JP4169807B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、普通可変表示装置と、該普通可変表示装置の表示結果が予め定めた当り表示結果となったときに開放する普通可変入賞球装置と、該普通可変入賞球装置への遊技球の 入賞に基づいて識別情報を可変表示すると共に該識別情報と異なる画像の画像表示を可能とする可変表示装置と、を備え、該可変表示装置が可変表示する前記識別情報の表示結果が予め定めた特定表示結果となったときに特定遊技状態を発生し得る遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、遊技機としてのパチンコ遊技機に設けられる可変表示装置は、複数列の可変表示部で図柄(識別情報)を可変表示し、各可変表示部の表示結果が予め定めた大当り図柄(特定表示結果)となったときに特定遊技状態を発生するようになっていた。また、このような可変表示装置には、LCD等の表示器で構成されたものが提案されており、図柄変動や大当りのラウンド表示を画像表示によって行うことで視覚的な興趣を向上していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の画像表示を可能にした可変表示装置は、図柄変動以外では大当りのラウンド表示に画像表示が用いられる程度であり、画像表示の特徴が十分に発揮されていなかった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、可変表示の停止により表示結果を導出する識別情報(図柄)に加えて、特別遊技状態に制御するか否かの表示結果を導出する判定情報を画像表示することで、画像表示の特徴を生かし得る可変表示装置を備えた遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、普通可変表示装置の変動時間を通常遊技状態に比べて短い変動時間で制御する特別遊技状態とするか否かを判定する特別判定手段と、識別情報の表示結果が特定表示結果となるとき、または特定表示結果とならず所定のリーチ条件が成立したときに、可変表示装置においてリーチ変動を行った後、識別情報の表示結果が特定表示結果となるときは特定表示結果を導出表示し、特定表示結果とならないときはリーチハズレ表示結果を導出表示するリーチ制御手段と、該リーチ制御手段によりリーチハズレ表示結果が導出表示された後に特別判定手段の判定結果を報知するための画像表示を行い、特別判定手段による判定結果が当りとなる場合に特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像を導出表示する一方、特別判定手段による判定結果がハズレとなる場合に特別遊技状態に制御しない旨を示す結果画像を導出表示する結果画像導出表示手段と、該結果画像導出表示手段により特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像が導出表示された後、特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段と、を備えたので、リーチハズレ表示結果が導出表示された後に特別判定手段の判定結果を報知するための表示が行え、ひいては遊技の興趣向上が可能になる。
【0005】
また、請求項2に係る発明は、普通可変入賞球装置の開放時間を通常遊技状態に比べて長い開放時間で制御する特別遊技状態とするか否かを判定する特別判定手段と、識別情報の表示結果が特定表示結果となるとき、または特定表示結果とならず所定のリーチ条件が成立したときに、可変表示装置においてリーチ変動を行った後、識別情報の表示結果が特定表示結果となるときは特定表示結果を導出表示し、特定表示結果とならないときはリーチハズレ表示結果を導出表示するリーチ制御手段と、該リーチ制御手段によりリーチハズレ表示結果が導出表示された後に特別判定手段の判定結果を報知するための画像表示を行い、特別判定手段による判定結果が当りとなる場合に特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像を導出表示する一方、特別判定手段による判定結果がハズレとなる場合に特別遊技状態に制御しない旨を示す結果画像を導出表示する結果画像導出表示手段と、該結果画像導出表示手段により特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像が導出表示された後、特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段と、を備えたので、リーチハズレ表示結果が導出表示された後に特別判定手段の判定結果を報知するための表示が行え、ひいては遊技の 興趣向上が可能になる。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。先ず、図1を参照して実施形態に係る遊技機(図示ではパチンコ遊技機)の遊技盤1の構成について説明する。図1は、遊技盤1を示す正面図である。図1において、遊技盤1の表面には、発射された打玉を誘導するための誘導レール2がほぼ円状に植立され、該誘導レール2で区画された領域が遊技領域3を構成している。遊技領域3のほぼ中央には、左・中・右の特別図柄表示部33a〜33cで特別図柄の可変表示(以下、変動ともいう)を可能にする特別可変表示装置30が配置されている。なお、特別可変表示装置30の詳細な構成については後に詳述するものである。
【0013】
特別可変表示装置30の下方には、普通可変入賞球装置5及び特別可変入賞球装置9等の各種構成部材を遊技盤1に取り付けるための取付基板4が設けられている。取付基板4の中央上端部には、特別図柄の変動を許容する始動機能を有する普通可変入賞球装置5が配置されている。この普通可変入賞球装置5は、ソレノイド6によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片7a・7bを有して、いわゆるチューリップ型役物として構成され、その普通可変入賞球装置5には入賞した打玉を検出する始動玉検出器8が設けられている。なお、可動翼片7a・7bが垂直(通常開放)位置のときも普通可変入賞球装置5に入賞可能になっている。また、普通可変入賞球装置5への入賞に基づく特別図柄の変動は、変動中を除いて所定回数(本実施形態では、4回)記憶され、その旨が後述の特別図柄記憶表示LED36によって表示されるようになっている。
【0014】
前記取付基板4の中央部には、ソレノイド10によって入賞領域を開閉制御する開閉板11を備えた特別可変入賞球装置9が配置されている。特別可変入賞球装置9の入賞領域内の左端部には、入賞玉の検出により開閉板11を再度開成(後述する継続権の成立)させることができる特定玉検出器12が配置されている。また、入賞領域内のほぼ中央部には、入賞玉数を検出するために入賞玉検出器13も設けられている。特別可変入賞球装置9の下方には、遊技盤1の前方側に突出した突出部材14が設けられており、該突出部材14の左端部には通過玉検出器14aが設けられている。通過玉検出器14aは、通過玉を検出すると後述する普通図柄表示器34に表示される普通図柄の変動を許容するようになっている。また、取付基板4の左右両端部には、それぞれ飾りLED15を備えた入賞口16が設けられており、また、特別可変入賞球装置9の入賞領域内壁には、継続権の成立を報知する特定玉入賞表示LED17が設けられている。
