JP4166933B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体前部構造に関し、とりわけ、歩行者が車体前部に衝突した際に、歩行者の胸部や胸部の傷害を軽減することができる車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歩行者が自動車の車体前部に衝突した際の傷害を軽減させる車体前部構造として、フードパネル等のアウタパネル又はインナパネル、または、アウタパネルとインナパネル間に配設した緩衝部材等の塑性変形や、該緩衝部材の支持部材の座屈変形により衝突時のエネルギーを吸収させるようにしたものが知られている。
【0003】
この種の車体前部構造として、例えば、特開平10−218022号公報に示されたものが知られている。
【0004】
この車体前部構造は、図15に示すように、車体のフードパネル1とフロントバンパ2との間に衝撃エネルギー吸収部材を構成する車体パネル3が配設されている。この車体パネル3は、アウタパネル4に対して凹凸状をなす塑性変形可能なインナパネル5を裏打ちした構造となっている。
【0005】
そして、車体パネル3をを座屈変形可能な支持ステー6で車体の前端部に支持することにより、衝突時に車体パネル3の塑性変形と支持ステー6の座屈変形との相乗効果によって衝突エネルギーを吸収するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、歩行者が自動車の車体に衝突するときは、バンパーによる一次衝突後、車両進行方向に対して斜め上方の方向からフードパネル前端部に大腿部が衝突する。
【0007】
この衝突時の最も効率の良いエネルギー吸収の仕方は、反力−時間線図の波形(F−S波形)が矩形状になる。つまり衝突時の車体からの反力が一定になることである。
【0008】
そして、F−S波形を理想的なエネルギー吸収特性である矩形状にするためには、図16(a)に示すように、反力の急峻な立ち上げと一定反力の維持をする必要がある。
【0009】
しかしながら、上記した従来例の車体前部構造では、衝突時に、まず車体パネル3が塑性変形し、つぎに支持ステー6が座屈変形する構成となっているため、衝突時におけるエネルギー吸収の仕方が、反力−時間線図上でみると、図16(b)に示すように、車体パネル3の塑性変形による反力増加の後に反力は急減し、反力ピークの山と谷が発生する(図16(b)におけるA)。さらにその後、支持ステー6の座屈変形による反力増加の後に反力は急減し、また反力ピークの山と谷が発生する(図16(b)におけるB)という凹凸のある波形となり、エネルギー吸収効率が低かった。
【0010】
従って、衝突時のエネルギー吸収を十分に確保するためには、必要車体潰れストロークが大きくなってしまい、デザイン要件他の条件から要求される長さ以上にノーズを長くしなければならない等レイアウトの自由度を損なってしまうという問題があった。
【0011】
また、支持ステー6等の座屈変形可能な部材を追加配設するという構成となっているため、部品点数が増加するとともに、車体重量が増大するという問題があった。
【0012】
そこで本発明は、歩行者との衝突時のエネルギー吸収を効率良く行うことができるとともに、フード内部のレイアウトの自由度を増すことができる車体前部構造の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の車体前部構造は、車体のフードパネルの前端部両側をエンジンルームの前側で車両横方向に亘って配設されたラジエータコアサポートの上部の左右両端部に係合し、歩行者との衝突時の負荷荷重を受けてフードパネルが変形した際、該係合部の車両横方向中央側への変位を規制するようにしたことを特徴としている。
【0014】
請求項2記載の車体前部構造は、請求項1記載の車体前部構造であって、前記フードパネルは、外側に略凸形状を有したアウタパネルと、少なくともその前端部を略平板状もしくは内側に略凸形状に形成したインナパネルとからなることを特徴としている。
【0015】
請求項3記載の車体前部構造は、請求項1又は請求項2記載の車体前部構造であって、前記係合部は、フードパネルの下面部とラジエータコアサポートの上面部とのそれぞれ対応する部分に設けた凹凸部からなることを特徴としている。
【0016】
請求項4記載の車体前部構造は、請求項1〜請求項3記載の車体前部構造であって、前記係合部をフードロック及びフードロックステイで構成したことを特徴としている。
【0017】
請求項5記載の車体前部構造は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車体前部構造であって、前記ラジエータコアサポートは、左右両側に設けられたラジエータコアサイドサポートと、該左右両側のラジエータコアサイドサポート間に亘って設けられた支持部材とを有し、該支持部材を支持部材上方にフードパネルの潰れストロークの逃げ部を持って設定したことを特徴としている。
