JP3897834B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、表示制御手段の制御に基づいて複数の識別情報を可変表示部にて可変表示する可変表示装置を備え、前記可変表示部に表示される表示結果が予め定めた特定表示結果を導出したときに特定遊技状態を発生し得る弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、弾球遊技機としてのパチンコ遊技機に設けられる可変表示装置は、複数列の可変表示部で識別情報(図柄)を可変表示し、各可変表示部の表示結果が予め定めた特定表示結果(大当り図柄)となったときに特定遊技状態を発生して遊技者に特定の遊技価値を付与するようになっていた。このような図柄の変動においてリーチとなったときには、複数のリーチ変動態様の中からいずれかの変動態様を選択実行することにより、遊技の興趣を盛り上げるようになっていた。また、リーチ変動態様の選択実行において表示結果が大当り図柄となる場合、スーパーリーチ(特別リーチ変動態様)の出現率(選択率)を高く設定することで、各リーチ変動態様毎に遊技者の期待感を異ならせて遊技の興趣を向上するものも提案されていた。なお、図柄の表示結果は、可変表示部での導出以前に予め乱数によって決定されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したスーパーリーチを備えた可変表示装置では、図柄のリーチ状態に関係なく図柄の当り外れによってスーパーリーチの出現率設定を変更していた。具体的には、大当り図柄の表示において、複数種類のうち予めホール側で決めた大当り図柄(これを俗に「持たせ図柄」という)を停止表示した場合、景品玉の継続使用を許可することで付加的に遊技内容を盛り上げたり、あるいは大当り図柄のうち予め遊技機内で設定した図柄(確変図柄)を停止表示した場合、特定遊技状態の発生に加えてその後の大当り図柄の導出率を高確率に変動(以下、これを確率変動又は確変という)するような構成においても、乱数決定による表示結果が外れとなる場合にはスーパーリーチの出現率が通常時の低確率に設定されていた。従って、持たせ図柄や確変図柄等の付加的な遊技価値を伴う大当り図柄となり得るリーチ状態であってもリーチ変動態様を通常時に対して差別的に行う構成となっていなかったため、遊技の興趣を半減させてしまうという問題を有していた。本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、持たせ図柄や確変図柄等の付加的な遊技価値を伴う大当り図柄となり得るリーチ状態など、リーチ状態に応じてスーパーリーチの出現率を向上することで遊技の興趣を向上し得る弾球遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、
表示制御手段の制御に基づいて複数の識別情報を可変表示部にて可変表示する可変表示装置を備え、前記可変表示部に表示される表示結果が予め定めた特定表示結果を導出したときに特定遊技状態を発生し得る弾球遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記可変表示部で前記表示結果を導出する以前に該表示結果を決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段で決定した表示結果が前記特定表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して通常リーチ変動態様と特別リーチ変動態様とを含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する大当り用リーチ変動態様選択テーブルと、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が外れであってリーチ状態となる表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して前記通常リーチ変動態様と前記特別リーチ変動態様とを含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する外れ用リーチ変動態様選択テーブルと、を有し、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が前記特定表示結果となる場合、前記特別リーチ変動態様を前記通常リーチ変動態様より高い確率で選択し、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が外れであってリーチ状態となる表示結果となる場合、前記通常リーチ変動態様を前記特別リーチ変動態様より高い確率で選択するように、複数種類のリーチ変動態様の中からいずれかの変動態様を選択するリーチ変動態様選択手段と、
該リーチ変動態様選択手段で選択した変動態様に基づいて前記可変表示部の変動を制御するリーチ変動制御手段と、
を備え、
前記大当り用リーチ変動態様選択テーブルと前記外れ用リーチ変動態様選択テーブルにおいて、前記複数の識別情報のうちの特定識別情報によるリーチになる場合と前記特定識別情報以外の識別情報によるリーチになる場合とで前記特別リーチ変動態様の選択率が異なるように前記リーチ動作用乱数が振り分けられることにより、前記表示結果決定手段で決定したリーチとなる識別情報が前記特定識別情報とそれ以外の識別情報とで前記特別リーチ変動態様に選択率を異ならせたことを特徴とするものである。
【0005】
また、前記特定表示結果は、前記特定遊技状態の発生に伴う出玉率の増大制御をより一層向上する特別遊技状態の発生を可能にする前記特定識別情報に基づく特別表示結果を包含する構成として、前記特別表示結果となり得るリーチ状態とそれ以外のリーチ状態とで前記特別リーチ変動態様の選択率を異ならせたことにより、確変図柄等の付加的な遊技価値を伴う特別表示結果となり得るリーチ状態で特別リーチ変動態様の出現率を向上することができる点で有利である。
【0006】
【作用】