【0015】
なお、普通図柄表示器34は、普通図柄が当り図柄となったときに、普通可変入賞球装置5の可動翼片7a・7bを所定時間が経過するまで開放制御するものであるが、後で詳述する時間短縮(普通図柄の変動時間を通常時に比べて短くした遊技状態)あるいは確率変動(大当り判定確率を通常時と異なる確率に変更した遊技状態)が生じたときには、開放時間が長くなるように設定されている。また、普通図柄の変動は、変動中を除いて所定回数(本実施形態では、4回)記憶され、その旨が後述する普通図柄記憶表示LED35によって表示されるようになっており、その変動時間は、時間短縮(以下、時短ともいう)時及び確率変動(以下、確変ともいう)時では通常時に比べて短縮されるようになっている。また、普通図柄の変動記憶は常に一定(例えば、4回)に設定する必要はなく、例えば通常時では1回にする一方で確変中及び時間短縮中では4回にすることも可能である。
【0016】
しかして、上記のように構成される特別可変入賞球装置9は、以下のように作動する。即ち、打玉が普通可変入賞球装置5に入賞して始動玉検出器8をONさせると、特別可変表示装置30が変動を開始し、一定時間が経過すると、例えば左・右・中の順で特別図柄が確定され、その確定された図柄の組み合せが所定の大当り組合せ(同一図柄のゾロ目)となったときに特定遊技状態となる。そして、この特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置9の開閉板11が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放(開放サイクル)するように設定され、その開放している間遊技盤1の表面を落下する打玉を受け止めるようになっている。そして、受け止められた打玉が特定玉検出器12をONすると、再度上記した開放サイクルを繰り返し、特定玉検出器12がONする毎に継続権が成立して開放サイクルを最高16回繰り返すことができるようになっている。
【0017】
なお、本発明の特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す(1)〜(5)の制御のうちいずれか1つの制御又は組合せた制御を実行する状態であればよい。
(1) 打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御。
(2) 特定の入賞又は通過領域での打玉の検出を介在させ、打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御。
(3) 打玉の入賞に関わらず所定数の景品玉を直接排出する制御。
(4) 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御。
(5) 得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御。
【0018】
また、特別可変表示装置30の左側方には、通過口18aが形成されてなる通過部材18が配置されている。通過口18aは、その上端開口から受け入れた打玉を前記普通可変入賞球装置5側に誘導放出する通路形状をなしており、その通路途中には判定玉検出器19が設けられている。該判定玉検出器19は、後で詳述するダブルアップゲームの実行を遊技者が選択するか否かの判定に用いられ、通過玉の検出動作によってダブルアップゲームの実行選択を判定するようになっている。また、遊技領域3を含む遊技盤1の表面には、上記した構成以外にも、飾りランプ20、風車ランプ21aを内蔵した風車21、袖ランプ22aを内蔵した入賞口22、サイドランプ23aを内蔵したサイドランプ飾り23、アウト口24、バック玉防止部材25等が設けられている。また、パチンコ遊技機には、特定遊技状態時あるいは変動時に点灯又は点滅してその旨を報知する図示しない遊技効果ランプ及び遊技効果LEDが設けられると共に、効果音を発生するスピーカ26(符号のみ図3に記載)が設けられている。
【0019】
次に、本実施形態の要部を構成する特別可変表示装置30の構成について説明する。特別可変表示装置30は、前記遊技盤1の表面に取り付けられる取付基板31を有し、該取付基板31には、長方形状の窓枠部32が形成されている。そして、この窓枠部32の後方には、左・中・右の各特別図柄を個々に可変表示し得る特別図柄表示部33a〜33cを有するLCD表示器33が臨設されている。なお、LCD表示器33は、ダブルアップゲーム時などに、左・中・右に3分割した各特別図柄表示部33a〜33cを画像表示部70(図21(A)参照)に切り換えることで画面全体を用いた一表示領域での画像表示を可能にしている。また、窓枠部32の上方には、普通図柄表示器34、普通図柄記憶表示LED35、特別図柄記憶表示LED36、及び飾りLED37が設けられ、窓枠部32の左右側方には、各飾りLED38・39が設けられている。一方、窓枠部32の下方には、各飾りLED40・41が設けられている。
【0020】
また、上記LCD表示器33の各特別図柄表示部33a〜33cに表示される左・中・右の特別図柄は、図4に示すように、それぞれ「0〜9・F・X・G・P・R」順の15種類から構成されており、これら左・中・右の各図柄には、WCRND_L・C・Rの各ランダム数が対応して設けられている。なお、大当り図柄の組合せは、左・中・右の各図柄が同一図柄にて揃った組合せであり、この組合せは、WCRND_Lのランダム数に基づいて決定される。また、この大当り図柄のうち「3」「7」「F」「G」「R」のいずれかで揃った大当り図柄(以下、これを確変図柄という)は、前述した特定遊技状態の発生に加えて確変制御を実行するようになっている。
【0021】
以上、特別可変表示装置30を含むパチンコ遊技機の遊技盤1の構成について説明してきたが、それらの遊技装置は、図2及び図3に示す遊技制御回路によって制御される。図2及び図3は、遊技制御回路をブロック構成で示す回路図であり、MPU、ROM、RAM、入出力回路を含む基本回路42によって制御されている。しかして、基本回路42は、入力回路43を介して始動玉検出器8、特定玉検出器12、入賞玉検出器13、通過玉検出器14a、及び判定玉検出器19からの検出信号が入力され、アドレスデコード回路44から基本回路42にチップセレクト信号が与えられる。また、電源投入時に初期リセット回路45から基本回路42にリセット信号が与えられ、所定時間毎に定期リセット回路46から基本回路42に定期リセット信号が与えられる。
【0022】
