子26の移動位置から肩位置を判別できるものとなる。
図6は、本発明に第2の実施形態を示している。
本実施形態では、圧力センサー40を、支持軸30回り全周ではなく、施療子26の上側部分に対応するように部分的に設けており、該圧力センサー40は、支持軸30に設けられた支持台33を介して支持アーム25側に取り付けられている。
【0034】
この支持台33は、ドーナツ円盤型に形成されて支持軸30に套嵌されており、その左右内側面の上部側に圧力センサー40を嵌合可能とする凹状の収納部34を形成している。更に、同内側面の前後部分には凹部43aが形成されており、覆板36の左右外側面の前後部分に形成した回り止め突部42aが前記凹部43aに嵌合することによって、支持台33と覆板36との相対回動が防止されている。
支持台33の左右外側面には、複数の第2回り止め突部42bが突設され、この第2回り止突部42bは、支持アーム25に形成した挿通孔43bに挿入されており、これによって支持台33の支持軸30回りの回動が規制されるようになっている。
【0035】
収納部43に対して圧力センサー40を嵌合した状態では、支持台33と覆板36との間には若干の隙間が生じるようになっており、この隙間の範囲で圧力センサー40を押圧できるようになっている。
本実施形態では、支持軸30回りに部分的に圧力センサー40を設けていることから、上記第1実施形態に比べて負荷の検出範囲が小さくなるものの、施療子26の上部側に対応して圧力センサー40を設けているために、施療子26が肩Sに接触することによって生じる、施療子26の上部側を左右外側へ傾けるような力を確実に検出できるようになっている。
【0036】
また、圧力センサー40が小型で且つ簡素な構造なることからコストの低減が図れ、第1実施形態と同様に、圧力センサー40の支持軸30回りの回動が規制されることから、配線も容易に行えるようになる。
圧力センサー40は、支持台33と覆板36との間の隙間範囲だけ押圧されるため、施療子26に対して過大な負荷がかかったとしても、圧力センサー40に対しては過負荷が作用しなくなり、これによって圧力センサー40の破損を防止できるようになっている。
【0037】
なお、上記支持台33は、支持アーム25と一体に形成したものであっても良いし、別体として支持アーム25に溶接等で固着したものであっても良い。また、支持軸30についても同様に、支持アーム25と一体に形成しても良いし、別体として溶接等によって固着したものであっても良い。
図7は、本発明の第3実施形態を示している。
本実施形態では、支持台33の上側部分だけでなく下側部分にも収納部34を介して圧力センサー40(40H,40L)を設けた構成としており、更に覆板36をポリエチレンゴム等の弾性材料により構成するとともに、ボス体31とワッシャ32aとの間のスペーサ部材を省略した構成としている。
【0038】
本実施形態では、覆板36が弾性部材により形成されているので、支持軸30に対して取付ナット32を締め付けることで、ボス体31と支持台33との間で覆板36が圧縮され、更にその弾性復元力によって圧力センサー40を押圧して予圧を付与するようになっている。
覆板36は、弾性変形することによって収納部34内に侵入可能となっており、圧力センサー40の表面が支持台33の表面から突出している場合はもとより、面一の場合や凹んでいる場合であっても圧力センサー40を押圧することが可能となっている。但し、収納部34に対する覆板36の侵入量には当然限界があることから、施療子26に対して過大な負荷がかかったとしても、圧力センサー40に対する過負荷は防止される。
【0039】
また、本実施形態では、支持台33の上下2箇所に圧力センサー40を設けていることから、揉み動作等を行う場合に、施療子26の上側部分又は下側部分にかかる左右方向の負荷をそれぞれ個別に検出可能としている。
すなわち、施療子26による揉み動作は、例えば、矢示C、C’で示すように左右方向だけでなく上下方向成分を有する周運動を行い、その方向性(揉み下げCや揉み上げC’)やマッサージされる部位(肩、背中)等によって、施療子26の上側部分又は下側部分に対して異なる大きさの負荷が複雑に付与されるものとなるが、この際、上下の圧力センサー40H,40Lによって各部分に対する負荷のかかり具合をその都度詳細に検出するとともに、その情報を制御部にフィードバックすることによって、きめの細かい揉み制御を行いうるものとなっている。
【0040】