表示制御手段は、可変表示部で表示結果を導出する以前に該表示結果を決定する表示結果決定手段と、該表示結果決定手段で決定した表示結果が前記特定表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して特別リーチ変動態様を含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する大当り用リーチ変動態様選択テーブルと、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が外れであってリーチ状態となる表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して前記特別リーチ変動態様を含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する外れ用リーチ変動態様選択テーブルと、を有し、リーチ動作するための特定条件が成立したときに複数種類のリーチ変動態様の中からいずれかの変動態様を選択するリーチ変動態様選択手段と、該リーチ変動態様選択手段で選択した変動態様に基づいて前記可変表示部の変動を制御するリーチ変動制御手段と、を備え、前記大当り用リーチ変動態様選択テーブルと前記外れ用リーチ変動態様選択テーブルにおいて、前記複数の識別情報のうちの特定識別情報によるリーチになる場合と前記特定識別情報以外の識別情報によるリーチになる場合とで前記特別リーチ変動態様の選択率が異なるように前記リーチ動作用乱数が振り分けられることにより、前記表示結果決定手段で決定したリーチとなる識別情報が前記特定識別情報とそれ以外の識別情報とで前記特別リーチ変動態様に選択率を異ならせたので、特別リーチ変動態様の出現率変更が従来のように識別情報(図柄)の当り外れに限定されることなく、リーチ状態に応じても行われるため遊技の興趣を向上することができる。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。先ず、図1を参照して実施例に係る弾球遊技機(図示ではパチンコ遊技機)の遊技盤1の構成について説明する。図1は、遊技盤1を示す正面図である。図1において、遊技盤1の表面には、発射された打玉を誘導するための誘導レール2がほぼ円状に植立され、該誘導レール2で区画された領域が遊技領域3を構成している。遊技領域3のほぼ中央には、後述するキャラクタ画像表示部60での識別情報(以下、特別図柄という)の可変表示(以下、変動ともいう)を可能にする可変表示装置としての特別可変表示装置30が配置されている。なお、特別可変表示装置30の詳細な構成については後に詳述するものである。
【0008】
特別可変表示装置30の下方には、普通可変入賞球装置5及び特別可変入賞球装置9等の各種構成部材を遊技盤1に取り付けるための取付基板4が設けられている。取付基板4の中央上端部には、特別図柄の変動を許容する始動機能を有する普通可変入賞球装置5が配置されている。この普通可変入賞球装置5は、ソレノイド6によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片7a・7bを有して、いわゆるチューリップ型役物として構成され、その普通可変入賞球装置5には入賞した打玉を検出する始動玉検出器8が設けられている。なお、可動翼片7a・7bが垂直(通常開放)位置のときも普通可変入賞球装置5に入賞可能になっている。また、普通可変入賞球装置5への入賞に基づく特別図柄の変動は、変動中を除いて所定回数(本実施例では、4回)記憶され、その旨が後述の特別図柄記憶表示LED36によって表示されるようになっている。
【0009】
前記取付基板4の中央部には、特別可変入賞球装置9が配置されており、該特別可変入賞球装置9は、入賞領域14を開閉制御する開閉板11を備えている。即ち、開閉板11は、遊技盤1の裏面に配されたソレノイド10の駆動に基づいて傾動位置と垂直位置との間で変動自在となっており、ソレノイド10がONされたときには入賞領域14を開放する傾動状態となる一方、ソレノイド10がOFFされたときには入賞領域14を閉鎖する垂直状態となる。また、入賞領域14内には、入賞玉を検出する特定玉検出器12及び入賞玉検出器13が設けられている。なお、特定玉検出器12は、入賞玉の検出により後述する継続権の成立を許容するようになっている。
【0010】
また、前記特別可変入賞球装置9の下方には、通過玉検出器15を備えた突出部材16が設けられている。なお、突出部材16の左側部には、打玉を通過玉検出器15に通過させるための通過口16aが穿設されている。そして、通過玉検出器15は、通過玉を検出すると後述する普通図柄表示器34に表示される普通図柄の変動を許容するようになっている。なお、普通図柄表示器34は、普通図柄が当り図柄となったときに、普通可変入賞球装置5の可動翼片7a・7bを所定時間が経過するまで開放制御するものであるが、後述する確率変動(大当り判定確率が通常時と異なる高い確率に変更した遊技状態)が生じたときには、開放時間が長くなるように設定されている。また、普通図柄の変動は、変動中を除いて所定回数(本実施例では、4回)記憶され、その旨が後述する普通図柄記憶表示LED35によって表示されるようになっており、その変動時間は、確率変動時及び後述する所定条件成立に伴う短縮変動時に通常時に比べて短縮されるようになっている。なお、このような普通図柄の変動記憶は常に一定(例えば、4回)に設定する必要はなく、例えば通常時では1回にする一方で、後述の確率変動中では4回にすることも可能である。また、前記取付基板4の左右両端部には、それぞれ飾りLED17を備えた入賞口18が設けられている。また、前記特別可変入賞球装置9の入賞領域14内壁には、V入賞表示LED19が設けられている。
【0011】