一方、基本回路42からは、以下の装置及び回路に制御信号が与えられる。即ち、LCD回路47を介してLCD表示器33(図2中には、LCD表示装置と記載)に表示制御信号が与えられ、LED回路48を介して普通図柄表示器34、特別図柄記憶表示LED36、普通図柄記憶表示LED35、特定玉入賞表示LED17、及び各飾りLED15・37〜41に表示駆動信号が与えられ、ソレノイド回路49を介して各ソレノイド6・10に駆動信号が与えられ、ランプ回路50を介して風車ランプ21a、サイドランプ23a、及び袖ランプ22aに表示制御信号が与えられ、音声合成回路51及び音量増幅回路52を介してスピーカ26に音声信号が与えられる。なお、ランプ回路50からは各種のランプ制御データが出力されることで、上記した構成部材以外のランプを表示制御するようになっている。さらに、基本回路42は、情報出力回路53を介して外部(ホールコンピュータや呼び出しランプ等)に情報コモン、有効始動情報、大当り情報、及び時短変動情報を出力し、また、賞球個数信号出力回路54を介して外部に各種の賞球個数信号を出力している。なお、上記した装置や回路には、電源回路55から各種の電圧を有する電力が供給されている。また、時短変動情報とは、普通図柄の変動時間短縮時に出力される情報である。
【0023】
次に、前記特別可変表示装置30による特別図柄の変動動作について図5乃至図10に示すタイムチャート及び説明図等を参照して説明する。まず、特別可変表示装置30の変動動作に用いられるランダム数について説明する。特別可変表示装置30では、図5(A)に示すような5種類のランダム数が使用されており、これらのランダム数は、大当り決定用のWCRND1と、左図柄表示用であり且つ大当り表示用のWCRND_Lと、中図柄表示用のWCRND_Cと、右図柄表示用のWCRND_Rと、リーチ動作指定用のWCRND_ACTと、から構成されている。WCRND1は、「0〜224」の225通りの数値が0.002秒毎に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_Lは、「0〜14」の15通りの数値が0.002秒毎に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_Cは、「0〜14」の15通りの数値が割り込み処理の余り時間に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_Rは、「0〜14」の15通りの数値がWCRND_Cの桁上げ時に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_ACTは、「1〜100」の100通りの数値が割り込み処理の余り時間に1ずつ加算されることで刻々と変化するものである。
【0024】
そして、図5(B)に示すように、WCRND1から抽出された値が「3」であり大当りと判定されると、WCRND_L(0〜14)のデータにより大当りとなる図柄が決定され、この大当り図柄が特別可変表示装置30の各特別図柄表示部33a〜33cに表示される。一方、WCRND1で「3」以外の値が抽出されて外れと判定されると、WCRND_L・C・Rからの各抽出値に対応する図柄が外れ図柄として特別可変表示装置30の各特別図柄表示部33a〜33cに表示される。なお、WCRND_L・C・Rからの各抽出値が偶然にも大当り図柄と一致した場合には、WCRND_Rのデータに「1」を加算して外れ図柄にして表示するものである。また、上記WCRND1の抽出に伴う当り外れの判定は図柄の当り確率が通常時のものであり、確率変動時(高確率時)には、WCRND1の「0〜4」の値が大当り決定用のランダム数となる。
【0025】
特別図柄の具体的な変動動作は図8及び図9のタイムチャートに示すようになっている。なお、左・中・右の各図柄の変動は、図6(A)の一覧表図に示すパターンに基づいて行われる。変動パターンAは、一定の速度で変動(16.7msに1図柄変動)するパターンであり、変動パターンBは、除々に減速して停止(3図柄変動)するパターンであり、変動パターンCは、除々に減速するパターンであり、変動パターンDは、一定の速度で変動(333.3msに1図柄変動、1周期5.000秒)するパターンであり、変動パターンEは、除々に減速して停止(1図柄変動)するパターンである。また、図8及び図9の各タイムチャート中に記載の条件1〜3、及び※1・2・4は、図6(B)及び図7の各一覧表図に示すものである。なお、※4の一覧表図は、ハズレ時及び大当り時毎にリーチ種類を決定するための各条件1〜3とWCRND_ACTの抽出値との振り分け表図である。
【0026】
先ず、図8において、普通可変入賞球装置5に打玉が入賞し始動玉検出器8が始動信号を導出すると、その始動信号の立ち上がり時に、WCRND1から数値を抽出してこれを格納する。その後、始動信号の立ち上がりより0.002秒後には、WCRND_L・C・Rから数値を抽出すると共に、格納したWCRND1の読み出し及び判定を行う。なお、このとき、リーチとなる場合は、WCRND_ACTから数値を抽出する。そして、始動信号の立ち上がりより0.004秒後に、左・中・右の全図柄を変動パターンAにて変動させる。その後、左図柄は、6.260秒間変動パターンAにて変動された後、0.420秒間変動パターンBにて変動されて停止表示される。右図柄は、6.680秒間変動パターンAにて変動された後、0.420秒間変動パターンBにて変動されて停止表示される。なお、このような左右の各図柄の変動パターンAにおいて、※2のとき、即ち始動口入賞による記憶が3以上ある場合には、変動時間がそれぞれ4.760秒及び5.180秒に短縮される。
【0027】
一方、中図柄は、リーチ以外のとき、7.100秒間変動パターンAにて変動された後、0.850秒間変動パターンBにて変動されて停止表示される。また、リーチ1での中図柄は、図9に示すように、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び5.664〜10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後1.184秒間変動パターンEにて変動されて停止表示される。リーチ2での中図柄は、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後0.400秒間の停止と0.200秒間の変動とを0.600〜9.000秒の間交互に繰り返して停止表示される。リーチ3での中図柄は、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後0.400秒間の一旦停止後に再度変動パターンAにて0.167〜2.505秒間変動されて停止表示される。なお、このようなリーチ以外及び各リーチ1〜3での中図柄の変動パターンAにおいて、※2のときは変動時間が5.690秒に短縮される。また、各リーチ1〜3の選択決定は、※4の一覧表図に基づいてハズレ時及び大当り時毎に行われる。
【0028】
次に、特別可変表示装置30の変動終了後の動作について図10(A)〜(C)を参照して説明する。先ず、特別可変表示装置30の表示結果が大当りとなる場合では、図10(A)に示すように、最終停止図柄である中図柄の変動が停止した後、微少時間(0.800秒)が経過した時点で大当りの確認判定が行われ、その後所定時間(7.300秒)が経過すると、特別可変入賞球装置9の開閉板11(図10中には可変入賞球装置と記載)を開放すべくソレノイド10が所定時間(29.500秒)ONされる。開閉板11の開放終了後の所定時間(2.000秒)は、役物連続作動装置作動有効時間として設定され、その時間内に特定玉検出器12がONすれば、継続権が成立するように制御される。その後、特別可変入賞球装置9の最終回の開放動作が終了した時点で始動入賞記憶がある場合には、図10(B)に示すように、特別可変入賞球装置9の閉鎖から所定時間(13.002秒)後にWCRND1の読み出し及び判定を行い、その後特別可変入賞球装置9の閉鎖から所定時間(13.004秒)後に全図柄の変動を開始させる。一方、図10(C)に示すように、中図柄の変動が停止して外れとなった後、始動入賞記憶がある場合には、所定時間(0.800秒)経過した時点で外れ図柄の停止確認用の判定が行われ、その後所定時間(0.002秒)後にWCRND1の読み出し及び判定を行い、中図柄の変動停止から所定時間(0.804秒)後に全図柄の変動を開始させる。
