JP4168430B1 - 竪型射出成形機の型締装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】締結装置1のトグル機構10は、上端部で固定盤3に第1枢軸11を介して回転自在に取り付けられた第1トグルリンク12と、中間連結部15Bでエンドプレート6に第2枢軸13を介して回転自在に取り付けられるとともに、下部連結部15Cでトグルピース17に連結された一対の第2トグルリンク15、15と、第1トグルリンク12及び一対の第2トグルリンク15、15を上下方向に屈曲自在に連結させたトグルピン14とを備え、クロスヘッドの上下動によって、第1トグルリンク12と一対の第2トグルリンク15、15とを屈曲させて、可動盤を型締め移動させるように構成されている。
【選択図】図1
Description
型締装置は、マシンボディの上端側に固定して設けられるとともに固定側金型が保持される固定盤と、固定盤の上方に配置されていて固定盤に対して上下動可能に設けられ、保持した可動側金型を固定側金型に係合させて型締めを行なう可動盤と、固定盤の下方に設けられたエンドプレートと、固定盤に上下動可能に貫通して設けられていて上端が可動盤に及び下端がエンドプレートに固定されたタイバーと、ねじ軸に繋がっていてねじ軸の回転によって上下動するクロスヘッドを介してエンドプレート、ひいてはタイバーを介して可動盤を固定盤に対して上下動させるためのトグル機構とを備えた構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
図5に示すトグル機構20は、固定盤3とエンドプレート6とのそれぞれに枢軸21、22を介して取り付けられるとともに、トグルピン23によって上下に屈曲自在に相互に連結されたトグルリンク24(上側トグルリンク24A、下側トグルリンク24B)を備えている。エンドプレート6には2つのトグルブラケット部6c、6dが設けられ、それぞれ軸受を介してエンドプレート6側の枢軸22(以下、下側枢軸22という)に回転自在に取り付けられている。そして、下側トグルリンク24Bは、トグルブラケット部6c、6dを跨ぐようにして三叉状に形成されてなり、下側枢軸22を貫通する連結部24a、24b、24cが設けられている。つまり、下側枢軸22は、トグルリンク24を屈曲させることによって生じる可動盤の型締力を、トグルリンク24の連結部24a、24b、24cとエンドプレート6のトグルブラケット部6c、6dで受ける構成となっている。そして、左右方向で中央に位置する連結部24bの自由端には凹部24dが形成され、一端をねじ軸の回転によって上下動するクロスヘッドに連結させたトグルピース25が凹部24d内で連結ピン26によって回転自在に連結された構成となっている。
すなわち、図5に示す下側トグルリンク24Bの中央の連結部24bの幅寸法として、トグルピース25を入り込ませるためスペースを確保する必要があるため、トグルブラケット部6c、6dどうしにおける力を受けるスパン(図5に示す符号L)が広くなり、下側枢軸22が受ける曲げモーメントが大きくなって、下側枢軸22自体やその軸受の耐久性が低下するという問題があった。しかも、下側枢軸22には3つの連結部24a、24b、24cが取り付けられるうえ、上述したように中央の連結部24bでトグルピース25を連結させる構造であるので、固定盤3側の上側枢軸21やトグルピン23と比べて軸方向の長さ寸法が大きくなることから、大きな曲がりが作用して破損に至るおそれがあった。
さらに、トグルリンクの連結部に枢軸を挿入させる貫通穴を形成させる作業には高い加工精度が要求されることから、枢軸の長さ寸法が長くなると、加工に手間がかかるという現状があり、この点で改良の余地があった。
また、本発明の他の目的は、トグルリンクの加工が容易になる竪型射出成形機の型締装置を提供することである。
また、最少となる一対の第2トグルリンクとすることで、これら二つの第2トグルリンクを合わせた幅寸法を小さくすることができ、第2枢軸の長さ寸法を小さくすることが可能となる。そのため、例えば一対の第2トグルリンクを1つの部材から二股状にして加工する場合において、その幅方向に沿う第2枢軸を挿通させるための貫通穴の奥行き寸法(第2トグルリンクの幅方向の寸法に相当)が小さくなり、第2トグルリンクの加工手間を低減することができる。
また、本発明による竪型射出成形機の型締装置によれば、最少となる一対の第2トグルリンクとしたときに第2枢軸の長さ寸法を小さくすることができるので、例えば一対の第2トグルリンクを1つの部材から二股状にして加工する場合において、その幅方向に沿う第2枢軸を挿通させるための貫通穴の加工を簡略化させることができ、トグルリンクの加工が容易になるという効果を奏する。