しかして、上記のように構成される特別可変入賞球装置9は、以下のように作動する。即ち、打玉が普通可変入賞球装置5に入賞して始動玉検出器8をONさせると、特別可変表示装置30が変動を開始し、一定時間が経過すると、例えば左・右・中の順で特別図柄が確定され、その確定された図柄の組み合せが所定の大当り組合せ(同一図柄のゾロ目)となったときに特定遊技状態(大当り遊技状態ともいう)となる。そして、この特定遊技状態においては、特別可変入賞球装置9の開閉板11が所定期間(例えば、29秒)あるいは所定個数(例えば、10個)の入賞玉が発生するまで開放(開放サイクル)するように設定され、その開放している間遊技盤1の表面を落下する打玉を受け止めるようになっている。そして、受け止められた打玉が特定玉検出器12をONすると、再度上記した開放サイクルを繰り返し、特定玉検出器12がONする毎に継続権が成立して開放サイクルを最高16回繰り返すことができるようになっている。
【0012】
なお、本発明の特定遊技状態とは、上記に限らず以下に示す1.〜5.の制御のうちいずれか1つの制御又は組合せた制御を実行する状態であればよい。
【0013】
1.打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
2.特定の入賞又は通過領域での打玉の検出を介在させ、打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
3.打玉の入賞に関わらず所定数の景品玉を直接排出する制御
4.有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
5.得点があることに基づいて遊技可能な遊技機に対して得点を付与する制御 また、遊技領域3を含む遊技盤1の表面には、上記した構成以外にも、風車ランプ20aを内蔵した風車20、左右一対の飾りランプ21a・21b、袖ランプ22aを内蔵した入賞口22、サイドランプ23aを内蔵したサイドランプ飾り23、アウト口24、バック玉防止部材25等が設けられている。また、パチンコ遊技機には、特定遊技状態時あるいは変動時に点灯又は点滅してその旨を報知する遊技効果ランプ及び遊技効果LED(共に図示しない)が設けられると共に、効果音を発生するスピーカ26(符号のみ図3参照)が設けられている。
【0014】
次に、本実施例の要部を構成する特別可変表示装置30の構成について説明する。特別可変表示装置30は、前記遊技盤1の表面に取り付けられる取付基板31を有し、該取付基板31には、長方形状の窓枠部32が形成されている。そして、この窓枠部32の後方には、後述する左・中・右の各特別図柄を可変表示し得るキャラクタ画像表示部60を有するLCD表示器33が臨設されている。また、窓枠部32の上方には、普通図柄表示器34、普通図柄記憶表示LED35、特別図柄記憶表示LED36、及び飾りLED37が設けられ、窓枠部32の左右側方には、各飾りLED38・39が設けられている。一方、窓枠部32の下方には、各飾りLED40・41が設けられている。なお、普通図柄表示器34の普通図柄の変動動作及びこれに係る各種構成部材の動作については後に詳述するものである。
【0015】
また、上記LCD表示器33のキャラクタ画像表示部60に表示される左・中・右の各特別図柄は、図4に示すように、それぞれ「0〜9・F・X・G・P・R」順の15種類から構成されている。これら左・中・右の各図柄には、後述するWCRND_L・C・R(図4参照)の各ランダム数が対応して設けられている。大当り図柄(特定表示結果)の組合せは、左・中・右の各図柄が同一図柄にて揃った組合せであり、この組合せは、WCRND_Lのランダム数に基づいて決定される。また、大当り図柄のうち「1・3・5・7・9」のいずれかで揃った図柄は、確変図柄を構成して後に詳述する確率変動を発生するようになっている。なお、このような確変図柄は、図柄色が赤色になっている一方、その他の特別図柄は緑色になっている。これにより、大当り時の遊技価値の違い(確変の有無)が遊技者に対して明確に報知できるようになっている。
【0016】
以上、特別可変表示装置30を含むパチンコ遊技機の遊技盤1の構成について説明してきたが、それらの遊技装置は、図2及び図3に示す遊技制御回路によって制御される。図2及び図3は、遊技制御回路をブロック構成で示す回路図であり、MPU、ROM、RAM、入出力回路を含む基本回路42によって制御されている。しかして、基本回路42は、入力回路43を介して通過玉検出器15、始動玉検出器8、特定玉検出器12、及び入賞玉検出器13からの検出信号が入力され、アドレスデコード回路44から基本回路42にチップセレクト信号が与えられる。また、電源投入時に初期リセット回路45から基本回路42にリセット信号が与えられ、所定時間毎に定期リセット回路46から基本回路42に定期リセット信号が与えられる。
【0017】
一方、基本回路40からは、以下の装置及び回路に制御信号が与えられる。即ち、LCD回路47を介して特別可変表示装置30(図2中には、LCD表示装置と記載)に表示制御信号が与えられ、LED回路48を介して普通図柄表示器34、特別図柄記憶表示LED36、普通図柄記憶表示LED35、V入賞表示LED19、及び各飾りLED17・37〜41に表示駆動信号が与えられ、ソレノイド回路49を介して各ソレノイド6・10に駆動信号が与えられ、ランプ回路50を介して風車ランプ20a、サイドランプ23a、及び袖ランプ22aに表示制御信号が与えられ、音声合成回路51及び音量増幅回路52を介してスピーカ26に音声信号が与えられる。なお、ランプ回路50からは各種のランプ制御データが出力されることで、上記した構成部材以外のランプを表示制御するようになっている。さらに、基本回路42は、情報出力回路53を介して外部(ホールコンピュータや呼び出しランプ等)に有効始動情報、大当り情報、及び確率変動情報を出力し、また、賞球個数信号出力回路54を介して外部に各種の賞球個数信号を出力している。そして、各入賞口の払い出し数(例えば、15個)に応じて賞球装置(図示せず)より賞球払い出しが行われる。なお、上記した装置や回路には、電源回路55から各種の電圧を有する電力が供給されている。
【0018】