【0029】
次に、前記普通図柄表示器34に表示される普通図柄について説明する。普通図柄は、図11(A)(B)に示すように、「A・b・C・d・L・7」の6種類であり、これらの普通図柄に対しては、0.002秒毎に1ずつ加算される当り決定用のWC_RND2(3〜13)と、0.002秒毎に1ずつ加算され且つ割り込み処理余り時間に1ずつ加算される普通図柄表示用のWC_RND_F(0〜5)と、が設けられている。WC_RND_F(0〜5)の各ランダム数は、「A・b・C・d・L・7」の各普通図柄に対応して設けられている。また、WC_RND2(3〜13)からのランダム数の抽出において、図11(C)に示すように、「3」の値が抽出されて当りと判定されると、普通図柄表示器34にWC_RND_Fデータの「5」に対応する「7」の当り図柄を表示して普通可変入賞球装置5を所定時間開放(入賞口の拡大)する。一方、WC_RND2で「3」以外の値が抽出されて外れと判定されると、WC_RND_Fデータの値を抽出し、この値に対応する外れ図柄を普通図柄表示器34に表示する。なお、WC_RND2で外れと判定されたにも関わらずWC_RND_Fで抽出された値が偶然にも当り図柄となる場合には、「A」の外れ図柄を選択してこれを普通図柄表示器34に表示するものである。また、上記WC_RND2の抽出に伴う当り外れの判定は、図柄の当り確率が通常時のものであり、確率変動時(高確率時)には、WC_RND2の「3〜12」の値が当り決定用のランダム数となる。
【0030】
次に、上記した普通図柄表示器34での普通図柄の変動動作を図12及び図13のタイムチャートに基づいて説明する。先ず、図12において、通過玉検出器14a(図12中には、普通図柄始動玉検出器と記載)がONすると、これと同時にWC_RND2の抽出及び格納が行われる。その後、通過玉検出器14aのONから所定時間(0.002秒)が経過すると、WC_RND_Fの抽出を行い、その0.002秒後に普通図柄の変動を開始する。そして、通過玉検出器14aのONから所定時間(28.000秒)後に変動を停止する。なお、図12に示す※4の時間短縮時(確変時も含む)には、普通図柄の変動時間が5.200秒に短縮される。そして、通常時において停止表示される普通図柄が当り図柄のときには、図13(A)に示すように、普通図柄が停止してから所定時間(0.002秒)後に普通可変入賞球装置5を0.500秒間開放する。その後、通過玉検出器14aへの通過記憶がある場合には、普通可変入賞球装置5の閉鎖から0.002秒後に、WC_RND_Fの抽出を行い、その0.002秒後に再度普通図柄の変動を開始する。また、時間短縮時(確変時も含む)において停止表示される普通図柄が当り図柄のときには、図13(B)に示すように、普通図柄が停止してから所定時間(0.002秒)が経過すると普通可変入賞球装置5を2.200秒間開放し、3.000秒のインターバルを置いた後に再度2.200秒間開放する。その後、通過玉検出器14aへの通過記憶がある場合には、普通可変入賞球装置5の閉鎖から0.002秒後に、WC_RND_Fの抽出を行い、その0.002秒後に再度普通図柄の変動を開始する。
【0031】
次に、特別可変表示装置30の確変図柄の導出に伴う確変制御について図14を参照して説明する。図14において、特別可変表示装置30(図14中には、条件装置と記載)の各特別図柄表示部33a〜33cに「3・3・3」「7・7・7」「F・F・F」「G・G・G」「R・R・R」のいずれかの確変図柄が導出される、言い換えるとWCRND_Lが「3・7・10・12・14」のいずれかで大当りした場合には、これに基づいて確変制御が実行される。確率変動の具体的な制御は、確変図柄による特定遊技状態(条件装置の作動)の終了を契機に当り確率を高確率に変動させ、その後、次の特定遊技状態が発生すると、これを契機に当り確率を通常確率に戻す。そして、このような特定遊技状態の終了及び発生を契機とした当り確率の変動を再度繰り返すことで合計2回の確変制御を行う。なお、確率変動中に更に確変図柄で大当りした場合(※3)には、前記図7の一覧表図に示すように、その大当り以後2回の確変制御が行われるものである。
【0032】
次に、普通図柄の時間短縮を判定する制御について図15乃至図21を参照して説明する。先ず、時短判定制御に対しては、図15に示すように、0.002秒毎に1ずつ加算される時間短縮実行判定用のWCRND_SET(1〜50)と、ダブルアップゲーム判定用のWCRND_TAN(0〜8)と、の2種類のランダム数が設けられている。WCRND_SETは、始動玉検出器8のON動作に伴って抽出及び判定が行われ(図21参照)、「3」の値が時短判定実行後の当りランダム数となる一方で「7」の値が時短判定実行後の外れランダム数となっている。また、WCRND_TANは、リーチ変動中の判定玉検出器19の最初のON動作に伴って抽出及び判定が行われ(図21参照)、「3」以上の値がダブルアップ成功のランダム数となり、「7・8」の値がトリプルアップ成功のランダム数となっている。
【0033】
次に、前記WCRND_SETの抽出に基づく時短判定制御の処理プロセスを図16のフローチャートに基づいて説明する。図16において、先ず、特別図柄の変動が開始されたか否かの判別を行い(S1)、変動が開始されたことを判別すると、その変動結果が大当りであるか否かを判別する(S2)。S2で大当りであると判別したときはそのままメインフローに復帰する一方、大当りでないと判別したときは、次に判定値Nが「0」か否かを判別する(S3)。なお、この判定値Nは、初期設定で「0」がセットされるものである。S3で判定値Nが「0」であると判別した場合は、前記S2で判別した外れの表示結果がリーチを含むか否かを判別する(S4)。S4でリーチがないと判別したときはそのままメインフローに復帰する一方、リーチがあると判別したときは、リーチ報知中であるか否か、即ちリーチ変動が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間中であるか否かを判別する(S5)。S5でリーチ報知中の場合は、次に判定玉検出器19(同図中には、通過玉検出器と記載)が通過玉を検出してONしたか否かを判別する(S6)。S6で判定玉検出器19がONしていないときは直接前記S5に移行する一方、判定玉検出器19がONしたときは、通過玉計数用のカウンタYに「1」を加算(S7)すると共にその通過玉数「Y」を報知表示(S8)した後にS5に移行する。
【0034】