【0018】
請求項6記載の車体前部構造は、請求項5記載の車体前部構造であって、前記支持部材を左右両側のラジエータコアサイドサポート間に斜交いに配置したことを特徴としている。
【0019】
【発明の効果】
請求項1記載の車体前部構造によれば、車体のフードパネルの前端部両側をエンジンルームの前側で車両横方向に亘って配設されたラジエータコアサポートの上部の左右両端部に係合し、歩行者との衝突時の負荷荷重を受けてフードパネルが変形した際、該係合部の車両横方向中央側への変位を規制するようにしてあるため、歩行者との衝突時に、フードパネルが下方への負荷荷重を受けて変形するときに車両横方向中央側への変位が規制され、フードパネルに係合部に向かう引張り力が発生し、この引張り力の反力が加わることによりフードパネルの反力は急減せずに一定反力が持続され、効率の良いエネルギー吸収を行うことができる。
【0020】
したがって、車体潰れストロークを長くとらなくても効率の良いエネルギー吸収ができるので、フード内部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0021】
請求項2記載の車体前部構造によれば、前記フードパネルは、外側に略凸形状を有したアウタパネルと、少なくともその前端部を略平板状もしくは内側に略凸形状に形成したインナパネルとから構成されているため、歩行者との衝突時にフードパネルが下方への負荷荷重を受けて変形する際、まず、アウタパネルの弾性変形によりエネルギー吸収が行われるが、該アウタパネルは外側に略凸形状をなしているため、面外剛性が高くなり反力が早く立ち上って、インナパネルが変形し始めるまで反力が持続される。つぎに、インナパネルが変形するが、該インナパネルは変形するときに車両横方向中央側への変位が係合部により規制されるため、インナパネルに係合部に向かう引張り力が発生し、この引張り力の反力が加わることによりインナパネルの反力は急減せずに一定反力が持続され、効率の良いエネルギー吸収行うことができる。
【0022】
したがって、車体潰れストロークを長くとらなくても効率の良いエネルギー吸収ができるので、フード内部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0023】
請求項3記載の車体前部構造によれば、前記係合部は、フードパネル下面部とラジエータコアサポートの上面部とのそれぞれ対応する部分に設けた凹凸部から構成してあるため、歩行者との衝突時にフードパネルが下方への負荷荷重を受けて変形するときに車両横方向中央側への変位がフードパネルとラジエータコアサポートとに設けた凹凸部の係合により規制され、フードパネルに係合部に向かう引張り力が発生し、この引張り力の反力が加わることによりフードパネルの反力は急減せずに一定反力が持続され、効率の良いエネルギー吸収を行うことができる。
【0024】
したがって、より簡素な構成により車体潰れストロークを長くとらなくても効率の良いエネルギー吸収ができるので、フード内部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0025】
請求項4記載の車体前部構造によれば、前記係合部をフードロック及びストライカで構成してあるため、従来の車両中央部に設置されていたフードロック及びフードロックステイを廃止することができる。
【0026】
したがって、請求項1〜請求項3記載の発明の効果に加えて、車体重量の軽減化を図ることができると共に、フードパネルの潰れストロークを稼ぐことができる。
【0027】
請求項5記載の車体前部構造によれば、ラジエータコアサポートが、左右両側に設けられたラジエータコアサイドサポートと、該左右両側のラジエータコアサイドサポート間に亘って設けられた支持部材とを有するとともに、該支持部材を支持部材上方にフードパネルの潰れストロークの逃げ部を形成しているため、両ラジエータコアサイドサポートの車両横方向中央側への倒れを防止することができ、従来のラジエータコアアッパサポートがある状態と剛性等価のままで、フードパネルの潰れストロークを稼ぐことができる。
【0028】
したがって、請求項1〜請求項4記載の発明の効果に加えて、より十分なエネルギー吸収をすることができる。
【0029】
請求項6記載の車体前部構造によれば、支持部材を左右両側のラジエータコアサイドサポート間に斜交いに配置してあるため、該支持部材の上方にフードパネルの潰れストロークの逃げ部を形成しながら、両ラジエータコアサイドサポートの車両横方向中央側への倒れを防止することができ、従来のラジエータコアアッパサポートがある状態と剛性等価のままでフードパネルの潰れストロークを稼ぐことができる。
【0030】
したがって、請求項5記載の発明と同様に、より充分なエネルギー吸収をすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