次に、前記特別可変表示装置30による特別図柄の変動動作について図5乃至図18に示すタイムチャート及び説明図等を参照して説明する。まず、特別可変表示装置30の変動動作に用いられるランダム数について説明する。特別可変表示装置30では、図5に示すような5種類のランダム数が使用されており、これらのランダム数は、大当り決定用のWCRND1と、左図柄表示用であり且つ大当り表示用のWCRND_Lと、中図柄表示用のWCRND_Cと、右図柄表示用のWCRND_Rと、リーチ動作指定用のWCRND_ACTと、から構成されている。また、WCRND1は、「0〜224」の225通りの数値が0.002秒毎に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_Lは、「0〜14」の15通りの数値が0.002秒毎に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_Cは、「0〜14」の15通りの数値が割り込み処理の余り時間に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_Rは、「0〜14」の15通りの数値がWCRND_Cの桁上げ時に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_ACTは、「0〜99」の100通りの数値が割り込み処理の余り時間に1ずつ加算されることで刻々と変化するものである。
【0019】
そして、図6に示すように、WCRND1から抽出された値が「3」であり大当りと判定されると、WCRND_L(0〜14)のデータにより大当り図柄が決定され、この大当り図柄が特別可変表示装置30のLCD表示器33に表示される。一方、WCRND1で「3」以外の値が抽出されて外れと判定されると、WCRND_L・C・Rからの各抽出値に対応する図柄が外れ図柄として特別可変表示装置30のLCD表示器33に表示される。なお、WCRND_L・C・Rからの各抽出値が偶然にも大当り図柄と一致した場合には、WCRND_Rのデータに「1」を加算して外れ図柄にして表示するものである。なお、このような当り外れの判定において、確率変動時(高確率時)にはWCRND1内の「3・67・173・251・331」の値が大当り決定用のランダム数となる。
【0020】
特別図柄の変動は図12乃至図15のタイムチャートに示すようになっている。なお、左・中・右の各図柄列の変動は、図7の一覧表図に示すパターンに基づいて行われる。変動パターンAは、一定の速度で変動(16.7msに1図柄変動)するパターンであり、変動パターンBは、除々に減速して停止(3図柄変動)するパターンであり、変動パターンCは、除々に減速(3図柄変動)するパターンであり、変動パターンDは、一定の速度で変動(333.3msに1図柄変動、1周期5.000秒)するパターンであり、変動パターンEは、除々に減速して停止(1図柄変動)するパターンである。また、図12乃至図15の各タイムチャート中に記載の条件1〜6・A・B、及び※1〜3は、図8乃至図11の各一覧表図に示すものである。なお、※3は、後述する各リーチ1〜3の選択条件であり、各条件1〜6・A・B及び前記WCRND_ACTの抽出値に基づいて決定される。また、図10に示す※3は、確変図柄以外の通常図柄抽出時のものであり、図11に示す※3は、確変図柄抽出時のものである。図10の通常図柄抽出時では、外れとなる場合、リーチ1の出現率(選択率)が65%、リーチ2の出現率が25%、リーチ3の出現率が10%とそれぞれ設定されている一方、当りとなる場合は、リーチ1の出現率が10%、リーチ2の出現率が30%、リーチ3の出現率が60%とそれぞれ設定されている。また、図11の確変図柄抽出時では、外れとなる場合、リーチ1の出現率が15%、リーチ2の出現率が30%、リーチ3の出現率が55%とそれぞれ設定されている一方、当りとなる場合は、リーチ1の出現率が10%、リーチ2の出現率が30%、リーチ3の出現率が60%とそれぞれ設定されている。
【0021】
先ず、特別可変表示装置30の変動動作において、リーチせずに外れ又はリーチして外れる場合の図柄列の変動を図12及び図13のタイムチャートに基づいて説明する。図12において、普通可変入賞球装置5に打玉が入賞し始動玉検出器8が始動信号を導出すると、その始動信号の立ち上がり時に、WCRND1から数値を抽出してこれを格納する。その後、始動信号の立ち上がりより0.002秒後には、WCRND_L・C・Rから数値を抽出すると共に、格納したWCRND1の読み出し及び判定を行う。なお、このとき、リーチとなる場合は、WCRND_ACTから数値を抽出する。そして、始動信号の立ち上がりより0.004秒後に、左・中・右の全図柄列を変動パターンAにて変動させる。その後、左図柄列は、6.260秒間変動パターンAにて変動された後、0.420秒間変動パターンBにて変動されて停止する。また、右図柄列は、6.680秒間変動パターンAにて変動された後、0.420秒間変動パターンBにて変動されて停止する。なお、このような左・右の各図柄の変動パターンAにおいて、※2のとき、即ち始動口入賞による記憶が3以上ある場合には、変動時間がそれぞれ4.760秒及び5.180秒に短縮される。
【0022】
一方、中図柄は、リーチ以外のとき、7.100秒間変動パターンAにて変動された後、0.850秒間変動パターンBにて変動されて停止表示される。なお、リーチ以外での中図柄の変動パターンAにおいて、※2のときには変動時間が5.690秒に短縮される。また、リーチ1での中図柄は、図13に示すように、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び5.664〜10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後1.184秒間変動パターンEにて変動された後に停止表示される。リーチ2での中図柄は、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後0.400秒間の停止と0.200秒間の1図柄変動とからなるコマ送り変動が0.600〜9.000秒間(1〜15図柄変動分)行われて停止表示される。リーチ3での中図柄は、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後一旦0.400秒間停止された後に0.167〜2.505秒間変動パターンAにて変動されて停止表示される。なお、上記したリーチ1〜3での中図柄の変動パターンAにおいて、※2のときには変動時間が5.690秒に短縮される。