その後、上記S5でリーチ報知の終了を判別すると、次にWCRND_SETの抽出値が「3・7」のいずれかであるか否かを判別する(S9)。S9でWCRND_SETの抽出値が「3・7」以外であると判別した場合は、時短判定を実行することなくカウンタYをクリア(S10)して以上の時短判定制御を終了する。また、S9でWCRND_SETの抽出値が「3・7」のいずれかであると判別すると、次にWCRND_SETの抽出値が「3」であるか否かを判別する(S11)。S11でWCRND_SETの抽出値が「3」以外の「7」となる場合は、時短判定実行後に「ハズレ」を表示し(S12)、その後前記S10に移行する。一方、S11でWCRND_SETの抽出値が「3」となる場合は、カウンタYのカウント数に「5」を乗算し、その値に「15」を加算してこれを時短回数計数用のカウンタPにセットする(S13)。そして、時短判定実行後に「当り」を表示すると共に時短回数「P」を表示する(S14)。その後は、判定値Nに「1」をセットすると共にカウンタYをリセットし(S15)、時短フラグをセット(S16)した後にダブルアップゲーム処理を行う(S17)。また、時短制御中に前記S3へフローすると、判定値Nが「0」以外の「1」であると判別することで、S18に移行してカウンタPから「1」を減算する。そして、「時短あとP回」を表示(S19)すると共にその旨を音声出力で報知する(S20)。その後、カウンタPが「0」であるか否かを判別し(S21)、S21でカウンタPが「0」であると判別すると、判定値Nをクリア(S22)した後に時短フラグをクリア(S23)して以上の時短判定制御を終了する。なお、前記S13でセットされるカウンタPの値(時短回数「P」)は、リーチ報知中のカウンタYのカウント値に基づいて決定されるものであるが、このような構成を採用することによってリーチ報知中の遊技者の打ち止めを回避するようになっている。
【0035】
次に、上記した時短判定時でのLCD表示器33の表示画像について図17を参照して説明する。先ず、WCRND_SETの抽出値が「3・7」のいずれかとなり時短判定の実行が決定された場合には、図17(A)に示すように、最終停止図柄である中図柄に「?」の判定図柄60を加え、この判定図柄60をリーチ該当図柄として導出する。なお、リーチ変動中(報知中)の表示画像には、そのリーチ変動中に判定玉検出器19で検出した通過玉数を報知する「$」の表示マーク61が表示されるものである(図17(A)中には、3個の通過玉検出に伴って3個の表示マーク61が表示された場合を例示)。そして、WCRND_SETの抽出値が「7」となり時短判定がハズレとなる場合には、図17(B)に示すように、判定図柄60が捲れて「ハズレ」の文字62が導出される。一方、WCRND_SETの抽出値が「3」となり時短判定が当りとなる場合には、図17(C)に示すように、判定図柄60が捲れて「当り」の文字63が導出される。なお、この時短判定の当り表示画像には、前記図16のS13でセットされる時短回数「P」を報知するための時短回数表示部64が設けられている(図17(C)中には、3個の通過玉検出に伴って時短回数「P」が30(=3×5+15)となり「時短30回獲得」を表示した場合を例示)。
【0036】
次に、前記図16のS17におけるダブルアップゲーム処理のサブルーチンを図18のフローチャートに基づいて説明する。図18において、先ず、遊技者選択処理(S31)を行った後、ダブルアップ実行判別用のカウンタWが「0」より大きな値を採るか否か、即ちカウンタWが「1」以上の値を採って遊技者がダブルアップゲームの実行選択を行ったか否かを判別する(S32)。なお、カウンタWのカウント動作については、後述の遊技者選択処理のサブルーチンで説明を行うものである。S32でカウンタWが「1」以上の値を採って遊技者がダブルアップゲームの実行選択を行った場合は、次に初期設定で「0」がセットされる判定値Jが「1」の値を採り実行選択されたダブルアップゲームが2回目となるか否かを判別する(S33)。なお、1回目のダブルアップゲームが成功した場合には、その時点でのカウンタPのカウント値(時短回数「P」)を3倍に増加し得る2回目のダブルアップゲーム(以下、これをトリプルアップゲームという)の実行選択が可能になる。S33で判定値Jが「1」以外の「0」の値を採り1回目のダブルアップゲームが実行選択されたと判別したときは、次にWCRND_TANの抽出値が「3」以上であるか否かを判別する(S34)。S34でWCRND_TANの抽出値が「2」以下であると判別した場合は、これに基づいてダブルアップ失敗を確定してカウンタPをリセット(S35)すると共に時短フラグをクリアし(S36)、ダブルアップ失敗の旨を報知する「スカ」表示を行う(S37)。その後は、判定値Jをクリア(S38)して後述のS42に移行する。
【0037】
一方、上記S34でWCRND_TANの抽出値が「3」以上であると判別した場合は、これに基づいてダブルアップ成功を確定してカウンタPのカウント値を2倍し(S39)、ダブルアップ成功の旨を報知する「ラッキー」表示を行う(S40)。その後は、判定値Jに「1」をセット(S41)してS42に移行し、S42でダブルアップ成否に伴って増減した時短回数「P」を表示する。そして、カウンタWをリセット(S43)した後に再度判定値Jが「1」の値を採るか否かを判別することで、ダブルアップの成否を判別する(S44)。S44で判定値Jが「1」以外の「0」の値を採りダブルアップ失敗を判別したときは、そのままメインフローに復帰する一方、判定値Jが「1」の値を採りダブルアップ成功を判別したときは、再度前記S31に移行する。また、1回目のダブルアップ成功後に前記S33へフローすると、判定値Jが「1」であると判別することでS45に移行する。S45では前記S34で判別したWCRND_TANの抽出値が「7・8」のいずれかであるか否かを判別する。そして、S45でWCRND_TANの抽出値が「7・8」以外の「3〜6」のいずれかであると判別した場合は、これに基づいてトリプルアップ失敗を確定してカウンタPのカウント値を半分に減らし(S45)、その後前記S37に移行する。一方、S45でWCRND_TANの抽出値が「7・8」のいずれかであると判別した場合は、これに基づいてトリプルアップ成功を確定してカウンタPのカウント値を3倍し(S47)、トリプルアップ成功の旨を報知する「ラッキー」表示(S48)を行った後に前記S38に移行する。
【0038】
次に、上記したダブルアップゲーム時でのLCD表示器33の表示画像について図19を参照して説明する。先ず、時短判定の当りに伴って時短回数「P」が付与されると、LCD表示器33の表示画像が前記図17(C)に示す特別図柄表示部33a〜33cの画像から画像表示部70の画像に切り換えられてダブルアップ選択確認表示が行われる。このダブルアップ選択確認用の表示画像は、図19(A)に示すように、画像表示部70内で遊技盤略図71を指し示すキャラクター72と「ダブルアップゲームしますか、する人はここに玉を入れて!」の文字73と選択有効時間74(図19(A)中には「あと10秒」と記載)とを表示する画像である。これによって、ダブルアップゲームの実行を遊技者が選択する場合には、ダブルアップ選択確認表示中(10秒以内)に遊技盤1の判定玉検出器19に打玉を通過させる必要がある旨を報知するようになっている。そして、ダブルアップ選択確認表示の時間内で判定玉検出器19の通過玉検出があると、画像表示部70の画像から再度特別図柄表示部33a〜33cの画像に切り換えてダブルアップの判定表示を行う。このダブルアップ判定用の表示画像は、図19(B)に示すように、前記時短回数表示部64に換えて「ダブルアップ挑戦」の文字65を表示する画像であり、前記図17(C)に示した「当り」の文字63が捲れてダブルアップ成否の結果を導出するようになっている。なお、ダブルアップ成功時には、図19(C)に示すように、「当り」の文字63が捲れて「ラッキー」の文字66が導出され、さらにはダブルアップによって倍増した時短回数「P」が時短回数表示部64に表示される(図19(C)中には、30回の時短回数「P」が倍増して60回となり「時短60回獲得」を表示した場合を例示)。一方、ダブルアップ失敗時には、「当り」の文字63が捲れて「スカ」の文字が導出される(図示しない)。また、トリプルアップゲーム時についても、ダブルアップゲームと同様な表示画像が表示されるものである。