(第1実施形態)
図1〜図4は、本発明に係る車体前部構造の第1実施形態を示すもので、図1は、車体前部構造の係合部を示す分解斜視図、図2は、図1の係合部の詳細を示す斜視図、図3は、フードパネルの変形状態を示す説明図、図4は、作用を示す反力−時間線図である。
【0033】
図1及び図2に示すよう、この車体前部構造は、エンジンルーム9を構成するサイドメンバ10及びフードリッジ11と、エンジンルーム9の上部を覆い上下方向に開閉可能なフードパネル12と、エンジンルーム9の前側に配設され図示しないラジエータ及びヘッドランプ等を保持するための骨格部材を構成するラジエータコアサポート13とを備えている。
【0034】
骨格部材を構成するラジエータコアサポート13は、フードリッジ11の前端部に連結されたラジエータコアアッパサポート14と、サイドメンバ10の前端部に連結されたラジエータコアロアサポート15と、ラジエータコアアッパサポート14の左右両側に設けられたラジエータコアサイドサポート16とからなり、車両前面中央部にはフードロックステイ17及びフードロックが設けられている。
【0035】
フードパネル12は、外側になめらかな略凸形状をなす塑性変形可能なアウタパネル18と、前端部が車両横方向に亘る略平板状に形成され塑性変形可能なインナパネル19とから構成されている。
【0036】
インナパネル19の前端部の左右両端部には、スタットピン20が下向きに固設されており、一方、ラジエータコアサポート13の上部の左右両端部には、前記スタットピン20と対応する位置に配設されてスタットピン20を嵌合する孔部21が設けられている。
【0037】
前記インナパネル19の前端部の左右両端部に下向きに固設されたスタットピン20と、ラジエータコアサポート13の上部の左右両端部に設けられた孔部21とにより、フードパネル12の前端部両側を車両側部のラジエータコアサポート13に係合する係合部22を構成している。
【0038】
そして、インナパネル19のスタットピン20をラジエータコアサポート13の孔部21に嵌合させることにより、フードパネル12の前端部両側が車両側部のラジエータコアサポート13に固定される。
【0039】
なお、前記孔部21には、カラー23を埋設させることもできる。
【0040】
図5は、係合部22の変形例を示す。
【0041】
この変形例では、インナパネル19の前端部の左右両端部にスタットボルト24が下向きに固設されており、このスタットボルト24をラジエータコアサポート13の左右両端部に設けた貫通孔部25に挿通してナット26により締結固定するように構成されている。
【0042】
この変形例によれば、フードパネル12をラジエータコアサポート13により強固に固定することができる。
【0043】
本実施形態の車体前部構造によれば、歩行者との衝突によりフードパネル12が負荷荷重Fを受けると、図3に示すように、まずアウタパネル18の弾性変形によりエネルギー吸収が行われるが、該アウタパネル18が外側に凸形状となっているため、面外剛性が高くなり初期反力が早く立ち上がる(図4におけるC)。
【0044】
つぎに、インナパネル19も下向きに変形をし始め、アウタパネル18の弾性変形と相まって初期反力が立ち上がる(図4におけるD)
このインナパネル19が下向きに変位する際、該インナパネル19の前端部が平板状になっているため、変形初期からインナパネル19の両端は車両横方向の中央に向かって変位しようとする力が掛かるが、インナパネル19の前端部両端が車体側部のラジエータコアサポート13に係合部22を介して固定されているため、中央方向(車両内側)への変位が規制されるようにインナパネル19(フードパネル12)に引張り力fが発生する。
【0045】
この左右両端部の係合部22への引張り力fの合力により上向きの反力F’が発生し、通常、変位するにつれてインナパネル19(フードパネル12)の反力は塑性域で減少していくところを、変位するにつれて増加する引張り力fの合力が加わることよりによって反力F’を維持して(図4におけるE)、図4におけるGで示すように理想的なエネルギー吸収特性であるF−S波形の短形化をして効率の良いエネルギー吸収が行われる。
【0046】
したがって、車体潰れストロークを長くとらなくても効率の良いエネルギー吸収ができるので、フード内部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0047】
なお、インナパネル19は、その前端部を内側に略凸形状に形成することもできる。
【0048】
また、図5に示す係合部22の変形例によれば、フードロックステイ17及びフードロックを廃止することができ、車体重量の軽量化を図ることができる。
【0049】
(第2実施形態)
図6〜図9は、本発明に掛かる車体前部構造の第2実施形態を示すもので、図6は、車体前部構造のフードパネルの係合部を示す分解正面図、図7は、図6の係合部の詳細を示す斜視図、図8は図7のH−H線に沿う断面図、図9は図7の矢視Kによる図である。