なお、本実施形態においては、2点鎖線で示すように、支持台33の前後部分に対しても夫々圧力センサー40を設けても良く、これによって、より詳細な圧力検出が行えるようになる。また、本実施形態においては、覆板36とボス体31との間に、第1,第2実施形態で示したようなスペーサ部材(第1部材)35を設けるのが好ましく、これによって施療子26の回転が円滑に行えると共に、その回転に覆板36が連れ回りしないようすることができる。
本発明は、上記実施形態に限ることなく適宜設計変更可能である。
【0041】
例えば、上記第1,第2実施形態におけるスペーサ部材35,41は省略することが可能であり、この場合、取付ナット32の締結により施療子26のボス体31で圧力センサー40に予圧を与えるのが好ましい。
また、第2、第3実施形態における支持台33を省略して支持アーム25の板面部に直接的に圧力センサー40を取り付けることも可能である。
前記施療子26は、支持軸30に対して回動不能に取り付けたものであってもよく、この場合、施療子26の支持アーム25側の側面に圧力センサー40を取り付けることも可能である。
【0042】
マッサージ機構7は、叩き動作を行わず、揉み動作のみを行うものであっても良いし、他のマッサージ動作を行うものであってもよく、施療子26をエアセル等を用いた流体圧によって駆動するようにしたものであってもよい。また、左右施療子26の左右間隔を調整自在に構成したり、マッサージ機構7を全体として左右移動自在に構成したもの等であってもよい。
その他、支持アーム、駆動アーム、施療子の詳細形状や、検出器(圧力センサ)自体の詳細構造等は適宜設計変更できるものであり、また、マッサージ機の施療台としては椅子型のものに限らず、他の形態のものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、施療子に対して付与される負荷を簡素な構造で正確に検出できるようになる。
また、施療子に対する左右方向の負荷を検出する検出器によって、揉みの強さの検出が可能であり、また、この検出器を肩等の高さ方向における位置の判別にも用いているために、コスト減、コンパクト化等が図れるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るマッサージ機を示し、特に、施療子の取付部分を示す正面断面図である。
【図2】(a)は、施療子取付部分の分解斜視図、(b)は圧力センサーの分解斜視図である。
【図3】マッサージ機構の側面図である。
【図4】同マッサージ機構の斜視図である。
【図5】マッサージ機の斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るマッサージ機を示し、(a)は施療子の取付部分の正面断面図、(b)は分解斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係るマッサージ機を示し、(a)は施療子の取付部分の正面断面図、(b)は支持台及び圧力センサーの斜視図である。
【符号の説明】
1 マッサージ機
7 マッサージ機構
25 支持アーム(支持体)
26 施療子
30 支持軸
40 検出器
Claims (4)
- 使用者の身体をマッサージする施療子(26)が、身体の高さ方向に沿って移動自在に備えられているマッサージ機であって、
前記施療子(26)に対して付与される身体の幅方向である左右方向への負荷を検出する検出器(40)が備えられており、
前記施療子(26)を高さ方向に移動しながら該施療子(26)が身体から受ける当該左右方向の負荷を前記検出器(40)によって検出し、この検出に基づき身体の特定部位の高さ方向における位置を判別するように構成したことを特徴とするマッサージ機。 - 前記施療子(26)を、前記左右方向の軸心を有する支持軸(30)を介して支持する支持体(25)が備えられ、前記支持軸(30)の軸心方向における前記支持体(25)と前記施療子(26)との間に、前記検出器(40)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
- 前記施療子(26)が、前記支持軸(30)の軸心回りに回動自在に備えられ、前記検出器(40)が、前記支持軸(30)の軸心回りの移動が規制された状態で前記支持体(25)側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のマッサージ機。
- 前記検出器(40)が、予圧を付与された状態で設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマッサージ機。
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