【0023】
次に、特別可変表示装置30の変動動作において、大当りとなる場合の図柄列の変動を図14及び図15のタイムチャートに基づいて説明する。図14において、普通可変入賞球装置5に打玉が入賞し始動玉検出器8が始動信号を導出すると、その始動信号の立ち上がり時に、WCRND1から数値を抽出してこれを格納する。その後、始動信号の立ち上がりより0.002秒後には、格納したWCRND1の読み出し及び判定を行うと共に、WCRND_L・C・R・ACTからそれぞれ数値を抽出する。そして、始動信号の立ち上がりより0.004秒後に、左・中・右の全図柄列を変動パターンAにて変動させる。その後、左図柄列は、6.260秒間変動パターンAにて変動された後、0.420秒間変動パターンBにて変動されて停止する。また、右図柄列は、6.680秒間変動パターンAにて変動された後、0.420秒間変動パターンBにて変動されて停止する。なお、このような左・右の各図柄の変動パターンAにおいて、※2のときには、変動時間がそれぞれ4.760秒及び5.180秒に短縮される。
【0024】
一方、中図柄は、リーチ1のとき、図15に示すように、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び5.664〜10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後1.184秒間変動パターンEにて変動されて停止表示される。リーチ2での中図柄は、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後0.400秒間の停止と0.200秒間の1図柄変動とからなるコマ送り変動が0.600〜9.000秒間(1〜15図柄変動分)行われて停止表示される。リーチ3での中図柄は、変動パターンAでの7.100秒間の変動の後に、0.420秒間の変動パターンC及び10.340秒間の変動パターンDにて変動され、その後一旦0.400秒間停止された後に0.167〜2.505秒間変動パターンAにて変動されて停止表示される。なお、上記したリーチ1〜3での中図柄の変動パターンAにおいて、※2のときには変動時間が5.690秒に短縮される。
【0025】
次に、キャラクタ画像表示部60に表示される具体的な図柄変動画像について図16及び図17を参照して説明する。なお、本実施例では、「カーレース」をゲームコンセプトに採用することで、キャラクタ画像表示部60に表示するキャラクタ画像もこれに基づいたものとなっている。即ち、図16(A)に示すように、レーシングカー61が遊技者用のキャラクタ画像となる一方で、レーシングカー61の前方に表示される3台のレーシングカー62〜64が相手方のキャラクタ画像となり、これら4台のレーシングカー61〜64が表示画面上であたかもカーレースを行うような表示となっている。また、レーシングカー62〜64上には、それぞれ左・中・右の各特別図柄表示部62a・63a・64aが設けられており、これら特別図柄表示部62a・63a・64aでは、それぞれ左・中・右の各特別図柄が可変表示されるようになっている。そして、図16(B)に示すように、各特別図柄表示部62a・63a・64aで図柄変動が行われているなか、レーシングカー61が先ず左側のレーシングカー62に体当たりする。これにより、左特別図柄表示部62aの変動が停止すると共に、この変動停止した左図柄が表示画面の上部左側に左確定図柄62bとして表示される(図16(C)参照)。その後は、同様にしてレーシングカー61が右側及び中側の各レーシングカー64・63に順次体当たりすることで、右・中の各図柄が表示画面の上部右側及び上部中央に右・中の各確定図柄64b・63bとして表示される(図17(A)参照)。なお、図17(A)は、リーチせずに外れが確定した場合の表示画像である。大当りとなる場合では、先ず、前述したリーチしない場合と同様の各図柄変動を行うなかで、左・右の各確定図柄62b・64bが同一に揃ってリーチ表示が行われる(図17(B)参照)。そして、図17(C)に示すように、中図柄が左・右の各確定図柄62b・64bと同一の図柄で停止表示されると共に「大当り」の文字65が表示されて大当りが確定される。
【0026】
次に、前記図10及び図11の選択条件※3に基づく各種リーチ1〜3の平均出現率(選択率)及び期待度を図18の一覧表図を参照して説明する。なお、図18の一覧表図には、図10に示した確変図柄以外の通常図柄抽出時でのハズレ時及び大当り時の各種リーチ1〜3の出現率と、図11に示した確変図柄抽出時でのハズレ時及び大当り時の各種リーチ1〜3の出現率と、をまとめて記載するものである。先ず、通常図柄抽出時では、図18に示すように、リーチ1の平均出現率が61%、リーチ2の平均出現率が25%、リーチ3の平均出現率が13%となり、また、リーチ1の期待度が1%、リーチ2の期待度が8%、リーチ3の期待度が30%となる。このため、通常図柄抽出時においてリーチ3は、その出現において大当りになり易い印象を遊技者に与え得るスーパーリーチ(特別リーチ変動態様)となっている。一方、確変図柄抽出時では、リーチ1の平均出現率が15%、リーチ2の平均出現率が30%、リーチ3の平均出現率が55%となり、また、リーチ1の期待度が4%、リーチ2の期待度が7%、リーチ3の期待度が7%となる。即ち、確変図柄抽出時には、通常図柄抽出時に比べてハズレ時のリーチ3の出現率が向上(10%→55%)されることで、リーチ3の平均出現率が向上(13%→55%)される一方、リーチ3の期待度が低下(30%→7%)されるようになっている。このため、確変図柄になり得るリーチ状態では、図柄の当り外れに関わらずスーパーリーチ(リーチ3)の出現率が高く設定されたことになるので、遊技者に対して大量出玉の期待感を持たせることで射幸心を高めることができ、ひいては遊技の興趣を向上するようになっている。