【0050】
本実施形態は、構成要素としてのフードパネル12とラジエータコアサポート13との係合部27の構成が相違するだけで、他の構成は前述した第1実施形態と同様に構成されている。
【0051】
すなわち、インナパネル19の前端部の左右両端部には、下向きの凸部28が形成されており、一方、ラジエータコアサポート13の上部の左右両端部には、前記凸部28と対応する位置に配設され凸部28を嵌合する凹部29が形成されている。
【0052】
前記ラジエータコアサポート13の左右両端部の凹部29を形成する縦壁部29aは、インナパネル19の凸部28を構成する縦壁部28aの車両内側に嵌合するようになっている。
【0053】
前記インナパネル19の下面部とラジエータコアサポート13の上面部とのそれぞれに対応する部分に設けた凸部28と凹部29とにより、フードパネル12の前端部両側を車両側部のラジエータコアサポート13に係合する係合部27を構成している。
【0054】
そして、インナパネル19の凸部28をラジエータコアサポート13の凹部29に嵌合させることにより、フードパネル19の前端部両側が車両側部のラジエータコアサポート13に固定される、
本実施形態の車体前部構造によれば、インナパネル19が変形する際に、車両横方向の中央へ向って変位しようとする力に対して、インナパネル19の凸部28の縦壁部28aがラジエータコアサポート13の凹部29の縦壁部29aによって規制されるため、前述した第1実施形態と同様に係合部27に向かう引張り力fが発生し、この引張り力fの反力F’が加わることによりインナパネル19の反力は急減せずに一定反力が持続され、効率の良いエネルギー吸収が行われる。
【0055】
したがって、より簡素な構成により車体潰れストロークを長くとらなくても効率の良いエネルギー吸収ができるので、フード内部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0056】
なお、係合部27を構成する凹凸部は、上記した構成と逆にしたインナパネル19側に凹部を形成し、ラジエータコアサポート13側に凸部を形成しても同様の作用を得ることができる。
【0057】
(第3実施形態)
図10は、本発明に係る車体前部構造の第3実施形態を示すものである。
【0058】
本実施形態は、車両横方向の中央部に設けられたフードロック及びフードロックステイを廃止し、フードパネル12とラジエータコアサポート13との係合部30を小型のフードロックとストライカで構成した例である。
【0059】
すなわち、インナパネル19の前端部の左右両端部には、ストライカ31が設けられており、一方、ラジエータコアサポート13の上面の左右両端部には、前記ストライカ31と対応する位置に配設されたストライカ31と係合するフードロック32が設けられている。
【0060】
前記インナパネル19の前端部の左右両端部に設けられたストライカ31と、ラジエータコアサポート13の上面の左右両端部に設けられたフードロック32とにより、フードパネル12の前端部両側を車両側部のラジエータコアサポート13に係合する係合部30を構成している。
【0061】
そして、インナパネル19のストライカ31をラジエータコアサポート13のフードロック32に係合させることにより、フードパネル12の前端部両側が車両側部のラジエータコアサポート13に固定される。
【0062】
本実施形態の車体前部構造によれば、インナパネル19が変形する際に、車両横方向の中央へ向って変位しようとする力に対して、インナパネル19の両端がストライカ31により車体側部のラジエータコアサポート13のフードロック32によって規制されるため、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同様に係合部30に向かう引張り力fが発生し、この引張り力fの反力F’が加わることによりインナパネル19の反力は急減せずに一定反力が持続され、効率の良いエネルギー吸収が行われる。
【0063】
したがって、より車体重量の軽量化を図ることができるとともに、車体潰れストロークを長くとらなくても効率の良いエネルギー吸収ができるので、フード内部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【0064】
図11は、フードロック32の配設位置の変形例を示す。
【0065】
この変形例では、フードロック32をラジエータコアサイドサポート16とフードリッジ11との結合部33に配設している。
【0066】
この変形例によれば、フードロック32の取付け剛性を高めることができる。
【0067】
(第4実施形態)
図12〜図14は、本発明に係る車体前部構造の第4実施形態を示すものである。
【0068】