【0039】
次に、前記図18のS31における遊技者選択処理のサブルーチンを図20のフローチャートに基づいて説明する。図20において、先ず、前述したダブルアップ選択確認表示の制御処理(S51)を行って前記選択有効時間74の計数用カウンタTに「1」を加算する(S52)。その後、判定玉検出器19(同図中には、通過玉検出器と記載)がONしたか否か、即ち遊技者がダブルアップゲームの実行選択を行ったか否かを判別する(S53)。S53で判定玉検出器19の通過玉検出がなくダブルアップゲームの実行選択がない場合は、そのままS55に移行する。一方、S53で判定玉検出器19の通過玉検出がありダブルアップゲームの実行選択がある場合は、前述したダブルアップ実行判別用のカウンタWに「1」を加算(S54)した後にS55に移行する。S55では前記S52で加算処理されるカウンタTが「5000」を越えたか否かを判別する。そして、S55でカウンタTが「5000」以下と判別したときは再度S51に戻る。一方、S55でカウンタTが「5000」を越えたことを判別すると、以上の遊技者選択処理を終了すべくカウンタTを「0」にリセット(S56)してメインフローに復帰する。なお、カウンタTの加算周期は2mSに設定されている。このため、前記S55でのカウンタTが「5000」を越えたか否かの判別は、ダブルアップ選択確認表示を10秒(=5000×2mS)間行ったか否かの判別ステップとなっている。
【0040】
次に、上記した時短判定制御乃至トリプルアップゲームの実行制御を図21のタイムチャートを参照して説明する。図21において、先ず、始動玉検出器8(図21中には、通過玉検出器と記載)が通過玉を検出すると、これに伴って特別図柄の変動が開始されると共にWCRND_SETの抽出及び判定が行われる。その後、特別図柄がリーチ変動を行うと、そのリーチ変動の実行期間Yで判定玉検出器19(図21中には、通過玉検出器19と記載)が通過玉の検出を行う。なお、このとき、判定玉検出器19が最初の通過玉を検出した時点でWCRND_TANの抽出及び判定が行われる。その後、前記WCRND_SETの抽出値に基づいて時短判定の実行が決定されると、特別図柄の表示結果に前記判定図柄60を含む外れ図柄を導出する(図17(A)参照)。そして、その判定図柄60を捲ることで時短判定用のマスク開放表示を3秒間行い、WCRND_SETの抽出値に基づく時短判定のハズレ表示(図17(B)参照)又は当り表示(図17(C)参照)を行う。また、時短判定の当り表示では、前述のリーチ変動期間Y内で判定玉検出器19が検出した通過玉数に基づいて決定した時短回数(図17(C)中の時短回数表示部64)を表示する。
【0041】
その後、時短判定がハズレとなった場合は、以上の時短判定制御を終了して通常の図柄変動制御に戻る。一方、時短判定が当りとなった場合は、時短判定用のマスク開放表示(特別図柄表示部33a〜33c)の終了と同時にダブルアップゲームの選択確認表示(画像表示部70)を所定期間W(10秒間)行う(図19(A)参照)。そして、このダブルアップ選択確認表示の時間内で判定玉検出器19の通過玉検出があると、ダブルアップ確認表示用の画像表示部70から再度特別図柄表示部33a〜33cに切り換えることでダブルアップ判定用のマスク開放表示を3秒間行い(図19(B)参照)、前記WCRND_TANの抽出値に基づくダブルアップ判定の失敗表示又は成功表示(図19(C)参照)を行う。また、ダブルアップ判定の成功表示では、ダブルアップ成功に伴って倍増した時短回数(図19(C)中の時短回数表示部64)を表示する。
【0042】
その後、ダブルアップゲームが失敗した場合には、時短判定当りで決定した時短回数計数用のカウンタPを「0」にリセットすることで以上の時短判定制御を終了して通常の図柄変動制御に戻る。一方、ダブルアップゲームが成功した場合には、ダブルアップ判定用のマスク開放表示(特別図柄表示部33a〜33c)の終了と同時にトリプルアップゲームの選択確認表示(画像表示部70)を所定期間T(10秒間)行う。そして、このトリプルアップ選択確認表示の時間内で判定玉検出器19の通過玉検出があると、トリプルアップ確認表示用の画像表示部70から再度特別図柄表示部33a〜33cに切り換えることでトリプルアップ判定用のマスク開放表示を3秒間行い、前記WCRND_TANの抽出値に基づくトリプルアップ判定の失敗表示又は成功表示を行う。そして、トリプルアップ成功時には、トリプルアップ成功に伴って3倍した時短回数を、また、トリプルアップ失敗時には、トリプルアップ失敗に伴って半減した時短回数をそれぞれ実行期間としてトリプルアップ判定用のマスク開放表示の終了時点から時短制御を開始する。なお、時短判定当り後に遊技者がダブル乃至トリプルのアップゲームを実行選択しなかった場合は、アップゲームの選択確認表示の終了と同時に時短制御が開始されるものである。また、時短制御の実行期間となる時短回数とは、特別図柄の始動回数のことであり、始動玉検出器8が通過玉を検出する毎に時短回数計数用のカウンタPから「1」を減算していき、このカウンタPが「0」になるまで時短制御を実行するようになっている(図21参照)。
【0043】
以上のように、本実施形態に係る特別可変表示装置30は、表示結果の導出によって特定遊技状態の有無を決定する特別図柄(識別情報)に加えて、判定図柄60(マスク画像)によるマスク状態の解除によって「当り」又は「ハズレ」の文字63・62(結果画像)からなる表示結果を導出する判定情報を画像表示するようになっている。そして、その判定情報は、結果画像を「当り」の文字63として導出すると、これに伴って時短制御を特別遊技状態として発生する。即ち、マスク解除動作によって表示結果を導出する判定情報は、特定遊技状態の判定とは異なる時短制御を判定する構成となっている。また、本実施形態では、判定情報により時短制御の発生が決定されると、遊技者の意志(判定玉検出器19に打玉を通過させるか否か)に基づいてダブル乃至トリプルのアップゲームの実行選択を可能としており、このアップゲーム判定においても、マスク解除動作によって表示結果(アップゲームの成否)を導出する構成となっている。このため、通常のスクロール方式による情報表示のみならず、マスクを解除するという画像表示独特の方法で情報表示が行え、ひいては遊技の興趣向上を招来するようになっている。
【0044】