【0027】
なお、本実施例では、リーチ3を通常図柄で最も期待度の高いスーパーリーチとするために、ハズレ時の出現率を低く設定すると共に大当り時の出現率を高く設定しているが、スーパーリーチの設定方法は特にこれに限定するものではない。例えば、図19に示すように、各種リーチ1〜3毎に大当り時の出現率を均一に設定すると共にハズレ時のリーチ3の出現率を低く設定する方法や、これとは逆に、図20に示すように、各種リーチ1〜3毎にハズレ時の出現率を均一に設定すると共に大当り時のリーチ3の出現率を高く設定する方法で、リーチ3をスーパーリーチとして設定してもよい。また、本実施例では、確変図柄抽出時におけるリーチ3の出現率を当り外れいずれの場合においても高く設定しているが、これに限らず、図21に示すように、大当り時には各種リーチ1〜3の出現率を均一に設定すると共にハズレ時のみリーチ3の出現率を高く設定することで、本実施例と同様の効果を得ることも可能である。さらには、図22に示すように、通常図柄で最も期待度が低いリーチ1に対して確変図柄での期待度を最も高く設定する構成としてもよい。この場合では、確変図柄となり得るリーチ状態において通常図柄で最も期待度が低いリーチ1が出現すると大当りし易くなるため、遊技者に意外性を与えることで遊技の興趣が向上できる。
【0028】
次に、前記普通図柄表示器34に表示される普通図柄について説明する。普通図柄は、図23に示すように、「0・2・4・6・8・F」の6種類であり、1図柄の表示時間を0.040秒とした1周期(0.240秒)で変動表示される。また、これらの普通図柄に対しては、図24に示すように、0.002秒毎に1ずつ加算される当り決定用のWCRND2(3〜13)と、0.002秒毎に1ずつ加算され且つ割り込み処理余り時間に1ずつ加算される普通図柄表示用のWCRND_F(0〜5)と、が設けられている。WCRND_F(0〜5)の各ランダム数は、図25に示すように、「0・2・4・6・8・F」の各普通図柄に対応して設けられている。また、WCRND2(3〜13)からのランダム数の抽出において、図26に示すように、「3」の値が抽出されて当りと判定されると、普通図柄表示器34にWCRND_Fデータの「5」に対応する「F」の当り図柄を表示して普通可変入賞球装置5を所定時間開放(入賞口の拡大)する。一方、WCRND2で「3」以外の値が抽出されて外れと判定されると、WCRND_Fデータの値を抽出し、この値に対応する外れ図柄を普通図柄表示器34に表示する。なお、WCRND2で外れと判定されたにも関わらずWCRND_Fで抽出された値が偶然にも当り図柄となる場合には、「0」の外れ図柄を選択してこれを普通図柄表示器34に表示するものである。また、上記WCRND2からの抽出データの判定は、当り確率が通常時の場合であり、前記特別図柄と同様の確変時(高確率時)には、WCRND2から抽出された値が「3〜12」のうち何れかの値で当りと判定する一方、それ以外の「13」の値で外れと判定するようになっている。
【0029】
次に、上記した普通図柄表示器34での普通図柄の変動動作を図27乃至図29のタイムチャートに基づいて説明する。先ず、図27において、通過玉検出器15(図27中には、始動玉検出器と記載)がONすると、これと同時にWCRND2及びWCRND_Fの抽出及び格納が行われる。その後、通過玉検出器15のONから所定時間(0.002秒)が経過すると、格納したWCRND2の読み出し及び判定を行い、その0.002秒後に普通図柄の変動を開始する。そして、通過玉検出器15のONから所定時間(29.500秒)後に変動を停止する。なお、図27に示す条件1である確率変動時には、普通図柄の変動時間が5.000秒に短縮され、図27に示す条件2である確率変動時に普通図柄の始動記憶が3個以上ある場合には、普通図柄の変動時間が2.000秒に短縮されるものである。そして、通常時(低確率時)において停止表示される普通図柄が当り図柄のときには、図28(A)に示すように、普通図柄が停止してから所定時間(0.500秒)後に普通可変入賞球装置5を0.500秒間開放する。その後、通過玉検出器15への通過記憶がある場合には、普通可変入賞球装置5の閉鎖から0.002秒後に、格納したWCRND2の読み出し及び判定を行い、その0.002秒後に再度普通図柄の変動を開始する。なお、このときの普通可変入賞球装置5の開放動作は0.500秒間ではあるが、入賞玉が1個入れば時間に満たなくてもその時点で開放を終了するものである。また、確率変動時(高確率時)において停止表示される普通図柄が当り図柄のときには、図28(B)に示すように、普通図柄が停止してから所定時間(0.500秒)が経過すると普通可変入賞球装置5を2.900秒間開放し、2.000秒のインターバルを置いた後に再度2.900秒間開放する。その後、通過玉検出器15への通過記憶がある場合には、普通可変入賞球装置5の閉鎖から0.002秒後に、格納したWCRND2の読み出し及び判定を行い、その0.002秒後に再度普通図柄の変動を開始する。一方、停止表示される普通図柄が外れ図柄となった後に通過玉検出器15への通過記憶がある場合には、図29に示すように、普通図柄が停止してから所定時間(1.002秒)後に格納したWCRND2の読み出し及び判定を行い、その0.002秒後に再度普通図柄の変動を開始する。
【0030】
次に、特別図柄及び普通図柄の確率変動について説明すると、図30に示すように、大当り時(条件装置の作動時)に特別可変表示装置30に「1」「3」「5」「7」「9」のうちいずれかの同一図柄のゾロ目(大当り図柄であり且つ確変図柄)が停止表示されて大当り遊技状態となると、その後、無条件に確率変動が所定回数(図30では2回)繰り返し行われる。この確率変動は、確変図柄での特定遊技状態(大当り遊技状態)発生の終了を契機に高確率に変動させた後、確変図柄以外での特定遊技状態の発生を契機に通常時の確率に戻す。また、確変時に再度確変図柄で大当りした場合には、その時点から再度確率変動が所定回数(2回)繰り返される。なお、確率変動の制御は、本実施例中に記載の制御に限定するものではなく、例えば特別図柄あるいは普通図柄いずれか一方の図柄のみを確率変動制御してもよい。