本実施形態は、ラジエータコアアッパサポート14を廃止して、これに代わる支持部材34をラジエータコアサイドサポート16間に配置して構成している。
【0069】
図12に示す実施形態では、支持部材34を従来のラジエータコアアッパサポート14の配置位置よりも下方位置で左右両側のラジエータコアサイドサポート16間に配置し、該支持部材34の上方にフードパネル12の潰れストロークの逃げ部35が形成されている。
【0070】
図13に示す実施形態では、支持部材34を左右両側のラジエータコアサイドサポート16とラジエータコアロアサポート15との間にX字状に交差させて斜交いに配置し、該支持部材34の上方にフードパネル12の潰れストロークの逃げ部35を形成している。
【0071】
図14に示す実施形態では、支持部材34を左右両側のラジエータコアサイドサポート16とラジエータコアロアサポート15との間にV字状(斜交い)に配置し、該支持部材34の上方にフードパネル12の潰れストロークの逃げ部35を形成している。
【0072】
本実施形態の車体前部構造によれば、左右両側のラジエータコアサイドサポート16の車両中心側への倒れを防止することができ、従来のラジエータコアアッパサポート14がある状態と剛性等価のままで、歩行者との衝突時のフードパネル12の潰れストロークを稼ぐことができる。
【0073】
したがって、より十分にエネルギー吸収を行うことができ、フード内部のレイアウトの自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての車体前部構造の係合部を示す分解正面図である。
【図2】図1の第1実施形態の係合部の詳細を示す斜視図である。
【図3】図1の第1実施形態のフードパネルの変形状態を示す説明図である。
【図4】図1の第1実施形態の作用を示す反力−時間線図である。
【図5】図1の第1実施形態の係合部の変形例を示す説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態としての車体前部構造の係合部を示す分解正面図である。
【図7】図6の第2実施形態の係合部の詳細を示す斜視図である。
【図8】図7のH−H線に沿う断面図である。
【図9】図7の矢視Kによる図である。
【図10】本発明の第3実施形態としての車体前部構造の係合部を示す分解正面図である。
【図11】図10の第3実施形態のフードロックの配設位置の変形例を示す斜視図である。
【図12】本発明の第4実施形態としての車体前部構造の正面図である。
【図13】図12の第4実施形態の変形例を示す正面図である。
【図14】図12の第4実施形態の変形例を示す正面図である。
【図15】従来例の車体前部構造を示す断面図である。
【図16】(a)反力−時間線図の説明図である。
(b)従来例の車体前部構造の作用を示す反力−時間線図である。
【符号の説明】
12 フードパネル
13 ラジエータコアサポート(骨格部材)
16 ラジエータコアサイドサポート(車体側部の骨格部材)
18 アウタパネル
19 インナパネル
22,27,30 係合部
28 凸部
29 凹部
31 ストライカ
32 フードロック
34 支持部材
35 潰れストロークの逃げ部
Claims (6)
- 車体のフードパネルの前端部両側をエンジンルームの前側で車両横方向に亘って配設されたラジエータコアサポートの上部の左右両端部に係合し、歩行者との衝突時の負荷荷重を受けてフードパネルが変形した際、該係合部の車両横方向中央側への変位を規制するようにしたことを特徴とする車体前部構造。
- 請求項1記載の車体前部構造であって、前記フードパネルは、外側に略凸形状を有したアウタパネルと、少なくともその前端部を略平板状もしくは内側に略凸形状に形成したインナパネルとからなることを特徴とする車体前部構造。
- 請求項1又は請求項2記載の車体前部構造であって、前記係合部は、フードパネル下面部とラジエータコアサポートの上面部とのそれぞれ対応する部分に設けた凹凸部からなることを特徴とする車体前部構造。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車体前部構造であって、前記係合部をフードロック及びストライカで構成したことを特徴とする車体前部構造。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車体前部構造であって、前記ラジエータコアサポートは、左右両側に設けられたラジエータコアサイドサポートと、該左右両側のラジエータコアサイドサポート間に亘って設けられた支持部材とを有し、該支持部材を支持部材上方にフードパネルの潰れストロークの逃げ部を持って設定したことを特徴とする車体前部構造。
- 請求項5記載の車体前部構造であって、前記支持部材を左右両側のラジエータコアサイドサポート間に斜交いに配置したことを特徴とする車体前部構造。
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