なお、上記した実施形態(第一実施形態)では、マスク解除動作を本捲りの形態で行うと共に結果画像を文字表示にて行い、その表示結果が所定の文字(「当り」又は「ラッキー」)であると即座に遊技者が有利となる制御(時短回数の付与又は増加)を行う構成としてるが、特にこの構成に限定するものではない。以下、その他の構成を図22に示す第二実施形態、及び図23に示す第三実施形態として説明する。先ず、第二実施形態では、図22(A)に示すように、最終停止図柄である中図柄に「チャンス」の判定図柄80がリーチ該当図柄として導出されると、マスク解除動作を各特別図柄表示部33a〜33c全体の幕開け形態によって行う(図22(B)参照)。これにより、表示画像は、画像表示部70内でスロットマシン81を操作するキャラクター82が表示されたサブゲームの画像となる。なお、スロットマシン81には、「当り」図柄及び「スカ」図柄からなる図柄列を可変表示する判定表示部81aが設けられている。そして、キャラクター82の操作によりスロットマシン81の判定表示部81aを変動させ、その判定表示部81aの表示結果によってサブゲームの当り外れを判定し、図22(C)に示すように、判定表示部81aに「当り」図柄が停止表示されてサブゲームの当りを判定すると、これに基づいて時短等の特別遊技状態の発生を遊技者が有利となる制御として行う。このように、第二実施形態では、マスク画像を表示領域全体とすることで結果画像を表示領域全体の広い領域で表示することができ、しかも即座に表示結果を導出するのではなくサブゲーム形式で表示結果を導出するので、より一層遊技性を向上するようになっている。
【0045】
また、第三実施形態では、図23(A)に示すように、特別図柄表示部33a〜33cの表示領域を下側領域に設ける一方で、上側領域には家キャラクター84を表示した判定表示部83を設ける。なお、家キャラクター84にはマスク画像をなす扉84aが設けられている。そして、下側の特別図柄表示部33a〜33cがリーチハズレの表示結果を導出すると(図23(A)中には、「7・4・7」を図示)、マスク開放動作を扉84aの開放形態によって行う(図23(B)参照)。その結果、「もう一回」の文字85が導出されると、再度中図柄のみを変動させると共に扉84aを閉鎖する。その後、図23(C)に示すように、マスク開放動作として再び扉84aを開放して表示結果に「当る」の文字86が導出されると、再変動中の中図柄を停止して大当り図柄(図23(C)には、「7・7・7」を図示)を導出する。このように、第三実施形態では、表示結果の導出によって特定遊技状態の有無を決定する識別情報と、マスク状態の解除によって表示結果を導出する判定情報と、を二分した表示領域に常時表示する構成となっており、判定情報の表示結果に基づく遊技者が有利となる制御を図柄の再変動及び大当り図柄の導出としている。なお、第三実施形態では、再変動する図柄を中図柄のみとしているが、これに限らず全図柄を再変動してもよい。また、再変動後のマスク解除動作において、「当る」の文字86の表示を大当り図柄の導出予告(必ず当る)としているが、これに限らず大当り図柄の導出予測(外れる場合もある)としてもよい。
【0046】
なお、前記第一乃至第三の各実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、本実施形態では可変表示装置をLCD表示器にて構成しているが、特にこれに限定するものではなく、CRT、LED、VFD、EL、あるいはプラズマ等の画像表示器で構成することも可能である。また、遊技機の構成として、始動玉検出器の入賞玉の検出に伴って可変表示装置での識別情報の変動を開始し、該識別情報が所定の表示結果となると特定遊技状態が発生して可変入賞球装置を開放する弾球遊技機(これを俗に第1種という)を例示しているが、特にこれに限定するものではなく、始動玉検出器の入賞玉の検出に伴って可変表示装置での識別情報の変動を開始し、該識別情報が所定の表示結果となると権利発生状態となり、この状態で特定領域に打玉が入賞すると特定遊技状態が発生する弾球遊技機(これを俗に第3種という)であっても良く、さらにはスロットマシンやコインゲーム等の遊技機であっても良い。また、遊技機全体をLCD表示器等の表示装置にて構成する、即ち「打玉」「可変入賞球装置」等の構成部材を疑似的に表示器に表示することで遊技機を構成することも可能である。なお、この場合では、賞球の払出しを得点等で代行しても良い。
【0047】
また、第一乃至第三の各実施形態では、特別遊技状態を普通図柄の時間短縮制御としているが、これに限定するものではなく、例えば、特別図柄乃至普通図柄に対しての時間短縮制御又は確率変動制御を特別遊技状態としてもよい。また、電役の開放期間の延長制御、特別図柄乃至普通図柄に対しての始動通過領域の増設制御(例えば、普通入賞口を特別図柄の始動入賞口として設定変更する制御)、賞球数の増加制御(例えば、入賞に伴う賞球を通常時の13個から15個に増加する制御)、あるいは所定領域への通過率向上制御(例えば、始動入賞口の上流側に打玉規制装置を設け、該打玉規制装置の作動により始動入賞率を向上する制御)を特別遊技状態としてもよく、さらには前記第3種に本発明を適用した場合には、特定領域への入賞率向上制御を特別遊技状態としてもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明の構成においては、普通可変表示装置の変動時間を通常遊技状態に比べて短い変動時間で制御する特別遊技状態とするか否かを判定する特別判定手段と、識別情報の表示結果が特定表示結果となるとき、または特定表示結果とならず所定のリーチ条件が成立したときに、可変表示装置においてリーチ変動を行った後、識別情報の表示結果が特定表示結果となるときは特定表示結果を導出表示し、特定表示結果とならないときはリーチハズレ表示結果を導出表示するリーチ制御手段と、該リーチ制御手段によりリーチハズレ表示結果が導出表示された後に特別判定手段の判定結果を報知するための画像表示を行い、特別判定手段による判定結果が当りとなる場合に特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像を導出表示する一方、特別判定手段による判定結果がハズレとなる場合に特別遊技状態に制御しない旨を示す結果画像を導出表示する結果画像導出表示手段と、該結果画像導出表示手段により特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像が導出表示された後、特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段と、を備えたので、リーチハズレ表示結果が導出表示された後に特別判定手段の判定結果を報知するための表示が行え、ひいては遊技の興趣向上が可能になる。
また、特別判定手段を、普通可変入賞球装置の開放時間を通常遊技状態に比べて長い開放時間で制御する特別遊技状態とするか否かを判定する特別判定手段としても、上記と同じ効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における遊技盤を示す正面図である。
【図2】 遊技動作を制御する制御回路を示すブロック図の一部である。
【図3】 遊技動作を制御する制御回路を示すブロック図の一部である。