【0031】
以上のように、本実施例に係る遊技機は、確変図柄になり得るリーチ状態となると、図柄の当り外れに関わらずスーパーリーチ(リーチ3)の選択率(出現率)を向上するようになっており、これによって遊技者に対して大量出玉の期待感を持たせることで射幸心を高め、ひいては遊技の興趣を向上するようになっている。なお、本実施例では、本発明の特別表示結果を確変図柄とすると共に、特別表示結果に伴う付加的な遊技価値を特別図柄及び普通図柄の確率変動を特別遊技状態としているが、特にこれに限定するものではなく、本発明の特別遊技状態とは、以下に示す1.〜5.の制御のうちいずれか1つの制御又は組合せた制御を実行する状態であればよい。
【0032】
1.普通可変入賞球装置を作動させる普通図柄の当り確率を高める確率変動制御
2.普通可変入賞球装置を作動させる普通図柄の変動時間を短縮する変動時間短縮制御
3.普通可変入賞球装置の開放時間や開放回数、入賞カウント数等を拡大する開放条件拡大制御
4.各入賞口への入賞に伴う出玉率を高くする出玉率向上制御
5.特別図柄の大当り確率を高める確率変動制御
以下、具体例を説明する。普通図柄の確率は変動せずに、例えば、前記図27に示すように、条件1又条件2の時間に短縮する変動時間短縮制御を行ったり、前記図28(A)(B)に示すように普通可変入賞球装置5の開放時間あるいは開放回数を拡大制御したり、大当り遊技状態における特別可変入賞球装置9の開放ラウンド数、入賞カウント数を拡大制御する開放条件拡大制御を行ったり、入賞に伴う出玉率を増加制御する出玉率向上制御を行ってもよい。なお、入賞に伴う出玉率の増加制御とは、例えば、通常時では1回の入賞に対して13個の賞球払い出しを行うのに対して、特別表示結果が導出されるとその後所定期間1回の入賞に対する賞球払い出し数を15個に増加する制御であり、このような増加制御は、特別可変入賞球装置9への入賞に対してのみ行ってもよいし、また遊技機内の全て乃至所定の入賞口に対して行ってもよい。
【0033】
また、本実施例では、特定の遊技価値(大当り遊技状態)を付与し得る特定表示結果(大当り図柄)内に特別表示結果(確変図柄)を設け、該特別表示結果となり得るリーチ状態で、特別リーチ変動態様(スーパーリーチ)の選択率(出現率)を向上するようになっているが、特にこのような特別表示結果を設けた構成に限定するものではない。例えば、大当り図柄の表示において複数種類のうち予めホール側で決めた大当り図柄(持たせ図柄)が停止表示したときに景品玉の継続使用を許可することで大当りに伴う付加的な遊技価値を付与する場合には、その持たせ図柄となり得るリーチ状態で、スーパーリーチの出現率を向上してもよいし、また、図31に示すように、識別情報(図柄)の可変表示部を複数の当りラインを有するものとして構成し、ダブルリーチの状態になると、図32に示すように、リーチ3(スーパーリーチ)の出現率を向上するようにしてもよい。
【0034】
また、本実施例では、特別可変表示装置30をLCD表示器33にて構成しているが、特にこれに限定するものではなく、CRT、LED、VFD、EL、あるいはプラズマによる表示器や、ドラム式、ベルト式、あるいはリーフ式にて構成することも可能である。また、遊技機全体をLCD表示器等の表示装置にて構成する、即ち「打玉」「可変入賞球装置」等の構成部材を疑似的に表示器に表示することで遊技機を構成することも可能である。なお、この場合では、賞球の払出しを得点等で代行しても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明において、表示制御手段は、可変表示部で表示結果を導出する以前に該表示結果を決定する表示結果決定手段と、該表示結果決定手段で決定した表示結果が前記特定表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して特別リーチ変動態様を含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する大当り用リーチ変動態様選択テーブルと、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が外れであってリーチ状態となる表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して前記特別リーチ変動態様を含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する外れ用リーチ変動態様選択テーブルと、を有し、リーチ動作するための特定条件が成立したときに複数種類のリーチ変動態様の中からいずれかの変動態様を選択するリーチ変動態様選択手段と、該リーチ変動態様選択手段で選択した変動態様に基づいて前記可変表示部の変動を制御するリーチ変動制御手段と、を備え、前記大当り用リーチ変動態様選択テーブルと前記外れ用リーチ変動態様選択テーブルにおいて、前記複数の識別情報のうちの特定識別情報によるリーチになる場合と前記特定識別情報以外の識別情報によるリーチになる場合とで前記特別リーチ変動態様の選択率が異なるように前記リーチ動作用乱数が振り分けられることにより、前記表示結果決定手段で決定したリーチとなる識別情報が前記特定識別情報とそれ以外の識別情報とで前記特別リーチ変動態様に選択率を異ならせたので、特別リーチ変動態様の出現率変更が従来のように識別情報(図柄)の当り外れに限定されることなく、リーチ状態に応じても行われるため遊技の興趣を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例における遊技盤を示す正面図である。
【図2】 遊技動作を制御する制御回路を示すブロック図の一部である。
【図3】 遊技動作を制御する制御回路を示すブロック図の一部である。
【図4】 特別図柄の種類を示す一覧表図である。
【図5】 特別図柄の変動に用いられる各種ランダム数の一覧表図である。