図1は本発明の実施の形態による型締装置のトグル機構の概要を示す一部破断正面図、図2は図1に示すトグル機構の一部破断側面図、図3はトグル機構の取付け状態を示す斜視図、図4は図1に示すA−A線断面図である。
つまり、竪型射出成形機は、固定盤に対して可動盤を上下動させて金型の開閉、型締め動作を行なうようにした型締装置1と、フィード機構により可動盤に対して上下動可能に設けられた射出装置とを備えた周知の構造をなしている。なお、射出装置におけるその他の詳しい説明については省略する。
ここで、図2において、左半分は型開き状態を、右半分は型締め状態をそれぞれ示している。
なお、ねじ軸4は、その下端がプーリ、タイミングベルト等の電動機構(図示省略)を介してサーボモータ等の駆動モータに連絡され、その駆動モータによって正逆回転される構成となっている。
ここで、本実施の形態では、第1枢軸11、第2枢軸13、及びトグルピン14は、それぞれ略同じ長さ寸法となっている。
また、上部連結部15A及び中間連結部15Bには、それぞれトグルピン14及び第2枢軸13を挿通するための貫通穴15a、15bが形成されている。
図2に示すように、トグル機構10では、図中右側の型開きの状態から図示しない駆動モータを作動させてねじ軸4を回転させ、クロスヘッド19を下降させると、トグルピース17によって第2トグルリンク15の下部連結部15Cを下に押すので、第1、第2トグルリンク12、15は、トグルピン14がねじ軸4に近づくように第1、第2枢軸11、13を支点に内側に回動してエンドプレート6を下降させる。これによって、可動盤(図示省略)はエンドプレート6と共に下方に型締め移動し、第1、第2トグルリンク12、15が図中左側に示すように上下方向に略直線状に伸長したところで型締めが完了となる。
そして、図2左側の型締め完了状態において、駆動モータを作動させてねじ軸4を逆方向に回転させると、第1、第2トグルリンク12、15が外側に折れるようにして屈曲してエンドプレート6を上昇させるので、可動盤が上方に型開き移動する。
例えば、本実施の形態では各トグルリンク機構10A、10Bに一対の第2トグルリンク15、15を設けた構成としているが、第2トグルリンク15の数量は2つであることに限定されることはなく、3つ以上を設けた構成であってもかまわない。そして、第2トグルリンク15、15どうしの間隔は、型締装置の型締力などの条件に応じて任意に設定することができる。
さらに、本実施の形態では第2トグルリンク15の下部連結部15Cにおける凹部15c内で連結ピン16によってトグルピース17を連結させる構造としているが、このような構造であることに限定されることはない。
3 固定盤
4 ねじ軸
6 エンドプレート
7 タイバー
10 トグル機構
10A、10B トグルリンク機構
11 第1枢軸
12 第1トグルリンク
13 第2枢軸
14 トグルピン
15 第2トグルリンク
15A 上部連結部(上端部)
15B 中間連結部(略中間部)
15C 下部連結部(下端部)
15c 凹部
16 連結ピン
17 トグルピース
19 クロスヘッド
Claims (2)
- マシンボディに固定された固定盤と、
該固定盤の上方に配置されていてタイバーの上端に固定された可動盤と、
前記固定盤の下方に配置されていて上下動可能に設けられたクロスヘッドと、
該クロスヘッド及び前記タイバーの下端に固定されたエンドプレートと、
前記クロスヘッドにトグルピースを介して固定されてなり、前記可動盤を前記固定盤に対して上下自在に移動させるための一対のトグルリンク機構と、
を有する竪型射出成形機の型締装置であって、
前記各トグルリンク機構は、
上端部で前記固定盤に第1枢軸を介して回転自在に取り付けられた第1トグルリンクと、
上下方向の略中間部で前記エンドプレートに第2枢軸を介して回転自在に取り付けられるとともに、下端部で前記トグルピースに連結された複数の第2トグルリンクと、
前記第1トグルリンク及び複数の前記第2トグルリンクを上下方向に屈曲自在に連結させたトグルピンと、
を備え、
前記トグルピースは、複数の前記第2トグルリンクのそれぞれに対応して複数設けられ、
前記クロスヘッドの上下動によって、前記第1トグルリンクと複数の前記第2トグルリンクとを屈曲させて、前記可動盤を型締め移動させるように構成されていることを特徴とする竪型射出成形機の型締装置。 - 前記第2トグルリンクの前記下端部には凹部が形成され、
前記トグルピースは、前記凹部内で連結ピンによって回転自在に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の竪型射出成形機の型締装置。
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