【図4】 左・中・右の各図柄列における特別図柄の種類を示す一覧表図である。
【図5】 同図(A)は特別図柄に用いられる各種ランダム数の一覧表図であり、同図(B)は選択されたランダム数によって特別図柄の当り外れを決定する動作を説明するための簡単なフローチャートである。
【図6】 同図(A)は特別図柄の変動パターンを示す一覧表図であり、同図(B)は変動パターンを決定するための各条件を示す一覧表図である。
【図7】 ※1〜4を示す一覧表図である。
【図8】 左右の各図柄の変動動作とリーチ以外での中図柄の変動動作を示すタイムチャートである。
【図9】 リーチ1〜3での中図柄の変動動作を示すタイムチャートである。
【図10】 同図(A)は特定遊技状態における特別可変入賞球装置の開閉板の開放動作を示すタイムチャートであり、同図(B)は特定遊技状態の終了後に特別図柄の始動記憶がある場合での特別図柄の変動動作を示すタイムチャートであり、同図(C)は特別図柄の変動停止後に特別図柄の始動記憶がある場合での特別図柄の変動動作を示すタイムチャートである。
【図11】 同図(A)は普通図柄に用いられる各種ランダム数の一覧表図であり、同図(B)は普通図柄の種類を示す説明図であり、同図(C)は選択されたランダム数によって普通図柄の当り外れを決定する動作を説明するための簡単なフローチャートである。
【図12】 普通図柄始動検出に伴って普通図柄が変動する動作を示すタイムチャートである。
【図13】 同図(A)は通常時に普通図柄が当ることに伴って普通可変入賞球装置が開放する動作を示すタイムチャートであり、同図(B)は時間短縮時に普通図柄が当ることに伴って普通可変入賞球装置が開放する動作を示すタイムチャートである。
【図14】 確変図柄の導出に伴う確変動作を示すタイムチャートである。
【図15】 普通図柄の時間短縮実行判定用のWCRND_SET、及びダブルアップゲーム判定用のWCRND_TANを示す一覧表図である。
【図16】 時短判定制御の処理プロセスを示すフローチャートである。
【図17】 同図(A)〜(C)はそれぞれマスク開放表示の具体的な表示画像を示す説明図である。
【図18】 ダブルアップゲーム処理を示すフローチャートである。
【図19】 同図(A)〜(C)はそれぞれダブルアップゲーム用の表示画像を示す説明図である。
【図20】 遊技者選択処理を示すフローチャートである。
【図21】 マスク開放表示の制御動作を示すタイムチャートである。
【図22】 同図(A)〜(C)はそれぞれ第二実施形態におけるマスク開放表示の表示画像を示す説明図である。
【図23】 同図(A)〜(C)はそれぞれ第三実施形態におけるマスク開放表示の表示画像を示す説明図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
3 遊技領域
5 普通可変入賞球装置
8 始動玉検出器
9 特別可変入賞球装置
12 特定玉検出器
13 入賞玉検出器
14a 通過玉検出器
19 判定玉検出器
26 スピーカ
30 特別可変表示装置
33a〜33c 特別図柄表示部
34 普通図柄表示器
35 普通図柄記憶表示LED
36 特別図柄記憶表示LED
42 基本回路
60 判定図柄
61 表示マーク
64 時短回数表示部
70 画像表示部
71 遊技盤略図
72 キャラクター
74 選択有効時間
80 判定図柄
81 スロットマシン
81a 判定表示部
82 キャラクター
83 判定表示部
84 家キャラクター
84a 扉

Claims (2)

  1. 普通可変表示装置と、該普通可変表示装置の表示結果が予め定めた当り表示結果となったときに開放する普通可変入賞球装置と、該普通可変入賞球装置への遊技球の入賞に基づいて識別情報を可変表示すると共に該識別情報と異なる画像の画像表示を可能とする可変表示装置と、を備え、該可変表示装置が可変表示する前記識別情報の表示結果が予め定めた特定表示結果となったときに特定遊技状態を発生し得る遊技機において、
    前記普通可変表示装置の変動時間を通常遊技状態に比べて短い変動時間で制御する特別遊技状態とするか否かを判定する特別判定手段と、
    前記識別情報の表示結果が前記特定表示結果となるとき、または前記特定表示結果とならず所定のリーチ条件が成立したときに、前記可変表示装置においてリーチ変動を行った後、前記識別情報の表示結果が前記特定表示結果となるときは前記特定表示結果を導出表示し、前記特定表示結果とならないときはリーチハズレ表示結果を導出表示するリーチ制御手段と、
    該リーチ制御手段により前記リーチハズレ表示結果が導出表示された後に前記特別判定手段の判定結果を報知するための画像表示を行い、前記特別判定手段による判定結果が当りとなる場合に前記特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像を導出表示する一方、前記特別判定手段による判定結果がハズレとなる場合に前記特別遊技状態に制御しない旨を示す結果画像を導出表示する結果画像導出表示手段と、
    該結果画像導出表示手段により前記特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像が導出表示された後、前記特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 普通可変表示装置と、該普通可変表示装置の表示結果が予め定めた当り表示結果となったときに開放する普通可変入賞球装置と、該普通可変入賞球装置への遊技球の入賞に基づいて識別情報を可変表示すると共に該識別情報と異なる画像の画像表示を可能とする可変表示装置と、を備え、該可変表示装置が可変表示する前記識別情報の表示結果が予め定めた特定表示結果となったときに特定遊技状態を発生し得る遊技機において、
    前記普通可変入賞球装置の開放時間を通常遊技状態に比べて長い開放時間で制御する特別遊技状態とするか否かを判定する特別判定手段と、
    前記識別情報の表示結果が前記特定表示結果となるとき、または前記特定表示結果とならず所定のリーチ条件が成立したときに、前記可変表示装置においてリーチ変動を行った後、前記識別情報の表示結果が前記特定表示結果となるときは前記特定表示結果を導出表示し、前記特定表示結果とならないときはリーチハズレ表示結果を導出表示するリーチ制御手段と、
    該リーチ制御手段により前記リーチハズレ表示結果が導出表示された後に前記特別判定手段の判定結果を報知するための画像表示を行い、前記特別判定手段による判定結果が当りとなる場合に前記特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像を導出表示する一方、前記特別判定手段による判定結果がハズレとなる場合に前記特別遊技状態に制御しない旨を示す結果画像を導出表示する結果画像導出表示手段と、
    該結果画像導出表示手段により前記特別遊技状態に制御する旨を示す結果画像が導出表示された後、前記特別遊技状態に制御する特別遊技状態制御手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
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