【図6】 選択されたランダム数によって特別図柄の当り外れを決定する動作を説明するための簡単なフローチャートである。
【図7】 特別図柄の変動パターンを示す一覧表図である。
【図8】 特別図柄の変動条件を示す一覧表図である。
【図9】 特別図柄の変動における注記事項※1・2を示す一覧表図である。
【図10】 通常図柄抽出時の特別図柄の変動における注記事項※3を示す一覧表図である。
【図11】 確変図柄抽出時の特別図柄の変動における注記事項※3を示す一覧表図である。
【図12】 リーチせずに外れ又はリーチして外れる場合での左・中・右の各図柄列の変動動作を示すタイムチャートである。
【図13】 リーチせずに外れ又はリーチして外れる場合での中図柄列の変動動作を示すタイムチャートである。
【図14】 大当りとなる場合での左・中・右の各図柄列の変動動作を示すタイムチャートである。
【図15】 大当りとなる場合での中図柄列の変動動作を示すタイムチャートである。
【図16】 同図(A)〜(C)は、各々、図柄変動における具体的な表示画像を示す説明図である。
【図17】 同図(A)〜(C)は、各々、図柄変動における具体的な表示画像を示す説明図である。
【図18】 各種リーチの出現率を示す一覧表図である。
【図19】 他の実施例における各種リーチの出現率を示す一覧表図である。
【図20】 他の実施例における各種リーチの出現率を示す一覧表図である。
【図21】 他の実施例における各種リーチの出現率を示す一覧表図である。
【図22】 他の実施例における各種リーチの出現率を示す一覧表図である。
【図23】 普通図柄の種類を示す一覧表図である。
【図24】 普通図柄の変動に用いられる各種ランダム数の一覧表図である。
【図25】 普通図柄とWCRND_
Fとの関係を示す一覧表図である。
【図26】 選択されたランダム数によって普通図柄の当り外れを決定する動作を説明するための簡単なフローチャートである。
【図27】 通過玉検出器での通過検出に伴う普通図柄の変動動作を示すタイムチャートである。
【図28】 同図(A)は通常時において普通図柄が当りとなるときの普通可変入賞球装置の開放動作を示すタイムチャートであり、また、同図(B)は高確率時において普通図柄が当りとなるときの普通可変入賞球装置の開放動作を示すタイムチャートである。
【図29】 普通図柄が外れとなった後に普通図柄が再変動する動作を示すタイムチャートである。
【図30】 確変図柄の停止表示による確率変動の動作を示すタイムチャートである。
【図31】 他の実施例における複数の当りライン表示の画像を示す説明図である。
【図32】 上記複数の当りライン表示における各種リーチの出現率を示す一覧表図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
3 遊技領域
5 普通可変入賞球装置
8 始動玉検出器
9 特別可変入賞球装置
11 開閉板
12 特定玉検出器
13 入賞玉検出器
15 通過玉検出器
19 特定玉入賞表示LED
30 特別可変表示装置(可変表示装置)
33 LCD表示器
34 普通図柄表示器
35 普通図柄記憶表示LED
36 特別図柄記憶表示LED
42 基本回路(表示制御手段)
60 キャラクタ画像表示部
62a・63a・64a 特別図柄表示部
62b・63b・64b 確定図柄
Claims (2)
- 表示制御手段の制御に基づいて複数の識別情報を可変表示部にて可変表示する可変表示装置を備え、前記可変表示部に表示される表示結果が予め定めた特定表示結果を導出したときに特定遊技状態を発生し得る弾球遊技機において、
前記表示制御手段は、
前記可変表示部で前記表示結果を導出する以前に該表示結果を決定する表示結果決定手段と、
該表示結果決定手段で決定した表示結果が前記特定表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して通常リーチ変動態様と特別リーチ変動態様とを含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する大当り用リーチ変動態様選択テーブルと、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が外れであってリーチ状態となる表示結果となる場合に利用され且つリーチ動作用乱数生成手段が生成したリーチ動作用乱数に対応して前記通常リーチ変動態様と前記特別リーチ変動態様とを含む複数種類のリーチ変動態様を記憶する外れ用リーチ変動態様選択テーブルと、を有し、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が前記特定表示結果となる場合、前記特別リーチ変動態様を前記通常リーチ変動態様より高い確率で選択し、前記表示結果決定手段で決定した表示結果が外れであってリーチ状態となる表示結果となる場合、前記通常リーチ変動態様を前記特別リーチ変動態様より高い確率で選択するように、複数種類のリーチ変動態様の中からいずれかの変動態様を選択するリーチ変動態様選択手段と、
該リーチ変動態様選択手段で選択した変動態様に基づいて前記可変表示部の変動を制御するリーチ変動制御手段と、
を備え、
前記大当り用リーチ変動態様選択テーブルと前記外れ用リーチ変動態様選択テーブルにおいて、前記複数の識別情報のうちの特定識別情報によるリーチになる場合と前記特定識別情報以外の識別情報によるリーチになる場合とで前記特別リーチ変動態様の選択率が異なるように前記リーチ動作用乱数が振り分けられることにより、前記表示結果決定手段で決定したリーチとなる識別情報が前記特定識別情報とそれ以外の識別情報とで前記特別リーチ変動態様に選択率を異ならせたことを特徴とする弾球遊技機。 - 前記特定表示結果は、前記特定遊技状態の発生に伴う出玉率の増大制御をより一層向上する特別遊技状態の発生を可能にする前記特定識別情報に基づく特別表示結果を包含することを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
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